JP6576182B2 - 放熱器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ベースプレートの片面に複数の放熱フィンを接合した放熱器の製造方法に関する。
通信機器や映像機器や放送機器などの電子装置のハウジング内には多数の回路基板が密に搭載され、各回路基板上には半導体デバイス、CPU(Central Processing Unit)、FET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)、電力増幅器などの高熱を発する電子部品が実装されているので、電子装置を冷却するための冷却装置が必要になる。半導体デバイス、CPU、電力増幅器などの高熱を発する電子部品は、その有効動作温度範囲が狭く、よって、電子装置全体を冷却するのではなく電子部品それぞれを個々に冷却する必要がある。そのため、高熱を発する電子部品の内部温度が限界温度を超えないように、熱伝導性の良いアルミニウム等の金属製の放熱器が広く一般的に使用されている。
例えば、放送用の送信機において、電力増幅器などの著しく発熱量が大きい電子機器の放熱を行う場合にも、放熱器を使用するのが通例である。デバイス単体の発熱量が大きい、例えば100W超の電力増幅器を製作する場合、極力熱抵抗が小さい放熱器を使用し、ファンやブロアー等で強制空冷を行う。しかし、市販されている放熱フィン付きの放熱器の中から熱抵抗が小さいものを選択しようとすると、放熱フィンのフィン間隔が広いタイプのものがほとんどであるため、放熱器のサイズが大きくなってしまい、送信機に実装するにはスペースがなく適当でない。そのため、各送信機メーカでは、放熱フィンの厚みを薄くし、狭ピッチで並べた放熱フィン付きの放熱器を独自に製作することによって、熱抵抗の問題に対処している。
放熱フィン付きの放熱器を製作する手法としては、ベースプレートの一方の主表面上に、複数の放熱用フィンを耐熱性の接着剤を介して固着する方法(特許文献1参照)、ベースプレートのフィン取り付け面に設けられた溝部にフィンの一部を嵌合させ、溝部内で金属部材を塑性変形させることにより取り付ける方法(特許文献2参照)、または、放熱基板上にろう材を介して載置されたプレートフィンを放熱基板にろう付する方法(特許文献3参照)等が用いられている。
特開平7−176880号公報 特開2001−162341号公報 特許第5042702号公報
上述したように、フィン付きの放熱器を製作する手法において、特許文献3のように、薄板の放熱フィン(プレートフィン)をベース部(放熱基板)にろう付する方法は、他の製法に比べて放熱フィンのフィンピッチを狭くできるため、熱抵抗を極力小さくするために放熱面積を増加させる手段としては最適である。
従来のろう付による方法の一例について述べる。放熱フィンは、例えば銅製の厚さ0.3mm〜0.4mmの薄板を用い、所定の大きさに加工した後、全面にニッケルメッキ、更に錫メッキを施しておく。また、ベース部は、あらかじめ放熱フィンの厚さに対して、0.2mm〜0.3mm大きい幅の凹溝加工を施し、凹溝箇所にニッケルメッキを施しておく。そして、必要数量の放熱フィンをベース部の凹溝に挿入した後、電気炉等でベース部および放熱フィンを加熱し、放熱フィンのニッケルメッキ及び錫メッキを溶解させ、Ni+Sn合金がベース部の凹溝内に流れ込むことによって、放熱フィンがベース部に接合される。
ここで、図7〜図9を用いて、従来のろう付によってフィン付きの放熱器を製作する際の具体的な手順について説明する。図7は、従来の放熱器の製造工程を説明するための説明図(1)であり、図8は、従来の放熱器の製造工程を説明するための説明図(2)であり、また、図9は、電気炉で加熱した後の図8でのC−C断面を示す図である。
従来の放熱器20は、図8に示すように、ベース部21の主表面上に、放熱フィン22の厚さに適合する幅の凹溝21aを設け、凹溝21a内に、冷却に必要な枚数の放熱フィン22を固着する構造となっている。
