JP7394243B1 - 加熱装置及びはんだ接合済対象物の製造方法 - Google Patents

加熱装置及びはんだ接合済対象物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱効率の低下を抑制する加熱装置及びはんだ接合済対象物の製造方法を提供する。【解決手段】加熱装置1は、輻射熱を放出する加熱器21と、加熱の対象となる加熱対象物90が、加熱器21から放出された輻射熱を直接受けるように、加熱対象物90を直接又は間接的に支持する支持部材18と、を備える。実施の形態によっては、加熱対象物90を支持すると共に支持部材18に支持される治具11を備える。治具11は、加熱器21から放出されて加熱対象物90を輻射加熱する電磁波を通過させる開口13が形成されている。はんだ接合済対象物の製造方法は、加熱装置1を用いて、はんだを有する加熱対象物90を支持部材18に供給し、加熱器21を作動させて、加熱対象物90をはんだの融点以上の温度に上昇させてはんだ接合を行う。【選択図】図1

Description

本開示は加熱装置及びはんだ接合済対象物の製造方法に関し、特に加熱効率の低下を抑制する加熱装置及びはんだ接合済対象物の製造方法に関する。
はんだ付け等の加熱接合を行う装置として、以下のものがある。その加熱装置は、加熱対象物が載置される載置台と、載置台を加熱する熱放射ヒータとを備える。そして、載置台は熱放射ヒータからの熱放射によって加熱され、載置台に載置された加熱対象物は載置台からの熱伝達によって加熱され、つまり、加熱対象物は、熱放射ヒータによって間接的に加熱される(例えば、特許文献1参照。)。
特開2014-143304号公報
特許文献1に記載されたように、加熱対象物が、熱放射ヒータから放射された熱によって載置台を介して間接的に加熱される装置では、加熱対象物が、ピンフィン基板等の複雑な形状を有する場合に、接触面積が小さくなり、加熱効率が落ちてしまう。この場合、載置台との接触面積を最大化しつつ加熱対象物との接触面積を大きくするための凹凸を有する治具を、載置台と加熱対象物との間に設けることが考えられる。しかし、このような治具を用いると、加熱対象物、載置台、及び治具の熱容量の合計が大きくなってしまい、加熱効率を効果的に上昇させることが困難であった。
本開示は上述の課題に鑑み、加熱効率の低下を抑制する加熱装置及びはんだ接合済対象物の製造方法を提供することに関する。
本開示の第1の態様に係る加熱装置は、輻射熱を放出する加熱器と、加熱の対象となる加熱対象物が、前記加熱器から放出された輻射熱を直接受けるように、前記加熱対象物を直接又は間接的に支持する支持部材と、を備える。
このように構成すると、加熱対象物を加熱器からの輻射熱によって直接加熱することができ、載置台を介して加熱する場合に比べて加熱効率を向上させることができる。
また、本開示の第2の態様に係る加熱装置は、上記本開示の第1の態様に係る加熱装置において、前記加熱対象物を支持すると共に前記支持部材に支持される治具を備え、前記治具は、前記加熱器から放出されて前記加熱対象物を輻射加熱する電磁波を通過させる開口が形成されている。
輻射加熱によって加熱対象物を直接加熱することにより加熱効率を向上させることができる一方、電磁波を受ける加熱対象物の面に存在し得る汚れや傷等に起因して温度のばらつきが生じ得る。しかし、上記のように構成すると、治具を介した伝熱によって、加熱対象物の温度のばらつきを抑制することができる。
また、本開示の第3の態様に係る加熱装置は、上記本開示の第2の態様に係る加熱装置において、前記加熱対象物が、その基準面から突出した突起を複数有し、前記治具は、前記開口が、複数の前記突起を個別に収容する数及び大きさで形成されており、前記治具は、前記加熱対象物を輻射加熱する前記電磁波の反射率が80%以上の金属で形成されている。
このように構成すると、加熱に寄与する電磁波は、治具に照射された分はほとんどが反射する一方で、開口を通過した分は加熱対象物を加熱することができる。そして、加熱された加熱対象物と治具との間における熱伝達及び治具での熱伝導により、治具の温度が加熱対象物と同程度になると共に加熱対象物の温度のばらつきを抑制することができる。
また、本開示の第4の態様に係る加熱装置は、上記本開示の第2の態様に係る加熱装置において、前記加熱対象物が、その基準面から突出した突起を複数有し、前記治具は、前記開口が、前記突起の複数をまとめて収容する大きさで形成されており、前記治具は、前記加熱対象物を輻射加熱する前記電磁波の吸収率が80%以上の材料で形成されている。
