JP2018002106A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、トリムカバーの縫製が簡単で、ベゼルを車両用シートに安定して保持することができる車両用シートを提供することにある。【解決手段】搭乗者の座面となるシートクッションと、シートクッションの後端部に位置して立設されるシートバックと、シートクッション又はシートバックのいずれか一方に設けられチャイルドシートに設けられる係合部材が係合されるアンカ11と、アンカ11の周囲を囲む枠体10と、を備え、シートクッション及びシートバックはフレーム13とフレーム13を覆うクッション材7とクッション材7の表面を被覆する表面材8とを有し、アンカ11がシートクッション又はシートバックのいずれか一方のフレーム13に固定された車両用シートにおいて、枠体10は外表面にクッション材7に食い込む突状部10Bを備えている。【選択図】図5B

Description

本発明は、車両に用いられる車両用シートに関する。
特開2015−36282号公報(特許文献1)には、チャイルドシートに設けられた係合部材が係合されてチャイルドシートを保持するアンカを有し、アンカを収納する凹部(以下、パッド凹部という)がシートクッション後端又はシートバック下端のいずれかでパッドに形成された車両用シートが記載されている。この車両用シートでは、パッドを覆うトリムカバーがパッド凹部の上で開口され、ベゼルをトリムカバーの上からパッド凹部に被せてパッド凹部を隠している。ベゼルは底壁となる上下のフラップを一体に有して可撓性素材から成形され、上下のフラップの後方に空間を残してパッド凹部に被せられている。チャイルドシートに設けられた係合部材は、ベゼルの上下のフラップを後方に押圧してパッド凹部の後方の空間に逃がしながらアンカに係合されている(段落0016参照)。
また特許文献1には、ベゼルを上端が開口した有底の略箱形状とし、ベゼル上端の開口部を取り囲むようにフランジを設け、フランジをトリムカバーの開口の周りのトリムカバー端末に縫合することにより、ベゼルをトリムカバーに取り付けることが記載されている(段落0022参照)。
特開2015−36282号公報
特許文献1のベゼルはトリムカバーに縫合により取り付けられており、トリムカバーの縫製が複雑になるという課題があった。また枠体はトリムカバーに縫合されることにより、車両用シートに安定して保持され、トリムカバーが無い状態で枠体を車両用シートに安定して保持する構成についての配慮が十分ではない。
本発明の目的は、トリムカバーの縫製が簡単で、ベゼルを車両用シートに安定して保持することができる車両用シートを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の車両用シートは、
搭乗者の座面となるシートクッションと、前記シートクッションの後端部に位置して立設されるシートバックと、前記シートクッション又は前記シートバックのいずれか一方に設けられチャイルドシートに設けられる係合部材が係合されるアンカと、前記アンカの周囲を囲む枠体と、を備え、前記シートクッション及び前記シートバックはフレームと前記フレームを覆うクッション材と前記クッション材の表面を被覆する表皮材とを有し、前記アンカが前記シートクッション又は前記シートバックのいずれか一方の前記フレームに固定された車両用シートにおいて、
前記枠体は外表面に前記クッション材に食い込む突状部を備える。
本発明によれば、枠体のクッション材と接触する面に突状部を設けたことにより、枠体を車両用シートに安定して保持することができる。これにより、ベゼルを表皮材に縫合する必要がなくなり、表皮材の縫製が簡単になる。
本発明の一実施例に係る車両用シート1の側面図である。 車両用シート1のシートバック3を表側(着座側)から見た平面図である。 本発明の一実施例に係るベゼル(枠体)10の外観を示す斜視図である。 ベゼル(枠体)10を開口側から見た外観を示す平面図である。 ベゼル(枠体)10を周壁(側壁)の一つの壁面(下側の側壁外面)側から見た外観を示す平面図である。 ベゼル(枠体)10を周壁(側壁)の一つの壁面(左側の側壁外面)側から見た外観を示す平面図である。 図2のIIIA−IIIA断面を示すシートバック3の部分断面図である。 図2のIIIB−IIIB断面を示すシートバック3の部分断面図である。 ベゼル10の外面に形成した突状部10Bの形状を示す断面図(図4BのVI−VI断面図)である。 ベゼル(枠体)10の第1変更例を示す斜視図である。 ベゼル(枠体)10の第2変更例を示す斜視図である。 ベゼル(枠体)10の第3変更例を示す斜視図である。