ベース部21には、凹溝21a加工後、放熱フィン22を固着する凹溝21a箇所にニッケルメッキを施しておく。また、放熱フィン22には、図7(b)に示すように、所定の大きさに加工した後、予め全面にニッケルメッキ22aおよび錫メッキ22bを施しておき、図7(a)に示すように、必要数量の放熱フィン22の下端部をベース部21の凹溝21a内部に挿入する。そして、図8に示すように、ベース部21の底面を電気炉50で加熱することによって、図9に示すように、放熱フィン22のニッケルメッキ22aと錫メッキ22bが溶解してNi+Sn合金25となって凹溝21a内部に流れ込むことにより、放熱フィン22がベース部21に接合されるものである。
しかしながら、放熱フィン22の全面に処理加工を施したニッケルメッキ22aと錫メッキ22bを溶解させるためには、ベース部21の凹溝21a内部に放熱フィン22を挿入後、ベース部21の底面を高温で加熱して、放熱フィン22の上部先端まで高温にする必要があり、例えば放熱フィン22が銅材の場合には、熱の影響で材料が軟化するので、放熱フィン22が変形し易く、取り扱いが難しいという問題があった。
また、放熱フィン22は、表面処理を2工程(ニッケルメッキ工程と錫メッキ工程)施すため、メッキ厚の管理が不十分であると、ニッケルメッキ22aおよび錫メッキ22bのメッキ厚にバラツキが発生し、電気炉50によるベース部21の加熱時に凹溝21a内部に流れ込むNi+Sn合金25の量にもバラツキが出てしまう。例えば凹溝21a内部にNi+Sn合金25が過剰に流れ込んだ場合には、凹溝21a内部からNi+Sn合金25が溢れ出てしまうという問題があった。
また、ニッケルメッキ22aと錫メッキ22bが一様に溶解せず、ベース部21方向に流れ落ちずに、放熱フィン22の表面に留まって、図9のように、放熱フィン22の表面が凸凹になってしまい、冷却流体である空気の流れの圧力損失を増加させたり、ごみが付着し易い欠点があった。
また、放熱フィン22は、メッキ工程が2工程(ニッケルメッキ工程と錫メッキ工程)となるため、上述したように、メッキ厚を管理してバラツキの低減化を図るため、部品製作上の歩留りが悪くなり、部品の製作数が多い場合には製作工数が増えて、装置製作の工程に影響を及ぼしたり、コストアップにつながるという問題があった。
また、ベース部21および放熱フィン22を加熱する場合、電気炉50の昇温温度、加熱速度は電気炉50とベース部21および放熱フィン22のサイズが変わる度に設定が異なる。また、加熱作業時の電気炉50とベース部21の密着度合いによっても接合の仕上がりが異なるためノウハウを要する。また、事前にサンプルをいくつか製作して、放熱フィン22がベース部21に着実に接合されているかを確認する等の手間を要するという問題があった。
本発明は、このような従来の事情に鑑みなされたものであり、ベース部に薄肉の放熱フィンを狭ピッチで一様に、かつ放熱フィンの接合部だけにハンダ材を塗布して、ハンダ接合することができるので、伝熱性能と品質が向上し、並びに不必要な加熱をしないで済む等、製造コストの低減を図ることが可能な放熱器の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る放熱器の製造方法は、ベースプレートの片面に少なくとも1つの放熱フィンを接合する放熱器の製造方法であって、前記放熱フィンの端部を挿入する略直線状の凹溝を複数平行に並べて設けた前記ベースプレートの前記片面に、前記凹溝の位置に合わせて、前記凹溝の長手方向に所定の間隔を空けて複数の矩形の開口部を設けたテンプレートを重ね合わせ、当該テンプレートを用いて前記矩形の開口部を通して前記凹溝上部に所定の間隔を空けてクリームハンダで半田印刷を行い、前記放熱フィンの前記端部を前記凹溝に挿入することで、前記クリームハンダが前記凹溝に沿って前記凹溝内部に押し広げられ、前記ベースプレートを加熱することで、前記ベースプレートの前記凹溝内の前記クリームハンダが溶融し、溶融ハンダの毛細管現象でぬれ広がり、前記放熱フィンの前記端部と前記ベースプレートとの間に溶融ハンダのフィレットが形成され、その後前記ベースプレートを冷却すると、前記ベースプレートに前記放熱フィンがハンダ接合されることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る放熱器の製造方法は、上記した放熱器の製造方法であって、前記テンプレートを用いて前記矩形の開口部を通して前記凹溝上部にクリームハンダで半田印刷を行う際に、クリームハンダのクリームハンダ塗布部の長さをw、クリームハンダを半田印刷しない間隔をsとすると、
