JP2018020369A - 半田処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鏝先の熱を用いて半田片をより確実に加熱溶融させるとともに半田付け部まで確実に溶融半田を供給することが可能となる半田処理装置とする。【解決手段】加熱可能である上下に伸びた略筒形状の鏝先と、鏝先内の半田孔から供給した半田片を鏝先の内壁へ接触させる半田受止部とを備え、半田付けを行う半田付け基板上の半田付け部から前記半田受止部までの距離を半田孔の直径の2倍以下にし、溶融した半田を確実に半田付け部に供給する。【選択図】図4

Description

本発明は、半田片を加熱溶融する半田処理装置に関するものである。
近年、各種機器において電子部品を実装した電子回路が搭載されている。電子回路の形成工程においては、リード線を基板上の配線パターン(ランド)に接合する処理等のため、半田鏝を用いた半田付けが実施される。また半田付けの工程を機械的に実現させるため、鏝先の部分を備えた半田処理装置が利用されている。
このような半田処理装置は、例えば加熱された鏝先内に半田片(糸半田を切断したもの)を供給し、鏝先の熱を用いて半田片を加熱溶融することにより、下方へ溶融した半田を供給するように構成される。これにより、下方に配置しておいた基板に対する半田付け工程が実現可能である。
国際公開第2008/023461号
上記のように鏝先の熱を用いて半田片を加熱溶融させる場合、半田片へ鏝先の熱を確実に伝えるため、半田片を鏝先の内壁へ確実に接触させることが重要である。しかしながら、例えば上方から鏝先内へ供給された半田片が、下方に配置しておいた基板や端子の上に真直ぐ立ってしまうと、半田片が鏝先の内壁へ全く接触しない状態となり得る。
このような場合には鏝先から半田片への熱伝達が阻害され、半田片を適切に溶融させることができなくなるおそれがある。本発明は上述した課題に鑑み、鏝先の熱を用いて半田片をより確実に加熱溶融させることが可能となる半田処理装置の提供を目的とする。
本発明に係る半田処理装置は、加熱可能である上下に伸びた略筒形状の鏝先内に設けられた半田孔と、半田孔から供給した半田片を鏝先の内壁へ接触させる半田受止部とを備え、半田付けを行う半田付け基板上の半田付け部から半田受止部までの距離を半田孔の直径の2倍以下にして、半田片を鏝先に確実に接触させて半田片を溶融させた後、溶融した半田を半田受止部から半田付け面に供給するものである。
また、本発明に係る半田処理装置は、加熱可能である上下に伸びた略筒形状の鏝先内に設けられた半田孔と、半田孔から供給したフラックス入りの半田片を鏝先の内壁へ接触させる半田受止部とを備え、半田付け基板上の半田付け部から半田受止部までの距離を半田片の直径の6倍以下にして、半田片を鏝先に確実に接触させて半田片を溶融させた後、フラックスの活性を保って半田付け面に供給するものである。
本発明に係る半田処理装置によれば、半田受止部によって鏝先の熱を用いて半田片をより速く加熱溶融させるばかりでなく、半田受止部と配線基板の端子との距離を小さくしたので半田付け部に溶融半田を確実に供給することができる。
またフラックス入りの半田片においては、フラックスの活性を失うことなく半田付けを行うことができる。
本発明の実施例にかかる半田付け装置の斜視図である。 図1に示す半田付け装置のII−II線で切断した断面図である。 図1に示す半田付け装置に設けられた駆動機構の一部の分解斜視図である。 本発明の実施例1の構成を示す断面図であり、(a)は半田片の溶融前、(b)は溶融時、(c)は半田付け時の状態を示す。 図4のA−A線断面図を示す。 半田受止部を有する半田処理装置における半田片サイズが小の時の半田溶融の状態を示す説明図であり、(a)は半田片の溶融前、(b)は溶融時、(c)は半田付け時の状態を示す。 半田受止部を有する半田処理装置における半田片サイズが大の時の半田溶融の状態を示す説明図であり、(a)は半田片の溶融前、(b)は溶融時の状態を示す。 本発明の実施例2の構成を示す断面図であり、(a)は半田片の溶融前、(b)は溶融時の状態を示す。
