JP2018002202A - 吐出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出された内容物を両手で受け取ることができるうえ、内容物の吐出操作、及び吐出された内容物の受け取りを片手だけで行う。【解決手段】吐出器1は、内容物が収容される容器本体Aの口部A1に、上方付勢状態で下方移動可能に配設されるステム3と、ステム3を上下動可能に収容すると共にステム3内に連通し、ステム3の下方移動に伴うステム3からの内容物を貯留する貯留シリンダ10と、貯留シリンダ10内に連通し、且つ内容物を吐出する吐出孔11が形成されたノズル筒12と、ステム3に連係して上下動すると共に、貯留シリンダ10内に上下摺動可能に配設された吐出ピストン13と、ステム3に連係して上下動する押下ヘッド5と、押下ヘッド5を最下降位置に保持するとともに操作部82を有する保持部6と、を備え、保持部6は、操作部82が操作されたときに押下ヘッド5の保持を解除する。【選択図】図3

Description

本発明は、吐出器に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示されるように、容器本体の口部に装着される有頂筒状の装着キャップと、装着キャップに上方付勢状態で下方移動可能に貫設されたステムを有するポンプと、ステムの上端部に装着されると共に吐出孔が形成された押下ヘッドと、を備えた吐出器が知られている。
上記ポンプは、ステムに連係して上下動するピストンと、ピストンが上下摺動可能に嵌合されたシリンダと、シリンダの下端開口を開閉する下部弁体と、を主に備えている。
このように構成された吐出器では、押下ヘッドの押下によりステムを下方に移動させることで、シリンダに対してピストンを下降させることができる。これにより、シリンダ内の内容物をステム内に流入させた後、吐出孔を通じて外部に吐出することができる。
特開2012−232228号公報
しかしながら、上記従来の吐出器では、押下ヘッドの押下時に内容物が吐出されるので、例えば手の平に内容物を吐出する場合には、片手(押下ヘッドを押下している手とは反対の手)で内容物を受け取ることになり、両手で受け取ることが難しかった。
また、何らかの理由によって片手が塞がっている場合(子供を抱いている場合等)には、もう一方の片手で押下ヘッドを押下できたとしても、吐出された内容物をその手で受け取ることが難しい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、吐出された内容物を両手で受け取ることができるうえ、内容物の吐出操作、及び吐出された内容物の受け取りを片手だけで行うことができる吐出器を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る吐出器は、内容物が収容される容器本体の口部に、上方付勢状態で下方移動可能に配設されるステムと、前記ステムを上下動可能に収容すると共に前記ステム内に連通し、前記ステムの下方移動に伴う前記ステムからの内容物を貯留する貯留シリンダと、前記貯留シリンダ内に連通し、且つ内容物を吐出する吐出孔が形成されたノズル筒と、前記ステムに連係して上下動すると共に、前記貯留シリンダ内に上下摺動可能に配設された吐出ピストンと、前記ステムに連係して上下動する押下ヘッドと、前記押下ヘッドを最下降位置に保持するとともに操作部を有する保持部と、を備え、前記保持部は、前記操作部が操作されたときに前記押下ヘッドの保持を解除する。
本発明によれば、押下ヘッドを押下し、貯留シリンダに対してステムを下方移動させることで、吐出ピストンを貯留シリンダ内で下方移動させることができると共に、ステムからの内容物を貯留シリンダ内に一旦貯留することができる。また、押下ヘッドが最下降位置まで下降したときに、保持部によって押下ヘッドを最下降位置に保持することができる。
その後、操作部を操作し、保持部による押下ヘッドの保持を解除すると、ステムは上方付勢力によって上方に復元移動する。そのため、吐出ピストンは、ステムの復元移動に伴って貯留シリンダ内を上方移動し、貯留シリンダ内に貯留された内容物を貯留シリンダ内から押し出すようにノズル筒内に供給する。これにより、吐出孔を通じて内容物を外部に吐出することができる。
このように、貯留シリンダ内に内容物を一旦貯留できるので、押下げ操作等によってステムを下方移動させたときに内容物が吐出されることを防止でき、その後、ステムを上方に復元移動させたときに内容物を吐出させることができる。
従って、吐出された内容物を、片手だけでなく両手で受け取ることができる。さらに、例えば片手が何等かの理由で塞がっている場合(例えば子供を抱いている場合や、荷物を持っている場合等)であっても、もう一方の片手だけで、内容物の吐出操作及び吐出された内容物の受け取りを行うことができる。従って、非常に使い易く、利便性を向上することができる。
しかも、内容物が貯留シリンダ内に一旦貯留され、押下ヘッドが最下降位置まで下降したときに、保持部によって押下ヘッドを最下降位置に保持することができる。よって、押下ヘッドの押下を解除して押下ヘッドから手を離したときに、押下ヘッドおよびステムが上昇して内容物が吐出されるのを防ぐことができる。従って、押下ヘッドから離した手をノズル筒に接近させた後に操作部を操作し、押下ヘッドおよびステムを上昇させて内容物を吐出させることができる。また、例えば吐出終了後、次回の吐出のために押下ヘッドを下降させて保持部によって押下ヘッドを最下降位置に保持することで、次回の吐出を円滑に実施することもできる。従って、利便性を更に向上することができる。
前記保持部は、前記押下ヘッドの上下動に連係する上側係止部と、前記上側係止部の下方に配置された下側係止部と、を備え、前記押下ヘッドが最下降位置に向けて下降するときに、前記上側係止部および前記下側係止部が互いに摺接しながら、前記上側係止部および前記下側係止部のうちの少なくとも一方が変位して、前記上側係止部および前記下側係止部が互いに係止することで、前記保持部が前記押下ヘッドの上昇移動を規制してもよい。
この場合には、押下ヘッドが最下降位置に向けて下降するときに、上側係止部および下側係止部が互いに摺接しながら、上側係止部および下側係止部のうちの少なくとも一方が変位して、上側係止部および下側係止部が互いに係止することで、保持部が押下ヘッドの上昇移動を規制する。従って、押下ヘッドが最下降位置に向けて下降させる作業を実施することにより、保持部によって押下ヘッドを最下降位置に保持することができる。これにより、利便性を更に一層向上することができる。
前記ステムの軸線回りに沿う周方向への、前記上側係止部と前記下側係止部との相対的な移動を規制する規制部を更に備えてもよい。
この場合には、規制部が、上側係止部と下側係止部との周方向への相対的な移動を規制する。したがって、押下ヘッドが最下降位置に向けて下降するときに、上側係止部および下側係止部を周方向に相対的に位置決めした上で確実に係止させ合うことができる。
前記ノズル筒は、前記貯留シリンダ側から前方に向けて延び、前記操作部は、前記貯留シリンダよりも前方に配置されていてもよい。
この場合には、ノズル筒が、貯留シリンダ側から前方に向けて延び、かつ操作部が、貯留シリンダよりも前方に配置されている。従って、操作部を手で操作して保持部による押下ヘッドの保持を解除した直後、その手をノズル筒に接近させておくことができる。これにより、利便性を更に向上することができる。
前記押下ヘッドが最下降位置に位置するときに、前記操作部は、前記吐出孔よりも下方に配置されてもよい。
