以下、代金の支払いのために投入された貨幣の枚数を金種別に報知できる決済装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
なお、この実施形態は、決済装置の一態様として、客自身の操作に基づいて商取引の決済処理を行うセルフ式POS(Point Of Sales)端末を例示する。商取引の決済処理とは、例えば、客が買い上げる商品の代金を決済する処理である。なお商取引は、商品の売買を伴わないものであってもよい。例えば、施設の利用料、貸出品のレンタル料などの役務(サービス)提供に対して発生する代金の決済を行う決済装置にも、この実施形態を適用することは可能である。
セルフ式POS端末は、決済処理以外に、客が買い上げる商品の登録処理を行う。登録処理とは、客が買い上げる商品の販売データをメモリに登録する処理である。このメモリに登録された商品の販売データに基づいて、セルフ式POS端末は、商取引の請求金額を算出する。セルフ式POS端末は、上記販売データを得るために、客が買い上げる商品の価格を検出する手段を有する。
価格を検出する手段としては、商品に付されたバーコードをバーコードリーダで読取り、そのバーコードに含まれる商品識別コードでデータファイルを検索して、当該商品識別コードに関連付けてプリセットされた価格を検出する手段が一般的である。本実施形態では、バーコードの代わりにRFID(Radio Frequency Identification)タグを利用する。すなわち、店舗で販売する各商品にそれぞれRFIDタグを付す。RFIDタグのメモリには、タグデータとして、そのタグ固有のIDとともに、当該タグが付された商品の識別コードと価格とが少なくとも記憶されている。識別コード及び価格とともに商品名、商品属性等がタグデータとしてメモリに記憶されていてもよい。因みに識別コードは、商品の品種毎に割り当てられた一意のコードである。商品属性は、例えばスラックス等の衣料品の場合、裾直しなどの補正行為の対象か否かを示す情報である。あるいはジャケット,コート等の衣料品の場合、ネーム入れ等の補正行為の対象か否かを示す情報である。
図1は、本実施形態に係るセルフ式POS端末1(以下、POS端末1と称する)の外観図である。POS端末1は、本体100と、その本体100の下部に配置されたRFIDタグの読取装置101と、を含む。
本体100は、一面にタッチパネル102、バーコードの読取窓103、レシート発行口104、カード挿入口105、紙幣入出口106、硬貨投入口107及び硬貨払出口108を配置している。本体100において、これらが設けられている面を、POS端末1の正面という。
タッチパネル102は、操作者(通常は客)に対して種々の画面を表示する。またタッチパネル102は、画面に表示された操作ボタンの操作者による入力を受け付ける。
読取窓103は、対象物(会員証、クーポン券等)に付されたバーコードを翳す部位である。操作者が読取窓103にバーコードを翳すことによって、本体100に内蔵されたバーコードリーダ117(図4を参照)が、そのバーコードを読み取る。
レシート発行口104は、買上レシートの排出口である。本体100に内蔵されたプリンタ116(図4参照)によって印刷された買上レシートがレシート発行口104から排出される。
カード挿入口105は、クレジットカード等のカード媒体の挿入口である。操作者がカード媒体をカード挿入口105に挿入することにより、本体100に内蔵されたカードリーダ118(図4を参照)がそのカードに記録されたデータを読み取る。
紙幣入出口106は、例えば代金支払いとしての紙幣(一万円札、五千円札、二千円札、千円札)が投入される投入口及び釣銭としての紙幣が払い出される払出口として機能する。操作者が紙幣を紙幣入出口106から投入すると、本体100に内蔵された自動釣銭機119(図4を参照)は、紙幣を金種別に選別して、投入金額(入金額)を算出する。金種別に選別された紙幣は金庫に収容される。一方、紙幣による釣銭が発生すると、自動釣銭機119は、金庫から該当する金種の紙幣を抽出する。自動釣銭機119は、抽出した紙幣を紙幣入出口106から払い出す。
硬貨投入口107は、例えば代金支払いとしての硬貨が投入される投入口として機能する。操作者が硬貨を硬貨投入口107から投入すると、自動釣銭機119は、硬貨を金種別に選別して投入金額を算出する。金種別に選別された硬貨は金庫に収容される。
硬貨払出口108は、例えば釣銭としての硬貨が払い出される。硬貨による釣銭が発生すると、自動釣銭機119は、金庫から該当する金種の硬貨を抽出する。自動釣銭機119は、抽出した硬貨を硬貨払出口108から払い出す。
図2は、読取装置101の外観図である。読取装置101は、載置台1011、筐体1012、蓋体1013及び検出部1014を備えている。
載置台1011は、載置面1011aが形成された板状部材である。載置面1011aには、RFIDタグが付されている商品をそのまま、または、商品が入れられたカゴが載置される。載置面1011aは、水平面である。載置台1011は、電波透過性を有する材料で構成されている。例えば載置台1011は、絶縁体である。載置台1011は、木材やガラス材等で構成されている。載置台1011がこのような材料で構成されている理由は、RFIDに対して読み書きするための電波を透過させるためである。
筐体1012は、読取装置101の外装である。筐体1012は、その内部に商品を収容する収容室1012aを備えている。収容室1012aは、商品をそのまま、または、商品が入れられたカゴごと収容可能な大きさで構成されている。収容室1012aは、複数の面で形成されている。収容室1012a内の空間は、複数の面によって読取装置101外と分離されている。例えば収容室1012aは、6面で構成されている箱型形状である。なお、収容室1012aを形成する面の数はこれに限定されない。筐体1012は、その内部に載置台1011を収容する。載置面1011aは、収容室1012aを形成する複数の面に含まれる。
筐体1012は、第1の内面1012b及び開口部1012cを備えている。
第1の内面1012bは、複数の面を含む。第1の内面1012bは、収容室1012aを形成する複数の面に含まれる。
開口部1012cは、収容室1012a内へ商品を入れるために筐体1012に形成されている。開口部1012cは、収容室1012a内へとつながる。開口部1012cは、カゴを出し入れ可能な大きさで筐体1012に形成されている。開口部1012cは、筐体1012を構成する略鉛直方向に延びる面に形成されている。なお、開口部1012cは、筐体1012の何れの位置に形成されていてもよい。
蓋体1013は、開口部1012cを開閉する。蓋体1013は、一端側に設けられている鉛直方向に沿った回転軸を中心に回動する。蓋体1013が開口部1012cを開けている状態(以下、開状態という)にある場合、客は、開口部1012cから収容室1012a内へ商品を入れることができる。蓋体1013は、第2の内面1013a(図3を参照)を備えている。蓋体1013が開口部1012cを閉じている状態(以下、閉状態という)にある場合、第2の内面1013aは、収容室1012aを形成する複数の面に含まれる。
上述したように、収容室1012aは、載置面1011a、第1の内面1012b及び第2の内面1013aで形成されている。
筐体1012及び蓋体1013は、電波を反射する材料(以下、電波反射材という)又は電波を吸収する材料(以下、電波吸収材という)で構成されている。例えば、筐体1012及び蓋体1013は金属である。電波反射材または電波吸収材は、外部の電波が収容室1012a内に届くことを防ぐ。加えて、電波反射材または電波吸収材は、読取装置101内で発生した電波が読取装置101外へ漏れることを防ぐ。これにより、読取装置101は、外部からの電波を読み取ることはない。さらに、読取装置101は、外部のRFIDタグから情報を読み取ることもない。
検出部1014は、蓋体1013が閉状態にある場合における筐体1012と蓋体1013との嵌合面にある。なお、検出部1014の位置はこれに限定されない。検出部1014は、蓋体1013の閉状態または開状態を検出する。検出部1014は、任意の手法を利用したセンサである。検出部1014による検出手法は例えば赤外線センサなどを用いる手法があるが、これ以外の手法であってもよく特に限定されない。
図3は、図2における読取装置101のX−X断面図である。なお、図3では、蓋体1013が閉状態のときを示している。また、収容室1012a内に、複数の商品20が入れられたカゴ21を収容した状態を示している。各商品20には、それぞれRFIDタグ22が付されている。
載置台1011は、載置面1011aと対向する面1011bを備えている。筐体1012内には、載置台1011の面1011bと筐体1012の第1の内面1012bにより形成されている空間1012dがある。筐体1012内のこの空間1012dは、載置台1011を挟んで収容室1012aと反対側に形成されている。