以下、本発明に係る実施例を説明する。以下の説明では、前後方向は車両の前後方向を、幅方向は車両又は車両用シート1の幅方向(両者とも同じ方向)を、左右方向は車両の前方を向いた状態における左右方向を、上下方向は車両を水平に配置した状態における鉛直方向を意味する。なお、左右方向は車両又は車両用シート1の幅方向と同じ方向である。また、図中の記号Fは矢印方向が車両の前方であることを、また記号Rは矢印方向が車両の後方であることを示す。
本発明に係る車両用シート1の全体構成について説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る車両用シート1の側面図である。図1では、車両用シート1は、搭乗者が着座可能な通常の着座姿勢にある状態を示している。
図1に示すように、車両用シート1は、金属製のベース部材5と、搭乗者が着座する座面となるシートクッション2と、シートクッション2の後端部に位置して立設されるシートバック3と、シートバック3の上端部に設けられたヘッドレスト4とを備えている。
図2は、車両用シート1のシートバック3を表側(着座側)から見た平面図である。
シートバック3の下端部には、チャイルドシートに設けられた係合部材が係合されてチャイルドシートを保持するアンカ11(図5A、図5B参照)が設けられる。チャイルドシートの固定方式としては、国際標準規格ISO−FIXがあり、アンカ11はこのISO−FIXに準じるチャイルドシートを固定可能とするISO−FIX対応アンカである。なおアンカ11はワイヤと呼ぶ場合もあり、ISO−FIXに準じるワイヤ11はISO−FIX対応ワイヤと呼ぶ場合がある。以下、単にアンカ11又はワイヤ11と呼んで説明する。
シートバック3の表側(着座側)の底部には、チャイルドシートの係合部材を挿入してアンカ11と係合できるように、アンカ11の周囲を囲むベゼル(枠体)10を設けている。ベゼル10はシートバック3の幅方向に離間して複数個(本実施例では2つ)設けられている。なお、ベゼル10は可撓性を有する素材で形成されている。本実施例では、ベゼル10は樹脂で形成されている。
本実施例では、ベゼル10はシートバック3の下端近傍に配置しているが、ベゼル10は特許文献1に示されているようにシートクッション2の後端部に配置してもよい。
図3、図4A〜図4Cを用いて、ベゼル10の構造に具体的に説明する。
図3は、本発明の一実施例に係るベゼル(枠体)10の外観を示す斜視図である。図4Aは、ベゼル(枠体)10を開口側から見た外観を示す平面図である。図4Bは、ベゼル(枠体)10を周壁(側壁)の一つの壁面(下側の側壁外面)側から見た外観を示す平面図である。図4Cは、ベゼル(枠体)10を周壁(側壁)の一つの壁面(左側の側壁外面)側から見た外観を示す平面図である。
ベゼル10は、一面が開口され、矩形の開口10Eの周囲を取り囲むように形成された周面部(側面部)10Sa〜10Sd及び開口10Eとの対向面に形成された底面部10Cを有する有底の容器形状に形成されている。開口10Eの周囲には、開口10Eの縁部から外方に張り出した鍔部10Aが設けられている。
ベゼル10は、4つに区画された平面状の周面部10Sa〜10Sdが周方向に周面部10Sa、周面部10Sb、周面部10Sc、周面部10Sdの順に連接され、開口10E側から見た断面形状が矩形を成している。なお、各周面部10Sa〜10Sd及び底面部10Cが接続される接続部の外面側には、面取りのための曲面10Gが形成されていてもよい。
なお、ベゼル10の開口10E側から見た断面形状は、矩形に限らず、円形、楕円形又は四角形以外の多角形等の形状であってもよい。ベゼル10の開口10E側から見た断面形状は、ベゼル10の内側に後述するアンカ(係合部材)11(図5A,図5B参照)を配置することができ、チャイルドシートに設けられた係合部材がベゼル10の内側に挿入されてアンカ11と係合可能な形状であればよい。
ベゼル10は、周面部10Saが周面部10Scに対して上側に位置し、周面部10Sbが周面部10Sdに対して右側に位置するように、車両用シート1に配置される。言い換えれば、ベゼル10は、周面部10Scが周面部10Saに対して下側に位置し、周面部10Sdが周面部10Sbに対して左側に位置するように、車両用シート1に配置される。従って、ベゼル10が車両用シート1に配置された状態では、周面部10Saはベゼル10の上面となり、周面部10Scはベゼル10の下面となる。また、周面部10Sbはベゼル10の右側面となり、周面部10Sdはベゼル10の左側面となる。
