JP6138324B1 - 半田付け装置、半田付け方法、プリント基板の製造方法、および製品の製造方法 - Google Patents

半田付け装置、半田付け方法、プリント基板の製造方法、および製品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半田付け不良を防止する。【解決手段】基板の孔に通された電子部品に繋がる端子Tを前記孔のまわりの前記基板のランドRに半田付けする半田付け装置1であって、前記端子Tが通された前記孔のまわりの前記ランドRに当接または近接させる筒状のノズル24と、前記ノズル24の内側へ半田片2aを供給する半田片供給手段と、前記半田片2aを加熱溶融する加熱手段と、前記ランドRと前記ノズル24との近接離間方向の相対距離を変化させる相対距離変化手段と、を備え、前記ノズル24の内側に、溶融前の前記半田片2aの前記端子T側の端部が前記端子Tの先端に当接する当接位置からこれ以上前記ランドR側へ溶融前の前記半田片2aが移動しないように規制する当接位置規制手段を備えた。【選択図】図5

Description

この発明は、例えば、基板の孔に通された電子部品に繋がる端子を孔のまわりの基板のランドに半田付けする半田付け装置半田付け方法、プリント基板の製造方法、および製品の製造方法に関する。
従来、プリント基板に電子部品を機械的に半田付けする半田付け装置が提供されている。この半田付け装置には、半田の液面にプリント基板を接触させて半田付けするフロー半田付け法や、予めパターンに合わせてクリーム半田を基板に印刷しておきクリーム半田に熱を加えて溶かすことで半田付けするリフロー半田付け法等、様々な方式が提案されている。
ここで、出願人は、円筒形の半田ごてを用い、この半田ごて内にプリント基板のスルーホールに挿通された電子部品のピンを挿入し、内部で半田を溶かして半田付けする方式の半田付け装置を開発し、提供している(特許文献1参照)。
そして、半田ごての温度、半田ごての位置、半田ごての荷重および半田の供給量について、装置の起動時や運用中など所定のタイミイングで確認することにより、半田付けの信頼性や確実性の更なる向上を図っている(特許文献2参照)。
しかしながら、半田付けが大量に行われている作業現場では、バラツキにより半田付け不良が発生することがあった。
特開2013−120869号公報 特開2015−115427号公報
この発明は、上述の問題に鑑みて、半田付け不良を防止することを目的とする。
この発明は、端子と当該端子に電気的に接続される接続対象とを半田付けする半田付け装置であって、前記端子の少なくとも先端を挿入または近接する筒状のノズルと、前記ノズルの内側へ半田片を供給する半田片供給手段と、前記半田片を加熱溶融する加熱手段と、前記端子と前記ノズルとの近接離間方向の相対距離を変化させる相対距離変化手段と前記ノズル内に供給された溶融前の前記半田片の前記端子側の端部を前記端子当接させ、当該溶融前の半田片を前記接続対象に接触させずに前記ノズル内に留めるように規制する当接位置規制手段を備え、前記当接位置規制手段は、前記端子の側面との間隔が溶融前の前記半田片の最小幅より短く形成された前記ノズルの内壁、または、溶融前の前記半田片を前記当接位置に所定の姿勢で案内し且つ案内方向に垂直な方向への前記半田片の移動範囲を規制する案内部、により構成された半田付け装置であることを特徴とする。
この発明により、半田付け不良を防止することができる半田付け装置半田付け方法、プリント基板の製造方法、および製品の製造方法を提供できる。
半田付け装置の右側面図。 半田付け装置の外観構成の説明図。 ノズルユニットとヒータユニットの構成を示す拡大断面図。 半田付け装置の駆動系および制御系の構成を示すブロック図。 ノズルの各部分の機能を模式的に説明する図。 半田付け時のノズル内の半田片の変形及び動作を模式的に示した図。 実施例2のノズルの説明図。 実施例3のノズルの説明図。 実施例4のノズルの説明図。
以下、この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図1および図2は、半田付け装置1の外観構成の説明図であり、図1は右側面図、図2(A)は正面図、図2(B)はヘッド部3の外装を一部省略して示す平面図である。
図1に示すように、半田付け装置1は、半田付け対象であるプリント基板Pのスルーホールに半田付けを行うノズル24(半田ごて)を有するヘッド部3と、ヘッド部3およびノズル24をフローティング状態にするエアーサスペンションユニット5と、エアーサスペンションユニット5およびノズル24を半田付け対象に近接/離間させる方向(図1の上下方向)に移動させる近接離間方向移動ユニット6と、近接離間方向移動ユニット6およびノズル24をプリント基板Pが搬送される搬送方向(図1の奥行方向,図2(A)の左右方向)に移動させる搬送方向移動ユニット7と、搬送方向移動ユニット7およびノズル24を搬送方向移動ユニット7の搬送幅方向(図1の左右方向,図2(A)の前後方向)に移動させる搬送幅方向移動ユニット8と、を有している。
エアーサスペンションユニット5の上部には、リールに巻かれた糸半田2が設けられている。この糸半田2は、φ0.3〜φ2.0mmを用いることができ、φ0.6〜φ1.6mmのものを用いることが好ましい。