w/2 < s < w ・・・(式1)
(式1)の関係とすることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る放熱器の製造方法は、上記した放熱器の製造方法であって、前記ベースプレートの前記凹溝の長さは、前記放熱フィンの長さより、前後それぞれに所定の余長部を設けることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る放熱器の製造方法は、上記した放熱器の製造方法であって、前記ベースプレートの前記凹溝箇所と前記放熱フィンの少なくとも一方には、半田溶着可能な表面処理を施すことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る放熱器の製造方法は、上記した放熱器の製造方法であって、前記半田溶着可能な表面処理は、ニッケルメッキ処理であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、ベース部に薄肉の放熱フィンを狭ピッチで一様に、かつ放熱フィンの接合部だけにハンダ材を塗布して、ハンダ接合することができるので、伝熱性能と品質が向上し、並びに不必要な加熱をしないで済む等、製造コストの低減を図ることが可能な放熱器の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る放熱器の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る放熱器においてベース部へのクリームハンダ印刷工程を説明するための図である。 図2(b)においてクリームハンダ印刷後のベース部各部の寸法を示す図である。 ベース部の凹溝へ放熱フィンを挿入する際のベース部と放熱フィンとの位置関係を示す斜視図である。 図4におけるA−A面で切断した断面図で、放熱フィンをベース部の凹溝に挿入する前後の状態を説明する図である。 ベース部の凹溝へ放熱フィンを挿入した後、ベース部に加熱処理を加えた後の状態を示す図である。 従来の放熱器の製造工程を説明するための説明図(1)である。 従来の放熱器の製造工程を説明するための説明図(2)である。 電気炉で加熱した後の図8でのC−C断面を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る放熱器について説明する。
本発明の一実施形態に係る放熱器では、ベース部に、放熱フィンに適合する幅の凹溝加工を施し、当該凹溝箇所にニッケルメッキを塗布した後、凹溝毎に所定の面積のクリームハンダを所定の間隔を空けて印刷する。そして、ベース部の凹溝に必要な枚数の放熱フィンを挿入することで、前記クリームハンダが凹溝内部を凹溝に沿って押し広げられる。その際、クリームハンダを所定の間隔を空けて印刷することで凹溝内部からベース部表面にあふれるクリームハンダを極力少なくすることができ、そして、ベース部を加熱することで、ベース部の凹溝内のクリームハンダが溶融し、溶融ハンダの毛細管現象でぬれ広がり、放熱フィンの下端部とベース部との間に溶融ハンダのフィレットが形成され、ベース部を冷却することによって、放熱フィンがベース部に安定してハンダ接合される。
なお、本発明の放熱器は、通信機器や映像機器や放送機器などの電子装置に限らず、高熱を発する電子部品を実装する電子装置で使用する放熱器であれば、本発明を適用することは可能である。
[放熱器の構成]
次に、本発明の一実施形態に係る放熱器の構成について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る放熱器の構成を示す斜視図である。