図3に示すように、載置台1011において、載置面1011aと対向する面1011bにアンテナ1015が取り付けられる。アンテナ1015は、面状のRFIDアンテナである。アンテナ1015は、電力が供給されることにより、UHF帯等の電波を放射する。アンテナ1015は、収容室1012a内に向けて電波を放射する。上述したように載置台1011は電波透過性を有する材料で構成されているため、アンテナ1015が放射する電波は、載置台1011を透過し、収容室1012a内に収容されている各商品20に付されている各RFIDタグ22に届く。
なお、読取装置101は、アンテナ1015の位置を移動させる駆動機構を備えていてもよい。読取装置101は、2つ以上のアンテナを備えていてもよい。
図4は、POS端末1の本体100と読取装置101との要部構成を示すブロック図である。本体100は、CPU(Central Processing Unit)110、ROM(Read Only Memory)111、RAM(Random Access Memory)112、補助記憶デバイス113、時計部114、通信インターフェース115、タッチパネル102、プリンタ116、バーコードリーダ117、カードリーダ118、自動釣銭機119及びシステム伝送路120を備える。システム伝送路120は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路120は、CPU110と、ROM111、RAM112、補助記憶デバイス113、時計部114、通信インターフェース115、タッチパネル102、プリンタ116、バーコードリーダ117、カードリーダ118及び自動釣銭機119とを接続する。
CPU110は、コンピュータの中枢部分に相当する。CPU110は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、POS端末1としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
ROM111は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。ROM111は、上記のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。ROM111は、CPU110が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを記憶する場合もある。
RAM112は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。RAM112は、CPU110が処理を実行する上で必要なデータを記憶する。またRAM112は、CPU110によって情報が適宜書き換えられるワークエリアとしても利用される。
補助記憶デバイス113は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス113は、例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)などである。補助記憶デバイス113は、CPU110が各種の処理を行う上で使用するデータや、CPU110での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶デバイス113は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
時計部114は、POS端末1の時刻情報源として機能する。CPU110は、時計部114によって計時される時刻情報を基に、現在の日付及び時間を計時する。
通信インターフェース115は、LAN(Local Area Network)等のネットワーク2を介して接続されるストアサーバ3との間で、所定の通信プロトコルに従いデータ信号の送受信を行う。ネットワーク2は、有線でもよいし無線でもよい。ストアサーバ3は、ストアコントローラ等とも称され、周知のPOSシステムに用いられているものと同様である。よって、ここでの説明は省略する。
読取装置101は、前述した検出部1014及びアンテナ1015に加えて、リーダライタ1016を備える。検出部1014とリーダライタ1016とは、システム伝送路120に接続されている。
リーダライタ1016は、アンテナ1015から収容室1012a内に収容されている各商品20に向けて応答要求コマンド(問合せ信号)の電波を放射させる。この電波が、各商品20に付されているRFIDタグ22に届くと、RFIDタグ22からメモリに記憶されたタグデータを示す応答電波が放射される。応答電波は、アンテナ1015で受信される。リーダライタ1016は、アンテナ1015で受信された応答電波からタグデータを読み取る。
図5は、自動釣銭機119の機能ブロック図である。自動釣銭機119は、前述した紙幣入出口106、硬貨投入口107及び硬貨払出口108に加えて、紙幣金庫201、硬貨金庫202、インターフェース203、コントローラ204、紙幣選別部205、紙幣カウンタ206、紙幣リジェクト部207、硬貨選別部208、硬貨カウンタ209、硬貨リジェクト部210、紙幣払出部211及び硬貨払出部212を含む。
紙幣金庫201は、紙幣を金種別に収容する。硬貨金庫202は、硬貨を金種別に収容する。
インターフェース203は、コントローラ204とCPU110との間で送受信されるデータを中継する。コントローラ204からCPU110に送信されるデータの1つに入金額データがある。入金額データは、紙幣入出口106から投入された紙幣と硬貨投入口107から投入された硬貨との総額である。CPU110からコントローラ204に送信されるデータの1つに釣銭データがある。コントローラ204は、釣銭データを基に釣銭として払い出す紙幣又は硬貨の枚数を金種別に決定する。コントローラ204は、紙幣入出口106から釣銭としての紙幣が払い出されるように、紙幣払出部211を制御する。同様にコントローラ204は、硬貨払出口108から釣銭としての硬貨が払い出されるように、硬貨払出部212を制御する。
コントローラ204は、図示しない搬送機構を制御する。コントローラ204は、紙幣入出口106から投入された紙幣を1枚ずつ紙幣金庫201まで搬送するように、搬送機構を制御する。同様にコントローラ204は、硬貨投入口107から投入された硬貨を1枚ずつ硬貨金庫202まで搬送するように、搬送機構を制御する。
紙幣選別部205は、紙幣入出口106から投入され、紙幣金庫201まで搬送される紙幣について1枚ずつ選別して金種を識別する。紙幣カウンタ206は、紙幣選別部205で金種が識別された紙幣について金種別に投入枚数を計数する。紙幣リジェクト部207は、紙幣入出口106から投入されたが紙幣選別部205で選別不能となった異物をリジェクトする。紙幣カウンタ206は、紙幣リジェクト部217によって異物がリジェクトされた回数も計数する。
硬貨選別部208は、硬貨投入口107から投入され、硬貨金庫202まで搬送される硬貨について1枚ずつ選別して金種を識別する。硬貨カウンタ209は、硬貨選別部208で金種が識別された硬貨について金種別に投入枚数を計数する。硬貨リジェクト部210は、硬貨投入口107から投入されたが硬貨選別部208で選別不能となった異物をリジェクトする。硬貨カウンタ209は、硬貨リジェクト部210によって異物がリジェクトされた回数も計数する。
コントローラ204は、紙幣カウンタ206で金種別に計数された紙幣の枚数から、紙幣入出口106に投入された紙幣の金額を算出する。またコントローラ204は、硬貨カウンタ209で金種別に計数された硬貨の枚数から、硬貨投入口107に投入された硬貨の金額を算出する。そしてコントローラ204は、投入紙幣の金額と投入硬貨の金額とを合算して入金額を算出し、入金額データとしてCPU110に通知する。
紙幣払出部211は、コントローラ204からの指令を受けて紙幣金庫201から釣銭として払い出す紙幣を抽出する。そして紙幣払出部211は、紙幣金庫201から抽出した紙幣を紙幣入出口106から払い出す。
硬貨払出部212は、コントローラ204からの指令を受けて硬貨金庫202から釣銭として払い出す硬貨を抽出する。そして硬貨払出部212は、硬貨金庫202から抽出した硬貨を硬貨払出口108から払い出す。
このように自動釣銭機119は、紙幣選別部205、紙幣カウンタ206、硬貨選別部208、硬貨カウンタ209及びコントローラ204により、商取引の請求金額に対する支払いとして入金された貨幣の金額を算出する入金処理手段を構成する。また自動釣銭機119は、紙幣リジェクト部207及び硬貨リジェクト部210により、支払いとして入金されたが金種を識別不能な異物をリジェクトするリジェクト手段を構成する。さらに自動釣銭機119は、紙幣カウンタ206及び硬貨カウンタ209により、支払いとして入金され金種が識別された貨幣について金種別に枚数を計数する計数手段を構成する。また計数手段は、リジェクト手段によりリジェクトされた回数を計数する手段を含む。
