JP2018075877A - 車両用乗員拘束装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】前面衝突時における前席乗員の保護性能を向上させる。
【解決手段】車両用乗員拘束装置10では、前面衝突時には、フォースリミッタ荷重がかかるシートベルトと、エアバッグ22とが分担して助手席乗員Pを拘束する。また、上記の前面衝突が運転席側への非対称衝突であると制御装置が判定した場合、上記のフォースリミッタ荷重のモードが高荷重モードから低荷重モードに切替えられる。つまり、運転席側への非対称衝突時には、助手席乗員Pが車両前方側かつ運転席側へ斜めに慣性移動するので、車両前方へ慣性移動する場合等と比較して、頭部Hが慣性移動を許容される距離が長くなる(L1>L2)。このため、フォースリミッタ荷重を低下させてシートベルトの拘束分担を減らし、助手席乗員Pの胸部C等がシートベルトから受ける負荷を低減するようにしている。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両用乗員拘束装置に関する。
下記特許文献1には、少なくとも第1及び第2のシートベルト荷重制限機構(フォースリミッタ機構)を備え、衝突時にシートベルトにかかる制限荷重(フォースリミッタ荷重)を3段階に変更可能とされたシートベルトリトラクタが開示されている。第2のシートベルト荷重制限機構は、乗員の体格の情報、シートスライド位置の情報、衝突速度の情報、衝突加減速度の情報、衝突の仕方の情報等の緊急時の状況の情報に基づいてフォースリミッタ荷重を変更する構成になっている。これにより、フォースリミッタ荷重を緊急時の状況に応じてより一層柔軟に種々設定するようにしている。
特開2006−62632号公報
ところで、前席乗員のための前面衝突用エアバッグ装置を搭載した車両では、前席乗員が前面衝突時にシートベルト及びエアバッグによって拘束される。また、前面衝突時における前席乗員の移動方向(エアバッグへの突入方向)は、正面衝突と非対称衝突(斜め衝突、微小ラップ衝突等)とで相違する。このため、前面衝突時の状況に応じてフォースリミッタ荷重を変更するに際しては、上記の移動方向の相違を考慮することが好ましいが、上記特許文献1では考慮されていない。
本発明は上記事実を考慮し、前面衝突時における前席乗員の保護性能を向上させることができる車両用乗員拘束装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車両用乗員拘束装置は、車両の左右何れか一方側の座席に着座した前席乗員が車両の前面衝突時にシートベルトから受けるフォースリミッタ荷重を変更可能とされた可変フォースリミッタ機構と、車両の前面衝突時に前記前席乗員の前方へエアバッグを膨張展開させるエアバッグ装置と、車両の前面衝突を衝突方向も含めて検知又は予知する衝突センサと、前記衝突センサによって検知又は予知された前面衝突が前記前席乗員から遠い側への非対称衝突であると判定した場合、前記フォースリミッタ荷重を最大荷重よりも低い荷重とする制御装置と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、車両の前面衝突時には、車両の左右何れか一方の座席に着座した前席乗員(以下、単に「前席乗員」と称する)の前方へエアバッグが膨張展開すると共に、前面衝突の衝撃によって慣性移動する前席乗員がシートベルトからフォースリミッタ荷重を受ける。これにより、シートベルトとエアバッグとが分担して前席乗員を拘束し、前席乗員の衝撃が吸収される。
ここで、本発明では、制御装置は、衝突センサによって検知又は予知された前面衝突が前席乗員から遠い側(車両の左右何れか他方側)への非対称衝突であると判定した場合、上記のフォースリミッタ荷重を最大荷重よりも低い荷重とする。つまり、前席乗員から遠い側への非対称衝突時には、前席乗員が車両前方側かつ車両幅方向中央側へ斜めに慣性移動するので、車両前方へ慣性移動する場合や、車両前方側かつ車両幅方向外側へ斜めに慣性移動する場合と比較して、前席乗員の頭部が慣性移動を許容される距離(前席乗員の車両前方側に位置する車両用内装部品と前席乗員の頭部との干渉を防止可能な範囲での頭部の移動距離;以下同じ)が長くなる。よって、上記遠い側への非対称衝突時には、前席乗員の胸部等が受けるフォースリミッタ荷重を低下させて胸部等の慣性移動距離を増加させることができる。このため、本発明では、フォースリミッタ荷重を低下させてシートベルトの拘束分担を減らし、エアバッグの拘束分担を増やすようにしている。これにより、前席乗員の胸部(肋骨)等がシートベルトから受ける負荷を低減することができるので、前席乗員の保護性能を向上させることができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用乗員拘束装置は、請求項1において、前記可変フォースリミッタ機構は、前記フォースリミッタ荷重を前記最大荷重と最小荷重との2段階に変更可能であり、前記制御装置は、前記衝突センサによって検知又は予知された前面衝突が前記前席乗員から遠い側への非対称衝突であると判定した場合、前記フォースリミッタ荷重を前記最小荷重とする。
請求項2に記載の発明では、可変フォースリミッタ機構がフォースリミッタ荷重を2段階に変更可能とされた構成であるため、フォースリミッタ荷重を3段階以上又は無段階に変更可能とされた構成と比較して、可変フォースリミッタ機構の構成を簡素化することができる。
請求項3に記載の発明に係る車両用乗員拘束装置は、請求項1において、前記可変フォースリミッタ機構は、前記フォースリミッタ荷重を前記最大荷重と中間荷重と最小荷重との3段階に変更可能であり、前記制御装置は、前記衝突センサによって検知又は予知された前面衝突が前記前席乗員から遠い側への非対称衝突であると判定した場合、前記フォースリミッタ荷重を前記最小荷重とする一方、前記前席乗員に近い側への非対称衝突であると判定した場合、前記フォースリミッタ荷重を前記中間荷重とする。
請求項3に記載の発明では、可変フォースリミッタ機構がフォースリミッタ荷重を最大荷重と中間荷重と最小荷重との3段階に変更可能とされている。また、制御装置は、衝突センサによって検知又は予知された前面衝突が前席乗員から遠い側への非対称衝突であると判定した場合、上記のフォースリミッタ荷重を最小荷重とする一方、前席乗員に近い側への非対称衝突であると判定した場合、上記のフォースリミッタ荷重を中間荷重とする。これは以下の理由による。
