JP2018013425A - 電圧検出回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、電圧検出におけるマイコン10の出力ポート14のLowレベル電圧に起因する誤差を無くすることである。【解決手段】本発明の電圧検出回路は、少なくとも、2つのADコンバータと1つの出力ポートを有するマイコンと、3つの抵抗器を備えた電圧検出回路であって、3つの抵抗器R1,R2,R3は直列に接続され、1つ目の抵抗器R1が検出する電圧線V_BATと1つ目のADコンバータAD1間に接続され、2つ目の抵抗器R2が1つ目のADコンバータAD1と2つ目のADコンバータAD2間に接続され、3つ目の抵抗器R3が2つ目のADコンバータAD2と出力ポートPort_out間に接続されていることを特徴とする。【選択図】 図3

Description

本発明は、電圧検出回路に関するものである。
電子機器は、電源電圧の変動による機器の動作を制御するため、電源電圧を検出する機能が備わっている。
電源電圧の検出方法としては、電圧検出用IC(Integrated Circuit)を利用したり、マイコン(マイクロコントローラ/microcontroller/マイクロコンピュータ/microcomputer)に具備されたAD(Analog/Digital)コンバータを利用して電源電圧を直接検出する方法などがある。
マイコンに具備されたADコンバータを利用する従来技術を図2を用いて説明する。
図2は従来のマイコンに具備されたADコンバータを利用した電源電圧検出回路を表す回路図である。
電圧検出回路は、電源(V_BAT)40を、マイコン50の電源端子(Vcc)11、定電圧レギュレータ20の電源端子(V_in)21にそれぞれ接続して電源供給を行っている。この電源40の電圧を検出するためには、抵抗(R1)34、抵抗(R3)35により電圧を分圧してADコンバータ端子(AD1)23に電圧を印加する。電源電圧検出のON、OFFはマイコン50の出力ポート(Port_out)14の出力設定により決定される。
電圧検出をONとする場合は、出力ポート14の出力レベルをLowレベルとする。電圧検出をONとした場合は、このとき出力ポート14の出力電圧が約0Vとなり、電源40(V_BAT)から抵抗(R1)34、抵抗(R3)35を介して一定の電流が流れ、既知の抵抗(R1)34、抵抗(R3)35により分圧された電圧がADコンバータ端子(AD1)23に入力される。
定電圧レギュレータ20の出力(REG_out)22は、ADコンバータの基準電圧入力(V_refH)12に入力しているため、ADコンバータの読み値から電源電圧を計算できる。
電圧検出をOFFとする場合は、出力ポート(Port_out)14の出力レベルをHighレベルとする。このとき出力ポート(Port_out)14の出力電圧は、電源40(V_BAT)電圧と同一となるため、抵抗(R1)34、抵抗(R3)35には電流が流れず、低消費電流化を実現できる。
以上により、電圧検出回路は、電圧検出OFF時の低消費電流化を図りながら、電源電圧の検出を行っている。
先行技術文献としては、例えば、特許文献1に、低電源電圧の検出レベルが低い場合でも、その低電源電圧を確実に検出して低電圧禁止を行わせることができるとともに、低電圧禁止時の消費電流を大幅に少なくする発明が開示されている。
特開平10−145208号公報
従来の技術は、電源電圧の検出を行う際にマイコン50の出力ポート14のLowレベル電圧に起因する誤差が発生する。つまり、マイコン50毎にLowレベル電圧に誤差があるため、量産品の機器の場合、すべての機器で誤差なく正確に電源電圧を検出できないという課題がある。
本発明の目的は、マイコンの特性に起因する誤差なく正確に電源電圧を検出することである。
本発明の電圧検出回路は、少なくとも、2つのADコンバータと1つの出力ポートを有するマイコンと、3つの抵抗器を備え、前記3つの抵抗器は直列に接続され、電源に最も近い第1抵抗器は前記電源に接続された電圧線と第1ADコンバータとの間に接続され、第2抵抗器は前記第1ADコンバータと第2ADコンバータとの間に接続され、第3抵抗器は前記第2ADコンバータと前記出力ポートとの間に接続され、前記マイコンは、前記第1ADコンバータ及び前記第2ADコンバータから取得したデータと、前記第1抵抗器及び第2抵抗器の抵抗値から、前記電圧線の電圧を算出することを特徴とする。
なお、前記第1抵抗器の抵抗値をR1、前記第2抵抗器の抵抗値をR2、前記第1ADコンバータの電圧をV1、前記第2ADコンバータの電圧をV2とした場合、前記マイコンは、(R1/R2)×(V1−V2)+V1の計算式から前記電圧を算出することが好ましい。
また、マイコンは、前記電圧線から電源供給を受けることが好ましい。
さらに、定電圧レギュレータを有することが好ましい。
本発明によれば、高精度な電源電圧の検出を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る電圧検出回路の回路図である。 従来の電圧検出回路の回路図である。 本発明の一実施形態に係る電圧検出回路の動作を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る電圧検出回路の回路図である。
図1において、電圧検出回路は、マイコン10と、定電圧レギュレータ20と、3つの抵抗器である抵抗(R1) 31、抵抗(R2) 32、抵抗(R3) 33で構成されている。
マイコン10は、少なくとも、2つのADコンバータ13、15と、1つの出力ポート14を内蔵している。