この場合には、押下ヘッドが最下降位置に位置するときに、操作部が、吐出孔よりも下方に配置される。従って、操作部を手で操作して保持部による押下ヘッドの保持を解除した直後、その手を吐出孔の下方に位置させておくことができる。これにより、利便性を更に向上することができる。
前記ステム内に連通した液用シリンダと、前記ステムに連係して上下動すると共に、前記液用シリンダ内に上下摺動可能に配設され、前記ステムの下方移動に伴って前記液用シリンダ内の内容物を前記ステム内に供給する液用ピストンと、を備えてもよい。
この場合には、貯留シリンダに対してステムを下方移動させると、ステムに連係して液用ピストンが液用シリンダ内を下方移動する。これにより、液用シリンダ内の内容物を、ステム内を通じて貯留シリンダ内に供給することができる。従って、一度の吐出操作で吐出される内容物の吐出量を、液用シリンダの内容積で規定し易く、例えば決まった量の内容物を吐出することが可能となる。
前記貯留シリンダの内容積のうち前記吐出ピストンの下方移動に伴って増加する増加容積は、前記液用シリンダの内容積のうち前記液用ピストンの下方移動に伴って減少する容積分以上の容積とされていてもよい。
この場合には、ステムを下方移動させた際、貯留シリンダの内容積を超える量の内容物が貯留シリンダ内に供給されることを防止することができる。従って、ステムの下方移動時に、貯留シリンダ内に内容物を確実に貯留でき、貯留シリンダ内からノズル筒内に内容物が流入し難い。そのため、ステムの下方移動時に、内容物が吐出孔から漏れることを効果的に防止し易い。
本発明に係る吐出器によれば、吐出された内容物を両手で受け取ることができるうえ、内容物の吐出操作、及び吐出された内容物の受け取りを片手だけで行うことができる。
本発明に係る吐出器の第1実施形態を示す縦断面図である。 図1に示す吐出器のA−A矢視断面図である。 図1に示す状態から、押下ヘッドを押し下げることでステムを最上昇位置から最下降位置まで下方移動させ、貯留シリンダ内に内容物を貯留した状態を示す縦断面図である。 図3に示す状態から、押下ヘッドの押し下げを解除してステムを上方に復元移動させ、貯留シリンダ内に貯留された内容物を吐出している状態を示す縦断面図である。 本発明に係る吐出器の第2実施形態を示す縦断面図である。 図5に示す吐出器の正面図である。 図5に示す吐出器のB−B矢視断面図である。 図5に示す状態から、押下ヘッドを押し下げることでステムを最上昇位置から最下降位置まで下方移動させ、貯留シリンダ内に内容物を貯留した状態を示す縦断面図である。 図8に示す吐出器の正面図である。 本発明に係る吐出器の第3実施形態を示す縦断面図である。 図10に示す吐出器の正面図である。 図10に示す吐出器のC−C矢視断面図である。 図10に示す状態から、押下ヘッドを押し下げることでステムを最上昇位置から最下降位置まで下方移動させ、貯留シリンダ内に内容物を貯留した状態を示す縦断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る吐出器の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の吐出器1は、内容物が収容される容器本体Aの口部A1に装着される装着キャップ2と、容器本体Aの口部A1に上方付勢状態で下方移動可能に配設される筒状のステム3を有するポンプ(吐出機構)4と、ステム3に連係して上下動する押下ヘッド5と、を備えている。
なお、本実施形態では、吐出器1が装着される容器本体Aにおける横断面の中央を通る中心軸を軸線Oといい、軸線Oに沿った押下ヘッド5側を上方、その反対側を下方という。また、軸線O方向から見た平面視で軸線Oに直交する方向を径方向といい、軸線O回りに周回する方向を周方向という。
装着キャップ2は、環状の天壁部を有する有頂筒状に形成され、軸線Oと同軸に配置されると共に容器本体Aの口部A1に螺着されている。
なお、装着キャップ2の装着方法は、螺着に限定されるものではなく、例えばアンダーカット嵌合により容器本体Aの口部A1に装着されても構わない。
天壁部は、後述する液用シリンダ14のフランジ部41上に配置され、液用シリンダ14の上方への抜けを防止している。
ポンプ4は、上記ステム3と、ステム3を上下動可能に収容すると共にステム3内に連通し、ステム3の下方移動に伴うステム3からの内容物を貯留する貯留シリンダ10と、貯留シリンダ10内に連通し、且つその先端に内容物を吐出する吐出孔11が形成されたノズル筒12と、貯留シリンダ10およびノズル筒12に各別に連結された規制板16と、貯留シリンダ10内に上下摺動可能に配設された吐出ピストン13と、ステム3を上下動可能に収容すると共にステム3内に連通した液用シリンダ14と、ステム3に連係して上下動すると共に液用シリンダ14内に上下摺動可能に配設された液用ピストン15と、を備えている。
貯留シリンダ10は、軸線Oと同軸に配設された筒状に形成され、装着キャップ2と一体に形成されている。
貯留シリンダ10は、装着キャップ2における天壁部の内周縁部から上方に向けて延びた貯留筒部20と、貯留筒部20よりも上方に配置され、且つ貯留筒部20よりも径が小さいガイド筒部21と、貯留筒部20の上端部とガイド筒部21の下端部とを接続する環状の頂壁部22と、頂壁部22に立設されてガイド筒部21を径方向の外側から囲繞する囲繞筒部27と、を備えている。
貯留筒部20と装着キャップ2の天壁部との接続部分には、貯留筒部20の内部と外部とを連通する第1空気孔23が形成されている。ガイド筒部21は、内径がステム3の内径よりも小さくなるように形成され、その内側には押下ヘッド5の後述する連係筒部71が上下動可能に挿通されている。
ガイド筒部21と頂壁部22との接続部分には、連係筒部71の外周面に摺接する環状のシール部24が下方に向けて突設されている。これにより、連係筒部71とシール部24との間は密にシールされている。
ノズル筒12は、貯留シリンダ10側から前方に向けて延びている。以下では、径方向のうち、ノズル筒12が貯留シリンダ10から延びる方向を前方、その逆方向を後方とし、軸線O方向および前後方向に直交する方向を左右方向とする。
ノズル筒12は、貯留シリンダ10のガイド筒部21に一体に形成された第1ノズル筒30と、第1ノズル筒30に連結された第2ノズル筒31と、第2ノズル筒31に連結された第3ノズル筒32と、を備え、貯留シリンダ10に連結されている。
第1ノズル筒30は、ガイド筒部21の外周面から径方向外側に向けて延びて囲繞筒部27を貫通するように形成され、その一部は頂壁部22に一体に形成されている。頂壁部22のうち第1ノズル筒30と一体に形成された部分には、頂壁部22を上下に貫通する貫通孔25が形成されている。これにより、貯留筒部20内と第1ノズル筒30内とは、貫通孔25を通じて連通している。
第1ノズル筒30は、装着キャップ2よりも径方向外側に突出しており、その先端部側は第1ノズル筒30の他の部分よりも外径が小さい小径筒部30aとされている。
第2ノズル筒31は、第1ノズル筒30の小径筒部30aに外嵌されると共に、中間部分が下方に向けて略90度の角度で折曲されている。第2ノズル筒31の先端部側は、第2ノズル筒31の他の部分よりも外径が小さい小径筒部31aとされている。
第3ノズル筒32は、第2ノズル筒31の小径筒部31aに外嵌されると共に、その先端には吐出孔11が形成されている。図示の例では、吐出孔11は縦断面視テーパー状に形成され、下方に向けて開口している。
