JP2018030558A - 車両用シートベルト装置 - Google Patents

車両用シートベルト装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018030558A
JP2018030558A JP2016166295A JP2016166295A JP2018030558A JP 2018030558 A JP2018030558 A JP 2018030558A JP 2016166295 A JP2016166295 A JP 2016166295A JP 2016166295 A JP2016166295 A JP 2016166295A JP 2018030558 A JP2018030558 A JP 2018030558A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat belt
pretensioner
vehicle
winding
seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016166295A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6597522B2 (ja
Inventor
修 深渡瀬
Osamu Fukawatase
修 深渡瀬
元規 杉山
Motonori Sugiyama
元規 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2016166295A priority Critical patent/JP6597522B2/ja
Publication of JP2018030558A publication Critical patent/JP2018030558A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6597522B2 publication Critical patent/JP6597522B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Abstract

【課題】二次衝突時の乗員保護性能を向上させる。【解決手段】車両用シートベルト装置10は、第1プリテンショナ22及び第1フォースリミッタ24を有し、シートベルト16を引出し可能に巻取って格納するリトラクタ18(第1巻取装置)と、第2プリテンショナ40及び第2フォースリミッタ42を有し、リトラクタ18によるシートベルト16の巻取り引出しを許容する追加巻取装置34(第2巻取装置)と、車両12の前面衝突を検知又は予知した場合、第1プリテンショナ22を作動させ、車両12の二次衝突を検知又は予知した場合、第2プリテンショナ40を作動させる制御装置82と、を備えている。このシートベルト装置10では、一次衝突時に第1フォースリミッタ24が作動されて再使用不能になった場合でも、二次衝突時に第2フォースリミッタ42を作動させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シートベルト装置に関する。
下記特許文献1に記載されたシートベルト装置は、乗員を座席に拘束するシートベルトと、火薬の発火によってシートベルトを巻取るプリテンショナと、モータの駆動によってシートベルトを巻取るプリクラッシュシートベルトと、衝突等によりシートベルトに一定以上の荷重が作用した場合にシートベルトの引出しを許容して乗員の負荷を軽減するフォースリミッタと、プリテンショナ及びプリクラッシュシートベルトの作動を制御する制御装置と、を備えている。
上記の制御装置は、車両の前面衝突を検出した場合、火薬式のプリテンショナを作動させてシートベルトを巻取る。そして、フォースリミッタが作動した後で、プリクラッシュシートベルト(電動式のプリテンショナ)を作動させてシートベルトを再度巻取る。これにより、一次衝突時のフォースリミッタの作動によって引出されたシートベルトの緩みをなくし、二次衝突時に乗員を確実に拘束するようにしている。
特開2015−096400号公報
