JP2018013522A - トナー用結着樹脂の製造方法 - Google Patents

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【課題】低温定着性、グロス、長期保存性、及び耐スメア性に優れるトナー用結着樹脂組成物の製造方法に関すること。【解決手段】付加重合性モノマーと両反応性モノマーとを付加重合させる工程A、並びにカルボン酸成分及びアルコール成分を含む重縮合性モノマーと、ポリエチレンテレフタレートとを重縮合させる工程Bを含み、前記工程Aと前記工程Bを同一反応容器中で行う、トナー用結着樹脂の製造方法であって、前記両反応性モノマーが、アルキル基の炭素数が2以上6以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを85質量%以上含有し、前記付加重合性モノマーと前記両反応性モノマーの合計量中の両反応性モノマーの含有量が30質量%以上80質量%以下である、トナー用結着樹脂の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナー用結着樹脂の製造方法に関する。
近年、プリンターやコピー機の高速化及び省エネ化に伴い、低温定着性に優れたトナーがますます必要となってきている。定着性と耐久性改善のための手段として、原料としてポリエチレンテレフタレート(PET)をエステル交換により反応させたポリエステル樹脂とスチレンアクリル樹脂との複合樹脂が知られている(特許文献1、2参照)。
例えば、特許文献1では、両反応性モノマーとしてアクリル酸を用いた複合化樹脂が開示されている。また、特許文献2には、両反応性モノマーとしてアクリル酸やフマル酸といったカルボン酸系両反応性モノマーとアクリレート系両反応性モノマーを併用した複合樹脂が開示されている。
特開2009−276791号公報 特開平8−239409号公報
しかしながら、前記特許文献1、2記載の複合樹脂では、グロスや耐スメア性において、まだ十分とは言えない。
本発明は、低温定着性、グロス、長期保存性、及び耐スメア性に優れるトナー用結着樹脂組成物の製造方法に関する。
本発明は、付加重合性モノマーと両反応性モノマーとを付加重合させる工程A、並びにカルボン酸成分及びアルコール成分を含む重縮合性モノマーと、ポリエチレンテレフタレートとを重縮合させる工程Bを含み、前記工程Aと前記工程Bを同一反応容器中で行う、トナー用結着樹脂の製造方法であって、
前記両反応性モノマーが、アルキル基の炭素数が2以上6以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを85質量%以上含有し、
前記付加重合性モノマーと前記両反応性モノマーの合計量中の両反応性モノマーの含有量が30質量%以上80質量%以下である、トナー用結着樹脂の製造方法に関する。
本発明の方法により得られるトナー用結着樹脂は、低温定着性、グロス、長期保存性、及び耐スメア性において優れた効果を奏するものである。
本発明は、ポリエチレンテレフタレートを用いて、ポリエステル樹脂とビニル樹脂との複合樹脂を製造するにあたり、重縮合反応と付加重合反応の両反応に関与する両反応性モノマーの主成分として、ある範囲の鎖長を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いている。
従来のポリエチレンテレフタレートを用いた複合樹脂は、両反応性モノマーとして、アクリル酸やフマル酸といったカルボン酸系両反応性モノマーを用いているが、カルボン酸系両反応性モノマーは反応性が高く付加重合後の重縮合反応中において他のカルボン酸系モノマーより優先的に反応し、高密度架橋体を形成する。そのため複合化樹脂のゲル分が多くなり、複合化樹脂を使用したトナーはグロスの低下、つまり、ゲル分により印刷画像の平滑性が低下し光沢度が低下してしまう問題が発生するものと考えられる。また、高密度架橋の形成と同時にガラス転移温度の低い低分子量成分も増加してしまう。そのためトナーの長期保存性も同時に悪化してしまう。
これに対し、本発明では、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いることにより、複合化における反応性を適正に制御して、高密度架橋体と低分子量成分の形成を同時に抑制し、トナーの高グロス化と長期保存性の両立を達成している。
一方、ゲル化を抑制するために両反応性モノマーの含有量を低減すると、ポリエステル樹脂とビニル樹脂の複合化が不十分となり、耐スメア性の悪化、つまり、複合化不足により紙との親和性が低いビニル樹脂が紙との界面に多く存在することで、画像の定着強度が低下しこすりなどの外力で剥離が起きてしまう問題を引き起こす。そこで、本発明では、付加重合系モノマーに対する両反応性モノマーを調整することで、ポリエステル樹脂とビニル樹脂の複合化率を高めることができ、その結果、トナーの高グロス化とともに、トナーの耐スメア性の向上も達成している。
本発明は、以下の工程Aと工程Bを含み、これらの工程A及び工程Bを同一反応容器中で行う方法であり、本発明の方法により、ポリエステル樹脂とビニル樹脂を含有し、該ポリエステル樹脂と該ビニル樹脂とが両反応性モノマーを介して結合した、複合樹脂が得られる。
工程Aは、付加重合性モノマーと、重縮合性モノマーと付加重合性モノマーのいずれとも反応し得る両反応性モノマーとを付加重合させる工程である。
付加重合性モノマーは、スチレン、又はα-メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体(以下、スチレンとスチレン誘導体をまとめて「スチレン化合物」という)を含むことが好ましい。
スチレン化合物の含有量は、付加重合性モノマー中、トナーの保存性を向上させる観点から、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。
他の付加重合性モノマーとしては、エチレン、プロピレン等のエチレン性不飽和モノオレフィン類;ブタジエン等のジオレフィン類;塩化ビニル等のハロビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等のエチレン性モノカルボン酸エステル;ビニルメチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニリデンクロリド等のビニリデンハロゲン化物;N-ビニルピロリドン等のN-ビニル化合物類等が挙げられる。なお、付加重合系モノマーは、重合開始剤を含まない。