本発明の実施形態について、実施例1から図面を参照しながら以下に説明する。なお、本発明の内容はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
図1は本発明の実施例1にかかる半田付け装置(半田処理装置の一形態)の斜視図であり、図2は図1に示す半田付け装置AのII−II線で切断した断面図であり、図3は図1に示す半田付け装置Aに設けられた駆動機構の一部の分解斜視図である。なお、図1では、筐体及び支持部1の一部を切断し、半田付け装置Aの内部を表示するようにしている。
図1に示すように半田付け装置Aは、上方から糸半田Wを供給し、下部に設けられた鏝先5を利用して、鏝先5の下方に配置される配線基板Bdと、電子部品Epとを半田付けする装置である。なお、糸半田Wは、管状の半田層の内部にフラックス層が設けられた構造となっている。従って糸半田Wを切断して生成される半田片も、同様に、管状の半田層の内部にフラックス層が設けられた構造となる。半田付け装置Aは、支持部1、カッターユニット2、駆動機構3、ヒーターユニット4、鏝先5及び半田送り機構6を備えている。ヒーターユニット4と鏝先5とを組み合わせたものが、半田鏝部を構成している。
支持部1は、立設された平板状の壁体11を備えている。なお、以下の説明では、便宜上、図1に示すように、壁体11に沿う水平方向をX方向、壁体11と垂直な水平方向をY方向、壁体11に沿う鉛直方向をZ方向(上下方向)とする。例えば、図1に示すように、壁体11はZX平面を有している。
半田付け装置Aは、治具Gjに取り付けられた配線基板Bdと、配線基板Bdに配置された電子部品Epの端子Pとに溶融半田を供給し、接続固定を行う。半田付けを行うとき、治具GjをX方向及びY方向に移動させ配線基板BdのランドLdとの位置決めを行う。また、そして、半田付け装置AはZ方向に移動可能であり、位置決め後Z方向に移動することで、鏝先5の先端をランドLdに接触させることができる。
支持部1は、壁体11のZ方向の下端部より上方にずれた位置に設けられた保持部12と、壁体11のZ方向の辺縁部(下部)に固定された摺動ガイド13と、壁体11のZ方向の端部(下端部)に設けられたヒーターユニット固定部14とを備えている。
カッターユニット2は、半田送り機構6によって送られた糸半田Wを所定長さの半田片Wh(図2)に切断するものである。カッターユニット2は、摺動ガイド13に固定されたカッター下刃22(固定刃部)と、カッター下刃22の上部に配置され、X方向に摺動可能に配置されたカッター上刃21(可動刃部)と、カッター上刃21に設けられ、カッター上刃21の摺動方向と交差する方向(Z方向)に摺動するプッシャーピン23(半田押部)とを備えている。図1に示すように、カッター上刃21は、摺動ガイド13によって、Z方向の移動が規制されているとともに、X方向に摺動可能となっている。
ここで、摺動ガイド13について、詳しく説明する。摺動ガイド13は、カッター下刃22のY方向の両端と接触する一対の壁部131、131を備えており、一対の壁部131は他方に向かって突出した抜止部132、132を備えている。抜止部132、132は先端が接触しないように、換言すると、摺動ガイド13の上部に開口を有している。この抜止部132、132がカッター上刃21のZ方向への移動を規制する。
図2に示すように、カッター上刃21は、半田送り機構6にて送られた糸半田Wが挿入される貫通孔である上刃孔211と、プッシャーピン23のロッド部231が挿入された貫通孔であるピン孔212とを備えている。上刃孔211の下端の辺縁部は切刃状に形成されている。カッター下刃22は、上刃孔211を貫通した糸半田Wが挿入される貫通孔である下刃孔221を備えている。下刃孔221の上端の辺縁部は切刃状に形成されている。上刃孔211と下刃孔221とは、糸半田Wが挿入されている状態で、糸半田Wと交差する方向にずれることで、互いの切刃によって糸半田Wが切断される。
