JP2018021331A - 橋梁用防護柵 - Google Patents

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Abstract

【課題】幅の狭い地覆であっても、既設の地覆を利用して、道路構造令において定められた建築限界を確保した橋梁用防護柵を提供する。【解決手段】道路用橋梁における地覆上面に載置され、複数のアンカーボルト取付孔21を有するベース部材2と、前記ベース部材2よりも上方に位置する柱部3と、前記ベース部材2に固定され、少なくとも一部が前記アンカーボルト取付孔21よりも上方かつ道路と反対の方向である後方に延びる保持部材4であって、前記柱部3を保持する柱部保持部43を有する保持部材4と、を備え、前記柱部保持部43は、前記柱部3の少なくとも前方部分と側方部分とを保持する。【選択図】図5

Description

本発明は、特に、狭小な地覆に対して好適な橋梁用防護柵に関する。
近年、老朽化した道路構造物などの社会インフラが損傷することにより、死傷者の発生するような重大事故が発生している。このため、老朽化した社会インフラの更新が急務となっており、この更新が国や自治体によって推進されている。
例えば特許文献1には、既設のコンクリート製の地覆を用いた橋梁用防護柵の更新工法について記載されている。
ここで、特に自治体(都道府県及び市区町村)が管理する橋梁(道路用橋梁)は、国が管理する橋梁に比べて、例えば設置時期が古かったり橋長が短かったりすること等により地覆の幅が狭く形成されていることが多い。
しかし、円滑な交通に支障をきたさないように、構造物を配置してはならない範囲に関し、道路構造令(政令)において定められた建築限界を確保することが、幅の狭い地覆に橋梁用防護柵を設けることでは困難な場合があった。このような場合、特許文献1に記載の更新工法を採用できず、例えば既設の幅の狭い地覆を撤去した上で新たな幅の広い地覆を構築する必要があって、更新工事の大幅なコストアップの一要因となっていた。
特開2015−148148号公報
そこで本発明は前記問題に鑑み、幅の狭い地覆であっても、既設の地覆を利用して、道路構造令において定められた建築限界を確保した橋梁用防護柵を提供することを課題とする。
本発明は、道路用橋梁における地覆上面に載置され、複数のアンカーボルト取付孔を有するベース部材と、前記ベース部材よりも上方に位置する柱部と、前記ベース部材に固定され、少なくとも一部が前記アンカーボルト取付孔よりも上方かつ道路と反対の方向である後方に延びる保持部材であって、前記柱部を保持する柱部保持部を有する保持部材と、を備え、前記柱部保持部は、前記柱部の少なくとも前方部分と側方部分とを保持する橋梁用防護柵である。
この構成によると、保持部材の少なくとも一部はベース部材のアンカーボルト取付孔よりも上方かつ後方に延びており、柱部保持部が柱部の少なくとも前方部分と側方部分とを保持する。このため、柱部をベース部材の後方に位置させることができる。
また、前記保持部材は、前記ベース部材に固定されており上方に延びる第1部分と、該第1部分の上部から後方に延びる第2部分と、を備え、前記第2部分が前記柱部保持部を有するものとできる。
この構成によると、ベース部材に固定するための第1部分と、柱部を保持するための第2部分とを別々に設けることができるので、保持部材を構成しやすい。
また、前記第1部分は、前記ベース部材の上面から上方に延びる部分であり、前記第2部分は、前記第1部分の上端から後方に延びる板状の部分であり、前記ベース部材の上面に対して前記第2部分の延びる方向のなす角度は、前方から後方に向かって下り勾配となる角度10度と、前方から後方に向かって登り勾配となる角度30度との間の角度であるものとできる。
この構成によると、車両衝突時等の外力が橋梁用防護柵に働いた場合、第2部分が後方に移動するように保持部材が変形する。この変形により外力が吸収されることにより、ベース部材を地覆に固定するアンカーボルトにかかる引き抜き力を低減でき、地覆の損傷を抑制できる。
また、前記第1部分は、前記ベース部材の上面から上方に延びる板状の部分であり、前記第2部分は、前記第1部分の上端から後方に延びる板状の部分であり、前記第1部分と前記第2部分とは90度以上の角度で交差しているものとできる。