両反応性モノマーは、アルキル基の炭素数が2以上6以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有する。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸、メタクリル酸、又はその両者を示す。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸(イソ)プロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸(イソ又はターシャリー)ブチル、(メタ)アクリル酸(イソ)ヘキシル等が挙げられ、これらの中では、(メタ)アクリル酸ブチルが好ましい。アルキル基は、水酸基等の置換基を有していてもよく、「(イソ又はターシャリー)」、「(イソ)」は、これらの基が存在している場合とそうでない場合の双方を含むことを意味し、これらの基が存在していない場合には、ノルマルであることを示す。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基の炭素数は、低温定着性の観点から、2以上、好ましくは3以上、より好ましくは4であり、そして、耐スメア性及び長期保存性の観点から、6以下、好ましくは4以下である。
アルキル基の炭素数が2以上6以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、両反応性モノマー中、85質量%以上であり、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは100質量%である。
他の両反応性モノマーとしては、分子内に、水酸基、カルボキシ基、エポキシ基、第1級アミノ基及び第2級アミノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官能基、好ましくは水酸基及び/又はカルボキシ基、より好ましくはカルボキシ基と、エチレン性不飽和結合とを有する化合物、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。ただし、重合禁止剤と共に用いた場合は、フマル酸等のエチレン性不飽和結合を有する多価カルボン酸系化合物は、重縮合性モノマーとして機能する。この場合、フマル酸等は両反応性モノマーではなく、重縮合性モノマーである。
付加重合性モノマーと両反応性モノマーの合計量中の両反応性モノマーの含有量は、耐スメア性の観点から、30質量%以上であり、好ましくは40質量%以上であり、そして、グロス及び長期保存性の観点から、80質量%以下であり、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。
付加重合系モノマーと両反応性モノマーの付加重合反応は、例えば、ジクミルパーオキサイド等の重合開始剤、架橋剤等の存在下、有機溶媒存在下又は無溶媒下で、常法により行うことができる。温度条件としては、好ましくは110℃以上、より好ましくは140℃以上であり、そして、好ましくは200℃以下、より好ましくは170℃以下である。
付加重合反応の際に有機溶媒を使用する場合、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン等を用いることができる。有機溶媒の使用量は、付加重合系モノマー100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下が好ましい。
工程Bは、カルボン酸成分及びアルコール成分を含む重縮合性モノマーと、ポリエチレンテレフタレート(PET)とを重縮合させる工程である。
カルボン酸成分としては、芳香族ジカルボン酸系化合物、脂肪族ジカルボン酸系化合物、及び3価以上のカルボン酸系化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましく、帯電立ち上がり性の観点から、芳香族ジカルボン酸系化合物を含んでいることがより好ましい。なお、本発明において、カルボン酸系化合物には、遊離酸だけでなく、反応中に分解して酸を生成する無水物、及び炭素数1以上3以下のアルキルエステルも含まれる。
芳香族ジカルボン酸系化合物としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸;それらの酸の無水物又はそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。これらの中では、低温定着性の観点から、テレフタル酸又はイソフタル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
芳香族ジカルボン酸系化合物の含有量は、カルボン酸成分中、低温定着性の観点から、好ましくは20モル%以上、より好ましくは40モル%以上であり、そして、好ましくは95モル%以下、より好ましくは90モル%以下、さらに好ましくは85モル%以下、さらに好ましくは70モル%以下である。
脂肪族ジカルボン酸系化合物としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されていてもよいコハク酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸;それらの酸の無水物又はそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられるが、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸を含有していることが好ましい。当該コハク酸としては、好ましくは炭素数6〜14のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸であり、より好ましくは炭素数8〜12のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸である。具体的には、オクチルコハク酸やドデセニルコハク酸(テトラプロペニルコハク酸)等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸系化合物の含有量は、カルボン酸成分中、低温定着性の観点から、好ましくは2モル%以上、より好ましくは5モル%以上であり、そして、長期保存性の観点から、好ましくは50モル%以下、より好ましくは40モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下である。