すなわち、前席乗員に近い側への非対称衝突時には、前席乗員が車両前方側かつ車両幅方向外側へ斜めに慣性移動する。この場合、前席乗員が車両前方へ慣性移動する場合(対称衝突の場合)と比較して、前席乗員の頭部が慣性移動を許容される距離が長くなる。但し、前席乗員の頭部とAピラー等との干渉を防止する必要があるため、前席乗員の頭部が慣性移動を許容される距離は、前席乗員が車両前方側かつ車両幅方向中央側へ慣性移動する場合(前席乗員から遠い側への非対称衝突の場合)よりも短くなる。このため、本発明では、前席乗員に近い側への非対称衝突時には、フォースリミッタ荷重を最小荷重まで低下させず、中間荷重とする。これにより、前席乗員の頭部とAピラー等との干渉を防止しつつ、前席乗員の肋骨等がシートベルトから受ける負荷を低減することが可能になる。
一方、前席乗員から遠い側への非対称衝突時には、前席乗員に近い側への非対称衝突時及び対称衝突時よりも前席乗員の頭部が慣性移動を許容される距離が長くなるので、フォースリミッタ荷重を最小荷重まで低下させる。これにより、前席乗員の胸部(肋骨)等がシートベルトから受ける負荷を良好に低減することができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用乗員拘束装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記前席乗員の耐性値を検知する耐性値センサを更に備え、前記制御装置は、前記衝突センサによって検知又は予知された前面衝突が対称衝突であると判定した場合において、前記耐性値センサによって検知された耐性値が予め設定された基準耐性値以上であると判定した場合、前記フォースリミッタ荷重を前記最大荷重とする一方、前記基準耐性値未満であると判定した場合、前記フォースリミッタ荷重を前記最大荷重よりも低い荷重とする。
請求項4に記載の発明では、制御装置は、衝突センサによって検知又は予知された前面衝突が対称衝突であると判定し、かつ耐性値センサによって検知された耐性値が予め設定された基準耐性値以上であると判定した場合、可変フォースリミッタ機構のフォースリミッタ荷重を最大荷重とする。これにより、耐性値が基準耐性値以上の前席乗員が最大荷重のフォースリミッタ荷重を受けるので、当該前席乗員の衝撃を可変フォースリミッタ機構によって良好に吸収することができる。一方、制御装置は、衝突センサによって検知又は予知された前面衝突が対称衝突であると判定し、かつ耐性値センサによって検知された耐性値が上記基準耐性値未満であると判定した場合、上記のフォースリミッタ荷重を最大荷重よりも低い荷重とする。これにより、耐性値が基準耐性値未満の前席乗員(例えば、小柄な乗員や高齢者)の肋骨等がシートベルトから受ける負荷を低減することができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用乗員拘束装置では、前面衝突時における前席乗員の保護性能を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用乗員拘束装置が適用された車両のキャビンの前部における右側部を示す平面図であり、助手席用エアバッグの膨張展開状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用乗員拘束装置の構成要素であるシートベルトリトラクタの断面図である。 同シートベルトリトラクタに設けられた可変フォースリミッタ機構が有するクラッチ機構及び切替機構の構成を示す正面図であり、クラッチ機構の非作動状態を示す図である。 クラッチ機構の作動状態を示す図3に対応した図である。 切替機構のガスジェネレータが作動した状態を示す図4に対応した図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用乗員拘束装置が備える制御部の構成を示すブロック図である。 助手席乗員が車両前方側かつ運転席側へ慣性移動する場合と、車両前方へ慣性移動する場合とにおいて、助手席乗員の頭部の移動を許容できる距離の違いについて説明するための図1の一部に対応した平面図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用乗員拘束装置が適用された車両のキャビンの前部を示す平面図であり、運転席用エアバッグ及び助手席用エアバッグの膨張展開状態を示す図である。 運転席乗員及び助手席乗員が車両前方側かつ車両左方側(運転席側)へ慣性移動する場合と、車両前方へ慣性移動する場合とにおいて、上記各乗員の頭部の移動を許容できる距離の違いについて説明するための図8の一部に対応した平面図である。 運転席乗員及び助手席乗員が車両前方側かつ車両右方側(助手席側)へ慣性移動する場合と、車両前方へ慣性移動する場合とにおいて、上記各乗員の頭部の移動を許容できる距離の違いについて説明するための図8の一部に対応した平面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図7を用いて本発明の第1実施形態に係る車両用乗員拘束装置10について説明する。なお、各図に適宜示される矢印FR、矢印UP、矢印RHは、それぞれ車両用乗員拘束装置10が適用された車両(自動車)V(図1参照)の前方、上方、右方を示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両左右方向(車両幅方向)の左右を示すものとする。
(車両VのキャビンVC内の構成)
図1には、車両用乗員拘束装置10が適用された車両VにおけるキャビンVC内の前部における右方側が平面図にて示されている。この車両Vは、例えばセダンタイプの左ハンドル車とされており、キャビンVCの前部における右方側には、助手席12が配設されている。この車両Vが右ハンドル車の場合、本実施形態とは左右対称の構成となる。上記の助手席12は、乗員Pが着座するシートクッション12Aと、乗員Pの背部を支えるシートバック12Bと、を含んで構成されており、シートバック12Bの下端部がシートクッション12Aの後端部に連結されている。上記の助手席12は、本発明における「座席」に相当し、上記の乗員P(助手席乗員)は、本発明における「前席乗員」に相当する。なお、図1においてHは乗員Pの頭部であり、Cは乗員Pの胸部である。
助手席12の左方側には、図示しない運転席が配設されている。そして、運転席と助手席12との間で車両Vの幅方向中央部には、センタコンソール14が配置されている。助手席12の前方側には、車両幅方向に延びるインストルメントパネル16が設けられており、インストルメントパネル16の車両幅方向中央部には、センタコンソール14の前端が繋がっている。また、助手席12の右方側には、フロントサイドドア18及びBピラー19が設けられており、フロントサイドドア18の前方にはAピラー17が設けられている。