ヘッド部3の下部には、ノズル24を備えたノズルユニット20が設けられている。
搬送幅方向移動ユニット8の上面は、プリント基板Pを搬送する搬送路9の上面とほぼ同じ高さに構成されている。
ヘッド部3の可動範囲は、搬送幅方向移動ユニット8の上方に位置する待機位置(図1に示すP1の位置)と、プリント基板Pに対して半田付けを行う半田付け領域E1,E2(図2(B)のE1,E2で囲まれる領域)とになる。ヘッド部3は、これらの待機位置、及び半田付け領域のどの位置であっても近接離間方向移動ユニット6によって移動される。
この構成により、半田付け装置1は、待機時にはノズルユニット20を待機ポジションP1の高さおよび位置に待機しておき、半田付け工程を実行するときは半田付け領域E1,E2内で待機ポジションP1よりも低い(半田付け対象に近い)半田付けポジションP2の高さにて半田付けを行う。
図3は、ノズルユニット20とヒータユニット30の構成を示す拡大断面図である。ノズルユニット20付近は、ヒータユニット30を着脱するヒータユニット装着ユニット40、糸半田2(図1参照)を加熱するヒータユニット30、およびノズル24を備えたノズルユニット20で構成される。
ノズルユニット20は、半田ごてとなるノズル24と、ノズル24をヒータユニット30に装着および脱着するためのノズルホルダ21(着脱手段,ノズルユニット固定手段)を有している。
ノズル24は、円筒形で中央に円柱形の孔26を備えている。この穴26は、端子Tを挿入する先端側25aから半田片2aを供給する基部側25bまで連通している。また、ノズル24は、半田付けを行う先端部位近傍に孔26と外部を接続する側孔23を備えている。この側孔23により、ノズル24内で発生するヒュームを外部へ排出することができる。
ノズル24の基部側(図示上部側)には、ノズル24の外周を包み込むと共に固定用のネジ溝21a(雌ネジ)を内面に備えたノズルホルダ21が設けられている。このノズルホルダ21は、回り止め部22によってノズル24に対して相対回転しないようにノズル24に固定されている。ノズルホルダ21のネジ溝21aは、ヒータユニット30のネジ溝35a(雄ネジ)に螺合して固定される。ノズルホルダ21の内側とノズル24の外側の間には、筒状のヒータ36が挿入される円筒形の空間21bが設けられている。この空間21bは、ノズル24の基部から中央よりも少し先端側まで設けられている。
ヒータユニット30は、基部側(図示上部側)を装着側として先端側(図示下部側)を略円筒形に形成したヒータホルダ35と、ヒータホルダ35の内側に設けられた円筒形のヒータ36(加熱手段)と、ヒータ36の内側に設けられた円筒形の半田導入筒34とを有している。
ヒータ36は、軸対称に形成されることが好ましく、内部のノズル24を周囲から略均等に加熱する構成であることがより好ましく、この実施例では円筒形に形成されている。また、ヒータ36はセラミックで形成されており、内部に発熱用のコイル36a(図5参照)が設けられている。
半田導入筒34は、ヒータ36の内部に挿入されたノズル24の基部に先端が当接し、半田導入筒34内の孔34aがノズル24の孔26と連通する。
これにより、上方から供給される切断済みの糸半田2(図1参照)が、孔34aおよび孔26を通過し、ヒータ36で加熱されたノズル24により加熱溶融される。
ヒータホルダ35の基部側(図示上部側)には、接続側面(図示上面)から突出する位置決めピン31と、接続側面に配置された磁石33aと、コネクタ32とが設けられている。
磁石33aは、脱着用ノブ33(着脱手段,ヒータユニット固定手段)に固定されており、バネ33bによって装着ユニット40側に付勢されている。この磁石33aが装着ユニット40の金属板45に磁力で吸着することで、ヒータユニット30が装着ユニット40に固定される。そして、ヒータユニット30を取り外すとき、着脱用エアシリンダ65(図4参照)によって脱着用ノブ33を半田導入方向(図示下方)に引くことで磁石33aが金属板45から離間して磁力による吸着力が弱まり、ヒータユニット30の脱着を行う。
コネクタ32は、装着ユニット40のコネクトピン41に接続され、ヒータ電源線および温度センサ線を通じてヒータ36及び温度センサ64(図4参照)に電力供給を可能にする。
位置決めピン31は、装着ユニット40の装着面側(図示下面側)に穿設された位置決めブッシュ42に挿入され、装着ユニット40とヒータユニット30の相対位置を位置決めする。これにより、装着ユニット40の半田導入孔43とヒータユニット30の孔34aを連結し、切断済みの糸半田2(図1参照)をスムーズに供給できるようにしている。
装着ユニット40は、ヒータユニット30の取り付け方向に貫通する半田導入孔43が設けられており、接続面側(図示下面側)に金属板45が設けられている。また、装着ユニット40の接続面側(図示下面側)には、制御部61(制御手段,図4参照)に繋がるコネクトピン41、位置決めブッシュ42、およびヒータユニット密着確認センサ44が設けられている。
ヒータユニット密着確認センサ44は、近接センサ等の適宜のセンサで構成され、ヒータユニット30が装着ユニット40に密着しているか否かを検出する。
