JP2018026435A - 部品内蔵基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストを増大させることなく、電源インピーダンスを低減しつつ放熱性を向上させることが可能な部品内蔵基板を提供する。【解決手段】部品内蔵基板1は、基板10と、シールド部材20と、シリコンダイ30と、コンデンサ40とを備える。シリコンダイ30の上面30aには、電源端子31,32及びグランド端子33が設けられている。コンデンサ40は、積層体41と、積層体41の下面に設けられ、第1内部電極47に接続された第1外部電極42及び第2外部電極43と、積層体41の下面に設けられ、第2内部電極48に接続された第3外部電極44と、積層体41の上面に設けられ、第2内部電極48に接続された第4外部電極45とを有し、第1外部電極42が電源端子31に接続され、第2外部電極43が電源端子32に接続され、第3外部電極44がグランド端子33に接続され、第4外部電極45がシールド部材20に接続される。【選択図】 図1

Description

本発明は、半導集積回路等が基板の内部に実装された部品内蔵基板に関する。
半導体集積回路が実装された基板は、例えば、スマートフォン等の各種電子機器に組み込まれている。この基板には、半導体集積回路の動作中の電圧変動の抑制やノイズの除去等のために、例えば、半導体集積回路の電源−グランド間にバイパスコンデンサ(デカップリングコンデンサ)が実装される。バイパスコンデンサが実装された場合、電圧変動を抑制する観点から、電源インピーダンスは可能な限り低いことが望ましい。
近年、スマートフォン等の電子機器では、高性能化や多機能化に伴い、半導体集積回路の高集積化や低電圧・大電流による高速駆動化が進んでいる。これに伴って、半導体集積回路の発熱量が増大している。そのため、半導体集積回路で発生した熱を基板から効率良く放熱させることが望まれている。特に、基板の内部に半導体集積回路等が実装された部品内蔵基板の場合、基板の内部で熱が発生するので、この熱を基板の外部に効率良く放出する必要がある。
例えば、非特許文献1には、Cuコアを配線板の芯材とし、このCuコアを内蔵部品の収容部及びグランド層とした使用したCuコア部品内蔵配線板が開示されている。このCuコア部品内蔵配線板は、コア材として樹脂等に比べて熱伝導率の高いCuを用いているので、Cuコアのキャビティ内のICチップで発生した熱を効率良く伝導でき、放熱性が優れている。また、Cuコア部品内蔵配線板は、コア材として金属のCuを用いているので、Cuコアのキャビティ内のMLCC(コンデンサ)で発生する磁束をCuコアで遮断でき、シールド機能が優れている。このCuコアによる磁束の遮断により、MLCCのESL(Equivalent Series Inductance:等価直列インダクタンス)が低下し、電源インピーダンスを低減することができる。
太陽誘電株式会社、宮崎政志等、「Cuコア部品内蔵配線板」、[online]、[平成28年7月20日検索]、インターネット<URL: http://www.jstage.jst.go.jp/article/ejisso/24/0/24_56/_pdf>
非特許文献1に開示された技術では、上述したように、Cuをコア材として用いることにより、電源インピーダンスを低減しつつ放熱性を向上させることができる。しかしながら、Cuコアの場合、樹脂基板等の加工で一般に用いられるレーザにより、内蔵部品を収容するためのキャビティ等の加工を容易に行うことができない。そのため、Cuコアを加工するためには、例えば、金属用のドリル等を用いる必要がある。このような特別の加工工程を部品内蔵基板の製造工程に設けた場合、製造コストが増大する。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、製造コストを増大させることなく、電源インピーダンスを低減しつつ放熱性を向上させることが可能な部品内蔵基板を提供することを目的とする。
本発明に係る部品内蔵基板は、基板と、少なくとも基板の上面を覆うシールド部材と、基板の内部に埋設される半導体集積回路と、半導体集積回路の電源−グランド間に電気的に接続されるコンデンサと、を備え、半導体集積回路の上面には、第1電源端子、第2電源端子及び第1グランド端子が設けられ、コンデンサは、誘電体層を挟んで第1内部電極と第2内部電極とが積層された積層体と、積層体の下面に設けられ、第1内部電極に接続された第1外部電極と、積層体の下面に設けられ、第1内部電極に接続された第2外部電極と、積層体の下面に設けられ、第2内部電極に接続された第3外部電極と、積層体の上面に設けられ、第2内部電極に接続された第4外部電極と、を有し、第1外部電極が半導体集積回路の上面の第1電源端子に電気的に接続され、第2外部電極が半導体集積回路の上面の第2電源端子に電気的に接続され、第3外部電極が半導体集積回路の上面の第1グランド端子に電気的に接続され、第4外部電極がシールド部材に電気的に接続されることで、半導体集積回路とシールド部材との間に実装されることを特徴とする。
本発明に係る部品内蔵基板では、基板の内部において半導体集積回路の上面にコンデンサ(半導体集積回路のバイパスコンデンサ)が配置され、コンデンサが半導体集積回路とシールド部材との間に実装されている。このコンデンサは、第2内部電極に接続された第3、第4外部電極が半導体集積回路の第1グランド端子とシールド部材に接続されている。この構成により、半導体集積回路で発生する熱が、第1グランド端子からコンデンサの第3外部電極、第2内部電極、第4外部電極のパスを通ってシールド部材に伝導され、シールド部材から放熱される。金属製の電極は、樹脂等に比べて熱伝導率が高いので、熱を効率良く伝導することができる。また、コンデンサが半導体集積回路の上面に直接配置されているので、半導体集積回路で発生した熱をコンデンサを介して効率良く放熱することができる。このように、本発明に係る部品内蔵基板によれば、半導体集積回路とシールド部材との間にコンデンサを利用した熱のパスを設けることにより、基板に内蔵される半導体集積回路で発生する熱に対する放熱性を向上させることができる。
また、本発明に係る部品内蔵基板では、コンデンサのグランドへの接続箇所として半導体集積回路の第1グランド端子とシールド部材があるので、コンデンサの電源―グランド間のパスが増え、基板のインダクタンスを低減することができる。また、本発明に係る部品内蔵基板では、コンデンサが3端子コンデンサとして構成されているので、インダクタンスを低減することができる。また、本発明に係る部品内蔵基板では、コンデンサが半導体集積回路に直接配置されているので、コンデンサと半導体集積回路との間の配線のインダクタンスを低減することができる。これにより、本発明に係る部品内蔵基板によれば、半導体集積回路の容量とコンデンサのインダクタンスとの間の反共振をコンデンサによって抑制することができ、電源インピーダンスを低減することができる。また、本発明に係る部品内蔵基板によれば、樹脂基板、セラミック基板等の一般的な基板に適用できるので、半導体集積回路やコンデンサを収容するためのキャビティ等の加工をレーザ等を用いた一般的な加工方法で実施できる。したがって、本発明に係る部品内蔵基板によれば、製造コストを増大させることなく、電源インピーダンスを低減しつつ放熱性を向上させることが可能となる。
本発明に係る部品内蔵基板では、コンデンサの第1内部電極及び第2内部電極は、半導体集積回路の上面に対して略垂直に配置されることが好ましい。このように構成することで、半導体集積回路とシールド部材との間に形成されるコンデンサを利用した熱のパスの長さが短くなるので、コンデンサを介して効率良く放熱することができる。
本発明に係る部品内蔵基板では、基板の内部において半導体集積回路の下方の少なくとも1層に半導体集積回路が埋設され、基板の内部において上層側の半導体集積回路と下層側の半導体集積回路との間に下層側の半導体集積回路の電源−グランド間に電気的に接続される第2のコンデンサが埋設され、下層側の半導体集積回路の上面には、第1電源端子、第2電源端子及び第1グランド端子が設けられ、上層側の半導体集積回路の下面には、第2グランド端子が設けられ、第2のコンデンサは、誘電体層を挟んで第1内部電極と第2内部電極とが積層された積層体と、積層体の下面に設けられ、第1内部電極に接続された第1外部電極と、積層体の下面に設けられ、第1内部電極に接続された第2外部電極と、積層体の下面に設けられ、第2内部電極に接続された第3外部電極と、積層体の上面に設けられ、第2内部電極に接続された第4外部電極と、を有し、第1外部電極が下層側の半導体集積回路の上面の第1電源端子に電気的に接続され、第2外部電極が下層側の半導体集積回路の上面の第2電源端子に電気的に接続され、第3外部電極が下層側の半導体集積回路の上面の第1グランド端子に電気的に接続され、第4外部電極が上層側の半導体集積回路の下面の第2グランド端子に電気的に接続されることで、下層側の半導体集積回路と上層側の半導体集積回路との間に実装されることが好ましい。