かかる構成の自動釣銭機119を備えたPOS端末1は、入金処理手段により算出された金額が請求金額以上となったことを条件に商取引の決済を処理する決済処理手段と、決済処理手段による決済が処理される前に、計数手段により計数された貨幣の枚数を金種別に報知する報知手段と、を備える。以下、決済処理手段と報知手段とについて具体的に説明する。
POS端末1は、決済処理手段と報知手段とを構成させるために、図6に示すデータ構造のメモリ領域301,302及び303をRAM112に形成する。なおPOS端末1は、メモリ領域301,302及び303の全てあるいは一部を補助記憶デバイス110dに形成してもよい。
メモリ領域301は、商取引に係るデータを記憶するための領域であり、以下、取引メモリ301と称する。因みに、商取引に係るデータには、会員データ、商品販売データ、補正データ、クーポンデータ等がある。これらのデータの詳細については後述する。
商品販売データには、補正フラグFと種類情報とが付加される。補正フラグFは、対応する商品販売データに該当する商品の商品属性が補正行為の対象を示す場合“1”となる。補正行為の非対象を示す場合には、補正フラグFは“0”となる。種類情報は、補正をするか否か、また補正をする場合にはどのような補正をするかという情報を特定する。例えば補正行為が裾直しの場合、補正の種類としてミシン縫いとまつり縫いとがある。また、補正しない、つまり裾直しをしない場合も考えられる。種類情報は、補正の種類がミシン縫いなのか、まつり縫いなのか、あるいは補正しないのかを識別可能とする。例えば補正無しの場合、種類情報は“00”とする。ミシン縫いの場合、種類情報は“01”とする。まつり縫いの場合、種類情報は“10”とする。なお、補正の種類が、ミシン縫いとまつり縫いとに限定されないのは言うまでもない。
メモリ領域302は、商取引の請求金額に対する支払いとして入金された紙幣の枚数を金種別に記憶する領域であり、以下、紙幣メモリ302と称する。すなわち紙幣メモリ302は、一万円札の枚数B1を記憶する領域と、五千円札の枚数B2を記憶する領域と、二千円札の枚数B3を記憶する領域と、千円札の枚数B4を記憶する領域とを有する。さらに紙幣メモリ302は、紙幣リジェクト部207によって異物がリジェクトされた回数B5を記憶する領域も有する。
メモリ領域303は、商取引の請求金額に対する支払いとして入金された硬貨の枚数を金種別に記憶する領域であり、以下、硬貨メモリ303と称する。すなわち硬貨メモリ303は、500円硬貨の枚数C1を記憶する領域と、100円硬貨の枚数C2を記憶する領域と、50円硬貨の枚数C3を記憶する領域と、10円硬貨の枚数C4を記憶する領域と、5円硬貨の枚数C5を記憶する領域と、1円硬貨の枚数C6を記憶する領域とを有する。さらに硬貨メモリ303は、硬貨リジェクト部210によって異物がリジェクトされた回数C7を記憶する領域も有する。
図7乃至図13は、商取引の登録開始から決済終了までの間、ROM111又は補助記憶デバイス113に記憶された制御プログラムに従い、CPU110が実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。また図14乃至図29は、その間にタッチパネル102に表示される種々の画面例である。以下、これらの図を用いて、裾直しなどの補正行為が必要な衣料品を含む衣料品の売買を伴う商取引の登録開始から決済終了までのPOS端末1の動作について説明する。なお、図7乃至図13に示すとともに以下に説明する処理の内容、及び、図14乃至図29に示すとともに以下に説明する画面の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能であれば様々な処理又は画面を適宜に利用できるものである。
図7に示すように、CPU110は先ず、Act1としてタッチパネル102にスタート画面S1(図14を参照)を表示させる。なお、Act1の時点において、RAM112のメモリ領域301〜303は、データがクリアされている。
スタート画面S1の一例を図14に示す。スタート画面S1は、セルフPOS端末1の操作者である客に対して操作方法を説明するためのメッセージM1を表示する。またスタート画面S1は、商取引の登録開始を客が指令するためのスタートボタンB1を表示する。
スタート画面S1を確認した客は、メッセージM1に従い、扉(蓋体1013)を開け、購入する商品を収容室1012a内に入れる。このとき、複数の商品を購入する場合には全ての商品をまとめて収容室1012a内に入れる。商品をカゴ21に入れたまま、収容室1012a内に入れてもよい。商品を収容室1012a内に入れたならば、客は、扉を閉め、スタートボタンB1にタッチする。
スタート画面を表示させた後、CPU110は、Act2として読取装置101の蓋体1013が開状態から閉状態になるのを待機する。すなわちCPU110は、検出部1014からの信号を監視する。そして検出部1014からの信号により蓋体1013が開状態から閉状態になったことを確認すると(Act2にてYES)、CPU110は、Act3としてスタートボタンB1がタッチ操作されるのを待機する。すなわちCPU110は、タッチパネル102からの信号を監視する。そしてタッチパネル102からの信号によりスタートボタンB1がタッチ操作されたことを検知すると(Act3にてYES)、CPU110は、Act4としてタッチパネル102に会員確認画面S2(図15を参照)を表示させる。
会員確認画面S2の一例を図15に示す。会員確認画面S2は、会員である客に対して操作方法を説明するためのメッセージM2を表示する。また会員確認画面S2は、非会員である客が操作する非会員ボタンB2と、戻るボタンB3と、会員バーコードが読み取れない場合に客が操作するヘルプボタンB4とを表示する。会員バーコードは、会員である客に対して発行された会員証に表記されている。会員バーコードは、会員固有の会員番号を表す。
会員証を所持している客は、会員バーコードを読取窓103に翳す。そうすると、バーコードリーダ117によって会員バーコード(会員番号)が読み取られる。なお、会員バーコードを読取窓103に翳したが正しく読み取られなかった場合、客はヘルプボタンB5にタッチする。そうすると、CPU110がタッチパネル102にテンキーボタンを表示させるので、客は、テンキーボタンを操作して会員番号を手入力する。また、例えば会員バーコードがわからないために取引を一旦中断する場合、客は、戻るボタンB4にタッチする。そうすると、タッチパネル102の画面が会員確認画面S2からスタート画面S1に戻る。
一方、非会員である客が会員確認画面S2を確認した場合には、客は、非会員ボタンB2にタッチする。
会員確認画面S2を表示させたCPU110は、Act5として商取引が会員取引であるか否かを判定する。バーコードリーダ117によって会員バーコードが読み取られた場合、あるいはタッチパネル102からの信号により会員番号が手入力されたことを検知した場合、CPU110は、商取引が会員取引であると認定する。タッチパネル102からの信号により非会員ボタンB2がタッチ操作されたことを検知した場合には、CPU110は、商取引が非会員取引であると認定する。
商取引が会員取引であると認定した場合(Act5にてYES)、CPU110は、Act6としてその会員番号で識別される会員の氏名等の会員データをストアサーバ3から取得する。そしてCPU110は、その会員データを会員番号とともに取引メモリ301に記憶させる。商取引が非会員取引であると認定した場合には(Act5にてNO)、CPU110は、Act6の処理を行わない。
次いでCPU110は、Act7としてタッチパネル102に登録画面S3(図16を参照)を表示させる。
登録画面S3の一例を図16に示す。登録画面S3は、その画面の一部を、販売登録された商品の情報を表示する領域R1と、販売登録された商品の合計点数を表示する領域R2とに区分する。また登録画面S3は、領域R1及び領域R2以外の画面上に、支払いボタンB5と、戻るボタンB6とを表示する。支払いボタンB5は、POS端末1にて販売登録された商品の代金を支払う場合に客がタッチする。戻るボタンB6は、例えばPOS端末1での商品の販売登録をやり直す場合に客がタッチする。
領域R1は、販売登録された商品毎に、商品名、販売点数及び販売金額の登録情報を1行ずつ表示する。領域R1は、最大5行まで登録情報を表示可能であり、販売登録された商品が6点以上となると、スクロール表示となる。因みに、Act7の時点では、商品の販売登録が行われていない。このため、領域R1及び領域R2は空欄である。
登録画面S3を表示させたCPU110は、Act8として読取装置101に対して読取開始のコマンドを送信する。このコマンドを受けて読取装置101のリーダライタ1016が起動し、アンテナ1015から収容室1012a内に収容されている各商品20に向けて応答要求コマンドの電波が放射される。
