JP2018017387A - 車両用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】IDS復帰時にガレージ制御を行うことができ、ガレージ制御により摩擦係合要素の急係合を抑制できる、車両用制御装置を提供する。【解決手段】IDS開始条件の成立後からIDS復帰条件の成立前までの期間には、ガレージ制御の必要性の有無の判定、つまり前進クラッチが係合しているか否かのクラッチ係合判定が繰り返される。前進クラッチが解放されており、前進クラッチを係合させる際にガレージ制御が必要となる場合、SLバルブが通電されて、ガレージ制御可能なガレージ制御準備状態にされる。一方、前進クラッチが係合している状態では、ガレージ制御の必要性がないので、SLバルブが非通電にされる。【選択図】図3

Description

本発明は、ベルト式の無段変速機を搭載した車両に用いられる制御装置に関する。
近年、エンジンを駆動源とする車両には、燃費の向上などの目的で、IDS制御が採用されてきている。IDS制御を採用した車両では、たとえば、運転者のブレーキ操作により、車速が所定のIDS開始車速以下に低下すると、エンジンが自動的に停止(アイドリングストップ)される。その後、運転者がブレーキ操作を解除すると、エンジンが自動的に再始動される。
IDS制御を採用した車両において、ベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)を搭載した車種がある。この車種では、たとえば、トルクコンバータと無段変速機との間に前進クラッチが介装されており、車両の減速走行中にエンジンが停止(減速IDS)されると、前進クラッチが解放される。また、車両の減速走行中にエンジンが停止されると、無段変速機のセカンダリプーリに供給される油圧(セカンダリ圧)が最低圧に設定される。これにより、車両の減速走行中に無段変速機のベルトに負荷されるトルクを低減(エンジンからのトルクを遮断)することができ、急制動時にイナーシャトルクによるプーリとベルトとの間での滑り(ベルト滑り)の発生を抑制することができる。
特開2013−181408号公報
エンジンの再始動によるIDS復帰時には、エンジンからの動力を無段変速機に伝達するため、前進クラッチを係合させる必要がある。前進クラッチを係合させる際には、急係合によるベルト滑りおよびショックの発生を防止するため、ガレージ制御により、前進クラッチに供給される油圧(クラッチ圧)をスイープアップさせなければならない。
ガレージ制御が可能な油圧回路には、たとえば、クラッチモジュレータ圧を出力するクラッチモジュレータバルブ、制御圧を出力するリニアソレノイドバルブおよび制御圧を所定の増幅度で増幅した油圧を無段変速機のセカンダリプーリに供給する挟圧コントロールバルブが含まれる。また、油圧回路には、オン/オフバルブおよびガレージシフトバルブが含まれる。
オン/オフバルブは、通電/非通電によりオン/オフが切り替わるソレノイドバルブであり、オンの状態でガレージシフトバルブの信号圧を出力する。ガレージシフトバルブは、オン/オフバルブからの信号圧の供給/停止により過渡位置と係合位置とに変位するスプールを備えている。スプールが過渡位置に位置する状態では、リニアソレノイドバルブから制御圧がガレージシフトバルブに入力され、その制御圧がガレージシフトバルブから出力されて前進クラッチに供給される。一方、スプールが係合位置に位置する状態では、クラッチモジュレータバルブからクラッチモジュレータ圧がガレージシフトバルブに入力され、そのクラッチモジュレータ圧がガレージシフトバルブから出力されて前進クラッチに供給される。
IDS復帰時にガレージ制御を行うためには、オン/オフバルブをオンにして、ガレージシフトバルブのスプールを係合位置から過渡位置に変位させる必要がある。ところが、IDS復帰時には、エンジンに付随して設けられたスタータに電圧が印加されて、スタータの作動により、エンジンがクランキングされる。スタータの動作電力が大きいので、スタータの作動時には、電源電圧(バッテリ電圧)が一時的に大きく低下する。そのため、オン/オフバルブに十分な電圧が印加されず、オン/オフバルブがオンにならない懸念がある。オン/オフバルブがオンにならない場合、ガレージシフトバルブのスプールが係合位置から過渡位置に変位せず、ガレージ制御を行うことができずに、クラッチモジュレータ圧が前進クラッチに供給されて、前進クラッチが急係合し、その急係合によるショックが発生してしまう。