この構成によると、車両衝突時等の外力が橋梁用防護柵に働いた場合、90度以上の角度で交差している第1部分と第2部分との角度が広がるように保持部材が変形する。この変形により外力が吸収されることにより、ベース部材を地覆に固定するアンカーボルトにかかる引き抜き力を低減でき、地覆の損傷を抑制できる。
また、前記保持部材が、前方保持部と、該前方保持部よりも後方で前記ベース部材に固定されている後方保持部とを備えるものとできる。
この構成によると、保持部材が、少なくとも前方保持部と後方保持部の2部材からなるので、保持部材が1部材からなる場合に比べて、柱部をより安定的に支えることができる。
また、前記保持部材が、前記前方保持部と前記後方保持部とを連結する中間補強部を備えるものとできる。
この構成によると、中間補強部が前方保持部と後方保持部とを補強できるため、保持部材の強度を更に高めることができる。
また、前記柱部は、前記後方保持部の上面により下端部が保持され、かつ、前記前方保持部を貫通するものとできる。
この構成によると、柱部が前方保持部を貫通することで、長手方向に連続した柱部を前方保持部と後方保持部の両方で保持できる。このため、ベース部材に対し、保持部材を介して柱部を確実に支持できる。
本発明によると、柱部をベース部材の後方に位置させることができるので、幅の狭い地覆であっても、既設の地覆を利用して、道路構造令において定められた建築限界を確保できる。
本発明につき、一実施形態に係る橋梁用防護柵のうちベースユニットを示す左側面図である。 同ベースユニットを示し、(a)は平面図、(b)は底面図である。 同ベースユニットを示し、(a)は正面図、(b)は背面図である。 本実施形態に係る橋梁用防護柵のうちベースユニットと支柱とを示す斜視図である。 本実施形態に係る橋梁用防護柵のうちベースユニット、支柱、横梁(二点鎖線表示)を示す斜視図である。 本実施形態に係る橋梁用防護柵のうちベースユニットと支柱とを示し、外力を受けて支柱が後方に移動した場合を示す左側面図である。
次に、本発明につき実施形態を取り上げて説明を行う。なお、本実施形態はあくまでも本発明を理解するための一例を示したに過ぎず、各部の形状、構造、材質等に関し、本実施形態以外のバリエーションが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で許容されていることは言うまでもない。
また、以下の説明における上下及び前後左右の表現は、橋梁用防護柵の内側(設置状態における道路側)から外側(設置状態における道路と反対側、河川側)を見た場合の方向表現である。
本実施形態の橋梁用防護柵は、地覆W(図1に二点鎖線で図示)に固定される、道路の延長方向に沿って設けられた複数のベースユニット1と、複数のベースユニット1の各々に取り付けられ、各ベースユニット1から上方に延びる支柱5と、複数の支柱5に交わるように横方向に延びる複数の横梁6とを備える。図5に、1台のベースユニットに1本の支柱5を取り付けた状態を実線で示し、支柱5に取り付けられる3本の横梁6を二点鎖線で示している。ベースユニット1は、図1等に示すように、ベース部材2、柱部3、保持部材4からなる鋼製の部材である。
ベース部材2は、道路用橋梁における地覆Wの上面に載置される部分である。ベース部材2は、複数のアンカーボルト取付孔21を有している。本実施形態では、図1及び図2(a)(b)に示すように、平面視で左右方向に長く前後方向に短い長方形の平板状体であって、4箇所のアンカーボルト取付孔21を有している。アンカーボルト取付孔21は、保持部材4のうち前方保持部4Fの前方に2箇所、左右側方に2箇所設けられている。各アンカーボルト取付孔21は前後方向に長い長孔である。これによりベース部材2を、前後方向を調整して地覆Wの上面に載置することができる。地覆Wに埋め込まれたアンカーボルトBをアンカーボルト取付孔21に通し、アンカーボルトBのベース部材2から突出した部分にナットNを締結することで、ベース部材2を地覆Wに固定できる。なお、各アンカーボルト取付孔21は左右方向に長い長孔とすることもできる。この場合、例えば地覆Wの内部に位置する鉄筋にアンカーボルトBが干渉しないようにするため、アンカーボルトBまたはベース部材2全体を左右方向(橋梁の延長方向)にずらして配置することができる。また、ひとつのベース部材2に前後方向に長い長孔であるアンカーボルト取付孔21と、左右方向に長い長孔であるアンカーボルト取付孔21を共存させることもできる。