本発明に係る部品内蔵基板では、基板の内部において下層側の半導体集積回路の上面に第2のコンデンサ(下層側の半導体集積回路のバイパスコンデンサ)が配置され、第2のコンデンサが下層側の半導体集積回路と上層側の半導体集積回路との間に実装されている。この第2のコンデンサは、第2内部電極に接続された第3、第4外部電極が下層側の半導体集積回路の上面の第1グランド端子と上層側の半導体集積回路の下面の第2グランド端子に接続されている。この構成により、下層側の半導体集積回路で発生する熱が、下層側の半導体集積回路の第1グランド端子から第2のコンデンサの第3外部電極、第2内部電極、第4外部電極のパスを通って上層側の半導体集積回路に伝導される。さらに、この上層側の半導体集積回路に伝導された熱が、シールド部材に伝導され、シールド部材から放熱される。金属製の電極は熱伝導率が高く、また、第2のコンデンサが上層側の半導体集積回路の下面と下層側の半導体集積回路の上面に直接配置されているので、第2のコンデンサを介して効率良く熱を伝導することができる。このように、本発明に係る部品内蔵基板によれば、下層側の半導体集積回路と上層側の半導体集積回路との間に第2のコンデンサを利用した熱のパスを更に設けることにより、基板に内蔵される下層側の半導体集積回路で発生する熱に対する放熱性も向上させることができる。
また、本発明に係る部品内蔵基板によれば、上述した同様の作用により、下層側の半導体集積回路の容量と第2のコンデンサのインダクタンスとの間の反共振を第2のコンデンサによって抑制することができ、電源インピーダンスを低減することができる。また、本発明に係る部品内蔵基板によれば、下層側の半導体集積回路や第2のコンデンサを収容するためのキャビティ等の加工もレーザ等を用いた一般的な加工方法により実施することできる。特に、本発明に係る部品内蔵基板によれば、下層側の半導体集積回路と上層側の半導体集積回路との間に第2のコンデンサを実装することで、各半導体集積回路によって第2のコンデンサで発生する磁束を遮断でき、EMI(Electromagnetic Interference)対策効果が得られる。
本発明に係る部品内蔵基板では、第2のコンデンサの第1内部電極及び第2内部電極は、上層側の半導体集積回路の下面及び下層側の半導体集積回路の上面に対して略垂直に配置されることが好ましい。このように構成することで、下層側の半導体集積回路と上層側の半導体集積回路との間に形成される第2のコンデンサを利用した熱のパスの長さが短くなるので、第2のコンデンサを介して効率良く熱を伝導することができる。
本発明に係る部品内蔵基板では、基板の内部において上層側の半導体集積回路と下層側の半導体集積回路との間に上層側の半導体集積回路の電源−グランド間に電気的に接続される第3のコンデンサが埋設され、上層側の半導体集積回路の下面には、第1電源端子、第2電源端子及び第1グランド端子が設けられ、下層側の半導体集積回路の上面には、第2グランド端子が設けられ、第3のコンデンサは、誘電体層を挟んで第1内部電極と第2内部電極とが積層された積層体と、積層体の下面に設けられ、第1内部電極に接続された第1外部電極と、積層体の下面に設けられ、第1内部電極に接続された第2外部電極と、積層体の下面に設けられ、第2内部電極に接続された第3外部電極と、積層体の上面に設けられ、第2内部電極に接続された第4外部電極と、を有し、第1外部電極が上層側の半導体集積回路の下面の第1電源端子に電気的に接続され、第2外部電極が上層側の半導体集積回路の下面の第2電源端子に電気的に接続され、第3外部電極が上層側の半導体集積回路の下面の第1グランド端子に電気的に接続され、第4外部電極が下層側の半導体集積回路の上面の第2グランド端子に電気的に接続されることで、上層側の半導体集積回路と下層側の半導体集積回路との間に実装されることが好ましい。
本発明に係る部品内蔵基板では、基板の内部において上層側の半導体集積回路の下面に第3のコンデンサ(上層側の半導体集積回路のバイパスコンデンサ)が配置され、第3のコンデンサが上層側の半導体集積回路と下層側の半導体集積回路との間に実装されている。この第3のコンデンサは、第2内部電極に接続された第3、第4外部電極が上層側の半導体集積回路の下面の第1グランド端子と下層側の半導体集積回路の上面の第2グランド端子に接続されている。この構成により、下層側の半導体集積回路で発生する熱が、下層側の半導体集積回路の第2グランド端子から第3のコンデンサの第4外部電極、第2内部電極、第3外部電極のパスを通って上層側の半導体集積回路に伝導される。さらに、この上層側の半導体集積回路に伝導された熱が、シールド部材に伝導され、シールド部材から放熱される。金属製の電極は熱伝導率が高く、また、第3のコンデンサが上層側の半導体集積回路の下面と下層側の半導体集積回路の上面に直接配置されているので、第3のコンデンサを介して効率良く熱を伝導することができる。このように、本発明に係る部品内蔵基板によれば、上層側の半導体集積回路と下層側の半導体集積回路との間に第3のコンデンサを利用した熱のパスを更に設けることにより、基板に内蔵される下層側の半導体集積回路で発生する熱に対する放熱性を更に向上させることができる。
また、本発明に係る部品内蔵基板によれば、上述した同様の作用により、上層側の半導体集積回路の容量と第3のコンデンサのインダクタンスとの間の反共振を第3のコンデンサによって抑制することができ、電源インピーダンスを低減することができる。また、本発明に係る部品内蔵基板によれば、第3のコンデンサを収容するためのキャビティ等の加工もレーザ等を用いた一般的な加工方法により実施することできる。特に、本発明に係る部品内蔵基板によれば、上層側の半導体集積回路と下層側の半導体集積回路との間に第3のコンデンサを実装することで、各半導体集積回路によって第3のコンデンサで発生する磁束を遮断でき、EMI対策効果が得られる。
本発明に係る部品内蔵基板では、第3のコンデンサの第1内部電極及び第2内部電極は、上層側の半導体集積回路の下面及び下層側の半導体集積回路の上面に対して略垂直に配置されることが好ましい。このように構成することで、上層側の半導体集積回路と下層側の半導体集積回路との間に形成される第3のコンデンサを利用した熱のパスの長さが短くなるので、第3のコンデンサを介して効率良く熱を伝導することができる。
本発明に係る部品内蔵基板では、第1グランド端子は、第1電源端子と第2電源端子との間に配置され、第1外部電極は、積層体の下面の一端側に配置され、第2外部電極は、積層体の下面の他端側に配置され、第3外部電極は、積層体の下面の第1外部電極と第2外部電極との間に配置されることが好ましい。このように構成することで、コンデンサの下面(底面)には両端部に電源用端子(第1外部電極、第2外部電極)が配置されると共にその間にグランド用端子(第3外部電極)が配置され、上面(頂面)にはグランド用端子(第4外部電極)が配置される3端子コンデンサを構成することができる。
本発明に係る部品内蔵基板では、第1外部電極は、積層体の下面の一端側から積層体の一側面の一部に設けられ、第2外部電極は、積層体の下面の他端側から積層体の一側面に対向する他側面の一部に設けられることが好ましい。このように構成することで、コンデンサの下面の電源用端子(第1外部電極、第2外部電極)とコンデンサの上面のグランド用端子(第4外部電極)との距離が近くなり、コンデンサのインダクタンス(ESL)を低減することができる。
本発明に係る部品内蔵基板では、第4外部電極は、積層体の上面全体に設けられることが好ましい。このように構成することで、コンデンサの下面の電源用端子(第1外部電極、第2外部電極)とコンデンサの上面のグランド用端子(第4外部電極)との距離が近くなり、コンデンサのインダクタンス(ESL)を低減することができる。また、第4外部電極の面積を大きくすることで、シールド部材への接地面積が大きくなるので、放熱性を更に向上させることができる。
本発明に係る部品内蔵基板では、第4外部電極は、積層体の上面から積層体の一側面の一部及び当該一側面に対向する他側面の一部に設けられることが好ましい。このように構成することで、コンデンサの下面の電源用端子(第1外部電極、第2外部電極)とコンデンサの上面のグランド用端子(第4外部電極)との距離が更に近くなり、コンデンサのインダクタンス(ESL)を低減することができる。