本発明の一実施形態に係る放熱器10は、図1に示すように、複数の凹溝11aを有するベース部11と、下端部をベース部11の凹溝11aに挿入後、クリームハンダを使用してベース部11に接合された複数の放熱フィン12とから構成されている。
ベース部11の凹溝11aは、図1に示すように、ベース部11の上方の主表面に、前後方向に略直線状に形成された凹形状の溝であり、溝幅は、後述するように放熱フィン12の厚さに応じた寸法となっている。また、ベース部11は、凹溝11a加工を行った後、凹溝11aの箇所にニッケルメッキを施したものである。
なお、ベース部11および放熱フィン12の材質は、例えば、銅、アルミニウム、チタン、セラミック等である。
放熱フィン12は、材料を所定の大きさに切断加工した後、ニッケルメッキを施したものである。
なお、ベース部11の凹溝11a箇所や放熱フィン12に施す表面処理は、半田溶着可能な表面処理であれば、ニッケルメッキ以外の表面処理でもよい。
[放熱器の製造方法]
次に、本発明の一実施形態に係る放熱器の製造方法について、図1〜図6を用いて説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る放熱器においてベース部へのクリームハンダ印刷工程を説明するための図であり、図2(a)はクリームハンダ印刷時の作業手順を説明するための説明図であり、また、図2(b)はクリームハンダ印刷後のベース部の状態を示している。図3は、図2(b)においてクリームハンダ印刷後のベース部各部の寸法を示す図であり、図3(a)は上方から見た平面図であり、また、図3(b)は前方正面から見た正面図である。図4は、ベース部の凹溝へ放熱フィンを挿入する際のベース部と放熱フィンとの位置関係を示す斜視図である。図5は、図4におけるA−A面で切断した断面図で、放熱フィンをベース部の凹溝に挿入する前後の状態を説明する図であり、図5(a)は放熱フィンをベース部の凹溝に挿入する前を示す図であり、また、図5(b)は放熱フィンをベース部の凹溝に挿入した後を示す図である。図6は、ベース部の凹溝へ放熱フィンを挿入した後、ベース部に加熱処理を加えた後の状態を示す図であり、図4のB−B断面に相当する断面図である。
最初に、ベース部11の主表面上にクリームハンダ16を印刷するが、クリームハンダ16を凹溝11aの箇所に印刷する際、凹溝11aの箇所の長手方向(前後方向)すべてに印刷せず、所定の間隔を空けて印刷することが重要である。
そこで、ベース部11の凹溝11aの箇所にクリームハンダ16を所定の間隔を空けて印刷するために、図2(a)に示すように、左右方向は凹溝11a間のピッチに合わせ、前後方向に所定の間隔を空けて角穴15a(w×b)を設けたテンプレート15を予め準備しておく。そして、テンプレート15の角穴15aをベース部11の凹溝11aの位置に合わせ、テンプレート15をベース部11の主表面上に重ね合わせて固定した後、テンプレート15の上でクリームハンダ16をスキージ17で矢印R1方向に引き伸ばすと、角穴15aを通して凹溝11a上部に半田が印刷される。
図2(a)に示す印刷作業が終了した後、ベース部11の主表面上からテンプレート15を取り外すと、図2(b)、図3(a)および図3(b)のように、ベース部11の凹溝11aの所定の位置に、クリームハンダ塗布部16a(w×b)で示すように半田印刷が為される。
ベース部11の凹溝11aの所定の箇所にクリームハンダ塗布部16aが形成された後、図4および図5(a)に示すように、放熱フィン12の下端部を凹溝11aの所定の位置に挿入すると、図5(b)に示すように、クリームハンダ塗布部16aが凹溝11aに挿入された放熱フィン12の下端部によって押され、矢印R2で示すように、凹溝11aに沿って前後方向に広がり、放熱フィン12の下端部は凹溝11aの所定の位置に挿入し終えた状態となる。
ベース部11の凹溝11aに放熱フィン12を必要な枚数挿入した後、ベース部11の底面を図示していない電気炉で加熱すると、図5(b)に示したクリームハンダ塗布部16aが溶融し、クリームハンダ塗布部16aが凹溝11aに沿って同様に矢印R2で示すように、凹溝11aに沿って前後方向に溶融ハンダの毛細管作用で濡れ広がっていく。