3価以上のカルボン酸系化合物としては、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸、又はこれらの酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられ、これらの中では、トリメリット酸系化合物、例えば、トリメリット酸又はその酸無水物が好ましい。
3価以上のカルボン酸系化合物の含有量は、カルボン酸成分中、耐スメア性の観点から、好ましくは5モル%以上、より好ましくは10モル%以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは50モル%以下、より好ましくは40モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下である。
アルコール成分としては、低温定着性の観点から、式(I):
Figure 2018013522
(式中、RO及びORはオキシアルキレン基であり、Rはエチレン及び/又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の値は、1以上、好ましくは1.5以上であり、16以下、好ましくは8以下、より好ましくは4以下である)
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含むことが好ましい。式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物としては、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシプロピレン付加物、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシエチレン付加物等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることが好ましい。
式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、好ましくは70モル%以上、より好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは100モル%である。
他のアルコール成分としては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-ブテンジオール、1,3-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオール、グリセリン等の3価以上のアルコール等が挙げられる。
アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸系化合物が、適宜含有されていてもよい。
重縮合系モノマーにおけるカルボン酸成分とアルコール成分との当量モル比(COOH基/OH基)は、樹脂の物性を調整する観点から、好ましくは0.7以上、より好ましくは0.8以上であり、そして、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.1以下である。
PETは、エチレングリコールとテレフタル酸、テレフタル酸ジメチル等との重縮合により、常法に従って製造されたものを用いることができる。PETは、重縮合反応条件下で、解重合反応により、一部がオリゴマーや、エチレングリコールやテレフタル酸となり、それらの解重合成分又はPETと重縮合性モノマーである前記アルコール成分やカルボン酸成分との重縮合反応により、最終的には、ポリエステル樹脂に取り込まれる。
本発明において、PETは、低IV値のポリエチレンテレフタレートを含んでいることが好ましい。
低IV値のPETのIV値は、着色剤の分散性の観点から、好ましくは0.40以上、より好ましくは0.50以上、さらに好ましくは0.55以上であり、そして、解重合の均一化の観点から、好ましくは0.75以下、より好ましくは0.68以下、さらに好ましくは0.65以下である。IV値とは固有粘度であり、分子量の指標となる。PETのIV値は、重縮合時間等により調整することができる。また、高IV値のPETを解重合により分解して低IV値に調整してもよい。
本発明で好適に用いられる低IV値のPETの市販品としては、RAMAPET L1(Indorama Ventures社製、IV値:0.6)、RAMAPET N2G(Indorama Ventures社製、IV値:0.75)、TRN-NTJ(帝人(株)製、IV値:0.53)、TRN-RTJC(帝人(株)製、IV値:0.64)等が挙げられる。
低IV値のPETの含有量は、PETの総量中、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは98質量%以上、さらに好ましくは100質量%である。本発明の効果を損なわない範囲内で、IV値が前記範囲外であるPETを含んでいてもよいが、それらのPETの含有量は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは0質量%である。
PETは、テレフタル酸−エチレングリコールのユニット(Mw:192)が、アルコール成分とPETの合計100モルに対して、低温定着性の観点から、好ましくは5モル以上、より好ましくは10モル以上、さらに好ましくは20モル以上であり、そして、長期保存性の観点から、好ましくは80モル以下、より好ましくは70モル以下、さらに好ましくは60モル以下となる量で用いることが好ましい。