上記の車両Vに適用された車両用乗員拘束装置10は、図1に示されるように、前面衝突用エアバッグ装置である助手席用エアバッグ装置20と、助手席用シートベルト装置30とを備えている。また、この車両用乗員拘束装置10は、図6に示される制御部90を備えている。なお、図1では、助手席用エアバッグ装置20の助手席用エアバッグ22(以下、「エアバッグ22」と略称する)が膨張展開された状態が示されている。このエアバッグ22は、本発明における「エアバッグ」に相当する。
(助手席用エアバッグ装置20の構成)
助手席用エアバッグ装置20は、上記のエアバッグ22と、ガス発生装置であるインフレータ24と、モジュールケース26と、を含んで構成されている。モジュールケース26は、上方側へ開放された略矩形箱状に形成されている。このモジュールケース26は、助手席12の前方でインストルメントパネル16内に配設されており、図示しないインストルメントパネルリインフォース等に支持されている。インストルメントパネル16には、モジュールケース26を上方側から覆う部位にエアバッグドア(図示省略)が形成されている。
エアバッグ22は、一例として複数枚の基布が互いに外周縁部を縫製されることにより袋状に形成されている。このエアバッグ22は、通常時には折り畳まれた状態でモジュールケース26内に収納されており、インフレータ24から発生するガスが内部に供給されることで膨張展開される。膨張展開されたエアバッグ22は、車両Vのウインドシールドガラス(図示省略)及びインストルメントパネル16によって前方側から支持されるようになっている。
インフレータ24は、例えばディスク形のインフレータとされており、モジュールケース26の底壁に固定されている。インフレータ24の上部はガス噴出部とされており、エアバッグ22の前端部内に収容されている。このインフレータ24が作動すると、上記のガス噴出部からエアバッグ22内にガスが噴出され、エアバッグ22がインストルメントパネル16から乗員Pの前方に膨張展開される。この際には、前述したエアバッグドアがエアバッグ22の膨張圧を受けて開裂される構成になっている。
(助手席用シートベルト装置30の構成)
図1に示されるように、助手席用シートベルト装置30は、3点式のシートベルト装置であり、シートベルト(ウエビング)である助手席用シートベルト32(以下、単に「シートベルト32」と称する)を備えている。シートベルト32の長手方向一端部は、Bピラー19の下端部に固定されたシートベルトリトラクタ42のスプール48(図2参照)に係止されている。シートベルト32の長手方向中間部は、Bピラー19の上部に取り付けられたショルダアンカ(スリップジョイント)34に巻き掛けられており、シートベルト32の長手方向他端部は、Bピラー19の下端部付近で車両Vのフロアに固定されたアンカ部材(図示省略)に係止されている。
また、シートベルト32の長手方向中間部には、ショルダアンカ34とアンカ部材との間において、タングプレート36が摺動可能に取り付けられている。このタングプレート36は、助手席12の車両幅方向中央側に設けられたバックル38と連結される。これにより、助手席12に着座した乗員Pがシートベルト32を装着した状態(乗員Pがシートベルト32によって助手席12に拘束された状態)となる。この装着状態では、シートベルト32のうちタングプレート36とショルダアンカ34との間の部位が乗員Pの上半身を拘束するショルダベルト部32Aとなり、シートベルト32のうちタングプレート36とアンカ部材との間の部位が乗員Pの腰部を拘束するラップベルト部32Bとなる。
上記のシートベルトリトラクタ42(以下、「リトラクタ42」と略称する)は、シートベルト32を巻き取って格納する巻取装置である。このリトラクタ42は、フレーム46と、スプール(巻取軸)48と、ロック機構50と、可変フォースリミッタ機構52と、図示しないプリテンショナ機構とを備えている。上記の可変フォースリミッタ機構52(以下、「可変FL機構52」と略称する)は、メイントーションシャフト54と、サブトーションシャフト56と、トリガワイヤ58と、クラッチ機構60と、切替機構62とを備えている。また、上記のプリテンショナ機構は、例えば火薬式とされており、車両Vの前面衝突が検知された際に火薬の発火によってスプール48を回転させることにより、シートベルト32を所定量だけスプール48に強制的に巻き取る構成になっている。
上記のフレーム46は、車体に固定された板状の背板46Aを備えている。背板46Aの幅方向両端部からは脚片46B、46Cが略直角に延出されており、フレーム46は、平面視で略U字形状に形成されている。スプール48は、軸線方向に貫通する貫通孔48Aを有する円筒状に形成されており、脚片46Bと脚片46Cとの対向方向を軸線方向として、脚片46Bと脚片46Cとの間に配置されている。このスプール48は、メイントーションシャフト54、サブトーションシャフト56等を介してフレーム46に回転可能に支持されている。このスプール48には、前述したようにシートベルト32の長手方向一端部が係止されている。このスプール48は、一方の回転方向であるベルト巻取方向へ回転することでシートベルト32を長手方向一端側から巻き取って格納する構成となっている。また、このスプール48は、シートベルト32が引き出されることで、他方の回転方向であるベルト引出方向へ回転される構成となっている。なお、図3〜図5に矢印Aで示される方向がベルト巻取方向であり、図3〜図5に矢印Bで示される方向がベルト引出方向である。
ロック機構50は、スプール48の軸線方向一方側(図2では右側)においてスプール48と同軸的に配置されたロックギヤ64と、当該ロックギヤ64に噛合可能とされたロックパウル66とを備えている。このロック機構50は、車両Vの加速度(特に減速加速度)が一定以上であること、又はスプール48からのシートベルト32の引出加速度が一定以上であることを検出すると、ロックパウル66がロックギヤ64と係合する。これにより、ロックギヤ64のベルト引出方向への回転が阻止(ロック)される構成になっている。
メイントーションシャフト54は、スプール48の貫通孔48A内に同軸的に挿入されている。メイントーションシャフト54の軸線方向一端部54Aは、スプール48の内周部における軸線方向中間部に嵌合係止されている。これにより、メイントーションシャフト54がスプール48と一体回転可能に連結されている。メイントーションシャフト54の軸線方向他端部54Bは、ロックギヤ64の軸心部に嵌合係止されている。これにより、メイントーションシャフト54がロックギヤ64と一体回転可能に連結されている。