ベゼル10の底面部10Cには、後述するアンカ(係止部材)11(図5A,図5B参照)が貫通するアンカ貫通部(アンカ挿通部)10Dが形成されている。アンカ11は貫通部10Dを挿通してベゼル10の内側に形成された内側空間(アンカ収容室)10Fに挿入される。
アンカ貫通部10Dは、2つの円形の孔10Daと、2つの円形の孔10Daの間で底面部10Cを切り開いた切開部10Dbとを有する。本実施例では、孔10Daは円形であるが、これはアンカ11の形状に合わせている。すなわち本実施例では、図5A,図5Bに示すように、アンカ11は断面形状が円形の丸棒で構成されており、このアンカ11の断面形状に合わせて孔10Daを円形にしている。
孔10Daの形状はアンカ11の断面形状に合わせ、孔10Daの開口縁とアンカ11との間にできる隙間の間隔を小さくすることが好ましい。このため、アンカ11が円形以外の形状の場合は、孔10Daの形状はアンカ11の形状に合わせて円形以外の形状にすればよい。これにより、孔10Daの開口縁とアンカ11との間にできる隙間の間隔を小さくすることができ、車両用シート1のベゼル10近傍の意匠性を向上することができる。
また切開部10Dbは、棒状の部材が折り曲げられた形状を成すアンカ11をベゼル10の外側から底面部10Cを挿通させてベゼル10の内側空間(アンカ収容室)10Fに挿入するためのものである。従って、車両用シート1の組立工程において、切開部10Dbが開き、アンカ11がベゼル10のアンカ貫通部10Dを貫通することができればよい。アンカ11がベゼル10のアンカ貫通部10Dを貫通した後は、切開部10Dbは閉じて隙間ができない状態であることが好ましい。切開部10Dbの隙間を無くすか、或いはできる限り隙間間隔を小さくすることにより、車両用シート1のベゼル10近傍の意匠性を向上することができる。
本実施例では、周面部(側面部)10Sa及び周面部(側面部)10Scに、周面部(側面部)10Saの外面及び周面部(側面部)10Scの外面から外方に向かって突出する突状部10Bを設けている。突状部10Bは開口10Eから底面部10Cに向かう方向(ベゼル10の奥行き方向)において、離間した複数の位置に設けられている。本実施例では、ベゼル10の奥行き方向において、異なる2カ所に突状部10Bを設けている。なお、ベゼル10の奥行き方向はチャイルドシートの係合部材を挿入する方向である。
なお本実施例では、突状部10Bはベゼル10に樹脂材で一体に成型されている。
突状部10Bは、突状部10Bが設けられる周面部10Sa〜10Sdの開口10Eの縁に沿う方向に延設される。この場合、突状部10Bは、ベゼル10の奥行き方向に垂直な平面(仮想平面)に沿う方向に延設される。
すなわち本実施例では、周面部10Saに設けられた突状部10Bは周面部10Saにおける開口10Eの縁に沿う方向に延設され、周面部10Scに設けられた突状部10Bは周面部10Scにおける開口10Eの縁に沿う方向に延設される。突状部10Bは開口10Eの縁に沿う方向に連続した一つの突状部として設けられている。
特に本実施例では、周面部10Saに設けられた突状部10Bは周面部10Saにおける開口10Eの縁及び前述の仮想平面と平行に延設され、周面部10Scに設けられた突状部10Bは周面部10Scにおける開口10Eの縁及び前述の仮想平面と平行に延設されている。
突状部10Bは、ベゼル10を車両用シート1に安定して保持する機能を有するが、この機能については後述する。
次に、図5A及び図5Bを用いて、ベゼル10の車両シート1への組み付け構造について説明する。
図5Aは、図2のIIIA−IIIA断面を示すシートバック3の部分断面図である。図5Bは、図2のIIIB−IIIB断面を示すシートバック3の部分断面図である。
シートバック3は、フレーム13の周りをクッション材7で覆い、更にクッション材7を表皮材(トリムカバー)8で被覆して構成されている。シートクッション2及びヘッドレスト4もそれぞれのフレーム13の周りをクッション材7で覆い、更にクッション材7を表皮材8で覆って構成されている。クッション材7は、例えば発泡ウレタン等の発泡材で構成され、パッドと呼ぶ場合もある。