しかしながら、上記構成のシートベルト装置では、一次衝突時にフォースリミッタが作動すると、その後の二次衝突時にはフォースリミッタを再使用できなくなる。このため、二次衝突時の乗員保護性能を向上させる観点で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、二次衝突時の乗員保護性能を向上させることができる車両用シートベルト装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車両用シートベルト装置は、車両の乗員を座席に拘束するシートベルトと、前記シートベルトを巻取る火薬式又は電動式の第1プリテンショナ、及び前記シートベルトに一定以上の荷重が作用した場合に前記シートベルトの引出しを許容する第1フォースリミッタを有し、前記シートベルトを引出し可能に巻取って格納する第1巻取装置と、前記シートベルトを巻取る火薬式又は電動式の第2プリテンショナ、及び前記シートベルトに一定以上の荷重が作用した場合に前記シートベルトの引出しを許容する第2フォースリミッタを有し、前記第1巻取装置による前記シートベルトの巻取り引出しを許容する第2巻取装置と、車両の前面衝突を検知又は予知した場合、前記第1プリテンショナを作動させ、車両の二次衝突を検知又は予知した場合、前記第2プリテンショナを作動させる制御装置と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、制御装置は、車両の前面衝突を検知又は予知した場合、第1巻取装置が有する火薬式又は電動式の第1プリテンショナを作動させる。これにより、車両の乗員を座席に拘束したシートベルトが第1巻取装置に巻取られる。そして、前面衝突(一次衝突)の衝撃によって慣性移動しようとする乗員からシートベルトに対して一定以上の荷重が作用すると、第1巻取装置が有する第1フォースリミッタが作動してシートベルトの引出しが許容される。
さらに、上記の制御装置は、車両の二次衝突を検知又は予知した場合、第2巻取装置が有する火薬式又は電動式の第2プリテンショナを作動させる。これにより、シートベルトが第2巻取装置に巻取られる。そして、二次衝突の衝撃によって慣性移動しようとする乗員からシートベルトに対して一定以上の荷重が作用すると、第2フォースリミッタが作動してシートベルトの引出しが許容される。このように、本発明によれば、一次衝突時に第1フォースリミッタが作動された後、二次衝突時においても第2フォースリミッタを作動させることができるので、二次衝突時の乗員保護性能を向上させることができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用シートベルト装置は、請求項1において、前記シートベルトは、車室の側壁の上部又は前記座席の背凭れの上端部に取り付けられたショルダアンカに巻き掛けられており、前記第2巻取装置は、前記ショルダアンカと前記第1巻取装置との間に配設され、前記第1巻取装置と共に前記側壁内又は前記座席内に収容されている。
請求項2に記載の発明によれば、上記のように第2巻取装置が第1巻取装置と共に車両の側壁内又は座席内に収容されている。これにより、第2巻取装置が車両の側壁外や座席外に配設される構成と比較して、車室内のスペースを広く確保することができる。
請求項3に記載の発明に係る車両用シートベルト装置は、請求項1又は請求項2において、前記第2巻取装置は、前記第2プリテンショナによって回転される巻取軸を有し、当該巻取軸を径方向に貫通したベルト挿通孔に前記シートベルトが挿通されている。
請求項3に記載の発明によれば、通常時には、巻取軸のベルト挿通孔に対してシートベルトが摺動することにより、第1巻取装置によるシートベルトの巻取り引出しが許容される。一方、車両の二次衝突が検知又は予知され、第2プリテンショナによって巻取軸が回転されると、巻取軸のベルト挿通孔に挿通されているシートベルトが巻取軸に巻取られる。これにより、第1巻取装置によるシートベルトの巻取り引出しを許容しかつ第2プリテンショナによってシートベルトを巻取り可能な第2巻取装置を、簡素な構造にすることができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用シートベルト装置では、二次衝突時の乗員保護性能を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る車両用シートベルト装置が適用された車両の車室内を車両前方側から見た断面図である。 第2巻取装置の正面図である。 第2巻取装置の部分的な構成を示す分解斜視図である。 図3のF4A−F4A線に沿った切断面を拡大して示す拡大断面図である。 第2巻取装置の巻取軸にシートベルトが巻取られた状態を示す図4Aに対応した断面図である。
以下、図1〜図4Bを用いて本発明の一実施形態に係る車両用シートベルト装置10について説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、車両の前方向(進行方向)、上方向、車両幅方向の外方をそれぞれ示している。
(構成)