本発明によれば、製造コストを増大させることなく、電源インピーダンスを低減しつつ放熱性を向上させることが可能となる。
第1実施形態に係る部品内蔵基板の構成を示す側断面図である。 図1に示すコンデンサの斜視図であり、(a)が上面側から見た斜視図であり、(b)が下面側から見た斜視図である。 図2に示すコンデンサの側断面図であり、(a)が第1内部電極が配置される箇所の側断面図であり、(b)が第2外部電極が配置される箇所の側断面図である。 図2に示すコンデンサの積層体の積層状態を示す分解斜視図である。 他の構造のコンデンサの斜視図であり、(a)が上面側から見た斜視図であり、(b)が下面側から見た斜視図である。 図5に示すコンデンサの側断面図であり、(a)が第1内部電極が配置される箇所の側断面図であり、(b)が第2外部電極が配置される箇所の側断面図である。 図5に示すコンデンサの積層体の積層状態を示す分解斜視図である。 第2実施形態に係る部品内蔵基板の構成を示す側断面図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図1を参照して、第1実施形態に係る部品内蔵基板1について説明する。図1は、第1実施形態に係る部品内蔵基板1の構成を示す側断面図である。
部品内蔵基板1は、例えば、マザー基板3に実装されている。マザー基板3の上面3aには、例えば、銅箔等からなるプリント配線3bが形成され、このプリント配線3bに部品内蔵基板1が電気的に接続される。この部品内蔵基板1とマザー基板3とが接続される箇所は、例えば、アンダーフィル4により封止される。なお、図1で図示を省略しているが、例えば、マザー基板3には部品内蔵基板1以外にも電源回路等が実装されている。
部品内蔵基板1は、基板10と、シールド部材20と、シリコンダイ30(特許請求の範囲に記載の半導体集積回路に相当)と、コンデンサ40と、を備えている。部品内蔵基板1は、基板10の上面(表面)10aがシールド部材20で覆われており、基板10にシリコンダイ30及びコンデンサ40が内蔵されている。部品内蔵基板1は、例えば、BGA(Ball Grid Array)パッケージ化されている。
基板10には、シリコンダイ30及びコンデンサ40が埋設されている。シリコンダイ30の上面30aに、コンデンサ40が配置されている。基板10の上面10aには、シールド部材20が設けられている。基板10は、例えば、下面10bに格子状に並べられた略半球形のはんだボール(バンプ)10cが設けられている。基板10のはんだボール10cは、例えば、マザー基板3のプリント配線3bに電気的に接続される。このように、基板10は、マザー基板3に実装されることで、マザー基板3に実装された電源回路から給電される。
基板10は、例えば、多層配線基板であり、図1において上側から絶縁層10d、絶縁層10e、絶縁層10fが順に積層されている。基板10は、例えば、樹脂基板、セラミック基板である。
絶縁層10d,10e,10fは、絶縁性材料で形成された矩形の薄板状であり、例えば、絶縁性の樹脂系材料、絶縁性のセラミック系材料で形成された矩形の薄板状である。例えば、基板10が樹脂基板の場合、コア材からなる絶縁層とプリプレグ材からなる絶縁層で形成され、コア材は樹脂とガラスクロスから構成されている。
絶縁層10dには、コンデンサ40が埋設されている。絶縁層10dには、コンデンサ40を収容するためのキャビティが形成される。絶縁層10eには、シリコンダイ30が埋設されている。絶縁層10eには、シリコンダイ30を収容するためのキャビティが形成される。絶縁層10fには、ビア10gが形成されている。絶縁層10fには、ビア10g用の貫通穴が形成される。なお、キャビティや貫通穴は、例えば、レーザを用いて熱を加えることによって形成される。
ビア10gは、基板10の厚み方向に絶縁層10fを貫通するように形成されたビアである。ビア10gは、例えば、貫通穴の壁面に銅などの導体でメッキが施されたスルーホールビアである。ビア10gは、絶縁層10eに埋設されたシリコンダイ30と基板10の下面10bに銅箔等で形成されたプリント配線(図示省略)とを電気的に接続するビアである。
シールド部材20は、基板10の上面10aに設けられている。シールド部材20は、金属材料(導電材料)で形成され、例えば、金属材料からなる板状の部材、基板10の上面10a全体に形成された銅箔等からなるグランドパターン(ベタグランド層)である。シールド部材20は、グランドに電気的に接続されており、例えば、部品内蔵基板1を収容する筐体にガスケット等を介して接続されたり、マザー基板3のグランドに接続される。シールド部材20の下面20aには、後述するコンデンサ40の第4外部電極が電気的に接続される。
シリコンダイ30は、半導体集積回路が形成されたチップである。シリコンダイ30は、基板10に埋設され、基板10の内部で実装される。シリコンダイ30の下面(底面)30bには、銅箔等からなるプリント配線30cが形成されている。このプリント配線30cには、基板10のビア10gが電気的に接続される。シリコンダイ30は、例えば、部品内蔵基板1がマザー基板3に実装されることでマザー基板3に電気的に接続され、マザー基板3に実装された電源回路から給電される。
シリコンダイ30の上面(頂面)30aには、コンデンサ40が実装される。コンデンサ40を実装するために、シリコンダイ30の上面30aには、実装されるコンデンサ40毎に、2個の電源端子(電源パッド)31,32と1個のグランド端子(グランドパッド)33が設けられている。電源端子31,32は、シリコンダイ30内の電源ラインに接続されている。グランド端子33は、シリコンダイ30内のグランドラインに接続されている。なお、第1実施形態では、電源端子31が特許請求の範囲に記載の半導体集積回路の第1電源端子に相当し、電源端子32が特許請求の範囲に記載の半導体集積回路の第2電源端子に相当し、グランド端子33が特許請求の範囲に記載の半導体集積回路の第1グランド端子に相当する。
電源端子31,32は、後述するコンデンサ40の第1、第2外部電極と接合可能な大きさを有しており、例えば、矩形状である。電源端子31,32は、例えば、銅で形成される。電源端子31と電源端子32とは、コンデンサ40の第1外部電極と第2外部電極との配置に対応して所定の間隔をあけて配置されている。電源端子31には、コンデンサ40の第1外部電極が電気的に接続される。電源端子32には、コンデンサ40の第2外部電極が電気的に接続される。
グランド端子33は、後述するコンデンサ40の第3外部電極と接合可能な大きさを有しており、例えば、矩形状である。グランド端子33は、例えば、銅で形成される。グランド端子33は、電源端子31と電源端子32との間に配置されている。グランド端子33には、コンデンサ40の第3外部電極が電気的に接続される。
コンデンサ40は、シリコンダイ30の電源−グランド間に設けられるバイパスコンデンサである。コンデンサ40は、直流電源の電圧変動を抑制する機能やノイズ(例えば、電源−グランド間に入るノイズ、シリコンダイ30の動作により発生するノイズ)を除去する機能等を有している。
コンデンサ40は、基板10の内部におけるシリコンダイ30の上面30aに配置され、このシリコンダイ30の上面30aとシールド部材20の下面20aとの間に実装される。コンデンサ40の上下面はシリコンダイ30の上面30aを基準として、コンデンサ40の上面(積層体41の上面41a)はシリコンダイ30の上面30aから遠い側の面であり、コンデンサ40の下面(積層体41の下面41b)はシリコンダイ30の上面30aから近い側の面である。コンデンサ40は、チップ型の積層コンデンサであり、略直方体形である。また、コンデンサ40は、3端子コンデンサである。なお、図1ではコンデンサ40を2個示しているが、実際にはシリコンダイ30のバイパスコンデンサとして必要な所定個のコンデンサが実装される。この所定個のバイパスコンデンサの一部は、基板10におけるシリコンダイ30の上面30a以外の箇所に実装されてもよい。
このコンデンサ40の構造を、図2〜図4を参照して説明する。図2は、コンデンサ40の斜視図であり、(a)が上面側から見た斜視図であり、(b)が下面側から見た斜視図である。図3は、コンデンサ40の側断面図であり、(a)が第1内部電極が配置される箇所の側断面図であり、(b)が第2外部電極が配置される箇所の側断面図である。図4は、コンデンサ40の積層体の積層状態を示す分解斜視図である。
コンデンサ40は、積層体41と、第1外部電極42と、第2外部電極43と、第3外部電極44と、第4外部電極45と、を備えている。コンデンサ40は、電源用端子となる第1外部電極42及び第2外部電極43と、グランド用端子となる第3外部電極44及び第4外部電極45とからなる3端子コンデンサである。第1〜第3外部電極42,43,44は、積層体41の下面(底面)41bに設けられている。第4外部電極45は、積層体41の上面(頂面)41aに設けられている。コンデンサ40が基板10の内部におけるシリコンダイ30の上面30aに配置された場合、第4外部電極45は基板10の上面10aに配置される。
積層体41は、複数の誘電体層46と複数の第1内部電極47及び第2内部電極48とを有している。積層体41は、直方体形状である。積層体41は、横方向(水平方向)に沿って誘電体層46を挟んで第1内部電極47と第2内部電極48とが交互に積層されており、縦積層である。したがって、積層体41の積層方向Dは、コンデンサ40が実装されるシリコンダイ30の上面30aに対して略平行となる。したがって、積層体41で積層されている誘電体層46、第1内部電極47、第2内部電極48は、シリコンダイ30の上面30aに対して略垂直となる。
誘電体層46は、長方形状の膜状に形成されている。誘電体層46は、例えば、BaTiO、CaTiO、SrTiO、CaZrO等を主成分とする誘電体セラミックからなる。なお、これらの主成分には、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物等の副成分が添加されていてもよい。
第1、第2内部電極47,48は、薄膜状に形成されている。第1、第2内部電極47,48は、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等からなる。第1内部電極47と第2内部電極48とは、誘電体層46を介して互いに対向するように、交互に積層されている。
第1内部電極47は、図3(a)に示すように、本体部47aと、引き出し部47bと、引き出し部47cとからなる。本体部47aは、誘電体層46の周縁部よりも内側に配置され、誘電体層46よりも小さい長方形状である。引き出し部47bは、本体部47aの下端部における一方側の端部に設けられ、誘電体層46の下端部(積層体41の下面41b)まで引き出されている。引き出し部47cは、本体部47aの下端部における他方側の端部に設けられ、誘電体層46の下端部まで引き出されている。
第2内部電極48は、図3(b)に示すように、本体部48aと、引き出し部48bと、引き出し部48cとからなる。本体部48aは、誘電体層46を介して第1内部電極47の本体部47aと対向し、本体部47aと同様の長方形状である。引き出し部48bは、本体部48aの下端部における中間部(第1内部電極47の引き出し部47bと引き出し部47cとの間に所定の間隔をあけて)設けられ、誘電体層46の下端部(積層体41の下面41b)まで引き出されている。引き出し部48cは、本体部48aの上端部における中間部に設けられ、誘電体層46の上端部(積層体41の上面41a)まで引き出されている。引き出し部48bと引き出し部48cとは、本体部48aを挟んで対向する。
第1〜第4外部電極42〜45は、例えば、Cu電極と、Cu電極を覆うように形成されたメッキ層(例えば、ニッケルメッキ層とこのニッケルメッキ層を覆うスズメッキ層)と、を有している。
第1外部電極42は、積層体41の下面41bにおける長手方向の一方側に設けられている。第1外部電極42は、複数の第1内部電極47の引き出し部47bに電気的に接続される。
第2外部電極43は、積層体41の下面41bにおける長手方向の他方側に設けられている。第2外部電極43は、複数の第1内部電極47の引き出し部47cに電気的に接続される。
第3外部電極44は、積層体41の下面41bにおける長手方向の中間部に設けられている。第3外部電極44は、第1外部電極42と第2外部電極43との間に所定の間隔をあけて配置される。第3外部電極44は、複数の第2内部電極48の引き出し部48bに電気的に接続される。
第4外部電極45は、積層体41の上面41aにおける長手方向の中間部に設けられている。第4外部電極45と第3外部電極44とは、積層体41を挟んで対向する。第4外部電極45は、複数の第2内部電極48の引き出し部48cに電気的に接続される。
このコンデンサ40は、第1外部電極42がシリコンダイ30の上面30aの電源端子31に電気的に接続され、第2外部電極43がシリコンダイ30の上面30aの電源端子32に電気的に接続され、第3外部電極44がシリコンダイ30の上面30aのグランド端子33に電気的に接続され、第4外部電極45がシールド部材20の下面20aに電気的に接続されることで、シリコンダイ30の上面30aとシールド部材20の下面20aとの間に実装される。
シリコンダイ30の上面30aとシールド部材20の下面20aとの間に実装するコンデンサとしては、コンデンサ40に代えて、例えば、他の構造のコンデンサ50を適用してもよい。このコンデンサ50について図5〜図7を参照して説明する。図5は、コンデンサ50の斜視図であり、(a)が上面側から見た斜視図であり、(b)が下面側から見た斜視図である。図6は、コンデンサ50の側断面図であり、(a)が第1内部電極が配置される箇所の側断面図であり、(b)が第2外部電極が配置される箇所の側断面図である。図7は、コンデンサ50の積層体の積層状態を示す分解斜視図である。
コンデンサ50は、積層体51と、第1外部電極52と、第2外部電極53と、第3外部電極54と、第4外部電極55と、を備えている。コンデンサ50は、電源用端子となる第1外部電極52及び第2外部電極53と、グランド用端子となる第3外部電極54及び第4外部電極55とからなる3端子コンデンサである。第1〜第3外部電極52,53,54は、積層体51の下面(底面)51bに設けられている。特に、第1外部電極52は、積層体51の下面51bだけでなく、積層体51の側面51cの一部まで設けられている。第2外部電極53は、積層体51の下面51bだけでなく、積層体51の側面51cに対向する側面51dの一部まで設けられている。第4外部電極55は、積層体51の上面(頂面)51a全体に設けられている。特に、第4外部電極55は、積層体51の上面51aだけでなく、積層体51の対向する側面51c,51dの一部まで設けられている。
積層体51は、上述したコンデンサ40の積層体41と同様に、複数の誘電体層56と複数の第1内部電極57及び第2内部電極58とを有しており、誘電体層56を挟んで第1内部電極57と第2内部電極58とが交互に積層されている。積層体51は、積層体41と比較すると、第1内部電極57と第2内部電極58の形状が異なる。
第1内部電極57は、図6(a)に示すように、本体部57aと、引き出し部57bと、引き出し部57cとからなる。本体部57aは、上述したコンデンサ40の第1内部電極47の本体部47aと同様の形状である。引き出し部57bは、本体部57aの下端部における一方側の端部に設けられ、誘電体層56の下端部(積層体51の下面51b)及びこの下端部に繋がる一方の側端部(積層体51の側面51c)まで引き出されている。引き出し部57cは、本体部57aの下端部における他方側の端部に設けられ、誘電体層56の下端部及びこの下端部に繋がる他方の側端部(積層体51の側面51d)まで引き出されている。
第2内部電極58は、図6(b)に示すように、本体部58aと、引き出し部58bと、引き出し部58cとからなる。本体部58aは、上述したコンデンサ40の第2内部電極48の本体部48aと同様の形状である。引き出し部58bは、本体部58aの下端部における中間部(第1内部電極57の引き出し部57bと引き出し部57cとの間に所定の間隔をあけて)設けられ、誘電体層56の下端部(積層体51の下面51b)まで引き出されている。引き出し部58cは、本体部58aの上端部全体に設けられ、誘電体層56の上端部(積層体51の上面51a)全体及びこの上端部に繋がる両側の側端部(積層体51の側面51c,51d)まで引き出されている。引き出し部58bと引き出し部58cとは、本体部58aを挟んで対向する。
第1〜第4外部電極52〜55は、上述したコンデンサ40の第1〜第4外部電極42〜45と比較すると、第1外部電極52、第2外部電極53及び第4外部電極55の形状が異なる。
第1外部電極52は、積層体51の下面51bにおける長手方向の一方側及びこの一方側の端部に繋がる積層体51の一方の側面51cの一部に設けられている。したがって、第1外部電極52は、積層体51の下面51bの一端側から側面51cの一部まで延在し、断面が略L字形状である。第1外部電極52は、複数の第1内部電極57の引き出し部57bに電気的に接続される。
第2外部電極53は、積層体51の下面51bにおける長手方向の他方側及びこの他方側の端部に繋がる積層体51の他方の側面51dの一部に設けられている。したがって、第2外部電極53は、積層体51の下面51bの他端側から側面51dの一部まで延在し、断面が略L字形状である。第2外部電極53は、複数の第1内部電極57の引き出し部57cに電気的に接続される。
第4外部電極55は、積層体51の上面51aの全体及びこの上面51aの端部に繋がる積層体51の両側の側面51c,51dの一部に設けられている。したがって、第4外部電極55は、積層体51の上面51a全体から両側の側面51c,51dの一部まで延在し、断面が略コ字形状である。第4外部電極55は、複数の第2内部電極58の引き出し部58cに電気的に接続される。なお、積層体51の側面51cには、所定の間隔をあけて第4外部電極55と第1外部電極52とが配置されている。また、積層体51の側面51dには、所定の間隔をあけて第4外部電極55と第2外部電極53とが配置されている。
このコンデンサ50は、第1外部電極52がシリコンダイ30の上面30aの電源端子31に電気的に接続され、第2外部電極53がシリコンダイ30の上面30aの電源端子32に電気的に接続され、第3外部電極54がシリコンダイ30の上面30aのグランド端子33に電気的に接続され、第4外部電極55がシールド部材20の下面20aに電気的に接続されることで、シリコンダイ30の上面30aとシールド部材20の下面20aとの間に実装される。
部品内蔵基板1の作用について説明する。部品内蔵基板1では、3端子のコンデンサ40(バイパスコンデンサ)がシリコンダイ30の上面30aとシールド部材20の下面20a間に実装され、このコンデンサ40の第2内部電極48に接続された第3、第4外部電極44,45が上面30aのグランド端子33とシールド部材20の下面20aに接続されている。このコンデンサ40は、積層方向Dがシリコンダイ30の上面30aと略平行であるので、上面30aと下面20aとの間に第2内部電極48が上下方向に沿って配置されている。この上下方向に延在する第2内部電極48と第2内部電極48の上下に接続された第3、第4外部電極44,45により、上面30aと下面20aとの間にパスが形成される。
シリコンダイ30で発熱すると、その熱が、上面30aのグランド端子33からコンデンサ40の第3外部電極44、第2内部電極48、第4外部電極45のパスを通ってシールド部材20に伝導され、シールド部材20の外部に放出される。金属製の電極44,45,48は、樹脂等に比べて熱伝導率が高いので、熱を効率良く伝導することができる。また、部品内蔵基板1では、シリコンダイ30の上面30aにコンデンサ40が直接配置されている。また、部品内蔵基板1では、コンデンサ40の第2内部電極48がシリコンダイ30の上面30aに対して略垂直に配置されているので、シリコンダイ30とシールド部材20との間に形成されるコンデンサ40を利用した熱のパスの長さが短い。したがって、部品内蔵基板1では、シリコンダイ30で発生した熱をコンデンサ40を介して効率良く放熱することができる。なお、シリコンダイ30で発生した熱は、ビア10gを介して基板10の下方側にも放熱される。
また、部品内蔵基板1では、コンデンサ40のグランドへの接続箇所としてシリコンダイ30のグランド端子33とグランドに接続されるシールド部材20があるので、コンデンサ40(バイパスコンデンサ)の電源―グランド間のパスが増え、部品内蔵基板1のインダクタンスを低減することができる。また、部品内蔵基板1では、コンデンサ40が3端子コンデンサとして構成されているので、コンデンサ40のインダクタンスを低減することができる。また、部品内蔵基板1では、コンデンサ40がシリコンダイ30に直接配置されているので、コンデンサ40とシリコンダイ30との間の配線のインダクタンスを低減することができる。
第1実施形態に係る部品内蔵基板1によれば、上述したようにコンデンサ40がシリコンダイ30の上面30aとシールド部材20の下面20aとの間に実装されているので、この上面30aと下面20aとの間にコンデンサ40を利用した熱のパスができ、基板10に内蔵されるシリコンダイ30で発生する熱に対する放熱性を向上させることができる。また、第1実施形態に係る部品内蔵基板1によれば、上述したようにインダクタンスが低減するので、シリコンダイ30の容量とコンデンサ40のインダクタンスとの間の反共振をコンデンサ40によって抑制することができ、電源インピーダンスを低減することができる。
第1実施形態に係る部品内蔵基板1によれば、樹脂基板、セラミック基板等の一般的な基板に適用できるので、キャビティや穴等の加工をレーザ等を用いた一般的な加工方法によって実施することできる。したがって、この部品内蔵基板1を製造する場合、製造コストが増大しない。なお、部品内蔵部品1はコア材がCu等の金属からなる基板ではないので、金属用のドリル等を用いた特別の加工工程を設ける必要がない。
コンデンサ40の構造の場合、コンデンサ50の構造と比べて、外部電極(第4外部電極44など)を塗工し易いので、製造し易く、生産性を向上させることができる。また、コンデンサ50の構造の場合、第4外部電極55が積層体51の上面51aから側面51c,51dの一部まで設けられ、第1、第2外部電極52,53が積層体51の下面51bから側面51c,51dの一部まで設けられているので、グランド用端子となる第4外部電極55と電源用端子となる第1、第2外部電極52,53との物理的距離が近くなるので、インダクタンス(ESL)を更に低減することができる。また、第4外部電極55の面積を大きくすることで、シールド部材20への接地面積が大きくなるので、放熱性を更に向上させることができる。
次に、図8を参照して、第2実施形態に係る部品内蔵基2について説明する。図8は、第2実施形態に係る部品内蔵基板2の構成を示す側断面図である。
部品内蔵基板2は、第1実施形態に係る部品内蔵基板1と比較すると、基板の内部においてシリコンダイの下方の1層にシリコンダイが更に実装され、シリコンダイ間にコンデンサが更に実装される点が異なる。部品内蔵基板2は、第1実施形態に係る部品内蔵基板1と同様に、例えば、マザー基板3に実装され、マザー基板3との接続箇所がアンダーフィル4により封止されている。
部品内蔵基板2は、基板60と、シールド部材70と、シリコンダイ80(特許請求の範囲に記載の半導体集積回路及び上層側の半導体集積回路に相当)と、シリコンダイ90(特許請求の範囲に記載の下層側の半導体集積回路に相当)と、コンデンサ100(特許請求の範囲に記載のコンデンサに相当)と、コンデンサ110(特許請求の範囲に記載の第2のコンデンサに相当)と、コンデンサ120(特許請求の範囲に記載の第3のコンデンサに相当)と、を備えている。部品内蔵基板2は、基板60の上面60aがシールド部材70で覆われており、基板60にシリコンダイ80,90及びコンデンサ100,110,120が内蔵されている。
基板60には、シリコンダイ80,90及びコンデンサ100,110,120が埋設されている。シリコンダイ80の上面80aにコンデンサ100が配置されると共に、シリコンダイ90の上面90aとシリコンダイ80の下面80bとの間にコンデンサ110,120が配置されている。基板60の上面60aには、シールド部材70が設けられている。基板60は、第1実施形態に係る基板10と同様に、例えば、下面60bにはんだボール60cが設けられ、はんだボール60cがマザー基板3のプリント配線3bに電気的に接続される。
基板60は、例えば、多層配線基板であり、図8において上側から絶縁層60d、絶縁層60e、絶縁層60f、絶縁層60g、絶縁層60hが順に積層されている。絶縁層60e〜60hは、第1実施形態に係る絶縁層10d〜10fと同様に、絶縁性材料で形成された矩形の薄板状である。また、基板60は、例えば、樹脂基板、セラミック基板である。
絶縁層60dには、コンデンサ100が埋設されている。絶縁層60dには、コンデンサ100を収容するためのキャビティが形成される。絶縁層60eには、シリコンダイ80が埋設されている。絶縁層60eには、シリコンダイ80を収容するためのキャビティが形成される。絶縁層60fには、コンデンサ110及びコンデンサ120が埋設されている。絶縁層60fには、コンデンサ110,120を収容するための各キャビティが形成される。絶縁層60gには、シリコンダイ90が埋設されている。絶縁層60gには、シリコンダイ90を収容するためのキャビティが形成される。絶縁層60hには、ビア60iが形成されている。絶縁層60hには、ビア60i用の貫通穴が形成される。
ビア60iは、基板60の厚み方向に絶縁層60hを貫通するように形成されたビアであり、例えば、スルーホールビアである。ビア60iは、絶縁層60gに埋設されたシリコンダイ90と基板60の下面60bに銅箔等で形成されたプリント配線(図示省略)とを電気的に接続するビアである。
シールド部材70は、第1実施形態に係るシールド部材20と同様のものである。シールド部材70の下面70aには、後述するコンデンサ100の第4外部電極が電気的に接続される。
シリコンダイ80は、半導体集積回路が形成されたチップである。シリコンダイ80は、基板60に埋設され、基板60の内部で実装される。特に、シリコンダイ80は、シリコンダイ90の上方に配置される。シリコンダイ80は、シリコンダイ90よりも発熱量が少ない(熱的に余裕のある)シリコンダイであると好ましい。
シリコンダイ80の上面80aには、コンデンサ100(シリコンダイ80のバイパスコンデンサ)が実装される。コンデンサ100を実装するために、シリコンダイ80の上面80aには、実装されるコンデンサ100毎に、2個の電源端子81,82と1個のグランド端子83が設けられている。この2個の電源端子81,82と1個のグランド端子83は、第1実施形態に係るシリコンダイ30の2個の電源端子31,32と1個のグランド端子33と同様のものである。なお、第2実施形態では、電源端子81が特許請求の範囲に記載の半導体集積回路の第1電源端子に相当し、電源端子82が特許請求の範囲に記載の半導体集積回路の第2電源端子に相当し、グランド端子83が特許請求の範囲に記載の半導体集積回路の第1グランド端子に相当する。
シリコンダイ80の下面80bには、コンデンサ110(シリコンダイ90のバイパスコンデンサ)が実装される。コンデンサ110を実装するために、シリコンダイ80の下面80bには、実装されるコンデンサ110毎に、1個のグランド端子84が設けられている。グランド端子84は、シリコンダイ80内のグランドラインに接続されている。なお、第2実施形態では、グランド端子84が特許請求の範囲に記載の上層側の半導体集積回路の第2グランド端子に相当する。
グランド端子84は、後述するコンデンサ110の第4外部電極と接合可能な大きさを有しており、例えば、矩形状である。グランド端子84は、例えば、銅で形成される。グランド端子84には、コンデンサ110の第4外部電極が電気的に接続される。
また、シリコンダイ80の下面80bには、コンデンサ120(シリコンダイ80のバイパスコンデンサ)が実装される。コンデンサ120を実装するために、シリコンダイ80の下面80bには、実装されるコンデンサ110毎に、2個の電源端子85,86と1個のグランド端子87が設けられている。この2個の電源端子85,86と1個のグランド端子87は、第1実施形態に係るシリコンダイ30の2個の電源端子31,32と1個のグランド端子33と同様のものである。なお、第2実施形態では、電源端子85が特許請求の範囲に記載の上層側の半導体集積回路の第1電源端子に相当し、電源端子86が特許請求の範囲に記載の上層側の半導体集積回路の第2電源端子に相当し、グランド端子87が特許請求の範囲に記載の上層側の半導体集積回路の第1グランド端子に相当する。
シリコンダイ90は、半導体集積回路が形成されたチップである。シリコンダイ90は、基板60に埋設され、基板60の内部で実装される。特に、シリコンダイ90は、シリコンダイ80の下方に配置される(特に、真下に配置されると好ましい)。シリコンダイ90の下面(底面)90bには、銅箔等からなるプリント配線90cが形成されている。このプリント配線90cには、基板60のビア60iが電気的に接続される。シリコンダイ90やシリコンダイ80は、例えば、部品内蔵基板2がマザー基板3に実装されることでマザー基板3に電気的に接続され、マザー基板3に実装された電源回路から給電される。
シリコンダイ90の上面90aには、コンデンサ110(シリコンダイ90のバイパスコンデンサ)が実装される。コンデンサ110を実装するために、シリコンダイ90の上面90aには、実装されるコンデンサ110毎に、2個の電源端子91,92と1個のグランド端子93が設けられている。この2個の電源端子91,92と1個のグランド端子93は、第1実施形態に係るシリコンダイ30の2個の電源端子31,32と1個のグランド端子33と同様のものである。グランド端子93はシリコンダイ80の下面80bのグランド端子84に対向する位置に配置され、電源端子91,92はこのグランド端子93を挟む各位置に配置される。なお、第2実施形態では、電源端子91が特許請求の範囲に記載の下層側の半導体集積回路の第1電源端子に相当し、電源端子92が特許請求の範囲に記載の下層側の半導体集積回路の第2電源端子に相当し、グランド端子93が特許請求の範囲に記載の下層側の半導体集積回路の第1グランド端子に相当する。
また、シリコンダイ90の上面90aには、コンデンサ120(シリコンダイ80のバイパスコンデンサ)が実装される。コンデンサ120を実装するために、シリコンダイ90の上面90aには、実装されるコンデンサ120毎に、1個のグランド端子94が設けられている。このグランド端子94は、シリコンダイ80のグランド端子84と同様のものである。グランド端子94は、シリコンダイ80の下面80bのグランド端子87に対向する位置に配置される。なお、第2実施形態では、グランド端子94が特許請求の範囲に記載の下層側の半導体集積回路の第2グランド端子に相当する。
コンデンサ100は、シリコンダイ80の電源−グランド間に設けられるバイパスコンデンサである。コンデンサ100は、第1実施形態に係るコンデンサ40と同様に、シリコンダイ80の上面80aとシールド部材70の下面70aとの間に実装されるコンデンサである。コンデンサ100の上下面はシリコンダイ80の上面80aを基準として、コンデンサ100の上面(積層体の上面)はシリコンダイ80の上面80aから遠い側の面であり、コンデンサ100の下面(積層体の下面)はシリコンダイ80の上面80aから近い側の面である。なお、図8ではコンデンサ100を4個示しているが、実際にはシリコンダイ80のバイパスコンデンサとして必要な所定個のコンデンサが実装される。この所定個のバイパスコンデンサの一部(例えば、コンデンサ120)は、基板60におけるシリコンダイ80の上面80a以外の箇所(例えば、シリコンダイ80の下面80b)に実装される。
コンデンサ100としては、例えば、第1実施形態で説明したコンデンサ40,50と同様の構造のものが適用される。例えば、コンデンサ100がコンデンサ40の構造の場合、第1外部電極42がシリコンダイ80の上面80aの電源端子81に電気的に接続され、第2外部電極43がシリコンダイ80の上面80aの電源端子82に電気的に接続され、第3外部電極44がシリコンダイ80の上面80aのグランド端子83に電気的に接続され、第4外部電極45がシールド部材70の下面70aに電気的に接続されることで、コンデンサ100がシリコンダイ80の上面80aとシールド部材70の下面70aとの間に実装される。
コンデンサ110は、シリコンダイ90の電源−グランド間に設けられるバイパスコンデンサである。コンデンサ110は、基板60の内部におけるシリコンダイ90の上面90aに配置され、このシリコンダイ90の上面90aとシリコンダイ80の下面80bとの間に実装される。コンデンサ110の上下面はシリコンダイ90の上面90aを基準として、コンデンサ110の上面(積層体の上面)はシリコンダイ90の上面90aから遠い側の面であり、コンデンサ110の下面(積層体の下面)はシリコンダイ90の上面90aから近い側の面である。コンデンサ110は、シリコンダイ80とシールド部材70との間に実装されるコンデンサ100の真下に配置されると好ましい。コンデンサ110は、第1実施形態に係るコンデンサ40と同様に、チップ型の積層コンデンサであり、3端子コンデンサである。なお、図8ではコンデンサ110を2個示しているが、実際にはシリコンダイ90のバイパスコンデンサとして必要な所定個のコンデンサが実装される。この所定個のバイパスコンデンサの一部は、基板60におけるシリコンダイ90の上面90a以外の箇所に実装されてもよい。
コンデンサ110としては、例えば、第1実施形態で説明したコンデンサ40,50と同様の構造のものが適用される。例えば、コンデンサ110がコンデンサ40の構造の場合、第1外部電極42がシリコンダイ90の上面90aの電源端子91に電気的に接続され、第2外部電極43がシリコンダイ90の上面90aの電源端子92に電気的に接続され、第3外部電極44がシリコンダイ90の上面90aのグランド端子93に電気的に接続され、第4外部電極45がシリコンダイ80の下面80bのグランド端子84に電気的に接続されることで、コンデンサ110がシリコンダイ90の上面90aとシリコンダイ80の下面80bとの間に実装される。
コンデンサ120は、シリコンダイ80の電源−グランド間に設けられるバイパスコンデンサである。コンデンサ120は、基板60の内部におけるシリコンダイ80の下面80bに配置され、このシリコンダイ80の下面80bとシリコンダイ90の上面90aとの間に実装される。コンデンサ120の上下面はシリコンダイ80の下面80bを基準として、コンデンサ120の上面(積層体の上面)はシリコンダイ80の下面80bから遠い側の面であり、コンデンサ120の下面(積層体の下面)はシリコンダイ80の下面80bから近い側の面である。コンデンサ120は、シリコンダイ80とシールド部材70との間に実装されるコンデンサ100の真下に配置されると好ましい。コンデンサ120は、第1実施形態に係るコンデンサ40と同様に、チップ型の積層コンデンサであり、3端子コンデンサである。
コンデンサ120としては、例えば、第1実施形態で説明したコンデンサ40,50と同様の構造のものが適用される。但し、コンデンサ120は、180度回転した状態(上下逆にした状態)で実装される。例えば、コンデンサ120がコンデンサ40の構造の場合、第1外部電極42がシリコンダイ80の下面80bの電源端子85に電気的に接続され、第2外部電極43がシリコンダイ80の下面80bの電源端子86に電気的に接続され、第3外部電極44がシリコンダイ80の下面80bのグランド端子87に電気的に接続され、第4外部電極45がシリコンダイ90の上面90aのグランド端子94に電気的に接続されることで、コンデンサ120がシリコンダイ80の下面80bとシリコンダイ90の上面90aとの間に実装される。
部品内蔵基板2の作用について説明する。以下の説明では、コンデンサ100,110,120としてコンデンサ40の構造のものが用いられている場合で説明する。
第1実施形態に係る部品内蔵基板1と同様に、部品内蔵基板2では、3端子のコンデンサ100(シリコンダイ80のバイパスコンデンサ)がシリコンダイ80の上面80aとシールド部材70の下面70a間に実装され、このコンデンサ100の上下方向に延在する第2内部電極48と第2内部電極48の上下に接続された第3、第4外部電極44,45により上面80aと下面70aとの間にパスが形成される。これにより、部品内蔵基板2では、シリコンダイ80で発生した熱をコンデンサ100を介して効率良く放熱することができる。
特に、部品内蔵基板2では、3端子のコンデンサ110(シリコンダイ90のバイパスコンデンサ)が下層側のシリコンダイ90の上面90aと上層側のシリコンダイ80の下面80bとの間に実装され、このコンデンサ110の第2内部電極48に接続された第3、第4外部電極44,45が上面90aのグランド端子93と下面80bのグランド端子84に接続されている。このコンデンサ110は、上面90aと下面80bとの間に第2内部電極48が上下方向に沿って配置されている。この上下方向に延在する第2内部電極48と第2内部電極48の上下に接続された第3、第4外部電極44,45により、上面90aと下面80bとの間にパスが形成される。
また、部品内蔵基板2では、3端子のコンデンサ120(シリコンダイ80のバイパスコンデンサ)が上層側のシリコンダイ80の下面80bと下層側のシリコンダイ90の上面90a間に実装され、このコンデンサ120の第2内部電極48に接続された第3、第4外部電極44,45が下面80bのグランド端子87と上面90aのグランド端子94に接続されている。このコンデンサ120も下面80bと上面90aとの間に第2内部電極48が上下方向に沿って配置されているので、この上下方向に延在する第2内部電極48と第3、第4外部電極44,45により下面80bと上面90aとの間にパスが形成される。
下層側のシリコンダイ90で発熱すると、その熱が、上面90aのグランド端子93からコンデンサ110の第3外部電極44、第2内部電極48、第4外部電極45のパスを通ってシリコンダイ80に伝導されると共に、上面90aのグランド端子94からコンデンサ120の第4外部電極45、第2内部電極48、第3外部電極44のパスを通って上層側のシリコンダイ80に伝導される。この熱が伝導されるシリコンダイ80は、シリコンダイ90よりも発熱量が少ないので、シリコンダイ90よりも熱的に余裕がある。シリコンダイ80に伝導された熱は、シリコンダイ80の上面80aのグランド端子83からコンデンサ100の第3外部電極44、第2内部電極48、第4外部電極45のパスを通ってシールド部材70に伝導され、シールド部材70の外部に放出される。
金属製の電極44,45,48は、上述したように、熱を効率良く伝導することができる。また、部品内蔵基板2では、シリコンダイ80の上面80aにコンデンサ100が直接配置されると共に、シリコンダイ90の上面90a及びシリコンダイ80の下面80bにコンデンサ110,120が直接配置されている。また、部品内蔵基板2では、コンデンサ100の第2内部電極48がシリコンダイ80の上面80aに対して略垂直に配置されているので、シリコンダイ80とシールド部材70との間に形成されるコンデンサ100を利用した熱のパスの長さが短くなる。また、部品内蔵基板2では、コンデンサ110,120の各第2内部電極48がシリコンダイ80の下面80b及びシリコンダイ90の上面90aに対して略垂直に配置されているので、シリコンダイ90とシリコンダイ80との間に形成されるコンデンサ110,120を利用した熱の各パスの長さも短くなる。また、部品内蔵基板2では、シリコンダイ80とシリコンダイ90間の各コンデンサ110,120の真上にシリコンダイ80とシールド部材70間の各コンデンサ100がそれぞれ配置されている。したがって、部品内蔵基板2では、下層側のシリコンダイ90で発生した熱をコンデンサ110,120を介してシリコンダイ80に効率良く伝導でき、更に、その伝導された熱をコンデンサ100を介してシールド部材70に効率良く伝導して放熱することができる。なお、シリコンダイ90で発生した熱は、ビア60iを介して基板60の下方側にも放熱される。
また、部品内蔵基板2では、第1実施形態と同様に、各コンデンサ100,110,120のグランドへの接続箇所がそれぞれ2箇所あるので、コンデンサ100,110,120(バイパスコンデンサ)の電源―グランド間のパスが増え、部品内蔵基板2のインダクタンスを低減することができる。また、部品内蔵基板2では、コンデンサ100,110,120が3端子コンデンサとして構成されているので、コンデンサ100,110,120のインダクタンスを低減することができる。また、部品内蔵基板2では、コンデンサ100,120がシリコンダイ80に直接配置されているので、コンデンサ100,120とシリコンダイ80との間の配線のインダクタンスを低減することができる。また、部品内蔵基板2では、コンデンサ110がシリコンダイ90に直接配置されているので、コンデンサ110とシリコンダイ90との間の配線のインダクタンスを低減することができる。
特に、部品内蔵基板2では、上層側のシリコンダイ80と下層側のシリコンダイ90との間にコンデンサ110,120が実装されている。この上下に配置されたシリコンダイ80,90には金属の配線が設けられているので、このシリコンダイ80,90が金属の塊状の部材として機能することで、コンデンサ110,120で発生する磁束を遮断することができる。
第2実施形態に係る部品内蔵基板2は、第1実施形態に係る部品内蔵基板1と同様の効果を有する。特に、第2実施形態に係る部品内蔵基板2によれば、コンデンサ110,120がシリコンダイ80の下面80bとシリコンダイ90の上面90aとの間に実装されているので、この下面80bと上面90aとの間にもコンデンサ110,120を利用した熱のパスもでき、下層側のシリコンダイ90で発生する熱に対する放熱性も向上させることができる。また、第2実施形態に係る部品内蔵基板2によれば、シリコンダイ80,90間にコンデンサ110,120が実装されているので、EMI対策効果が得られる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では部品内蔵基板1,2がマザー基板3に実装される状態で説明したが、マザー基板3等に実装されていない状態でも適用できる。
上記実施形態では基板10の上面10aを覆うシールド部材20としたが、上面10a以外の基板10の側面等も覆うシールド部材としてもよい。
上記実施形態ではシリコンダイ30の上面30aと略平行となる積層方向で積層されることで、第1内部電極47及び第2内部電極48がシリコンダイ30の上面30aに対して略垂直に配置されるコンデンサ40等を例示したが、シリコンダイの上面と略垂直となる積層方向で積層されることで、第1内部電極及び第2内部電極がシリコンダイの上面に対して略垂直に配置されるコンデンサを作製することも可能である。
上記第2実施形態では基板60の内部においてシリコンダイ80の下方の1層にシリコンダイ90が埋設され、上層側のシリコンダイ80と下層側のシリコンダイ90との間にコンデンサ110,120が実装される構成としたが、シリコンダイ80の下方の2層以上にシリコンダイがそれぞれ埋設され、上層側のシリコンダイと下層側のシリコンダイとの間毎にコンデンサがそれぞれ実装される構成としてもよい。また、上層側のシリコンダイ80と下層側のシリコンダイ90との間に下層側のシリコンダイ90のバイパスコンデンサ110及び上層側のシリコンダイ80のバイパスコンデンサ120が実装される構成としたが、下層側のシリコンダイ90のバイパスコンデンサ110のみ実装される構成あるいは上層側のシリコンダイ80のバイパスコンデンサ120のみが実装される構成としてもよい。
1,2 部品内蔵基板
10,60 基板
20,70 シールド部材
30,80,90 シリコンダイ
31,32,81,82,85,86,91,92 電源端子
33,83,84,87,93,94 グランド端子
40,50,100,110,120 コンデンサ
41,51 積層体
42,52 第1外部電極
43,53 第2外部電極
44,54 第3外部電極
45,55 第4外部電極
46,56 誘電体層
47,57 第1内部電極
48,58 第2内部電極

Claims (10)

  1. 基板と、
    少なくとも前記基板の上面を覆うシールド部材と、
    前記基板の内部に埋設される半導体集積回路と、
    前記半導体集積回路の電源−グランド間に電気的に接続されるコンデンサと、
    を備え、
    前記半導体集積回路の上面には、第1電源端子、第2電源端子及び第1グランド端子が設けられ、
    前記コンデンサは、誘電体層を挟んで第1内部電極と第2内部電極とが積層された積層体と、前記積層体の下面に設けられ、前記第1内部電極に接続された第1外部電極と、前記積層体の下面に設けられ、前記第1内部電極に接続された第2外部電極と、前記積層体の下面に設けられ、前記第2内部電極に接続された第3外部電極と、前記積層体の上面に設けられ、前記第2内部電極に接続された第4外部電極と、を有し、前記第1外部電極が前記半導体集積回路の上面の前記第1電源端子に電気的に接続され、前記第2外部電極が前記半導体集積回路の上面の前記第2電源端子に電気的に接続され、前記第3外部電極が前記半導体集積回路の上面の前記第1グランド端子に電気的に接続され、前記第4外部電極が前記シールド部材に電気的に接続されることで、前記半導体集積回路と前記シールド部材との間に実装されることを特徴とする部品内蔵基板。
  2. 前記コンデンサの前記第1内部電極及び前記第2内部電極は、前記半導体集積回路の上面に対して略垂直に配置されることを特徴とする請求項1に記載の部品内蔵基板。
    ことを特徴とする。
  3. 前記基板の内部において前記半導体集積回路の下方の少なくとも1層に半導体集積回路が埋設され、前記基板の内部において上層側の半導体集積回路と下層側の半導体集積回路との間に下層側の半導体集積回路の電源−グランド間に電気的に接続される第2のコンデンサが埋設され、
    前記下層側の半導体集積回路の上面には、第1電源端子、第2電源端子及び第1グランド端子が設けられ、
    前記上層側の半導体集積回路の下面には、第2グランド端子が設けられ、
    前記第2のコンデンサは、誘電体層を挟んで第1内部電極と第2内部電極とが積層された積層体と、前記積層体の下面に設けられ、前記第1内部電極に接続された第1外部電極と、前記積層体の下面に設けられ、前記第1内部電極に接続された第2外部電極と、前記積層体の下面に設けられ、前記第2内部電極に接続された第3外部電極と、前記積層体の上面に設けられ、前記第2内部電極に接続された第4外部電極と、を有し、前記第1外部電極が前記下層側の半導体集積回路の上面の前記第1電源端子に電気的に接続され、前記第2外部電極が前記下層側の半導体集積回路の上面の前記第2電源端子に電気的に接続され、前記第3外部電極が前記下層側の半導体集積回路の上面の前記第1グランド端子に電気的に接続され、前記第4外部電極が前記上層側の半導体集積回路の下面の前記第2グランド端子に電気的に接続されることで、前記下層側の半導体集積回路と前記上層側の半導体集積回路との間に実装されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の部品内蔵基板。
  4. 前記第2のコンデンサの前記第1内部電極及び前記第2内部電極は、前記上層側の半導体集積回路の下面及び前記下層側の半導体集積回路の上面に対して略垂直に配置されることを特徴とする請求項3に記載の部品内蔵基板。
  5. 前記基板の内部において前記上層側の半導体集積回路と前記下層側の半導体集積回路との間に前記上層側の半導体集積回路の電源−グランド間に電気的に接続される第3のコンデンサが埋設され、
    前記上層側の半導体集積回路の下面には、第1電源端子、第2電源端子及び第1グランド端子が設けられ、
    前記下層側の半導体集積回路の上面には、第2グランド端子が設けられ、
    前記第3のコンデンサは、誘電体層を挟んで第1内部電極と第2内部電極とが積層された積層体と、前記積層体の下面に設けられ、前記第1内部電極に接続された第1外部電極と、前記積層体の下面に設けられ、前記第1内部電極に接続された第2外部電極と、前記積層体の下面に設けられ、前記第2内部電極に接続された第3外部電極と、前記積層体の上面に設けられ、前記第2内部電極に接続された第4外部電極と、を有し、前記第1外部電極が前記上層側の半導体集積回路の下面の前記第1電源端子に電気的に接続され、前記第2外部電極が前記上層側の半導体集積回路の下面の前記第2電源端子に電気的に接続され、前記第3外部電極が前記上層側の半導体集積回路の下面の前記第1グランド端子に電気的に接続され、前記第4外部電極が前記下層側の半導体集積回路の上面の前記第2グランド端子に電気的に接続されることで、前記上層側の半導体集積回路と前記下層側の半導体集積回路との間に実装されることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の部品内蔵基板。
  6. 前記第3のコンデンサの前記第1内部電極及び前記第2内部電極は、前記上層側の半導体集積回路の下面及び前記下層側の半導体集積回路の上面に対して略垂直に配置されることを特徴とする請求項5に記載の部品内蔵基板。
  7. 前記第1グランド端子は、前記第1電源端子と前記第2電源端子との間に配置され、
    前記第1外部電極は、前記積層体の下面の一端側に配置され、
    前記第2外部電極は、前記積層体の下面の他端側に配置され、
    前記第3外部電極は、前記積層体の下面の前記第1外部電極と前記第2外部電極との間に配置されることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の部品内蔵基板。
  8. 前記第1外部電極は、前記積層体の下面の一端側から前記積層体の一側面の一部に設けられ、
    前記第2外部電極は、前記積層体の下面の他端側から前記積層体の前記一側面に対向する他側面の一部に設けられることを特徴とする請求項7に記載の部品内蔵基板。
  9. 前記第4外部電極は、前記積層体の上面全体に設けられることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の部品内蔵基板。
  10. 前記第4外部電極は、前記積層体の上面から前記積層体の一側面の一部及び当該一側面に対向する他側面の一部に設けられることを特徴とする請求項9に記載の部品内蔵基板。
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