このメイントーションシャフト54は、車両Vの衝突によってロックギヤ64のベルト引出方向への回転がロックされた状態で、シートベルト32が乗員により過大な荷重で引っ張られると、捩り変形される。つまり、シートベルト32の引張力に基づくベルト引出方向へのスプール48の回転力がメイントーションシャフト54の耐捩り荷重(耐変形荷重)を上回ると、メイントーションシャフト54が捩り変形する(可変FL機構52が作動する)。これにより、メイントーションシャフト54が捩り変形した分だけ、スプール48が引出方向に回転し、リトラクタ42からのシートベルト32の引出しが許容される。この際には、上記の捩り変形に供される荷重が、フォースリミッタ荷重(以下、「FL荷重」と称する)としてシートベルト32に作用する構成になっている。
サブトーションシャフト56は、メイントーションシャフト54よりもスプール48の軸線方向他方側でスプール48の貫通孔48A内に同軸的に挿入されている。サブトーションシャフト56の軸線方向一端部56Aは、スプール48の内周部における軸線方向中間部に嵌合係止されている。これにより、サブトーションシャフト56がスプール48と一体回転可能に連結されている。サブトーションシャフト56の軸線方向他端部56Bは、スプール48の軸線方向他方側(図2では左側)へ突出している。サブトーションシャフト56の軸線方向他端部56Bは、クラッチ機構60に対応している。
トリガワイヤ58は、スプール48の貫通孔48Aと並行してスプール48に形成された孔部48B内に挿入されている。このトリガワイヤ58の一端部58Aは、ロックギヤ64に係止されている。トリガワイヤ58の他端部58Bは、スプール48の軸線方向他方側(図2では左側)へ突出している。このトリガワイヤ58の他端部は、クラッチ機構60に対応している。
クラッチ機構60は、スプール48の軸線方向他方側においてスプール48と同軸的に配置されたクラッチベース部68と、該クラッチベース部68に回動可能に支持された一対のパウル70とを備えている。クラッチベース部68の軸心部には、サブトーションシャフト56の軸線方向他端部56Bが嵌合係止されている。これにより、サブトーションシャフト56がクラッチベース部68と一体回転可能に連結されている。
このクラッチベース部68には、トリガワイヤ58の他端部58Bが挿入されたワイヤ挿入孔72が形成されている。上記の挿入状態では、一対のパウル70が図3に示される非作動位置に保持される構成になっている。このトリガワイヤ58は、メイントーションシャフト54の捩り変形によってスプール48がロックギヤ64に対してベルト引出方向へ回転すると、ワイヤ挿入孔72から引き抜かれる。これにより、一対のパウル70が図示しない付勢部材の付勢力によって図4及び図5に示される作動位置へ移動され、切替機構62が有するロックリング76と係合される構成になっている。この係合状態では、ロックリング76がクラッチ機構60を介してサブトーションシャフト56と連結される構成になっている。なお、このクラッチ機構60は、特開2012−144123号公報、特開2013−1313号公報、特開2013−249030号公報等に開示されたものと同様のものであり、周知のものであるため、詳細な説明は省略する。
切替機構62は、スプール48の軸線方向他方側(図2では左側)に配置されており、上記のロックリング76と、ロックレバー78と、ガスジェネレータ80と、脚片46Bに固定された図示しないケースとを備えている。ロックリング76は、リング状に形成され、スプール48と同軸的に配置されており、内側にクラッチ機構60を収容している。このロックリング76は、上記のケースに回転可能に支持されている。このロックリング76の外周部には、ロックレバー78が係合する切欠部76Aが形成されている。
ロックレバー78は、長尺状に形成され、ロックリング76の外周外側に配置されており、支軸84を介して上記のケースに支持されている。この支軸84の軸線は、スプール48の軸線と平行に設定されている。そして、ロックレバー78は、図3及び図4に示される第1位置と、図5に示される第2位置との間で支軸84回りに回動可能とされている。ロックレバー78が第1位置に位置する状態では、ロックレバー78がロックリング76の切欠部76Aに係合(嵌合)し、ロックリング76のベルト引出方向(図3〜図5の矢印B方向)への回転が阻止される。一方、ロックレバー78が第2位置に位置する状態では、上記の係合が解除され、ロックリング76の引出方向の回転が許容される。
上記のロックレバー78が第1位置に位置し、かつクラッチ機構60の一対のパウル70がロックリング76と係合した状態(図4図示状態)では、サブトーションシャフト56の軸線方向他端部がベルト引出方向への回転を阻止される。この状態でシートベルト32が乗員Pにより過大な荷重で引っ張られ、当該引張力に基づくベルト引出方向へのスプール48の回転力がメイントーションシャフト54の耐捩り荷重(耐変形荷重)とサブトーションシャフト56の耐捩り荷重(耐変形荷重)との合計を上回ると、メイントーションシャフト54及びサブトーションシャフト56が捩り変形する。これにより、メイントーションシャフト54のみが捩り変形する場合よりも、シートベルト32にかかるFL荷重が高くなる構成になっている。一方、ロックレバー78が第2位置に位置する状態では、サブトーションシャフト56の軸線方向他端部がベルト引出方向への回転を許容される。この状態では、サブトーションシャフト56が捩り変形しないので、FL荷重が低くなる構成になっている。
つまり、上記のロックレバー78は、第1位置と第2位置との間で回動されることで、FL荷重のモードを「高荷重モード」と「低荷重モード」との2段階に変更する(切替える)構成になっている。上記の高荷重モードは、FL荷重が最大荷重となるモードであり、上記の低荷重モードは、FL荷重が最小荷重(最大荷重よりも低い荷重)となるモードである。そして、ロックレバー78が第1位置に位置する状態が高荷重モードとされ、ロックレバー78が第2位置に位置する状態が低荷重モードとされている。また、本実施形態では、ロックレバー78は、支軸84に取り付けられた捩りコイルスプリング86によって第1位置へと付勢されており、通常時には第1位置に保持されている。このため、通常時(車両Vのイグニッションスイッチがオフの状態を含む)には、FL荷重が高荷重モードに設定される構成になっている。
上記ロックレバー78の回動方向一方側(図3〜図5では右側)には、ガスジェネレータ80が配置されている。ガスジェネレータ80は、ピストン80Aをロックレバー78側へ向けた状態で前述したケースに固定されている。このガスジェネレータ80は、通電されることでガス発生剤が点火されて燃焼し、高圧のガスを発生させる。このガスの圧力でガスジェネレータ80のピストン80Aがロックレバー78側へ突出し、ロックレバー78を第2位置から第1位置へと移動させる構成になっている。つまり、このガスジェネレータ80は、高荷重モードから低荷重モードへの切替(変更)を行う構成になっている。
(制御部90の構成)