図1に示されるように、車両用シートベルト装置10は、所謂3点式シートベルト装置であり、車両12の座席14に着座した乗員Pを座席14に拘束するためのシートベルト(ウエビング)16を備えている。なお、上記の座席14は、乗員が着座するシートクッション14Aと、乗員Pの背部を支持するシートバック(背凭れ)14Bと、乗員Pの頭部を支持するヘッドレスト14Cとを備えており、車室13内の車両幅方向一側(ここでは車両右側)に配設されている。
シートベルト16は、長尺帯状に形成されており、第1巻取装置であるリトラクタ18の巻取軸20に一端部が係止されている。このリトラクタ18は、車室13の側壁の一部を構成するBピラー12Aの下端部に固定されている。シートベルト16の中間部は、Bピラー12Aの上部に取り付けられたショルダアンカ(スリップジョイント)26に巻き掛けられており、シートベルト16の他端部は、Bピラー12Aの下端部付近で車両12のフロア12B又はシートクッションフレームに固定されたアンカ部材28に係止されている。
また、シートベルト16の中間部には、ショルダアンカ26とアンカ部材28との間において、タングプレート30が摺動可能に取り付けられている。タングプレート30は、座席14の車両幅方向中央側に設けられたバックル32と連結される構成になっている。このタングプレート30がバックル32と連結されると、座席14に着座した乗員Pがシートベルト16によって座席14に拘束された状態になる。この拘束状態では、シートベルト16のうちタングプレート30とショルダアンカ26との間の部位が乗員Pの上体を拘束するショルダベルト16Aとなり、シートベルト16のうちタングプレート30とアンカ部材28との間の部位が乗員Pの腰部を拘束するラップベルト16Bとなる。
上記のリトラクタ18は、シートベルト16を巻取軸20に引出し可能に巻取って格納するウエビング巻取装置であり、Bピラー12A内の下端部に収容されている。このリトラクタ18は、車両の急減速時に巻取軸20の回転をロックして、シートベルト16の引出しを規制する構成になっている。また、このリトラクタ18は、第1プリテンショナ22及び第1フォースリミッタ24を有している。第1プリテンショナ22は、火薬式とされており、火薬の発火によって巻取軸20を回転させることにより、シートベルト16を巻取軸20に強制的に巻取る構成になっている。なお、第1プリテンショナ22は、火薬式に限らず、電動式であってもよい。その場合、第1プリテンショナ22は、モータの駆動によって巻取軸20を回転させることにより、シートベルト16を巻取軸20に強制的に巻取る構成になる。一方、第1フォースリミッタ24は、衝突等によりシートベルト16に対して一定以上の荷重が作用した場合に、巻取軸20からのシートベルト16の引出しを許容して乗員Pの負荷を軽減する構成になっている。これらの第1プリテンショナ22及び第1フォースリミッタ24は、従来周知のものであるため、詳細な説明を省略する。
上記リトラクタ18の車両上方側でBピラー12A内には、第2巻取装置である追加巻取装置34が収容されている。この追加巻取装置34は、ショルダアンカ26とリトラクタ18との間に配設されている。図2及び図3に示されるように、追加巻取装置34は、フレーム36と、巻取軸38と、第2プリテンショナ40と、第2フォースリミッタ42とを備えている。
フレーム36は、車両幅方向を板厚方向とする板状に形成された背板36Aを備えており、当該背板36Aがボルト締結などの手段によってBピラー12Aに固定されている。背板36Aの車両前後方向後端部及び前端部からは、車両幅方向内側へ向けて一対の脚片36B、36Cが略直角に延出されている。これにより、フレーム36は、車両平面視で車両幅方向内側に開口した略U字状に形成されている。
巻取軸38は、円柱状に形成されており、脚片36B、36Cの対向方向を軸線方向として脚片36B、36Cの間に配置されている。一方の脚片36Bには、巻取軸38と同軸的な円形の貫通孔44が形成されており、当該貫通孔44に挿通された段付ボルト46が、巻取軸38の軸線方向一端部に形成された図示しない雌ねじ部に螺合している。これにより、巻取軸38の軸線方向一端部が段付ボルト46を介して脚片36Bに回転可能に支持されている。
他方の脚片36Cと巻取軸38との間には、第2プリテンショナ40の構成部材であるウォームホイール48が巻取軸20と同軸的に配設されている。他方の脚片36Cには、巻取軸38と同軸的な円形の貫通孔50が形成されており、当該貫通孔50に挿通された段付ボルト52が、ウォームホイール48の軸心部に形成された円形の貫通孔54に挿通されると共に、巻取軸38の軸線方向他端部に形成された雌ねじ部56に螺合している。これにより、巻取軸38の軸線方向他端部及びウォームホイール48が段付ボルト52を介して脚片36Cに回転可能に支持されている。