図4は、半田付け装置1の駆動系および制御系の構成を示すブロック図である。半田付け装置1は、搬送幅方向移動ユニット8(図1参照)に固定されて搬送路9(図1参照)へ向かって真っすぐ伸びるY方向の搬送ガイド7fと、ステッピングモータ等の駆動機構部7eにより搬送ガイド7fに沿って移動する搬送ガイド7cが設けられている。この駆動機構部7eおよび搬送ガイド7fは、搬送幅方向移動ユニット8(図1参照)内に収納されている。搬送ガイド7cは、搬送路9の搬送方向(X方向)へ向かって真っすぐ伸びている。
X方向の搬送ガイド7cの上部には、搬送ガイド7cに沿ってX方向に移動する移動体7aと、この移動体7aを搬送ガイド7cに沿ってX方向へ移動させるステッピングモータ等で構成された駆動機構部7bが設けられている。この移動体7a、駆動機構部7b、および搬送ガイド7cは、搬送方向移動ユニット7(図1参照)内に収納されている。この移動体7a、駆動機構部7b、搬送ガイド7c、駆動機構部7e、および搬送ガイド7fは、作業させたい任意の位置へノズル24を移動させるノズル位置移動手段として機能する。
移動体7aには、ノズル24がスルーホールに近接/離間する方向に伸びるZ方向の搬送ガイド5cが設けられている。この搬送ガイド5cには、Z方向に移動するヘッド固定部5a、およびステッピングモータ等で構成される駆動機構部5bが設けられている。ヘッド固定部5a、駆動機構部5b、および搬送ガイド5cは、ノズル24を半田付け対象に近接/離間させる方向へ移動させる近接離間方向移動手段として機能し、近接離間方向移動ユニット6(図1参照)内に収納されている。
このように構成されたY方向の搬送ガイド7fとX方向の搬送ガイド7c、および駆動機構部7b,7eがノズル位置移動手段として機能することにより、ノズル24の位置を半田付けする任意の位置へ移動させることができる。また、Z方向の搬送ガイド5cおよび駆動機構部5bが近接離間方向移動手段として機能することにより、移動させた位置でノズル24を近接方向へ移動させてノズル24の孔26内に半田付けするピンを挿通しノズル24の先端をスルーホールに当接させ、半田付け後に離間させることができる。また、Z方向の搬送ガイド5cおよび駆動機構部5bにより、ノズルステーション13で交換用のノズルユニット20またはヒータユニット30に近接する方向へ移動させ、ノズルユニット20またはヒータユニット30を交換した後に離間させることができる。
ヘッド固定部5aには、フローティングユニット51が設けられている。このフローティングユニット51は、エアーサスペンションユニット5(図1)内に設けられ、供給されたエアによってノズルユニット20を持ち上げ、プリント基板Pに対するフローティングユニット51(ノズル24が含まれる)の相対的な重みを軽くするものである。例えば、通常の加重を100とするとフローティングユニット51の加重が10%となるようにするなど、適宜の構成とすることができる。
ヘッド部3は、フローティングユニット51に固定され、糸半田2(図1参照)を挿通する糸半田供給路52と、糸半田供給路52内の糸半田をローラで挟み込んで送り出す糸半田送り出し機構部53(半田供給手段)が設けられ、底部にヒータユニット30を備えている。
ヒータユニット30の上部には、孔55aに挿入された糸半田2(図1参照)を回転によりカットする回転カッター55と、回転カッター55を回転させるステッピングモータ等の回転機構部54を備えている。円盤状の回転カッター55の厚みと同じ長さの孔55aは、必要な糸半田2の長さと同じ長さの孔に形成されている。この孔55aの長さ及びカットした半田片2aの長さは、1〜30mmとすることができ、2〜15mmとすることが好ましい。糸半田送り出し機構部53によって必要量の糸半田2が孔55aに挿入された状態で回転カッター55が回転すると、糸半田2が孔55aの挿入長さにカットされるとともに、それまで糸半田供給路52と連通していた孔55aが移動して半田導入筒34内の孔34aと連通する。この連通した状態で、カットされた糸半田2を押し込みロッド59により半田導入筒34内へ強制落下させる。
また、これらの構成要素を駆動するべく、各要素は制御部61によって制御される。制御部61には、駆動機構部5b、駆動機構部7b、駆動機構部7e、フローティングユニット51、糸半田送り出し機構部53、回転機構部54、ヒータユニット密着確認センサ44、温度センサ64、着脱用エアシリンダ65、カメラ67、及び記憶部68が接続されている。
カメラ67は、半田付け対象となるプリント基板のスルーホールおよびピンの位置等を確認して位置決めする際、および、半田付アカメが発生した場合等の半田付け異常を検出する際等に用いられる。
記憶部68は、プリント基板等の半田付け対象ワークの画像と、この半田付け対象ワークに使用するツール(ノズル24、ノズルユニット20、若しくはヒータユニット30)を関連づけた半田付け対象ワーク別ツールデータ、現在装着しているツールの種類、現在装着しているツールの使用回数および使用時間等のデータを記憶している。
<半田付け対象>
図5は、プリント基板Pに電子部品Cを半田付けするノズル24近傍を模式的に示す端面図である。
プリント基板Pには、スルーホールHが形成されており、当該スルーホールHの周りにランドR(接続対象)が設けられている。ランドRは、プリント基板Pの表面側(図5では下面側)のリング状のランド表面部Rfと、裏面側(図5では上面側)のリング状のランド裏面部Rbと、当該スルーホールHの内周面の円筒状のランド内周部Rhとが、導電性の薄膜で一体として形成されている。