クッション材7には、アンカ11及びベゼル10を収容する空間14が形成されている。空間14にベゼル10が配置されている。
ベゼル10は、シートバック3の表側(着座する側)に開口10Eが開口し、底面部10Cが開口10Eに対して車両用シート1の裏面(背面)側に位置するように、配置される。ベゼル10の周面部(周壁)10Sa〜10Sdの外面側にはクッション材7が充填され、クッション材7は周面部10Sa〜10Sdの外面側に接触している。そして周面部(周壁)10Sa,10Scの外面に設けられた突状部10Bがクッション材7に食い込むことによって、ベゼル10はクッション材7に保持されている。
ベゼル10は、クッション材7の内面7A及び車両用シート1の裏面側を覆い、シートバック3の内部を覆い隠す。
アンカ11は、丸棒が折り曲げられた形状を成しており、車両用シート1の裏面側から表側に延設された2本のサイドバー11Bと、2本のサイドバー11Bの間を接続するフロントバー11Aとを有する。2本のサイドバー11Bの後端部(車両用シート1の裏面側の端部)は、溶接等の固定手段によりフレーム13に固定されている。
図5Bに示すように、サイドバー11Bはアンカ貫通部10Dの孔10Daを貫通して、ベゼル10の底面部10Cの裏面側からベゼル10の内側に形成された内側空間(アンカ収容室)10Fに挿入される。アンカ11をベゼル10の内側空間10Fに挿入する際には、フロントバー11Aはベゼル10の底面部10Cに形成された切開部10Dbを押し開いて内側空間10Fに挿入される。フロントバー11Aが切開部10Dbを通過して内側空間10Fに挿入されると、切開部10Dbは図5Aに示すように閉じた状態に戻る。このために、ベゼル10は可撓性素材で形成される。
本実施例では、ベゼル10の周面部10Sa〜10Sdを包むように発泡させた発泡ウレタン(ウレタンフォーム)とベゼル10とが一体となっている。すなわちベゼル10は、クッション材7と一体となって、クッション材7に保持されている。ベゼル10が一体となったクッション材7は車両用シート1のフレーム13や図示しないワイヤ及び板金などの構造物を覆うように、車両用シート1に組み付けられる。このとき、ベゼル10の底面部10Cに形成されたアンカ貫通部10Dにフレーム13に固定されたアンカ11を挿通させる。構造物を覆うように組み付けられたクッション材7は表皮材8で被覆され、車両用シート1が組み立てられる。
本実施例によれば、ウレタンの発泡が完了した時点、すなわちクッション材7の成型が完了した時点で、突状部10Bがクッション材7に食い込んだ状態となり、ベゼル10とクッション材7とが一体となる。また、クッション材7に形成された空間14は、クッション材7を成型する際に、ベゼル10によって形成される。そして、ベゼル10はクッション材7に保持されることにより、表皮材8に縫合する必要はない。
ベゼル10は、車両用シート1への組み付け時に、底面部10Cのアンカ貫通部10Dの周囲を除いてはほとんど変形しない。仮にアンカ11をアンカ貫通部10Dに挿通する際に、ベゼル10の周面部10Sa〜10Sdに変形が生じるとしてもわずかな変形で済む。ベゼル10の周面部10Sa〜10Sdにおける、わずかな変形に対しては、クッション材7が追従することができる。このため、突状部10Bがクッション材7に食い込んだ状態を維持することができる。
また、発泡ウレタンにはベゼル10の周面部10Sa〜10Sdとの間に粘着力を生じる。このため、ベゼル10のわずかな変形に対しては、クッション材7はベゼル10の周面部10Sa〜10Sdに接触した状態を維持することができる。また、クッション材7と突状部10Bとがクッション材7が有する粘着力により粘着していることにより、ベゼル10に対してクッション材7から引き抜こうとする力が作用した場合に、大きな抵抗力を発揮することができる。このため、突状部10Bがクッション材7に食い込んだ状態を維持することができる。また、クッション材7が有する粘着力は、ベゼル10をクッション材7に保持するための保持力にも寄与し、ベゼル10のクッション材7からの抜け落ちを防止する効果を向上させる。
チャイルドシートの係合部材をアンカ11に係合する際にも、ベゼル10には実質的に変形が生じない。このため、チャイルドシート係合部材の係合時においても、突状部10Bがクッション材7に食い込んだ状態を維持することができる。
