JP2018002495A - 着色透光性ジルコニア焼結体及びその製造方法並びにその用途 - Google Patents

着色透光性ジルコニア焼結体及びその製造方法並びにその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】高い透光性及び高い強度を兼備し、なおかつ審美性及び意匠性にも優れたジルコニア焼結体の提供。【解決手段】立方晶ドメイン及び正方晶ドメインを有する結晶粒子を含み、安定化剤及びランタンを固溶し、なおかつ、ランタン以外のランタノイド又は遷移金属の少なくともいずれかを含有し、CuKαを線源とする粉末X線回折パターンにおける2θ=30±2°の半値幅から算出される平均結晶子径が255nm以下であるジルコニア焼結体。【選択図】図2

Description

本発明は、高い透光性及び強度を有する着色されたジルコニア焼結体及びその製造方法に関する。
ジルコニアを主成分とする焼結体であって透光性を有するもの(以下、「透光性ジルコニア焼結体」ともいう。)は、ガラスやアルミナよりも機械的特性に優れる。そのため、透光性ジルコニア焼結体は、光学特性のみならず機械的特性をも必要とする用途を目的とした素材として検討されている。
例えば、特許文献1には歯科用材料や外装部材等に適した素材としての透光性ジルコニア焼結体が開示されている。当該透光性ジルコニア焼結体は、3mol%のイットリアを含有するジルコニア焼結体であった。
特許文献2には、歯科用材料、特に歯列矯正ブラケットに適した素材としての透光性ジルコニア焼結体が開示されている。当該透光性ジルコニア焼結体は、8mol%のイットリアを含有するジルコニア焼結体であった。
特許文献3には、歯科用材料、特に義歯及び義歯を得るためのミルブランクに適した素材としてのジルコニア焼結体が開示されている。当該ジルコニア焼結体は、イットリア及びチタニアを含有するジルコニア焼結体であった。
特許公開2008−050247号公報 特許公開2009−269812号公報 特許公開2008−222450号公報
従来のジルコニア焼結体は、ジルコニア中の安定化剤の含有量が高くなることにより、透光性が高くなるとともに強度が低下するものであった。他方、安定化剤の含有量が低くなることにより、従来のジルコニア焼結体は、透光性が低くなるとともに強度が高くなるものであった。このように、従来のジルコニア焼結体は、透光性又は強度のいずれかが高いものしかなかった。
本発明は、これらの課題を解決し、高い透光性及び高い強度を兼備し、なおかつ審美性及び意匠性にも優れたジルコニア焼結体を提供することを目的とする。
本研究者等は、透光性を有するジルコニア焼結体について検討した。その結果、結晶粒子内の組織構造を制御することで、強度及び透光性を兼備した焼結体となることを見出した。このような結晶粒子内の組織構造は、ランタンをジルコニアに固溶させることで制御できることを見出した。さらに、このような結晶粒子内の組織構造を変化させることなく焼結体を着色でき、意匠性をより高くできることを見出した。
すなわち、本発明は、立方晶ドメイン及び正方晶ドメインを有する結晶粒子を含み、安定化剤及びランタンを固溶し、なおかつ、ランタン以外のランタノイド又は遷移金属の少なくともいずれかを含有することを特徴とするジルコニア焼結体である。
以下、本発明のジルコニア焼結体について説明する。
本発明のジルコニア焼結体は焼結体中に単にランタン(La)を含むのではなく、ジルコニアにランタンが固溶した、ランタン固溶ジルコニア焼結体である。ランタンが固溶することで、焼結体の結晶粒子の組織構造が微細になる。
本発明のジルコニア焼結体(以下、「本発明の焼結体」ともいう。)において、ランタンがジルコニアに固溶していることは粉末X線回折(以下、「XRD」とする。)パターンから確認することができる。本発明の焼結体はCuKα線(λ=0.15418nm)を線源とするXRD測定において、2θ=30±2°のピーク(以下、「メインピーク」ともいう。)を有する。メインピークは正方晶ジルコニアのXRDピーク(2θ=30.0±2°)及び立方晶ジルコニアのXRDピーク(2θ=29.6±2°)が重複したピークであり、なおかつ、本発明の焼結体のXRDパターンにおける回折強度が最も強いXRDピークである。メインピークから求められる格子定数が、ランタンを固溶しないジルコニア焼結体よりも大きいことから、本発明の焼結体においてランタンがジルコニアに固溶していることが確認できる。例えば、本発明の焼結体がランタン及び3mol%のイットリアを含有する場合、その格子定数は、同量のイットリアのみを含有するジルコニア焼結体の格子定数よりも大きくなる。格子定数が大きいことは、XRDパターンにおいてメインピークが低角側へシフトすることから確認できる。
さらに、本発明の焼結体は、ランタンとジルコニウムとからなる複合酸化物又はランタン酸化物(以下、「ランタン酸化物等」ともいう。)を実質的に含有しないことが好ましい。ランタン酸化物等を含まないことで、本発明の焼結体が、より透光性の高い焼結体となる。ランタン酸化物等を含まないことは、本発明の焼結体のXRDパターンにおいて、ジルコニアのXRDピーク以外に相当するXRDピークを有さないことから確認することができる。ランタン酸化物等としてはLaZr、及びLaを例示することができる。
本発明の焼結体のランタン含有量は1mol%以上であることが好ましい。ランタンを2mol%以上含有することで、結晶粒子中のドメインが微細になりやすい。ランタン含有量(mol%)は、焼結体中のジルコニア、安定化剤、酸化物換算したランタン(La)及び、ランタン以外のランタノイド又は遷移金属の少なくともいずれか(以下、「着色成分」ともいう。)を酸化物換算したものの合計に対する、酸化物換算したランタンのモル割合である。ジルコニアに全てのランタンを固溶させるため、本発明の焼結体のランタンの含有量は10mol%以下であることが好ましい。ランタンの含有量を10mol%以下とすることで、ランタン酸化物等の析出がより抑制され、なおかつ、本発明の焼結体の強度が高くなりやすい。好ましいランタン含有量として、1mol%以上、10mol%以下、更には1mol%以上、7mol%以下、また更には2mol%以上、10mol%以下、また更には2mol%以上、7mol%以下、また更には2mol%以上、6.5mol%以下、また更には3mol%以上、6.5mol%以下を挙げることができる。