図6に示されるように、制御部90は、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)92を備えている。このECU92は、例えばセンタコンソール14の下方で車両のフロアに取り付けられている。このECU92には、前述したインフレータ24と、ガスジェネレータ80と、プリテンショナ機構のガス発生装置(図示省略)とが電気的に接続されている。また、このECU92には、衝突検知センサ94と、耐性値センサ96と、バックルスイッチ98とが電気的に接続されている。
衝突検知センサ94は、車両Vの前部において左右のフロントサイドメンバやラジエータサポートに取り付けられた左右のフロントサテライトセンサ(加速度センサ)と、センタコンソール14の下方で車両Vのフロアに取り付けられたフロアセンサ(加速度センサ)とを含んで構成されている。この衝突検知センサ94は、車両Vの前面衝突をその衝突方向も含めて検知可能とされている。具体的には、この衝突検知センサ94は、対称衝突(正面衝突;フルラップ前面衝突)と、斜め衝突や微小ラップ衝突等の非対称衝突とを区別して検知可能とされている。
なお、上記の斜め衝突(オブリーク衝突、MDB斜突)は、例えばNHTSAにて規定される斜め前方からの衝突(一例として、衝突相手方との相対角15°、車幅方向のラップ量35%程度の衝突)とされている。この実施形態では、一例として相対速度90km/hrでの斜突が想定されている。また、上記の微小ラップ衝突は、例えばIIHSにて規定される衝突相手方との車幅方向のラップ量が25%以下の前面衝突とされている。この実施形態では、一例として相対速度64km/hrでの微小ラップ衝突が想定されている。
耐性値センサ96は、乗員Pの体格を検知する体格センサと、乗員Pの骨密度を検知する超音波式の骨密度検知センサとを備えており、乗員Pの体格及び骨密度に基づいて乗員Pの耐性値(荷重耐性値)を検知する構成になっている。体格センサは、乗員Pを撮影する車内カメラ、助手席12への乗員Pの着座荷重を検知するシートウェイトセンサ、助手席12の前後スライド位置を検知するシートスライドセンサ、リトラクタ42からのシートベルト32の引出量を検知するベルト引出量センサ、のうちの少なくとも一つを含んで構成されている。骨密度検知センサは、例えば助手席12のシートバック12Bに搭載され、超音波によって乗員Pの鎖骨の骨密度を検知する構成になっている。
バックルスイッチ98は、バックル38に設けられており、タングプレート36がバックル38に連結された状態、すなわち乗員がシートベルト32を装着した状態でオン信号を出力する構成になっている。ECU92は、車両Vのイグニッションスイッチがオンであり、かつバックルスイッチ98からオン信号が出力されている状態では、ROMに記憶された制御プログラムを実行する。
具体的には、ECU92は、耐性値センサ96の出力によって車両Vの前面衝突前に乗員Pの耐性値を検知する。また、ECU92は、衝突検知センサ94の出力によって車両Vの前面衝突を検知すると、インフレータ24とプリテンショナ機構のガス発生装置とに作動信号を出力する。さらに、ECU92は、衝突検知センサ94によって検知された前面衝突が運転席側(車両Vの左方側;乗員Pから遠い側)への非対称衝突であると判定した場合、可変FL機構52のガスジェネレータ80に作動信号を出力する。これにより、ECU92は、FL荷重を高荷重モードから低荷重モードに切替える(FL荷重を最大荷重から最小荷重に切替える)構成になっている。換言すれば、このECU92は、衝突検知センサ94によって検知された前面衝突が運転席側への非対称衝突ではない(対称衝突又は助手席12側への非対称衝突である)と判定した場合、原則としてガスジェネレータ80を作動させない構成(FL荷重のモードを高荷重モードのままとする構成)になっている。
但し、このECU92は、衝突検知センサ94によって検知された前面衝突が運転席側への非対称衝突ではないと判定した場合でも、耐性値センサ96によって検知された乗員Pの耐性値が予め設定された基準耐性値(以下、単に「基準耐性値」と称する)よりも低いと判定した場合には、ガスジェネレータ80を作動させる。これにより、ECU92は、FL荷重のモードを高荷重モードから低荷重モードに切替える構成になっている。
つまり、このECU92は、衝突検知センサ94によって検知された前面衝突が運転席側への非対称衝突ではないと判定し、かつ耐性値センサ96によって検知された耐性値が基準耐性値未満であると判定した場合、FL荷重を最小荷重とする。一方、ECU92は、衝突検知センサ94によって検知された前面衝突が運転席側への非対称衝突ではないと判定し、かつ耐性値センサ96によって検知された耐性値が基準耐性値以上であると判定した場合、FL荷重を最大荷重のままとする。
なお、ECU92がガスジェネレータ80を作動させるタイミングは、ECU92がプリテンショナ機構のガス発生装置を作動させるタイミングと同時又は略同時とされている。また、本実施形態において、「乗員Pの耐性値が基準耐性値よりも低い場合」とは、乗員Pが小柄な場合(例えば乗員Pの体格が、米国人成人女性の5パーセンタイルのダミーであるAF05と同等か同等以下の場合)や、乗員Pが高齢者の場合(乗員Pの骨密度が低い場合)等である。したがって、乗員Pが大柄でかつ高齢者でない場合、対称衝突時又は助手席12側への非対称衝突時にはガスジェネレータ80が作動されない構成になっている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両用乗員拘束装置10では、ECU92は、衝突検知センサ94からの出力に基づいて車両Vの前面衝突を検知すると、助手席用エアバッグ装置20のインフレータ24を作動させると共に、リトラクタ42が有するプリテンショナ機構のガス発生装置を作動させる。これにより、エアバッグ22がインストルメントパネル16から乗員Pの前方に膨張展開されると共に、シートベルト32がリトラクタ42に急速に巻き取られ、シートベルト32の緩みが除去される。このシートベルト32には、前面衝突の衝撃によって慣性移動する乗員Pからの荷重が加わるので、可変FL機構52が作動して、リトラクタ42からシートベルト32が引出され、乗員Pがシートベルト32からFL荷重を受けつつエアバッグ22側へ慣性移動する。これにより、シートベルト32とエアバッグ22とが分担して乗員Pを拘束し、乗員Pの衝撃が吸収される。
ここで、本実施形態では、ECU92は、衝突検知センサ94によって検知された前面衝突が運転席側(乗員Pから遠い側)への非対称衝突であると判定した場合、プリテンショナ機構のガス発生装置を作動させるのと同時又は略同時に、可変FL機構52のガスジェネレータ80を作動させる。これにより、可変FL機構52が作動する前に、FL荷重のモードが高荷重モードから低荷重モードに切替えられる。この切替えは、以下の理由による。