第2ノズル筒31内及び第3ノズル筒32内には、軸線O方向に延びた円柱状の芯体33が配設されている。芯体33は、その外径が第2ノズル筒31及び第3ノズル筒32の内径よりも小さく形成されていると共に、吐出孔11との間に若干の隙間をあけて配設されている。これにより、内容物は、芯体33の外周面と、第2ノズル筒31及び第3ノズル筒32の内周面との間を流れ、吐出孔11から外部に吐出される。
なお、図示の例では、ノズル筒12は側面視L字状に形成されているが、この場合に限定されるものではなく、例えば貯留シリンダ10から径方向外側に向けて延びたストレート状に形成されていても構わない。また、芯体33の先端部に有頂筒状のノズルチップを装着し、内容物を例えば霧状に吐出させても構わない。
規制板16は、貯留シリンダ10から前方に向けて突出している。規制板16は、軸線O方向に長い矩形状に形成されている。規制板16の上端部は、ノズル筒12(第1ノズル筒30)に連結され、規制板16の下端部は、装着キャップ2に連結されている。規制板16は、周方向に間隔をあけて一対設けられている。
液用シリンダ14は、筒状に形成され、容器本体Aの口部A1の内側に軸線Oと同軸に配設されている。液用シリンダ14は、パッキン40を介して容器本体Aの口部A1の上方開口端上に配置された環状のフランジ部41と、フランジ部41の内周縁部から下方に向けて延びた直筒部42と、直筒部42の下端部からさらに下方に向けて延びた吸込み筒部43と、を備えている。
直筒部42には、フランジ部41よりも下方に位置する部分に、直筒部42を径方向に貫通する第2空気孔44が形成されている。これにより、容器本体A内と液用シリンダ14内とは、第2空気孔44を通じて連通している。
直筒部42と吸込み筒部43との接続部分には、径方向内側に向けて突設された環状の下弁座部45が形成されている。下弁座部45の内側は、液用シリンダ14内と容器本体A内とを連通させる連通孔46とされている。
吸込み筒部43の内側には、容器本体A内の内容物を吸い上げるチューブ体47が嵌合されている。チューブ体47は、例えば容器本体Aの底部付近まで延び、上端部が下弁座部45に対して下方から接触している。
直筒部42内には、連通孔46を開閉する下部弁体50が配設されている。下部弁体50は、液用シリンダ14内の加圧時に連通孔46を閉塞した状態に維持し、且つ液用シリンダ14内の減圧時に連通孔46を開放する逆止弁とされている。
下部弁体50は、連通孔46を開閉する弁本体51と、下弁座部45上に配設され、弁本体51を支持する支持筒部52と、弁本体51の上方に配置されると共に支持筒部52の上端部に連結された支持軸部53と、を備えている。
支持筒部52は、軸線Oと同軸に配置され、直筒部42の内側に嵌合されている。
弁本体51は、軸線Oと同軸に配置された平面視円板状に形成され、下弁座部45に対して上方に離反可能に着座して連通孔46を閉塞する下弁体54と、下弁体54と支持筒部52との間に周方向に間隔をあけて配設され、支持筒部52に対して下弁体54を軸線O方向に弾性変位可能に支持する複数の弾性支持片55と、を備えている。
弾性支持片55は、内端部が下弁体54の外周縁部に一体に接続され、且つ外端部が支持筒部52の内周面に一体に接続されている。なお、弁本体51は、弾性支持片55を例えば3つ具備する3点弁とされている。
支持軸部53は、例えば平面視十字状に形成されている。これにより、支持筒部52内の空間と、液用シリンダ14内において支持軸部53よりも上方に位置する空間と、は互いに連通している。支持軸部53には、ステム3を上方に付勢するコイルばね56が外挿されている。
ステム3は、貯留シリンダ10内及び液用シリンダ14内に軸線Oと同軸に配設されている。ステム3は、コイルばね56からのばね力(付勢力)を受けて上方付勢されていると共に、押下ヘッド5の押し下げ操作に伴って下方移動可能に配設されている。ステム3は、貯留筒部20の内径及び直筒部42の内径よりも外径が小さく、且つ後述する連係筒部71の外径よりも内径が大きい筒状に形成されている。ステム3の内部は、貯留シリンダ10内及び液用シリンダ14内に連通している。
吐出ピストン13は、ステム3に一体的に形成されている。吐出ピストン13は、貯留筒部20の内周面に対して上下摺動可能に接した吐出筒部57と、ステム3の上端部から径方向外側に向かって突設され、吐出筒部57に連結された環状の連結部58と、を備えている。
吐出筒部57は、上端部が連結部58との接続部分から上方に向かうに従い漸次拡径し、且つ下端部が連結部58との接続部分から下方に向かうに従い漸次拡径している。これにより、吐出ピストン13は、貯留筒部20の内周面に対して、その全周に亘って密に摺接している。
貯留シリンダ10の頂壁部22には、下方に向けて突出した規制片59が周方向に間隔をあけて複数形成されている。そして、吐出ピストン13の連結部58は、規制片59に対して下方から接触している。これにより、吐出ピストン13及びステム3は、それ以上の上方移動が規制され、図1に示すように最上昇位置が位置決めされる。
吐出ピストン13は、上述のようにステム3に一体的に形成されているので、ステム3に連係して上下動する。従って、ステム3と共に吐出ピストン13が下方移動すると、図3に示すように貯留シリンダ10内には吐出ピストン13の上方に位置するように貯留空間Sが画成される。これにより、貯留空間Sを利用して、ステム3からの内容物を貯留シリンダ10内に貯留することが可能となる。
なお、吐出ピストン13は、ステム3と共に上方に復元移動すると、貯留空間S内に貯留された内容物を貯留シリンダ10内から押し出すように、貫通孔25を通じてノズル筒12内に移送させる。
液用ピストン15は、図1に示すように、軸線Oと同軸に配設されると共に、液用シリンダ14の直筒部42内に上下摺動可能に配設されている。
液用ピストン15は、直筒部42の内周面に対して上下摺動可能に接した液筒部60と、ステム3の内側に嵌合され、その下端部が液筒部60に連結された連結筒部61と、を備えている。
連結筒部61は、ステム3よりも下方に延びており、その下端部における外周面が液筒部60における上下方向の中間部分に連結されている。
連結筒部61の上方開口端は、後述する連係筒部71の下方開口端よりも下方に位置し、且つ連係筒部71の下方開口端に対して隙間をあけて対向配置されている。なお、連結筒部61の下方開口端は上弁座部62として機能する。
液筒部60は、上端部が連結筒部61との接続部分から上方に向かうに従い漸次拡径し、且つ下端部が連結筒部61との接続部分から下方に向かうに従い漸次拡径している。これにより、吐出ピストン13は、直筒部42の内周面に対して、その全周に亘って密に摺接している。
液用ピストン15は、上述のように連結筒部61がステム3に嵌合されているので、ステム3に連係して上下動する。従って、ステム3と共に液用ピストン15が下方移動することで液用シリンダ14内を加圧することができると共に、図3に示すように液用シリンダ14内に吸い上げられている内容物を、ステム3内を通じて貯留シリンダ10側に移送させることができる。
なお、液筒部60は、図1に示すように、ステム3が最上昇位置に位置しているときに、直筒部42に形成された第2空気孔44を径方向内側から閉塞し、図3に示すようにステム3に伴って液用ピストン15が下方移動したときに、第2空気孔44を開放させる。
これにより、ステム3が下降移動してから元の位置(最上昇位置)に復元移動するまでの間、容器本体A内は第2空気孔44及び第1空気孔23を通じて外部に連通する。