カルボン酸成分及びアルコール成分を含む重縮合性モノマーとPET(前記の通り、PETの解重合成分も含まれる)との重縮合反応は、例えば、不活性ガス雰囲気中にて、好ましくはエステル化触媒の存在下、さらに必要に応じて、エステル化助触媒、重合禁止剤等の存在下、180℃以上250℃以下の温度で行うことができる。エステル化触媒としては、酸化ジブチル錫、2-エチルヘキサン酸錫(II)等の錫化合物、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のチタン化合物等が挙げられる。エステル化触媒とともに用い得るエステル化助触媒としては、没食子酸等が挙げられる。エステル化触媒の使用量は、PET、アルコール成分、及びカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上であり、そして、好ましくは1質量部以下、より好ましくは0.6質量部以下である。エステル化助触媒の使用量は、PET、アルコール成分、及びカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上であり、そして、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下である。
工程Aと工程Bは、それぞれ順次行っても、同時に進行させてもよいが、本発明では、グロス及び長期保存性の観点から、工程Aを行った後に、工程Bを行うことが好ましい。これにより、重縮合反応を付加重合反応の前に行う方法ではエステル交換反応に用いられるアルコール成分量が減少するのに対し、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとアルコール成分の末端水酸基とを効率よくエステル交換することができ、架橋構造が生じて耐スメア性が向上するものと考えられる。
なお、重縮合反応は、付加重合系モノマー及び/又は両反応性モノマーの存在下で、付加重合反応は、重縮合系モノマー及び/又はPETの存在下で、それぞれ行ってもよく、工程Aの後に工程Bを行う方法では、生成するビニル樹脂の分子量分布が均一になる観点から、好ましくはPETの存在下で、より好ましくはPET及び3価以上のモノマー以外の重縮合性モノマーの存在下で、工程Aを行うことが望ましい。3価以上のカルボン酸系化合物、3価以上のアルコール等の3価以上のモノマーは、分子量分布を狭く制御するために、工程Aの後に反応系に添加することが好ましい。
本発明では、グロス及び長期保存性を高める観点から、重縮合工程中又は終了後、得られた樹脂に、100℃以上300℃以下で水を添加することが好ましい。これにより、結着樹脂中に含まれている微量の未反応モノマーや超高分子量体を除去することができると考えられる。
結着樹脂と混合する水は、液体状であっても気体状(水蒸気)であってもよく、水の混合量は、結着樹脂の物性への影響を制御する観点から、得られる結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは3質量部以上であり、そして、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、さらに好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは15質量部以下である。
結着樹脂と水とを混合する際の温度は、水の蒸発効率及び反応混合物の粘度の観点から、好ましくは100℃以上、より好ましくは130℃以上、さらに好ましくは150℃以上であり、そして、好ましくは300℃以下、より好ましくは250℃以下、さらに好ましくは230℃以下である。
結着樹脂と水との混合において、水の添加速度は、未反応モノマーの効率的除去等の観点から、得られる結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.002質量部/min以上、より好ましくは0.008質量部/min以上、さらに好ましくは0.01質量部/min以上であり、そして、好ましくは0.5質量部/min以下、より好ましくは0.3質量部/min以下、さらに好ましくは0.2質量部/min以下である。
結着樹脂と水との混合する際の気圧は、水の効率的拡散の観点から、好ましくは4kPa以上、より好ましくは6kPa以上、さらに好ましくは20kPa以上であり、そして、好ましくは100kPa以下、より好ましくは90kPa以下、さらに好ましくは60kPa以下である。
結着樹脂と水とを混合する方法は特に限定されないが、好ましくは100℃以上260℃以下、より好ましくは120℃以上180℃以下の水蒸気を結着樹脂中に吹き込む方法が好ましい。本発明では、水が微細な水蒸気の気泡となって、樹脂中に広範囲にわたって均一に拡散し、効率的に未反応モノマーの除去等を行うことできるものと推定される。
混合する水の量や添加速度により、未反応モノマーの残存量等を容易に調整することができる。例えば、水の添加速度を上げることにより、未反応モノマーの残存量等を低減することができる。
結着樹脂と水との混合は、反応容器から結着樹脂を抜き出すまでの間であれば特に限定されず、いつ行ってもよい。
結着樹脂におけるポリエステル樹脂とビニル樹脂の質量比(ポリエステル樹脂/ビニル樹脂)は、低温定着性及び長期保存性の観点から、好ましくは55/45以上、より好ましくは60/40以上、さらに好ましくは65/35以上であり、そして、グロスの観点から、好ましくは95/5以下、より好ましくは90/10以下、さらに好ましくは85/15以下である。なお、上記の計算において、ポリエステル樹脂の質量は、用いられる重縮合性モノマーとPETの合計量から、重縮合反応により脱水される反応水の量(計算値)を除いた量である。また、ビニル樹脂の量は、付加重合系モノマーと両反応性モノマーの合計量であり、重合開始剤の量は含めない。
本発明により得られる結着樹脂を単独で結着樹脂として使用する場合の結着樹脂の軟化点は、保存安定性の観点から、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上であり、さらに好ましくは100℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは170℃以下、より好ましくは150℃以下であり、さらに好ましくは140℃以下である。