本発明の一実施形態に係る電圧検出回路は、従来の技術の図2に加えて抵抗(R2)32とADコンバータ(AD2)15が追加された構成となっている。
次に、本発明の電圧検出回路における詳細な動作について図3を用いて説明する。
図3は本発明の一実施形態に係る電圧検出回路の動作を説明するための図である。
図3は、各部の電圧、および電流、抵抗値を表した図である。
図3において、V1,V2,Vo,V_BATは各部の電圧を表し、Iは各部に流れる電流を表し、R1,R2,R3は各抵抗値を表している。なお、V1はADコンバータ13から得られる電圧値であり、V2はADコンバータ15から得られる電圧値である。
図3において、電圧検出を行う際は、マイコン10の出力ポート(Port_out)14の出力をLowレベルに設定する。
この時、Voはマイコン10の出力ポート(Port_out)14のLowレベル電圧と一致する。しかし、マイコン10の出力ポート(Port_out)14のLowレベル電圧は、各マイコンの個別ばらつきにより一定値とならない。
図3におけるV_BAT,V1,V2は下式により算出できる。ただし、ADコンバータ端子は十分インピーダンスが高く、電流が流れないと仮定する。
V_BAT=I×(R1+R2+R3)+Vo ・・・ (式1)
V1=I×(R2+R3)+Vo ・・・ (式2)
V2=I×R3+Vo ・・・ (式3)
電流Iは、(式2)と(式3)から生成した(式4)で求まる。
I=(V1−V2)/R2 ・・・ (式4)
(式5)は(式1)と(式2)から求まる。
V_BAT=I×R1+V1 ・・・(式5)
さらに、(式6)は(式4)と(式5)から求まる。
V_BAT=(R1/R2)×(V1−V2)+V1 ・・・ (式6)
(式6)はVoによる誤差を含まないV_BATを算出できる。さらにR3が含まれなくなるため、抵抗の許容偏差の影響を低減することができる。
(式7)は、従来の技術である図2でV_BATを求める式である。(式7)において、R1,R3は各抵抗値を表し、V1はADコンバータ23から得られる電圧値であり、Voはマイコン50の出力ポート(Port_out)14のLowレベル電圧であり、V_BATは電源(V_BAT)40の電圧である。
V_BAT=(R1/R3)× V1+Vo ・・・ (式7)
前記の通り、Voは各マイコンの個別のばらつきにより一定値とならず、最悪値で数百mVのオーダーとなる。この時、V_BATはVoで発生するLowレベル電圧がそのまま誤差として発生する。このため、従来の技術ではV_BATの偏差は最悪値で数百mVとなる。
一方、本発明による一実施形態に係る電圧検出回路は、(式6)より、抵抗の持つ許容偏差、およびV1,V2を測定する際のADコンバータの許容偏差のみとなる。
例えば、抵抗には許容偏差±0.5%の部品を使用し、AD変換器には12bitで絶対精度±8LSB品を使用し、定電圧レギュレータには±1%品を使用した場合、誤差は約1.7%となる。
本発明の電圧検出回路は、V_BATとして2.7Vを測定すると、V_BATの偏差は最大で46mVとなり、従来技術より高精度の電圧検出が可能となる。
本発明の実施形態である電圧検出回路は、高精度な電源電圧の検出を行うことができる。
ここで、本発明の実施形態には以下の発明が記載されている。つまり、少なくとも、2つのADコンバータと1つの出力ポートを有するマイコンと、3つの抵抗器を備え、前記3つの抵抗器は直列に接続され、電源に最も近い第1抵抗器は前記電源に接続された電圧線と第1ADコンバータとの間に接続され、第2抵抗器は前記第1ADコンバータと第2ADコンバータとの間に接続され、第3抵抗器は前記第2ADコンバータと前記出力ポートとの間に接続され、前記マイコンは、前記第1ADコンバータ及び前記第2ADコンバータから取得したデータと、前記第1抵抗器及び第2抵抗器の抵抗値から、前記電圧線の電圧を算出する電圧検出回路。
以上、本発明の一実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することができる。
マイコンに内蔵しているAD変換器のポートを2つ使用することによって、高精度な電源電圧の検出を行うことができるため、高精度な電源電圧の検出する用途に適用できる。
10,50:マイコン、20:定電圧レギュレータ、31:抵抗(R1)、32:抵抗(R2)、33:抵抗(R3)、34::抵抗(R1)、35:抵抗(R3)、40:電源(V_BAT)。

Claims (2)

  1. 少なくとも、2つのADコンバータと1つの出力ポートを有するマイコンと、3つの抵抗器を備えた電圧検出回路であって、
    前記3つの抵抗器は直列に接続され、電源に最も近い第1抵抗器は前記電源に接続された電圧線と第1ADコンバータとの間に接続され、第2抵抗器は前記第1ADコンバータと第2ADコンバータとの間に接続され、第3抵抗器は前記第2ADコンバータと前記出力ポートとの間に接続され、
    前記マイコンは、前記第1ADコンバータ及び前記第2ADコンバータから取得したデータと、前記第1抵抗器及び第2抵抗器の抵抗値から、前記電圧線の電圧を算出することを特徴とする電圧検出回路。
  2. 請求項1に記載の電圧検出回路であって、
    前記第1抵抗器の抵抗値をR1、前記第2抵抗器の抵抗値をR2、前記第1ADコンバータの電圧をV1、前記第2ADコンバータの電圧をV2とした場合、
    前記マイコンは、(R1/R2)×(V1−V2)+V1の計算式から前記電圧を算出することを特徴とする電圧検出回路。
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