このように構成すると、加熱に寄与する電磁波によって治具及び加熱対象物の双方が加熱されると共に、加熱対象物と治具との間における熱伝達によって加熱対象物及び治具の温度が同程度になって、加熱対象物の温度のばらつきを抑制することができる。
また、本開示の第5の態様に係る加熱装置は、上記本開示の第2の態様に係る加熱装置において、前記加熱対象物が平板状に形成されており、前記治具は、前記開口が、前記加熱対象物の前記治具に対向する面の面積に対して20%~90%の大きさに形成されており、前記治具は、前記加熱対象物を輻射加熱する前記電磁波の吸収率が80%以上の材料で形成されている。
このように構成すると、加熱に寄与する電磁波によって加熱される、治具と加熱対象物との間の加熱部分のバランスをとることができると共に、加熱対象物と治具との間における熱伝達によって加熱対象物の温度のばらつきを抑制することができる。
また、本開示の第6の態様に係る加熱装置は、上記本開示の第2の態様乃至第5の態様のいずれか1つの態様に係る加熱装置において、前記治具は、前記加熱対象物の複数を同時に支持することができるように構成されている。
このように構成すると、それぞれの加熱対象物と治具との間における熱伝達によって各加熱対象物の温度の平準化を図ることができ、各加熱対象物の間の温度のばらつきを抑制することができる。
また、本開示の第7の態様に係るはんだ接合済対象物の製造方法は、上記本開示の第1の態様乃至第6の態様のいずれか1つの態様に係る加熱装置を用いてはんだ接合が行われた対象物を製造する方法であって、はんだを有する前記加熱対象物を前記支持部材に供給する工程と、前記加熱器を作動させて、前記加熱対象物を前記はんだの融点以上の温度に上昇させてはんだ接合を行う工程と、を備える。
このように構成すると、加熱対象物を輻射熱によって直接加熱するので、優れた加熱効率下ではんだ接合を行うことができる。
本開示によれば、加熱対象物を加熱器からの輻射熱によって直接加熱することができ、載置台を介して加熱する場合に比べて加熱効率を向上させることができる。
一実施の形態に係るリフロー装置の縦断面図である。 一実施の形態に係るリフロー装置の平面図である。 一実施の形態に係るリフロー装置を用いてワークのはんだ接合を行う方法を示すフローチャートである。 一実施の形態の第1の変形例に係るリフロー装置の平面図である。 一実施の形態の第2の変形例に係るリフロー装置の平面図である。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1及び図2を参照して、一実施の形態に係るリフロー装置1を説明する。図1は、リフロー装置1の縦断面図である。図2は、リフロー装置1の平面図である。リフロー装置1は、主としてはんだ接合を行う装置である。ここでいうはんだ接合は、部品をはんだで接合することのほか、基板にはんだバンプを形成すること、及び、はんだバンプを有する基板に電子部品を実装すること、が含まれる。基板にはんだバンプを形成する際は、表面に原料はんだを配列した基板をリフロー装置1の内部で加熱する。すると、原料はんだは一旦溶融し、溶融したはんだが冷え固まったときに典型的には半球状のはんだバンプとなる。他方、基板に電子部品を実装する際は、はんだバンプに電子部品を配置した基板をリフロー装置1の内部で加熱する。すると、はんだバンプは一旦溶融し、溶融したはんだが冷え固まることで、基板への電子部品のはんだ付けが行われる。このように、リフロー装置1では、はんだを有する基板の加熱が行われるため、リフロー装置1は加熱装置の一形態であるといえる。本実施の形態では、基板に電子部品を実装する例を説明する。
本実施の形態における加熱対象物90(以下「ワーク90」という。)として、電子部品91を搭載する基板92に対して、ピンフィン基板93が取り付けられるものの例を説明する。ここで用いられる電子部品91の例としては、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)や発光ダイオード(LED)等の半導体素子が挙げられる。基板92としては、基材として絶縁体を用いた板状(典型的には矩形板状)のプリント基板を採用することができる。ピンフィン基板93は、板状(典型的には矩形板状)のベース板の一方の面(基準面)に、突起としてピンフィンが複数設けられたものである。換言すれば、ピンフィン基板93は、基準面から突出した突起を複数有している。ピンフィン基板93のベース板の基準面は、典型的には平面に形成されている。