本発明により得られる結着樹脂は、非晶質樹脂であることが好ましい。
なお、樹脂の結晶性は、軟化点と示差走査熱量計による吸熱の最高ピーク温度との比、即ち[軟化点/吸熱の最高ピーク温度]の値で定義される結晶性指数によって表わされる。非晶質樹脂は、結晶性指数が1.4を超える、好ましくは1.5を超える、より好ましくは1.6以上の樹脂であるか、または、0.6未満、好ましくは0.5以下の樹脂である。樹脂の結晶性は、原料モノマーの種類とその比率、及び製造条件(例えば、反応温度、反応時間、冷却速度)等により調整することができる。なお、吸熱の最高ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を指す。
結着樹脂のガラス転移温度は、保存安定性の観点から、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは80℃以下、より好ましくは70℃以下、さらに好ましくは60℃以下である。
結着樹脂の酸価は、帯電の立ち上がり性の観点から、好ましくは10mgKOH/g以上、より好ましくは15mgKOH/g以上であり、そして、吸湿性の観点から、好ましくは40mgKOH/g以下、より好ましくは30mgKOH/g以下である。
本発明の方法により得られた結着樹脂を用い、必要に応じて、着色剤、離型剤、荷電制御剤、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤と混合して、トナーを得ることができる。
なお、トナーは、結着樹脂として、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から、軟化点が15℃以上異なる2種の樹脂を含むことが好ましく、いずれか一方が前記PETを用いた非晶質複合樹脂以外の樹脂であってもよいが、少なくとも一方が前記PETを用いた結着樹脂であることがより好ましく、いずれもが前記PETを用いた結着樹脂であることがさらに好ましい。
軟化点の高い方の樹脂Hの軟化点は、耐ホットオフセット性の観点から、好ましくは110℃以上、より好ましくは130℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは170℃以下、より好ましくは150℃以下である。
軟化点の低い方の樹脂Lの軟化点は、耐ホットオフセット性の観点から、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下である。
樹脂Hと樹脂Lの軟化点の差は、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から、好ましくは15℃以上、より好ましくは20℃以上であり、そして、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下である。
樹脂の軟化点は、架橋度等により調整することができる。かかる観点から、樹脂Hはトリメリット酸系化合物を含有することが好ましく、カルボン酸成分中のトリメリット酸系化合物の含有量は、好ましくは10モル%以上、より好ましくは20モル%以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは40モル%以下、より好ましくは35モル%以下である。また、樹脂Hは、低温定着性の観点から、脂肪族ジカルボン酸系化合物を含有していることが好ましい。脂肪族ジカルボン酸系化合物の含有量は、カルボン酸成分中、低温定着性の観点から、好ましくは2モル%以上、より好ましくは5モル%以上であり、そして、帯電立ち上がり性の観点から、好ましくは20モル%以下、より好ましくは10モル%以下である。
一方、樹脂Lは、耐ホットオフセット性の観点からトリメリット酸系化合物を含有することが好ましいが、そして、カルボン酸成分中のトリメリット酸系化合物の含有量は、好ましくは5モル%以下、より好ましくは3モル%以下である。
樹脂Hと樹脂Lの質量比(樹脂H/樹脂L)は、耐ホットオフセット性の観点から、好ましくは20/80以上、より好ましくは40/60以上、さらに好ましくは55/45以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは90/10以下、より好ましくは80/20以下、さらに好ましくは70/30以下である。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等を使用することができる。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾエロー等が挙げられる。なお、本発明において、トナー粒子は、黒用トナー、カラー用トナーのいずれであってもよい。
着色剤の含有量は、トナーの画像濃度及び低温定着性を向上させる観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、そして、好ましくは40質量部以下、より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下である。
離型剤としては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体ワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、サゾールワックス等の炭化水素系ワックス及びそれらの酸化物;カルナウバワックス、モンタンワックス及びそれらの脱酸ワックス、脂肪酸エステルワックス等のエステル系ワックス;脂肪酸アミド類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸金属塩等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を用いることができる。
離型剤の融点は、トナーの転写性の観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは160℃以下、より好ましくは140℃以下、さらに好ましくは120℃以下、さらに好ましくは110℃以下である。
