JP2018006405A - エッチング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板に形成されたSi層とSiGe層とを備えた基板からSiGe層を選択的にプラズマエッチングするエッチング方法において、加工精度を高めるためにエッチング選択性を向上させることが課題となっている。Si層のエッチングを抑制しSiGe層を選択的にエッチングするエッチング方法を提供する。【解決手段】フッ素系ガスと水蒸気又は水酸基含有化合物とを含む混合ガスをプラズマ励起しプラズマを生成する。フッ素系ガスの含有割合を0vo.%より大きく、30vol.%以下とした混合ガスから生成したプラズマによりSiGe層をSi層に対して選択的にエッチングする。【選択図】図5

Description

本発明は、基板をエッチングするエッチング方法に関する。処理対象になる基板には、例えば、半導体ウェハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FPD(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板等の基板が含まれる。特に本発明は、シリコン(以下、Siと表記する)とシリコンゲルマニウム(以下、SiGeと表記する)とを備えた基板をエッチング処理するエッチング方法に関する。
近年、MOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field Effect Transistor)の高速化を図るために、SiGeを用いた半導体プロセスの開発が行われている。Si基板上にSiGe層を積層し、更にその上にSi層を形成するとSi原子よりも大きいGe原子の存在によりSi結晶の格子に歪が発生する。その応力によりキャリアの移動度が大きくなりMOSFETの高速動作が可能となる。
また、MOSFETの微細化を達成する上で、MOSFETスイッチオフ時のソース・ドレン間の漏れ電流を抑制するためにシリコンナノワイヤを用いたシリコンナノワイヤFET(Field Effect Transistor)が開発されている。さらに、集積度の向上及び消費電力の低減のためにシリコンナノワイヤFETを積層させた立体構造も開発されている。基板にSi層及びSiGe層の積層構造を結晶成長し、パターンを形成後、SiGe層を選択エッチングすることにより多層のシリコンナノワイヤが形成される。
上述のような半導体デバイスの微細化を実現するためには、SiGe層をSi層に対して精度良く選択的にエッチングする技術が必要となる。従来から、エッチング方法としてプラズマエッチング技術が一般的に用いられる。プラズマエッチングは微細加工が可能なエッチング方法であるが、エッチング選択性に課題がある。エッチング選択性が悪いと所望の加工精度が満足されない。SiGe層の選択エッチングにおいてSi層までエッチングされると、トランジスター特性が低下する。
プラズマエッチングを用いてSi層に対するSiGe層のエッチング選択性を高めるために、特許文献1には、反応ガスとしてフッ化物ガスのみを用い、その流量を10〜800sccm、処理圧力を266Pa以下、マイクロ波パワーを150〜400W、処理温度を5〜25℃として、SiGe(シリコンゲルマニウム)層を選択的に等方性エッチングすることが記載されている。
特開2007−214390号公報
しかしながら、近年の半導体デバイスに要求される加工精度はますます厳しくなっている。特にシリコンナノワイヤFETにおいては、ゲート電極となるSi層の寸法は20nm程度まで微細化されている。このため、Si層のエッチングを抑えたSiGe層の選択エッチングが望まれている。ところが、特許文献1に記載の技術ではこのような高い精度でSi層をエッチングすることができないため、SiGe層のエッチングにおいてにさらにSi層に対して選択性を向上するエッチング技術が必要となっている。
そこで、本件発明は、Si層とSiGe層とを備えた基板においてSi層に対してSiGe層を高い選択比で選択エッチングすることのできるエッチング方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、各層の少なくとも一部が外部に露出したSi層とSiGe層とを備えた基板をエッチングするエッチング方法において、フッ素系ガスと水蒸気又は水酸基含有化合物とを含む混合ガスを用いてプラズマを生成する工程と、前記プラズマを基板に適用してSiGe層をSi層に対して選択的にエッチングする工程とを含み、前記混合ガスにおける前記フッ素系ガスの含有割合は0vol.%より大きく、30vol.%以下であることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記フッ素系ガスが、CとFとを含む化合物又はCとHとFとを含む化合物のいずれかであることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記水酸基含有化合物が、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールのいずれかであることを特徴とする。