すなわち、運転席側への非対称衝突時には、助手席12の乗員Pが車両前方側かつ運転席側へ斜めに慣性移動する(図7の矢印E参照)。この場合、乗員Pが車両前方へ慣性移動する場合(対称衝突時;図7の矢印F参照)や、乗員Pが車両前方側かつ運転席とは反対側(図1に示されるAピラー17側や、フロントサイドドア18に設けられた図示しないフロントサイドガラス側)へ斜めに慣性移動する場合と比較して、乗員Pの頭部Hが慣性移動を許容される距離(乗員Pの車両前方側に位置する車両用内装部品と頭部Hとの干渉を防止可能な範囲での頭部Hの移動距離)が長くなる(図7においてL1>L2)。よって、運転席側への非対称衝突時には、乗員Pの胸部C等が受けるFL荷重を低下させて胸部C等の慣性移動距離を増加させることができる。このため、本実施形態では、運転席側への非対称衝突時には、FL荷重のモードを低荷重モードに切替えてシートベルト32の拘束分担を減らし、エアバッグ22の拘束分担を増やすようにしている。これにより、乗員Pの胸部C(肋骨)等がシートベルト32から受ける負荷を低減することができるので、乗員Pの保護性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、ECU92は、衝突検知センサ94によって検知又は予知された前面衝突が対称衝突又は助手席12側への非対称衝突であると判定し、かつ耐性値センサ96によって検知された耐性値が基準耐性値以上であると判定した場合、FL荷重のモードを高荷重モードのままとする。これにより、耐性値が基準耐性値以上の乗員Pが高荷重モードのFL荷重を受けるので、当該乗員Pの衝撃を可変FL機構52によって良好に吸収することができる。一方、ECU92は、衝突検知センサ94によって検知された前面衝突が対称衝突又は助手席12側への非対称衝突であると判定し、かつ耐性値センサ96によって検知された乗員Pの耐性値が基準耐性値よりも低いと判定した場合、FL荷重のモードを高荷重モードから低荷重モードに切替える。これにより、耐性値が基準耐性値未満の乗員P(小柄な乗員や高齢者)の肋骨等がシートベルト32から過負荷を受けないようにすることができる。
さらに、本実施形態では、ECU92がFL荷重のモードを高荷重モードから低荷重モードに切替える際には、可変FL機構52が有するガスジェネレータ80が用いられる。上記の切替えは、衝突検知センサ94による前面衝突の検知後に行われるが、ガスジェネレータ80によって瞬時に切替えることができる。しかも、前面衝突を予知する構成と比較して、構成を簡素化することができる。
また、本実施形態では、可変FL機構52は、車両Vのイグニッションスイッチがオフの状態では、FL荷重のモードを高荷重モードとする。このため、イグニッションスイッチがオフの状態の車両Vに、耐性値が高い(大柄でかつ高齢者ではない)乗員Pが乗車している状態で、当該車両Vに対して他車両等が衝突した場合に、当該乗員Pを高荷重モードのFL荷重によって良好に保護することができる。
また、本実施形態では、可変FL機構52がFL荷重を2段階に変更可能とされた構成であるため、FL荷重を3段階以上又は無段階に変更可能とされた構成と比較して、可変FL機構52の構成を簡素化することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、第1実施形態と基本的に同様の構成及び作用については、第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図8には、本発明の第2実施形態に係る車両用乗員拘束装置11が適用された車両VのキャビンVCの前部が平面図にて示されている。この車両用乗員拘束装置11は、第1実施形態と同様に、助手席用エアバッグ装置20と、助手席用シートベルト装置30とを備えている。更にこの車両用乗員拘束装置11は、運転席13に着座した乗員Dを前面衝突時に拘束するための運転席用エアバッグ装置21及び運転席用シートベルト装置31を備えている。上記の運転席13は、本発明における「座席」に相当し、上記の乗員Dは、本発明における「前席乗員」に相当し、上記の運転席用エアバッグ装置21は、本発明における「前面衝突用エアバッグ装置」に相当する。なお、図8において、13Aは運転席13のシートクッションであり、13Bは運転席13のシートバックである。
運転席用エアバッグ装置21は、ステアリングホイール15の中央部に配設された図示しない運転席用インフレータと、運転席用エアバッグ23(以下、「エアバッグ23」と略称する)と、を備えている。エアバッグ23は、一例として複数枚の基布が互いに外周縁部を縫製されることにより袋状に形成されており、通常時には折り畳まれた状態でステアリングホイール15の中央部内に収納されている。運転席用インフレータは、ECU92(図8〜図10では図示省略)と電気的に接続されており、ECU92は、衝突検知センサ94(図8〜図10では図示省略)が車両Vの前面衝突を検知した際に運転席用インフレータを作動させる。これにより、運転席用インフレータから発生するガスがエアバッグ23の内部に供給され、エアバッグ23が膨張展開される(図8〜図10図示状態)。
運転席用シートベルト装置31は、助手席用エアバッグ装置30と左右対称に構成されており、シートベルト(ウエビング)である運転席用シートベルト33(以下、単に「シートベルト33」と称する)と、図示しないシートベルトリトラクタ(以下、「リトラクタ」と略称する)と、ショルダアンカ34と、タングプレート36と、バックル38とを含んで構成されている。なお、図8において、33Aはシートベルト33のショルダベルト部であり、33Bはシートベルト33のラップベルト部である。また、図8〜図10においては、車両Vの左方側に配設されたAピラー、フロントサイドドア及びBピラーに、それぞれ符号17L、18L、19Lを付し、車両Vの右方側に配設されたAピラー、フロントサイドドア及びBピラーに、それぞれ符号17R、18R、19Rを付している。
この実施形態では、運転席用シートベルト装置31及び助手席用シートベルト装置30の各リトラクタ(図示省略)が、背景技術の欄で説明した従来のシートベルトリトラクタと同様に、FL荷重を3段階に変更可能な可変フォースリミッタ機構(以下、「可変FL機構」と略称する)をそれぞれ備えている。具体的には、上記各リトラクタの可変FL機構は、FL荷重のモードを、最大荷重のモードである「高荷重モード」と、最大荷重よりも低い中間荷重のモードである「中荷重モード」と、中間荷重よりも低い最小荷重のモードである「低荷重モード」とに切替可能とされている。この切替えは、ECU92によって作動を制御されるガスジェネレータによって行われる構成になっており、上記のFL荷重のモードは、通常時には「高荷重モード」に設定されている。