プッシャーピン23は半田押部であり、カッター上刃21とカッター下刃22で切断されて下刃孔221に残った半田片Whを下方に押すものである。プッシャーピン23は、ピン孔212に摺動可能に支持されたロッド部231と、ロッド部231の端部に設けられたヘッド部232と、ロッド部231に巻き回されてヘッド部232とカッター上刃21との間に配置されたばね233とを備えている。さらに、プッシャーピン23には、ロッド部231のヘッド部232と反対側の端部に、ロッド部231のピン孔212からの抜けを抑制する抜け止めが設けられている。そして、プッシャーピン23は、ばね233の弾性力によって、常に上方に、すなわち、カッター下刃22と反対側に持ち上げられている。
図1、図2に示すように、駆動機構3は、保持部12に保持されたエアーシリンダー31と、保持部12に設けられた貫通孔を貫通し、エアーシリンダー31によってZ方向に摺動駆動されるピストンロッド32と、保持部12とカッター下刃22との両方に支持され、Z方向に延びる円柱状のガイド軸35を備えている。そして、駆動機構3は、ガイド軸35にZ方向に摺動可能に支持されたカム部材33と、カム部材33に設けられた後述のピン332が係合するカム溝340を有するスライダー部34とを備えている。
エアーシリンダー31は、外部から供給される空気の圧力でピストンロッド32を摺動駆動(伸縮)させるものであり、エアーシリンダー31とピストンロッド32とが駆動機構3のアクチュエーターを構成している。ピストンロッド32は、ガイド軸35と平行に設けられており、ガイド軸35に沿って直線的に往復動する。ピストンロッド32の先端部は、カム部材33に固定されており、ピストンロッド32の伸縮によって、Z方向に摺動する。カム部材33の摺動は、ガイド軸35によってガイドされている。
図2に示すように、ガイド軸35は、下端部がカッター下刃22に設けられた凹穴に嵌合されており、カッター下刃22にねじ351でねじ止め固定されている。また、ガイド軸35の上部は、保持部12に設けられた孔を貫通しており、ピン352によって移動が規制されている。つまり、ガイド軸35はねじ351によってカッター下刃22と、ピン352によって保持部12と固定されている。
図2、図3に示すように、カム部材33は、矩形状の部材であり、長辺の一部を矩形状に切り欠いた凹部330と、カム部材33に連結し、ガイド軸35が貫通する貫通孔を備えた円筒形状の支持部331とを備えている。凹部330には、スライダー部34が(X方向及びZ方向に)摺動可能に配置される。また、支持部331はピン35と平行する方向に延びる形状を有しており、カム部材33のがたつきを抑制するために設けられている。つまり、カム部材33がある程度厚みを有し、がたつきが発生しにくい構成の場合、円筒形状の部分を省略し、貫通孔だけで支持部331を構成してもよい。
そして、カム部材33は、凹部330の中間部分に設けられて中心軸がガイド軸35と直交する円柱状のピン332と、凹部330と隣接してプッシャーピン23を押すピン押し部333と、支持孔331内部に配置された軸受334とを備えている。ピン332は、スライダー部34に設けられた後述するカム溝340に挿入される。また、軸受334は、ガイド軸35に外嵌し、カム部材33ががたつかないように、円滑に摺動させる部材である。
図2、図3に示すように、スライダー部34は、長方形状の板状の部材であり、カッター上刃21と一体的に形成されている。スライダー部34は、板厚方向に貫通するとともに長手方向に延びるカム溝340を備えている。カム溝340は、ガイド軸35と平行に延びる第1溝部341を上側に、同じくガイド軸35と平行に延びる第2溝部342を下側に設けている。そして、第1溝部341と第2溝部342とは、X方向にずれて設けられており、カム溝340は第1溝部341と第2溝部342とを接続する接続溝部343を備えている。