本発明の焼結体は、安定化剤及びランタンに加え、ランタン以外のランタノイド又は遷移金属の少なくとも1種(着色成分)を含む。着色成分を含有することにより、本発明の焼結体が無色以外に呈色する。このような呈色により焼結体の意匠性を上げることができる。 着色成分は種類により酸化物換算した場合のmol数が大きく異なる。一方、上記の着色成分の含有量は、焼結体重量に対する酸化物換算した着色成分の重量割合として、例えば、0.01wt%以上5wt%以下、更には0.01wt%以上3wt%以下であることが挙げられる。
ランタン以外のランタノイド元素として、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、ユーロピウム(Eu)、ガドリウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロジム(Dy)、ホロニウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)からなる群の少なくとも1種、更にはセリウム、プラセオジム、ネオジム及びエルビウムから成る群の少なくとも1種を挙げることができる。
ランタノイド元素はジルコニアを安定化させる機能を有するため、ランタン以外のランタノイド元素を含むと、立方晶ドメイン及び正方晶ドメインを含む結晶粒子が得られにくくなると考えられていた。しかしながら、本発明の焼結体においては、安定化剤とランタンとが固溶して得られる結晶粒子の組織構造に影響を与えることなく、これにランタン以外のランタノイドを共存させることができる。本発明の焼結体におけるランタン以外のランタノイド元素の含有量は0.6mol%を超えることが好ましい。ランタン以外のランタノイドの含有量は0.65mol%以上、更には0.7mol%以上であればよく、また、ランタノイド元素として2mol%以下、更には1.5mol%以下であればよい。ランタン以外のランタノイドの含有量がこの範囲であることで、安定化剤及びランタンが固溶することにより得られる結晶粒子の組織構造を維持したまま、これらのランタノイドもジルコニアに固溶し、なおかつ、これらのランタノイドに起因する呈色を示すことができる。
本発明の焼結体が含有する遷移金属は、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)及びバナジウム(V)からなる群の少なくとも1種を挙げることができ、鉄、マンガン、クロム、銅及びバナジウムからなる群の少なくとも1種であることが好ましい。遷移金属に起因する呈色は強いため、ランタノイドよりも少ない含有量であっても、焼結体を着色しやすい。本発明の焼結体における遷移金属の含有量は元素として0.01mol%以上、更には0.05mol%以上であればよく、遷移金属元素として0.2mol%以下、更には0.1mol%以下であればよい。
着色成分の酸化物は、例えば、NdやPr11のように、着色成分元素の種類によって酸化物中に含まれる着色成分のmol数が大きく異なる。そのため、着色成分は、例えば、NdをNdO1.5、Pr11をPrO11/6及びVをVO2.5とみなすと、すなわち、組成式中の着色成分元素の数を1として表した酸化物換算量(以下、「比酸化物換算」ともいう。)として換算することもできる。比酸化物換算した量は、焼結体中の着色成分の元素量とは等しくなる。
そのため、本発明の焼結体の着色成分の含有量は、焼結体重量に対する酸化物換算した着色成分の重量割合(wt%)、又は、焼結体中のジルコニア、安定化剤、酸化物換算したランタン(La)及び比酸化物換算した着色成分の合計に対する、比酸化物換算した着色成分のモル割合であればよい。
本発明の焼結体は、安定化剤を含む。安定化剤はジルコニア中に固溶する。ランタン及び安定化剤がジルコニアに固溶することで、室温等の低温環境下においても、本発明の焼結体の結晶粒子が立方晶ドメイン及び正方晶ドメインを含んだ状態となる。安定化剤は、イットリア(Y)、スカンジア(Sc)、カルシア(CaO)、及びマグネシア(MgO)からなる群の少なくとも1種であることが好ましい。工業的に利用しやすいため、安定化剤はカルシア、マグネシア及びイットリアからなる群の少なくともいずれか、更にはイットリアであることが好ましい。
本発明の焼結体が含む安定化剤は、2mol%以上、7mol%以下、更には2mol%以上、5mol%以下、また更には2.1mol%以上、4.9mol%以下、また更には2mol%以上、4mol%以下であることが挙げられる。なお、安定化剤含有量(mol%)は、焼結体中のジルコニア、安定化剤、酸化物換算したランタン(La)及び酸化物換算した着色成分の合計に対する、安定化剤のモル割合である。
本発明の焼結体はジルコニア焼結体であり、ジルコニアを主成分とする焼結体である。そのため、本発明の焼結体に含まれる安定化剤及びランタンの合計含有量が50mol%未満であればよい。本発明の焼結体のジルコニア含有量は50mol%超であればよく、更には60mol%以上、また更には80mol%以上、また更には83mol%超、また更には90mol%以上であることが好ましい。
本発明の焼結体はアルミナ(Al)を含んでいてもよい。アルミナを含有することで、特に強度が高い焼結体における透光性が高くなりやすい。本発明の焼結体がアルミナを含む場合、アルミナ含有量は100重量ppm以上2000重量ppm以下、更には200重量ppm以上1000重量ppm以下であることが好ましい。アルミナの含有量(重量ppm)は、焼結体中のジルコニア、安定化剤、酸化物換算したランタン(La)及び酸化物換算した着色成分の合計重量に対する、酸化物換算したアルミニウム(Al)の重量割合である。
本発明の焼結体は上記の組成を有するが、不可避不純物は含んでいてもよい。不可避不純物としては、ハフニウム(Hf)が挙げられる。
本発明の焼結体は、結晶粒子中に立方晶ドメイン及び正方晶ドメインを有する。結晶粒子中に立方晶ドメインと正方晶ドメインとが含まれることで、透光性が高いだけでなく、強度が高くなる。本発明において、ドメインとは、結晶粒子中の結晶子又は結晶子の集合体の少なくともいずれかであって、同一の結晶構造が連続した部分である。また、立方晶ドメインとは結晶構造が立方晶蛍石型構造であるドメイン、及び、正方晶ドメインとは結晶構造が正方晶蛍石型構造であるドメインである。本発明の焼結体が、その結晶粒子中に立方晶ドメイン及び正方晶ドメインを有することは、XRDパターンのリートベルト解析により確認することができる。すなわち、XRDパターンのリートベルト解析により、本発明の焼結体が立方晶と正方晶とを含むことが確認できる。なおかつ、リートベルト解析により算出される立方晶と正方晶のそれぞれの結晶子径が、結晶粒子径よりも小さいことから、結晶粒子中に立方晶ドメインと正方晶ドメインを含むことを確認することができる。さらには、正方晶の結晶子径と立方晶の結晶子径とが同程度であることが好ましく、例えば、正方晶の結晶子径に対する立方晶の結晶子径が0.8〜1.3、更には0.9〜1.1であることが挙げられる。本発明の焼結体は、立方晶ドメイン及び正方晶ドメインを有する結晶粒子を含むが、立方晶ドメイン及び正方晶ドメインを有する結晶粒子からなることが好ましい。