上記の巻取軸38には、図2〜図4Bに示されるように、当該巻取軸38を径方向に貫通したベルト挿通孔39が形成されている。ベルト挿通孔39は、巻取軸38の軸線方向を長手とする長尺状に形成されており、巻取軸38の軸心部を通る経路で巻取軸38を径方向に貫通している。このベルト挿通孔39には、シートベルト16におけるリトラクタ18とショルダアンカ26との間の中間部が挿通されている。
また、巻取軸38におけるウォームホイール48と対向する側の端面には、ガイド溝58が形成されている。ガイド溝58は、巻取軸38と同心のリング状に形成されている。そして、ウォームホイール48には、ガイド溝58と対向する部位に、ウォームホイール48を軸線方向に貫通した固定孔60が形成されている。この固定孔60は、段付状に形成されており、巻取軸38側が小径で、巻取軸38とは反対側が大径に形成されている。
さらに、巻取軸38には、嵌挿孔62(図2では図示省略)が形成されている。嵌挿孔62はガイド溝58の底部において開口した有底の孔であり、巻取軸38の軸線方向に対して平行又は略平行に形成されている。この嵌挿孔62は、固定孔60に対して、ウォームホイール48及び巻取軸38の周方向に所定角度ずれた位置に形成されている。
上記の固定孔60、ガイド溝58及び嵌挿孔62は、エネルギ吸収部材としてのワイヤ64と共に第2フォースリミッタ42を構成している。ワイヤ64は、ガイド溝58の内側に配置された湾曲部64Aを備えている。湾曲部64Aは、ガイド溝58の曲率に対応して弓なりに湾曲しており、ガイド溝58に沿った長さが固定孔60と嵌挿孔62との間の長さに対応している。
湾曲部64Aの長手方向一端部(固定孔60側の端部)からは、ウォームホイール48側へ向けて固定部64Bが延出されている。この固定部64Bは、固定孔60内に挿入されており、先端側に形成された頭部64B1が固定孔60の段部(符号省略)に引っ掛かっている。これにより、固定部64Bがウォームホイール48に固定されている。また、湾曲部64Aの長手方向他端部(嵌挿孔62側の端部)からは、巻取軸38側へ向けて嵌挿部64Cが延出されている。この嵌挿部64Cは、嵌挿孔62内に摺動可能に挿入されている。これにより、巻取軸38とウォームホイール48とが、ワイヤ64を介して一体回転可能に連結されている。
上記のウォームホイール48は、図2に示されるように、ウォームギヤ66と噛合されている。ウォームギヤ66は、車両幅方向を軸線方向としてウォームホイール48の車両下方に配置されている。ウォームギヤ66の軸線方向両端部は、フレーム36及びフレーム36に固定された金属製のブラケット68によって回転可能に支持されている。このウォームギヤ66の軸線方向一端部(車両幅方向内側端部)には、平歯ギヤ70が同軸的に固定されており、当該平歯ギヤ70には、別の平歯ギヤ72が噛合されている。この平歯ギヤ72は、フレーム36の脚片36Bに固定されたモータ74の出力軸74Aに同軸的に固定されている。
これにより、モータ74の出力軸74Aの回転が、平歯ギヤ72、70及びウォームギヤ66を介してウォームホイール48に伝達され、ウォームホイール48が巻取軸38と一体で回転される構成になっている。そして、巻取軸38の回転により、シートベルト16が巻取軸38に巻取られる構成になっている。上記のウォームホイール48、ウォームギヤ66、平歯ギヤ70、72、及びモータ74は、電動式の第2プリテンショナ40を構成している。なお、本実施形態では、図3〜図4Bに示される矢印Aの方向が、巻取軸38にシートベルト16を巻取る方向とされ、図3〜図4Bに示される矢印Bの方向が、巻取軸38からシートベルト16を引出す方向とされている。また、本実施形態では、巻取軸38は、通常時には、ウォームギヤ66との噛合によるウォームホイール48のセルフロックによって回転を阻止されており、図4Aに示されるようにベルト挿通孔39が略車両上下方向に延びる姿勢で配置されている。
上記構成の追加巻取装置34では、図4Bに示されるようにシートベルト16が巻取軸38に巻取られた状態で、シートベルト16に対して乗員Pから一定以上の荷重が作用すると、ウォームギヤ66と噛合されたセルフロック状態のウォームホイール48に対して巻取軸38が相対回転しようとする。これにより、嵌挿孔62に嵌挿されたワイヤ64の嵌挿部64Cが、嵌挿孔62の開口縁、ウォームホイール48の端面及びガイド溝58の幅方向外側の壁部によりしごかれながら(変形させられながら)引き出される。この嵌挿部64Cのしごき(変形)に供されるしごき荷重が、シートベルト16を介して乗員Pに作用しながら巻取軸38が回転されてシートベルト16が引き出される構成になっている。