本発明の目的は、IDS復帰時にガレージ制御を行うことができ、ガレージ制御により摩擦係合要素の急係合を抑制できる、車両用制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る車両用制御装置は、エンジンと、ベルト式の無段変速機と、車輪と、エンジンと車輪との間で動力を伝達/遮断する油圧式の摩擦係合要素と、摩擦係合要素に供給される油圧を係合圧に保持する状態と摩擦係合要素を解放から係合まで制御するガレージ制御が可能な状態とを有する油圧回路と、油圧回路の状態を切り換える油圧回路切換手段とを搭載した車両に用いられる制御装置であって、所定のIDS開始条件が成立したことに応じて、エンジンを停止させ、その停止中に所定のIDS復帰条件が成立したことに応じて、IDS復帰によりエンジンを再始動させるIDS制御を実行するIDS制御手段と、IDS開始条件の成立後からIDS復帰条件の成立前までの期間において、IDS復帰させようとした場合にガレージ制御を実施する必要性があるか否かを予め判定する判定手段と、判定手段によりガレージ制御を実施する必要性があると判定された場合に、IDS復帰条件の成立以前から、油圧回路をガレージ制御が可能な状態にするガレージ制御準備手段とを含む。
この構成によれば、IDS制御では、IDS開始条件が成立したことに応じて、エンジンが停止され、そのエンジンの停止中にIDS復帰条件が成立したことに応じて、エンジンが再始動される。
IDS開始条件の成立後からIDS復帰条件の成立前までの期間において、IDS復帰させようとした場合にガレージ制御を実施する必要性があるか否かが判定される。たとえば、摩擦係合要素が解放されている可能性がある状態では、摩擦係合要素を係合させる際にガレージ制御の実施が必要となるので、ガレージ制御を実施する必要性があると判定される。ガレージ制御の実施の必要性があると判定された場合には、油圧回路がガレージ制御可能な状態にされる。これにより、IDS復帰条件が成立して、エンジンの再始動とともに摩擦係合要素の係合が必要になったときに、ガレージ制御を開始することができる。ガレージ制御では、摩擦係合要素に供給される油圧が制御されるので、摩擦係合要素の急係合を抑制することができ、摩擦係合要素の急係合によるショックの発生を抑制することができる。
本発明によれば、IDS復帰条件が成立して、エンジンの再始動とともに摩擦係合要素の係合が必要になったときに、ガレージ制御を開始することができる。ガレージ制御では、摩擦係合要素に供給される油圧が制御されるので、摩擦係合要素の急係合を抑制することができ、摩擦係合要素の急係合によるショックの発生を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るECUが搭載された車両の要部の構成を示す図である。 ガレージ制御準備処理の流れを示すフローチャートである。 ガレージ制御準備処理中の車速、電動オイルポンプ(EOP)のオン/オフ状態、クラッチ係合判定の状態、SLバルブのオン/オフ状態の時間変化を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の要部構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るECU51が搭載された車両1の要部の構成を示す図である。
車両1は、エンジン(E/G)2を動力源とする自動車である。エンジン2の出力は、トルクコンバータ3を介して、無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)4に入力される。トルクコンバータ3と無段変速機4との間には、油圧式の前進クラッチCが介装されている。前進クラッチCは、エンジン2からの動力を伝達/遮断するために係合/解放される。無段変速機4から出力される動力は、デファレンシャルギヤ(図示せず)を介して、車両1の駆動輪(たとえば、左右の前輪)に伝達される。