柱部3はベース部材2よりも上方に位置する部分である。柱部3は長手方向に連続した1本の部材から構成されており、長手方向が上下方向に一致するように配置されている。本実施形態の柱部3は、横断面視略正方形である1本の角型鋼管が用いられている。図3(a)(b)に示すように、柱部3の前面下部には前方支柱固定ボルト孔33が2箇所に貫通し、後面上部には後方支柱固定ボルト孔34が2箇所に貫通している。そして、柱部3の前後面の1箇所には同一高さで、横梁固定ボルト孔35が貫通している。
支柱5は柱部3に取り付けられる。図4及び図5に示すように、本実施形態における支柱5は柱部3のうち保持部材4(より詳しくは前方保持部4F)の上面よりも上方の部分を外方から覆うように取り付けられる。このため、支柱5として中空部材を用いることができるので、支柱5を軽量化できる。支柱5の取り付けは、前方支柱固定ボルト孔33及び後方支柱固定ボルト孔34を用いて、図5に示すように外部からボルトが取り付けられてなされる。また、本実施形態における3本の横梁6のうち下側の1本は、支柱5及び柱部3をボルトが貫通することで取り付けられる。柱部3と支柱5との上下方向における重なり寸法は、柱部3の前後または左右の断面寸法以上(1倍以上)の寸法にすることが望ましく、前記断面寸法の1倍以上2倍以下とすることがより望ましい(なお、2倍を超えることもできる)。支柱5は柱部3に対し、ぐらつきのないように強固に取り付けられる。また本実施形態では、柱部3の上端部に、前後方向に延びる補強板31が設けられている。この補強板31は、柱部3において開口している上端部を前後方向に補強することで、車両が衝突した際等の外力によって、柱部3が前後方向につぶされるように変形し、この変形により柱部3と支柱5との取り付け状態(嵌合状態)が緩むことや、衝突時の外力が有効に保持部材4に伝えられなくなることを抑制する。
このように、柱部3と支柱5とを別個に形成することができるので、例えば柱部3を鋼製とし、支柱5をアルミ合金製とすることができる。よって、橋梁用防護柵の構成部材について材料選択の自由度が高く、例えば所望の強度や所望の外観を有し、しかも軽量化された支柱5を容易に形成できる。また、設置位置の勾配や段差への対応、ベース部材2を地覆W中の鉄筋を回避するように配置すること、そして顧客の要望に対応することが容易である。
保持部材4は、ベース部材2に固定されている。本実施形態では溶接によって固定されている。保持部材4の少なくとも一部(本実施形態では後方保持部4Bの一部を除いた部分)がベース部材2のアンカーボルト取付孔21の上端位置よりも上方かつ後方に延びる。そして保持部材4は、柱部3を保持する柱部保持部43を有する。
本実施形態の保持部材4は、前方側に位置する前方保持部4Fと、前方保持部4Fに向かい合うようにして、前方保持部4Fよりも後方でベース部材2に固定されている後方保持部4Bとを備える。保持部材4が、少なくとも前方保持部4Fと後方保持部4Bの2部材からなるので、保持部材4が1部材からなる場合に比べて、保持部材4の強度を高めることができる。また、保持部材4が1部材からなる場合に比べて、柱部3をより安定的に支えることができる。しかも、後述のように、座屈強度(本説明では部材が塑性変形を開始する応力に対応する強度のことを言う)の設定に関し、前方保持部4Fと後方保持部4Bとで強度を分担させることができるため、1部材よりも自由度の高い設定が可能である。ただし、保持部材4が2部材からなる構成に限定されるものではなく、保持部材4が1部材からなる構成とすることもできる。
