JP2018019000A - パワー半導体モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】基板ユニットと冷却器との間に形成されるハンダの厚みを均一とする。
【解決手段】半導体チップ2bが実装されたセラミック基板2aと、該セラミック基板2aにハンダ2cにより接合された冷却器3とを備えるパワー半導体モジュール1であって、上記ハンダ2c内には、上記セラミック基板2aと上記冷却器3とに接触するように離散配置された複数のボンディングワイヤ片4を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、パワー半導体モジュールに関するものである。
例えば、特許文献1には、金属ベース(冷却器)に対して回路組立体(基板ユニット)を接続したパワー半導体モジュールが開示されている。このような特許文献1に係るパワー半導体モジュールは、回路組立体の一面を、金属ベースに対してハンダ接合することで、回路組立体が有するパワー半導体チップの熱を金属ベースへと伝導し、パワー半導体チップを冷却する。
特開2002−203942号公報
このようなパワー半導体モジュールにおいて、回路組立体と、金属ベースとは、リフローハンダ接合により接合される。しかしながら、このリフローハンダ接合工程において、回路組立体と金属ベースとの間に充填されるハンダの厚みが金属ベースの面方向において不均一となりやすく、金属ベースと回路組立体との間に場所ごとの熱抵抗のバラツキが発生する。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたものであり、基板ユニットと冷却器との間に形成されるハンダの厚みを均一にすることが可能なパワー半導体モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、第1の手段として、半導体チップを備えるセラミック基板と、該セラミック基板にハンダ接合された冷却器とを備えるパワー半導体モジュールであって、上記ハンダ内には、上記セラミック基板と上記冷却器とに接触するように離散配置された複数のボンディングワイヤ片を備える、という構成を採用する。
本発明によれば、ボンディングワイヤ片の軸方向が基板ユニットの表面に対して水平となるように、パワー半導体モジュールの基板ユニットと冷却器との間に複数配置される。これにより、基板ユニットと冷却器との間にボンディングワイヤ片の直径に等しい均一な幅の間隙を形成することができる。したがって、基板ユニットと冷却器との間の間隙にハンダを流入させることで、基板ユニットと冷却器との間に均一な厚みのハンダを形成することができる。
本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールの全体図であり、(a)がパワー半導体モジュールのハンダ接合処理後の断面図を示し、(b)がパワー半導体モジュールのハンダ接合処理前における断面図を示す。 本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールにおけるボンディングワイヤ片の配置例を示す模式図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るパワー半導体モジュールの一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態に係るパワー半導体モジュール1の全体図であり、(a)がパワー半導体モジュール1のハンダ接合処理後の断面図を示し、(b)がパワー半導体モジュール1のハンダ接合処理前における断面図を示す。本実施形態に係るパワー半導体モジュール1は、図1(a)に示すように、ハイブリッド車のPCU(パワーコントロールユニット)に設けられ、基板ユニット2と、冷却器3と、ボンディングワイヤ片4とを備えている。
基板ユニット2は、セラミック基板2aと、パワー半導体チップ2bとを有している。セラミック基板2aは、板材2a1と、銅層2a2とにより構成されている。板材2a1は、矩形のセラミック製の部材であり、両面に銅による表面加工処理が行われることで、両面の表面に銅層2a2が形成されている。また、パワー半導体チップ2bは、銅層2a2の上面に、ハンダ2cによって接続されている。このような板材2a1は、一方の面に形成された銅層2a2と、他方の面に形成された銅層2a2とを絶縁している。
冷却器3は、内部に冷却液Wが流通する冷却液流路3aが形成され、基板ユニット2を冷却する水冷ジャケットである。この冷却器3は、冷却面3bが基板ユニット2に対してハンダ2cにより接合されており、パワー半導体チップ2bの熱がセラミック基板2aを介して伝えられる。
ボンディングワイヤ片4は、アルミニウム等の細線を微小な長さで切断することにより形成された微小な円柱体である。このボンディングワイヤ片4は、軸芯に沿う方向が、冷却器3の冷却面3bと平行となるように配置されている。なお、ボンディングワイヤ片4は、セラミック基板2aを配置したときに、板材2a1の中央部の近傍における全体の2/3の領域に配置される。また、複数のボンディングワイヤ片4は、図2(a)に示すように、それぞれが図2(a)における縦方向及び横方向において等間隔となるように、冷却器3の冷却面3bに対して離散配置される。このボンディングワイヤ片4が冷却器3の冷却面3bに複数配置され、さらにその上からパワー半導体チップ2bが設けられたセラミック基板2aが配置されることで、冷却面3bと銅層2a2との間に、ボンディングワイヤ片4の直径と略等しい幅の間隙が形成される。
このようなパワー半導体モジュール1における基板ユニット2に対する冷却器3の取付方法を説明する。
まず、セラミック基板2aの一方の面には、図1(b)に示すように、板状のハンダ2cが配置され、パワー半導体チップ2bが配置される。さらに、セラミック基板2aには、パワー半導体チップ2bが取り付けられた面と反対側の面に、冷却器3と接続するために、板状のハンダ2cが配置される。また、冷却器3の冷却面3bに対して、ボンディングワイヤ片4が配列される。
このようにしてボンディングワイヤ片4が配置された冷却面3bに対して、板状のハンダ2cが載せられた基板ユニット2を配置する。ボンディングワイヤ片4により形成された銅層2a2と冷却面3bとの間の間隙に、蟻酸や水素等の還元ガスが注入される。さらに、ハンダ2cは、加熱されて溶融することで、ボンディングワイヤ片4によって形成された上記間隙に流入する。ハンダ2cが間隙に流入するとき、ボンディングワイヤ片4が、銅層2a2との間に配置されていることにより、ボンディングワイヤ片4と銅層2a2とが接触する。よって、基板ユニット2は、傾くことがなく、冷却面3bに対して水平を保ったまま冷却面3bと接続される。
このようなパワー半導体モジュール1によれば、ボンディングワイヤ片4の軸方向が基板ユニット2の表面に対して水平となるように、基板ユニット2と冷却器3との間に複数配置される。これにより、基板ユニット2と冷却器3との間にボンディングワイヤ片4の直径に等しい均一な幅の間隙を形成することができる。したがって、基板ユニット2と冷却器3との間の間隙にハンダ2cを流入させることで、基板ユニット2と冷却器3との間に均一な厚みのハンダ2cを形成することができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
(1)上記実施形態においては、ボンディングワイヤ片4が、冷却面3bに対して、列及び行が揃うように、等間隔に配置されるものとしたが、本発明はこれに限定されない。ボンディングワイヤ片4は、図2(b)に示すように、行ごとに位置が互い違いとなるように配置される構成としてもよい。また、図2(c)に示すように、セラミック基板2aの中央部と重なる位置にはボンディングワイヤ片4を配置せず、周状となるように配置するものとしてもよい。
1……パワー半導体モジュール
2……基板ユニット
2a……セラミック基板
2b……パワー半導体チップ
2c……ハンダ
3……冷却器
4……ボンディングワイヤ片

Claims (1)

  1. 半導体チップを備えるセラミック基板と、該セラミック基板にハンダ接合された冷却器とを備えるパワー半導体モジュールであって、
    前記ハンダ内には、前記セラミック基板と前記冷却器とに接触するように離散配置された複数のボンディングワイヤ片を備えることを特徴とするパワー半導体モジュール。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024048187A1 (ja) * 2022-09-02 2024-03-07 ローム株式会社 半導体装置、および、半導体装置の製造方法

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