JP2018035297A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観、低温耐衝撃性及び引張破壊伸びに優れたエアバッグ収納カバー用熱可塑性エラストマー組成物を提供する。【解決手段】少なくとも下記成分(A)〜(D)を含有する熱可塑性エラストマー組成物。成分(A):ポリプロピレン系樹脂20〜40質量部、成分(B):JISK7210に準拠して190℃、21.2N荷重にて測定されたメルトフローレートが10〜30g/10分の線状低密度ポリエチレン系樹脂20〜50質量部、成分(C):エチレン・1−ブテン共重合体ゴム6〜20質量部、成分(D):エチレン・1−オクテン共重合体ゴム6〜20質量部【選択図】なし

Description

本発明は、外観、低温耐衝撃性及び引張破壊伸びに優れた成形体を提供し得る熱可塑性エラストマー組成物と、この熱可塑性エラストマー組成物よりなるエアバッグ収納カバー及び自動車内装材に関する。
自動車用エアバッグシステムは自動車等の衝突の際に運転手や搭乗者を保護するシステムであり、衝突の際の衝撃を感知する衝突感知装置と、この衝突感知装置の衝突の感知に応じてエアバッグを膨張させるように作動するエアバッグ装置とを有する。エアバッグ装置は、ステアリングホイール、助手席前方のインストルメントパネル、運転席及び助手席のシート、フロント及びサイドピラー等に設置される。
エアバッグ装置におけるエアバッグ収納カバーには、低温から高温までの幅広い温度範囲において設計通りに開裂するように、その構造や材質において種々の提案がなされている。
従来、エアバッグ収納カバー向けの材料としては例えば、特許文献1において、スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物、ゴム用可塑剤、オレフィン系樹脂及び添加剤からなるものが提案されている。また、特許文献2〜4おいてはプロピレン系樹脂、エチレン・α−オレフィン共重合体及びスチレン系エラストマーからなるものが提案されている。また、特許文献5には、オレフィン系エラストマー、プロピレン系樹脂、エチレン−α・オレフィン共重合体からなるものが提案されている。更に、特許文献6においては多段重合で製造されたプロピレン系樹脂とエチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴムとからなるものが提案されている。
特開平5−38996号公報 特開平10−265628号公報 特開2000−096752号公報 特開2000−324901号公報 特開2002−194088号公報 特開2008−45037号公報
近年、自動車の高級化によるインストルメントパネルの柔軟化により、展開試験時にエアバッグ収納カバーとインストルメントパネルが変形する不具合や、エアバッグ展開出力向上による、低温域でのエアバッグ収納カバーの破損が懸念されている。また、製造工程削減のため、塗装レスのエアバッグカバー材が増えてきている。以上のことから、エアバッグ収納カバーについて、安全性の強化、設計の自由度、金属プレートやナイロン生布をインサート成形工程削減によるコストダウンの観点から、エアバッグ収納カバー、特に助手席用エアバッグ収納カバーについて、外観、引張破壊伸び、低温耐衝撃性の改善が望まれている。しかしながら、前記特許文献1〜6に記載されているような従来のエアバッグ収納カバー向けの材料においては材料強度や低温耐衝撃性が不十分であった。
本発明が解決しようとする課題は、外観、低温耐衝撃性及び引張破壊伸びに優れた成形体を得ることができる熱可塑性エラストマー組成物と、この熱可塑性エラストマー組成物を用いたエアバッグ収納カバー及び自動車内装材を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、ポリプロピレン系樹脂、線状低密度ポリエチレン系樹脂、エチレン・1−ブテン共重合体ゴム、及びエチレン・1−オクテン共重合体ゴムを含有する熱可塑性エラストマー組成物からなる成形体が、低温耐衝撃性及び引張破壊伸びに優れ、外観にも優れることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明の要旨は以下の[1]〜[8]に存する。
[1] 少なくとも下記成分(A)〜(D)を含有することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
成分(A):ポリプロピレン系樹脂
成分(B):JIS K7210に準拠して190℃、21.2N荷重にて測定されたメルトフローレートが10〜30g/10分の線状低密度ポリエチレン系樹脂
成分(C):エチレン・1−ブテン共重合体ゴム
成分(D):エチレン・1−オクテン共重合体ゴム
[2] 成分(A)〜(D)の合計100質量部中に、成分(A)を20〜40質量部、成分(B)を20〜50質量部、成分(C)を6〜20質量部、成分(D)を6〜20質量部含有する、[1]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[3] 更に下記成分(E)を含有する、[1]又は[2]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
成分(E):高密度ポリエチレン系樹脂
[4] 成分(A)〜(E)の合計100質量部中に、成分(A)を20〜40質量部、成分(B)を20〜50質量部、成分(C)を6〜20質量部、成分(D)を6〜20質量部、成分(E)を5〜20質量部含有する、[3]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[5] 射出成形用組成物である、[1]ないし[4]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[6] [1]ないし[5]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物の射出成形体。
[7] [1]ないし[5]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物からなるエアバッグ収納カバー。