上述した第2プリテンショナ40のモータ74、及び第1プリテンショナ22の火薬点火装置(図示省略)には、図1に模式的に示されるECU(Electronic Control Unit)76が電気的に接続されている。このECU76には、図1に模式的に示されるように、車両の前面衝突を検出するための衝突センサ78と、車両の前面衝突を予知(予測)するための衝突予知センサ80とが電気的に接続されている。衝突センサ78は、例えば車両12の前部に取り付けられた加速度センサ及び車両12のフロアに取り付けられた加速度センサを含んで構成されている。衝突予知センサ80は、例えば車両の側方を監視可能なミリ波レーダ及びステレオカメラのうちの少なくとも一方を含んで構成されている。上記のECU76、衝突センサ78及び衝突予知センサ80は、制御装置82を構成している。
上記のECU76は、衝突センサ78からの情報に基づいて車両12の前面衝突を検知した場合、第1プリテンショナ22を作動(起動)させ、リトラクタ18の巻取軸20にシートベルト16を巻取る構成になっている。また、このECU76は、衝突予知センサ80からの情報に基づいて車両12の二次衝突を予知(二次衝突のおそれがあると判断)した場合、第2プリテンショナ40のモータ74を作動(起動)させ、追加巻取装置34の巻取軸38にシートベルト16を巻取る構成になっている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両用シートベルト装置10では、ECU76は、車両12の前面衝突を検知した場合、リトラクタ18が有する火薬式の第1プリテンショナ22を作動させる。これにより、車両12の乗員Pを座席14に拘束したシートベルト16がリトラクタ18の巻取軸20に瞬時に巻取られ、シートベルト16の乗員拘束力が増加する。そして、前面衝突(一次衝突)の衝撃によって慣性移動しようとする乗員Pからシートベルト16に対して一定以上の荷重が作用すると、第1フォースリミッタ24が作動してシートベルト16の引出しが許容され、乗員Pの負荷が軽減される。
さらに、ECU76は、上記一次衝突の後で車両12の二次衝突を予知した場合、追加巻取装置34が有する電動式の第2プリテンショナ40を作動させる。これにより、シートベルト16が追加巻取装置34の巻取軸38に巻取られ(図4B参照)、シートベルト16の乗員拘束力が再び増加する。そして、二次衝突の衝撃によって慣性移動しようとする乗員Pからシートベルト16に対して一定以上の荷重が作用すると、第2フォースリミッタ42が作動する。具体的には、ワイヤ64の嵌挿部64Cが巻取軸38の嵌挿孔62からしごかれながら引出される。これにより、巻取軸38からのシートベルト16の引出しが許容され、乗員Pの負荷が軽減される。
このように、本実施形態によれば、一次衝突時に第1フォースリミッタ24が作動されて再使用不能になった場合でも、二次衝突時に第2フォースリミッタ42を作動させることができる。これにより、二次衝突時の乗員保護性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、シートベルト16は、車両12のBピラー12Aの上部に取り付けられたショルダアンカ26に巻き掛けられており、追加巻取装置34は、ショルダアンカ26とリトラクタ18との間に配設され、リトラクタ18と共にBピラー12A内に収容されている。これにより、追加巻取装置34が車両12のBピラー12Aの外側(車室13内側)に配設される構成と比較して、車室13内のスペースを広く確保することができる。
さらに、本実施形態では、追加巻取装置34は、第2プリテンショナ40によって回転される巻取軸38を有しており、当該巻取軸38を径方向に貫通したベルト挿通孔39にシートベルト16が挿通されている。これにより、通常時には、巻取軸38のベルト挿通孔39に対してシートベルト16が摺動することにより、リトラクタ18によるシートベルト16の巻取り引出しが許容される。一方、車両12の二次衝突が予知され、第2プリテンショナ40によって巻取軸38が回転されると、巻取軸38のベルト挿通孔39に挿通されているシートベルト16が巻取軸38に巻取られる。このように構成されているので、リトラクタ18によるシートベルト16の巻取り引出しを許容しかつ第2プリテンショナ40によってシートベルト16を巻取り可能な追加巻取装置34を、簡素な構造にすることができる。
また、本実施形態では、追加巻取装置34がショルダアンカ26とリトラクタ18との間に配設されているので、第2プリテンショナ40が作動した際にショルダベルト16Aを緩めることができ、ラップベルト16Bが緩むことを防止又は抑制できる。これにより、ラップベルト16Bによる乗員Pの腰部の拘束力を確保しつつ、乗員Pの胸部がショルダベルト16Aから受ける負荷を軽減することができる。