本発明の焼結体は上記のドメインを含むため、その結晶構造は立方晶蛍石型構造及び正方晶蛍石型構造を含む。さらに、本発明の焼結体は、単斜晶を実質的に含まないことが好ましい。ここで、単斜晶を実質的に含まないとは、XRDパターンにおいて単斜晶のXRDピークが確認されないことが挙げられる。
立方晶ドメイン及び正方晶ドメインのランタン濃度は同じであってもよいが、本発明の焼結体において、結晶粒子中の立方晶ドメイン及び正方晶ドメインのそれぞれのランタン濃度が異なっていてもよく、さらには立方晶ドメインのランタン濃度が正方晶ドメインのランタン濃度よりも高くなっていてもよい。本発明において各ドメイン中のランタン濃度は透過型電子顕微鏡(以下、「TEM」とする。)観察における組成分析により観察することができる。
本発明の焼結体は、メインピークの半値幅(以下、「FWHM」とする。)から算出される平均結晶子径(以下、単に「平均結晶子径」ともいう。)が255nm以下であることが好ましい。平均結晶子径が250nm以下、更には150nm以下、また更には130nm以下であることで透光性が高くなりやすい。さらに、平均結晶子径が100nm以下、更には60nm以下、また更には50nm以下、また更には35nm以下、また更には25nm以下であることで、光散乱がより抑制される。これにより本発明の焼結体の透光性がより高くなる。
平均結晶子径は小さいことが好ましいが、本発明の焼結体においては、通常2nm以上、更には5nm以上、また更には10nm以上、また更には15nm以上であることが挙げられる。
本発明の焼結体の平均結晶子径が255nm以下であることは、本発明の焼結体のXRDパターンにおいてFWHMが0.1536°以上であることをもって、確認することができる。そのため、本発明の焼結体はFWHMが0.1536°以上あることが好ましい。FWHMが大きくなるほど、平均結晶子径が小さくなる。例えば、FWHMは、平均結晶子径が250nm以下の場合は0.154°以上、150nm以下の場合は0.178°以上、130nm以下の場合は0.187°以上、及び、100nm以下の場合は0.25℃以上となる。FWHMは0.3°以上、更には0.4°以上であることが好ましい。一方、結晶性が高くなるほどXRDピークのFWHMは小さくなるが、通常のXRD測定において測定できるFWHMは40°程度までである。本発明の焼結体のメインピークのFWHMとして1°以下、更には0.7°以下であることが挙げられる。
なお、本発明の結晶粒子中に含まれる、立方晶及び正方晶それぞれの結晶子径は、本発明の焼結体のXRDパターンのリートベルト解析により求めることができる。すなわち、リートベルト法により、本発明の焼結体のXRDパターンを、立方晶に起因するXRDピーク及び正方晶に起因するXRDピークに分離する。分離後の各結晶構造のXRDピークの半値幅を求め、得られた半値幅から以下のシェラー式によって結晶子径を求めればよい。
D=K×λ/((β−B)×cosθ)
上記式において、Dは各結晶の結晶子径(nm)、Kはシェラー定数(1.0)、λはCuKαの波長(0.15418nm)、βは半値幅(°)、Bは装置定数(0.1177°)、及び、θはXRDピークの回折角(°)である。半値幅を求める際のXRDピークは、正方晶が2θ=30.0±2°のXRDピーク、及び、立方晶が2θ=29.6±2°のXRDピークである。
本発明の焼結体の平均結晶粒子径は20μm以上、150μm以下、更には20μm以上、100μm以下であることが挙げられる。平均結晶粒子径がこの範囲であることで透光性が高い焼結体となる。本発明において、平均結晶粒子径はプラニメトリック法により測定することができる。
本発明の焼結体は密度が高いことが好ましい。安定化剤及びランタンの量により、密度は異なる。本発明の焼結体の密度は6.0g/cm以上6.2g/cm以下、更には6.0g/cm以上6.12g/cm以下を例示することができる。
本発明の焼結体は高い透光性を有する。そのため、本発明の焼結体は、試料厚さ1mm及び測定波長300〜800nmにおける全光線透過率(以下、単に「全光線透過率」ともいう。)の最大値が45%以上である。透光性は高いほど好ましく、全光線透過率の最大値は50%以上、また更には55%以上であることが好ましい。本発明の焼結体は呈色による可視光域の波長を吸収する。そのため、いずれかの測定波長において上記の全光線透過率を有していれば、本発明の焼結体が高い透光性を有することが確認できる。一方、測定波長を固定(例えば、測定波長600nm)して測定される透過率の値や、複数の波長を有する線源(例えば、太陽光やD65光源)で測定される透過率の値は、異なる呈色を有する焼結体の透光性を比較する指標とすることはできない。
本発明の焼結体の透光性は上記の全光線透過率を満たせばよいが、試料厚さ1mm及び測定波長300〜800nmにおける直線透過率(以下、単に「直線透過率」ともいう。)の最大値が1%以上、更には3%以上、また更には10%以上、また更には20%以上、また更には30%以上であることが挙げられる。本発明の焼結体の直線透過率の上限は70%以下、更には66%以下であることが例示できる。
本発明の焼結体は高い強度を有する。本発明の焼結体の曲げ強度として500MPa以上、更には600MPa以上であることが挙げられる。適用できる用途が広がるため、本発明の焼結体の強度は800MPa以上、更には1000MPa以上であることが好ましい。本発明における強度は、ISO/DIS6872に準じて測定される二軸曲げ強度として500MPa以上、1600MPa以下、更には600MPa以上、1500MPa以下であることが挙げられる。また、本発明における強度は、JIS R1601に準じて測定される三点曲げ強度として500MPa以上、1500MPa以下、更には600MPa以上、1200MPa以下であることが挙げられる。