エンジン2には、エンジン2の燃焼室への吸気量を調整するための電子スロットルバルブ、燃料を吸入空気に噴射するインジェクタ(燃料噴射装置)および燃焼室内に電気放電を生じさせる点火プラグなどが設けられている。また、エンジン2には、その始動のためのスタータが付随して設けられている。
無段変速機4は、公知のベルト式の構成を有している。具体的には、無段変速機4は、エンジン2からの動力が入力される入力軸11と、入力軸11から動力が伝達されるプライマリ軸12と、プライマリ軸12と平行に設けられたセカンダリ軸13と、プライマリ軸12に相対回転不能に支持されたプライマリプーリ14と、セカンダリ軸13に相対回転不能に支持されたセカンダリプーリ15と、プライマリプーリ14とセカンダリプーリ15とに巻き掛けられたベルト16とを備えている。
プライマリプーリ14は、プライマリ軸12に固定された固定シーブ21と、固定シーブ21にベルト16を挟んで対向配置され、プライマリ軸12にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ22とを備えている。可動シーブ22に対して固定シーブ21と反対側には、プライマリ軸12に固定されたピストン23が設けられ、可動シーブ22とピストン23との間に、ピストン室(油室)24が形成されている。
セカンダリプーリ15は、セカンダリ軸13に対して固定された固定シーブ25と、固定シーブ25にベルト16を挟んで対向配置され、セカンダリ軸13にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ26とを備えている。可動シーブ26に対して固定シーブ25と反対側には、セカンダリ軸13に固定されたピストン27が設けられ、可動シーブ26とピストン27との間に、ピストン室28が形成されている。
なお、図示されていないが、可動シーブ26とピストン27との間には、ベルト16に初期挟圧(初期推力)を与えるためのバイアススプリングが介在されている。バイアススプリングの弾性力により、可動シーブ26およびピストン27は、互いに離間する方向に付勢されている。
また、無段変速機4は、プライマリプーリ14、セカンダリプーリ15および前進クラッチCなどに油圧を供給するための油圧回路31を備えている。
油圧回路31には、油圧の発生源として、エンジン2の動力により駆動される機械式オイルポンプ(MOP)32と、電動モータの動力により駆動される電動オイルポンプ(EOP)33とが含まれる。機械式オイルポンプ32と電動オイルポンプ33とは、並列に設けられており、互いに独立してオイルパン34に貯留されているオイルを吸い上げることができる。
また、油圧回路31には、クラッチモジュレータバルブ41、リニアソレノイドバルブ42、ガレージシフトバルブ43、SLバルブ44および挟圧コントロールバルブ45が含まれる。
クラッチモジュレータバルブ41は、クラッチモジュレータ圧を出力するバルブである。クラッチモジュレータバルブ41は、機械式オイルポンプ32または電動オイルポンプ33の発生油圧が低いために、クラッチモジュレータバルブ41に入力されるライン圧が一定圧未満であるときには、そのライン圧と同圧のクラッチモジュレータ圧を出力する。一方、ライン圧が一定圧以上であるときには、そのライン圧を調圧して、その一定圧のクラッチモジュレータ圧を出力する。
リニアソレノイドバルブ42は、ノーマルオープンタイプ(常開式)のソレノイドバルブである。リニアソレノイドバルブ42の入力ポートには、クラッチモジュレータ圧が入力される。リニアソレノイドバルブ42では、電磁コイルへの通電が制御されることにより、入力ポートに入力されるクラッチモジュレータが調圧され、その調圧により得られる油圧(制御圧)が出力ポートから出力される。