カム溝340には、カム部材33のピン332が挿入されており、カム部材33がガイド軸35に沿って移動することで、ピン332がカム溝340の内面を摺動する。ピン332がカム溝340の接続溝部343に位置するとき、接続溝部343の内面を押す。これにより、スライダー部34及びスライダー部34に一体的に形成されたカッター上刃21がカム部材33の摺動方向(Z方向)と交差する方向(X方向)に移動(カッター下刃22に対して摺動)する。
図2に示すように、ヒーターユニット4は、半田片Whを加熱し、溶融させるための加熱装置であり、壁体22の下端部に設けられたヒーターユニット固定部14に固定されている。ヒーターユニット4は、電気を通すことで発熱するヒーター41と、ヒーター41を取り付けるためのヒーターブロック42とを備えている。ヒーター41は円筒形状のヒーターブロック42の外周面に巻き回されている。
ヒーターブロック42は円筒形状を有しており、軸方向の端部に鏝先5をとりつけるための断面円形状の凹部421と、凹部421の底部の中心部から反対側に貫通した半田供給孔422とを備えている。ヒーターブロック42は、半田供給孔422と下刃孔221とが連通するように、カッター下刃22に接触して設けられている。ヒーターブロック42をこのように設けることで、半田片Whは、下刃孔221から半田供給孔422に移動する。
鏝先5は、上下方向に伸びた円筒形状の加熱可能な部材であり、中央部分に軸方向に延びる半田孔51を備えている。鏝先5は、ヒーターブロック42の凹部421に挿入され、図示を省略した部材によって抜け止めがなされている。また、鏝先5の半田孔51は、ヒーターブロック42の半田供給孔421と連通しており、半田供給孔421から半田片Whが送られる。
鏝先5は、ヒーター41からの熱が伝達されており、その熱で半田片Whを溶融させる。そのため、鏝先5は、高い熱伝導率を有する材料、例えば、炭化ケイ素、窒化アルミ等のセラミックやタングステン等の金属で形成されている。半田付け装置Aにおいて、鏝先5は円筒形状のものとしているが、これに限定されるものではなく、断面多角形又は楕円形の筒形状のものを用いてもよい。半田付けを行う配線基板Bd及び(又は)電子部品Epの端子Pの形状に合わせて異なる形状のものを用意するようにしてもよい。
図1、図2に示すように、半田送り機構6は、糸半田Wを供給するものであり、糸半田Wを送る一対の送りローラ(61a、61b)と、送られた糸半田Wをカッター上刃21の上刃孔211にガイドするガイド管62とを備えている。一対の送りローラ(61a、61b)は、支持部1に取り付けられており、糸半田Wを挟むとともに、回転することで糸半田Wを下方に送る。ガイド管62は、弾性変形可能な管体であり、上端は、送りローラ61の糸半田Wが送り出される部分に近接して配置されている。
また、ガイド管62の下端は、カッター上刃21の上刃孔211と連通するように設けられている。なお、ガイド管62の下端はカッター上刃21の摺動に追従して移動するものであり、ガイド管62はカッター上刃21が摺動する範囲で過剰に引っ張られたり、突っ張ったりしないように設けられている。各送りローラ(61a、61b)は回転角度(回転数)によって、送り出した糸半田の長さを決定している。
半田付け装置Aで半田付けを行う場合、鏝先5の先端を半田付けを行う配線基板(半田付け基板)BdのランドLdに接触させ、鏝先5で、ランドLd及び電子部品Epの端子P(半田付け部)を囲む。このとき、鏝先5には、ヒーター41からの熱が伝達されており、鏝先5が接触することでランドLd及び電子部品Epの端子Pは、半田付けに適した温度に加温(プレヒート)される。
次に、半田付け装置Aの動作について説明する。図2に示すように、半田付け装置Aは、半田付けを行う直前、ピストンロッド32がエアーシリンダー31の内部に収納された状態になっており、カム部材33がZ方向の上部(摺動範囲の最上部)にある。このとき、ピン332がカム溝340の第1溝部341内に位置しており、カッター上刃21がガイド軸35に最も接近した位置にある。この位置を初期位置とする。また、半田付け装置Aでは初期位置にあるとき、上刃孔211が下刃孔221とZ方向に重なるようにカッター上刃21及びカッター下刃22が形成されている。