離型剤の含有量は、トナーの低温定着性と耐オフセット性の観点及び結着樹脂中への分散性の観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.0質量部以上、さらに好ましくは1.5質量部以上であり、そして、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、さらに好ましくは7質量部以下である。
荷電制御剤は、特に限定されず、正帯電性荷電制御剤及び負帯電性荷電制御剤のいずれを含有していてもよい。
正帯電性荷電制御剤としては、ニグロシン染料、例えば「ニグロシンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブラックSO」、「ボントロンN-01」、「ボントロンN-04」、「ボントロンN-07」、「ボントロンN-09」、「ボントロンN-11」(以上、オリエント化学工業(株)製)等;3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、例えば「ボントロンP-51」(オリエント化学工業(株)製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「COPY CHARGE PX VP435」(クラリアント社製)等;ポリアミン樹脂、例えば「AFP-B」(オリエント化学工業(株)製)等;イミダゾール誘導体、例えば「PLZ-2001」、「PLZ-8001」(以上、四国化成工業(株)製)等;スチレン−アクリル系樹脂、例えば「FCA-701PT」(藤倉化成(株)製)等が挙げられる。
また、負帯電性荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、例えば「バリファーストブラック3804」、「ボントロンS-31」、「ボントロンS-32」、「ボントロンS-34」、「ボントロンS-36」(以上、オリエント化学工業(株)製)、「アイゼンスピロンブラックTRH」、「T-77」(保土谷化学工業(株)製)等;ベンジル酸化合物の金属化合物、例えば、「LR-147」、「LR-297」(以上、日本カーリット(株)製)等;サリチル酸化合物の金属化合物、例えば、「ボントロンE-81」、「ボントロンE-84」、「ボントロンE-88」、「ボントロンE-304」(以上、オリエント化学工業(株)製)、「TN-105」(保土谷化学工業(株)製)等;銅フタロシアニン染料;4級アンモニウム塩、例えば「COPY CHARGE NX VP434」(クラリアント社製)、ニトロイミダゾール誘導体等;有機金属化合物等が挙げられる。
荷電制御剤の含有量は、トナーの帯電安定性の観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上であり、そして、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、さらに好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは2質量部以下である。
トナーは、溶融混練法、乳化転相法、重合法等の従来より公知のいずれの方法により得られたトナーであってもよいが、生産性や着色剤の分散性の観点から、溶融混練法による粉砕トナーが好ましい。溶融混練法による粉砕トナーの場合、例えば、結着樹脂、着色剤、離型剤、荷電制御剤等の原料をヘンシェルミキサー等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー、1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することができる。
トナーには、転写性を向上させるために、外添剤を用いることが好ましい。外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の無機微粒子や、メラミン系樹脂微粒子、ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子等の樹脂粒子等の有機微粒子が挙げられ、2種以上が併用されていてもよい。これらの中では、シリカが好ましく、トナーの転写性の観点から、疎水化処理された疎水性シリカであることがより好ましい。
シリカ粒子の表面を疎水化するための疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ジメチルジクロロシラン(DMDS)、シリコーンオイル、オクチルトリエトキシシラン(OTES)、メチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
外添剤の平均粒子径は、トナーの帯電性や流動性、転写性の観点から、好ましくは10nm以上、より好ましくは15nm以上であり、そして、好ましくは250nm以下、より好ましくは200nm以下、さらに好ましくは90nm以下である。
外添剤の含有量は、トナーの帯電性や流動性、転写性の観点から、外添剤で処理する前のトナー100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.3質量部以上であり、そして、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。
トナーの体積中位粒径(D50)は、好ましくは3μm以上、より好ましくは4μm以上であり、そして、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下である。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。また、トナーを外添剤で処理している場合には、外添剤で処理する前のトナー粒子の体積中位粒径をトナーの体積中位粒径とする。
トナーは、そのまま一成分現像用トナーとして、又はキャリアと混合して用いられる二成分現像用トナーとして、それぞれ一成分現像方式又は二成分現像方式の画像形成装置に用いることができる。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。樹脂等の物性は、以下の方法により測定した。
〔PETのIV値〕
フェノール/テトラクロロエタン(質量比)が60/40の混合溶媒に、4g/Lの濃度にて溶解し、ウベローデ型粘度計にて測定を行い、下記式に従って算出することで求めることができる。