ガレージシフトバルブ43は、Nレンジ(中立レンジ)からDレンジ(前進レンジ)またはRレンジ(後進レンジ)に切り替えられるガレージシフト時に、前進クラッチCへの供給油圧を制御圧(過渡圧)と保持圧とに切り替えるためのバルブである。ガレージシフトバルブ43には、リニアソレノイドバルブ42の出力油圧が制御圧として入力され、クラッチモジュレータ圧が保持圧として入力される。
SLバルブ44は、ノーマルクローズタイプのオン/オフソレノイドバルブである。SLバルブ44は、電磁コイルへの通電(オン)により開弁し、電磁コイルへの非通電(オフ)により閉弁する。SLバルブ44には、たとえば、ライン圧を調圧して得られるモジュレータ圧が入力される。SLバルブ44が開かれると、SLバルブ44からモジュレータ圧が出力され、そのモジュレータ圧が信号圧としてガレージシフトバルブ43に入力される。モジュレータ圧が十分に高い状態で、モジュレータ圧がガレージシフトバルブ43に入力されると、ガレージシフトバルブ43のスプールがクラッチモジュレータ圧を出力する係合位置から制御圧を出力する過渡位置に変位する。
挟圧コントロールバルブ45には、リニアソレノイドバルブ42の出力油圧が入力される。挟圧コントロールバルブ45は、リニアソレノイドバルブ42から入力される油圧を所定の増幅度で増幅して出力する。挟圧コントロールバルブ45から出力される油圧は、セカンダリプーリ15のピストン室28に可動シーブ26に作用するセカンダリ圧として供給される。
車両1には、マイコン(マイクロコントローラユニット)を含む構成のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)51が備えられている。マイコンには、たとえば、CPU、ROM、RAM、データフラッシュ(フラッシュメモリ)などが内蔵されている。図1には、無段変速機4を制御するための1つのECU51のみが示されているが、車両1には、各部を制御するため、ECU51と同様の構成を有する複数のECUが搭載されている。ECU51を含む複数のECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。
ECU51には、タービン回転数センサ52、入力軸回転数センサ53および油圧センサ54などが接続されている。
タービン回転数センサ52は、トルクコンバータ3のタービンランナの回転に同期したパルス信号を検出信号として出力する。ECU51は、タービン回転数センサ52から入力されるパルス信号の周波数をタービンランナの回転数であるタービン回転数NTに換算する。
入力軸回転数センサ53は、たとえば、無段変速機4の入力軸11の回転に同期したパルス信号を検出信号として出力する。ECU51は、入力軸回転数センサ53から入力されるパルス信号の周波数を入力軸11の回転数である入力軸回転数NINに換算する。
油圧センサ54は、無段変速機4のセカンダリプーリ15の可動シーブ26に作用する油圧(セカンダリ圧)に応じた検出信号を出力する。ECU51は、油圧センサ54の検出信号からセカンダリ圧を取得する。
ECU51は、各種センサの検出信号から取得した情報および/または他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、電動オイルポンプ33の駆動を制御し、前進クラッチCの係合/解放の制御(クラッチ制御)やセカンダリ圧の制御(挟圧制御)のために、リニアソレノイドバルブ42およびSLバルブ44への通電を制御する。
車両1では、IDS制御(アイドリングストップ制御)が実行される。IDS制御は、エンジン2のアイドリングを抑制することにより燃費の向上を図る技術である。IDS制御に必要な情報として、IDS制御のためのECUであるIDSECUには、車速およびブレーキペダルの操作量などの情報が入力される。