そして、各送りローラ(61a、61b)を回転駆動し糸半田Wを送り出す。上刃孔211と下刃孔221とが連通状態になっているので、糸半田Wの先端は下刃孔221の内部に移動する。各送りローラ(61a、61b)の回転角度を調整し、下刃孔221内に進入する糸半田Wの長さが半田片Whの長さとなるようにする。半田片Whの長さは、半田付けを行うランドLdや電子部品Epの端子Pの大きさ等に応じて決められる。
そして、ピストンロッド32をエアーシリンダー31から突出させ、カム部材33をガイド軸35に沿って下方に移動させる。ピン332がカム溝340内に配置されているため、ピン332はカム軸340内を摺動する。ピン332が第1溝部341にあるとき、第1溝部341がピン332の移動方向(ガイド軸35の軸方向)と一致するため、スライダー34はカム部材33から力を受けず、カム部材34は静止している。そして、ピン332が第1溝部341から接続溝部343に到達すると、ピン332が接続溝部343の内面を押す。これにより、スライダー部34にX方向の力が加わり、スライダー部34及びスライダー部34と一体に形成されたカッター上刃21がX方向に移動(摺動)する。
カッター上刃21が摺動することで、上刃孔211と下刃孔221とがX方向にずれ、これらの孔のずれによって、上刃孔211の端部の縁に形成された切刃と下刃孔221の端部の縁に形成された切刃が交差する。その結果、糸半田Wが切断されて半田片Whが生成される。
ピストンロッド32がさらに突出すると、カム部材33がさらに下方に移動し、ピン332が接続溝部343から第2溝部342に移動する。第2溝部342もガイド軸35と平行に延びているため、カム部材33がガイド軸35に沿って下方に移動しても、ピン332がスライダー部34を押さなくなる。すなわち、カム部材33は移動するが、カッター上刃21及びスライダー部34は停止する。カッター上刃21はガイド軸35から最も離れた位置にある。この位置にあるとき、ピン孔212が下刃孔221とZ方向に重なるように、カッター上刃21及びカッター下刃22が形成されている。
ピストンロッド32がさらに突出すると、カム部材33が下方に摺動し、カム部材33のピン押し部333がプッシャーピン23のヘッド部232を押す。これにより、プッシャーピン23のロッド部231が下刃孔221に挿入される。このとき、下刃孔221に残っている半田片Whは、ロッド部231に押され、鏝先5に向かって移動する。なお、半田片Whは、切断時に自重によって下方に移動する場合もあるが、プッシャーピン23を利用することで、半田片Whを確実に鏝先5の半田孔51に供給することができる。
図4は、鏝先5内に半田片Whが供給される様子を示している。図4に示すように、半田孔51は下部に通路拡大部51aを有しており、通路拡大部51aに突き出すような突起体である半田受止部5aが設けられている。この半田受止部5aは、通路拡大部51aの通路の一部を狭めて半田片51aを保持するように、すなわち鏝先5の内壁が内側へ張り出すように突起体で形成されている。半田受止部5aが通路拡大部51aの通路を狭めているのは図5に示すように一部であるので、この部分の通路面積は半田孔51よりも相当大きい。
図4(a)に示すように鏝先5の上方から落下してきた半田片Whは、電子部品Epの端子Pへ到達する前に半田受止部5aへ引掛かり、立てた状態で保持される。半田受止部5aは、電子部品Epの端子Pの先端よりも上側に位置しており、半田受止部5aの上端から端子Pの上端までの距離は半田片の直径の約1倍程度であり、半田片Whが溶融する前に端子Pに接触することはない。なお、半田孔51の通路拡大部51aより上側における鏝先5の内径は、半田片Whの外径よりもやや大きい程度の寸法に設定されている。そのため半田片Whは、鏝先5内で傾いても、鏝先5の内壁に支持されるため、鏝先5内では必ず立った状態となる。