また、本実施形態では、運転席用シートベルト装置31のリトラクタが備える可変FL機構と、助手席用シートベルト装置30のリトラクタが備える可変FL機構とでは、上記FL荷重のモードの名称が同一であっても、FL荷重の大きさが異なる構成になっている。なお、FL荷重を3段階に切替可能な可変FL機構を備えたシートベルトリトラクタは、背景技術の欄で説明したもの以外にも、特開2000−25567号公報、特開2001−225718号公報、国際公開第2015/076377号等に開示されており、周知のものであるため、詳細な説明は省略する。
ECU92には、乗員Dの耐性値を検知する運転席用耐性値センサ(図示省略)と、運転席用シートベルト装置31のタングプレート36がバックル38に連結された状態(乗員Dがシートベルト33を装着した状態)でオン信号を出力する運転席用バックルスイッチ(図示省略)とが電気的に接続されている。上記の運転席用耐性値センサは、助手席用の耐性値センサ96と同様の構成とされている。ECU92は、車両Vのイグニッションスイッチがオンであり、かつ乗員P、Dがそれぞれシートベルト32、33を装着している状態(図8図示状態)では、以下の制御を行う。なお、以下の説明では、運転席用シートベルト装置31のリトラクタが備える可変FL機構のFL荷重を「乗員Dが受けるFL荷重」と称し、助手席用シートベルト装置30のリトラクタが備える可変FL機構のFL荷重を「乗員Pが受けるFL荷重」と称する。
ECU92は、衝突検知センサ94によって検知された前面衝突が対称衝突であると判定した場合、原則として乗員D、Pが受けるFL荷重のモードをそれぞれ高荷重モードのままとする。但し、運転席用耐性値センサ及び助手席用の耐性値センサ96によって検知された乗員D、Pの耐性値のうちの一方又は両方が、予め設定された基準耐性値未満であると判定した場合、上記一方又は両方の乗員が受けるFL荷重のモードを中荷重モード又は低荷重モードとする。
また、ECU92は、衝突検知センサ94によって検知された前面衝突が車両の左方側(運転席13側;乗員Dに近い側;乗員Pから遠い側)への非対称衝突であると判定し、かつ運転席用耐性値センサによって検知された乗員Dの耐性値が基準耐性値以上であると判定した場合、乗員Dが受けるFL荷重のモードを中荷重モードに切替えると共に、乗員Pが受けるFL荷重のモードを低荷重モードに切替える。この場合、乗員Pが受けるFL荷重のモードは、乗員Pの耐性値によらず低荷重モードに切替えられる。これらの切替えは以下の理由による。
すなわち、運転席13側への非対称衝突時には、図9に示されるように、乗員Dが車両前方側かつ車両幅方向外側へ斜めに慣性移動し(図9の矢印G参照)、乗員Pが車両前方側かつ車両幅方向中央側へ斜めに慣性移動する(図9の矢印E参照)。この場合、乗員D、Pが車両前方へ慣性移動する場合(対称衝突の場合;図9の矢印F、H参照)と比較して、乗員D、Pの頭部Hが慣性移動を許容される距離が長くなる(図9において、L1>L2、L3>L4)。但し、乗員Dの頭部HとAピラー17L等との干渉を防止する必要があるため、乗員Dの頭部Hが慣性移動を許容される距離は、乗員Pの頭部Hが慣性移動を許容される距離よりも短くなる(図9において、L3<L1)。このため、本実施形態では、運転席13側への非対称衝突時には、乗員Pが受けるFL荷重のモードを低荷重モードとする一方、乗員Dが受けるFL荷重のモードを中荷重モードとする。これにより、乗員Dの頭部HとAピラー17L等との干渉を防止しつつ、乗員Dの肋骨等がシートベルト33から受ける負荷を低減することが可能になる。
但し、ECU92は、衝突検知センサ94によって検知された前面衝突が運転席13側への非対称衝突であると判定した場合でも、運転席用耐性値センサによって検知された乗員Dの耐性値が基準耐性値未満であると判定した場合には、乗員Dが受けるFL荷重のモードを低荷重モードに切替える。これにより、耐性値が基準耐性値未満の乗員Dの肋骨等がシートベルト33から過負荷を受けないようにすることができる。
上述したのと同様に、ECU92は、衝突検知センサ94によって検知された前面衝突が車両の右方側(助手席12側;乗員Dから遠い側;乗員Pに近い側)への非対称衝突であると判定し、かつ耐性値センサ96によって検知された乗員Pの耐性値が基準耐性値以上であると判定した場合、乗員Pが受けるFL荷重のモードを中荷重モードに切替えると共に、乗員Dが受けるFL荷重のモードを低荷重モードに切替える。この場合、乗員Dが受けるFL荷重のモードは、乗員Dの耐性値によらず低荷重モードに切替えられる。これらの切替えは以下の理由による。
すなわち、助手席12側への非対称衝突時には、図10に示されるように、乗員Dが車両前方側かつ車両幅方向中央側へ斜めに慣性移動し(図10の矢印K参照)、乗員Pが車両前方側かつ車両幅方向外側へ斜めに慣性移動する(図10の矢印J参照)。この場合、乗員D、Pが車両前方へ慣性移動する場合(対称衝突の場合;図10の矢印H、F参照)と比較して、乗員D、Pの頭部Hが慣性移動を許容される距離が長くなる(図10において、L1>L4、L3>L2)。但し、乗員Pの頭部HとAピラー17R等との干渉を防止する必要があるため、乗員Pの頭部Hが慣性移動を許容される距離は、乗員Dの頭部Hが慣性移動を許容される距離よりも短くなる(図10において、L3<L1)。このため、本実施形態では、助手席12側への非対称衝突時には、乗員Dが受けるFL荷重のモードを低荷重モードとする一方、乗員Pが受けるFL荷重のモードを中荷重モードとする。これにより、乗員Pの頭部HとAピラー17R等との干渉を防止しつつ、乗員Pの肋骨等がシートベルト32から受ける負荷を低減することが可能になる。
但し、ECU92は、衝突検知センサ94によって検知された前面衝突が助手席12側への非対称衝突であると判定した場合でも、耐性値センサ96によって検知された乗員Pの耐性値が基準耐性値未満であると判定した場合には、乗員Pが受けるFL荷重のモードを低荷重モードとする。これにより、耐性値が基準耐性値未満の乗員Pの肋骨等がシートベルト32から過負荷を受けないようにすることができる。
<実施形態の補足説明>
前記各実施形態では、車両Vの前面衝突を検知する衝突検知センサ94が衝突センサとされた構成にしたが、本発明はこれに限らず、衝突センサが車両Vの前面衝突を予知する衝突予知センサとされた構成にしてもよい。この衝突予知センサとしては、車外の状況を撮影する車外カメラ、ミリ波レーダ、赤外線レーザのうち少なくとも一つを適用することができる。
また、前記第1実施形態に係る可変FL機構52は、ガスジェネレータ80によってFL荷重のモードを切替える構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、上記のように衝突センサが衝突予知センサとされる場合、可変FL機構52がソレノイド等の電動アクチュエータによってFL荷重のモードを切替える構成にしてもよい。この点は、前記第2実施形態においても同様である。
