JP2018051436A - 流動性材料吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】流動性材料Mを収容するカートリッジ10のセット部30と、流動性材料Mが供給される材料室6と、材料室6の一部を形成するとともに吐出口9を有する弁座8と、材料室6内で吐出口9に向かう方向A1と離れる方向A2とに移動可能なピストン3と、ピストン3の駆動部2と、を備え、カートリッジ10は脱着可能であるとともに異なる流動性材料Mを収容する複数のカートリッジ10を使用可能であり、弁座8及びピストン3の少なくとも一方は脱着可能であるとともに異なる構造の複数のものを使用可能であり、各々の脱着可能部材には対応する構造の構造情報提供部13a及び13bが設けられ、各々のカートリッジ10に設けられた対応する流動性材料Mの材料情報提供部13c及び構造情報提供部13a及び13bの情報を読み取る情報読取部14a〜14cを備える流動性材料吐出装置1。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1には、液体を液室に供給し、液室内においてピストンを駆動させることにより液室内に形成された吐出口から液体を吐出する液滴吐出装置(流動性材料吐出装置)が開示されている。
なお、「情報読取部の読み取り結果に基づいて駆動部の駆動を制御する」とは、例えば、取り付けられた弁座及びピストンが適正ではないと制御部が判断した場合に、該判断結果をユーザーに報知することやピストンの駆動を停止することなどを含む意味である。
なお、「制御内容」とは、ピストンの駆動条件、流動性材料の種類(物性や含有する粒子の種類など)に関する情報、ピストンや弁座の構造(ピストン径、並びに、各々の大きさ、各々の形状、各々の材料など)に関する情報、取り付けられた弁座及びピストンが適正ではないと制御部が判断した場合の該判断結果、などを含む意味である。
最初に、本発明の実施例1に係る流動性材料吐出装置(三次元造形物の製造装置)の概要について説明する。
図1は本実施例に係る流動性材料吐出装置1の構成を示す概略構成図である。
なお、本実施例の流動性材料吐出装置1は三次元造形物の製造装置であるが、流動性材料M(図3〜図5参照)を吐出する装置であれば三次元造形物の製造装置に限定されない。例えば、シート状の被記録媒体に画像の記録を行うインクジェット記録装置などであってもよい。
ピストン3は、凸部3aを備え、凸部3aを基準にして長く延設される側(先端部3b側)を基部5の内部に挿入し、凸部3aを基準にして短く延設される側(先端部3bとは反対側)がピエゾ素子2aに接続されるようにセットされる。
このように所定位置にセットされたピストン3は、ピエゾ素子2aに電圧が印加されるとピエゾ素子2aが変形して方向C(方向Aのうちの吐出口9に向かう方向である方向A1)に押され、ピエゾ素子2aへの電圧の印加が無くなるとピエゾ素子2aが元の形に戻り図1で表される元の位置に戻る(方向Aのうちの方向A1とは反対方向である方向A2に移動する)。
図2は、本実施例の流動性材料吐出装置1のブロック図である。
制御部19には、流動性材料吐出装置1の全体の制御を司るCPU20が設けられている。CPU20は、システムバス21を介して、CPU20が実行する各種制御プログラム等を格納したROM22と、データを一時的に格納可能なRAM23と、に接続されている。
また、CPU20は、システムバス21を介して、モーター駆動部25と接続されている。そして、モーター駆動部25は、ステージ17を移動させるためのステージ移動モーター26、カートリッジ10から流動性材料Mを材料室6に供給するために設けられた材料供給モーター27、と接続されている。