ピンフィン基板93の材料として、例えば、銅にニッケルめっきを施したものや銅合金を採用することができ、その他の適切な材料を採用してもよい。なお、ピンフィン基板93は、放熱性能を向上させるために、ピンフィンの部分に純度の高い銅(例えば銅99%以上)を採用してもよい。ワーク90は、本実施の形態では、電子部品91が基板92の一方の面にはんだ接合され、その基板92の他方の面とピンフィン基板93の1つの面(ピンフィンが設けられた面とは反対側の面)とがはんだ接合されるようになっている。そのため、ワーク90をはんだ付けする際は、ピンフィン基板93と基板92との間、及び基板92と電子部品91との間に、シート状のはんだやクリームはんだを配置し、これをリフロー装置1に投入して加熱することで、はんだ接合を行うことができる。このようなワーク90のはんだ接合を行うリフロー装置1の構成を、以下に説明する。リフロー装置1は、本実施の形態では、ワーク90を支持する治具11と、治具11を支持する支持部材18と、ワーク90を加熱する加熱器21とを備えている。
治具11は、本実施の形態では、概ね矩形の厚板状に形成されている。治具11は、その一方の面が、ピンフィン基板93の基準面が載置される面となっている。治具11は、ピンフィン基板93の基準面が載置される面が平面になっており、当該面とピンフィン基板93の基準面との接触面積が極力大きくなるように構成されている。治具11は、本実施の形態では、4つのワーク90を、2行2列で、適宜の間隔をあけて載置できる大きさに形成されている。このように、本実施の形態における治具11は、複数のワーク90を同時に支持することができるようになっている。治具11は、各ワーク90が載置される位置において、ピンフィン基板93のピンフィンに対応する位置に開口13が形成されている。開口13は、本実施の形態では、ピンフィンを個別に収容するように、ピンフィンと同数が形成されている。したがって、治具11には、複数の開口13が形成されている。開口13は、治具11のピンフィン基板93が載置される面からその裏側の面まで延びている。換言すれば、開口13は、治具11の厚さ方向に貫通している。平面視における各開口13の大きさは、ピンフィン基板93の平面投影面積に対して、当該ピンフィン基板93のピンフィンに対応するすべての開口13の面積の合計が、8%~15%、好ましくは10%~12%、典型的には11%となるようにしてもよい。
支持部材18は、ワーク90が配置された治具11を支持するものである。したがって、支持部材18は、本実施の形態では、治具11を介して間接的にワーク90を支持するものである。支持部材18は、本実施の形態では、治具11の外周縁を全周にわたって支持するようになっている。したがって、支持部材18は、平面視において、外周の輪郭が、治具11を包含して治具11の外縁よりも一回り大きい矩形に形成されている。また、平面視における支持部材18は、治具11が載置される前(治具11が除かれた状態)は、治具11の外縁よりも一回り小さい開口部が形成されている。支持部材18の材質は、グラファイト、鉄やその他の金属等を用いることができる。支持部材18は、治具11が接する部分に絶縁材料が設けられていて、治具11と支持部材18との間の熱伝達が実質的に行われないようになっている。ここで、熱伝達が実質的に行われないとは、治具11と支持部材18との間の熱伝達を厳密に防ぐことを求めるのではなく、治具11と支持部材18との間の許容範囲を超えた熱伝達が行われないことを意味している。
加熱器21(図2には表れていない)は、ワーク90を輻射により加熱(輻射加熱)するものである。加熱器21は、加熱管22を有している。加熱管22は、輻射熱(輻射エネルギー)を放出することができるものであり、本実施の形態では赤外線ランプヒータが用いられている。つまり、本実施の形態では、赤外線(典型的には遠赤外線)によって輻射熱が伝わるようになっている。加熱管22は、細長い棒状の外観を呈しており、本実施の形態では丸棒状の外観を呈している。加熱管22は、治具11の矩形の一辺と概ね同じ長さを有している。ここでいう概ね同じ長さとは、治具11の当該一辺と同じ長さのほか、治具11の当該一辺の方向において治具11に載置された各ワーク90の全体を加熱することができる範囲で、当該一辺に対して短いもの及び長いものが含まれることを意図している。加熱器21は、本実施の形態では、加熱管22の複数が、加熱管22の長手方向(軸線が延びる方向)に直交する方向かつ水平方向に、所定の間隔で配列されている。