また鏝先5内に供給された半田片Whの少なくとも一部は、必ず鏝先5の内壁(半田受止部5aも含まれる)に接触した状態となる。なお、仮に半田受止部5aが設けられていなければ、半田片Whが電子部品Epの端子P上に真直ぐに立ってしまい、半田片Whが鏝先5の内壁のどこにも接触しないという事態が生じ得る。このことから半田受止部5aは、供給された半田片Whと鏝先5の内壁との非接触を回避する(換言すれば、供給された半田片Whを鏝先5の内壁へ強制的に接触させる)役割を持つと言える。
鏝先5にはヒーター41からの熱が伝達されており、この熱によって、半田片Whは加熱される。このとき半田受止部5aの上に半田片Whが保持されており、半田片Whと鏝先5の内壁は必ず接触しているので、半田片Whと鏝先5の内壁が非接触となっている場合に比べて、鏝先5の熱を半田片Whへより確実に伝えることが可能となっている。
また半田片Whは、半田受止部5aに受止められることで電子部品Epの端子Pに接触することはなく、そのため半田片Whの熱が当該端子Pに奪われる事態は防がれる。更に半田片Whがある程度加熱されると、半田片Whの内部からフラックスFrが流出し、このフラックスFrが半田片Whと鏝先5の内壁との間に介在すれば、双方の接触性がより向上する。以上の各理由から、本実施形態では半田片Whの加熱が効率良く行われ、半田片Whの加熱溶融が不十分となるような不具合は極力防止される。
半田受止部5aの位置で加熱された半田片Whは、先ず溶融温度の低いフラックスFrが溶融し、半田孔51と半田片Whとの隙間に入り、伝導により熱伝達率を向上させ、半田片Whを急速に溶融させる。半田受止部5a上で溶融した半田片Whは、図4(b)に示すように表面張力で球状になるが、その下端は自重により垂れ下がって端子Pに接触する。端子Pは半田濡れ性の高い材料であるので、フラックスFrを含んだ半田片は、端子Pに沿って下方に流れる。鏝先5は、配線基板BdのランドLdと電子部品Epの端子Pとを囲んでいるため、溶融した半田は、下方にあるランドLdと電子部品Epの端子Pとに流れる。このときフラックスFrは溶融部する受止部からピンPまでの距離が短いため、過剰に加熱されて活性を失うことがなく端子PやランドLdに供給され、次に半田片が溶融して端子Pに接触して下方に流れ、良好な半田付けを保証する。そして、半田付け装置AをZ方向に移動することで、鏝先5がランドLdから離れる。これにより、半田は外気によって冷却され、固化することで、ランドLdと電子部品Epの端子Pとが半田付けされる。
そして、半田付けが終了すると、エアーシリンダー31はピストンロッド32を内部に収納する。これにより、カム部材33がZ方向上方に移動し、プッシャーピン23はばね233の弾性力により、上方に押し上げられる。ロッド部231が下刃孔221から抜ける。この状態でカッター上刃21が摺動しても、プッシャーピン23が破損しない。そして、カム部材33のピン332がカム溝340の接続溝部343に到達し、スライダー部34及びカッター上刃21は、ガイド軸35に接近するように摺動する。ピン332がカム溝340の第1溝部341に到達したとき、半田付け装置Aは初期位置に戻る。
次に半田受止部5aから端子Pまでの距離が比較的長い場合の半田片の挙動について述べる。図6は半田受止部5aから端子Pまでの距離がL1の場合を示したもので、図6(a)に示すように半田片Wh1は半田受止部5aで保持されて溶融を開始し、半田孔51と半田受止部5aとの隙間が比較的大きいので、溶融した半田は下方向に落下し、端子Pの周辺に流れ込む。フラックスFrは図6(a)の段階で溶融を開始しており、さらに図6(b)で半田片Wh1と共に加熱され、さらに半田孔51の内壁で加熱されて、図6(c)に到達するときには、相当に加熱されて材料が変質し一部活性が不十分な状態で端子P等に供給されることになる。したがって図6(c)の状態においては、フラックスとしても活性を失っているので、良好な半田付け性能を保証することができない。