さらに、CPU20は、システムバス21を介して、入出力部28と接続されている。そして、入出力部28は、チップ13a、13b及び13cの情報を読み取る情報読取部としてのセンサー14a、14b及び14cと、センサー14a、14b及び14cで読み取った情報をユーザーに報知する(表示する)ことが可能な表示パネル18と、不図示のモニターなどを有しデータ及び信号の送受信を行うためのPC29と、接続されている。
制御部19は、このような構成により流動性材料吐出装置1の全体を制御する。
このように、本実施例の流動性材料吐出装置1は、材料室6の一部を形成し吐出口9を有する弁座8及びピストン3の少なくとも一方は、脱着可能であり、すなわち脱着可能部材である。そして、センサー14a、14b及び14cにより流動性材料Mの情報及び脱着可能部材の情報を読み取り可能になっている。このため、センサー14a、14b及び14cにより読み取られた情報に基づいて、ピストン3の駆動条件を設定することや、適正な弁座8及びピストン3をユーザーに報知する(例えば取り付けられた弁座8及びピストン3が適正か否かを表示パネル18及びPC29のモニターなどに報知する)ことなどが可能になっている。したがって、本実施例の流動性材料吐出装置1は、流動性材料Mの種類に基づいて適正に吐出することが可能な構成になっている。
なお、本実施例の構造情報提供部はチップ13a及び13bであり、材料情報提供部はチップ13cであり、それらの情報読取部はセンサー14a、14b及び14cであるが、このような構成に限定されない。例えば、構造情報提供部及び材料情報提供部として各情報を文字などで記載し、情報読取部として該文字の読取機構を設ける構成してもよい。
なお、「センサー14a、14b及び14cの読み取り結果に基づいて駆動部2の駆動を制御する」とは、例えば、取り付けられた弁座8及びピストン3が適正ではないと制御部19が判断した場合に、該判断結果をユーザーに報知することやピストンの駆動を停止することなどを含む意味である。
なお、「制御内容」とは、ピストン3の駆動条件、流動性材料Mの種類(物性や含有する粒子の種類など)に関する情報、ピストン3や弁座8の構造(ピストン径16、並びに、各々の大きさ、斜面8cの角度など各々の形状、各々の材料など)に関する情報、取り付けられた弁座8及びピストン3が適正ではないと制御部19が判断した場合の該判断結果、などを含む意味である。
単にピストン3を材料室6で駆動(吐出口9に向かう方向A1に移動)させるのではなく該ピストン3を弁座8に摺動させて駆動することで、効果的にピストン3の駆動力を材料室6内で流動性材料Mに伝えることができ安定的に吐出することができる。そして、このような構成では摺動面15が流動性材料Mに含まれる粒子により摩耗することが考えられるが、本実施例の流動性材料吐出装置1では、流動性材料Mに粒子が含まれる場合、ピストン3及び弁座8が接触する各々の摺動面15が該粒子よりもビッカーズ硬度が高ければピストン3の駆動を開始し低ければピストン3の駆動を停止することができるので、摺動面15の摩耗を抑制し、安定的に長期間吐出することを可能にする。
図3から図5は、流動性材料吐出装置1の要部を表す概略構成図であり、流動性材料Mを材料室6に供給(充填)した状態を表している。このうち、図3は、ピストン3が弁座8に対して離れている位置(図1と同様の位置)にある状態を表している。また、図4は、図3で表される位置からピストン3を吐出口9に向かう方向A1に移動させて、ピストン3が弁座8の摺動開始位置11に接触した状態を表している。また、図5は、図4で表される位置からさらにピストン3を吐出口9に向かう方向A1に移動させて、ピストン3を弁座8の摺動終了位置12まで摺動させた状態を表している。なお、接触はピストン3が極微小な距離を保って接触(例えば、流動性材料Mに含まれる粒子を介して接触)することを含む。