IDS制御では、車両1の走行中に、ブレーキペダルが操作される(踏まれている)と、IDSECU(図示せず)により、所定のIDS開始条件が成立しているか否かが判定される。IDS開始条件は、たとえば、車速が所定のアイドリングストップ実施車速(たとえば、10km/h)以下であり、かつ、ブレーキペダルが一定時間以上操作されているという条件である。ブレーキペダルが操作されている間、IDS開始条件が成立しているか否かが一定の周期で判定される。そして、IDS開始条件が成立すると、IDS開始条件が成立してことに応じて、IDSECUからエンジン2を制御するためのECUであるエンジンECUにIDS要求が送信され、このIDS要求を受けて、エンジンECUにより、エンジン2が停止(アイドリングストップ)される。
アイドリングストップの開始後は、IDSECUにより、所定のIDS復帰条件が成立しているか否かが一定の周期で判定される。IDS復帰条件は、たとえば、アイドリングストップ中にブレーキペダルの操作が解除される(ブレーキペダルから運転者の足が離される)という条件である。IDS復帰条件が成立すると、IDSECUからエンジンECUにIDS復帰要求が送信され、このIDS復帰要求を受けて、エンジンECUにより、スタータが作動されて、エンジン2が再始動される。
なお、IDSECUの機能がエンジンECUに組み込まれてもよい。また、IDSECUの機能がECU51に組み込まれてもよいし、IDSECUおよびエンジンECUの機能がECU51に組み込まれてもよい。
<ガレージ制御準備処理>
図2は、ガレージ制御準備処理の流れを示すフローチャートである。図3は、ガレージ制御準備処理中の車速、電動オイルポンプ(EOP)のオン/オフ状態、クラッチ係合判定の状態、SLバルブ44のオン/オフ状態の時間変化を示す図である。
ECU51は、IDS開始条件が成立し、IDSECUからIDS要求が出力されると、IDS復帰時のガレージ制御に備えてガレージ制御準備処理を実行する。ガレージ制御では、前進クラッチCの急係合によるベルト滑りおよびショックの発生を防止するため、前進クラッチCに供給される油圧を緩やかに上昇(スイープアップ)させるべく、ガレージシフトバルブ43のスプールが過渡位置に位置する状態で、リニアソレノイドバルブ42の通電が制御される。
IDS要求が出力されると、SLバルブ44に通電されて、SLバルブ44がオンにされる。SLバルブ44のオンにより、SLバルブ44からガレージシフトバルブ43に信号圧が入力され、ガレージシフトバルブ43のスプールが係合位置から過渡位置に変位する。また、リニアソレノイドバルブ42の出力油圧が最低圧になるよう、リニアソレノイドバルブ42への通電が制御される。これにより、リニアソレノイドバルブ42の最低圧がガレージシフトバルブ43を通して前進クラッチCに供給されて、前進クラッチCが解放される(時刻T1)。
また、リニアソレノイドバルブ42の出力油圧が最低圧に下がると、その最低圧が挟圧コントロールバルブ45を通してセカンダリプーリ15に供給されるので、セカンダリプーリ15の可動シーブ26からベルト16に付与される挟圧が最も低くなる。そのため、車両1が急制動されても、イナーシャトルクによるベルト滑りが発生した際のベルトや可動シーブ26などの損傷を抑制できる。
前進クラッチCが解放されると、エンジン回転数(機械式オイルポンプ32のポンプ能力)により前進クラッチCが係合できるか否かが判定される(クラッチ係合可否判定)。このクラッチ係合判定の結果が不成立であった場合、つまり前進クラッチCが係合不可能な場合、従来の制御であれば、破線で示されるようにSLバルブ44がオフにされ、節電状態に移行するのに対し、SLバルブ44のオンが決定される。このとき、SLバルブ44が既にオンされているので、そのオンの状態が継続することになる。SLバルブ44のオンの状態のままであるので、ガレージシフトバルブ43のスプールが過渡位置に位置するガレージ制御準備状態が継続する(ステップS1)。
その後、電動オイルポンプ(EOP)33のオンが許可されるオン許可条件が成立しているか否かが判定される(ステップS2)。オン許可条件は、電動オイルポンプ33がオンされて、電動オイルポンプ33の発生油圧が調圧されずにそのまま前進クラッチCに供給されても、前進クラッチCの急係合による過度のショックや滑りが発生しない条件であり、たとえば、車速が0km/hであるという条件である。車速は、ECU51によって車速センサ55(図1参照)の検出信号から取得されるか、または、他のECUによって車速センサ55の検出信号から取得され、そのECUからECU51に入力される。