また、本実施形態では、追加巻取装置34の第2プリテンショナ40は、モータ74の駆動によって巻取軸38を回転させる構成であるため、車両12の二次衝突が回避された場合、モータ74によって巻取軸38を引出し方向(図4Bの矢印B参照)へ回転させることにより、シートベルト16による乗員Pの拘束力を弱めることができる。これにより、二次衝突が回避された後において、乗員Pの快適性を確保することができる。
<実施形態の補足説明>
上記実施形態では、第2プリテンショナ40が電動式とされた構成にしたが、本発明はこれに限らず、第2プリテンショナ40が火薬式とされた構成、すなわち第2プリテンショナ40が火薬の発火によって巻取軸38を回転させる構成にしてもよい。特に、上記実施形態のように第1プリテンショナ22が火薬式の場合、第2プリテンショナ40が火薬式とされることが好ましい。つまり、一次衝突時に火薬式の第1プリテンショナ22が作動(使用)されると、その後の二次衝突時には第1プリテンショナ22を再使用できなくなる。この点、第2プリテンショナ40が火薬式であれば、二次衝突時においても火薬式の第2プリテンショナ40によってシートベルト16を瞬時に巻取軸38に巻取ることが可能になる。なお、この場合、ECU76が衝突センサ78からの情報に基づいて車両12の二次衝突を検知した際に第2プリテンショナ40を作動させる構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、ECU76が衝突センサ78からの情報に基づいて車両12の前面衝突(一次衝突)を検知した際に第1プリテンショナ22を作動させる構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、第1プリテンショナ22が電動式の場合、ECU76が衝突予知センサ80からの情報に基づいて車両12の前面衝突を予知した際に第1プリテンショナ22を作動させる構成にすることが好ましい。
また、上記実施形態に係るリトラクタ18において、火薬式の第1プリテンショナ22に加えて、電動式のプリテンショナ(所謂プリクラッシュシートベルト)がリトラクタ18に搭載された構成にしてもよい。
さらに、上記実施形態では、リトラクタ18及び追加巻取装置34がBピラー12A内に収容された構成にしたが、本発明はこれに限らず、リトラクタ18及び追加巻取装置34が座席14内(シートクッション14A内又はシートバック14B内)に収容された構成にしてもよい。その場合、シートバック14Bの上端部にショルダアンカが取り付けられ、当該ショルダアンカにシートベルト16の中間部が巻き掛けられる構成になる。なお、シートバック14の上端部に取り付けられるショルダアンカは、「ベルトガイド」などと称される場合がある。
また、上記実施形態では、追加巻取装置34の第2プリテンショナ40が専用のモータ74を備えた構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、リトラクタ18が巻取軸20を回転させるためのモータを備えている場合、当該モータの回転力を巻取軸38に伝達して巻取軸38を回転させる構成にしてもよい。それにより、低コスト化及び小スペース化を図ることが可能になる。
また、上記実施形態では、追加巻取装置34の第2フォースリミッタ42が、ワイヤ64を変形させるタイプとされた構成にしたが、本発明はこれに限らず、第2フォースリミッタの構成は適宜変更可能である。例えば、第2フォースリミッタ42は、巻取軸38の軸心部に配設したトーションシャフトを捩り変形させるタイプであってもよい。その場合、例えばベルト挿通孔39が巻取軸38の軸心部からずれた構成になる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
10 車両用シートベルト装置
12 車両
12A Bピラー(側壁)
13 車室
14 座席
14B シートバック(背凭れ)
16 シートベルト
18 リトラクタ(第1巻取装置)
22 第1プリテンショナ
24 第1フォースリミッタ
26 ショルダアンカ
34 追加巻取装置(第2巻取装置)
38 巻取軸
39 ベルト挿通孔
40 第2プリテンショナ
42 第2フォースリミッタ
74 モータ
82 制御装置
P 乗員

Claims (3)

  1. 車両の乗員を座席に拘束するシートベルトと、