所定の間隔は、治具11に載置された各ワーク90の全体を加熱することができる範囲で適宜調節することができる。また、本実施の形態では、複数の加熱管22のすべてが、矩形の治具11の一方の一対の対向する辺に対して平行(他方の一対の対向する辺に対しては直角)に配置されているが、治具11の辺に対して角度を持って延びるように配置されていてもよい。なお、加熱管22の複数は、相互に平行に配置されていなくてもよいが、温度むらの発生を抑制する観点から、相互に平行に配置されていることが好ましい。以下、複数の加熱管22が配列された、加熱管22の長手方向に交差する方向を、「配列方向」ということとする。各加熱管22は、支持部材18に支持された治具11の下方に配列されている。
治具11は、本実施の形態では、加熱管22から放出された赤外線(電磁波)の反射率が80%以上の金属で形成されている。また、治具11は、熱伝導率が比較的高い材料で形成されていることが好ましい。これらの点を考慮して、治具11は、典型的にはアルミニウムで形成されているが、その他の金属で形成されていてもよい。このような材料で形成された治具11は、加熱器21から放出された赤外線による温度上昇は小さく、加熱されたワーク90から伝達された熱による温度上昇はしやすくなっている。治具11に形成された各開口13は、加熱管22から放出された赤外線(電磁波)を通過させることができるようになっている。治具11に開口13が形成されていることにより、治具11に支持されたワーク90は、加熱管22から放出された赤外線(電磁波)による輻射熱を直接受けることができるようになっている。
次に図3を参照して、上述のリフロー装置1を用いてワーク90のはんだ接合を行う方法を説明する。図3は、ワーク90のはんだ接合を行う手順を示すフローチャートである。以下に説明するワーク90のはんだ接合を行う方法によって、はんだ接合が行われたはんだ接合済対象物を製造することができる。以下のリフロー装置1を用いたはんだ接合を行う方法の説明は、リフロー装置1の作用の説明を兼ねている。以下の説明において、リフロー装置1の構成に言及しているときは、適宜図1及び図2を参照することとする。
ワーク90のはんだ接合を行うために、まず、はんだを配置したワーク90を治具11に載置する(S1)。このとき、ピンフィン基板93の基準面が治具11に対向するようにして、かつ、ピンフィン基板93の各ピンフィンが治具11の各開口13に入るようにして、各ワーク90を治具11に載置する。また、治具11に載置された各ワーク90は、電子部品91、基板92、ピンフィン基板93が未だ接合されておらず、これらの間にはシート状又はクリーム状等のはんだが配置されているようにする。次に、各ワーク90が載置された治具11を、支持部材18に載置する(S2)。各ワーク90が載置された治具11の支持部材18への載置は、各ワーク90が載置された治具11の支持部材18への供給の一形態である。これにより、各ワーク90は、治具11を介して間接的に支持部材18に支持されることとなる。なお、図3に示す例では、便宜上、各ワーク90を治具11に載置した後に治具11を支持部材18に載置することとしているが、ワーク90を載置していない治具11を支持部材18に載置した後に、各ワーク90を治具11に載置してもよい。
ワーク90が支持部材18に(間接的に)支持されたら、加熱器21を作動させる(S3)。加熱器21が作動すると、各加熱管22から赤外線が放出される。加熱管22から放出された赤外線は、空間を透過して治具11に到達し、そのうち開口13の内部に進入したものはワーク90(ピンフィン基板93)に当たってワーク90を加熱し、残りは治具11に吸収された分が治具11の温度上昇に寄与する。このように、ワーク90は、赤外線の輻射熱によって直接加熱されるので、他の物体(例えば載置台)を介して加熱される場合に比べて、加熱効率を向上させることができると共に、温度上昇のタイムラグを抑制することができる。また、赤外線の輻射熱によってワーク90が直接加熱されることで、ワーク90がピンフィン基板93のような複雑な形状を含むものであっても、ワーク90を効率よく加熱することができる。赤外線の輻射熱によって直接加熱されたワーク90は、支持されている治具11に接触しているため、ワーク90から治具11への熱伝達が行われ、治具11の温度もワーク90の温度に追従して上昇することとなる。ここで、本実施の形態では、治具11に採用されている材料の熱容量が小さいので、ワーク90の加熱効率の低下を抑制することができる。