読取開始コマンドを送信したCPU110は、図8に示すように、Act11としてタグデータが読み取られたか否かを確認する。タグデータが読み取られていない場合(Act11にてNO)、CPU110は、Act12として登録画面S3のボタンがタッチ操作されたか否かを確認する。ボタンがタッチ操作されていない場合(Act12にてNO)、CPU110は、Act11に戻り、再びタグデータが読み取られたか否かを確認する。かくしてCPU110は、Act11及びAct12の処理により、リーダライタ1016によってタグデータが読み取られるか、登録画面S3のボタンがタッチ操作されるのを待ち受ける。
この待ち受け状態において、リーダライタ1016によってタグデータが読み取れると(Act11にてYES)、CPU110は、Act13としてタグデータを基に商品販売データを生成する。すなわちCPU110は、タグデータから識別コード、価格、商品名、商品属性等を取得する。なお、タグデータに商品名、商品属性等が含まれていない場合には、CPU110は、ストアサーバ3にアクセスして、当該識別コードで識別される商品の商品名、商品属性等を取得する。CPU110は、販売点数を“1”とし、販売金額を価格として、識別コード、価格、商品名、販売点数及び販売金額を含む商品販売データを生成する。
商品販売データを生成すると、CPU110は、Act14として商品属性を調べる。そして商品属性が補正対象を示す場合(Act14にてYES)、CPU110は、Act15として当該商品販売データに付加される補正フラグFを“1”とする。これに対し、商品属性が補正非対象を示す場合には(Act14にてNO)、CPU110は、Act16として同補正フラグFを“0”とする。Act15またはAct16の処理を終えると、CPU110は、Act17として商品販売データを取引メモリ301に記憶させる。このときCPU110は、Act15またはAct16にて得られた補正フラグFと、デフォルトの種類情報とを商品販売データに付加する。デフォルトの種類情報は、補正無しを示す“00”である。
商品販売データを取引メモリ301に記憶させたならば、CPU110は、Act18として登録画面S3を更新する。すなわちCPU110は、登録画面S3の領域R1に、Act17の処理で取引メモリ301に記憶させた商品販売データの商品名、販売点数及び販売金額を表示させる。またCPU110は、領域R2の合計点数を“1”だけ増加する。
登録画面S3を更新したならば、CPU110は、Act11の処理に戻る。すなわちCPU110は、リーダライタ1016によってタグデータが読み取られるか、登録画面S3のボタンがタッチ操作されるのを待ち受ける。
客は、登録画面S3の領域R1及びR2に表示される情報から、購入商品の登録が終わったか否かを確認する。例えば、10品の商品を購入する場合において、領域R2に表示される合計点数が「10」になると、客は、購入商品の登録が終わったと認識できる。購入商品の登録が終わったならば、客は支払いボタンB5にタッチする。なお、購入商品の登録を取り消す場合には、客は、戻るボタンB6にタッチする。
Act11及びAct12の待ち受け状態において、タッチパネル102からの信号により登録画面S3のボタンがタッチ操作されたことを検知すると(Act12にてYES)、CPU110は、Act21としてタッチ操作されたボタンの種類を判別する。タッチ操作されたボタンが支払いボタンB5であった場合(Act21にてYES)、CPU110は、Act22として読取装置101に対して読取終了のコマンドを送信する。このコマンドを受けて、読取装置101のリーダライタ1016は停止する。
読取終了のコマンドを送信した後、CPU110は、図9のAct31の処理に進む。
一方、タッチ操作されたボタンが戻るボタンB6であった場合には(Act21にてNO)、CPU110は、Act23として取引メモリ301をクリアする。また、CPU110は、Act24として読取装置101に対して読取終了のコマンドを送信する。しかしてCPU110は、制御プログラムに従った処理を終了する。なお、処理を終了した後、CPU110は、再びAct1から処理を開始する。すなわちCPU110は、タッチパネル102にスタート画面S1を表示させる。
Act31の処理に進むと、CPU110は、補正の必要がある商品の有無を判定する。すなわちCPU110は、取引メモリ301において商品販売データとともに記憶された補正フラグFの中に1つでも“1”にセットされた補正フラグFが存在するか否かを確認する。“1”にセットされた補正フラグFが1つも存在しない場合、補正対象の商品は1つもない。この場合(Act31にてNO)、CPU110は、図10のAct51の処理に進む。
一方、“1”にセットされた補正フラグFが1つでも存在する場合には補正対象の商品が存在する。この場合(Act31にてYES)、CPU110は、Act32としてタッチパネル102に補正確認画面S4(図17を参照)を表示させる。
補正確認画面S4の一例を図17に示す。補正確認画面S4は、客に対して補正をするか否かを確認するためのメッセージM3を表示する。図17に示す補正確認画面S4は、購入商品に裾直しの補正が必要な商品が含まれている場合である。補正確認画面S4は、「はい」ボタンB7と、「いいえ」ボタンB8とを表示する。
補正確認画面S4を確認した客は、補正を希望する場合、「はい」ボタンB7にタッチする。補正を希望しない場合、客は「いいえ」ボタンB8にタッチする。
補正確認画面S4を表示させたCPU110は、Act33として客が補正を希望するか否かを確認する。タッチパネル102からの信号により「いいえ」ボタンB8がタッチ操作されたことを検知した場合、客は補正を希望しない。この場合(Act33にてNO)、CPU110は、図10のAct51の処理に進む。
これに対し、「はい」ボタンB7がタッチ操作されたことを検知した場合には、客は補正を希望する。この場合(Act33にてYES)、CPU110は、Act34としてタッチパネル102に補正商品選択画面S5(図18を参照)を表示させる。
補正商品選択画面S5の一例を図18に示す。補正商品選択画面S5は、補正の対象となる商品の一覧が表示される領域R3と、購入商品の合計点数とともに補正を行うことを決めた商品の総数が表示される領域R4と、補正の種類毎に補正を行う商品の点数と補正にかかる費用とが表示される領域R5とを含む。また補正商品選択画面S5は、領域R3内に、補正対象の商品毎に補正ボタン群B9を表示する。補正ボタン群B9は、対応する商品の補正の種類を客が指令するためのボタンの集合である。図18は、裾直しの補正に係る補正ボタン群B9を示す。すなわち、ミシン縫いによる裾直しなのか、まつり縫いによる裾直しなのか、裾直しをしないのかを、補正ボタン群B9は選択可能としている。さらに補正商品選択画面S5は、領域R3及び領域R4以外の画面上に、支払いボタンB10と、戻るボタンB11とを表示する。
補正商品選択画面S5を確認した客は、例えば商品BBBについてミシン縫いによる裾直しを希望する場合には、商品BBBに対応した補正ボタン群B9の中から「ミシン縫い」と表記されたボタンにタッチする。例えば商品CCCについてまつり縫いによる裾直しを希望する場合には、商品CCCに対応した補正ボタン群B9の中から「まつり縫い」と表記されたボタンにタッチする。例えば商品CCCについて裾直しを希望しない場合には、商品CCCに対応した補正ボタン群B9の中から「しない」と表記されたボタンにタッチする。こうして、補正対象の商品毎に補正の種類を指定したならば、客は支払いボタンB10にタッチする。なお、タッチパネル102の画面を補正商品選択画面S5から登録画面S3に戻す場合には、客は、戻るボタンB11にタッチする。
補正商品選択画面S5を表示させたCPU110は、Act35として補正ボタン群B9がタッチ操作されたことを検知するか、Act36として戻るボタンB11がタッチ操作されたことを検知するか、Act37として、支払いボタンB10がタッチ操作されたことを検知するのを待機する。
タッチパネル102からの信号により補正ボタン群B9がタッチ操作されたことを検知した場合(Act35にてYES)、CPU110は、Act38として取引メモリ301に記憶された商品販売データに付加された種類情報を更新する。具体的には、例えば商品BBBに対して「ミシン縫い」と表記されたボタンがタッチされた場合には、CPU110は、商品BBBの商品販売データに付加された種類情報を“01”に変更する。例えば商品CCCに対して「まつり縫い」と表記されたボタンがタッチされた場合には、CPU110は、商品CCCの商品販売データに付加された種類情報を“10”に変更する。
タッチパネル102からの信号により戻るボタンB11がタッチ操作されたことを検知した場合には(Act36にてYES)、CPU110は、Act39として登録画面S3を再度表示させる。そしてCPU110は、Act40として登録画面S3のボタンがタッチ操作されるのを待機する。タッチパネル102からの信号によりボタンがタッチ操作されたことを検知したならば(Act40にてYES)、CPU110は、図8のAct21の処理に戻る。そしてCPU110は、Act21以降の処理を前記と同様に実行する。