本発明に係るエッチング方法によれば、SiGe層とSi層とを備えた基板においてSi層に対してSiGe層を高い選択比でエッチングすることが可能になる。
実施例に係るエッチング装置の概略構成を示す側面図である。 実施例に係るSi層とSiGe層の積層構造を示す断面図である。 実施例に係るSi層とSiGe層の積層膜を示す断面図である。 実施例に係るSi層とSiGe層のエッチング膜厚データである。 実施例に係るSi層とSiGe層のエッチング膜厚グラフである。 実施例に係る多結晶Siのエッチング膜厚データである。 実施例に係る多結晶Siのエッチング膜厚グラフである。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明を実施するためのプラズマエッチング装置1の概略構成を示す側面図である。プラズマエッチング装置1はプラズマ生成手段に誘導結合プラズマを用いたリモートプラズマ方式のエッチング装置である。
プラズマエッチング装置1は、内部に基板Wを処理する処理空間を有する中空円筒形状の処理室10と、処理室10の底部において処理室10内に連通接続された排気配管11と、排気配管11を通して処理室10内を減圧する真空ポンプ12と、排気配管11に介装されたAPC(Auto Pressure Controller)バルブ13と、処理室10内に連通接続された圧力センサー14と、処理室10の内部で基板Wを水平姿勢で保持する基板ホルダー15と、基板Wを設定温度に調整するために基板ホルダー15に内蔵された加熱冷却機構16と、処理室10内部で基板ホルダー15の上方に配置されたガス分散板17と、処理室10の上部において処理室10内に連通接続するプラズマ生成室18と、プラズマ生成室18の内部にエッチングガスを導入するガス導入部19と、プラズマ生成室18内に設けられた誘導コイル20と、誘導コイル20に接続された高周波電源21と、を含む。
プラズマエッチング装置1では以下のように基板Wのエッチング処理が実行される。
まず、処理対象の基板Wが図示しない搬送系により処理室10内に搬送され、基板ホルダー15に保持される。基板Wは基板ホルダー15に内蔵された加熱冷却機構16により所定のエッチング温度に制御される。例えば基板Wを室温よりも低い温度に冷却する場合には、加熱冷却機構16の内部で冷媒を循環させて基板ホルダー15を冷却して基板Wを冷却する。一方、基板Wを室温よりも高い温度に加熱する場合には、加熱冷却機構16の内部の図示しない加熱ヒーターを発熱させて基板ホルダー15を加熱して基板Wを加熱する。
基板Wが所定のエッチング温度に設定されると、次に真空ポンプ12を作動させて処理室10内の真空引きを開始する。真空ポンプ12は排気配管11を介して排気することにより処理室10の内部を減圧する。処理室10の内圧は圧力センサー14によりモニターされる。モニターされた処理室10の内圧が所望の真空度になるようにAPCバルブ13の開度が調整される。
次にガス導入部19からプラズマ生成室18にエッチングガスが導入される。プラズマ生成室18には誘導コイル20が設けられている。誘導コイル20には高周波電源21が接続されている。高周波電源21により周波数13.56MHzの高周波が誘導コイル20に印加され、エッチングガスがプラズマ生成室18内でプラズマ励起する。高周波電源21の出力電力は1〜3kWが適用されるが2kW程度が好ましい。本実施の形態においては誘導結合プラズマを用いたリモートプラズマ方式について説明するが、プラズマ発生方式はこれに限るものではない。
プラズマ励起されたエッチングガスは減圧雰囲気の処理室10内に導入され、ガス分散板17を通過して基板Wに到達する。ガス分散板17には,処理室10内に導入されたエッチングガスを基板W上に均一に供給するために複数の開口が形成されている。本実施の形態においては、内径0.1mmの開口が5mm間隔でガス分散板17の全面に形成されている。なお、開口の内径及び間隔はこれに限るものではない。また、ガス分散板17は電気的に接地されている。このためプラズマ励起されたエッチングガス成分のうち電荷を帯びたイオンの多くはガス分散板17で捕獲され電気的に中性となり、エッチングに寄与する成分として主にラジカルが基板Wに到達する。