[8] [1]ないし[5]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車内装材。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物よりなる本発明の射出成形体、エアバッグ収納カバー、及び自動車内装材は、外観、低温耐衝撃性及び引張破壊伸びに優れたものである。このため、本発明のエアバッグ収納カバーは、高出力エアバッグにも好適に使用することができる。また、本発明の自動車内装材は、耐久性に優れる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。なお、本明細書において、「〜」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
[熱可塑性エラストマー組成物]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、少なくとも下記成分(A)〜(D)を含有し、更に下記成分(E)を含有してもよいものである。
成分(A):ポリプロピレン系樹脂
成分(B):JIS K7210に準拠して190℃、21.2N荷重にて測定されたメルトフローレートが10〜30g/10分の線状低密度ポリエチレン系樹脂
成分(C):エチレン・1−ブテン共重合体ゴム
成分(D):エチレン・1−オクテン共重合体ゴム
成分(E):高密度ポリエチレン系樹脂
本発明の熱可塑性エラストマー組成物よりなるエアバッグ収納カバーは、前記特許文献1〜6等で知られている従来の熱可塑性エラストマーを用いたものと比較して低温耐衝撃性、引張破壊伸び等に優れ、外観も良好であるという特長を有する。
上記成分(A)〜(D)を含有する本発明の熱可塑性エラストマー組成物により、外観、低温耐衝撃性及び引張破壊伸びに優れた成形体を得ることができる作用機構の詳細は明らかではないが、成分(A)のポリプロピレン系樹脂と特定範囲のMFRの成分(B)の線状低密度ポリエチレン系樹脂の直鎖状短鎖分岐、及びエチレン成分と相溶性が高く、柔軟且つ低密度でガラス転移温度が低い成分(C)のエチレン・1−ブテン共重合体ゴム、並びにコモノマー分岐鎖が長く引張伸びが良好で柔軟且つ低密度でガラス転移温度が低い成分(D)のエチレン・1−オクテン共重合体が適度に絡み合うことにより、最適なバランスにより、相対分子量が低いにも関わらず、引張破壊伸びが高く、且つ低温耐衝撃性を付与しつつ、射出成形外観に優れた成形体が得られると考えられる。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物が更に成分(E)を含むことにより、耐油性、低温耐衝撃性と剛性のバランスを向上させることができる。
<成分(A)>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物に含まれる成分(A)のポリプロピレン系樹脂はプロピレン単位含有量が70質量%以上のものである。成分(A)のポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体であってもよいし、プロピレン単位に加え、エチレン単位、エチレン及びプロピレン以外のα−オレフィン単位を含有するプロピレン・(エチレン及び/又はα−オレフィン)共重合体であってもよいし、また、プロピレン系ブロック共重合体であってもよい。また、エチレン及びα−オレフィン以外の単量体単位を含有するものであってもよい。
成分(A)がα−オレフィン単位を有するプロピレン系共重合体である場合、エチレン及びプロピレン以外のα−オレフィン単位としては、炭素数4〜20のα−オレフィンを挙げることができる。炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、2,2,4−トリメチル−1−ペンテン等が挙げられる。プロピレン以外のα−オレフィンとしては、好ましくは炭素数4〜10のα−オレフィンであり、より好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンである。
成分(A)のプロピレン系樹脂としては、より具体的には、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ヘキセン共重合体、プロピレン・1−オクテン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ヘキセン共重合体、プロピレン・エチレン・1−オクテン共重合体等のエチレン及び炭素数4〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種の単量体とプロピレンとの共重合体が挙げられる。また、プロピレン単位含有量が90〜100質量%であるプロピレン系重合体成分(A1)と、エチレン・プロピレン共重合体成分(A2)からなるプロピレン系重合体、好ましくは第1工程でプロピレン単位含有量が90〜100質量%であるプロピレン系重合体を重合し、続いて第2工程でエチレン・プロピレン共重合体を重合して得られるプロピレン系ブロック共重合体等を例示することができる。これらの中でも特に、成分(A)としては、低温耐衝撃性及び高温強度の観点から、第1工程でプロピレン単位含有量が90〜100質量%であるプロピレン系重合体を重合し、続いて第2工程でエチレン・プロピレン共重合体を重合して得られるプロピレン系ブロック共重合体であることが好ましく、耐衝撃性、耐熱性、成形性、機械強度の観点からプロピレン単独重合体(ポリプロピレン)が好ましく、特にポリプロピレンが好ましい。
成分(A)のポリプロピレン系樹脂のプロピレン単位含有量は、成分(A)全体に対し、好ましくは80〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%である。成分(A)のプロピレン単位の含有量が前記下限値以上であることにより、耐熱性及び剛性が良好となる傾向にある。なお、成分(A)中のプロピレン単位含有量は、赤外分光法により求めることができる。
成分(A)が、プロピレン単位含有量が90〜100質量%であるプロピレン系重合体成分(A1)と、エチレン・プロピレン共重合体成分(A2)からなるプロピレン系重合体、好ましくは第1工程でプロピレン単位含有量が90〜100質量%であるプロピレン系重合体を重合し、続いて第2工程でエチレン・プロピレン共重合体を重合して得られるプロピレン系ブロック共重合体である場合、成分(A)は、成分(A1)と成分(A2)との合計量に対し、成分(A1)を60〜95質量%含有することが好ましい。成分(A)中の成分(A1)の含有量が上記下限よりも少ないと力学強度、剛性が低下する傾向があり、上記上限よりも多いと成分(A2)を含むことによる耐衝撃性の向上効果を十分に得ることができなくなる。成分(A)中の成分(A1)の含有量は、より好ましくは65質量%以上、更に好ましくは70質量%で、より好ましくは93質量%以下である。