そして、溶融したクリームハンダ塗布部16aがベース部11の凹溝11aと放熱フィン12との隙間に均一に流れ込むことによって、その後ベース部11が冷却されると、図1および図6に示すように、ベース部11と放熱フィン12との間に仕上がりの良好なハンダフィレットを含んだハンダ凝固部16bが形成され、ベース部11に放熱フィン12を安定した状態で接合することができる。
ここで、図2および図3に示すように、クリームハンダ16のクリームハンダ塗布部16aの長さをw、クリームハンダ16を印刷しない間隔をsとすると、
w/2 < s < w ・・・(式1)
(式1)の関係とすることにより、クリームハンダ16がベース部11の上面に余分にあふれ出さずに、ベース部11と放熱フィン12との間で良好なハンダ接合が達成できる。
即ち、放熱フィン12の下端部をベース部11の凹溝11aの中に挿入した際に、間隔sが(式1)の値より大きすぎると、溶融したクリームハンダ16が凹溝11aと放熱フィン12との間の隙間にうまく埋まらない部分が生じてしまう。一方、間隔sが(式1)の値より小さすぎると、溶融したクリームハンダ16が凹溝11aと放熱フィン12との間の隙間を乗り越えて、ベース部11の主表面上に余分に流れ出してしまうなどの問題が生じてしまう。このため、(式1)の関係を保つことで、凹溝11aに挿入した放熱フィン12と、凹溝11aを形成したベース部11との間に仕上がりの良いハンダフィレットを含んだハンダ凝固部16bが形成でき、強度的に品質の良い放熱器10を製作することができる。
つまり、ベース部11の凹溝11a箇所にクリームハンダ16を所定の間隔を空けて印刷することで、接合する放熱フィン12の下端部を凹溝11a内部に挿入する際の圧力によって、クリームハンダ塗布部16aの両端が凹溝11aに沿って押し広げられ、クリームハンダ塗布部16aのクリームハンダが凹溝11a内部からベース部11表面に大きく溢れることなく、凹溝11aと放熱フィン12との間の隙間に沿って流れるようにすることができる。
また、クリームハンダを使用することにより、クリームハンダの昇温温度や加熱温度の設定はハンダメーカ推奨のプロファイルを活用することができるので、従来のろう付による方法のように、Ni+Sn合金による接合のためにニッケルメッキと錫メッキのメッキ厚の管理に注力することなく、ハンダ接合での仕上がりも均一化されるので、放熱器を製作する前にハンダの接合状態を確認するためのサンプルを作成する等の手間を削減することができる。
また、クリームハンダを使用することにより、ベース部を電気炉で加熱する際に、ベース部と放熱フィンとの接合箇所までを加熱の範囲とすれば良いため、従来のろう付による方法のように、薄板の放熱フィン全体を加熱することがなく、薄板の放熱フィンに変形を生じさせるような高熱を加えることがないため、放熱フィンの軟化および変形を防止することができる。
なお、クリームハンダをベース部に印刷する際、クリームハンダをベース部の凹溝に所定の間隔を空けて印刷することにより、クリームハンダの塗布量が均一で、クリームハンダが過剰に供給されないようにしている。
そのためには、放熱フィンの板厚tを基本とした関係式により、クリームハンダ塗布部(テンプレートの角穴)の寸法やベース部の凹溝の寸法を、例えば下記のようにするとよい。
図3に示すように、放熱フィン12の厚さをt、ベース部11の凹溝11aの溝幅および深さをδ、クリームハンダ塗布部16a(テンプレート15の角穴15aと同様)の幅をbとすると、
(1)ベース部11の凹溝11aの溝幅および深さδ=t+(0.2mm〜0.3mm)
(2)クリームハンダ塗布部16aの幅b=δ+(0.2mm〜0.4mm)
とすることで、ベース部と放熱フィンとの間で良好なハンダ接合が可能となる。
また、図1に示すように、ベース部11の凹溝11aの加工長さは放熱フィン12の前後方向の長さよりそれぞれ余長部L1を設けることで、万が一クリームハンダが過剰に供給された場合でも、余長部L1内で溶融したクリームハンダの余分な量を受け止めることができ、ベース部11から外部へのクリームハンダの流出を防止することができる。