本発明の焼結体は、8mol%イットリア含有ジルコニア焼結体などの立方晶ジルコニアからなる透光性ジルコニア焼結体と同等以上の破壊靱性を有することが好ましい。これにより、本発明の焼結体が、従来の透光性ジルコニア焼結体が使用されている部材として使用することができる。本発明の焼結体の破壊靱性として1.7MP・m0.5以上、更には2MPa・m0.5以上、また更には2.2MPa・m0.5以上であることが挙げられる。
本発明において、破壊靱性はJIS R1607に準じたIF法により測定することができる。
次に、本発明のジルコニア焼結体の製造方法について説明する。
本発明のジルコニア焼結体は、ランタン以外のランタノイド原料又は遷移金属原料の少なくともいずれか、ジルコニア原料、安定化剤原料及びランタン原料を混合して混合粉末を得る混合工程、得られた混合粉末を成形して成形体を得る成形工程、得られた成形体を1650℃以上の焼結温度で焼結して焼結体を得る焼結工程、及び、焼結温度から1000℃までを1℃/min超の降温速度で降温する降温工程、を含むことを特徴とする製造方法、により製造することができる。
混合工程では、ランタン以外のランタノイド原料又は遷移金属原料の少なくともいずれか(以下、「着色成分原料」ともいう。)、ジルコニア原料、安定化剤原料及びランタン原料を混合して混合粉末を得る。着色成分原料、ジルコニア原料、安定化剤原料及びランタン原料が均一に混合されれば、混合方法は湿式混合又は乾式混合のいずれであってもよい。より均一な混合粉末が得られるため、混合方法は湿式混合であることが好ましく、湿式ボールミル又は湿式攪拌ミルの少なくともいずれかによる湿式混合であることがより好ましい。
ジルコニア原料は、ジルコニア又はその前駆体であり、BET比表面積が4〜20m/gであるジルコニア粉末を挙げることができる。
安定化剤原料は、イットリア、スカンジア、カルシア、及びマグネシアからなる群の少なくとも1種(安定化剤)の粉末又はその前駆体、更にはイットリアの粉末又はその前駆体を挙げることができる。
さらに、ジルコニア原料は安定化剤を含むジルコニア粉末であることが好ましい。このようなジルコニア粉末は、ジルコニア原料及び安定化剤原料となる。ジルコニア粉末が含有する安定化剤は、イットリア、スカンジア、カルシア、及びマグネシアからなる群の少なくとも1種であることが好ましく、イットリアであることがより好ましい。安定化剤含有ジルコニア粉末として、2mol%〜7mol%の安定化剤を含有するジルコニア粉末、更にはBET比表面積が4〜20m/gであり2mol%〜7mol%の安定化剤を含有するジルコニア粉末であることが好ましい。安定化剤含有ジルコニア粉末が含有する安定化剤量は2mol%〜5mol%、更には2mol%〜4mol%であることが好ましい。
ランタン原料は、ランタンを含む化合物を挙げることができ、酸化ランタン、水酸化ランタン、硝酸ランタン、硫酸ランタン、塩化ランタン、炭酸ランタン、及びパイロクロア型LaZrからなる群の少なくとも1種を挙げることができ、好ましくは酸化ランタン又はLaZrの少なくともいずれかである。
着色成分原料は、着色成分の酸化物、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、炭酸塩及びパイロクロア型構造からなる群の少なくとも1種以上であればよく、好ましくは着色成分の不溶性の塩であることが好ましく、酸化物又は炭酸塩の少なくともいずれかであることがより好ましい。着色成分は任意の量であればよいが、混合粉末の重量に対する着色成分原料の重量割合として、例えば、0.01wt%以上5wt%以下、更には0.05wt%以上3wt%以下であることが挙げられる。
混合粉末は、アルミナ原料を含んでいてもよい。アルミナ原料はアルミニウムを含む化合物を挙げることができ、アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸アルミニウム及びスピネルからなる群の少なくとも1種、更にはアルミナを挙げることができる。好ましいアルミナとしてα型アルミナ又はγ型アルミナの少なくともいずれか、更にはα型アルミナが挙げられる。
混合粉末の組成は所望の割合であればよい。
成形工程では、混合粉末を成形して成形体を得る。所望の形状の成形体が得られれば成形方法は任意である。成形方法として、プレス成形、射出成形、シート成形、押出成形、及び鋳込み成形からなる群の少なくとも1種を挙げることができ、プレス成形又は射出成型の少なくともいずれかであることが好ましい。
また、得られる成形体の形状は任意であるが、例えば、円板状、円柱状、及び多面体状などの形状や、歯列矯正ブラケットや半導体製造治具、その他の複雑形状を例示することができる。
焼結工程においては、成形体を焼結することにより、結晶構造が立方晶等の高温型の結晶構造である焼結体を得る。そのため、焼結工程において、得られた成形体を1650℃以上の焼結温度で焼結する。1650℃以上で焼結することで、焼結体の結晶構造が高温型の結晶構造になると考えられる。高温型の結晶構造を有する焼結体が降温工程を経ることにより、結晶粒子中の結晶構造が立方晶ドメインと正方晶ドメインとが生成し、本発明の焼結体の結晶構造を含む焼結体を得ることができる。焼結温度は1700℃以上であることが好ましく、更には1725℃以上、また更には1750℃以上であることが好ましい。汎用の焼成炉を使用する場合、焼結温度は2000℃以下、更には1900℃以下、また更には1800℃以下であることが挙げられる。
上記の焼結温度で焼結すれば、焼結方法は任意である。焼結方法として、例えば、常圧焼結、加圧焼結及び真空焼結からなる群の少なくともいずれかを挙げることができ、常圧焼結及び加圧焼結であることが好ましい。
本発明の製造方法における、好ましい焼結工程として、成形体を1000℃以上1650℃未満で焼成して一次焼結体を得る一次焼結及び該一次焼結体を1650℃以上で焼結する二次焼結を含む焼結工程(以下、「二段焼結法」ともいう。)を挙げることができる。
二段焼結法は、成形体を一次焼結することにより一次焼結体とし、当該一次焼結体を二次焼結する。一次焼結は、成形体を1000℃以上1650℃未満で焼結することが好ましい。一次焼結の雰囲気は酸化雰囲気又は還元雰囲気の少なくともいずれかであることが好ましく、大気雰囲気であることが好ましい。好ましい一次焼結として、大気中1000℃以上1650℃未満、更には1400℃以上1520℃以下、また更には1425℃以上1500℃以下の常圧焼結を挙げることができる。これにより、得られる一次焼結体の組織が微細となる。これに加え、一次焼結体の結晶粒子内に気孔が生成しにくくなる。