なお、成分(A2)のエチレン・プロピレン共重合体のエチレン単位は、前述の成分(A)の好ましいプロピレン単位含有量を満たす程度であればよいが、通常20〜80質量%程度である。
成分(A)のメルトフローレート(MFR)(230℃、荷重21.2N(=2.16kg))は、限定されないが、通常0.1g/10分以上であり、成形体の外観の観点から、好ましくは10g/10分以上であり、より好ましくは20g/10分以上であり、更に好ましくは30g/10分以上である。また、成分(A)のメルトフローレート(190℃、荷重21.2N)は、通常、200g/10分以下であり、引張り強度の観点から、好ましくは150g/10分以下であり、更に好ましくは100g/10分以下である。成分(A)のメルトフローレートは、JIS K7210(1999年)に従って、測定温度190℃、測定荷重21.2Nの条件で測定される。
成分(A)としては、前述のポリプロピレン系樹脂の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよいが、2種以上を混合して用いる場合、混合物としての成分(A)が前述のプロピレン単位含有量及びメルトフローレートを満たすことが好ましい。
成分(A)のポリプロピレン系樹脂の製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が用いられる。例えば、チーグラー・ナッタ系触媒を用いた重合法を挙げることができる。該重合法には、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等を用いることができ、これらを2種以上組み合わせてもよい。
また、成分(A)は市販の該当品を用いることも可能である。具体的には、下記に挙げる製造者等から調達可能であり、適宜選択することができる。入手可能な市販品としては、プライムポリマー社のPrim Polypro(登録商標)、住友化学社の住友ノーブレン(登録商標)、サンアロマー社のポリプロピレンブロックコポリマー、日本ポリプロ社のノバテック(登録商標)PP、LyondellBasell社のMoplen(登録商標)、ExxonMobil社のExxonMobil PP、Formosa Plastics社のFormolene(登録商標)、Borealis社のBorealis PP、LG Chemical社のSEETEC PP、A.Schulman社のASI POLYPROPYLENE、INEOS Olefins&Polymers社のINEOS PP、Braskem社のBraskem PP、SAMSUNG TOTAL PETROCHEMICALS社のSumsung Total、Sabic社のSabic(登録商標)PP、TOTAL PETROCHEMICALS社のTOTAL PETROCHEMICALS Polypropylene、SK社のYUPLENE(登録商標)等がある。
<成分(B)>
成分(B)の線状低密度ポリエチレン系樹脂(LLDPE)とは、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンより選ばれる1種以上のα−オレフィンとの共重合体である。
炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、好ましくは炭素数3〜12のものであり、具体的にはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられる。また、これらのα−オレフィン単位の含有量は、成分(B)を構成する全単量体単位に対して合計で通常30モル%以下、好ましくは1〜20モル%の範囲で選択される。
成分(B)のメルトフローレート(MFR)(190℃、荷重21.2N(=2.16kg))は、10〜30g/10分であり、好ましくは15〜25g/10分である。成分(B)のMFRが10g/10分未満であると、得られる成形体の外観が劣るものとなる。成分(B)のMFRが30g/10分を超えると、得られる成形体の引張破壊伸びが劣るものとなる。成分(B)のメルトフローレートは、JIS K7210(1999年)に従って、測定温度190℃、測定荷重21.2Nの条件で測定される。
成分(B)の密度は、0.880〜0.930g/cm、好ましくは0.895〜0.925g/cm、より好ましくは0.910〜0.920g/cmである。密度が0.880g/cm未満では、耐熱性や機械強度が劣る傾向あり、0.930g/cmを超えると、低温耐衝撃性が劣る傾向がある。なお、密度の値は、JIS K7112に準拠して測定した値であるが、市販品についてはカタログ値を採用することもできる。
成分(B)としては、1種を単独で用いてもよく、単量体組成や物性の異なるものの2種以上を混合して用いてもよいが、2種以上を混合して用いる場合、混合物としての成分(B)が前述のメルトフローレートや密度を満たすことが好ましい。
成分(B)の線状低密度ポリエチレン系樹脂は、重合用触媒の存在下に、エチレンとα−オレフィンとを共重合させることにより得ることができる。ここで重合用触媒には制限はないが、生成重合体における組成分布と分子量分布が狭く、高強度の成形品が得られ易いメタロセン系触媒により製造されたものであることが好ましい。また、上記特性を損なわない範囲でコスト低減化のためにチーグラー系触媒などのメタロセン系触媒以外の触媒で得られた線状低密度ポリエチレン系樹脂をブレンドして使用してもよい。
メタロセン触媒とは、通常に知られているメタロセン−アルモキサン触媒、又はメタロセン化合物と反応して安定なアニオンとなる化合物などからなる触媒である。
本発明に係る線状低密度ポリエチレン系樹脂においては、その製造方法に制限はなく、スラリー重合や気相重合及び溶液重合などの方法により行うことができる。
また、成分(B)は市販の該当品を用いることも可能である。具体的には、下記に挙げる製造者等から調達可能であり、適宜選択することができる。入手可能な市販品としては、日本ポリエチレン社のノバテック(登録商標)LL、三井化学社のエボリュー(登録商標)、旭化成ケミカルズ社
サンテック−LL、サウディ石油化学社 QAMAR(登録商標)等がある。
<成分(C)>
成分(C)として使用されるエチレン・1−ブテン共重合体ゴムは、少なくともエチレン単位と1−ブテン単位とを含む共重合体である。