基板Wのエッチング時に供給されるエッチングガスの供給量は200cc/min〜800cc/minが適用され、300cc/min〜500cc/minが好適である。また、エッチング時の処理室10内の圧力は、26〜130Paが適用され、106Pa程度が望ましい。エッチングガスの供給量に応じて、圧力センサー14の圧力が所定圧力となるようAPCバルブ13の開度が調整される。
次に、本発明が適用される基板W1の構造について説明する。
図2(a)はプラズマエッチング装置1によりエッチングされる前の基板W1の断面構造を示している。すなわち、シリコン基板201の上面全面にはSiGe層202とSi層203とが交互に積層されている。また、SiGe層202とSi層203の積層体には最上層からシリコン基板201に達するようにトレンチ204が切削されている。これにより、SiGe層202とSi層203の各層の一部はトレンチ204の内部において外部に露出している。また、SiGe層202およびSi層203のトレンチ204に面する側の側面は連続した平坦面を形成している。
一方、図2(b)は後述するエッチング条件に基づいてプラズマエッチング装置1によりエッチングした後の基板W1の断面構造である。エッチングガスがトレンチ204に進入することにより、シリコン基板201およびSi層203をほとんどエッチングすることなく、SiGe層202のみを選択的にエッチングすることができる。
次に、プラズマエッチング装置1における適切なプラズマ励起条件および基板W1のエッチング条件の設定について説明する。
前記基板W1のSi層203の適切なプラズマ励起条件およびエッチング条件を設定するため、シリコン基板301の上面に多結晶Si層302を形成した基板W2を使用する(図3(a)参照)。また、前記基板W1のSiGe層202の適切なプラズマ励起条件およびエッチング条件を設定するため、本実施例では、シリコン基板301の上面にSiGe層303を形成した基板W3を使用する(図3(b)参照)。図2(a)に示すSi層203は単結晶Si層であるが、本実施例でシリコン基板301の上面に多結晶Si層302を形成した基板W2を使用した理由は、後述するエッチング評価においてエッチングされた膜厚を光学式のエリプソメータで測定するためである。また、多結晶Siは単結晶Siよりもエッチングされやすいことから、エッチング選択性を評価するために多結晶Siを用いることは、より厳しい評価となり問題はない。
これらの基板W2およびW3を、プラズマエッチング装置1の基板ホルダー15に順次個別に保持して、同一のプラズマ励起条件およびエッチング条件でガスエッチングを実行した。
基板ホルダー15に基板W2(W3)を保持した状態でガス導入部19からプラズマ生成室18にフッ素系ガスとしてCFガスを100cc/minの流量で、水蒸気を300cc/minの流量で導入する。このとき処理室10内の圧力は、106.6Paに制御されている。
プラズマ生成室18の誘導コイル20に高周波電源21より周波数13.56MHzの高周波が印加され、CFガスと水蒸気の混合ガスはプラズマ励起される。高周波電源21の出力電力は2kWである。プラズマ生成室18ではプラズマ励起されることにより、CFイオン、CFラジカル、Fイオン、Fラジカル、OHイオン、OHラジカルが生成される。
プラズマ励起されたこれらエッチングガスはプラズマ生成室18から処理室10内に導入され、ガス分散板17を通過して基板W上に均一に供給される。ガス分散板17は電気的に接地されているため、CFイオン、FイオンおよびOHイオンの多くはガス分散板17に捕獲され電気的に中性となる。このため、エッチングに寄与する成分として主にラジカルが基板W上に供給される。
基板ホルダー15に保持された基板W2(W3)は50℃に制御されている。基板W2(W3)を室温よりも高い処理温度で処理するために基板ホルダー15に内蔵された加熱冷却機構16の加熱ヒーターを用いて基板ホルダー15を50℃に制御する。
上記プラズマ励起条件(高周波電源の周波数:13.56MHz、高周波電源の出力電力:2kw)およびエッチング条件(CFガス流量100cc/min、水蒸気流量:300cc/min,処理室内圧力:106.6Pa、基板加熱温度:50℃)の下で基板W2の多結晶Si層302と基板W3のSiGe層303とをエッチング時間を変更しつつエッチングした結果を図4の表に示す。