また、前記第1実施形態では、可変FL機構52が高荷重モードと低荷重モードとの2段階にFL荷重を変更可能とされ、前記第2実施形態では、可変FL機構が高荷重モードと中荷重モードと低荷重モードとの3段階にFL荷重を変更可能とされた構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。可変フォースリミッタ機構が無段階にFL荷重を変更可能とされた構成にしてもよい。
また、前記第1実施形態に係る可変FL機構52及び前記第2実施形態に係る可変FL機構では、通常時にFL荷重が高荷重モード(最大荷重のモード)に設定される構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。可変フォースリミッタ機構が3段階以上又は無段階にFL荷重を変更可能とされる場合、通常時にFL荷重が最大荷重より小さくかつ最小荷重より大きい荷重に設定される構成にしてもよい。
また、前記第1実施形態では、可変FL機構52が、第1位置と第2位置との間で回動されることでFL荷重を高荷重モードと低荷重モードとに変更するロックレバー78(回動部材)を有した構成にしたが、本発明はこれに限らず、可変フォースリミッタ機構の構成は適宜変更可能である。
また、前記第1実施形態では、耐性値センサ96が、乗員Pの体格を検知する体格センサと、乗員Pの骨密度を検知する骨密度検知センサとを備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、体格センサ及び骨密度センサのうちの一方が省略された構成にしてもよい。この点は、前記第2実施形態に係る運転席用耐性値センサにおいても同様である。
また、前記各実施形態では、乗員P又は乗員Dの耐性値を検知する耐性値センサ(運転席用耐性値センサ及び耐性値センサ96)を備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、耐性値センサを備えない構成にしてもよい。例えば、前記第1実施形態において耐性値センサ96が省略される場合でも、乗員Pから遠い側への非対称衝突時には、乗員Pが受けるFL荷重が最小荷重とされることにより、乗員Pがシートベルト32から受ける負荷を低減することができる。この点は、前記第2実施形態においても同様である。
なお、前記第2実施形態において運転席用耐性値センサ及び耐性値センサ96が省略される場合、例えば前席乗員(乗員D又は乗員P)から遠い側への非対称衝突時には、当該前席乗員が受けるFL荷重を最小荷重とする一方、当該前席乗員に近い側への非対称衝突時には、当該前席乗員が受けるFL荷重を中間荷重とすることが好ましい。それにより、当該前席乗員の胸部等がシートベルトから受ける負荷を、図9及び図10におけるL1とL3との違いに応じて低減することができる。また、前記第2実施形態において運転席用耐性値センサ及び耐性値センサ96が省略される場合、対称衝突時には、前席乗員(乗員D又は乗員P)が受けるFL荷重が最大荷重とされる構成にしてもよい。
また、前記第1実施形態では、車両Vの助手席12が本発明における「座席」とされた場合について説明したが、本発明における「座席」は車両の運転席であってもよい。
さらに、前記各実施形態では、車両Vがセダンタイプの場合について説明したが、本発明においては、車両のタイプは特に限定されない。なお、2シータータイプの車両に本発明が適用される場合、運転席又は助手席が本発明における「座席」とされる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 車両用乗員拘束装置
11 車両用乗員拘束装置
12 助手席(座席)
13 運転席(座席)
20 助手席用エアバッグ装置(前面衝突用エアバッグ装置)
21 運転席用エアバッグ装置(前面衝突用エアバッグ装置)
22 助手席用エアバッグ(エアバッグ)
23 運転席用エアバッグ(エアバッグ)
32 助手席用シートベルト(シートベルト)
33 運転席用シートベルト(シートベルト)
52 可変フォースリミッタ機構
80 ガスジェネレータ
92 ECU(制御装置)
94 衝突検知センサ(衝突センサ)
96 耐性値センサ
P 乗員(前席乗員)
D 乗員(前席乗員)
V 車両

Claims (4)

  1. 車両の左右何れか一方側の座席に着座した前席乗員が車両の前面衝突時にシートベルトから受けるフォースリミッタ荷重を変更可能とされた可変フォースリミッタ機構と、
    車両の前面衝突時に前記前席乗員の前方へエアバッグを膨張展開させる前面衝突用エアバッグ装置と、
    車両の前面衝突を衝突方向も含めて検知又は予知する衝突センサと、
    前記衝突センサによって検知又は予知された前面衝突が前記前席乗員から遠い側への非対称衝突であると判定した場合、前記フォースリミッタ荷重を最大荷重よりも低い荷重とする制御装置と、
    を備えた車両用乗員拘束装置。
  2. 前記可変フォースリミッタ機構は、前記フォースリミッタ荷重を前記最大荷重と最小荷重との2段階に変更可能であり、
    前記制御装置は、前記衝突センサによって検知又は予知された前面衝突が前記前席乗員から遠い側への非対称衝突であると判定した場合、前記フォースリミッタ荷重を前記最小荷重とする請求項1に記載の車両用乗員拘束装置。
  3. 前記可変フォースリミッタ機構は、前記フォースリミッタ荷重を前記最大荷重と中間荷重と最小荷重との3段階に変更可能であり、
    前記制御装置は、前記衝突センサによって検知又は予知された前面衝突が前記前席乗員から遠い側への非対称衝突であると判定した場合、前記フォースリミッタ荷重を前記最小荷重とする一方、前記前席乗員に近い側への非対称衝突であると判定した場合、前記フォースリミッタ荷重を前記中間荷重とする請求項1に記載の車両用乗員拘束装置。
  4. 前記前席乗員の耐性値を検知する耐性値センサを更に備え、
    前記制御装置は、前記衝突センサによって検知又は予知された前面衝突が対称衝突であると判定した場合において、前記耐性値センサによって検知された耐性値が予め設定された基準耐性値以上であると判定した場合、前記フォースリミッタ荷重を前記最大荷重とする一方、前記基準耐性値未満であると判定した場合、前記フォースリミッタ荷重を前記最大荷重よりも低い荷重とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用乗員拘束装置。
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