一方、Act37においてタッチパネル102からの信号により支払いボタンB10がタッチされたことを検知した場合には(Act37にてYES)、CPU110は、Act41としてタッチパネル102に補正承諾画面S6(図19を参照)を表示させる。
補正承諾画面S6の一例を図19に示す。補正承諾画面S6は、客に対して補正の内容、例えば2点の裾直しを行ってよいか否かを問い合わせるためのメッセージM4を表示する。また補正承諾画面S6は、「はい」ボタンB12と、「いいえ」ボタンB13とを表示する。
補正承諾画面S6を確認した客は、補正を承諾する場合、「はい」ボタンB12にタッチする。例えば補正の種類を選択し直すために補正を承諾しない場合には、客は「いいえ」ボタンB13にタッチする。
補正承諾画面S6を表示させたCPU110は、Act42として客が補正を承諾したか否かを確認する。タッチパネル102からの信号により「いいえ」ボタンB13がタッチ操作されたことを検知した場合、客は補正を承諾しない。この場合(Act42にてNO)、CPU110は、Act34の処理に戻る。そしてCPU110は、Act34以降の処理を前記と同様に実行する。
これに対し、「はい」ボタンB12がタッチされたことを検知した場合には、客は補正を承諾した。この場合(Act42にてYES)、CPU110は、Act43として補正データを取引メモリ301に記憶させる。補正データは、補正の種類を示す種類情報とその補正にかかる費用の情報である。例えば図18に示す補正商品選択画面S5を確認した客が、支払いボタンB10にタッチし、その後の補正承諾画面S6で「はい」ボタンB12にタッチすると、「ミシン縫い」の種類情報“01”と補正費用[200円+税]を含む補正データと、「まつり縫い」の種類情報“10”と補正費用[300円+税]を含む補正データとが取引メモリ301に記憶される。
補正データを記憶させると、CPU110は、図10のAct51の処理に進む。
Act51の処理に進むと、CPU110は、タッチパネル102にクーポン選択画面S7(図20を参照)を表示させる。
クーポン選択画面S7の一例を図20に示す。クーポン選択画面S7は、会員である客に対してクーポン券を使用する際の操作方法を説明するためのメッセージM5を表示する。またクーポン選択画面S7は、クーポン券を使用しない客が操作する不使用ボタンB14と、戻るボタンB15と、クーポンバーコードが読み取れない場合に客が操作するヘルプボタンB16とを表示する。クーポンバーコードは、会員である客に対して発行されたクーポン券に表記されている。クーポンバーコードは、クーポン券固有の識別コード(以下、クーポンコードと称する)を表す。
クーポン券を使用する客は、クーポンバーコードを読取窓103に翳す。そうすると、バーコードリーダ117によってクーポンバーコード(クーポンコード)が読み取られる。なお、クーポンバーコードを読取窓103に翳したが正しく読み取られなかった場合、客はヘルプボタンB16にタッチする。そうすると、タッチパネル102にテンキーボタンが表示されるので、客は、テンキーボタンを操作してクーポンコードを手入力する。また、例えばクーポンコードがわからないためにクーポンコードの入力を一旦中断する場合、客は、戻るボタンB15にタッチする。そうすると、タッチパネル102の画面がクーポン選択画面S7から登録画面S3に戻る。
一方、クーポン券を使用しない客は、不使用ボタンB14にタッチする。
クーポン選択画面S7を表示させたCPU110は、Act52としてクーポン券を使用するか否かを判定する。バーコードリーダ117によってクーポンバーコードが読み取られた場合、あるいはタッチパネル102からの信号によりクーポンコードが手入力された場合、CPU110は、クーポン券の使用有りと認定する。タッチパネル102からの信号により不使用ボタンB14がタッチ操作されたことを検知した場合には、CPU110は、クーポン券の使用無しと認定する。
クーポン券の使用無しと認定した場合(Act52にてNO)、CPU110は、Act59の処理に進む。
これに対し、クーポン券の使用有りと認定した場合には(Act52にてYES)、CPU110は、Act53として取引メモリ301に会員データが記憶されているか否かを確認する。会員データが記憶されていない場合(Act53にてNO)、CPU110は、Act54としてタッチパネル102に会員承諾画面S8(図21を参照)を表示させる。
会員承諾画面S8の一例を図21に示す。クーポン券を使用する場合には、会員確認画面S2に戻って会員バーコードをスキャンする必要がある。会員承諾画面S8は、会員確認画面に戻るか否かを客に問い合わせるためのメッセージM6を表示する。また会員承諾画面S8は、「はい」ボタンB17と、「いいえ」ボタンB18とを表示する。
会員承諾画面S8を確認した客は、会員確認画面S2に戻る場合、「はい」ボタンB17にタッチする。会員確認画面S2に戻らない場合、客は「いいえ」ボタンB18にタッチする。
会員承諾画面S8を表示させたCPU110は、Act55として会員確認画面S2に戻ることを客が承諾したか否かを確認する。タッチパネル102からの信号により「いいえ」ボタンB18がタッチ操作されたことを検知した場合、客は会員確認画面に戻ることを承諾しない。この場合(Act55にてNO)、CPU110は、Act51の処理に戻る。すなわちCPU110は、タッチパネル102の画面を会員承諾画面S8からクーポン選択画面S7に戻す。以後、CPU110は、Act51以降の処理を前記と同様に実行する。
これに対し、「はい」ボタンB17がタッチ操作されたことを検知した場合には、客は会員確認画面に戻ることを承諾した。この場合(Act55にてYES)、CPU110は、図7のAct4の処理に戻る。すなわちCPU110は、タッチパネル102の画面を会員承諾画面S8から会員確認画面S2に戻す。以後、CPU110は、Act4以降の処理を前記と同様に実行する。
Act53において取引メモリ301に会員データが登録されている場合(Act53にてYES)、CPU110は、Act56としてタッチパネル102にクーポン確認画面S9(図22を参照)を表示させる。
クーポン確認画面S9の一例を図22に示す。クーポン確認画面S9は、クーポンバーコードから特定されたクーポン券の情報を示し、そのクーポン券を使用するか否かを客に問い合わせるためのメッセージM7を表示する。またクーポン確認画面S9は、「はい」ボタンB19と、「いいえ」ボタンB20とを表示する。
クーポン確認画面S9を確認した客は、クーポン券を使用する場合、「はい」ボタンB19にタッチする。クーポン券を使用しない場合、客は「いいえ」ボタンB20にタッチする。
クーポン確認画面S9を表示させたCPU110は、Act57として客がクーポン券を使用するか否かを確認する。タッチパネル102からの信号により「いいえ」ボタンB20がタッチ操作されたことを検知した場合、客はクーポン券を使用しない。この場合(Act57にてNO)、CPU110は、Act51の処理に戻る。すなわちCPU110は、タッチパネル102の画面をクーポン確認画面S9からクーポン選択画面S7に戻す。以後、CPU110は、Act51以降の処理を前記と同様に実行する。
これに対し、「はい」ボタンB19がタッチ操作されたことを検知した場合には、客はクーポン券を使用する。この場合(Act57にてYES)、CPU110は、Act58としてクーポンデータを取引メモリ301に記憶させる。クーポンデータは、クーポンコードとそのクーポンコードで特定される特典情報(値引額又は割引率)である。例えば図22に示すクーポン確認画面S9において客が「はい」ボタンB19にタッチした場合、CPU110は、該当するクーポンコードと500円引きの特典情報とをクーポンデータとして取引メモリ301に記憶させる。クーポンデータを記憶させると、CPU110は、Act91処理に進む。
Act91では、CPU110は、タッチパネル102に支払い選択画面S10(図23を参照)を表示させる。
支払い選択画面S10の一例を図23に示す。支払い選択画面S10は、その画面S10の一部に購入商品の合計点数、値引額、合計金額等を表示する領域R6を含む。また、支払い選択画面S10は、上記領域R6以外の部分に、現金ボタンB21と、クレジットボタンB22と、戻るボタンB23とを表示する。現金ボタンB21は、現金で支払いを行う客がタッチする。クレジットボタンB22は、クレジットカードで支払いを行う客がタッチする。戻るボタンB23は、クーポン選択画面S7に戻ることを希望する客がタッチする。
ここで、領域R6に表示される点数は、取引メモリ301に記憶された商品販売データに含まれる販売点数の合計である。値引額は、取引メモリ301に記憶されたクーポンデータの特典情報から導出される金額である。合計金額は、取引メモリ301に記憶された商品販売データに含まれる販売金額の合計と、値引額と、補正データに含まれる費用とから導出される金額である。CPU110は、取引メモリ301に記憶された各データから合計点数、値引額、合計金額等を算出し、領域R6に表示させる。