図1に示すように、液用ピストン15内には、上部弁体65が軸線Oと同軸に配置された状態で上下動可能に配設されている。
上部弁体65は、連結筒部61の上弁座部62に対して下方から着座する平面視円形状の上弁体66と、上弁体66から上方に向けて延び、連結筒部61内に下方から挿通された挿入筒部67と、を備えている。
挿入筒部67は、連結筒部61よりも上方に突出していると共に、連結筒部61の内径よりも外径が小さく形成されている。そのため、挿入筒部67と連結筒部61との間には、環状の第1流通路R1が形成されている。
上弁体66は、液筒部60の内側に上下摺動可能に配設されていると共に、上弁座部62に対して下方に離反可能に着座している。上弁体66の外周縁部の一部には、上弁体66を軸線O方向に貫通する流通孔68が形成されている。
上弁体66の中央部分には、下方に向けて突出した支持壁69が形成されている。なお、支持壁69は平面視十字状となるように形成されている。
上部弁体65と下部弁体50との間には、コイルばね56が圧縮状態で配設されている。コイルばね56は、下端部側が下部弁体50の支持軸部53に外挿され、且つ上端部側が支持壁69に外挿されており、上部弁体65と下部弁体50とを軸線O方向に互いに離間させるように付勢している。
これにより、上部弁体65はコイルばね56によって上方に付勢され、上弁体66は上弁座部62に対して押し付けられた状態で着座している。
そのため、第1流通路R1内と液用シリンダ14内とは、上弁体66によって連通が遮断されている。一方、図3に示すように、コイルばね56のばね力(付勢力)に抗して上部弁体65が下方移動した場合には、上弁体66が上弁座部62から下方に離間するので、第1流通路R1内と液用シリンダ14内とが流通孔68を通じて連通する。
このように、上部弁体65は、コイルばね56のばね力を利用して第1流通路R1内と液用シリンダ14内とを遮断し、且つ押下ヘッド5の押し下げ操作に伴う下方移動によって、第1流通路R1内と液用シリンダ14内とを連通させる。
図1に示すように、押下ヘッド5は、頂壁部及び周壁部を有する有頂筒状のヘッド部70と、ヘッド部70の頂壁部から下方に向けて延びると共に、貯留シリンダ10のガイド筒部21内に上方から挿入された連係筒部71と、ヘッド部70の頂壁部から下方に向けて延びると共に、連係筒部71の後方に位置する第1装着筒部73と、を備えている。
ヘッド部70は、貯留シリンダ10の上方に、貯留シリンダ10から一定の間隔(ストローク)をあけて配置されている。これにより、押下ヘッド5は一定のストローク分、押下げ操作可能とされている。
連係筒部71は、ガイド筒部21に上下動可能に支持されていると共に、ステム3内にも挿入されている。連係筒部71の下端部は上部弁体65の挿入筒部67に外嵌されている。これにより、連係筒部71及び上部弁体65は一体に連結され、上部弁体65は押下ヘッド5に伴って上下動可能とされている。
先に述べたように、ステム3の内径は連係筒部71の外径よりも大きいので、連係筒部71とステム3との間には環状の第2流通路R2が形成されている。そして、連係筒部71の下方開口端と、液用ピストン15における連結筒部61の上方開口端との間には隙間が形成されている。これにより、第1流通路R1と第2流通路R2とは、この隙間を通じて互いに連通している。
連係筒部71の下方開口端には、下方に向けて突出すると共に周方向に間隔をあけて配置された複数の突起片72が形成されている。そのため、押下ヘッド5の押し下げによって連係筒部71が下方移動しはじめると、図3に示すように突起片72が連結筒部61の上方開口端に上方から接触する。
なお、この場合であっても、第1流通路R1と第2流通路R2とは、周方向に隣り合う突起片72同士の間を通じて互いに連通している。
また、上部弁体65は連係筒部71と共に下方移動するので、突起片72が連結筒部61の上方開口端に接触した際、上弁体66が上弁座部62から下方に向けて離反する。これにより、第1流通路R1内と液用シリンダ14内とが流通孔68を通じて連通する。そのため、液用シリンダ14内は、第1流通路R1内及び第2流通路R2内を通じて貯留シリンダ10内に連通する。
さらに、突起片72が連結筒部61の上方開口端に接触した後、押下ヘッド5の押し下げによって連係筒部71がさらに下方移動すると、突起片72によって液用ピストン15も押し下げられ、液用ピストン15及びステム3が、押下ヘッド5及び上部弁体65と一体となって下方移動する。
そのため、液用ピストン15が液用シリンダ14内を下方移動し、液用シリンダ14の内容積が減少して内圧が上昇する(加圧される)。従って、下部弁体50が連通孔46を閉塞するので、液用シリンダ14内の内容物を、第1流通路R1内及び第2流通路R2内を通じて貯留シリンダ10側に供給することが可能となる。
なお、貯留シリンダ10における貯留空間Sの内容積のうち、吐出ピストン13の下方移動に伴って増加する増加容積は、液用シリンダ14の内容積のうち液用ピストン15の下方移動に伴って減少する容積分以上の容積となるように設定されている。
具体的には、例えば貯留筒部20の外径や、貯留筒部20の長さ(軸線O方向に沿った長さ)を変更することで、貯留シリンダ10の内容積の調整を行うことが可能である。
第1装着筒部73は、連係筒部71よりも軸線O方向に小さい。第1装着筒部73は、ヘッド部70の頂壁部の上面に開口している。
そして本実施形態では、吐出器1は、保持部6と、規制部7と、を更に備えている。
保持部6は、押下ヘッド5を、図3に示すような最下降位置に保持する。図1及び図2に示すように、保持部6は、可動体80を備えている。本実施形態では、可動体80は、押下ヘッド5に連係して上下動する。
可動体80は、本体部81と、操作部82と、連結部83と、を備えている。
本体部81は、押下ヘッド5に装着されている。本体部81は、押下ヘッド5から下方に向けて延びている。本体部81は、貯留シリンダ10の後方に配置されている。本体部81の上端部は、第1装着筒部73に装着されている。押下ヘッド5が最上昇位置に位置するときに、本体部81の下端部は、ノズル筒12と軸線O方向に同等の位置に配置され、貯留シリンダ10と前後方向に対向している。本体部81の下端部には、本体部81を前後方向に貫通する係止孔81aが形成されている。
操作部82は、人の手により押し込み可能に形成されている。本実施形態では、操作部82は、操作部82の前方から押し込み可能とされている。操作部82は、表裏面が前後方向を向く板状に形成されている。操作部82は、吐出器1を左右方向から見た側面視において、下方から上方に向かうに従い漸次、後方に向かうように傾斜している。
操作部82は、貯留シリンダ10よりも前方に配置され、第3ノズル筒32よりも後方に配置されている。操作部82は、第1ノズル筒30よりも下方に配置されている。押下ヘッド5が最上昇位置に位置するときに、操作部82の上端部は、ノズル筒12に下方から係止している。これにより、押下ヘッド5の更なる上昇移動が規制されている。
連結部83は、本体部81と操作部82とを連結する。連結部83は、左右方向に間隔をあけて一対、設けられている。図2に示すように、一対の連結部83は、貯留シリンダ10およびノズル筒12を左右方向から挟み込んでいる。各連結部83は、前後方向に延びている。連結部83の後端部は、本体部81の下端部に連結され、連結部83の前端部は、操作部82の上端部に連結されている。
連結部83は、後側に位置する湾曲部83aと、前側に位置する直線部83bと、を備えている。湾曲部83aは、貯留シリンダ10に左右方向に対向している。湾曲部83aは、左右方向の外側に突となるように湾曲している。直線部83bは、湾曲部83aの前端部から前後方向に沿って真直に延びている。