ところで、輻射熱によって複数のワーク90を直接加熱する場合、例えばいずれかのワーク90の赤外線照射面に汚れや傷等があって各ワーク90の赤外線照射面の反射率に差異があると、加熱効率が変化して各ワーク90の間に温度のばらつきが生じ得る。この点、本実施の形態では、各ワーク90が1つの治具11に載置されているため、各ワーク90の間で治具11を介して熱平衡となるように熱移動が生じ、各ワーク90の間の温度のばらつきが抑制される。このようにして、治具11に載置された各ワーク90は、ワーク90に配置されているはんだの融点以上まで加熱される(S4)。ワーク90がはんだの融点以上の温度に上昇すると、ワーク90に配置されているはんだが溶融し、電子部品91、基板92、ピンフィン基板93のはんだ接合が行われる(S5)。はんだ接合が行われたら、加熱器21を停止する(S6)。すると、ワーク90の加熱が停止され、ワーク90が自然冷却されていく(S7)。なお、ワーク90を自然冷却させることに代えて、冷却媒体を治具11に接触させる等して、ワーク90を強制的に冷却してもよい。ワーク90が冷却されると、溶融していたはんだが凝固し、電子部品91、基板92、ピンフィン基板93の接合が固定され、接合済のワーク90(はんだ接合済対象物)が生成される。これで、一連のワーク90のはんだ接合が完了する。引き続き他のワーク90のはんだ接合を行う場合は、上述のフローを繰り返す。
以上で説明したように、本実施の形態に係るリフロー装置1によれば、加熱器21からの輻射熱によってワーク90を直接加熱するので、従来のように載置台(ステージ)を介して加熱する場合に比べて、加熱効率を向上させることができる。また、複数のワーク90を1つの治具11で支持しているので、各ワーク90の間で治具11を介して熱平衡となるように熱移動が生じ、各ワーク90の間の温度のばらつきを抑制することができる。
以上の説明では、治具11の開口13が、載置されるピンフィン基板93のピンフィンを個別に収容できる数及び大きさで形成されているとしたが、ピンフィンの複数ずつ(例えば2~3個ずつ)を収容する数及び大きさで形成されていてもよい。
以上の説明では、治具11が、加熱管22から放出された赤外線(電磁波)の反射率が80%以上の金属で形成されているとした。しかしながら、図4に示す第1の変形例に係るリフロー装置1Aが備える治具111のように、加熱管22から放出された赤外線(電磁波)の吸収率が80%以上の材料で形成されていてもよい。この場合の治具111も、熱伝導率が比較的高い材料で形成されていることが好ましい。これらの点を考慮して、治具111は、典型的にはグラファイトで形成されているが、その他の材料で形成されていてもよい。治具111では、開口113が、1つのワーク90のピンフィン基板93(図1参照)のピンフィンのすべてを収容できる大きさに形成されている。本変形例における治具111は、1つのワーク90に対応する開口113が、1つの矩形状に形成されている。この開口113も、治具111の厚さ方向に貫通している。平面視における各開口113の大きさは、ピンフィン基板93の平面投影面積に対して、開口113の面積が、25%~50%、好ましくは30%~40%、典型的には35%となるようにしてもよい。本変形例に係るリフロー装置1Aでは、開口113の面積が比較的大きいので、ワーク90の比較的広範囲に赤外線(電磁波)が照射されることとなり、ワーク90の受熱量が多くなって、ワーク90の温度をより迅速に上昇させることができる。また、治具111が、赤外線(電磁波)の吸収率が80%以上の材料で形成されているので、治具111の温度上昇も迅速に行われ、治具111からワーク90への熱伝達も迅速に行われることとなる。これらの理由から、本変形例に係るリフロー装置1Aでは、ワーク90が、加熱器21からの比較的多い直接的な輻射熱及び治具111を介して伝達される熱を受けるので、ワーク90の温度上昇をより迅速に行うことができる。なお、治具111における1つのワーク90に対応する開口113は、ピンフィンのすべてを収容する形状及び大きさに形成されている以外に、2分割又は3分割や4分割に分割されていてもよい。換言すれば、開口113は、すべてのピンフィン(突起)を一括して収容する1つの開口でもよく、複数の突起の一部分を収容する開口が複数形成されていてもよい。