支払い選択画面S10を表示させたCPU110は、Act60として戻るボタンB23がタッチ操作されたか否かを確認する。戻るボタンB23がタッチ操作されていない場合(Act60にてNO)、CPU110は、Act61としてクレジットボタンB22がタッチ操作されたか否かを確認する。クレジットボタンB22がタッチ操作されていない場合(Act61にてNO)、CPU110は、Act62として現金ボタンB21がタッチ操作されたか否かを確認する。現金ボタンB21がタッチ操作されていない場合(Act62にてNO)、CPU110は、Act60の処理に戻る。ここにCPU110は、Act60乃至Act62により、戻るボタンB23がタッチ操作されるか、クレジットボタンB22がタッチ操作されるか、現金ボタンB21がタッチ操作されるのを待ち受ける。
Act60乃至Act62の待ち受け状態において、タッチパネル102からの信号により戻るボタンB23がタッチ操作されたことを検知すると(Act60にてYES)、CPU110は、Act51の処理に戻る。すなわちCPU110は、タッチパネル102の画面を支払い選択画面S10からクーポン選択画面S7に戻す。以後、CPU110は、Act51以降の処理を前記と同様に実行する。
Act60乃至Act62の待ち受け状態において、タッチパネル102からの信号によりクレジットボタンB22がタッチ操作されたことを検知した場合には(Act61にてYES)、CPU110は、図11のAct71の処理に進む。
Act71の処理に進むと、CPU110は、タッチパネル102にクレジット決済画面S11(図24を参照)を表示させる。
クレジット決済画面S11の一例を図24に示す。クレジット決済画面S11は、その画面の一部に、クレジット支払いに係る情報として合計金額欄、支払い方法欄及びカード会社欄を備えた領域R7を含む。そしてクレジット決済画面S11は、合計金額欄に合計金額を表示する。支払い方法欄及びカード会社欄は空欄である。また、クレジット決済画面S11は、領域R7以外の部分に戻るボタンB24を表示する。
クレジット決済画面S11を確認した客は、クレジットカードをカード挿入口105に挿入する。そうすると、このクレジットカードのデータがカードリーダ118によって読み取られる。なお、クレジットカードによる支払いを取り止める客は、戻るボタンB24にタッチする。
クレジット決済画面S11を表示させたCPU110は、Act72として戻るボタンB24がタッチ操作されたか否かを確認する。戻るボタンB24がタッチ操作されていない場合(Act72にてNO)、CPU110は、Act73としてカードリーダ118によりクレジットカードのデータが読み取られたか否かを確認する。クレジットカードのデータが読み取られていない場合(Act73にてNO)、CPU110は、Act72の処理に戻る。ここにCPU110は、Act72及びAct73の処理により、戻るボタンB24がタッチ操作されるかクレジットカードのデータが読み取られるのを待ち受ける。
Act72及びAct73の待ち受け状態において、タッチパネル102からの信号により戻るボタンB24がタッチ操作されたことを検知した場合(Act72にてYES)、CPU110は、図10のAct59の処理に戻る。すなわちCPU110は、タッチパネル102の画面をクレジット決済画面S11から支払い選択画面S10に戻す。そしてCPU110は、Act59以降の処理を前記と同様に実行する。
Act72及びAct73の待ち受け状態において、カードリーダ118からの信号によりクレジットカードのデータが読み取られたことを検知した場合には(Act73にてYES)、CPU110は、Act74としてストアサーバ3にクレジットカードの認証処理を要求する。認証要求を受けたストアサーバ3は、クレジットカード会社のホストコンピュータにクレジットカードの認証を問い合わせる等の認証処理を行う。
クレジットカードの認証要求を行ったCPU110は、Act75としてタッチパネル102に通信中画面を表示させる。通信中画面は、客に通信中であることを通知するためのメッセージを表示する。
CPU110は、Act76としてクレジットカードの認証が終了するのを待機する。ここで、ストアサーバ3からクレジットカードの認証結果を受信すると(Act76にてYES)、CPU110は、通信中画面を消去した後、Act77としてクレジットカードが承認されたか否かを判断する。クレジットカードが承認されなかった場合(Act77にてNO)、CPU110は、図10のAct59の処理に戻る。すなわちCPU110は、タッチパネル102の画面をクレジット決済画面S11から支払い選択画面S10に戻す。そしてCPU110は、Act59以降の処理を前記と同様に実行する。
クレジットカードが承認された場合には(Act77にてYES)、CPU110は、Act78としてタッチパネル102にクレジット確認画面S12(図25を参照)を表示させる。
クレジット確認画面S12の一例を図25に示す。クレジット確認画面S12は、クレジット決済画面S11において、領域R7の支払い方法欄とカード会社欄とに、支払い方法と、クレジットカードのデータから得られたカード会社名の情報とをそれぞれ表示させたものである。またクレジット確認画面S12は、クレジット決済画面S11において、確認ボタンB25を追加する。戻るボタンB24については、クレジット決済画面S11のものと同様である。
クレジット確認画面S12を確認し、クレジット支払いを確定させる客は、確認ボタンB25にタッチする。クレジット支払いを取り止める客は、戻るボタンB24にタッチする。
クレジット確認画面S12を表示させたCPU110は、Act79として戻るボタンB24がタッチ操作されたか否かを確認する。戻るボタンB24がタッチ操作されていない場合(Act79にてNO)、CPU110は、Act80として確認ボタンB25がタッチ操作されたか否かを確認する。確認ボタンB25がタッチ操作されていない場合(Act80にてNO)、CPU110は、Act79の処理に戻る。ここにCPU110は、Act79及びAct80の処理により、戻るボタンB24がタッチ操作されるか確認ボタンB25がタッチ操作されるのを待ち受ける。
Act79及びAct80の待ち受け状態において、タッチパネル102からの信号により戻るボタンB24がタッチ操作されたことを検知した場合(Act79にてYES)、CPU110は、図10のAct59の処理に戻る。すなわちCPU110は、タッチパネル102の画面をクレジット確認画面S12から支払い選択画面S10に戻す。そしてCPU110は、Act59以降の処理を前記と同様に実行する。
これに対し、タッチパネル102からの信号により確認ボタンB25がタッチ操作されたことを検知した場合には(Act80にてYES)、CPU110は、Act81としてストアサーバ3にクレジットカードによる決済要求を指示する。この指示を受けて、ストアサーバ3は、クレジットカード会社のホストコンピュータにカード取引データを送信する等の決済処理を実行する。
クレジットカードによる決済要求を指示したCPU110は、Act82としてタッチパネル102に前記と同様の通信中画面を表示させる。またCPU110は、Act83としてストアサーバ3から決済終了の通知を待ち受ける。そして、ストアサーバ3から決済終了の通知を受信すると(Act83にてYES)、CPU110は、Act84としてプリンタ116を動作させてクレジット伝票の印字を制御する。この制御により、プリンタ116によって印刷されたクレジット伝票がレシート発行口104から発行される。このときCPU110は、Act85としてタッチパネル102に伝票発行画面を表示させる。伝票発行画面は、例えばクレジット伝票がレシート発行口104から発行されることを客に通知するためのメッセージを表示する。その後、CPU110は、図13のAct111の処理に進む。
一方、図10に示すAct60乃至Act62の待ち受け状態において、タッチパネル102からの信号により現金ボタンB21がタッチ操作されたことを検知した場合には(Act62にてYES)、CPU110は、図12のAct91の処理に進む。
Act91の処理に進むと、CPU110は、タッチパネル102に現金決済画面S13(図26を参照)を表示させる。
現金決済画面S13の一例を図26に示す。現金決済画面S13は、その画面の一部に、現金支払いに係る情報として合計金額欄及び投入金額欄を備えた領域R8を含む。そして現金決済画面S13は、合計金額欄に合計金額を表示し、投入金額欄に現時点の投入金額として0円を表示する。投入金額欄は空欄であってもよい。また現金決済画面S13は、紙幣用の投入枚数表示欄R9と、硬貨用の投入枚数表示欄R10とを含む。さらに現金決済画面S13は、領域R8,R9,R10以外の部分に、戻るボタンB26を表示する。