そして、図3から図5で表されるように、駆動部2がピストン3を弁座8に対して離れている位置(図3)から弁座8に接触させ(図4)さらにピストン3を吐出口9に向かう方向A1に移動させてピストン3を弁座8に摺動させる(図5)ことで、吐出口9から流動性材料Mを吐出する構成である。
そして、表1のOKで表される組み合わせでカートリッジ10、ピストン3及び弁座8を組み合わせて使用することで、ピストン3及び弁座8が接触する各々の摺動面15は、流動性材料Mに含まれる粒子よりもビッカーズ硬度が高くなるようにすることができる。
本実施例の流動性材料吐出装置1は、単にピストン3を材料室6で駆動(吐出口9に向かう方向A1に移動)させるのではなく該ピストン3を弁座8に摺動させて駆動することで、効果的にピストン3の駆動力を材料室6内で流動性材料Mに伝えることができ安定的に吐出することができる。そして、このような構成では摺動面15が流動性材料Mに含まれる粒子により摩耗することが考えられるが、摺動面15を流動性材料Mに含まれる粒子よりもビッカーズ硬度が高くなるよう構成することで摩耗を抑制し、安定的に長期間吐出することを可能にしている。すなわち、金属粒子やセラミックス粒子などのビッカーズ硬度が高い粒子を含む流動性材料Mを安定的に長期間吐出することができるようにしている。さらには、摺動面15の摩耗を抑制することで、流動性材料Mに摺動面15の構成材料が混ざる(流動性材料Mが不純物で汚染される)と言うことも併せて抑制している。
なお、ダイヤモンドライクカーボンはビッカーズ硬度が特に高いので、流動性材料Mに含有されている粒子の材料が不明である場合でも、一般的に摺動面15のビッカーズ硬度の方が該粒子よりも高くなるので、流動性材料Mに含有されている粒子をユーザーが認識しなくても流動性材料Mを安定的に長期間吐出することができる。
ダイヤモンドライクカーボン膜は、200nm以上の厚さとすることでピンホールの発生を抑制できる。すなわち、本実施例の流動性材料吐出装置1は、本実施例の摺動面15のダイヤモンドライクカーボン膜を200nm以上の厚さとすることで、ピンホールを起点として該ダイヤモンドライクカーボン膜が剥がれるということを抑制している。このため、本実施例の流動性材料吐出装置1は、特に効果的に、金属粒子やセラミックス粒子などのビッカーズ硬度が高い粒子を含む流動性材料Mを安定的に長期間吐出することができる構成になっている。
さらに、本実施例の摺動面15のダイヤモンドライクカーボン膜は、積層構造となっているが、表面側の層よりも内側の層をビッカーズ硬度が高くなるように構成することで、該ダイヤモンドライクカーボン膜の欠損や剥離を効果的に抑制することができる。
ここで「流動性材料Mの流動経路を構成する部品」とは、流動性材料Mと接触可能性がある部品すべてを意味し、例えば、カートリッジ10の内面、チューブ4、基部5の内面、弁座8の斜面8c全体、吐出口9(斜面8cから吐出口9に至るノズル全体を含む)などが挙げられる。
なお、本実施例の流動性材料吐出装置1は、上記表1で表されるように、カートリッジ10、ピストン3及び弁座8が、流動性材料Mに含まれる粒子のうちの最高硬度の粒子よりもビッカーズ硬度が500以上高くなる組み合わせの場合に、制御部19は表示パネル18などにOKと表示させる構成になっている。
次に、実施例2の流動性材料吐出装置1について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図6は、実施例2の流動性材料吐出装置1の構成を表す概略構成図を表しており、実施例1の流動性材料吐出装置1の図1に対応する図である。
なお、本実施例の流動性材料吐出装置1は、駆動部2の構成以外は実施例1の流動性材料吐出装置1と同様の構成であり、実施例1の流動性材料吐出装置1と同じ構成部材は同じ符号で表している。