成分(C)のエチレン・1−ブテン共重合体ゴムのエチレン単位の含有量は、エチレン単位の含有量と1−ブテン単位の含有量との合計量に対し、20質量%以上80質量%であることが好ましい。成分(C)のエチレン単位の含有量は、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形したときの引張破断伸びを向上させるためには多いほうが好ましく、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形したときの低温耐衝撃性の観点では少ない方が好ましい。成分(C)のエチレン単位の含有量は、より好ましくは25〜75質量%であり、更に好ましくは30〜70質量%である。
なお、成分(C)におけるエチレン単位の含有量、1−ブテン単位の含有量、及び以下に示す他の単量体単位の含有量は、それぞれ赤外分光法により求めることができる。
成分(C)のエチレン・1−ブテン共重合体ゴムは、エチレン単位及び1−ブテン単位に加え、1−ブテン以外のα−オレフィン単位、例えば、1−プロピレン、2−メチルプロピレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等、好ましくは、1−プロピレン、1−ヘキセン、1−オクテン等の末端の炭素原子に炭素間二重結合を有する炭素数3,5〜8の1−ブテン以外のα−オレフィン単位の1種又は2種以上や、非共役ジエンに基づく単量体単位(非共役ジエン単位)等の他の単量体単位を有していてもよい。該非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンのような鎖状非共役ジエン;シクロへキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン等の1種又は2種以上が挙げられる。好ましくは、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンである。
成分(C)が上記の1−ブテン以外のα−オレフィン単位や非共役ジエン単位等のエチレン及び1−ブテン以外の他の単量体単位を含む場合、他の単量体単位の含有量は、成分(C)全体に対して、通常10質量%以下、好ましくは5質量%以下である。
成分(C)のエチレン・1−ブテン共重合体ゴムのメルトフローレート(MFR)は限定されないが、通常10g/10分未満であり、強度の観点から、好ましくは8g/10分以下であり、より好ましくは5g/10分以下であり、更に好ましくは3g/10分以下である。また、成分(B)のMFRは、通常0.01g/10分以上であり、流動性の観点から、好ましくは0.05g/10分以上であり、更に好ましくは0.10g/10分以上である。ここでMFRは、JIS K7210に従い、測定温度190℃、測定荷重21.2Nの条件で測定された値である。
また、成分(C)の密度は低温耐衝撃性の観点から、0.88g/cm以下であり、好ましくは0.87g/cm以下である。一方、その下限については特に制限されないが、0.85g/cm以上である。ここで、成分(C)の密度は、JIS K6760に準拠して測定される値であるが、市販品についてはカタログ値を採用することもできる。
成分(C)のエチレン・1−ブテン共重合体ゴムの製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が用いられる。例えば、オレフィン重合用触媒として、チーグラー・ナッタ系触媒、メタロセン系錯体や非メタロセン系錯体等の錯体系触媒を用いることができ、重合方法としてはスラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等が挙げられる。また、市販の該当品を用いることも可能である。市販の該当品としては例えば、三井化学社製のタフマー(登録商標)、ダウ・ケミカル社製のEngage(登録商標)等が挙げられる。
本発明において、成分(C)としてのエチレン・1−ブテン共重合体ゴムは1種のみを用いてもよく、物性や共重合成分の種類、組成等の異なるものの2種以上を併用してもよい。
<成分(D)>
成分(D)として使用されるエチレン・1−オクテン共重合体ゴムは、少なくともエチレン単位と1−オクテン単位とを含む共重合体である。
成分(D)のエチレン・1−オクテン共重合体ゴムのエチレン単位の含有量は、エチレン単位の含有量と1−オクテン単位の含有量との合計量に対し、20〜80質量%であることが好ましい。成分(D)のエチレン単位の含有量は、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形したときの機械強度のためには多いほうが好ましく、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形したときの低温耐衝撃性の観点では少ない方が好ましい。成分(D)のエチレン単位の含有量は、より好ましくは25〜75質量%であり、更に好ましくは30〜70質量%である。
なお、成分(D)におけるエチレン単位の含有量、1−オクテン単位の含有量、及び以下に示す他の単量体単位の含有量は、それぞれ赤外分光法により求めることができる。
成分(D)のエチレン・1−オクテン共重合体ゴムは、エチレン単位及び1−オクテン単位に加え、1−オクテン以外のα−オレフィン単位、例えば、1−プロピレン、1−ブテン、2−メチルプロピレン、1−ペンテン、3−メチル−1−オクテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等、好ましくは、1−プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン等の末端の炭素原子に炭素間二重結合を有する炭素数3〜7の1−オクテン以外のα−オレフィン単位の1種又は2種以上や、非共役ジエンに基づく単量体単位(非共役ジエン単位)等の他の単量体単位を有していてもよい。該非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンのような鎖状非共役ジエン;シクロへキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン等の1種又は2種以上が挙げられる。好ましくは、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンである。
成分(D)が上記の1−オクテン以外のα−オレフィン単位や非共役ジエン単位等のエチレン及び1−オクテン以外の他の単量体単位を含む場合、他の単量体単位の含有量は、成分(D)全体に対して、通常10質量%以下、好ましくは5質量%以下である。