オン許可条件が成立するまでは(ステップS2のNO)、電動オイルポンプ33はオンされず、オン許可条件が成立すると(ステップS2のYES)、電動オイルポンプ33がオンされる(ステップS3、時刻T2)。
電動オイルポンプ33のオンにより、電動オイルポンプ33が油圧を発生し、その発生油圧がライン圧になる。このとき、ガレージシフトバルブ43のスプールが過渡位置に位置しているので、電動オイルポンプ33の発生油圧は、ノーマルオープンタイプのリニアソレノイドバルブ42およびガレージシフトバルブ43を通して前進クラッチCに供給される。電動オイルポンプ33の発生油圧が前進クラッチCに供給されることにより、前進クラッチCが係合する(時刻T3)。
また、電動オイルポンプ33の発生油圧は、クラッチモジュレータバルブ41およびノーマルオープンタイプのリニアソレノイドバルブ42を通してセカンダリプーリ15に供給される。電動オイルポンプ33の発生油圧がセカンダリプーリ15に供給されることにより、セカンダリプーリ15の可動シーブ26からベルト16に付与される挟圧が上昇する。
その後、油圧センサ54の検出信号から可動シーブ26に作用するセカンダリ圧が取得される。そして、セカンダリ圧が所定圧まで上昇したか否かが判断される(ステップS4)。このとき、セカンダリプーリ15が停止しているので、セカンダリ圧と挟圧とがほぼ一致する。
所定圧は、前進クラッチCの完全係合に必要な油圧に設定されている。セカンダリ圧(挟圧)が所定圧まで上昇すると(ステップS4のYES)、前進クラッチCが完全係合する。
前進クラッチCが完全係合した状態では(ステップS5のYES)、ガレージ制御が不要であるので、SLバルブ44が非通電によりオフされる(ステップS6、時刻T3)。SLバルブ44がオフになると、SLバルブ44からガレージシフトバルブ43への信号圧の入力がなくなり、ガレージシフトバルブ43が過渡位置から係合位置に変位する。このとき、ガレージシフトバルブ43が係合位置に変位すると、電動オイルポンプ33の発生油圧がクラッチモジュレータバルブ41およびガレージシフトバルブ43を通して前進クラッチCに供給される。これにより、前進クラッチCの係合状態が維持される。SLバルブ44を非通電にすることにより、節電になるので、節電による燃費の向上を図ることができる。
その後は、アイドリングストップが継続中であるか否かが判定される(ステップS7)。
アイドリングストップが継続中である場合(ステップS7のYES)、前進クラッチCが係合しているか否かのクラッチ係合判定が繰り返される(ステップS5)。
クラッチモジュレータバルブ41とガレージシフトバルブ43との間には、マニュアルバルブ(図示せず)が介在されている。マニュアルバルブは、シフトレバーのポジションに対応して油圧を出力するバルブであり、Dレンジでクラッチモジュレータ圧を出力し、Nレンジでクラッチモジュレータ圧の出力を停止する。
そのため、アイドリングストップ中に、DレンジからNレンジにシフトされると、クラッチモジュレータバルブ41から出力される電動オイルポンプ33の発生油圧が前進クラッチCに供給されず、前進クラッチCが解放される。前進クラッチCが解放されると、クラッチ係合判定の結果が不成立となり(ステップS5のNO、時刻T4)、SLバルブ44がオンされる(ステップS8)。SLバルブ44のオンにより、ガレージシフトバルブ43のスプールが係合位置から過渡位置に変位し、NレンジからDレンジへのシフト操作に対してガレージ準備状態となる。
このようにして、アイドリングストップの継続中は、前進クラッチCが係合している状態、または、SLバルブ44がオンされて、ガレージシフトバルブ43のスプールが過渡位置に位置するガレージ制御準備状態のいずれかの状態が保たれる。アイドリングストップが継続中でなくなると(ステップS7のNO)、ガレージ制御準備処理が終了される。
<作用効果>