    前記シートベルトを巻取る火薬式又は電動式の第1プリテンショナ、及び前記シートベルトに一定以上の荷重が作用した場合に前記シートベルトの引出しを許容する第1フォースリミッタを有し、前記シートベルトを引出し可能に巻取って格納する第1巻取装置と、
    前記シートベルトを巻取る火薬式又は電動式の第2プリテンショナ、及び前記シートベルトに一定以上の荷重が作用した場合に前記シートベルトの引出しを許容する第2フォースリミッタを有し、前記第1巻取装置による前記シートベルトの巻取り引出しを許容する第2巻取装置と、
    車両の前面衝突を検知又は予知した場合、前記第1プリテンショナを作動させ、車両の二次衝突を検知又は予知した場合、前記第2プリテンショナを作動させる制御装置と、
    を備えた車両用シートベルト装置。
  2. 前記シートベルトは、車室の側壁の上部又は前記座席の背凭れの上端部に取り付けられたショルダアンカに巻き掛けられており、
    前記第2巻取装置は、前記ショルダアンカと前記第1巻取装置との間に配設され、前記第1巻取装置と共に前記側壁内又は前記座席内に収容されている請求項1に記載の車両用シートベルト装置。
  3. 前記第2巻取装置は、前記第2プリテンショナによって回転される巻取軸を有し、当該巻取軸を径方向に貫通した貫通孔に前記シートベルトが挿通されている請求項1又は請求項2に記載の車両用シートベルト装置。
JP2016166295A 2016-08-26 2016-08-26 車両用シートベルト装置 Expired - Fee Related JP6597522B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016166295A JP6597522B2 (ja) 2016-08-26 2016-08-26 車両用シートベルト装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016166295A JP6597522B2 (ja) 2016-08-26 2016-08-26 車両用シートベルト装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018030558A true JP2018030558A (ja) 2018-03-01
JP6597522B2 JP6597522B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=61304645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016166295A Expired - Fee Related JP6597522B2 (ja) 2016-08-26 2016-08-26 車両用シートベルト装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6597522B2 (ja)

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02164643A (ja) * 1988-12-19 1990-06-25 Takata Kk シートベルト装置
JPH066131U (ja) * 1992-06-29 1994-01-25 日本精工株式会社 シートベルト装置
JPH11170976A (ja) * 1997-12-12 1999-06-29 Mazda Motor Corp 車両用乗員保護装置
JP2001247005A (ja) * 2000-02-01 2001-09-11 Takata Corp 車両安全装置
JP2001287622A (ja) * 2000-04-06 2001-10-16 Keihin Corp 車両のシートベルトプリテンショナー作動方法
JP2003154922A (ja) * 2001-11-19 2003-05-27 Tokai Rika Co Ltd プリテンショナ装置及びシートベルト装置
JP2005186633A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Honda Motor Co Ltd シートベルト装置およびその作動方法
WO2009123314A1 (ja) * 2008-04-04 2009-10-08 オートリブ ディベロップメント エービー シートベルト用リトラクター
JP2013035391A (ja) * 2011-08-08 2013-02-21 Toyota Boshoku Corp シートベルトを装備した車両用シート