紙幣用の投入枚数表示欄R9は、10000円、5000円、2000円、1000円の金種毎に上段と下段の2段で構成されており、上段は金種を表示する。下段は、対応する金種の紙幣の紙幣入出口106からの投入枚数を表示する。
硬貨用の投入枚数表示欄R10は、500円、100円、50円、10円、5円、1円の金種毎に上段と下段の2段で構成されており、上段は金種を表示する。下段は、対応する金種の硬貨の硬貨投入口107からの投入枚数を表示する。
なお、Act91の時点では、投入枚数表示欄R9及び投入枚数表示欄R10の各下段は空欄である。各下段に、それぞれ投入枚数として“0”を表示してもよい。
現金決済画面S13を確認した客は、代金として支払う貨幣のうち紙幣を紙幣入出口106に投入し、硬貨を硬貨投入口107に投入する。紙幣入出口106から紙幣が投入されると、紙幣選別部205によって紙幣の金種が識別される。そして、紙幣カウンタ206によって金種毎に紙幣の投入枚数が計数される。同様に、硬貨投入口107から硬貨が投入されると、硬貨選別部208によって硬貨の金種が識別される。そして、硬貨カウンタ209によって金種毎に硬貨の投入枚数が計数される。そしてコントローラ204により入金額が算出され、その入金額データがCPU110に通知される。
現金決済画面S13を表示させたCPU110は、Act92として戻るボタンB26がタッチ操作されたか否かを確認する。戻るボタンB26がタッチ操作されていない場合、CPU110は、Act93として自動釣銭機119に現金(硬貨または紙幣)が投入されたか否かを確認する。自動釣銭機119に現金が投入されると、自動釣銭機119からCPU110に入金額データが通知される。換言すれば、CPU110に入金額データが通知されていない状態では、自動釣銭機119に現金は投入されていないと見做すことができる。自動釣銭機119に現金が投入されていない場合(Act93にてNO)、CPU110は、Act92の処理に戻る。ここにCPU110は、Act92及びAct93の処理により、戻るボタンB26がタッチ操作されるか現金が投入されるのを待ち受ける。
なお、自動釣銭機119に現金が投入されたか否かを確認する方法は、上述した入金額データの通知有無を確認する方法に限定されない。例えば、紙幣入出口106または硬貨投入口107に紙幣又は硬貨が投入されたことに応じてコントローラ204からCPU110に所定のコマンドを通知することで、CPU110が、自動釣銭機119に現金が投入されたか否かを確認してもよい。
Act92及びAct93の待ち受け状態において、タッチパネル102からの信号により戻るボタンB26がタッチ操作されたことを検知した場合(Act92にてYES)、CPU110は、図10のAct59の処理に戻る。すなわちCPU110は、タッチパネル102の画面を現金決済画面S13から支払い選択画面S10に戻す。そしてCPU110は、Act59以降の処理を前記と同様に実行する。
Act92及びAct93の待ち受け状態において、現金が投入されたと認識した場合(Act93にてYES)、CPU110は、Act94として自動釣銭機119の紙幣カウンタ206で計数されているデータと硬貨カウンタ209で計数されているデータとを取得する。そしてCPU110は、紙幣カウンタ206で計数されているデータ、すなわち金種別の紙幣投入枚数及び紙幣リジェクト回数を紙幣メモリ302に記憶させる。同様にCPU110は、硬貨カウンタ209で計数されているデータ、すなわち金種別の硬貨投入枚数及び硬貨リジェクト回数を硬貨メモリ303に記憶させる。
次いでCPU110は、Act95として現金決済画面S13の領域R8における投入金額欄に、入金額データの金額を表示させる。またCPU110は、Act96として現金決済画面S13の領域R9に紙幣メモリ302のデータB1,B2,B3,B4を表示させ、領域R10に硬貨メモリ303のデータC1,C2,C3,C4,C5,C6を表示させる。
CPU110は、Act97として合計金額と投入金額とを比較し、合計金額に対して投入金額が不足しているか否かを判断する。そして不足している場合(Act97にてYES)、CPU110は、Act98として、図27に示すように、現金決済画面S13の領域R8に不足金額欄を追加し、合計金額と支払い金額との差額を表示する。その後、CPU110は、Act92に戻り、戻るボタンB26がタッチ操作されるか、さらに現金が投入されるのを待ち受ける。
一方、Act97において、投入金額が合計金額以上であった場合(Act97にてNO)、CPU110は、Act99としてタッチパネル102に現金確認画面S14(図28)を表示させる。
現金確認画面S14の一例を図28に示す。現金確認画面S14は、現金決済画面S13と同様の領域R8、R9及びR10を含む。また現金確認画面S14は、戻るボタンB26とともに確認ボタンB27を表示する。ただし、領域R8においては、不足金額欄の代わりに釣銭金額欄とする。そしてCPU110は、投入金額と合計金額との差額を釣銭額として釣銭金額欄に表示させる。
現金確認画面S14を確認し、現金による支払いを確定させる客は、確認ボタンB27にタッチする。確定させない客は、戻るボタンB26にタッチする。
現金確認画面S14を表示させたCPU110は、Act100として戻るボタンB26がタッチ操作されたか否かを確認する。戻るボタンB26がタッチ操作されていない場合(Act100にてNO)、CPU110は、Act101として確認ボタンB27がタッチ操作されたか否かを確認する。確認ボタンB27がタッチ操作されていない場合(Act101にてNO)、CPU110は、Act100の処理に戻る。ここにCPU110は、Act100及びAct101の処理により、戻るボタンB26がタッチ操作されるか確認ボタンB27がタッチ操作されるのを待ち受ける。
Act100及びAct101の待ち受け状態において、タッチパネル102からの信号により戻るボタンB26がタッチ操作されたことを検知した場合(Act100にてYES)、CPU110は、図10のAct59の処理に戻る。すなわちCPU110は、タッチパネル102の画面をクレジット確認画面S12から支払い選択画面S10に戻す。そしてCPU110は、Act59以降の処理を前記と同様に実行する。
これに対し、タッチパネル102からの信号により確認ボタンB27がタッチ操作されたことを検知した場合には(Act101にてYES)、CPU110は、Act102としてプリンタ116を動作させて買上レシートの印字を制御する。この制御により、プリンタ116によって印刷された買上レシートがレシート発行口104から発行される。このときCPU110は、Act103としてタッチパネル102にレシート発行画面を表示させる。レシート発行画面は、例えば買上レシートがレシート発行口104から発行されることを客に通知するためのメッセージを表示する。紙幣入出口106又は硬貨払出口108から釣銭が払い出されることを客に通知するためのメッセージを含めてもよい。その後、CPU110は、図13のAct111の処理に進む。
Act111の処理に進むと、CPU110は、クレジット伝票またはレシートの発行から所定時間(例えば5秒)が経過するのを待機する。そして所定時間が経過したことを確認すると(Act111にてYES)、CPU110は、Act112としてタッチパネル102に終了画面S15(図29参照)を表示させる。
終了画面S15の一例を図29に示す。終了画面S15は、決済終了後の客の動作を案内するためのメッセージM8を表示する。
終了画面S15を確認した客は、扉(蓋体1013)をあけて収容室1012aから商品を取り出す。そして客は、商品を持って袋詰め用のカウンタまで行き、袋詰めを行う。
終了確認画面S15を表示させたCPU110は、Act113として所定時間(例えば5秒)が経過するのを待機する。そして所定時間が経過したことを確認すると(Act113にてYES)、CPU110は、Act114として登録メモリ301、紙幣メモリ302及び硬貨メモリ303のデータをクリアする。以上で、CPU110は、制御プログラムに従った処理を終了する。なお、処理を終了した後、CPU110は、再びAct1から処理を開始する。すなわちCPU110は、タッチパネル102にスタート画面S1を表示させる。
ここにCPU110は、図12のAct91乃至Act93及びAct97乃至Act102の処理を実行することで、決済処理手段を構成する。また、CPU110は、図12のAct94乃至Act96の処理を実行することで、報知手段を構成する。
このように本実施形態のPOS端末1においては、客が購入する商品を読取装置101の収容室1012a内に入れると、会員確認画面S2が表示される。ここで、客が会員バーコードを読取窓103に翳すと、バーコードリーダ117により会員バーコードが読み取られる。そしてPOS端末1においては、会員バーコードのデータから会員データが導出され、取引メモリ301に記憶される。