当該プリント基板PのスルーホールHには、プリント基板Pの表面側から裏面側(図5では下面側から上面側)に向けて、スルーホールHの中心軸に沿って、電子部品Cの端子Tが挿入されている。この端子Tのプリント基板Pからの突き出し長さは、5mm以下が好ましく、3mm以下とすることがより好ましい。
<ノズル>
ノズル24は、円筒状で、材質にはセラミックが用いられている。
ノズル24の後端側(基部側25b)には、ノズル24を同心円状に外周側から取り囲むようにしてヒータ36が設けられている。ヒータ36には、電力容量が80あるいは135ワットのセラミックヒータが用いられている。そして、当該ヒータ36により、ノズル24は外周側から加熱される。
ノズル24は、主に機能面から以下の3つの部位に分けることができる。
すなわち、ノズル24は、端子Tを挿入するノズル先端部の挿入部24aと、ノズル中央部で半田片2aを溶融する溶融部24bと、当該半田片2aを溶融部に案内するノズル後端部の案内部24cとに分けることができる。
また、溶融部24bは、ノズル24の内壁25に囲まれた空間の中心軸に垂直な断面の最小幅が内径S2であり、案内部24cは、ノズル24の内壁25に囲まれた空間の中心軸に垂直な断面の最小幅が内径S3である。
尚、溶融前の半田片2aの最小幅の外径はD1であり、最大幅の外径はD2である。この実施例では、糸半田を切断した半田片2aを用いているため、最小幅の外径D1と最大幅の外径D2が同一となっている。そして、溶融前の半田片2aは、溶融前の半田片2aの端子T側の端部2bが端子Tの先端Tsに当接する位置である当接位置APに留まる構成となっている。なお、溶融前の半田片2aは円柱形をしているが、これに限らず楕円柱形、多角柱形、または楕円球形など、ノズル24の孔26を通過できる太さ(孔26の通過方向直交平面での太さ)で、かつその太さよりも長さ(孔26の通過方向の長さ)が長い適宜の形状とすることができる。
<挿入部>
ノズル24の挿入部24aは、ノズル24の先端24dから電子部品Cの端子Tの先端Tsと同位置までの周りから端子Tを取り囲んでいる部位を指す。
挿入部24aのノズル24は、肉厚一定の円柱形状に形成されており、その中心軸が端子Tに沿うように配置されている。そして、ノズル24の先端面24dは、中心軸に対して直角な平面となる平坦な形状に形成され、プリント基板Pの裏面側のランドRbの表面と平行に当接している。このため、ノズル24に伝えられたヒータ36からの熱は、先端面24dを介して熱伝導により、裏面側のランドRbに伝熱され、ランドR全体を加熱する。
端子Tを周りから取り囲んでいる挿入部24aは、高温となったノズル24が輻射する遠赤外線の輻射熱伝達により、端子Tを加熱する。
また、ノズル24の後端側から先端側に向けてノズル24内に空気供給手段(図示せず)により空気供給路39(図3参照)を通じて空気が導入されている。導入された空気は、ヒータ36で加熱されたノズル24の内側を通過することにより温められ、熱風となって、ノズル24の内側の他、スルーホールHの内側を対流する。そして、当該対流する熱風は、対流熱伝達により、当該熱風に接触する端子T、裏面側のランドRbの一部、及びスルーホールHに面するランドRhを加熱する。
以上のように、挿入部24aは、熱伝導、輻射熱伝達、及び対流熱伝達の3つの伝熱を利用して、プリント基板PのランドRと電子部品Cの端子Tを加熱している。このため、熱効率がよく、省エネにもなっている。
また、当該加熱がノズル24内で行われているため、外乱の影響を受けにくくなっている。
さらに、ノズル24の挿入部24aは、端子Tの側面Twと当該側面Twに対向するノズル24の内壁25の先端側25a(端子近傍領域)との間隔S1が溶融前の半田片2aの最小幅である外径D1より短く形成されている。このため、溶融前の半田片2aは、溶融前の半田片2aの端子T側の端部が端子Tの先端Tsに当接して留まっている当接位置APからこれ以上ランドR側へ移動しないように規制されている。すなわち、先端側25aの内壁25は、ノズル24内に供給された溶融前の半田片2aの端子T側の端部2bを前記端子Tの先端Tsに当接させる当接位置規制手段として機能する。
<溶融部>
ノズル24の溶融部24bは、ノズル24内に挿入した端子Tの先端Tsの位置から、この先端Tsに接触する半田片2aが存在している位置まで、すなわち、半田付けする半田片2aが端子Tの先端Tsに接触した状態における半田片2aを取り囲んでいる部位を指す。
溶融部24bのノズル24は、肉厚一定の円柱形状に形成されており、その中心軸が挿入部24aの中心軸と一致するように構成されている。
溶融部24bのノズル24の内壁25は、この内壁25に囲まれた空間の中心軸に垂直な断面の最小幅である内径S2が、当接位置APで溶融し質量変化せずに真球状に変形したと仮定した場合の当該真球状の半田片2aの大円の直径(糸半田溶融球形の直径)より小さい大きさに形成されている。
なお、挿入部24aおよび溶融部24bは、内壁25の内径S2が同じ内径で連続するように形成されており、その内径S2は、上述したように糸半田溶融球形の直径以下で、かつ、スルーホールHの直径以上(より好ましくはスルーホールHの直径+0.1mm以上)に形成されている。
<案内部>
ノズル24の案内部24cは、溶融部24bよりも基部側25bに設けられている内壁25を指す。