一方、本実施例の駆動部2は、ピエゾ素子2bと棒状部2cとで構成されている。ここで、棒状部2cは回転軸2dを備え、回転軸2dに対して一方側2eの下部がピエゾ素子2bと接触し他方側2fの下部がピストン3と接触するよう配置される。そして、ピエゾ素子2bに電圧を印加することでピエゾ素子2bを方向D1(方向A2)に変形させて一方側2eを上側に押すとともに、てこの原理(一方側2eとピエゾ素子2bとの接点が力点、回転軸2dが支点、他方側2fとピストン3との接点が作用点)によりピストン3を方向D2(方向A1)に押す構成である。
ただし、駆動部2の構成は実施例1及び2の構成に限定されない。例えば、ピエゾ素子2aなどの代わりにバネと該バネの圧縮機構、エアー加圧制御機構などを備える構成としてもよい。
2c…棒状部、2d…回転軸、2e…棒状部2cの一方側、
2f…棒状部2cの他方側、3…ピストン(脱着可能部材)、3a…凸部、
3b…先端部、4…チューブ、5…基部、5a…一方側の端部、5b…他方側の端部、
6…材料室、7…Oリング、8…弁座(脱着可能部材)、8a…先端部、
8b…底面側端部、8c…斜面、9…吐出口、10…カートリッジ、
11…摺動開始位置、12…摺動終了位置、13a…チップ(構造情報提供部)、
13b…チップ(構造情報提供部)、13c…チップ(材料情報提供部)、
14a…センサー(情報読取部)、14b…センサー(情報読取部)、
14c…センサー(情報読取部)、15…摺動面、15a…ピストン3の摺動面、
15b…弁座8の摺動面、16…ピストン径、17…ステージ、18…表示パネル、
19…制御部、20…CPU、21…システムバス、22…ROM、23…RAM、
24…吐出部駆動部、25…モーター駆動部、26…ステージ移動モーター、
27…材料供給モーター、28…入出力部、29…PC、30…セット部、L…液滴、
M…流動性材料
Claims (5)
- 流動性材料を収容するカートリッジのセット部と、
前記流動性材料が供給される材料室と、
前記材料室の一部を形成するとともに吐出口を有する弁座と、
前記材料室内で前記吐出口に向かう方向と離れる方向とに移動可能なピストンと、
前記ピストンの駆動部と、を備え、
前記カートリッジは脱着可能であるとともに、前記カートリッジとして異なる流動性材料を収容する複数のカートリッジを使用可能であり、
前記弁座及び前記ピストンの少なくとも一方は脱着可能な脱着可能部材であるとともに、前記脱着可能部材として異なる構造の複数の脱着可能部材を使用可能であり、
各々の前記脱着可能部材には、対応する構造の構造情報提供部が設けられ、
各々の前記カートリッジに設けられた対応する流動性材料の材料情報提供部及び前記構造情報提供部の情報を読み取る情報読取部を備えることを特徴とする流動性材料吐出装置。 - 請求項1に記載された流動性材料吐出装置において、
前記弁座及び前記ピストンは共に脱着可能な脱着可能部材であることを特徴とする流動性材料吐出装置。 - 請求項1又は2に記載された流動性材料吐出装置において、
前記情報読取部の読み取り結果に基づいて前記駆動部の駆動を制御する制御部を備えることを特徴とする流動性材料吐出装置。 - 請求項3に記載された流動性材料吐出装置において、
前記制御部の制御内容を報知する報知部を備えることを特徴とする流動性材料吐出装置。 - 請求項3又は4に記載された流動性材料吐出装置において、
前記駆動部が前記ピストンを前記弁座に対して離れている位置から前記弁座に接触させさらに前記ピストンを前記吐出口に向かう方向に移動させて前記ピストンを前記弁座に摺動させることで、前記吐出口から前記流動性材料を吐出する構成であり、
前記制御部は、前記流動性材料に粒子が含まれる場合、前記ピストン及び前記弁座が接触する各々の摺動面が前記粒子よりもビッカーズ硬度が高ければ前記ピストンの駆動を開始し低ければ前記ピストンの駆動を停止することを特徴とする流動性材料吐出装置。
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