二次焼結は、一次焼結体を1650℃以上、更には1700℃以上、また更には1725℃以上、また更には1750℃以上で焼結する。高い強度を有する焼結体を得るため、二次焼結温度は2000℃以下、更には1900℃以下、また更には1800℃以下であることが好ましい。二次焼結温度を2000℃以下とすることで、粗大な結晶粒子が生成しにくくなる。特に好ましい二次焼結温度として1675℃以上1775℃以下を上げることができる。
より高密度な焼結体を得るために、二次焼成は熱間静水圧プレス(以下、「HIP」と
する。)処理であることが好ましい。
HIP処理の時間(以下、「HIP時間」とする。)は、少なくとも10分であることが好ましい。HIP時間が少なくとも10分であれば、HIP処理中に、焼結体の気孔が十分に除去される。
HIP処理の圧力媒体(以下、単に「圧力媒体」ともいう。)は、アルゴンガス、窒素ガス、酸素などが例示できるが、一般的なアルゴンガスが簡便である。
HIP処理の圧力(以下、「HIP圧力」ともいう。)は、5MPa以上、更には50MPa以上であることが好ましい。HIP圧力が5MPa以上であることで、焼結体中の気孔の除去がより促進される。圧力の上限に関しては特に指定はないが、通常のHIP装置を使用した場合、HIP圧力は200MPa以下である。
HIP処理では、非還元性の材質からなる容器に成形体又は一次焼結体を配置することが好ましい。これにより、発熱体等のHIP装置の材質に由来する還元成分による焼結体の局所的な還元が抑制される。非還元性の材質としては、アルミナ、ジルコニア、ムライト、イットリア、スピネル、マグネシア、窒化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群の少なくとも1種、更にはアルミナ又はジルコニアの少なくともいずれかが例示できる。
降温工程では、焼結温度から1000℃までを1℃/min超の降温速度で降温する。降温速度を1℃/min超、更には5℃/min以上、また更には8℃/min以上とすることで、透光性の高い焼結体が得られる。降温速度が1℃/min以下の場合は、析出物や単斜晶が生成するため、得られる焼結体が透光性の低いものとなる。これにより得られる焼結体の透光性が著しく低いものとなる。より高い透光性を有するランタン固溶ジルコニア焼結体を得るため、焼成温度から1000℃への降温は、降温速度を10℃/min以上、更には15℃/min以上、また更に30℃/min以上、また更には50℃/min以上とすることが好ましい。好ましい降温速度として30℃/min以上100℃/min以下、更には50℃/min以上100℃/min以下を挙げることができる。
本発明の製造方法では、降温工程後の焼結体を熱処理するアニール工程を有していてもよい。焼結体をアニール工程に供することで、焼結体の透光性をより高くすることができる。アニール工程は、酸化雰囲気中、900℃以上1200℃以下、更には980℃以上1030℃以下で焼結体を処理することが挙げられる。
本発明により、高い透光性及び高い強度を兼備したジルコニア焼結体を提供することができる。本発明の焼結体は、従来の透光性セラミックスと比べ、透光性及び機械的強度が高い。そのため、歯列矯正ブラケットなどの審美性が要求される歯科用部材として使用した場合に、その大きさを小さくすることができる。これにより、より審美性が高い歯科用部材として使用することができる。
実施例1のジルコニア焼結体のXRDパターンのリートベルト解析結果 実施例1のジルコニア焼結体の外観 実施例1のジルコニア焼結体のUV−VISスペクトル (a:全光線透過率、b:直線透過率) 実施例2のジルコニア焼結体のUV−VISスペクトル (a:全光線透過率、b:直線透過率) 実施例3のジルコニア焼結体のUV−VISスペクトル (a:全光線透過率、b:直線透過率) 実施例4のジルコニア焼結体の外観 実施例4のジルコニア焼結体のUV−VISスペクトル (a:全光線透過率、b:直線透過率) 実施例5のジルコニア焼結体の外観 実施例5のジルコニア焼結体のUV−VISスペクトル (a:全光線透過率、b:直線透過率) 実施例6のジルコニア焼結体のUV−VISスペクトル (a:全光線透過率、b:直線透過率) 実施例7のジルコニア焼結体のUV−VISスペクトル (a:全光線透過率、b:直線透過率) 実施例8のジルコニア焼結体のUV−VISスペクトル (a:全光線透過率、b:直線透過率) 実施例9のジルコニア焼結体のUV−VISスペクトル (a:全光線透過率、b:直線透過率)
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。しかしながら、本発明は実施例に限定されるものではない。
(密度の測定)
焼結体試料の実測密度はアルキメデス法による水中重量を測定することにより求めた。
(平均結晶粒径の測定)
焼結体試料を平面研削した後、9μm、6μm及び1μmのダイアモンド砥粒を順に用いて鏡面研磨した。研磨面を1400℃で1時間保持し、熱エッチングした後、SEM観察し、得られたSEM観察図からプラニメトリック法により平均結晶粒径を求めた。
(結晶構造の同定)
焼結体試料のXRD測定によって得られたXRDパターンを同定分析することで、各焼結体試料の結晶構造の同定、及び、不純物層の有無を確認した。XRD測定は、一般的な粉末X線回折装置(装置名:UltimaIII、リガク社製)を用い、鏡面研磨をした焼結体試料について行った。XRD測定の条件は以下のとおりである。
線源 : CuKα線(λ=0.15418nm)
測定モード : ステップスキャン
スキャン条件: 毎秒0.04°
発散スリット: 0.5deg
散乱スリット: 0.5deg
受光スリット: 0.3mm
計測時間 : 1.0秒
測定範囲 : 2θ=20°〜80°
XRDパターンの同定分析には、XRD解析ソフトウェア(商品名:JADE7、MID社製)を用いた。
(平均結晶子径の測定)
結晶相の同定と同様な測定方法で得られたXRDパターンの2θ=27°〜30°の範囲について、シェラー式を使用して焼結体試料の平均結晶子径を求めた。
D=K×λ/((β−B)×cosθ)
上記式において、Dは平均結晶子径(nm)、Kはシェラー定数(1.0)、λはCuKαの波長(0.15418nm)、βは半値幅(°)、Bは装置定数(0.1177°)、及びθはメインピークの回折角(°)である。
なお、メインピークは、ジルコニアの立方晶(111)面に相当するピーク、及び、正方晶(111)面に相当するピークが重複するピークを単一ピークとみなした。
また、半値幅は、Rigaku社製Integral Analysis for Windows(Version 6.0)を用いて求めた。