以上のように、IDS制御では、IDS開始条件が成立し、IDSECUからIDS要求が出力されたことに応じて、エンジン2が停止され、そのエンジン2の停止中にIDS復帰条件が成立し、IDSECUからIDS復帰要求が出力されたことに応じて、エンジン2が再始動される。
IDS開始条件の成立(IDS要求の出力)後からIDS復帰条件の成立(IDS復帰要求の出力)前までの期間には、ガレージ制御の必要性の有無の判定、つまり前進クラッチCが係合しているか否かのクラッチ係合判定が繰り返される。前進クラッチCが解放されており、前進クラッチCを係合させる際にガレージ制御が必要となる場合、SLバルブ44が通電されて、ガレージ制御可能なガレージ制御準備状態にされる。
これにより、IDS復帰条件が成立して、エンジン2の再始動とともに前進クラッチCの係合が必要になったときに、SLバルブ44をオンに保ったまま、ガレージ制御を開始することができる。ガレージ制御では、前進クラッチCに供給される油圧が制御(スイープアップ)されるので、前進クラッチCの急係合を抑制することができ、前進クラッチCの急係合によるショックの発生を抑制することができる。
一方、前進クラッチCが係合している状態では、ガレージ制御の必要性がないので、SLバルブ44が非通電にされる。SLバルブ44の非通電により、SLバルブ44の消費電力を節約することができる。その結果、いわゆる充電制御(充放電制御)により、オルタネータによる発電を抑制することができ、燃費を向上させることができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、ガレージ制御準備処理における電動オイルポンプ33のオン許可条件として、車速が0km/hであるという条件を例示したが、オン許可条件は、タービン回転数センサ52の検出信号から取得されるタービン回転数NTおよび入力軸回転数センサ53の検出信号から取得される入力軸回転数NINの両方が所定値以下であるという条件であってもよい。
また、前述の実施形態では、無段変速機4を取り上げたが、本発明に係る制御装置は、動力分割式無段変速機に用いることもできる。動力分割式無段変速機は、変速比の変更により動力を無段階に変速するベルト式の無段変速機構と、動力を一定の変速比で変速する一定変速機構とを備え、駆動源の動力を2系統に分割して伝達可能な変速機である。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 車両
2 エンジン
4 無段変速機
15 セカンダリプーリ
31 油圧回路
44 SLバルブ(オン/オフバルブ)
51 ECU(車両用制御装置、IDS制御手段、判定手段、ガレージ制御準備手段)
C 前進クラッチ

Claims (1)

  1. エンジンと、ベルト式の無段変速機と、車輪と、前記エンジンと前記車輪との間で動力を伝達/遮断する油圧式の摩擦係合要素と、前記摩擦係合要素に供給される油圧を係合圧に保持する状態と前記摩擦係合要素を解放から係合まで制御するガレージ制御が可能な状態とを有する油圧回路と、前記油圧回路の状態を切り換える油圧回路切換手段とを搭載した車両に用いられる制御装置であって、
    所定のIDS開始条件が成立したことに応じて、前記エンジンを停止させ、その停止中に所定のIDS復帰条件が成立したことに応じて、IDS復帰により前記エンジンを再始動させるIDS制御を実行するIDS制御手段と、
    前記IDS開始条件の成立後から前記IDS復帰条件の成立前までの期間において、前記IDS復帰させようとした場合に前記ガレージ制御を実施する必要性があるか否かを予め判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記ガレージ制御を実施する必要性があると判定された場合に、前記IDS復帰条件の成立以前から、前記油圧回路を前記ガレージ制御が可能な状態にするガレージ制御準備手段とを含む、制御装置。
JP2016150820A 2016-07-29 2016-07-29 車両用制御装置 Active JP6713213B2 (ja)

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