図1に示すように、押下ヘッド5が最上昇位置に位置するときに、連結部83(直線部83b)は、ノズル筒12(第1ノズル筒30)に左右方向に対向する。図3および図4に示すように、押下ヘッド5が最上昇位置から下降したときには、連結部83(直線部83b)の後端部が、規制板16に左右方向に対向する。
図1に示すように、保持部6は、上側係止部84と、下側係止部85と、を更に備えている。
上側係止部84は、押下ヘッド5の上下動に連係する。上側係止部84は、可動体80に設けられている。上側係止部84は、本体部81の下端部によって形成されている。
下側係止部85は、押下ヘッド5の上下動に非連係である。下側係止部85は、上側係止部84の下方に配置されている。下側係止部85は、貯留シリンダ10に設けられている。下側係止部85は、貯留筒部20から後方に向けて突出している。下側係止部85の上面は、上側係止部84の摺動を案内する下ガイド面85aとされている。下ガイド面85aは、後方に向かうに従い下方に向けて傾斜している。
図3に示すように、押下ヘッド5が最下降位置に位置するときに、上側係止部84および下側係止部85が互いに係止することで、保持部6が押下ヘッド5の上昇移動を規制する。本実施形態では、下側係止部85が係止孔81a内に嵌合し、上側係止部84および下側係止部85が互いに軸線O方向に係止する。これにより、コイルばね56(ステム3)からの上方付勢力に抗して、押下ヘッド5が最下降位置に保持される。
図1に示すように、規制部7は、上側係止部84と下側係止部85との相対的な周方向への移動を規制する。規制部7は、押下ヘッド5の周方向への回転を規制することで、上側係止部84と下側係止部85との相対的な周方向への移動を規制している。
規制部7は、第1規制部91と、第2規制部92と、を備えている。第1規制部91は、押下ヘッド5の上下動に連係し、第2規制部92は、押下ヘッド5の上下動に非連係である。第1規制部91および第2規制部92が互いに周方向に係止し合うことで、規制部7が押下ヘッド5の回転を規制する。本実施形態では、第1規制部91は、前記可動体80によって形成され、第2規制部92は、ノズル筒12および規制板16によって形成されている。
押下ヘッド5が最上昇位置に位置するときには、連結部83(第1規制部91)がノズル筒12(第2規制部92)に周方向に係止することで、押下ヘッド5の回転を規制する。図3および図4に示すように、押下ヘッド5が最上昇位置から下降するときには、連結部83(第1規制部91)が規制板16(第2規制部92)に周方向に係止することで、押下ヘッド5の回転を規制する。
(吐出器の使用)
次に、上述した吐出器1を使用する場合について説明する。なお、液用シリンダ14内には容器本体A内から内容物が吸い上げられているものとする。
内容物を吐出する場合には、図3に示すように、ヘッド部70をコイルばね56のばね力に抗するように押下げ操作して、押下ヘッド5全体を下方移動させる。これにより、連係筒部71がガイド筒部21で支持されながら下方移動しはじめるので、突起片72が液用ピストン15の連結筒部61の上方開口端に対して上方から接触する。また、連係筒部71に伴って上部弁体65が下方移動しはじめるので、上弁体66が液用ピストン15の上弁座部62から下方に離間する。
従って、液用シリンダ14内と第1流通路R1内とが流通孔68を通じて連通した状態となる。
そして、押下ヘッド5のさらなる押下げ操作によって、突起片72が液用ピストン15を押下げるので、図3に示すように、押下ヘッド5及び上部弁体65と共に、液用ピストン15及びステム3を同時に下方移動させることができる。この際、上弁体66が液用ピストン15の上弁座部62から下方に離間した状態を維持したまま、押下ヘッド5、上部弁体65、液用ピストン15及びステム3を下方移動させることができる。
すると、液用シリンダ14内を液用ピストン15が下方移動するので、液用シリンダ14の内容積が徐々に減少して内圧が上昇する(加圧される)。これにより、下部弁体50が連通孔46を閉塞する。また、液用ピストン15が液用シリンダ14内の内容物を押し出すので、内容物を、ステム3内を通じて(具体的には、流通孔68、第1流通路R1及び第2流通路R2を通じて)、貯留シリンダ10側に供給することができる。
これにより、ステム3からの内容物を、貯留空間Sを利用して貯留シリンダ10内に一旦貯留することができる。
なお、押下ヘッド5を例えばストローク分だけ押し下げてステム3を最下降位置まで下降するときに、上側係止部84および下側係止部85が互いに摺接しながら、上側係止部84および下側係止部85のうちの少なくとも一方が弾性変位して、上側係止部84および下側係止部85が互いに係止する。このとき本実施形態では、上側係止部84の下端縁(本体部81の下端縁)が、下ガイド面85a上を摺動することで、本体部81が後方に向けて弾性変形し、上側係止部84が後方に向けて弾性変位する。そして下側係止部85が、上側係止部84において係止孔81aよりも下方に位置する部分を軸線O方向に乗り越えると、本体部81が前方に向けて復元変形し、上側係止部84が前方に向けて復元変位する。これにより、下側係止部85が係止孔81a内に嵌合され、保持部6が押下ヘッド5を最下降位置に保持する。このとき操作部82は、吐出孔11よりも下方に配置される。
ここで保持部6は、操作部82が操作されたときに押下ヘッド5の保持を解除する。本実施形態では、操作部82が押し込まれると、操作部82に連動して上側係止部84が弾性変位することで、上側係止部84と下側係止部85との係止が解除され、押下ヘッド5の保持が解除される。操作部82が後方に押し込まれると、操作部82への押圧力が連結部83を介して本体部81に伝達され、本体部81が後方に向けて弾性変形する。これにより、下側係止部85が係止孔81aから離脱し、上側係止部84と下側係止部85との係止が解除され、保持部6による押下ヘッド5の保持が解除される。
保持部6による押下ヘッド5の保持を解除すると、コイルばね56の上方付勢力(弾性復元力)によって、上部弁体65が押し上げられる。そのため、図4に示すように、上部弁体65及び押下ヘッド5が上方に復元移動するので、液用シリンダ14及びステム3に対して相対的に上方移動する。
よって、上部弁体65の上弁体66が液用ピストン15の上弁座部62に対して下方から着座すると共に、連係筒部71の突起片72が液用ピストン15の連結筒部61の上方開口端から上方に離間する。特に、上弁体66が上弁座部62に着座することで、液用シリンダ14内と第1流通路R1内との連通が遮断される。
また、上弁体66が上弁座部62に着座することで、上部弁体65及び押下ヘッド5と共に、液用ピストン15及びステム3が一体となって上方に向けて復元移動する。
そのため、ステム3の復元移動に伴って、吐出ピストン13が貯留シリンダ10内を上方移動するので、貯留シリンダ10内に貯留された内容物を貯留シリンダ10内から押し出すように、貫通孔25を通じてノズル筒12内に供給することができる。これにより、吐出孔11を通じて内容物を外部に吐出することができる。
また、液用ピストン15が液用シリンダ14内を上方移動することで、液用シリンダ14内は減圧されて負圧状態となるので、下部弁体50が連通孔46を開放する。これにより、チューブ体47を通じて、容器本体A内の内容物を液用シリンダ14内に吸い上げることができ、次回の吐出に備えることができる。