JP2015096400A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 トヨタ自動車株式会社 シートベルト制御システム、及び、シートベルト制御装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02164643A (ja) * 1988-12-19 1990-06-25 Takata Kk シートベルト装置
JPH066131U (ja) * 1992-06-29 1994-01-25 日本精工株式会社 シートベルト装置
JPH11170976A (ja) * 1997-12-12 1999-06-29 Mazda Motor Corp 車両用乗員保護装置
JP2001247005A (ja) * 2000-02-01 2001-09-11 Takata Corp 車両安全装置
JP2001287622A (ja) * 2000-04-06 2001-10-16 Keihin Corp 車両のシートベルトプリテンショナー作動方法
JP2003154922A (ja) * 2001-11-19 2003-05-27 Tokai Rika Co Ltd プリテンショナ装置及びシートベルト装置
JP2005186633A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Honda Motor Co Ltd シートベルト装置およびその作動方法
WO2009123314A1 (ja) * 2008-04-04 2009-10-08 オートリブ ディベロップメント エービー シートベルト用リトラクター
JP2013035391A (ja) * 2011-08-08 2013-02-21 Toyota Boshoku Corp シートベルトを装備した車両用シート
JP2015096400A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 トヨタ自動車株式会社 シートベルト制御システム、及び、シートベルト制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6597522B2 (ja) 2019-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7866703B2 (en) Re-settable vehicle seat belt buckle pre-tensioner presenter system and method of operation
JP5654041B2 (ja) ベルトインシートのシートバック移動防止装置
JP6418214B2 (ja) 乗員拘束装置
JP6233363B2 (ja) 4点式シートベルト装置。
JP6977641B2 (ja) 車両用シートベルト装置
CN108454560B (zh) 用于车辆的可变式力限制器控制系统
JP6891742B2 (ja) 3点式シートベルト装置
JP2013018460A (ja) 自動車用シートベルト装置
EP3689684B1 (en) Vehicular seat belt device
JP5510647B2 (ja) シートベルト装置及びその組み付け方法
JP7024685B2 (ja) 車両用乗員保護装置
JP2011230691A (ja) シートベルトリトラクタの制御装置およびこれを備えたシートベルト装置
JP2016137767A (ja) 車両用プリクラッシュシートベルト装置
JP2018135036A (ja) 車両用乗員拘束装置
JP6597522B2 (ja) 車両用シートベルト装置
JP2018090224A (ja) シートベルト内蔵車両用シート
JP5228761B2 (ja) シートベルト装置
JP2018075877A (ja) 車両用乗員拘束装置
JP2007126094A (ja) シートベルト装着機構
JP5464740B2 (ja) 車両のシート装置
JP2005186633A (ja) シートベルト装置およびその作動方法
JP2015067235A (ja) シートベルト装置
JP2018058564A (ja) 車両用乗員拘束装置
JP2011230690A (ja) シートベルトリトラクタの制御装置およびこれを備えたシートベルト装置
JP2016179768A (ja) 乗員拘束装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190916

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6597522

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees