JP2018026307A - 電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ニッケル水素電池などのアルカリ二次電池を含む電池システムにおいて、負極抵抗を高精度に推定する。【解決手段】メモリ302は、セル(ニッケル水素電池)101の初期状態における負極抵抗Rnの温度依存性を示す初期データ(曲線C0)を記憶するとともに、初期状態における負極抵抗に対する第1の時刻における負極抵抗の比率(抵抗変化率)kを記憶する。ECU300は、第1の時刻(前回のトリップ時)よりも後の第2の時刻(今回のトリップ時)において、第1の時刻における抵抗変化率kをメモリ302から読み出し、第2の時刻における温度Tbを取得し、第1の時刻における抵抗変化率kを用いて曲線C0から第2の時刻に対応する負極抵抗の温度依存性を示すデータ(曲線C2)を算出し、算出した曲線C2と第2の時刻における温度Tbとから第2の時刻における負極抵抗Rnを推定する。【選択図】図7

Description

本開示は電池システムに関し、より特定的には、ニッケル水素電池などのアルカリ二次電池を含む電池システムに関する。
二次電池の電極活物質に割れ(クラック)が発生することが知られている。クラックの発生が進行するに従って電極の反応抵抗が変化し、その結果、二次電池の内部抵抗が変化し得る。たとえば特開2011−228213号公報(特許文献1)は、リチウムイオン二次電池の正極活物質でのクラックの発生量に応じてリチウム二次電池の充放電を制御する手法を開示する。
特開2011−228213号公報
ニッケル水素電池などのアルカリ二次電池において、負極活物質(すなわち水素吸蔵合金)にクラックが発生すると、負極の反応抵抗(以下「負極抵抗」とも略す)が減少する。負極抵抗が減少することによって、ニッケル水素電池の内部抵抗も減少することになる。本発明者らは、負極抵抗に温度依存性が存在し、ニッケル水素電池の温度が低くなるに従って負極抵抗が顕著に増加することを見出した。このような温度依存性を考慮した上で負極抵抗を推定することが望ましい。
さらに、負極抵抗は経時変化し得るので、時間の経過ともに負極抵抗の推定値を逐次更新することが求められる。負極抵抗を高精度に推定可能な所定の条件(後述)が存在する。しかしながら、任意のタイミングで上記所定条件が成立するとは限らないため、負極抵抗を高精度に推定し、負極抵抗の推定値を最新の値に更新することができない場合がある。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ニッケル水素電池を含む電池システムにおいて、負極抵抗を高精度に推定可能な技術を提供することである。
本開示のある局面に従う電池システムは、水素吸蔵合金を負極活物質として含む二次電池と、二次電池の負極抵抗を推定するように構成された推定装置とを備える。推定装置はメモリを含む。メモリは、二次電池の初期状態における負極抵抗の温度依存性を示す初期データを記憶するとともに、初期状態における負極抵抗に対する第1の時刻における負極抵抗の比率を記憶する。推定装置は、第1の時刻よりも後の第2の時刻において、第1の時刻における負極抵抗の上記比率をメモリから読み出し、第2の時刻における二次電池の温度を取得し、第1の時刻における負極抵抗の上記比率を用いて初期データから第2の時刻に対応する負極抵抗の温度依存性を示すデータを算出し、算出したデータと第2の時刻における二次電池の温度とから第2の時刻における負極抵抗を推定する。
上記構成によれば、初期データと、第1の時刻における負極抵抗の比率とがメモリに記憶されており、これらを用いることによって第2の時刻における負極抵抗を推定することができる。つまり、たとえ第2の時刻では上述の所定条件が成立しておらず、負極抵抗を高精度に推定することができない場合であっても、第1の時刻における推定結果を用いて第2の時刻における負極抵抗を推定することができる。さらに、負極抵抗の温度依存性を示すデータが用いられるので、負極抵抗を高精度に推定することができる。
本開示によれば、ニッケル水素電池などのアルカリ二次電池を含む電池システムにおいて、負極抵抗を高精度に推定することができる。
本実施の形態に係る電池システムが搭載されたハイブリッド車両の全体構成を概略的に示すブロック図である。 組電池に含まれるセルの構成を示す図である。 ニッケル水素電池の負極活物質内に生じるクラックを説明するための図である。 負極抵抗の温度依存性を示す図である。 負極抵抗の変化率を説明するための図である。 今回のトリップにおける負極抵抗の推定手法を説明するための図である。 本実施の形態における負極抵抗の推定処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
以下では、本実施の形態に係る電池システムがハイブリッド車両に搭載される構成を例に説明する。しかし、本実施の形態に係る電池システムを搭載可能な車両はハイブリッド車両に限定されず、電気自動車または燃料電池車等の電動車両であればよい。また、電池システムの用途は車両用に限定されるものではなく、定置用であってもよい。
なお、以下では、本実施の形態に係る電池システムがニッケル水素電池を含む例について説明するが、本開示は、ニッケル水素電池のみならず、水素吸蔵合金を含むアルカリ二次電池全般に適用することができる。
[実施の形態]
<電池システムの構成>
図1は、本実施の形態に係る電池システムが搭載されたハイブリッド車両の全体構成を概略的に示すブロック図である。車両1は、電池システム2と、モータジェネレータ(MG:Motor Generator)10,20と、動力分割機構30と、エンジン40と、駆動輪50とを備える。電池システム2は、組電池100と、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)150と、電力制御ユニット(PCU:Power Control Unit)200と、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)300とを備える。
モータジェネレータ10,20の各々は、たとえば三相交流回転電機である。モータジェネレータ10は、動力分割機構30を介してエンジン40のクランク軸に連結される。モータジェネレータ10は、エンジン40を始動させる際には組電池100の電力を用いてエンジン40のクランク軸を回転させる。また、モータジェネレータ10はエンジン40の動力を用いて発電することも可能である。モータジェネレータ10によって発電された交流電力は、PCU200により直流電力に変換されて組電池100に充電される。また、モータジェネレータ10によって発電された交流電力がモータジェネレータ20に供給される場合もある。
モータジェネレータ20は、組電池100からの電力およびモータジェネレータ10により発電された電力のうちの少なくとも一方を用いて駆動軸を回転させる。また、モータジェネレータ20は回生制動によって発電することも可能である。モータジェネレータ20によって発電された交流電力は、PCU200により直流電力に変換されて組電池100に充電される。
動力分割機構30は、たとえば遊星歯車機構であり、エンジン40のクランク軸、モータジェネレータ10の回転軸、および駆動軸の三要素を機械的に連結する。エンジン40は、ガソリンエンジン等の内燃機関であり、ECU300からの制御信号に応じて車両1が走行するための駆動力を発生する。
PCU200は、組電池100とモータジェネレータ10,20との間で電力を変換する。いずれも図示しないが、インバータと、コンバータとを含む。インバータは、一般的な三相インバータである。コンバータは、昇圧動作時には組電池100から供給された電圧を昇圧してインバータに供給する。コンバータは、降圧動作時にはインバータから供給された電圧を降圧して組電池100を充電する。SMR150は、組電池100とPCU200とを結ぶ電流経路に電気的に接続される。SMR150がECU300からの制御信号に応じて閉成されている場合、組電池100とPCU200との間で電力の授受が行なわれ得る。
組電池100は、たとえば複数のニッケル水素電池セル(単セル)101を含む。各セル101の構成については図2にて説明する。組電池100には、電圧センサ110と、電流センサ120と、温度センサ130とが設けられる。電圧センサ110は、組電池100(より詳細には各セル101)の電圧Vbを検出する。電流センサ120は、組電池100に入出力される電流Ibを検出する。温度センサ130は、組電池100(たとえば数個のセル101)の温度Tbを検出する。各センサは、その検出結果をECU300に出力する。ECU300は、各センサによる検出結果に基づいて組電池100(各セル101)のSOC(State Of Charge)を算出する。
ECU300は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、入出力バッファ(図示せず)とを含んで構成される。ECU300は、各センサから受ける信号、ならびにメモリ302に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両1が所望の状態となるように各機器を制御する。ECU300により実行される主要な制御として、各セル101の負極抵抗の推定処理が挙げられる。この処理については後に詳細に説明する。
図2は、組電池100に含まれるセル101の構成を示す図である。各セル101の構成は共通であるため、図2では1つのセル101のみを代表的に示す。セル101は、たとえば角形密閉式のセルであり、ケース102と、ケース102に設けられた安全弁103と、ケース102内に収容された電極体104および電解液(図示せず)とを含む。なお、図2ではケース102の一部を透視して電極体104を示している。
ケース102は、いずれも金属からなるケース本体および蓋体を含み、蓋体がケース本の開口部上で全周溶接されることにより密閉される。安全弁103は、ケース102内部の圧力が所定値を超えると、ケース102内部の水素ガス等の一部を外部に排出する。電極体104は、正極板と、負極板と、セパレータとを含む。正極板は袋状のセパレータ内に挿入されており、セパレータ内に挿入された正極板と、負極板とが交互に積層されている。正極板および負極板は、図示しない正極端子および負極端子にそれぞれ電気的に接続される。
電極体104および電解液の材料としては従来公知の各種材料を用いることができる。本実施の形態においては、一例として、正極板には、水酸化ニッケル(Ni(OH)またはNiOOH)を含む正極活物質層と、発泡ニッケルなどの活物質支持体とを含む電極板が用いられる。負極板には、水素吸蔵合金(たとえばLaNiまたはReNi)を負極活物質として含む電極板が用いられる。セパレータには、親水化処理された合成繊維からなる不織布が用いられる。電解液には、水酸化カリウム(KOH)または水酸化ナトリウム(NaOH)などを含むアルカリ水溶液が用いられる。
<負極抵抗の推定>
ニッケル水素電池の負極活物質として一般的に用いられる水素吸蔵合金では、充放電中に負極活物質内に水素濃度の偏り(分布)が生じる。負極活物質内における局所的な水素量が異なることで、局所的には負極活物質の体積変化量(膨張量または収縮量)も異なることになる。その結果、結晶格子内に歪みが生じて応力が発生し得る。この応力が負極活物質の機械的な限界強度を超過することでクラックが生じ得る。
図3は、ニッケル水素電池の負極活物質内に生じるクラックを説明するための図である。図3では、ニッケル水素電池の負極活物質9を模式的に示す。
一般に、ニッケル水素電池またはリチウムイオン二次電池等の活物質にクラックが生じると、新たな活性部位表面が露出する。これにより、電池反応に寄与し得る活物質の反応表面積が増加し、電池反応が起こりやすくなる。その一方で、たとえばリチウムイオン二次電池の負極(たとえばグラファイト)では、負極活物質の表面に被膜(SEI(Solid Electrolyte Interphase)膜)が形成され、電池反応が阻害され得る。
一方、ニッケル水素電池の負極(水素吸蔵合金)においては、SEI膜の生成量は極めて小さい。よって、クラック91の発生量が増加するに従って負極活物質9の反応表面積が増加することで、負極抵抗Rnが減少することになる。
このように、ニッケル水素電池においては、充放電の繰り返しを通じた負極活物質の膨張および収縮が繰り返されることによって、時間の経過とともに負極抵抗Rnが減少する。このことを「活性化の進行」とも言う。本実施の形態では、負極抵抗Rn(いわば活性化の進行度)の推定結果に応じて組電池100の充放電が制御される。より具体的には、セル101の負極抵抗Rnを用いて正極電位Vpが推定される(下記式(1)参照)。そして、正極電位Vpが予め定められた規定値以下の場合には、正極電位Vpが規定値よりも高い場合と比べて、組電池100からの放電(より詳細には放電電力上限値Wout)が制限される。なお、式(1)において、負極開放電位をOCVnで表し、セル電流をIb’で表し、セル電圧をVb’で表す。
Vp=OCVn+Ib’×Rn+Vb’ ・・・(1)
負極抵抗Rnを過大に推定した場合には、正極電位Vpが相対的に高く算出され規定値以下になりにくくなるので、組電池100(より詳細には正極)の適切な保護が図れない可能性がある。より詳細には、正極からのコバルト(Co)溶出に伴う微小短絡が生じたり、組電池100の容量低下や出力低下が生じたりする可能性がある。逆に、負極抵抗Rnを過小に推定した場合には、正極電位Vpが相対的に低く算出され規定値以下になりやすくなるので、組電池100(より詳細には正極)の保護が過剰になり、組電池100の性能を十分に発揮させることができない可能性がある。したがって、負極抵抗Rnを高精度に推定することが求められる。
本発明者らによる検証実験の結果、負極抵抗Rnが温度依存性を有することが分かった。そこで、本実施の形態においては、組電池100(あるいはセル101)の温度Tbに基づいて負極抵抗Rnを推定する。
さらに、負極抵抗Rnは経時変化し得る(後述)ので、時間の経過ともに負極抵抗Rnの推定値を逐次更新することが求められる。そして、負極抵抗Rnを高精度に推定するためには、たとえば所定条件(後述)が成立することが望ましい。しかしながら、上記所定条件が成立していないタイミング(任意のタイミング)では、負極抵抗Rnを高精度に推定可能であるとは限らない。そこで、本実施の形態においては、一例として以下の手法を採用することにより、たとえ上記所定条件が成立していない場合であっても負極抵抗Rnを推定することが可能になる。以下、本実施の形態における負極抵抗Rnの推定手法について詳細に説明する。
<負極抵抗の温度依存性>
図4は、負極抵抗Rnの温度依存性を示す図である。図4および後述する図6において、横軸はセル101(または組電池100)の温度Tbを示し、縦軸はセル101の負極抵抗Rnを示す。図4の曲線C0に示すように、温度Tbが低くなるに従って負極抵抗Rnは顕著に高くなる。
実験的またはシミュレーションにより曲線C0を取得することで、下記式(2)に示すように、負極抵抗Rnを温度Tbの関数fとして表すことができる。なお、曲線C0に示す関係を、関数fに代えてマップとしてECU300のメモリ302に記憶させておいてもよい。なお、関数fまたは曲線C0は、本開示に係る「初期データ」に相当する。
Rn=f(Tb) ・・・(2)
<内部抵抗を推定するための条件>
ニッケル水素電池の充放電は、過去の充放電の影響を受けやすい。言い換えると、ニッケル水素電池の充放電にはヒステリシスが存在する。したがって、過去の充放電の影響が大きいタイミングで検出された電流変化量および電圧変化量からニッケル水素電池の内部抵抗を推定したとしても、負極抵抗の低下分が内部抵抗に正確には反映されない。そのため、電池システム2において、ECU300は、セル101の負極抵抗Rnの影響が支配的となる条件が成立した場合の電流変化量ΔIbおよび電圧変化量ΔVbを用いて内部抵抗Rを算出する。
より詳細には、セル101の内部抵抗Rを推定するために、ECU300は、所定時間におけるセル101の電流変化量ΔIbおよび電圧変化量ΔVbを監視する。この所定時間は、セル101の温度Tbに応じて定められる。これは、セル101の負極抵抗Rnの影響が支配的となる条件がセル101の温度Tb毎に異なり得るためである。たとえば、セル101の温度Tbが低温(たとえば−30℃)である場合には、所定時間としてT1=1秒が設定され、温度Tbが常温(たとえば25℃)である場合には、所定時間としてT2=0.1秒が設定される(T2<T1)。
所定時間としてT1が設定されている場合には、ECU300は、以下の2つの条件を両方満たす場合に、セル101の電流変化量ΔIbおよび電圧変化量ΔVbを内部抵抗Rの推定に用いる。第1の条件は、所定時間(T1)における電流変化量ΔIbが第1の所定量以上であることである。第2の条件は、所定時間(T1)における電流変化量ΔIbが最大となった時点以後の電流の変動幅が第2の所定量以下であることである(なお、第2の所定量<第1の所定量)。所定時間としてT1が設定されている場合には、上記第1および第2の条件が成立するときに、負極抵抗Rnの影響が支配的になっていると考えられるためである。
一方、ECU300は、所定時間としてT2が設定されている場合には、所定時間における電流変化量ΔIbが第3の所定量以上である場合に、セル101の電流変化量ΔIbおよび電圧変化量ΔVbを内部抵抗Rの推定に用いる。所定時間としてT2が設定されている場合には、電流変化量ΔIbが第3の所定量以上であるときに、負極抵抗Rnの影響が支配的になっていると考えられるためである。
このように、ECU300は、所定時間(T1またはT2)における電流変化量ΔIbおよび電圧変化量ΔVbを用いて内部抵抗Rを推定することによって、負極抵抗Rnの経時変化を十分に考慮することができる。
ここで、たとえば、あるトリップ(前回のトリップ)時の車両1において、上述の手法により負極抵抗Rnの影響が考慮された上で内部抵抗Rが高精度に推定されていた場合を想定する。その後、車両1のイグニッションオフ(IG−OFF)操作が行なわれ、ある程度の期間(たとえば10数時間〜数カ月など)が経過してから、車両1のIG−ON操作が行なわれたとする。
このような場合、今回のトリップ(再度のIG−ON操作時)では、前回のトリップ時と比べて、車両1の環境温度(すなわちセル101の温度Tb)が大きく変化している可能性がある。よって、負極抵抗Rnも変化している可能性があるので、負極抵抗Rnを再び推定することが求められる。しかしながら、上述の手法によれば所定条件(上記第1および第2の条件または第3の条件)が成立することが要求されるところ、今回のトリップのIG−0N操作直後には上記所定条件が成立するタイミングがなかなか訪れない場合がある。
そこで、本実施の形態においては、前回のトリップにおける負極抵抗Rnの推定結果(より詳細には負極抵抗Rnの変化率)を今回のトリップでも使用する構成を採用する。
図5は、負極抵抗Rnの変化率(以下「抵抗変化率」とも略す)を説明するための図である。図5において、横軸は、初期時刻t0を始点とする経過時間を示す。縦軸は、負極抵抗Rnを示す。図5には、温度Tb=Tb1の場合の負極抵抗Rnの時間変化を定性的に示す曲線Lが示されている。
前回のトリップ中の時刻t1(「第1の時刻」に相当)において、温度Tb=Tb1での負極抵抗Rn=Rn(Tb1,t1)が推定される。一方、初期時刻t0における温度Tb=Tb1での初期負荷抵抗Rb(Tb1,t0)は、図4に示したような実験結果に基づき、メモリ302に予め記憶されている。したがって、温度Tb=Tb1において、初期時刻t0での初期負荷抵抗Rb(Tb1,t0)に対する時刻t1での負極抵抗Rn(Tb1,t1)の比率(抵抗変化率)kを算出することができる。
本発明者らは、たとえ温度TbがTb1から他の温度(後述するT2)に変化したとしても、共通の抵抗変化率kを使用可能である点に着目した。これにより、以下のように負極抵抗Rnを算出することが可能になる。
図6は、今回のトリップにおける負極抵抗Rnの推定手法を説明するための図である。曲線C2は、曲線C0または関数f(式(1)参照)に抵抗変化率kを乗算したものであって、下記式(3)のように表される。
Rn=k×f(Tb) ・・・(3)
関数fは、ECU300のメモリ302に記憶されている(図4参照)。一方、抵抗変化率kは、前回のトリップ時(時刻t1)に算出され、メモリ302に記憶されている。したがって、今回のトリップ時(図示しない時刻t2、「第2の時刻」に相当)において、たとえばIG−ON直後で上記所定条件が成立するタイミングが訪れていない場合であっても、式(3)から曲線C2を求めることができる。そして、今回のトリップでは温度Tbが前回トリップ時のTb1からTb2に変化していた場合であっても、曲線C2を参照することで温度Tbの変化を負極抵抗Rnの推定結果(k×f(Tb2))に反映させることができる。
図7は、本実施の形態における負極抵抗Rnの推定処理を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは、予め定められた条件が成立したとき(たとえばIG−ON時)に実行される。なお、これらのフローチャートに含まれる各ステップ(以下「S」と略す)は、基本的にはECU300によるソフトウェア処理によって実現されるが、ECU300内に作製された専用のハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。
図7に示すフローチャートの処理が繰り返し実行されることにより、抵抗変化率kが遂次更新され、更新された抵抗変化率kを用いて負極抵抗Rnが推定される。このフローチャートはn回目(今回のトリップ)の推定処理を示し、(n−1)回目の推定処理時(前回のトリップ時)における抵抗変化率kがメモリ302に記憶されているものとする。
S10において、ECU300は、前回のトリップで算出した抵抗変化率kをメモリ302から読み出す。
S20において、ECU300は、温度センサ130からセル101の温度Tbを取得する。
S30において、ECU300は、上記式(3)に基づいて負極抵抗Rnを推定する。すなわち、ECU300は、S10にて読み出した抵抗変化率kと、S20にて取得した温度Tbに対応する関数fの出力値(f(Tb))との積を算出する。
S40において、ECU300は、内部抵抗Rを高精度に推定可能な上述の所定条件(第1および第2の条件または第3の条件)が成立しているか否かを判定する。所定条件が成立している場合(S40においてYES)、ECU300は、今回のトリップでの抵抗変化率kを算出する(S50)。より具合的には、ECU300は、S20にて取得した温度Tbにおける初期負極抵抗に対する、S30にて推定した負極抵抗Rnの比率を今回のトリップでの抵抗変化率kとして算出する。そして、ECU300は、算出した抵抗変化率kをメモリ302に不揮発的に記憶させる(S60)。これにより、抵抗変化率kが最新の値に更新される。その後、ECU300は、処理をリターンへと移行させる。
一方、所定条件が成立していない場合(S40においてNO)には、ECU300は、S50,S60の処理をスキップして処理をリターンへと移行させる。上記S40〜S60の処理により、今回のトリップにて算出した抵抗変化率kを用いて次回のトリップ時に負極抵抗Rnを推定することが可能になる。
以上のように、本実施の形態によれば、以前(たとえば前回のトリップ時)に推定され、メモリ302に記憶された抵抗変化率kを用いて、メモリ302に予め記憶された曲線C0から曲線C2が算出される(図6参照)。そして、曲線C2に示される負極抵抗Rnの温度依存性を基づいて、現時点(たとえば今回のトリップ)でのセル101(あるいは組電池100)の温度Tbから負極抵抗Rnを推定することができる。これにより、現時点では電圧変化量ΔIbおよび電流変化量ΔIbから内部抵抗Rを高精度に推定可能な条件が成立していなかったとしても、負極抵抗Rn(ひいては内部抵抗R)を高精度に推定することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、2 電池システム、10,20 モータジェネレータ、30 動力分割機構、40 エンジン、50 駆動輪、100 組電池、101 セル、102 ケース、103 安全弁、104 電極体、110 電圧センサ、120 電流センサ、130 温度センサ、9 負極活物質、91 クラック。

Claims (1)

  1. 水素吸蔵合金を負極活物質として含む二次電池と、
    メモリを含み、前記二次電池の負極抵抗を推定するように構成された推定装置とを備え、
    前記メモリは、前記二次電池の初期状態における前記負極抵抗の温度依存性を示す初期データを記憶するとともに、前記初期状態における負極抵抗に対する第1の時刻における前記負極抵抗の比率を記憶し、
    前記推定装置は、
    前記第1の時刻よりも後の第2の時刻において、前記第1の時刻における前記負極抵抗の前記比率を前記メモリから読み出し、
    前記第2の時刻における前記二次電池の温度を取得し、
    前記第1の時刻における前記負極抵抗の前記比率を用いて前記初期データから前記第2の時刻に対応する負極抵抗の温度依存性を示すデータを算出し、算出したデータと前記第2の時刻における前記二次電池の温度とから前記第2の時刻における負極抵抗を推定する、電池システム。
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