前方保持部4F、後方保持部4Bの各々は曲げ加工により、側面視で「へ」の字あるいは「V」の字状に屈曲して形成された1枚の板状体である。このように前方保持部4F、後方保持部4Bの各々を屈曲して形成することにより、地覆Wの上面に近い位置(下方位置)において建築限界を確保した状態で、保持部材4が柱部3を支持することが可能である。本実施形態では、前方保持部4Fを柱部3が上下に貫通する。このため、前方保持部4Fの幅寸法(左右寸法)は、柱部3の幅寸法よりも大きい。また、後方保持部4Bの幅寸法(左右寸法)も、柱部3の幅寸法よりも大きい。ただし、後方保持部4Bは前方保持部4Fのように柱部3が貫通するものではないので、幅寸法を柱部3の幅寸法よりも小さくすることもできる。なお、後方保持部4Bの幅寸法が柱部3の幅寸法以上である方が、柱部保持部43を柱部3の全周に確保できることから、強度を確保する観点で望ましい。そして、後方保持部4Bの上面により柱部3の下端部32が保持される。このため、前方保持部4Fの板厚よりも後方保持部4Bの板厚の方が大きくなっている。この構成により、後方保持部4Bが柱部3、支柱5、横梁6の荷重を確実に負担できる。
また、後方保持部4Bの後方には空間部Sが確保されている。この空間部Sは後方保持部4Bの変形を許容する空間である。具体的に、空間部Sは図6に示すように、後方保持部4Bにおける第1部分41の後方への倒れ込み、及び、第2部分42の後方かつ下方への移動を許容する。
前方保持部4F、後方保持部4Bの各々(以下「各保持部」と記載する)は、ベース部材2に固定されており上方に延びる第1部分41と、第1部分41の上部から後方に延びる第2部分42と、を備える。第1部分41は、ベース部材2の上面22から上方に延びる板状の部分である。第2部分42は、第1部分41の上端から後方に延びる板状の部分である。より詳しく言うと、前方保持部4Fの第1部分41は、ベース部材2の上面22に固定されており、垂直上方に延びている。一方、後方保持部4Bの第1部分41は、ベース部材2の背面23に固定されており、垂直上方に延びている。また、各保持部4F,4Bの第2部分42は後ろ斜め上方に延びている。各保持部4F,4Bにおける第1部分41は本実施形態では垂直上方に延びているが、これに限定されず、斜め上方に延びるよう構成することもできる。各保持部4F,4Bにおける第1部分41の延びる方向につき、ベース部材2の上面22に対する角度は90度を基準に前後10度の範囲内とすることが、保持部材4の変形のしやすさを担保するために望ましい。なお、第2部分42のベース部材2に対する角度、また、第1部分41及び第2部分42の相互の角度の設定に関しては後述する。
各保持部4F,4Bにおける第2部分42は柱部保持部43を有する。この柱部保持部43は、柱部3の少なくとも前方部分と側方部分とを保持する。本実施形態では、前方保持部4Fの第2部分42に柱部3が貫通し、後方保持部4Bの第2部分42に柱部3の下端部32が位置している。つまり、前方保持部4Fは相対的に柱部3の上部を保持し、後方保持部4Bは相対的に柱部3の下部を保持している。そして、各保持部4F,4Bの第2部分42と柱部3とは溶接により固定されている。溶接部分が柱部保持部43である。このため、各保持部4F,4Bにおける柱部保持部43は、柱部3の後方部分も加わって、柱部3の全周を保持している。なお、柱部保持部43が柱部3の前方部分と側方部分のみを保持する場合は、第2部分42において柱部3よりも後方に延びる部分を省略することもできる。
このように本実施形態の保持部材4は、ベース部材2に固定するための第1部分41と、柱部3を保持するための第2部分42とを別々に設けることができるので、保持部材4を構成しやすい。
また、柱部3が前方保持部4Fを貫通することで、長手方向に連続した柱部3を前方保持部4Fと後方保持部4Bの両方で保持できる。このため、ベース部材2に対し、保持部材4を介して柱部3を確実に支持できる。
本実施形態の保持部材4は、更に、前方保持部4Fと後方保持部4Bとを連結する中間補強部4Cを備える。この構成によると、中間補強部4Cが前方保持部4Fと後方保持部4Bとを補強できるため、保持部材4の強度を更に高めることができる。本実施形態の中間補強部4Cは、柱部3の前方であり前方保持部4Fと後方保持部4Bとの間に垂直方向に配置された板状体であって、ベース部材2と柱部3とにも連結されている。このように中間補強部4Cがベース部材2と柱部3とを連結するため、柱部3が後方に倒れ込もうとする場合に、中間補強部4Cが「突っ張る」ことで過剰な倒れ込みが抑制される。なお、本実施形態における前記連結は溶接によりなされている。