成分(D)のエチレン・1−オクテン共重合体ゴムのメルトフローレート(MFR)は限定されないが、通常10g/10分未満であり、強度の観点から、好ましくは8g/10分以下であり、より好ましくは5g/10分以下であり、更に好ましくは3g/10分以下である。また、成分(B)のMFRは、通常0.01g/10分以上であり、流動性の観点から、好ましくは0.05g/10分以上であり、更に好ましくは0.10g/10分以上である。ここでMFRは、JIS K7210に従い、測定温度190℃、測定荷重21.2Nの条件で測定された値である。
また、成分(D)の密度は低温耐衝撃性の観点から、0.88g/cm以下であり、好ましくは0.87g/cm以下である。一方、その下限については特に制限されないが、0.85g/cm以上である。ここで、成分(D)の密度は、JIS K6760に準拠して測定される値であるが、市販品についてはカタログ値を採用することもできる。
成分(D)のエチレン・1−オクテン共重合体ゴムの製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が用いられる。例えば、オレフィン重合用触媒として、チーグラー・ナッタ系触媒、メタロセン系錯体や非メタロセン系錯体等の錯体系触媒を用いることができ、重合方法としてはスラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等が挙げられる。また、市販の該当品を用いることも可能である。市販の該当品としては例えば、ダウ・ケミカル社製のEngage(登録商標)、SK社製のSolumer(登録商標)等が挙げられる。
本発明において、成分(D)としてのエチレン・1−オクテン共重合体ゴムは1種のみを用いてもよく、物性や共重合成分の種類、組成等の異なるものの2種以上を併用してもよい。
<成分(E)>
成分(E)として使用される高密度ポリエチレン系樹脂としては、密度が0.94〜0.97g/cm、好ましくは0.95〜0.97g/cm、より好ましくは0.955〜0.965g/cmの範囲であるものが好ましい。なお、本発明において、高密度ポリエチレン系樹脂の密度は、JIS K6760に準拠して測定される値である。
成分(E)の密度が0.94g/cm以上であると、得られる成形体の剛性、引張破壊伸びが良好となる傾向にある。一方、密度が0.97g/cm以下であると、得られる成形体の靱性及び外観が良好となる傾向がある。
成分(E)のメルトフローレート(MFR)(190℃、荷重21.2N(=2.16kg))は、好ましくは0.01〜5g/10分であり、より好ましくは0.05〜1g/10分である。成分(E)のMFRが上記下限以上であると成形性の低下及び外観が悪化する傾向があり、上記上限以下であると低温耐衝撃性が低下する傾向がある。
成分(E)の高密度ポリエチレン系樹脂は、エチレンの単独重合体であってもよく、エチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコデセン等の炭素数3〜20、好ましくは炭素数4〜10のα−オレフィンの1種又は2種以上との共重合体であってもよい。
高密度ポリエチレン系樹脂が中低圧法のプロセスによりエチレンのホモポリマー又はエチレンと若干量のα−オレフィンとの共重合体として製造されるものであって、エチレンとα−オレフィンとの共重合体である場合、高密度ポリエチレン系樹脂中のエチレン単位の含有量は80質量%以上、特に90質量%以上で、α−オレフィン単位の含有量は0.1〜10質量%であることが、剛性と靱性のバランスの観点から好ましい。
高密度ポリエチレン系樹脂は、通常、遷移金属化合物と有機金属化合物とからなる触媒を用いて、エチレンの単独重合またはエチレンとα−オレフィンとの共重合により得られる。
触媒の遷移金属化合物としてはチタン、バナジウム、クロム等の遷移金属の化合物の1種又は2種以上、またはこれらをシリカ、アルミナ、マグネシウム化合物等に担持または反応させたものが挙げられる。特にチタンの塩化物、ハロアルコラート、アルコラート等のチタン化合物をマグネシウムジアルコラート、塩化マグネシウム等のマグネシウム化合物に担持または反応させた固体触媒成分が好適に用いられる。
有機金属化合物としては、一般式AlR3−n (式中、Rは炭素数1〜14の炭化水素基、Xはハロゲン原子、nは1〜3を示す。)で表される有機アルミニウム化合物が挙げられる。具体的には、トリエチルアルミニウム、トリn−プロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド等が挙げられる。
高密度ポリエチレン系樹脂としては市販品を用いることもでき、例えば、日本ポリエチレン社のノバテック(登録商標)HD、旭化成ケミカルズ社のクレオレックス(登録商標)、サンテックーHD(登録商標)、プライムポリマー社のハイゼックス(登録商標)、エボリューH(登録商標)、サウディ石油化学社のQAMAR−HD(登録商標)等を用いることができる。
本発明において、成分(E)としての高密度ポリエチレン系樹脂は1種のみを用いてもよく、物性や共重合成分の種類、エチレン単位含有量等の異なるものの2種以上を併用してもよい。
<成分(A)〜(E)の配合量>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(A)〜(D)の合計100質量部中に、成分(A)を20〜40質量部、成分(B)を20〜50質量部、成分(C)を6〜20質量部、成分(D)を6〜20質量部含有することが好ましい。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物が、更に成分(E)を含有する場合、成分(A)〜(E)の合計100質量部中に、成分(A)を20〜40質量部、成分(B)を20〜50質量部、成分(C)を6〜20質量部、成分(D)を6〜20質量部、成分(E)を5〜20質量部含有することが好ましい。
成分(A)の含有量が上記下限以上であることにより、耐熱性と成形性が良好となり、上記上限以下であることにより低温耐衝撃性が良好となる。
成分(B)の含有量が上記下限以上であることにより成形外観が良好となり、上記上限以下であることにより低温耐衝撃性が良好となる。
成分(C)の含有量が上記下限以上であることにより低温衝撃性が良好となり、上記上限以下であることにより剛性や機械強度が高くなる。