会員データが取引メモリ301に記憶されるか、客が会員確認画面S2の非会員ボタンB2にタッチすると、POS端末1においては、リーダライタ1016が起動して、商品に付されたRFIDタグのデータが読み取られる。そしてこのRFIDタグのデータに基づいて、客が購入する商品の販売データが生成され、取引メモリ301に記憶される。また、タッチパネル102の画面が登録画面S3に切り替わり、この登録画面S3に、客が購入する商品の商品名、販売点数及び販売金額等が表示される。
登録画面S3の表示内容から商品登録が終了したと判断した客は、登録画面S3の支払いボタンB5にタッチする。ここで、客が購入する商品の中に例えば裾直しが必要な商品が含まれていると、タッチパネル102の画面が登録画面S3から補正確認画面S4に切り替わる。裾直し等の補正行為が必要な商品が含まれていない場合には、タッチパネル102の画面が登録画面S3からクーポン選択画面S7に切り替わる。
補正確認画面S4を確認した客は、裾直しを希望する場合、補正確認画面S4の「はい」ボタンB7にタッチする。そうすると、タッチパネル102の画面が補正確認画面S4から補正商品選択画面S5に切り替わる。
補正商品選択画面S5を確認した客は、補正対象の商品毎に補正の種類を決定して、補正ボタン群B9のなかの該当するボタンにタッチする。補正対象の商品全てについて補正の種類を決定したならば、客は、補正商品選択画面S5の支払いボタンB10にタッチする。そうすると、タッチパネル102の画面が補正商品選択画面S5から補正承諾画面S6に切り替わる。
補正承諾画面S6を確認した客は、補正を行うか否かを決定する。補正を行う場合、客は、補正承諾画面S6の「はい」ボタンB12にタッチする。そうすると、タッチパネル102の画面が補正承諾画面S6からクーポン選択画面S7に切り替わる。
クーポン選択画面S7が表示された状態で、客がクーポン券のクーポンバーコードを読取窓103に翳すと、バーコードリーダ117によりクーポンバーコードが読み取られる。そしてPOS端末1においては、タッチパネル102の画面がクーポン選択画面S7からクーポン確認画面S9に切り替わる。
クーポン確認画面S9を確認した客は、「はい」ボタンB19にタッチする。そうすると、クーポンデータが取引メモリ301に記憶される。また、タッチパネル102の画面がクーポン確認画面S9から支払い選択画面S10に切り替わる。なお、クーポン選択画面S7が表示された状態で、客が不使用ボタンB14にタッチした場合は、タッチパネル102の画面がクーポン選択画面S7から支払い選択画面S10に切り替わる。
支払い選択画面S10を確認した客は、代金(合計金額)を現金で支払う場合、現金ボタンB21にタッチする。そうすると、タッチパネル102の画面が支払い選択画面S10から現金決済画面S13に切り替わる。そしてこの現金決済画面S13に、紙幣用の投入枚数表示欄R9と、硬貨用の投入枚数表示欄R10とが表示される。
客は、代金として支払う紙幣については紙幣入出口106へ投入し、硬貨については硬貨投入口107へ投入する。紙幣が紙幣入出口106から投入されると、自動釣銭機119においては、その紙幣の金種が識別され、金種別に投入枚数が計数される。そして、この金種別の紙幣投入枚数のデータは、紙幣メモリ302にて記憶される。同様に、硬貨が硬貨投入口107から投入されると、自動釣銭機119においては、その硬貨の金種が識別され、金種別に投入枚数が計数される。そして、この金種別の硬貨投入枚数のデータは、硬貨メモリ303にて記憶される。そして図27に示すように、紙幣メモリ302に記憶されたデータは紙幣用の投入枚数表示欄R9に表示され、硬貨メモリ303に記憶されたデータは硬貨用の投入枚数表示欄R10に表示される。
図27は、合計金額に対して投入金額が不足しているときの現金決済画面S13である。図27は、合計金額9720円に対し、客が5000円札を1枚、1000円札を3枚、500円硬貨を1枚、100円硬貨を2枚、10円硬貨を2枚投入した場合を示している。
このような場合において、客が1000円札を既に4枚投入したと勘違いすることがある。従来であれば、現金決済画面には投入金額しか表示されないので、勘違いであるか否かの判断が難しい。しかしながら、本実施形態のPOS端末1であれば、1000円札の投入枚数は3枚であることが現金決済画面S13に示されているので、勘違いであると判断できる。
また、現金決済画面S13には、投入金額と不足金額も表示される。したがって、客は投入枚数表示欄R9及びR19の表示内容とともに投入金額を見ることによって、投入した金額を、投入した貨幣の枚数とともに容易に知ることができる。また客は、投入枚数表示欄R9及びR19の表示内容とともに投入金額を見ることによって、不足している金額を、投入した貨幣の枚数とともに容易に知ることができる。
投入金額が合計金額に達するか超えると、タッチパネル102の画面は現金決済画面S13から現金確認画面S14に切り替わる。
図28は、合計金額9,720円に対して投入金額が10,720円であり、1,000円の釣銭が発生した場合の現金確認画面S14である。図28に示すように、現金確認画面S14にも現金決済画面S13と同様に、紙幣用の投入枚数表示欄R9と硬貨用の投入枚数表示欄R10とが表示される。したがって客は、現金確認画面S14を確認することで、最終的に支払った貨幣の枚数を金種別に知ることができる。
現金確認画面S14を確認した客は、確認ボタンB27にタッチする。そうすると、タッチパネル102の画面が現金確認画面S14からレシート発行画面に切り替わる。そこで客は、レシート発行口104から発行される買上レシートを回収する。その後、タッチパネル102の画面がレシート発行画面から終了画面に切り替わる。客は、扉を開けて収容室1012aから商品を取り出し、袋詰めを行う。
以上で、商品の売買を伴う商取引の登録開始から決済終了までの動作が終了する。
以下、実施形態の変形例について説明する。
図30は、現金決済画面S13における紙幣用の投入枚数表示欄R9と硬貨用の投入枚数表示欄R10とを変更した例である。すなわち、図30に示す現金決済画面S131は、投入枚数表示欄R91においては実際に投入された紙幣の金種のみ選択して投入枚数を表示する。また同様に、投入枚数表示欄R101においては実際に投入された硬貨の金種のみ選択して投入枚数を表示する。
このような構成を採用することにより、画面S131に表示される金種の貨幣はすべて投入されたものであるので、操作者がどの金種を投入したのかがより明確に表示されるようになる。
図31は、現金決済画面S13における紙幣用の投入枚数表示欄R9と硬貨用の投入枚数表示欄R10とを変更した例である。すなわち、図31に示す現金決済画面S132は、紙幣用の投入枚数表示欄R92と硬貨用の投入枚数表示欄R102のそれぞれについて、リジェクト回数をも表示するようにしている。
例えば硬貨投入口107に投入された硬貨は、正常であればリジェクトされることなく硬貨金庫202に収容される。しかし、例えば硬貨が変形していたために硬貨リジェクト部210によってその効果がリジェクトされる場合がある。このような場合、現金決済画面S132に表示される投入金額は、客が投入した金額よりも少なくなる。このような場合でも、図31の現金決済画面S132であれば、リジェクトされた硬貨または紙幣の有無を確認できるので、何故、投入金額が少なく表示されているのかその原因を操作者が容易に知ることができる。
報知手段は、金種別の貨幣の枚数をタッチパネル102に表示する手段に限定されるものではない。タッチパネル102とは別に設けたディスプレイに表示してもよい。また、表示以外の報知手段、例えば音声出力等によって報知するようにしてもよい。
決済装置は、セルフ式のPOS端末に限定されるものではない。店員が操作する通常のPOS端末であってもよい。また、登録装置と決済装置とを分離し、登録装置については店員が操作し、決済装置については客が操作するセミセルフ式のPOS端末であってもよい。
自動釣銭機119は、紙幣と硬貨とをそれぞれ分離したものであってもよい。すなわち硬貨専用の自動釣銭機を決済装置が搭載し、投入された硬貨について金種別の投入枚数を報知するものであってもよい。同様に、紙幣用の自動釣銭機を決済装置が搭載し、投入された紙幣について金種別の投入枚数を報知するものであってもよい。
なお、決済装置の譲渡は一般に、制御プログラム等のプログラムがROMに記憶された状態にて行われる。しかしこれに限らず、決済装置が備える書き込み可能な記憶デバイスに、この決済装置とは個別に譲渡された制御プログラム等がユーザなどの操作に応じて書き込まれてもよい。制御プログラム等の譲渡は、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。記録媒体は、CD−ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。また、プログラムのインストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。