案内部24cのノズル24は、肉厚一定の円柱形状に形成されており、その中心軸が溶融部24bの中心軸と一致するように構成されており、供給される半田片2aを溶融部24b内へ案内する。
案内部24cのノズル24の内壁25に囲まれた空間の中心軸に垂直な端面の最小幅である内径S3は、溶融前の半田片2aの最大幅である外径D2より大きく形成されている。
半田片2aは、案内部24c内の通過中にノズル24からの伝熱により予熱される。一方、半田片2aの案内部24c内の通過がスムーズで短時間のため、半田片2aが変形したり、溶融したりして、半田片2aの溶融部24bへの案内に支障をきたす恐れはない。
<半田付けの動作>
図6(A)の端面図に示すように、半田付けの母材として、ランドRが形成されたプリント基板Pに、当該プリント基板PのスルーホールHにプリント基板Pの表面側から裏面側(図6では下面側から上面側)に向けて電子部品Cの端子Tが挿入されたものが準備されている。
制御部61は、Y方向の搬送ガイド7fとX方向の搬送ガイド7c、および駆動機構部7b,7eにより、ノズル24の位置をXY平面上で移動させて半田付けするランドRに対向させる。このときの位置は、プリント基板Pの裏面側のランドRbの中心とノズル24の中心がほぼ一致する位置とする、または、端子Tの先端中心とノズル24の中心がほぼ一致する位置とする。
制御部61は、駆動機構部5bにより搬送ガイド5cに沿ってフローティング状態のヘッド部3をランドRとの近接方向へ移動させて、ノズル24の先端面24dをプリント基板Pの裏面側のランドRbの表面に当接させる。これにより、ノズル24の挿入部24aの内側に端子Tの先端Tsが挿入された状態となる。
このとき、端子Tはノズル24の内壁25から等距離だけ離れており、端子Tとノズル24が非接触で離間した状態が保たれている。これにより、ノズル24から端子Tに直接熱が伝達されることを防止しており、端子Tは、輻射熱伝達および対流熱伝達により徐々に加熱される。一方で、プリント基板PのランドRは、接触するノズル24からの直接の熱伝導と、対流熱伝達による伝熱で急速に加熱される。
この状態で、制御部61は、回転カッター55により糸半田2をカットして半田片2aを得、この糸半田2aを半田導入筒34内の孔34aを通過させてノズル24内に供給する。上方から落下するように供給された半田片2aは、案内部24cを通過中に予熱され、端部2bが端子Tの先端Tsに当接して当接位置APで停止し、位置が規制される。
当接位置APに案内された溶融前の半田片2aは、端子Tと反対側の端部などの少なくとも一部が、ヒータ36の近くに位置して挿入部24aより高温となっている溶融部24bの内壁25に当接する。このため、当接位置APにある溶融前の半田片2aは、溶融部24bのノズル24の内壁25に当接した半田片2aの一端部、両端部、又は側部を介した熱伝導により溶融される。なお、この半田片2aの溶融のとき、ノズル24と接触しての直接熱伝導に加えて、溶融部24bのノズル24からの輻射熱伝達、および、ノズル24内を対流する熱風による対流熱伝達などの間接熱伝導も行われる。
半田片2aは、溶融すると表面張力により丸まって略球状になろうとするが、溶融部24bのノズル24の内壁25と端子Tの先端に規制されるため真球になれず、図6(B)の端面図に示すように、端子Tの先端Tsに接触している状態で太く短い形状に変形する。この形状は、短い円柱の両端が球面になった形状となっている。
こうして溶融すると、矢印Y1に示すように、ノズル24から半田片2aに熱が伝わり、さらに、矢印Y2に示すように、半田片2aから端子Tに熱が伝わることで、端子Tは以前にも増して急速に加熱される。この加熱中、溶融した半田片2aは端子Tに接触した状態、すなわち端子Tの上に載った状態で半田片供給方向(下方向)へ移動せずに停止している。尚、半田片2aが溶融するのは、217℃以上である。
図6(C)の端面図に示すように、溶融した半田片2aを介して適正温度にまで端子Tが加熱されると、溶融した半田片2aは、ぬれ始め、端子Tの先端Tsから端子Tの側面Twを伝って流れ出す。ここで、溶融しはじめてから流れ出す前の半田片2aは、位置が停止したままで熱の影響等によって形状が変化し続けていても良い。そして、端子Tの側面Twを伝って流れ出した溶融した半田片2aは、裏面側のランドRbに広がり、さらに、毛細管現象により、端子Tの側面TwとスルーホールHに面するランドRhとの隙間にも流入する。そして、表面側のランドRfにも広がっていく。
その後、制御部61は、駆動機構部5bにより搬送ガイド5cに沿ってフローティング状態のヘッド部3をランドRとの離間する方向へ移動させ、ノズル24の先端面24dをプリント基板Pの裏面側のランドRbの表面から離隔する。これにより、ランドR、端子T、及び溶融した半田片2aは急速に冷却され、溶融した半田片2aが固化して半田付け動作は終了する。
溶融した半田片2aのこのような動きにより、端子TはランドRに確実に半田付けされる。こうして半田付けされた半田の仕上がり外観は美しく、バックフィレット形状BFも綺麗に形成される。
以上の構成及び動作により、精度の良い半田付けを実現でき、半田付け不良を防止することができる。