IV=(-1+√(1+4kη))/(2kC)
〔式中、k=0.33、C=0.004g/mLであり、η=(t1/t0)-1(t0:溶媒のみの落下秒数、t1:試料溶液の落下秒数)である。〕
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター「CFT-500D」((株)島津製作所製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂の吸熱の最高ピーク温度〕
示差走査熱量計「Q-100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、室温(25℃)から降温速度10℃/minで0℃まで冷却し、0℃にて1分間維持する。その後、昇温速度10℃/minで測定する。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とする。
〔樹脂のガラス転移温度〕
示差走査熱量計「DSC Q20」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで0℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで昇温し、吸熱ピークを測定する。吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法に基づき測定する。ただし、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更する。
〔離型剤の融点〕
示差走査熱量計「DSC Q20」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、昇温速度10℃/minで200℃まで昇温し、その温度から降温速度5℃/minで-10℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで180℃まで昇温し測定する。そこで得られた融解吸熱カーブから観察される吸熱の最高ピーク温度を離型剤の融点とする。
〔外添剤の平均粒子径〕
平均粒子径は、個数平均粒子径を指し、走査型電子顕微鏡(SEM)写真から500個の粒子の粒径(長径と短径の平均値)を測定し、それらの数平均値とする。
〔トナーの体積中位粒径〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター(株)製)
アパチャー径:100μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター(株)製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター(株)製)
分散液:電解液にエマルゲン109P(花王(株)製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB(グリフィン):13.6)を溶解して5質量%に調整したもの
分散条件:前記分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機(機械名:(株)エスエヌディー製US-1、出力:80W)にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記試料分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
実施例1〜16、18及び比較例1〜4〔樹脂H1〜H16、H18〜H21、L1〕
表1〜4に示す無水トリメリット酸以外の重縮合性モノマー及びPETを、温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、165℃まで昇温した。そこに、付加重合性モノマー(比較例4では使用せず)、両反応性モノマー及び重合開始剤の混合物を滴下し、重合を行った。
その後、エステル化触媒を添加し、3時間かけて235℃まで昇温を行い235℃に到達後、7時間保持した。その後210℃まで冷却後、無水トリメリット酸を投入し、210℃で1時間保持し、8.0kPaにて減圧反応を行った後、表1〜4に示す軟化点に達するまで反応を行い、複合樹脂を得た。
実施例17〔樹脂H17〕
表3に示す無水トリメリット酸以外の重縮合性モノマー及びPETを、温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、165℃まで昇温した。そこに、付加重合性モノマー、両反応性モノマー及び重合開始剤の混合物を滴下し、重合を行った。
その後、エステル化触媒を添加し、3時間かけて235℃まで昇温を行い235℃に到達後7時間保持した。その後、200℃まで冷却した後、40kPaにおいて攪拌しながら140℃の水(水蒸気)を7.5g/minの速度で1時間(合計450g、樹脂100質量部に対して5.2質量部に相当)樹脂中に吹き込み、添加した。その後210℃まで昇温後、無水トリメリット酸を投入し、210℃で1時間保持し、8.0kPaにて減圧反応を行った後、表3に示す軟化点に達するまで反応を行い、複合樹脂を得た。
実施例及び比較例で使用したPETは、以下の通りである。
PET1:RAMAPET L1(Indorama Ventures社製)、IV値:0.6
PET2:RAMAPET N2G(Indorama Ventures社製)、IV値:0.75
PET3:RAMAPET S1(Indorama Ventures社製)、IV値:0.84
Figure 2018013522
Figure 2018013522
Figure 2018013522
Figure 2018013522
トナー製造例