(リートベルト解析)
結晶構造の同定と同様な測定方法で得られたXRDパターンをリートベルト解析することにより、焼結体試料中の立方晶及び正方晶の各結晶構造の割合、結晶子径、及び、格子定数を求めた。リートベルト解析は汎用のプログラム(Rietan−2000)を用いた。
得られた格子定数から、以下の式に基づいて正方晶中のY濃度を求めた。
YO1.5=(1.0223−cf/af)/0.001319
=100×YO1.5/(200−YO1.5
上記式において、YO1.5はイットリア濃度、cf及びafは、それぞれ、リートベルト解析で求めた正方晶蛍石型構造のc軸及びa軸の格子定数である。

(透過率の測定)
JIS K321−1の方法に準じた方法によって、試料の全光線透過率、拡散透過率、及び直線透過率をUV−VISにより測定した。測定条件は以下のとおりである。
光源 :重水素ランプ、及び、ハロゲンランプ
測定波長 :200〜800nm
測定ステップ :1nm
UV−VIS測定には、一般的なダブルビーム方式の分光光度計(装置名:V−650型、日本分光社製)を使用した。
測定試料には直径16mm、厚さ1.0mmの円板状成形体を用いた。測定に先立ち、測定試料の両面を研磨し、表面粗さRaを0.02μm以下に鏡面研磨した。
(明度、色相)
測定試料として試料厚みを1mmに加工し、表面粗さRa=0.02μm以下に両面鏡面研磨したものを用いた。測定はJIS K7105「プラスチックの光学的特性試験方法」の5.3項及び5.4項に準じて、精密型分光光度色彩計(装置名:TC−1500SX、東京電色製)を用いて行った。測定は、裏面に常用標準白色板を置いた測定試料にD65光線を当て、測定試料を透過した光を当該白色板で反射させ、再度測定試料を透過した光を測定して、明度L、色相aおよびbを求めた。なお、測定にはD65光線を使用した。
(二軸曲げ強度の測定)
ISO/DIS6872に準じた二軸曲げ強度測定によって、試料の二軸曲げ強度を測定した。測定試料の厚みは1mmとして、両面鏡面研磨した試料について測定した。
(破壊靱性の測定)
JIS R1607に準じた方法により、試料の破壊靱性をIF法により測定した。測定試料としては、表面粗さRaを0.02μm以下に鏡面研磨したものを試料に用いた。ひとつの試料に対して測定を5回行い、その平均値を試料の破壊靱性値とした。IF法における測定条件は以下のとおりである。
押し込み加重 :5kgf
焼結体の弾性率 :205GPa
実施例1
3mol%イットリア含有ジルコニア粉末(BET比表面積が7m/g、商品名:TZ−3YS、東ソー製)、酸化ランタン粉末及び酸化ネオジム(Nd)粉末を以下の割合となるように混合し、混合粉末を得た。
3mol%イットリア含有ジルコニア粉末 :90重量%
酸化ランタン粉末 :9重量%
酸化ネオジム粉末 :1重量%
混合は、エタノール溶媒中で120時間、直径10mmのジルコニアボールを用いたボールミルにより行った。得られた混合粉末を大気中、80℃で乾燥して原料粉末とした。
原料粉末は、成形圧力50MPaの金型プレスによる一軸加圧で成形して予備成形体を得た後、これを200MPaで冷間静水圧プレス(以下、「CIP」とする。)処理することで、直径20mm、及び、厚さ約3mmの円柱状成形体を得た。
得られた成形体を、大気中、昇温速度を100℃/h、焼結温度1450℃、及び焼結時間2時間で一次焼結することで一次焼結体を得た。得られた一次焼結体を蓋付きのジルコニア製の容器に配置し、これをHIP処理することでHIP処理体を得た。
HIP処理条件は、圧力媒体として99.9%のアルゴンガス雰囲気中、昇温速度600℃/h、HIP温度1750℃、HIP圧力150MPa、及び保持時間1時間とした。
HIP処理後、焼結温度から室温まで降温しHIP処理体を得た。なお、HIP温度から1000℃までの降温速度は83℃/minであった。
得られたHIP処理体を大気中、1000℃で1時間熱処理をすることで本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の物性を表1、評価結果を表2に示した。
本実施例の外観を図1に示す。図1より、本実施例のジルコニア焼結体を通して背面の線図が確認でき、本実施例のジルコニア焼結体が透光性及び透明性を有することが確認できる。当該焼結体は明度Lが79.0、色相aが1.03及びbが3.14の薄青色の色調を呈し、全光線透過率の最大値が71.4%(測定波長:710nm)及び直線透過率の最大値が53.4%(測定波長:770nm)であり、高い透明性を有する青色透光性ジルコニア焼結体であった。
本実施例のジルコニア焼結体のリートベルト解析結果を図2に示す。図2より、本実施例のジルコニア焼結体は、ランタン酸化物等を含有しないことが確認できる。
リートベルト解析より、本実施例のジルコニア焼結体の結晶相は立方晶を62.4重量%及び正方晶を37.6重量%含み、なおかつ、結晶子径は立方晶が22nm、正方晶が22nmであり、立方晶の結晶子径に対する正方晶の結晶子径は1.0であった。また、格子定数は立方晶がa=0.51801nm、正方晶はaf=0.51065nm及びcf=0.52041nmであった。当該リートベルト解析は、信頼度因子Rwp=26%及びS=1.41であった。平均結晶粒径は132μmであった。
結晶相が立方晶蛍石型構造である8mol%イットリア固溶透光性ジルコニア焼結体の格子定数はa=0.51383nmであった。本実施例のジルコニア焼結体の格子定数が立方晶ジルコニア焼結体よりも格子定数が大きいことから、本実施例のジルコニア焼結体はランタン及びネオジムが固溶していることが確認できた。
さらに、二軸曲げ強度は880MPaであり、本実施例のジルコニア焼結体は、強度及び透光性を兼備することが確認できた。
実施例2
酸化ネオジム粉末の代わりに酸化プラセオジム(Pr11)粉末を使用したこと以外は実施例1と同様な方法で本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の物性を表1、評価結果を表2に示した。
該焼結体は明度Lが75.1、色相aが3.9及びbが73.8の黄色の色調を呈し、全光線透過率の最大値が73.5%(測定波長:800nm)及び直線透過率の最大値が42.5%(測定波長:800nm)であり、高い透明性を有する黄色透光性ジルコニア焼結体であった。