ノズル24の挿入部24aは、端子Tの側面Twと当該側面Twに対向するノズル24の内壁25との間隔S1が溶融前の半田片2aの最小幅である外径D1より短くなっている。このため、溶融前の半田片2aは、当接位置APからこれ以上ランドR側へ移動しないように規制されている。すなわち、ノズル24の挿入部24a内に溶融前の半田片2aが入り込めないようになっている。これにより、ノズル24の挿入部24a内で一様に加熱されているランドRと端子Tに対する、溶融前の半田片2aが入り込むことによって生じ得る不均一な伝熱を防止できる。その結果、綺麗なフィレット形状が形成されないで不完全な半田付けになることの防止ができる。
当接位置APで溶融した半田片2aは、溶融部24bのノズル24の内壁25と端子Tの端部Tsに規制されるため、太く短い形状に変形させられる。このため、溶融した半田片2aを介して、端子Tにノズル24からの直接の熱伝導による伝熱を新たに加えることができ、端子Tを急速に加熱することができる。これにより、半田のぬれ性が向上し、バックフィレット形状BFが再現性よく綺麗に形成できる。また、熱容量が大きく、熱引きの大きなパワーデバイス等においても、端子Tの温度を適正温度にまで容易に昇温することができるようになるため、熱容量の大きな電子部品の半田付け不良を防止できる。
また、端子Tに直接的に伝熱するのは半田片2aのみであることにより、半田片2aが十分溶融した後に端子Tが十分加熱される構成となり、意図せずに半田が流れ出すことを防止できる。すなわち、半田片2aが溶融するよりも端子Tの温度上昇が早かった場合、半田片2aの溶融途中に半田が部分的に流れ出して不適切な半田付けになる可能性がある。これに対して、先に半田片2aを十分に溶融して留めておき(工程1)、その後に端子Tを十分に加熱し(工程2)、それから半田が流れ出す(工程3)という順序を確実に実現することで、良好な半田付けを安定して実行することができる。
また、先にランドRをノズル24で直接的に加熱しているため、半田が流れ出す時点ではランドRが十分に加熱されている。これにより、ランドRに対しても良好な半田付けを安定して実行することができる。
図7は、実施例2のノズル124近傍を模式的に示す端面図による説明図である。
図7(A)の端面図に示すように、ノズル124は、孔126を案内部124cが狭く、溶融部124bおよび挿入部124aが広い形状に形成されている。案内部123cの内壁125に囲まれた空間の中心軸に垂直な端面の最小幅である内径S3は、溶融前の半田片2aの最大幅である外径D2よりわずかに大きく形成されている。
溶融部124bのノズル124の内壁125に囲まれた空間の中心軸に垂直な端面の最小幅である内径S2は、当接位置APで溶融し質量変更せずに真球状に変形したと仮定した場合の当該真球状の半田片2aの大円の直径より小さく形成されている。
溶融部124bと案内部124cが切り替わる位置から孔126内に挿入された端子Tの先端Tsまでの距離L1は、半田片2aの長さよりも短く形成されている。この距離L1は、半田片2aが端子Tの先端Tsに当接した状態で、案内部123cの孔126内に残っている部位によって半田片2aが傾き変更できる範囲が規制され、その規制範囲内で最大に傾いても半田片2aの端部2bが端子Tの先端Tsに接触する構成となっている。従って、案内部123cの内壁125は、ノズル124内に供給された溶融前の半田片2aの端子T側の端部2bを前記端子Tの先端Tsに当接させる当接位置規制手段として機能する。
また、ノズル124は、溶融部124bと案内部124cの軸心が一致するように構成されている。
以上の構成により、案内部124cに供給された半田片2aは、案内部124cのノズル124の内壁125に沿った姿勢で案内部124cを通過し、当該姿勢のまま、溶融部124bの当接位置APに案内される。そして、当接位置APに案内された半田片2aは、移動範囲および角度変動範囲が規制され、先端側の端部2bが端子Tの端部Tsに当接し、後端部が溶融部124bに隣接する案内部124cのノズル124の内壁125に当接するようになる。これにより、当該後端部は、案内方向に垂直な方向への移動が規制されるため、半田片2aの当該姿勢は、当接位置APにおいてもこのまま維持される。
また、半田片2aは、案内部124cのノズル124の内壁125に沿った姿勢で案内部124cを通過し、当該姿勢のまま、溶融部124bに案内されるため、ノズル124と端子Tとが左右方向に多少位置ズレしていた場合でも、当接位置APに配置することができる。
溶融前の半田片2aの後端部は、溶融部124bに隣接する案内部124cのノズル124の内壁125に当接しているため、主としてノズル124からの熱伝導による伝熱を受ける。一方、溶融前の半田片2aの先端部は、輻射熱伝達と対流熱伝達による伝熱を受ける。このため、半田片2aの後端部は先端部より急速に加熱され、半田片2aは、後端部側から先端部側に向けて徐々に溶融する。
当接位置APにおける半田片2aの溶融する様は、このように常に一定で、再現性がよい。そのため、溶融時の半田片2aの形状変化のバラツキに起因した半田付け不良の発生を抑制することができる。
図7(B)の端面図に示すように、当接位置APで溶融した半田片2aは、溶融部124bのノズル124の内壁125と端子Tの先端に加えて、案内部124cのノズル124の内壁125にも一部規制されて、形状が変化する。これにより、溶融した半田片2aは、表面積のより広いノズル124の内壁125からの熱伝導による伝熱を受けられる。そして、この伝熱された熱は、端子Tに伝えられ、当該端子Tを一層急速に加熱することができる。このため、熱引きの大きな熱容量の大きい電子部品の半田付け不良の防止に好適である。