以上の説明では、ワーク90がピンフィン基板であるとしたが、図5に示す第2の変形例に係るリフロー装置1Bでは、厚い板状の部材で形成されたワーク99をはんだ接合することができる。ワーク99は、典型的には、ワーク90のピンフィン基板93(図1参照)に代えて、ピンフィンを有していない板状の部材としたものである。ワーク99は、厚みがあり熱容量が比較的大きい平板状の基板であってもよい。本変形例に係るリフロー装置1Bでは、はんだ接合するワーク99に適した治具211を用いている。治具211は、1つのワーク99に対応する開口213が、典型的には、大きく刳り貫いた矩形の穴の中央部に十字の橋が形成された態様となっている。換言すれば、矩形の穴の、一方の一対の対向する辺の中点同士を結び、他方の一対の対向する辺の中点同士を結ぶ橋が形成されている。平面視における各開口213の大きさは、ワーク99の平面投影面積に対して、当該ワーク99に対応するすべての開口213の面積の合計が、20%~90%、好ましくは25%~50%、典型的には30%となるようにしてもよい。治具211は、加熱管22から放出された赤外線(電磁波)の吸収率が80%以上の材料で形成されていてもよい。この場合の治具211も、熱伝導率が比較的高い材料で形成されていることが好ましい。これらの点を考慮して、治具211は、典型的にはグラファイトで形成されているが、その他の材料で形成されていてもよい。このような治具211を用いることで、ワーク99の、治具211に接触することで加熱される部分と、加熱器21からの直接的な熱輻射によって加熱される部分とのバランスをとることができ、ワーク99の温度分布を安定させることができる。
以上の説明では、1つの治具11、111、211に4つのワーク90、99を配置できることとしたが、4つに限らず、2つ、3つ、5つ、又は6つ以上であってもよく、また、複数に限らず1つであってもよい。
以上の説明では、支持部材18が治具11、111、211を介して間接的にワーク90、99を支持することとしたが、ワーク90、99を直接支持するように構成されていてもよい。この場合、支持部材18は、各ワーク90、99の外縁を全周にわたって又はワーク90、99の外縁の複数箇所を間欠的に支持する形状及び大きさに形成されているとよい。支持部材18がワーク90、99を直接支持する場合は、支持部材18にワーク90、99が接触することとなる。なお、支持部材18がワーク90、99を直接支持する場合、温度が上がりやすい支持部材18とワーク90、99との間の温度の乖離が大きくなる場合があり、この場合はワーク90、99が接する支持部材18の部分に断熱措置を施すとよい。しかし、断熱措置を施すと、複数のワーク90、99の間における支持部材18を介した熱伝達が無くなるため、個々のワーク90、99の状態によっては、各ワーク90、99の間に温度のばらつきが生じるおそれがある。このため、支持部材18がワーク90、99を直接支持する態様は、支持するワーク90、99が1つの場合、又は複数のワーク90、99を支持する場合であってそれぞれの間に温度のばらつきが生じないワーク90、99を加熱する際に適用するとよい。
1、1A、1B リフロー装置(加熱装置)
11、111、211 治具
13、113、213 開口
18 支持部材
21 加熱器
22 加熱管
90、99 ワーク(加熱対象物)

Claims (2)

  1. 輻射熱を放出する加熱器と、
    加熱の対象となる加熱対象物が、前記加熱器から放出された輻射熱を直接受けるように、前記加熱対象物を直接又は間接的に支持する支持部材と
    前記加熱対象物を支持すると共に前記支持部材に支持される治具と、を備え、
    前記治具は、前記加熱器から放出されて前記加熱対象物を輻射加熱する電磁波を通過させる開口が形成されており
    前記加熱対象物が、その基準面から突出した突起を複数有し、
    前記治具は、前記開口が、複数の前記突起を個別に又は複数ずつ収容する数及び大きさで形成されており、
    前記治具は、前記加熱対象物を輻射加熱する前記電磁波の反射率が80%以上の金属で形成されており
    前記治具は、前記加熱対象物の複数を同時に支持することができるように構成されており、
    前記支持部材と前記治具とが接する部分に、前記治具と前記支持部材との間の熱伝達が実質的に行われない絶縁材料が設けられている、
    加熱装置。
  2. 請求項1に記載の加熱装置を用いてはんだ接合が行われた対象物を製造する方法であって、
    はんだを有する前記加熱対象物を前記支持部材に供給する工程と、
    前記加熱器を作動させて、前記加熱対象物を前記はんだの融点以上の温度に上昇させてはんだ接合を行う工程と、を備える、
    はんだ接合済対象物の製造方法。
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