以上、本実施形態の橋梁用防護柵は、保持部材4の少なくとも一部がベース部材2のアンカーボルト取付孔21よりも上方かつ後方に延びており、柱部保持部43が柱部3の少なくとも前方部分と側方部分とを保持するよう構成されている。このため、柱部3をベース部材2の後方にずらせて位置させることができる。よって、柱部3、支柱5、横梁6を、地覆Wの上面に固定したベース部材2の後方に張り出すようにして位置させることができる。したがって、幅の狭い地覆Wであっても、既設の地覆Wを利用して、道路構造令において定められた建築限界を確保できる。
また、本実施形態の保持部材4は、適度な座屈強度に設定することで、支柱5や横梁6に車両が衝突した際に、衝突に係る外力によって保持部材4が座屈変形(本説明では塑性変形のことを言う)するものとし、変形によるエネルギー吸収に伴い保持部材4にて外力を吸収するよう構成できる。前述のように、側面視で「へ」の字あるいは「V」の字状とされた各保持部4F,4Bの形状は、前記適度な強度に応じて設定されている。
前記設定に関し、まず、ベース部材2の上面22に対して第2部分42の延びる方向のなす角度θ1は、前方から後方に向かって下り勾配となる角度10度と、前方から後方に向かって登り勾配となる角度30度との間の、40度の範囲内の角度とされている。より望ましい範囲は、前方から後方に向かって登り勾配となる角度で0度(水平)以上30度以下の範囲である。
一方、各保持部4F,4Bの第1部分41と第2部分42とは90度以上の角度θ2で交差している。本実施形態では図示のように鈍角で交差している。ただし、角度θ2は90度以上に限定されず、鋭角(90度未満)であってもよい。鋭角とする場合で、保持部材4の変形のしやすさを担保するためには、70度以上90度未満とすることが望ましい。
このような設定により、車両衝突時等の外力が橋梁用防護柵に働いた場合、保持部材4が適切に変形して、支柱5が後方に倒れ込むように傾く。これに伴い、本実施形態の前方保持部4Fにおいては、図6に示すように、第1部分41と第2部分42の両方が後方に引っ張られることになるため、第1部分41が後方に倒れて第2部分42が後方に移動する。その結果、第1部分41と第2部分42との交差部分の角度が広がるように前方保持部4Fが変形する。角度θ1,θ2を前記のように設定しておくことにより、支柱5の前記後方への倒れ込みに対して保持部材4が突っ張ることで抵抗となることが生じにくい。
一方、本実施形態の後方保持部4Bにおいては、支柱5の後方への倒れ込みの「支点」に近い位置に当該後方保持部4Bが存在するため、支柱5が後方へ倒れ込むに伴い、柱部3の下端部32は前方にせり出すように変形する。このため図6に示すように、第2部分42は前方に移動して、ベース部材2に対する傾斜が浅くなるように変形し、第1部分41は前方に向かい中間補強部4Cを押すよう変形する。その結果、第1部分41と第2部分42との交差部分の角度は狭まるように後方保持部4Bが変形する。
これらの変形により車両衝突時等の外力が吸収されることにより、ベース部材2を地覆Wに固定するアンカーボルトBにかかる引き抜き力を低減できる。このため、地覆Wの損傷を抑制できる。このように地覆Wの損傷を抑制できると、地覆Wの補修は不要となるか最低限の補修で済むため、損傷したベースユニット1、支柱5、横梁6を交換するだけで復旧が可能である。このため、復旧工事のコストを抑制できる。
なお本実施形態では、前方保持部4Fにおいて柱部保持部43の設けられた部分と中間補強部4Cが設けられた部分とで座屈強度が異なることにより、図6に示すように、第2部分42の途中でも曲げ変形が生じている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
例えば、前記実施形態のベース部材2は、柱部3の直下には存在していないが、ベース部材2を柱部3の直下まで延長させることもできる。
また、前記実施形態の柱部3は、図2(a)(b)に示すように、横断面視略正方形である角型鋼管が用いられていた。しかし、柱部3はこれに限定されず、例えば円形管、横断面視略長方形である角型管、チャンネル材、中実材料等、種々の形状としてよい。
また、柱部3と支柱5とを一体で形成することもできる。
また、保持部材4における第1部分41と第2部分42につき、本実施形態では板状とされていたが、柱部保持部43を確保できるのであれば、少なくとも一方が棒状等、他の形状であってもよい。