この実施例2のノズル124を用いた場合も、実施例1と同一の作用効果を奏することができる。
図8は、実施例3のノズル224近傍を模式的に示す端面図による説明図である。
図8(A)の端面図に示すように、ノズル224は、実施例1のノズル24と同一の構成とし、半田片202aを太く構成してもよい。この場合、半田片202aは、ノズル224の溶融部224bの内壁225に囲まれた空間の中心軸に垂直な端面の最小幅である内径S2より一回り小さい程度の太さにすると良い。
この場合、溶融部224bの内壁225は、ノズル224内に供給された溶融前の半田片2aの端子T側の端部2bを前記端子Tの先端Tsに当接させる当接位置規制手段として機能する。
以上の構成により、案内部224cに供給された半田片202aは、案内部224cのノズル224の内壁225に沿った姿勢で案内部224cを通過し、当該姿勢のまま、溶融部224bに案内される。そして、ノズル224と端子Tとが左右方向に大きく位置ズレした場合においても、半田片202aの端子T側の端部の一部は端子Tの先端に必ず当接するため、溶融部224bに案内された半田片202aを、当接位置APに確実に配置することができる。
また、当接位置APに案内された半田片202aは、先端が端子Tの先端に当接し、周部が溶融部224bのノズル224の内壁225に当接または近接する。このため、当接位置APの半田片202aは、案内方向だけでなく案内方向に垂直な方向への移動についても規制される。
そして、溶融前の半田片202aの周部は、溶融部224bのノズル224の内壁225に当接または近接しているため、ノズル224からの熱伝導及び輻射熱伝達による伝熱を強く受けるようになる。
このため、当接位置APの半田片202aは、周部から中心部に向かって徐々に溶融し、その溶融する様は、常に一定で、再現性がよい。これにより、溶融時の半田片202aの形状変化のバラツキに起因した半田付け不良の発生を抑制することができる。
図8(B)の端面図に示すように、ここでも、当接位置APで溶融した半田片202aは、溶融部224bのノズル224の内壁225と端子Tの先端に規制され、太く短い形状に変形させられる。そして、溶融した半田片202aは、ノズル224の内壁225からの熱伝導による伝熱を受け、端子Tに伝える。これにより、端子Tを急速に加熱することができる。
この実施例3のノズル224を用いた場合も、実施例1と同一の作用効果を奏することができる。
図9は、実施例4のノズル324近傍を模式的に示す端面図であり、図9(A)は溶融前の半田片2aの端子T側の端部2bが端子Tの先端Tsに当接した状態の端面図、図9(B)は半田片2aが溶融した状態の端面図を示す。
ノズル324は、案内部324cのノズル324の内壁325が、筒状で、溶融部324bに隣接する部分が溶融部324bに向かって縮径する錐台状に形成されている。
この場合、実施例1と同様に、溶融部323cの内壁325は、ノズル324内に供給された溶融前の半田片2aの端子T側の端部2bを前記端子Tの先端Tsに当接させる当接位置規制手段として機能する。
以上の構成により、案内部324cと半田片2aとの隙間を広く確保して、半田片2aをスムーズに移動できるようにしつつ、縮径する錐台状の部分を半田片2aが通過する時に、案内部324c通過時に生じていた半田片2aの姿勢の乱れを修正することができる。そして、当接位置APに所定の姿勢で再現性良く半田片2aを案内できる。そのため、その後の半田付け動作におけるバラツキが低減でき、半田付け不良の発生を抑制できる。
この実施例4のノズル324を用いた場合も、実施例1と同一の作用効果を奏することができる。
尚、本願発明と実施形態の対応において、
半田片供給手段は、回転カッター55と半田導入筒34と押し込みロッド59とに対応し、
加熱手段は、ヒータ36に対応し、
相対距離変化手段は、近接離間方向移動ユニット6に対応し、
半田片の最小幅は外形D1に対応し、
溶融部のノズルの内壁に囲まれた空間の中心軸に垂直な端面の最小幅は内径S2に対応し、
するが、この発明は本実施形態に限られず他の様々な実施形態とすることができる。
例えば、接続対象をランドRとすることに限らず、端子Tに巻き付けられたコイルの端部(図示省略)とするなど、端子Tと電気的に接続される適宜の対象とすることができる。この場合、上述した各実施例のようにランドRにノズル24の先端Tsを当接させる構造とはならないが、ノズル24の先端側25aの内側に半田片2aの先端Tsを挿入した状態で半田付けできる。この場合も上述した各実施例と同様の作用効果を奏することができると共に、端子Tとコイル端部を半田片2aによって半田付けして電気信号が流れるようにできる。
また、ノズル24の挿入部24aを無くし、ノズル24の先端部分が溶融部24bとなる構成とすることもなし得る。この場合、端子Tの先端Tsをノズル24の先端側25aの中心位置に近接させ、この状態で半田片2aを供給し、この半田片2aを溶融して略球状に変形させると良い。この場合も、溶融した半田片2aから端子Tに熱が伝達され、溶融した半田片2aが端子Tを伝って端子Tと接続対象(ランドRまたはコイル端部)を半田付けすることができる。なお、上述した各実施例の方が、ノズル24に端子Tの先端Tsを挿入することで、端子Tに輻射熱を与える等の効果を得られるため、好ましい実施例である。