成分(D)の含有量が上記下限以上であることにより引張破断伸びと低温衝撃性が良好となり、上記上限以下であることにより剛性や機械強度が高くなる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が成分(E)を含有する場合、その含有量が上記下限以上であることにより剛性と機械強度が向上し、上記上限以下であることにより成形外観が良好となる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(A)〜(D)の合計100質量部中に、成分(A)を20〜40質量部、成分(B)を20〜50質量部、成分(C)を6〜20質量部、成分(D)を6〜20質量部含有することがより好ましい。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物が更に成分(E)を含有する場合、成分(A)〜(E)の合計100質量部中に、成分(A)を20〜40質量部、成分(B)を20〜50質量部、成分(C)を6〜20質量部、成分(D)を6〜20質量部、成分(E)を5〜20質量部含有することがより好ましい。
<その他の成分>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、上記の成分(A)〜(E)以外に、本発明の効果を著しく損なわない範囲内で、各種目的に応じて以下の添加剤や成分(A)〜(E)以外の樹脂やエラストマー(以下、「その他の樹脂」と称する。)等の任意成分を配合することができる。
任意成分としては、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防雲剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、難燃剤、分散剤、帯電防止剤、導電性付与剤、金属不活性剤、分子量調整剤、防菌剤、蛍光増白剤等の各種添加剤や、後述の架橋剤を挙げることができる。これらの添加剤の配合量は、要求特性等に応じて適宜設定される。例えば、酸化防止剤は成分(A)〜(D)或いは成分(A)〜(E)の合計量100質量部あたり、0.01〜0.5質量部の範囲で用いられる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が含有し得るその他の樹脂としては、成分(B)以外の低密度ポリエチレン、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、前記以外の各種エラストマー等が挙げられる。上記で挙げたその他の樹脂は1種のみを含有しても2種以上を含有してもよい。なお、スチレン系熱可塑性エラストマーを用いる場合には、更に炭化水素系ゴム用軟化剤を用いることが好ましい。
ただし、本発明の熱可塑性エラストマー組成物が上記のその他の樹脂やエラストマーを含有する場合、その含有量は、成分(A)〜(D)、或いは成分(A)〜(E)を必須成分とする本発明の熱可塑性エラストマー組成物の効果を有効に得る上で、外観、低温耐衝撃性、剛性、機械強度の観点で成分(A)〜(D)、或いは成分(A)〜(E)100重量部に対して10質量%以下であることが好ましい。
<架橋剤>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上述の成分を含有するとともに、部分的に架橋されたものであってもよい。この場合、架橋の方法は特に制限されないが、通常は、ゴム弾性、押出成形性の改良の観点から、架橋剤の存在下に動的に熱処理する(動的架橋する)ことが好ましい。
ここで、動的に熱処理する(動的熱処理)とは、溶融状態又は半溶融状態で混練することを意味する。通常、動的熱処理は、前記の各成分を均一に混合した後、架橋剤及び必要に応じて用いられる架橋助剤の存在下に溶融混練することによって行なわれる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を部分的に架橋させるための架橋剤としては、有機過酸化物を用いることが好ましく、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジクミルパーオキサイド等を挙げることができる。
これらの有機過酸化物により部分的に架橋させる際に用いられる架橋助剤としては、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、トルイレンビスマレイミド等を有する化合物、p−キノンジオキシム、ニトロベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレート等、ラジカル重合性の炭素間二重結合を有する化合物等と、成分(A)及び/又は成分(B)の炭素直鎖の部分と反応する官能基を有する化合物を挙げることができる。
架橋剤の使用割合としては、成分(A)〜(D)、或いは成分(A)〜(E)100質量部に対して、通常0.01〜3質量部、好ましくは0.04〜1質量部である。
<熱可塑性エラストマー組成物の製造方法>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上記成分(A)〜(D)、或いは成分(A)〜(E)と、必要に応じて用いられるその他の成分を通常の押出機やバンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラストグラフ、ニーダーブラベンダー等を用いて常法に従って混練して製造することができる。これらの製造方法の中でも、押出機、特に二軸押出機を用いることが好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を押出機等で混練して製造する際には通常155〜240℃、好ましくは180〜220℃に加熱した状態で溶融混練する。この際、前述の架橋剤や架橋助剤を配合して動的に熱処理することにより、部分的に架橋させることができる。
<物性>
本発明の熱可塑性エラストマーは、前記成分(A)〜(D)、或いは成分(A)〜(E)を含むことにより、成形外観、低温耐衝撃性、引張破壊伸び等に優れるものである。
(アイゾット衝撃強度)
本発明において、JIS K7110に準拠した温度−40℃でのノッチ付きアイゾット衝撃強度を低温耐衝撃性の指標とする。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物のアイゾット衝撃強度は、好ましくは70kJ/m以上であり、より好ましくは80kJ/m以上であり、更に好ましくは90kJ/m以上である。一方、本発明の熱可塑性エラストマー組成物のアイゾット衝撃強度の上限は特に制限されないが、通常150kJ/m以下である。
(引張破壊伸び)