表5に示す結着樹脂を合計100質量部、負帯電性荷電制御剤「ボントロンE-81」(オリエント化学工業(株)製)1質量部、着色剤「Pigment blue 15:3」(大日精化工業(株)製)5質量部、及び離型剤「HNP-9」(日本精蝋(株)製、パラフィンワックス、融点:80℃)2質量部をヘンシェルミキサーで十分混合した後、混練部分の全長1560mm、スクリュー径42mm、バレル内径43mmの同方向回転二軸押出し機を用い、ロール回転速度200r/min、ロール内の加熱温度100℃で溶融混練した。混合物の供給速度は20kg/h、平均滞留時間は約18秒であった。得られた溶融混練物を冷却、粗粉砕した後、ジェットミルにて粉砕し、分級して、体積中位粒径(D50)が8μmのトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100質量部に、外添剤として疎水性シリカ「AEROSIL NAX 50」(日本アエロジル(株)製、疎水化処理剤:HMDS、平均粒子径:約30nm)1.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合することにより、トナーを得た。
試験例1〔低温定着性〕
非磁性一成分現像装置「OKI MICROLINE 5400」((株)沖データ製)にトナーを実装し、トナー付着量を0.45±0.03mg/cm2に調整して、4.1cm×13.0cmのベタ画像を「J紙」(富士ゼロックスオフィスサプライ(株)製)に印字した。定着機を通過する前にベタ画像を取り出して未定着画像を得た。得られた未定着画像を「Microline3010」((株)沖データ製)の定着機を改造した外部定着機にて、定着ロールの温度を100℃に設定し、240mm/secの定着速度で定着させた。その後、定着ロール温度を105℃に設定し、同様の操作を行った。これを200℃まで5℃ずつ上昇させながら、各温度で未定着画像の定着処理を行い、定着画像を得た。各温度で定着させた画像にメンディングテープ(スリーエムジャパン(株)製)を付着させた後、500gの円筒上の重石を載せることにより、十分にテープを定着画像に付着させた。その後、ゆっくりとメンディングテープを定着画像より剥がし、テープ剥離後の画像の光学反射密度を反射濃度計「RD-915」(マクベス社製)を用いて測定した。あらかじめテープを貼る前の画像についても光学反射密度を測定しておき、その値との比([テープ剥離後の反射密度/テープ貼付前の反射密度]×100)が最初に90%を超える定着ロールの温度を最低定着温度とし、低温定着性を評価した。結果を表5に示す。最低定着温度が低いほど、低温定着性に優れていることを示す。
試験例2〔長期保存性〕
トナー10gを半径12mmの円筒型容器に入れ、上から100gの重りをのせ、25℃及び相対湿度50%の環境下で72時間保持した。パウダーテスター(ホソカワミクロン(株)製)に、上から順に、篩いA(目開き250μm)、篩いB(目開き150μm)、篩いC(目開き75μm)の3つの篩を重ね合わせて設置し、篩いA上にトナー10gを乗せて60秒間振動を与えた。篩いA上に残存したトナー質量WA(g)を、篩いB上に残存したトナー質量WB(g)を、篩いC上に残存したトナー質量WC(g)を、それぞれ測定し、下記式に従って算出される値(α)をもとに、長期保存性を評価した。結果を表5に示す。値(α)が100に近いほど、長期保存性に優れる。
Figure 2018013522
試験例3〔印刷物のグロス〕
複写機「AR-505」(商品名、シャープ(株)製)にトナーを実装し、未定着で画像出しを行った(印字面積:2cm×12cm、付着量:0.5mg/cm2)。前記複写機の定着機にて、160℃、400mm/secの条件で印字媒体に未定着画像を定着させた。なお、印字媒体にJ紙(商品名、富士ゼロックス(株)製)を用いた。該画像の下に厚紙を敷き、光沢度計((株)堀場製作所製、商品名:「IG-330」)を用いて入射角度60°の光射条件にて印刷物の光沢度を測定した。結果を表5に示す。得られた値が高いほどグロスに優れる。
試験例4〔耐スメア性〕
試験例1の最低定着温度で定着させて得られた印刷物に、縦3cm、横3cm、高さ6.5cm、重さ500gのステンレス製の重りをのせて、速度で0.5m/sで印字上を往復させた。1往復を1回とし、黒い帯状のトナーの付着物が非印字部に最初に目視で確認された時の回数から、スメア性を評価した。結果を表5に示す。回数が多いほど、耐スメア性が良好である。
Figure 2018013522
以上の結果より、実施例1〜17は、比較例1〜4と対比して、低温定着性、長期保存性、グロス、及び耐スメア性がいずれも良好であることが分かる。
これに対し、両反応性モノマーとして、アクリル酸を過剰に使用した樹脂を含む比較例1のトナーは、低温定着性及びグロスに欠けており、両反応性モノマーとして、アルキル基の炭素数が8のアクリル酸2-エチルヘキシルを使用した樹脂を含む比較例2のトナーは、長期保存性及び耐スメア性に欠けている。また、両反応性モノマーを過剰に使用した樹脂を含む比較例3のトナーは、低温定着性及び耐スメア性に欠けており、両反応性モノマーの使用量が少なくすぎる樹脂を含む比較例4のトナーは、長期保存性及びグロスに欠けている。
本発明の方法により得られるトナー用結着樹脂は、例えば、静電荷像現像法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に用いられる電子写真用トナーの結着樹脂として好適に用いられるものである。

Claims (4)

  1. 付加重合性モノマーと両反応性モノマーとを付加重合させる工程A、並びにカルボン酸成分及びアルコール成分を含む重縮合性モノマーと、ポリエチレンテレフタレートとを重縮合させる工程Bを含み、前記工程Aと前記工程Bを同一反応容器中で行う、トナー用結着樹脂の製造方法であって、
    前記両反応性モノマーが、アルキル基の炭素数が2以上6以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを85質量%以上含有し、
    前記付加重合性モノマーと前記両反応性モノマーの合計量中の両反応性モノマーの含有量が30質量%以上80質量%以下である、トナー用結着樹脂の製造方法。
  2. 工程Aを行った後に、工程Bを行う、請求項1記載の製造方法。
  3. 工程Aを、ポリエチレンテレフタレートの存在下で行う、請求項1又は2記載の製造方法。
  4. (メタ)アクリル酸アルキルエステルが、(メタ)アクリル酸ブチルである、請求項1〜3いずれか記載の製造方法
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