この発明は、生産設備で半田付けを実行するような産業に利用することができる。
1…半田付け装置
2a…半田片
6…近接離間方向移動ユニット
20…ノズルユニット
24…ノズル
30…ヒータユニット
34…半田導入筒
36…ヒータ
55…回転カッター
59…押し込みロッド
124c…案内部
D1…外形
R…ランド
S1…間隔
S2…内径
T…端子
Ts…先端

Claims (7)

  1. 端子と当該端子に電気的に接続される接続対象とを半田付けする半田付け装置であって、
    前記端子の少なくとも先端を挿入または近接する筒状のノズルと、
    前記ノズルの内側へ半田片を供給する半田片供給手段と、
    前記半田片を加熱溶融する加熱手段と、
    前記端子と前記ノズルとの近接離間方向の相対距離を変化させる相対距離変化手段と
    前記ノズル内に供給された溶融前の前記半田片の前記端子側の端部を前記端子当接させ、当該溶融前の半田片を前記接続対象に接触させずに前記ノズル内に留めるように規制する当接位置規制手段を備え
    前記当接位置規制手段は、
    前記端子の側面との間隔が溶融前の前記半田片の最小幅より短く形成された前記ノズルの内壁、
    または、
    溶融前の前記半田片を前記当接位置に所定の姿勢で案内し且つ案内方向に垂直な方向への前記半田片の移動範囲を規制する案内部、
    により構成された
    半田付け装置。
  2. 端子と当該端子に電気的に接続される接続対象とを半田付けする半田付け装置であって、
    前記端子の少なくとも先端を挿入または近接する筒状のノズルと、
    前記ノズルの内側へ半田片を供給する半田片供給手段と、
    前記半田片を加熱溶融する加熱手段と、
    前記端子と前記ノズルとの近接離間方向の相対距離を変化させる相対距離変化手段と、
    前記ノズル内に供給された溶融前の前記半田片の前記端子側の端部を前記端子の先端に当接させ、当該溶融前の半田片を前記接続対象に接触させずに前記ノズル内で前記半田片の前記端子側の端部が前記端子の先端に当接する当接位置に留めるように規制する当接位置規制手段を備えた
    半田付け装置。
  3. 前記加熱手段は、前記端子の先端に当接した前記半田片に前記ノズルを介して熱伝達させる位置に設けられ、溶融前の前記半田片を前記当接位置で溶融させ太く短い形状に変形させる構成である
    請求項1または2記載の半田付け装置。
  4. 前記ノズルは、前記端子の先端に当接した当接位置で溶融して略球状となるべき前記半田片が前記ノズルの内壁と当接する筒状の溶融部を有し、
    前記溶融部の前記ノズルの内壁に囲まれた空間の中心軸に垂直な端面の最小幅は、前記当接位置で前記半田片を溶融し1つの真球状に変形したと仮定した場合の当該真球の直径より小さい
    請求項1、2または3記載の半田付け装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の半田付け装置を用いて、
    前記端子と前記ノズルとの近接離間方向の相対距離を変化させる前記相対距離変化手段により前記ノズルに前記端子の少なくとも先端を挿入または近接し、
    前記ノズルの内側に前記半田片供給手段により半田片を供給し、
    供給された溶融前の前記半田片端部を当接位置規制手段により前記端子当接させ、
    当該当接によって前記端子側へ溶融前の前記半田片が移動しないように規制して前記加熱手段により前記半田片を加熱溶融する
    半田付け方法。
  6. 請求項1から4のいずれか1つに記載の半田付け装置を用いて、
    前記端子と前記ノズルとの近接離間方向の相対距離を変化させる前記相対距離変化手段により前記ノズルに前記端子の少なくとも先端を挿入または近接し、
    前記ノズルの内側に前記半田片供給手段により半田片を供給し、
    供給された溶融前の前記半田片の前記端子側の端部を当接位置規制手段により前記端子当接させ、
    当該当接によって前記端子側へ溶融前の前記半田片が移動しないように規制して前記加熱手段により前記半田片を加熱溶融し、
    前記溶融した半田片により前記電子部品の端子をプリント基板のランドに半田付けする
    プリント基板の製造方法。
  7. 請求項1から4のいずれか1つに記載の半田付け装置を用いて、
    前記端子と前記ノズルとの近接離間方向の相対距離を変化させる前記相対距離変化手段により前記ノズルに前記端子の少なくとも先端を挿入または近接し、
    前記ノズルの内側に前記半田片供給手段により半田片を供給し、
    供給された溶融前の前記半田片の前記端子側の端部を当接位置規制手段により前記端子当接させ、
    当該当接によって前記端子側へ溶融前の前記半田片が移動しないように規制して前記加熱手段により前記半田片を加熱溶融し、
    前記溶融した半田片により前記と前記接続対象を半田付けする
    製品の製造方法。
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