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、材料強度の観点から、JIS K6251に準拠した23℃での引張破壊伸び300%以上であることが好ましく、350%以上であることがより好ましい。23℃での引張破壊伸びが、上記下限未満のものを用いた場合には、材料伸びが劣るためにエアバッグ収納カバーの展開性が低下する傾向がある。本発明の熱可塑性エラストマー組成物の引張破断伸びの上限は特に制限されないが、通常1500%以下である。
(曲げ弾性率)
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、JIS K7203に準拠して測定した曲げ弾性率が600MPa以下、特に200〜550MPaであることが好ましい。熱可塑性エラストマー組成物の曲げ弾性率が上記上限よりも大きいと、低温耐衝撃性が低下する傾向にあり、上記下限よりも小さいと、剛性が不足する傾向がある。
<成形法>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、必要に応じて公知の方法により成形して各種の成形体として使用することができる。成形法としては、熱可塑性エラストマーに通常用いられている成形法、例えば、射出成形法、押出成形法、中空成形法、圧縮成形法や、以下のエアバッグ収納カバーの項で挙げる成形法等が挙げられる。また、その後に積層成形、熱成形等の二次加工を行なってもよい。本発明の熱可塑性エラストマー組成物は単体で成形体としてもよく、他の材料と組み合わせ、積層体等としてもよい。
[エアバッグ収納カバー]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を用いて、一般に、通常の射出成形法、又は、必要に応じて、ガスインジェクション成形法、射出圧縮成形法、ショートショット発泡成形法等の各種成形法を用いて成形体とすることによりエアバッグ収納カバーとして用いることができる。特に、エアバッグ収納カバーを射出成形する際の成形条件は以下の通りである。
エアバッグ収納カバーを射出成形する際の成形温度は通常150〜300℃であり、好ましくは180〜280℃である。射出圧力は通常5〜100MPaであり、好ましくは10〜80MPaである。また、金型温度は通常0〜80℃であり、好ましくは20〜60℃である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られた本発明のエアバッグ収納カバーは、自動車等の高速移動体が衝突事故等の際に、その衝撃や変形を感知することにより作動し、膨張展開によって乗員を保護するエアバッグシステムのエアバッグ収納カバーとして用いられる。
[自動車内装材]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を用いて、押出成形法や射出成形法により、インストルメントパネル、フロントピラートリム、ドアトリム、シフトレバー、各種コンソール類およびヘッドライニングにおける表皮材等の自動車内装材を成形することができる。
自動車内装材を押出成形する際の成形温度は、通常150〜250℃であり、好ましくは170〜220℃である。また、プレス成形する際の成形温度は通常150〜250℃であり、好ましくは190〜240℃である。
自動車内装材を射出成形する際の成形条件は、上記のエアバッグ収納カバーの射出成形条件と同等である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られた自動車内装材は、耐久性、耐低温衝撃性、外観といった要求特性を十分に満たすものである。
以下、実施例を用いて本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限または下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限または下限の値と、下記実施例の値または実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
<原料>
成分(A)(ポリプロピレン)
(a−1) 日本ポリプロ社製 ノバテック(登録商標)PP BC03B
MFR(230℃ 21.2N):30g/10分
(a−2) Basell社製 Hifax(登録商標)X1956A
MFR(230℃ 21.2N):1g/10分
成分(B)(線状低密度ポリエチレン系樹脂)
(b−1):日本ポリエチレン社製 ノバテック(登録商標)LL UJ580
密度:0.920g/cm
MFR(190℃ 21.2N):20g/10分
(b−2):日本ポリエチレン社製 ノバテック(登録商標)LL UF240
密度:0.920g/cm
MFR(190℃ 21.2N):2g/10分
(b−3):日本ポリエチレン社製 ノバテック(登録商標)LL UJ790
密度:0.920g/cm
MFR(190℃ 21.2N):50g/10分
成分(C)(エチレン・1−ブテン共重合体ゴム)
(c−1):三井化学社製 タフマー(登録商標)A1050S
密度:0.86g/cm
MFR(190℃ 21.2N):1.2g/10分
ムーニー粘度ML1+4(100℃):40
成分(D)(エチレン・1−オクテン共重合体ゴム)
(d−1):ダウ・ケミカル社製 Engage(登録商標)8150
エチレン単位含有量:39質量%
密度:0.86g/cm
MFR(190℃ 21.2N):0.5g/10分
ムーニー粘度ML1+4(121℃):33
成分(E)(高密度ポリエチレン系樹脂)
(e−1):日本ポリエチレン社製 ノバテック(登録商標)HD HB330
密度:0.953g/cm
MFR(190℃ 21.2N):4g/10分
<評価方法>
1)射出成形体外観:
得られた熱可塑性エラストマー組成物を用いて、インラインスクリュウタイプ射出成形機(東芝機械社製「IS130」)により、射出圧力50MPa、シリンダー温度220℃、金型温度40℃にて、厚さ2mm×幅120mm×長さ80mmのシートを成形し、得られた成形シートの外観を目視で確認し、フローマークがないものを○、フローマークがあるものを×とした。フローマークがないものを成形外観が優れるものと評価した。
2)低温耐衝撃性:アイゾット衝撃強度(単位:kJ/m