また、周面部10Sa〜10Sdは断面が矩形を成し、車両用シート1の裏面側の端部に底面部10Cを有するようにベゼル10を形成している。すなわち開口10E及び底面部10Cが矩形を成し、車両用シート1の裏面側の端部に底面部10Cを有するようにベゼル10を形成している。これにより、周面部10Sa〜10Sdがその形状を維持するための剛性を高めることができる。さらに、開口10Eの全周に鍔部10Aを設けることにより、ベゼル10がその形状を維持するための剛性を、より高めることができる。これにより、突状部10Bnのクッション材7への食い込みが解除されるようなベゼル10の変形を抑制することができる。
クッション材7の表面は表皮材8によって被覆される。表皮材8には、ベゼル10の開口10Eに対応する部分に開口部8Bが形成されており、車両用シート1の表面側(着座側)からベゼル10の奥部の底面部10Cを見ることができる。また開口8Bを通してベゼル10の内側空間10Fに配置されたアンカ10のフロントバー11Aとサイドバー11Bの一部とを見ることができる。
本実施例では、表皮材8の開口部8Bの周縁部8Aをベゼル10の鍔部10Aに縫合していない。表皮材8の開口部8Bの周縁部8Aは、端末を折り返して縫合することにより、端末処理されている。表皮材8の開口部8Bの周縁部8Aはベゼル10の鍔部10Aを被覆するだけでもよいが、表皮材8の開口部8Bの周縁部8Aをベゼル10の鍔部10Aに止着したい場合には、図5A及び図5Bに示すように、繰り返し着脱することができる面ファスナなどの止着部材9を介して、端末処理した開口部8Bの周縁部(端末処理部)8Aをベゼル10の鍔部10Aに止着すると良い。
次に、図6を用いて、突状部10Bの構造について説明する。
図6は、ベゼル10の外面に形成した突状部10Bの形状を示す断面図(図4BのVI−VI断面図)である。
突状部10Bはベゼル10をクッション材7に対して保持するように機能する。ベゼル10のシートバック3の裏面側への抜け落ちは鍔部10Aにより防ぐことができる。このため、突状部10Bはシートバック3の表面側への抜け落ちを防ぐ効果を高めるように設けられる。
突状部10Bは、図6における断面形状が三角形を成している。突状部10Bの、シートバック3の表面側の面10B1は、周面部10Scに対して垂直に形成されている。また、突状部10Bの、シートバック3の裏面側の面10B2は、周面部10Scに対して傾斜している。ベゼル10のシートバック3の表面側への抜け落ちを防ぐために、面10B1は周面部10Scにおける開口10E側の面部分10Sc1との間に成す角度θ1が90度以下に形成されることが好ましい。角度θ1は、少なくとも面10B2と周面部10Scにおける底面部10C側の面部分10Sc2との間の角度θ2よりも小さくなるように、突状部10Bが形成される。
突状部10Bは、図6における断面形状を矩形とし、面10B2を周面部10Scに対して垂直に形成してもよい。或いは、面10B2と面部分10Sc2との間の角度θ2を90度以下に形成してもよい。これにより、ベゼル10のシートバック3の裏面側への抜け落ちを防止する効果を向上することができる。
次に、図7A〜図7Cを用いて、突状部10Bの変更例について説明する。
図7Aは、ベゼル(枠体)10の第1変更例を示す斜視図である。
本変更例では、突状部10Bが周面部10Sa〜10Sdの全面に設けられている。この場合、周面部10Sa〜10Sdに設けられる突状部10Bは、ベゼル10の奥行き方向に垂直な平面(仮想平面)に沿う方向に延設される。
突状部10Bは、ベゼル10のクッション材7からの抜け落ちを防止できれば、周面部10Sa〜10Sdのいずれか一面に設ける構成であってもよい。すなわち突状部10Bは、ベゼル10のクッション材7からの抜け落ちを防止できる状態で、周面部10Sa〜10Sdの少なくとも一面に設けられていればよい。
図7Bは、ベゼル(枠体)10の第2変更例を示す斜視図である。
本変更例では、突状部10Bは周面部10Sa,10Scにおける開口10Eの縁に沿う方向に複数個に分割されて不連続に設けられている。
図7Cは、ベゼル(枠体)10の第3変更例を示す斜視図である。
本変更例では、図7Bの突状部10Bが周面部10Sa〜10Sdの全面に設けられている。この場合、周面部10Sa〜10Sdに設けられる複数個に分割された突状部10Bは、ベゼル10の奥行き方向に垂直な平面(仮想平面)に沿う方向に一列に配置される。
図7Bの突状部10Bは、ベゼル10のクッション材7からの抜け落ちを防止できれば、周面部10Sa〜10Sdのいずれか一面に設ける構成であってもよい。すなわち図7Bの突状部10Bは、ベゼル10のクッション材7からの抜け落ちを防止できる状態で、周面部10Sa〜10Sdの少なくとも一面に設けられていればよい。