リートベルト解析より、本実施例のジルコニア焼結体の結晶相は立方晶を60.9重量%及び正方晶を39.1重量%含み、なおかつ、結晶子径は立方晶が17nm、正方晶が17nmであり、立方晶の結晶子径に対する正方晶の結晶子径は1.0であった。また、格子定数は立方晶がa=0.51628nm、正方晶はaf=0.50999nm及びcf=0.52079nmであった。平均結晶粒径は144μmであった。
実施例3
酸化ネオジム粉末の代わりに酸化エルビウム(Er)粉末を使用したこと以外は実施例1と同様な方法で本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の物性を表1、評価結果を表2に示した。
該焼結体は明度Lが83.4、色相aが5.6及びbが5.5の薄ピンク色の色調を呈し、全光線透過率の最大値が73.5%(測定波長:800nm)及び直線透過率の最大値が47.4%(測定波長:800nm)であり、高い透明性を有するピンク色透光性ジルコニア焼結体であった。
リートベルト解析より、本実施例のジルコニア焼結体の結晶相は立方晶を78.7重量%及び正方晶を21.3重量%含み、なおかつ、結晶子径は立方晶が82nm、正方晶が28nmであり、立方晶の結晶子径に対する正方晶の結晶子径は1.05であった。また、格子定数は立方晶がa=0.51833nm、正方晶はaf=0.51040nm及びcf=0.52014nmであった。平均結晶粒径は132μmであった。
実施例4
酸化ネオジム粉末の代わりに酸化セリウム(CeO)粉末を使用したこと、一次焼結温度を1475℃としたこと、及び、HIP処理後の熱処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様な方法で本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の物性を表1、評価結果を表2に示した。
該焼結体は明度Lが47.9、色相aが56.9及びbが78.7の赤色の色調を呈し、なおかつ、全光線透過率の最大値が73.3%(測定波長:800nm)である赤色透光性ジルコニア焼結体であった。
リートベルト解析より、本実施例のジルコニア焼結体の結晶相は立方晶を52.4重量%及び正方晶を47.6重量%含み、なおかつ、結晶子径は立方晶が24nm、正方晶が24nmであり、立方晶の結晶子径に対する正方晶の結晶子径は1.0であった。また、格子定数は立方晶がa=0.51834nm、正方晶はaf=0.51047nm及びcf=0.52014nmであった。平均結晶粒径は39μmであった。
Figure 2018002495
Figure 2018002495
表1及び2から、いずれの実施例のジルコニア焼結体も全光線透過率が70%を超え、高い透光性を有することがわかる。さらに、これらの焼結体は着色成分を含有しているにも関わらず正方晶及び立方晶の結晶子径が十分に小さい。リートベルト解析より求まる正方晶及び立方晶の結晶子径は、FWHMより求まる平均結晶子径よりも小さくなる傾向があったが、いずれも同程度の大きさであることが確認できた。このように、本発明のジルコニア焼結体は、可視光の波長よりも十分小さい正方晶ドメイン及び立方晶ドメインがからなる結晶粒子を有するため、高い透光性、さらには高い透明性を有すると考えられる。
実施例5
酸化ネオジム粉末の代わりに酸化鉄(Fe)粉末を使用したこと、混合粉末を以下の組成としたこと以外は実施例1と同様な方法で本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の物性を表3、評価結果を表4に示した。
3mol%イットリア含有ジルコニア粉末 :90.0重量%
酸化ランタン粉末 :9.95重量%
酸化鉄粉末 :0.05重量%
該焼結体は明度Lが75.4、色相aが0.4及びbが20.9の薄青色の色調を呈し、全光線透過率の最大値が70.0%(測定波長:800nm)及び直線透過率の最大値が54.0%(測定波長:800nm)であり、高い透明性を有する青色透光性ジルコニア焼結体であった。
リートベルト解析より、本実施例のジルコニア焼結体の結晶相は立方晶を78.5重量%及び正方晶を21.5重量%含み、なおかつ、結晶子径は立方晶が22nm、正方晶が22nmであり、立方晶の結晶子径に対する正方晶の結晶子径は1.0であった。また、格子定数は立方晶がa=0.51696nm、正方晶はaf=0.51044nm及びcf=0.52009nmであった。平均結晶粒径は93μmであった。
実施例6
酸化鉄粉末の代わりに酸化マンガン(MnO)粉末を使用したこと以外は実施例5と同様な方法で本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の物性を表3、評価結果を表4に示した。
該焼結体は明度Lが33.0、色相aが23.7及びbが−12.9の紫色の色調を呈し、全光線透過率の最大値が57.2%(測定波長:800nm)及び直線透過率の最大値が40.5%(測定波長:800nm)であり、高い透明性を有する紫色透光性ジルコニア焼結体であった。
リートベルト解析より、本実施例のジルコニア焼結体の結晶相は立方晶を65.6重量%及び正方晶を34.5重量%含み、なおかつ、結晶子径は立方晶が19nm、正方晶が19nmであり、立方晶の結晶子径に対する正方晶の結晶子径は1.0であった。また、格子定数は立方晶がa=0.51697nm、正方晶はaf=0.50992nm及びcf=0.52129nmであった。平均結晶粒径は86μmであった。
実施例7
酸化鉄粉末の代わりに酸化クロム(Cr)粉末を使用したこと以外は実施例5と同様な方法で本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の物性を表3、評価結果を表4に示した。
該焼結体は明度Lが46.4、色相aが17.2及びbが33.2のアンバー色の色調を呈し、全光線透過率の最大値が67.4%(測定波長:800nm)及び直線透過率の最大値が55.9%(測定波長:800nm)であり、高い透明性を有するアンバー色透光性ジルコニア焼結体であった。
リートベルト解析より、本実施例のジルコニア焼結体の結晶相は立方晶を55.6重量%及び正方晶を44.4重量%含み、なおかつ、結晶子径は立方晶が31nm、正方晶が30nmであり、立方晶の結晶子径に対する正方晶の結晶子径は1.0であった。また、格子定数は立方晶がa=0.51878nm、正方晶はaf=0.51046nm及びcf=0.52015nmであった。平均結晶粒径は112μmであった。
実施例8
酸化鉄粉末の代わりに酸化銅(CuO)粉末を使用したこと以外は実施例5と同様な方法で本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の物性を表3、評価結果を表4に示した。