得られた熱可塑性エラストマー組成物を用いて、インラインスクリュウタイプ射出成形機(東芝機械社製「IS130」)により、射出圧力50MPa、シリンダー温度220℃、金型温度40℃にて、アイゾット衝撃強度測定用の試験片(ノッチの付いた厚さ4mm×幅12.7mm×長さ64mmの試験片)を成形した。得られた試験片について、JIS K7110に従って行った、温度−40℃におけるアイゾット衝撃強度を測定した。また、アイゾット衝撃試験で非破壊のものをNB、破壊されたものをCとした。このアイゾット衝撃試験で非破壊(NB)のものはアイゾット衝撃強度が70kJ/m以上で、低温耐衝撃性に優れる。
3)引張破壊伸び:引張破壊試験(JIS−3号ダンベル、引張速度500mm/min)(単位:%)
得られた熱可塑性エラストマー組成物を用いて、インラインスクリュウタイプ射出成形機(東芝機械社製「IS130」)により、射出圧力50MPa、シリンダー温度220℃、金型温度40℃にて、引張試験用の試験片(厚さ2mm×幅120mm×長さ80mmのシート)を成形した後、JIS K6251に準拠(JIS−3号ダンベル)して打ち抜いた。この打ち抜き試験片について、JIS K6251に従って、引張破壊伸びを23℃の雰囲気下にて測定した。引張破壊伸びの値が大きいほど優れるものと評価した。
4) 曲げ弾性率(単位:MPa)
得られた熱可塑性エラストマー組成物を用いて、インラインスクリュウタイプ射出成形機(東芝機械社製「IS130」)により、射出圧力50MPa、シリンダー温度220℃、金型温度40℃にて、曲げ弾性率測定用の試験片(厚さ4mm×幅10mm×長さ90mmの試験片)に成形し、この試験片について、JIS K7203に準拠して、スパン間64mm、曲げ速度2mm/分にて曲げ弾性率を測定した。曲げ弾性率は200〜600MPaの範囲が好ましい。
<実施例/比較例>
[実施例1]
(a−1)30.0質量部、(b−1)20.0質量部、(c−1)35.0重量部、(d−1)15.0、酸化防止剤(BASFジャパン社製 商品名イルガノックス(登録商標)1010)0.1質量部をヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドし、同方向二軸押出機(神戸製鋼製「TEX30α」、L/D=45、シリンダブロック数=13)へ20kg/hの速度で投入し、180〜210℃の範囲で昇温させて溶融混練を行い、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを製造した。得られた熱可塑性エラストマー組成物のペレットについて、前記1)〜4)の評価を行った。それらの評価結果を表−1に示す。
[実施例2〜5及び比較例1〜6]
表−1に示す樹脂成分配合とした以外は実施例1と同様にして熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得、実施例1と同様に、前記1)〜4)の評価を行った。それらの評価結果を表−1に示す。
Figure 2018035297
表−1より、成分(A)と成分(B)(MFRが10〜30g/10分の範囲内にある成分(b−1))と成分(C)と成分(D)を所定の割合で含む本発明の熱可塑性エラストマー組成物によれば、外観及び引張破断伸びに優れ、低温耐衝撃性も良好な成形体を得ることができることが分かる。
これに対して、成分(b−1)を含まない比較例1では成形外観が悪い。また、成分(B)のMFRが低い比較例2、5及び6は成形外観が悪い。一方、成分(B)のMFRが高い比較例3では、引張破断伸びが劣る。また、成分(D)を含まない比較例4でも、引張破断伸びが劣る。なお、成分(b−1)の含有量が多すぎる実施例5は、低温耐衝撃性が低下する。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物によれば、成分(A)のポリプロピレン系樹脂と特定範囲のMFRの成分(B)の線状低密度ポリエチレン系樹脂の直鎖状短鎖分岐、及びエチレン成分と相溶性が高く、柔軟且つ低密度でガラス転移温度が低い成分(C)のエチレン・1−ブテン共重合体ゴム、並びにコモノマー分岐鎖が長く引張伸びが良好で柔軟且つ低密度でガラス転移温度が低い成分(D)のエチレン・1−オクテン共重合体ゴムが適度に絡み合うことにより、最適なバランスにより、相対分子量が低いにも関わらず、引張破壊伸びが高く、且つ低温耐衝撃性を付与しつつ、射出成形外観に優れた成形体が得られると考えられる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は成形外観、低温耐衝撃性及び引張破壊伸び等に優れ、エアバッグ収納カバー、自動車内装材等の成形材料として非常に有用である。

Claims (8)

  1. 少なくとも下記成分(A)〜(D)を含有することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
    成分(A):ポリプロピレン系樹脂
    成分(B):JIS K7210に準拠して190℃、21.2N荷重にて測定されたメルトフローレートが10〜30g/10分の線状低密度ポリエチレン系樹脂
    成分(C):エチレン・1−ブテン共重合体ゴム
    成分(D):エチレン・1−オクテン共重合体ゴム
  2. 成分(A)〜(D)の合計100質量部中に、成分(A)を20〜40質量部、成分(B)を20〜50質量部、成分(C)を6〜20質量部、成分(D)を6〜20質量部含有する、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 更に下記成分(E)を含有する、請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
    成分(E):高密度ポリエチレン系樹脂
  4. 成分(A)〜(E)の合計100質量部中に、成分(A)を20〜40質量部、成分(B)を20〜50質量部、成分(C)を6〜20質量部、成分(D)を6〜20質量部、成分(E)を5〜20質量部含有する、請求項3に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 射出成形用組成物である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物の射出成形体。
  7. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなるエアバッグ収納カバー。
  8. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車内装材。
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