上記のように、本発明に係る実施例によれば、ベゼル10により車両用シート1の内側を覆い隠すことができ、外観品質の低下が避けられる。また、ベゼル10に設けた突状部10Bにより、ベゼル10のクッション材7からの抜け落ちを防止することができる。このため、ベゼル10と表皮材8とを縫合する必要がなく、表皮材8の縫製が簡略化される。このため車両用シート1の製造が容易になり、製造時間を短縮することができると共に、製造コストを低減することができる。
本実施例では、発泡ウレタン(ウレタンフォーム)をモールド成型する際に、ベゼル10を一体にしてモールド成型する。このため、アンカ11を挿入するクッション材7の空間14を成型するための型を必要としない。これにより、製造設備にかかるコストを低減できる。
上述した実施例は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。特に、本実施例で説明した矩形や角度は理想的な形状や角度を説明したものであり、技術範囲内での変形や変更はこの発明に包含される。
1…車両用シート、2…シートクッション、3…シートバック、4…ヘッドレスト、7…クッション材、8…表皮材(トリムカバー)、8A…表皮材の開口部の周縁部(端末処理部)、8B…表皮材の開口部、9…止着部材、10…ベゼル(枠体)、10A…ベゼルの鍔部、10Sa〜10Sd…ベゼルの周面部(側面部)、10A…ベゼルの鍔部、10B…ベゼルの突状部、10C…ベゼルの底面部、10D…ベゼルのアンカ貫通部(アンカ挿通部)、10Da…アンカ貫通部の円形孔、10Db…アンカ貫通部の切開部、10E…ベゼルの開口、10F…ベゼルの内側空間(アンカ収容室)、10G…ベゼルの曲面部、11…アンカ、11A…アンカのフロントバー、11B…アンカのサイドバー、13…フレーム、14…クッション材の空間。

Claims (7)

  1. 搭乗者の座面となるシートクッションと、前記シートクッションの後端部に位置して立設されるシートバックと、前記シートクッション又は前記シートバックのいずれか一方に設けられチャイルドシートに設けられる係合部材が係合されるアンカと、前記アンカの周囲を囲む枠体と、を備え、前記シートクッション及び前記シートバックはフレームと前記フレームを覆うクッション材と前記クッション材の表面を被覆する表皮材とを有し、前記アンカが前記シートクッション又は前記シートバックのいずれか一方の前記フレームに固定された車両用シートにおいて、
    前記枠体は外表面に前記クッション材に食い込む突状部を備えていることを特徴とする車両用シート。
  2. 請求項1に記載の車両用シートにおいて、
    前記枠体は、車両用シートの着座側に開口する開口と、車両用シートの裏面側に設けられた底面部と、チャイルドシートに設けられる係合部材が挿入される方向に沿って前記開口と前記底面部との間に設けられる周面部と、を備え、
    前記突状部は、前記周面部に設けられていることを特徴とする車両用シート。
  3. 請求項2に記載の車両用シートにおいて、
    前記枠体は、前記開口の周囲に鍔部を有することを特徴とする車両用シート。
  4. 請求項3に記載の車両用シートにおいて、
    前記表皮材は、前記枠体の前記開口に対応する部位に開口部を有し、
    前記表皮材の前記開口部の周縁部を、繰り返し着脱することができる止着部材を介して、前記枠体の前記鍔部に止着したことを特徴とする車両用シート。
  5. 請求項4に記載の車両用シートにおいて、
    前記突状部は前記開口の側を向く面を有し、
    前記開口の側を向く前記突状部の面と、前記突状部が設けられる周面部の、前記突状部よりも前記開口の側の面部分との間に成す角度が、90度以下であることを特徴とする車両用シート。
  6. 請求項5に記載の車両用シートにおいて、
    前記クッション材は、前記クッション材が有する粘着力により、前記枠体に粘着していることを特徴とする車両用シート。
  7. 請求項6に記載の車両用シートにおいて、
    前記クッション材は発泡材であり、
    前記クッション材が有する粘着力は前記クッション材の発泡成型時に生じる粘着力であることを特徴とする車両用シート。
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