図7(a)は大量の半田片Wh2が供給されたときの状態を示したもので、図7(b)に示すように溶融した半田は体積が大きくさらに表面張力が作用して、半田受止部5aで半田孔51内に留まり、配線基板Bdまで流れ出ることができず、半田付けを行うことができない。またこのように溶融した半田片Wh2が加熱された状態を継続すると、フラックスは温度上昇により活性化をなくしているのでこの半田片Wh2がその後、端子Pに供給されても良好な半田付けは期待できない。
次に本発明の半田受止部5aから端子Pまでの距離L1について説明する。図4(b)において溶融した半田片Whの下端が端子Pの上端に接触するためには、距離L1は半田受止部5aが設けられている通路拡大部51aの直径寸法と等しい距離以内であれば良いが、半田受止部5aの形状によっては距離L1は通路拡大部51aの直径の1.5倍でも半田が落下することができ、また溶融半田の酸化防止のために、上部から高圧の窒素ガスを供給している場合には、距離L1は通路拡大部51aの直径の2倍程度でも溶融半田は落下する。なお通路拡大部51aが非円形の場合には、その通過断面積を円形に換算したときの直径寸法に相当する。
次にフラックスの活性の観点から、距離L1を検討した結果、図4(a)に示す半田片Whの直径寸法dの7倍以内であれば、フラックスの活性化が失われることがなく、半田付けが良好に行われた。フラックスの量や材料の性質によって異なるが、半田片Whの直径寸法の6倍以内であれば半田付け性能が保証される。
図8は、本発明の第2の実施例を示す構成図であり、図4と異なるところは、半田受止部が半田孔51を先細形状にして先細部51bにして狭め、半田片Wh3の直径より小さくした点にある。図8(a)に示すように半田片Wh3はこの先細部51bによって保持され溶融する。先細部51bと端子Pとの距離L3は、テーパ角度によっても異なるが、先細部の直径の1〜2倍以内であれば、図8(b)に示すように溶融半田Wh3が端子Pと接して落下する。なお先細部51bへのテーパ角度(両側)を先細部の直径が2mm程度では10度以内、直径4mm程度では40度以内にすると、端子Pに接しなくても溶融した半田が自重により落下することができる。
配線基板Bdは種々のものがあり、半田付けされる部品が、端子P以外にチップ部品や、端子が横に折り曲げられたものや、平面的なランドなどがあるが、本発明はそれらの形状に対しても実施することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。
5 鏝先
5a 突起体(半田受止部)
51 半田孔
51a 通路拡大部
51b 先細形状
A 半田付け装置(半田処理装置)
Fr フラックス
P 端子(半田付け部)
Wh、Wh1、Wh2、Wh3 半田片

Claims (5)

  1. 加熱可能である上下に伸びた略筒形状の鏝先と、前記鏝先内に設けられた半田孔と、前記半田孔から供給した半田片を前記鏝先の内壁へ接触させる半田受止部とを備え、半田付け基板上の半田付け部から前記半田受止部までの距離を前記半田受止部の直径寸法の2倍以下にすることを特徴とする半田処理装置。
  2. 加熱可能である上下に伸びた略筒形状の鏝先と、前記鏝先内に設けられた半田孔と、前記半田孔から供給したフラックス入りの半田片を前記鏝先の内壁へ接触させる半田受止部とを備え、半田付け基板上の半田付け部から前記半田受止部までの距離を前記半田片の直径の6倍以下にすることを特徴とする半田処理装置。
  3. 前記半田受止部は、前記半田孔内部に設けられた突起体であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半田処理装置。
  4. 前記突起体は、前記半田孔の通過面積を大きくした通路拡大部に設けられたこと特徴とする請求項3に記載の半田処理装置。
  5. 前記半田受止部は、前記半田孔を先細形状にしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半田処理装置。
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