また、前記実施形態では、前方保持部4Fの第1部分41と後方保持部4Bの第1部分41とは略平行とされ、前方保持部4Fの第2部分42と後方保持部4Bの第2部分42とは略平行とされていた。しかし、これに限定されず、各部分41,42の延びる方向が異なっていてもよい。
また、前記実施形態のように1本の柱部3が前方保持部4Fを貫通するように構成せず、前方保持部4Fの上方と下方に別体の柱部3を位置させることもできる。さらに、前方保持部4Fと後方保持部4Bとの間に柱部3を配置せず、前記実施形態より拡大させた中間補強部4Cのみを配置することもできる。
また、後方保持部4Bの後方の空間部Sに補強材等を配置することにより、後方保持部4Bを補強することもできる。
また、後方保持部4Bにおける第2部分42の前端部(第1部分41との接合部付近)に上下に貫通する水抜き孔を設けることもできる。この水抜き孔により、柱部3の内部に浸入した雨水等を排出でき、ベースユニット1の腐食を抑制できる。
また、前記実施形態につき、第2部分42のベース部材2に対する角度θ1と、第1部分41と第2部分42との相互の角度θ2の設定とに関して述べた。これら角度の設定条件は、2条件とも満たすものに限定されず、いずれか1条件だけを満たすよう設定することもできる。このため、例えば第1部分41と第2部分42とは鋭角で交差させることもできる。
1 ベースユニット
2 ベース部材
21 アンカーボルト取付孔
3 柱部
32 柱部の下端部
4 保持部材
4F 前方保持部
4B 後方保持部
4C 中間補強部
41 第1部分
42 第2部分
43 柱部保持部
5 支柱
6 横梁
W 地覆
B アンカーボルト
θ1 ベース部材の上面に対して第2部分の延びる方向のなす角度
θ2 第1部分と前記第2部分とのなす角度

Claims (7)

  1. 道路用橋梁における地覆上面に載置され、複数のアンカーボルト取付孔を有するベース部材と、
    前記ベース部材よりも上方に位置する柱部と、
    前記ベース部材に固定され、少なくとも一部が前記アンカーボルト取付孔よりも上方かつ道路と反対の方向である後方に延びる保持部材であって、前記柱部を保持する柱部保持部を有する保持部材と、を備え、
    前記柱部保持部は、前記柱部の少なくとも前方部分と側方部分とを保持する橋梁用防護柵。
  2. 前記保持部材は、前記ベース部材に固定されており上方に延びる第1部分と、該第1部分の上部から後方に延びる第2部分と、を備え、
    前記第2部分が前記柱部保持部を有する、請求項1に記載の橋梁用防護柵。
  3. 前記第1部分は、前記ベース部材の上面から上方に延びる部分であり、
    前記第2部分は、前記第1部分の上端から後方に延びる板状の部分であり、
    前記ベース部材の上面に対して前記第2部分の延びる方向のなす角度は、前方から後方に向かって下り勾配となる角度10度と、前方から後方に向かって登り勾配となる角度30度との間の角度である、請求項2に記載の橋梁用防護柵。
  4. 前記第1部分は、前記ベース部材の上面から上方に延びる板状の部分であり、
    前記第2部分は、前記第1部分の上端から後方に延びる板状の部分であり、
    前記第1部分と前記第2部分とは90度以上の角度で交差している、請求項2または3に記載の橋梁用防護柵。
  5. 前記保持部材が、前方保持部と、該前方保持部よりも後方で前記ベース部材に固定されている後方保持部とを備える、請求項1〜4のいずれかに記載の橋梁用防護柵。
  6. 前記保持部材が、前記前方保持部と前記後方保持部とを連結する中間補強部を備える、請求項5に記載の橋梁用防護柵。
  7. 前記柱部は、前記後方保持部の上面により下端部が保持され、かつ、前記前方保持部を貫通する、請求項5または6に記載の橋梁用防護柵。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110008562A (zh) * 2019-03-28 2019-07-12 北京交通大学 基于监测控制偏离度的既有道路设施的工后损伤判定方法

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