光学式のエリプソメータを用いてエッチング前後の膜厚を測定し、その差分からエッチングされた膜厚を求めた。図4ではエッチング時間に対する各膜のエッチング膜厚を数値で示している。多結晶Si層302の5sec及び10secはほとんどエッチングされないと予測されたためデータを取得していない。ここで注目すべきはエッチング時間60sec及び120secにおいて、多結晶Si層302のエッチング膜厚が1nm程度で飽和していることである。
図4の表をグラフ化したものを図5に示す。図5のグラフではX軸がエッチング処理時間(時間の単位は秒)であり、Y軸がエッチング量(エッチング量の単位はnm)を示している。黒丸(●)がSiGe層303のエッチング結果であり、黒四角(◆)が多結晶Si層302のエッチング結果である。図5のグラフから明らかなようにSiGe層303のエッチング量は120secまではほぼ線形に増加している。120sec以降の点線は予測ラインである。一方、多結晶Si層302のエッチング量は1nm程度で飽和している。このように、上記エッチング条件によれば、基板W2の多結晶Si層302はエッチング時間に拘わらずほとんどエッチングされない。一方、基板W3のSiGe層303はエッチング時間に比例してエッチング量が増加している。
次に、上記したプラズマ励起条件およびエッチング条件を変更することなく、プラズマ生成室18に流入するCFガスと水蒸気のガス流量比のみを様々に変更し、CFガスと水蒸気の混合ガス中のCFガス流量比が多結晶Si層302のエッチングに及ぼす影響の評価結果を説明する。
プラズマ生成室18へのトータルガス流量を400cc/minとしてCFガス流量と水蒸気流量の流量比を可変にして多結晶Si層302を30秒間エッチングした結果を図6に示す。図6の表の左端第1列はプラズマ生成室18に流入するトータルガス流量(cc/min)を、第2列は混合ガスにおけるCFガス流量比(vol.%)を、第3列はCFガス流量(cc/min)を、第4列は水蒸気流量(cc/min)をそれぞれ示している。そして、図6の表の右端列は各CFガス流量比における多結晶Si層302のエッチング膜厚(nm)を示している。
図6の表から明らかなように、CFガス流量比が30vol.%以下の場合、具体的には30vol.%および25vol.%の混合ガスでエッチングした場合、多結晶Si層302のエッチング膜厚は1nm以下となっている。一方、CFガス流量比が30vol.%超の場合、具体的にはCFガス流量比が35vol.%、50vol.%、75vol.%、および100vol.%の各混合ガスでエッチングした各場合には多結晶Si層302のエッチング膜厚は1nm超となった。
図6のデータをグラフ化したものを図7に示す。図7のグラフではX軸がCFガス流量比(流量比の単位はvol.%)であり、Y軸が多結晶Si層302のエッチング量(エッチング量の単位はnm)を示している。CFガス流量比が35vol.%では多結晶Si層302は4.5nmエッチングされている。CFガス流量比が50vol.%において最大値(36.9nmのエッチング膜厚)を示し、CFガス流量比が100vol.%にかけて減少していく結果となった。
CFガス流量比が50vol.%において最大値を示す理由について説明する。多結晶Si層302は主にFラジカルによりエッチングされる。CFガス単体をプラズマ励起した場合に比べ、CFガスに水蒸気を添加した場合には、水蒸気からOラジカルが生成されるためCFガスの解離をさらに増大させる。その結果、エッチング種であるFラジカル量が増大するため多結晶Si層302のエッチング膜厚が大きくなる。CFガスに酸素ガスを加えることによりCFガスの解離を増大させる技術は従来から良く知られている。CFガス流量比によって多結晶Si層302のエッチング膜厚が異なるのは、混合ガス中の水蒸気比率によってプラズマ励起により生成されるFラジカル量に差が生じるためである。本評価により、CFガスに水蒸気を混合させることによって多結晶Si層302のエッチングを抑制する条件が存在することが明らかになった。
上述したシリコン基板301全面に形成した多結晶Si層302と、シリコン基板301全面に形成したSiGe層303を用いたエッチングレートの評価結果から、本発明の選択エッチングの原理について説明する。SiGeはSiに比べ原子間の結合力が弱いためにSiよりも反応性が高く、FラジカルはSiGe層と反応しやすい。またFラジカルとの反応により生成するGeFとSiFの蒸気圧はGeFの方が高いためにSiGe層がSi層に対して選択的にエッチングされる。しかしながら、Fラジカルだけの作用ではSi層が全くエッチングされないわけではない。上述したCFガス流量比が100vol.%における多結晶Si層302のエッチング膜厚は3nm程度であった。