また、図7に示すように、従来の放熱器は、放熱フィンにニッケルメッキと錫メッキを施す必要があったが、本発明の放熱器では、放熱フィンとベース部とのハンダ接合にクリームハンダを使用するため、放熱フィンを製作する際、放熱フィンへの錫メッキ処理が不要で、ニッケルメッキ処理のみとなるため、放熱フィンの製造工程が従来より短縮され、放熱器のコストダウンにつながる。
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る放熱器によれば、ベース部に薄肉の放熱フィンを狭ピッチで一様に、かつ放熱フィンの接合部だけにハンダ材を塗布して、ハンダ接合することができるので、伝熱性能と品質が向上し、並びに不必要な加熱をしないで済む等、製造コストの低減を図ることが可能な放熱器の製造方法を提供することができる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。
さらに、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、ニッケルメッキ以外の表面処理でもよく、放熱フィンおよびベース部の材料に金属以外の非金属材料等、どのような材料でも適用可能である。
本発明は、通信機器や映像機器や放送機器などの電子装置に限らず、高熱を発する電子部品を実装する電子装置で使用する放熱器を製造する産業で利用される。
10:放熱器、11:ベース部、11a:凹溝、12:放熱フィン、15:テンプレート、15a:角穴、16:クリームハンダ、16a:クリームハンダ塗布部、16b:ハンダ凝固部、16c:ハンダ凝固部、17:スキージ、20:放熱器、21:ベース部、21a:凹溝、22:放熱フィン、22a:ニッケルメッキ、22b:錫メッキ、25:Ni+Sn合金、50:電気炉。

Claims (5)

  1. ベースプレートの片面に少なくとも1つの放熱フィンを接合する放熱器の製造方法であって、
    前記放熱フィンの端部を挿入する略直線状の凹溝を複数平行に並べて設けた前記ベースプレートの前記片面に、前記凹溝の位置に合わせて、前記凹溝の長手方向に所定の間隔を空けて複数の矩形の開口部を設けたテンプレートを重ね合わせ、当該テンプレートを用いて前記矩形の開口部を通して前記凹溝上部に所定の間隔を空けてクリームハンダで半田印刷を行い、前記放熱フィンの前記端部を前記凹溝に挿入することで、前記クリームハンダが前記凹溝に沿って前記凹溝内部に押し広げられ、前記ベースプレートを加熱することで、前記ベースプレートの前記凹溝内の前記クリームハンダが溶融し、溶融ハンダの毛細管現象でぬれ広がり、前記放熱フィンの前記端部と前記ベースプレートとの間に溶融ハンダのフィレットが形成され、その後前記ベースプレートを冷却すると、前記ベースプレートに前記放熱フィンがハンダ接合されることを特徴とする放熱器の製造方法。
  2. 請求項1に記載の放熱器の製造方法であって、前記テンプレートを用いて前記矩形の開口部を通して前記凹溝上部にクリームハンダで半田印刷を行う際に、クリームハンダのクリームハンダ塗布部の長さをw、クリームハンダを半田印刷しない間隔をsとすると、
    w/2 < s < w ・・・(式1)
    (式1)の関係とすることを特徴とする放熱器の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の放熱器の製造方法であって、前記ベースプレートの前記凹溝の長さは、前記放熱フィンの長さより、前後それぞれに所定の余長部を設けることを特徴とする放熱器の製造方法。
  4. 請求項1乃至3に記載の放熱器の製造方法であって、前記ベースプレートの前記凹溝箇所と前記放熱フィンの少なくとも一方には、半田溶着可能な表面処理を施すことを特徴とする放熱器の製造方法。
  5. 請求項4に記載の放熱器の製造方法であって、前記半田溶着可能な表面処理は、ニッケルメッキ処理であることを特徴とする放熱器の製造方法。
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