該焼結体は明度Lが58.4、色相aが12.5及びbが46.7のオレンジ色の色調を呈し、なおかつ、全光線透過率の最大値が54.2%(測定波長:800nm)であるオレンジ色透光性ジルコニア焼結体であった。
リートベルト解析より、本実施例のジルコニア焼結体の結晶相は立方晶を51.6重量%及び正方晶を48.4重量%含み、なおかつ、結晶子径は立方晶が12nm、正方晶が11nmであり、立方晶の結晶子径に対する正方晶の結晶子径は1.09であった。また、格子定数は立方晶がa=0.51962nm、正方晶はaf=0.51044nm及びcf=0.52014nmであった。平均結晶粒径は92μmであった。
実施例9
酸化鉄粉末の代わりに酸化銅(CuO)粉末を使用したこと以外は実施例5と同様な方法で本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の物性を表3、評価結果を表4に示した。
該焼結体は明度Lが62.3、色相aが1.5及びbが28.1の青色の色調を呈し、全光線透過率の最大値が62.7%(測定波長:800nm)及び直線透過率の最大値が48.8%(測定波長:800nm)であり、高い透明性を有する青色透光性ジルコニア焼結体であった。
リートベルト解析より、本実施例のジルコニア焼結体の結晶相は立方晶を61.4重量%及び正方晶を48.4重量%含み、なおかつ、結晶子径は立方晶が18nm、正方晶が18nmであり、立方晶の結晶子径に対する正方晶の結晶子径は1.0であった。また、格子定数は立方晶がa=0.51879nm、正方晶はaf=0.51044nm及びcf=0.52014nmであった。平均結晶粒径は98μmであった。
Figure 2018002495
Figure 2018002495
表3及び4から、着色成分として遷移金属を含有するジルコニア焼結体であっても、正方晶ドメイン及び立方晶ドメインからなる結晶粒子を含むジルコニア焼結体が得られることが分かった。いずれの焼結体も50%を超える全光線透過率及び600MPaを超える二軸曲げ強度を有し、なおかつ、無色以外の呈色を示すことが確認できた。
比較例1
3mol%イットリア含有ジルコニア粉末(BET比表面積が7m/g、商品名:TZ−3YS、東ソー製)及び酸化エルビウム(Er)粉末を以下の割合となるように混合し、混合粉末を得た。
3mol%イットリア含有ジルコニア粉末 :99重量%
酸化エルビウム粉末 :1重量%
得られた混合粉末を使用したこと以外は実施例1と同様な方法で本比較例のジルコニア焼結体を得た。
得られたジルコニア焼結体は、組成がジルコニア96.68mol%、イットリア2.99mol%及び、酸化エルビウムが酸化物換算で0.33mol%(比酸化物換算で0.66mol%)であり、正方晶を主相とする結晶構造を有し、平均結晶子径は276nm及び平均結晶粒径は19.3μmであった。全光線透過率の最大値は43.6%であり透光性が低く、なおかつ、ピンク色に呈色していた。
比較例2
3mol%イットリア含有ジルコニア粉末(BET比表面積が7m/g、商品名:TZ−3YS、東ソー製)及び酸化鉄(Fe)粉末を以下の割合となるように混合し、混合粉末を得た。
3mol%イットリア含有ジルコニア粉末 :99.5重量%
酸化鉄粉末 :0.5重量%
得られた混合粉末を使用したこと以外は実施例1と同様な方法で本比較例のジルコニア焼結体を得た。
得られたジルコニア焼結体は、組成がジルコニア96.61mol%、イットリア2.99mol%及び酸化鉄が酸化物換算で0.4mol%(比酸化物換算で0.8mol%)であり、正方晶を主相とする結晶構造を有し、平均結晶子径は284nm及び平均結晶粒径は1.6μmであった。全光線透過率の最大値は39.2%であり透光性が低く、なおかつ、薄い茶色に呈色していた。
本発明のジルコニア焼結体は、高い透光性、及び、高い強度を兼備する。そのため、審美性が要求される歯科補綴材、歯科矯正用部材などの歯科用部材に使用することができる。さらに、本発明のジルコニア焼結体は高い意匠性を有するため、時計や宝飾品などの装飾部材として使用することができ、さらには、半導体製造装置用部材の耐プラズマ部材として使用することができる。

Claims (10)

  1. 立方晶ドメイン及び正方晶ドメインを有する結晶粒子を含み、安定化剤及びランタンを固溶し、なおかつ、ランタン以外のランタノイド又は遷移金属の少なくともいずれかを含有することを特徴とするジルコニア焼結体。
  2. CuKαを線源とする粉末X線回折パターンにおける2θ=30±2°の半値幅から算出される平均結晶子径が255nm以下である請求項1に記載のジルコニア焼結体。
  3. ランタン以外のランタノイド又は遷移金属の少なくともいずれかの含有量が、0.01wt%以上5wt%以下である請求項1又は2に記載のジルコニア焼結体。
  4. ランタン含有量が1mol%以上、10mol%以下である請求項1乃至3のいずれか一項に記載のジルコニア焼結体。
  5. 安定化剤が、イットリア、スカンジア、カルシア、マグネシア、及びセリアからなる群の少なくとも1種である請求項1乃至4のいずれか一項に記載のジルコニア焼結体。
  6. 曲げ強度が500MPa以上である請求項1乃至5のいずれか一項に記載のジルコニア焼結体。
  7. 試料厚さ1mm及び測定波長300〜800nmにおける全光線透過率の最大値が45%以上である請求項1乃至6のいずれか一項に記載のジルコニア焼結体。
  8. ランタン以外のランタノイド原料又は遷移金属原料の少なくともいずれか、ジルコニア原料、安定化剤原料及びランタン原料を混合して混合粉末を得る混合工程、得られた混合粉末を成形して成形体を得る成形工程、得られた成形体を1650℃以上の焼結温度で焼結して焼結体を得る焼結工程、及び、焼結温度から1000℃までを1℃/min超の降温速度で降温する降温工程、を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のジルコニア焼結体の製造方法。
  9. 前記焼結工程が、1000℃以上1650℃未満で焼成して一次焼結体を得る一次焼結、及び、該一次焼結体を1650℃以上で焼結する二次焼結を含む請求項8に記載の製造方法。
  10. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のジルコニア焼結体を含む部材。
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