本発明においては、OHラジカルの存在により多結晶Si層302表面にSi−O結合やSi−OH結合が形成される。Si−O結合やSi−OH結合が形成されるために多結晶Si層302表面はFラジカルによるエッチングから保護されると考えられる。多結晶Si層302の120secエッチングが60secエッチングと同じ1nm程度のエッチング量で飽和していることから、多結晶Si層302表面のSi−O結合やSi−OH結合の形成は多結晶Si層302の最表面だけであると考えられる。そして、多結晶Si層302表面ではFラジカルによるエッチングもOHラジカルによる酸化も進行していないと考えられる。多結晶Si層302表面が1nm程度エッチングされた理由は、多結晶Si層302表面においてSi−O結合やSi−OH結合が形成されるまでの間にFラジカルでエッチングされたものと考えられる。
以上の結果から、実施例1で説明した各プラズマ励起条件およびエッチング条件の下で、図2(a)の基板W1をCFガスが0vol.%より大きく、30vol.%以下の混合比のCFガスと水蒸気混合ガスに適用すると、図2(b)に概念的に示すように、Si層203はほとんどエッチングされない状態でSiGe層202だけがトレンチ204の側壁から内部に向けてエッチングされると予測される。Si層203のエッチングが抑制されるため、エッチング時間の設定によりSiGe層202の内部方向のエッチング量が制御できる。これにより、Si層203に対するSiGe層202の選択エッチングが可能となり、積層構造の加工精度が向上される。
実施例1において、フッ素系ガスとしてCFについて説明したが必ずしもCFに限るものではない。CやCなどのCとFを含む化合物、もしくはCHFやCHなどのCとHとFを含む化合物をフッ素系ガスとして用いても良い。
実施例2について説明する。第2の実施の形態は水蒸気の代わりに水酸基含有化合物としてメタノール(CHOH)を用いた場合についてである。CFガスを流量100cc/min、メタノール蒸気を流量300cc/min、それぞれをガス導入部19よりプラズマ生成室18内に導入してこれら混合ガスをプラズマ励起する。その他のプラズマ励起条件及びエッチング条件は、実施例1と同じである。メタノールはOH基を有しているためプラズマ励起されるとOHイオンやOHラジカルが生成される。このため、水蒸気を用いた実施例1と同様にSi層のエッチングに対するSiGe層の選択エッチングが可能となる。メタノールの他にエタノール(COH)やイソプロピルアルコール(COH)を用いることも可能である。ただし、水酸基含有化合物中のCの数が多い化合物を用いると分解生成物が発生するため処理室10内においてパーティクル発生の原因となる。このため、水酸基含有化合物中のCの数は3までが望ましい。
メタノールなどの水酸基含有化合物は一般的に蒸気圧が高いために容易に気化する。メタノールなどの水酸基含有化合物を用いるメリットは、ガス導入部19に導入させるための気化器を簡便に構成できる点にある。
10 処理室
11 排気配管
12 真空ポンプ
13 APCバルブ
14 圧力センサー
15 基板ホルダー
16 加熱冷却機構
17 ガス分散板
18 プラズマ生成室
19 ガス導入部
20 誘導コイル
21 高周波電源
201 シリコン基板
202 SiGe層
203 Si層
204 トレンチ
301 シリコン基板
302 多結晶Si層
303 SiGe層

Claims (3)

  1. 各層の少なくとも一部が外部に露出したSi層とSiGe層とを備えた基板をエッチングするエッチング方法において、
    フッ素系ガスと水蒸気又は水酸基含有化合物とを含む混合ガスを用いてプラズマを生成する工程と、
    前記プラズマを基板に適用してSiGe層をSi層に対して選択的にエッチングする工程とを含み、
    前記混合ガスにおける前記フッ素系ガスの含有割合は0vol.%より大きく、30vol.%以下であることを特徴とするエッチング方法。
  2. 前記フッ素系ガスが、CとFとを含む化合物又はCとHとFとを含む化合物のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 前記水酸基含有化合物が、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールのいずれかであることを特徴とする請求項1ないし2に記載のエッチング方法。
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