なお、ステム3及び液用ピストン15が下方移動してから、元の位置に復元移動するまでの間、図3及び図4に示すように第2空気孔44が開放されるので、容器本体A内は第2空気孔44及び第1空気孔23を通じて外部に連通する。そのため、容器本体A内の空気置換を行うことができ、容器本体A内から液用シリンダ14内に内容物を吸上げたとしても、容器本体A内が減圧されてしまうことを防止できる。従って、押下ヘッド5のスムーズな復元移動、及び内容物のスムーズな吐出を行うことができる。
上述したように、本実施形態の吐出器1によれば、貯留シリンダ10内に内容物を一旦貯留できるので、押下ヘッド5の押し下げ操作によってステム3を下方移動させたときに内容物が吐出されてしまうことを防止でき、その後、ステム3を上方に復元移動させたときに内容物を吐出させることができる。
従って、吐出された内容物を、片手だけでなく両手で受け取ることができる。さらに、例えば片手が何等かの理由で塞がっている場合(例えば子供を抱いている場合や、荷物を持っている場合等)であっても、もう一方の片手だけで、内容物の吐出操作(すなわち押下ヘッド5の押し下げ操作)及び吐出された内容物の受け取りを行うことができる。そのため、非常に使い易く、利便性を向上することができる。
しかも、内容物が貯留シリンダ10内に一旦貯留され、押下ヘッド5が最下降位置まで下降したときに、保持部6によって押下ヘッド5を最下降位置に保持することができる。よって、押下ヘッド5の押下を解除して押下ヘッド5から手を離したときに、押下ヘッド5およびステム3が上昇して内容物が吐出されるのを防ぐことができる。従って、押下ヘッド5から離した手をノズル筒12に接近させた後に操作部82を操作し、押下ヘッド5およびステム3を上昇させて内容物を吐出させることができる。また、例えば吐出終了後、次回の吐出のために押下ヘッド5を下降させて保持部6によって押下ヘッド5を最下降位置に保持することで、次回の吐出を円滑に実施することもできる。従って、利便性を更に向上することができる。
また、押下ヘッド5が最下降位置に向けて下降するときに、上側係止部84および下側係止部85が互いに摺接しながら、上側係止部84および下側係止部85のうちの少なくとも一方が変位して、上側係止部84および下側係止部85が互いに係止することで、保持部6が押下ヘッド5の上昇移動を規制する。従って、押下ヘッド5が最下降位置に向けて下降させる作業を実施することにより、保持部6によって押下ヘッド5を最下降位置に保持することができる。これにより、利便性を更に一層向上することができる。
また規制部7が、上側係止部84と下側係止部85との周方向への相対的な移動を規制する。したがって、押下ヘッド5が最下降位置に向けて下降するときに、上側係止部84および下側係止部85を周方向に相対的に位置決めした上で確実に係止させ合うことができる。
またノズル筒12が、貯留シリンダ10側から前方に向けて延び、かつ操作部82が、貯留シリンダ10よりも前方に配置されている。従って、操作部82を手で操作して保持部6による押下ヘッド5の保持を解除した直後、その手をノズル筒12に接近させておくことができる。これにより、利便性を更に向上することができる。
また、押下ヘッド5が最下降位置に位置するときに、操作部82が、吐出孔11よりも下方に配置される。従って、操作部82を手で操作して保持部6による押下ヘッド5の保持を解除した直後、その手を吐出孔11の下方に位置させておくことができる。これにより、利便性を更に向上することができる。
また、本実施形態では、液用シリンダ14及び液用ピストン15を具備しているので、液用シリンダ14内に吸上げた内容物を、貯留シリンダ10内に貯留することができる。
従って、一度の吐出操作で吐出される内容物の量を、液用シリンダ14の内容積で規定し易く、例えば決まった量の内容物を吐出させ易い。
しかも、貯留シリンダ10における貯留空間Sの内容積のうち吐出ピストン13の下方移動に伴って増加する増加容積が、液用シリンダ14の内容積のうち液用ピストン15の下方移動に伴って減少する容積分以上の容積とされているので、ステム3を下方移動させた際に、貯留シリンダ10の内容積を超える量の内容物が貯留シリンダ10内に供給されることを防止することができる。
従って、ステム3の下方移動時に、貯留シリンダ10内に内容物を確実に貯留でき、貯留シリンダ10内からノズル筒12内に内容物が流入し難い。そのため、ステム3の下方移動時に、内容物が吐出孔11から漏れることを効果的に防止し易い。
更に、ノズル筒12は固定部材である貯留シリンダ10に一体に連結され、可動部材である押下ヘッド5とは別体構成とされている。そのため、ノズル筒12を動かすことなく使用することができ、決まった位置に固定された吐出孔11から内容物を吐出することができる。従って、吐出された内容物を受け取り易く、使い易さを向上することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の吐出器100を、図5から図9を参照して説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図5から図7に示すように、本実施形態に係る吐出器100では、ヘッド部70が、第1装着筒部73に加えて第2装着筒部74を備えている。第2装着筒部74は、ヘッド部70の頂壁部から下方に向けて延びると共に、連係筒部71よりも前方に位置する。第2装着筒部74は、連係筒部71に対して左右方向にずらされている。第2装着筒部74は、連係筒部71よりも軸線O方向に小さい。第2装着筒部74は、ヘッド部70の頂壁部の上面に開口している。
本実施形態では、保持部6が、可動体80に加えて、固定体101を備えている。
固定体101は、押下ヘッド5の上下動に非連係である。固定体101は、貯留シリンダ10から前方に向けて突出している。固定体101の前端部は、ノズル筒12の前端部よりも後方に位置している。固定体101は、ノズル筒12と軸線O方向に同等の位置に配置されている。固定体101は、ノズル筒12に対して左右方向にずらされて配置されて、ノズル筒12と左右方向に対向している。固定体101は、表裏面が左右方向を向く板状に形成されている。
可動体80は、前記第1実施形態と同様に、本体部81、操作部82および連結部83を備えているものの、本体部81、操作部82および連結部83それぞれの形態は異なっている。また、可動体80は、第1装着筒部73ではなく、第2装着筒部74に装着されている。
可動体80は、表裏面が左右方向を向く板状に形成されている。可動体80は、連係筒部71より前方に配置されている。可動体80は、固定体101に対して左右方向にずらされている。可動体80は、ノズル筒12および固定体101に左右方向に対向している。可動体80は、固定体101に左右方向の外側(ノズル筒12の反対側)から対向している。
前記側面視において、本体部81は、軸線O方向に長い矩形状に形成されている。本体部81の上端部は、第2装着筒部74に装着されている。押下ヘッド5が最上昇位置に位置するときに、本体部81の下端部は、固定体101に左右方向に対向している。
操作部82は、本体部81よりも前方に配置されている。操作部82の前端部は、ノズル筒12の前端部(第3ノズル筒32)と前後方向に同等の位置に配置されている。操作部82の上端部は、本体部81の下端部と軸線O方向に同等の位置に配置されている。操作部82は、本体部81よりも軸線O方向に小さく前後方向に大きい。
連結部83は、本体部81の下端部と操作部82の上端部とを前後方向に連結している。
本実施形態では、図5および図6に示すように、上側係止部84は、前記第1実施形態と同様に可動体80に設けられている一方、下側係止部85は、固定体101に設けられている。
上側係止部84は、本体部81の軸線O方向の中央部に設けられている。上側係止部84は、本体部81から左右方向の内側に向けて突出している。上側係止部84は、本体部81を前後方向に横断している。上側係止部84の下端部には、上ガイド面84aが設けられている。上ガイド面84aは、左右方向の内側に向かうに従い漸次、上方に向けて傾斜している。
下側係止部85は、固定体101の下端部に設けられている。下側係止部85は、固定体101から左右方向の外側に向けて突出している。下側係止部85には、前記下ガイド面85aが設けられている。下ガイド面85aは、左右方向の外側に向かうに従い下方に向けて傾斜している。
本実施形態では、図5に示すように、第1規制部91が、可動体80によって形成されているのに代えて、可動体80とは独立して設けられている。第2規制部92は、ノズル筒12および規制板16によって形成されているのに代えて、ノズル筒12および規制板16とは独立して設けられている。
第1規制部91は、押下ヘッド5に設けられている。第1規制部91は、表裏面が前後方向を向く板状に形成されている。第1規制部91の上端部は、第1装着筒部73に装着されている。第1規制部91の下端部は、貯留シリンダ10の上端部に後方から対向している。第1規制部91には、軸線O方向に長い規制孔91aが形成されている。
第2規制部92は、貯留シリンダ10に設けられている。第2規制部92は、囲繞筒部27から後方に向けて突出している。第2規制部92は、規制孔91a内に上下動自在に挿通されている。第2規制部92が、第1規制部91における規制孔91aの開口周縁部に係止することで、規制部7は押下ヘッド5の回転を規制する。
(吐出器の使用)
図8および図9に示すように、前記吐出器100において押下ヘッド5を最下降位置まで下降するときには、上ガイド面84aが下ガイド面85a上を摺動することで、本体部81が左右方向の外側に向けて弾性変形し、上側係止部84が左右方向の外側に向けて弾性変位する。上側係止部84が下側係止部85を軸線O方向に乗り越えると、本体部81が左右方向の内側に向けて復元変形し、上側係止部84が左右方向の内側に向けて復元変位する。これにより、上側係止部84の上端部が下側係止部85の下端部に下方から係止し、保持部6が押下ヘッド5を最下降位置に保持する。このとき操作部82は、吐出孔11よりも下方に配置される。
押下ヘッド5の保持を解除するときには、操作部82を左右方向の外側に押し込む。すると、操作部82への押圧力が連結部83を介して本体部81に伝達され、本体部81が左右方向の外側に向けて弾性変形する。これにより、上側係止部84と下側係止部85との係止が解除され、保持部6による押下ヘッド5の保持が解除される。
上述したように、本実施形態の吐出器100によれば、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態の吐出器110を、図10から図13を参照して説明する。
なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図10から図12に示すように、本実施形態に係る吐出器110では、可動体80が、押下ヘッド5の上下動に非連係である。図示の例では、装着キャップ2に、可動体80を支持する支持部111が設けられている。支持部111は、装着キャップ2から上方に向けて突出している。支持部111は、貯留シリンダ10を左右方向に挟み込むように一対設けられている。支持部111は、軸線Oよりも前方に配置されている。支持部111の上端部は、貯留シリンダ10の上端部よりも下方に位置している。
支持部111の上端部には、貯留シリンダ10を左右方向に貫通する軸受孔111aが形成されている。前記側面視において、軸受孔111aは、円形状に形成されている。
可動体80は、前記第1実施形態と同様に、本体部81、操作部82および連結部83を備えているものの、本体部81の形態が異なっている。
図11および図12に示すように、本体部81は、左右一対の縦部材112と、上下一対の横部材113と、を備えている。縦部材112は、貯留シリンダ10を左右方向に挟み込むように一対、設けられている。縦部材112は、支持部111と前後方向に同等の位置に配置されている。縦部材112の上端部は、貯留シリンダ10よりも上方に位置している。縦部材112の下端部は、装着キャップ2の天壁部から上方に離間している。
横部材113は、縦部材112を左右方向に連結する。横部材113は、縦部材112の上端部同士を連結する第1横部材114と、縦部材112の下端部同士を連結する第2横部材115と、を備えている。第1横部材114は、左右方向に真直に延びている。第1横部材114は、貯留シリンダ10の上方に位置している。第2横部材115は、前方に向けて突となるように湾曲している。第2横部材115は、貯留シリンダ10の前方に位置している。第2横部材115は、前記連結部83を介して操作部82に連結されている。なお操作部82は、吐出孔11よりも下方に配置されている。また操作部82は、吐出孔11よりも後方に配置されている。
本体部81には、軸部116と、弾性片117と、が更に備えられている。
軸部116は、各縦部材112に設けられ、左右一対配置されている。軸部116は、縦部材112から左右方向の外側に突出し、軸受孔111a内に回転自在に嵌合されている。左右一対の軸部116は、互いに同軸に配置されている。これにより、本体部81(可動体80)は、支持部111に揺動軸L回りに揺動自在に支持されている。揺動軸Lは、左右一対の軸部116の両中心軸上に位置する。
弾性片117は、本体部81が揺動軸L回りに揺動したときに、本体部81を、揺動軸L回りに復元変位する方向に付勢する。弾性片117は、本体部81と装着キャップ2との間に配置されている。弾性片117は、各縦部材112の下端部から下方斜め前方に向けて突出し、左右一対配置されている。弾性片117の前端部は、装着キャップ2上に位置している。
図10から図12に示すように、本実施形態では、上側係止部84が、押下ヘッド5に設けられ、下側係止部85が、可動体80に設けられている。
上側係止部84は、連係筒部71から径方向の外側に向けて突出している。上側係止部84は、周方向の全周にわたって設けられている。上側係止部84の下端部には、前記第2実施形態と同様に、上ガイド面84aが設けられている。上ガイド面84aは、前方(径方向の外側)に向かうに従い漸次、上方に向けて傾斜している。
下側係止部85は、本体部81から後方に向けて突出している。下側係止部85は、第1横部材114から後方に向けて突出している。下側係止部85の後端部は、連係筒部71の外周面に当接している。下側係止部85には、前記下ガイド面85aが設けられている。
なお、本実施形態に係る吐出器110では、規制部7が設けられていないものの、上側係止部84が前述のように周方向の全周にわたって設けられている。これにより、押下ヘッド5が周方向に回転しても、上側係止部84と下側係止部85とを軸線O方向に対向させておくことができる。
(吐出器の使用)
図13に示すように、前記吐出器110において押下ヘッド5を最下降位置まで下降するときには、上ガイド面84aが下ガイド面85a上を摺動することで、弾性片117が本体部81と装着キャップ2との間で弾性変形しながら、可動体80が揺動軸L回りに揺動し、上側係止部84が前方に向けて弾性変位する。上側係止部84が下側係止部85を軸線O方向に乗り越えると、弾性片117が復元変形して可動体80が揺動軸L回りに付勢され、上側係止部84が後方に向けて復元変位する。これにより、上側係止部84の上端部が下側係止部85の下端部に下方から係止し、保持部6が押下ヘッド5を最下降位置に保持する。このとき操作部82は、吐出孔11よりも下方に配置される。
押下ヘッド5の保持を解除するときには、操作部82を後方に押し込む。すると、操作部82への押圧力が連結部83を介して本体部81に伝達され、弾性片117が弾性変形しながら本体部81が揺動軸L回りに揺動する。これにより、上側係止部84と下側係止部85との係止が解除され、保持部6による押下ヘッド5の保持が解除される。
上述したように、本実施形態の吐出器110によれば、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、吐出機構として液用シリンダ及び液用ピストンを具備するポンプ機構を採用したが、この場合に限定されるものではない。例えば、容器本体内に内容物が圧縮された状態で充填され、ステムを押し下げることで内容物がステムから噴出するエアゾール機構を採用しても構わない。この場合であっても、貯留シリンダ内にステムからの内容物を一旦貯留できるので、本実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
上記実施形態では、液用シリンダ14に下部弁体50が設けられ、ステム3と共に液用ピストン15が液用シリンダ14内を下方移動したときに、下部弁体50が液用シリンダ14と容器本体Aとの連通を遮断することで液用シリンダ14内が加圧され、これにより、液用シリンダ14内の内容物を貯留シリンダ10に供給している。しかしながら本発明はこれに限られない。例えば、ノズル筒12に開閉弁を設け、貯留シリンダ10内の減圧時に開閉弁が貯留シリンダ10と吐出孔11との連通を遮断し、貯留シリンダ10内の加圧時に下部弁体が貯留シリンダ10と吐出孔11とを連通させる構成を採用してもよい。この場合、ステム3と共に吐出ピストン13が貯留シリンダ10内を下方移動したときに、開閉弁が貯留シリンダ10と吐出孔11との連通を遮断し、貯留シリンダ10内が減圧される。これにより、液用シリンダ14内の内容物を貯留シリンダ10に供給することができる。
上記実施形態では、押下ヘッド5が最下降位置まで下降するときに、上側係止部84および下側係止部85のうちの少なくとも一方が弾性変位して、上側係止部84および下側係止部85が互いに係止する。しかしながら本発明はこれに限られない。例えば、上側係止部84および下側係止部85が互いに係止するときに、上側係止部84や下側係止部85が、必ずしも弾性的に変位する必要がなく、弾性復元力を受けることなく変位してもよい。
上記実施形態では、吐出器1が内容物を液状のまま吐出するが、本発明はこれに限られない。例えば、内容物を泡状にして吐出する吐出器に本発明を適用することも可能である。例えば、吐出器が、ステム内に連通した液用シリンダと、ステムに連係して上下動すると共に、液用シリンダ内に上下摺動可能に配設され、ステムの下方移動に伴って液用シリンダ内の内容物を前記ステム内に供給する液用ピストンと、ステムに連係する空気用ピストンが内部に上下摺動自在に収容された空気用シリンダと、を備え、ステムには、液用シリンダから供給される内容物と空気用シリンダから供給される空気とを混合する気液混合室と、気液混合室で混合された気液混合体を発泡させて内容物を泡状にした状態で、貯留シリンダ内に供給させる発泡部材と、が設けられた構成に本発明を適用することもできる。
上記実施形態では、吐出孔11が、ノズル筒12の前端部に形成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、吐出孔11が、ノズル筒12の前後方向における中間部に形成されていてもよい。
押下ヘッド5が最下降位置に位置するときに、操作部82が吐出孔11よりも下方に配置されていなくてもよい。
操作部82が、貯留シリンダ10よりも前方に配置されていなくてもよい。
上記第1実施形態および第2実施形態において、規制部7が無くてもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1、100、110 吐出器
3 ステム
5 押下ヘッド
6 保持部
7 規制部
10 貯留シリンダ
11 吐出孔
12 ノズル筒
13 吐出ピストン
14 液用シリンダ
15 液用ピストン
82 操作部
84 上側係止部
85 下側係止部
A 容器本体
A1 口部

Claims (7)

  1. 内容物が収容される容器本体の口部に、上方付勢状態で下方移動可能に配設されるステムと、
    前記ステムを上下動可能に収容すると共に前記ステム内に連通し、前記ステムの下方移動に伴う前記ステムからの内容物を貯留する貯留シリンダと、
    前記貯留シリンダ内に連通し、且つ内容物を吐出する吐出孔が形成されたノズル筒と、
    前記ステムに連係して上下動すると共に、前記貯留シリンダ内に上下摺動可能に配設された吐出ピストンと、
    前記ステムに連係して上下動する押下ヘッドと、
    前記押下ヘッドを最下降位置に保持するとともに操作部を有する保持部と、を備え、
    前記保持部は、前記操作部が操作されたときに前記押下ヘッドの保持を解除する吐出器。
  2. 請求項1に記載の吐出器において、
    前記保持部は、前記押下ヘッドの上下動に連係する上側係止部と、前記上側係止部の下方に配置された下側係止部と、を備え、
    前記押下ヘッドが最下降位置に向けて下降するときに、前記上側係止部および前記下側係止部が互いに摺接しながら、前記上側係止部および前記下側係止部のうちの少なくとも一方が変位して、前記上側係止部および前記下側係止部が互いに係止することで、前記保持部が前記押下ヘッドの上昇移動を規制する吐出器。
  3. 請求項2に記載の吐出器において、
    前記ステムの軸線回りに沿う周方向への、前記上側係止部と前記下側係止部との相対的な移動を規制する規制部を更に備える吐出器。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出器において、
    前記ノズル筒は、前記貯留シリンダ側から前方に向けて延び、
    前記操作部は、前記貯留シリンダよりも前方に配置されている吐出器。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の吐出器において、
    前記押下ヘッドが最下降位置に位置するときに、前記操作部は、前記吐出孔よりも下方に配置される吐出器。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の吐出器において、
    前記ステム内に連通した液用シリンダと、
    前記ステムに連係して上下動すると共に、前記液用シリンダ内に上下摺動可能に配設され、前記ステムの下方移動に伴って前記液用シリンダ内の内容物を前記ステム内に供給する液用ピストンと、を備える吐出器。
  7. 請求項6に記載の吐出器において、
    前記貯留シリンダの内容積のうち前記吐出ピストンの下方移動に伴って増加する増加容積は、前記液用シリンダの内容積のうち前記液用ピストンの下方移動に伴って減少する容積分以上の容積とされている吐出器。
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