JP6359596B2

JP6359596B2 - 車両用シート

Info

Publication number: JP6359596B2
Application number: JP2016143593A
Authority: JP
Inventors: 宏之藤井; ガルシアジョナサン; 憲吾片岡; 野村　誠; 誠野村; 和久西村; 加奈枝月舘
Original assignee: Honda Motor Co Ltd; Tachi S Co Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd; Tachi S Co Ltd
Priority date: 2016-07-21
Filing date: 2016-07-21
Publication date: 2018-07-18
Anticipated expiration: 2036-07-21
Also published as: US10011206B2; US20180022245A1; JP2018012434A

Description

本発明は、チャイルドシートを保持するアンカを有した車両用シートに関する。

チャイルドシートの車両用シートへの固定方式として国際標準規格ＩＳＯ−ＦＩＸがある。このＩＳＯ−ＦＩＸタイプのチャイルドシートを固定可能とするＩＳＯ−ＦＩＸ対応アンカを収納する車両用シートの背景技術として、特開２０１５−３６２８２号公報（特許文献１）がある。特許文献１には、ベゼルをパッド凹部に取付けてパッド凹部を隠しても、アンカのためにベゼルの底壁に設けられた底穴など通してパッド凹部が見えて、外観品質が損なわれるという課題に対して、チャイルドシートに設けられた係合部材が係合されてチャイルドシートを保持するアンカを有し、アンカを収納する凹部がシートクッション後端、シートバック下端のいずれかでパッドに形成され、パッドを覆うトリムカバーがパッド凹部の上で開口され、ベゼルをトリムカバーの上からパッド凹部に被せてパッド凹部を隠した車両用シートにおいて、前記ベゼルは、当該ベゼルの底壁となる上下のフラップを一体に有して可撓性素材から成形され、上下のフラップの後方に空間を残して前記パッド凹部に被せられ、前記チャイルドシートに設けられた係合部材は、前記ベゼルの上下のフラップを後方に押圧して前記パッド凹部の後方の空間に逃がしながら、または前記上下のフラップを後方に押圧することなく、前記アンカに係合される構成の車両用シートが開示されている。

特開２０１５−３６２８２号公報

特許文献１においては、ベゼルは別体のキャップを有しており、キャップはベゼルと同一の可撓性素材、たとえばエラストマーなどから成形される。また、キャップはベゼルの開口に対応した形状とされ、キャップはベゼルに着脱自在に取付ける係合突起等の係合部材を有し、ベゼル側も係合溝等の係合部材を有して、それぞれの係合部材によりキャップはベゼルに取付けられている。

このように、特許文献１は、キャップ及びベゼルを有し、さらにキャップ及びベゼルは、キャップをベゼルに着脱自在に取付ける係合部材を必要としているため、構造が複雑で、部品点数が増加するという問題があった。

本発明はこれらの課題に鑑みなされたものであって、チャイルドシートを保持するアンカを収納するアンカ収納凹部を覆うキャップとして、構造が簡単で、部品点数の少ない車両用シートを提供することを目的とする。

上記課題を解決するために、本発明は、その一例を挙げるならば、チャイルドシートに設けられた係合部材が係合するアンカを収納するアンカ収納凹部がシートを構成するパッドに形成されている車両用シートであって、アンカ収納凹部は側面部と底部で構成され、アンカ収納凹部を覆うキャップを備え、キャップは、フランジ部と本体部とスリット部を有し、本体部はアンカ収納凹部の側面部の内径よりも大きな径を持つものであり、キャップをアンカ収納凹部の側面部に沿って挿入したときアンカとスリット部が係合するとともに、アンカ収納凹部の側面部とキャップの本体部が圧接することにより、キャップをアンカ収納凹部に着脱自在に取付ける構造とした。

本発明によれば、チャイルドシートを保持するアンカを収納するアンカ収納凹部を覆うキャップとして、構造が簡単で、部品点数の少ない車両用シートを提供することができる。

実施例１における車両用シートの概略斜視図である。実施例１におけるＩＳＯ−ＦＩＸ対応アンカを収納するアンカ収納凹部の拡大模式図である。実施例１におけるアンカ収納凹部を覆うキャップの模式図である実施例２におけるアンカ収納凹部を覆うキャップの模式図である実施例３における車両用シートの概略斜視図である。

以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。

図１は本実施例における車両用シートの概略斜視図である。図１において、車両用シート１は、シートバック２、シートクッション３を備え、チャイルドシートの車両用シート１への固定方式として国際標準規格ＩＳＯ−ＦＩＸに対応した、ＩＳＯ−ＦＩＸタイプのチャイルドシートを固定可能とするＩＳＯ−ＦＩＸ対応アンカ４を有している。チャイルドシートに設けられた係合部材が車両用シート１のアンカ４に係合されることでチャイルドシートは保持される。そして、アンカ４を収納するアンカ収納凹部５がシートバック２の下端に形成されている。なお、アンカ収納凹部５はシートクッション３の後端に配置されていてもよい。

図１の左側図は、シートバック２のアンカ収納凹部５の周辺を拡大した図であり、アンカ収納凹部５内には、アンカ４が見えるように配置されている。これにより、チャイルドシートに設けられた係合部材をアンカ４に係合するとき、目視でアンカ４の位置を確認できるので操作しやすいという利点がある。６はアンカ収納凹部５を覆うキャップであり、チャイルドシートを装着しない場合の、アンカ収納凹部５を覆うカバーであり、チャイルドシート非装着時に外観意匠の低下を防止するための部材である。

図２は、本実施例におけるＩＳＯ−ＦＩＸ対応アンカを収納するアンカ収納凹部５の拡大模式図である。シートバック２は、クッションフレームに発泡ウレタン等の発泡材からなるパッドを被せ、パッドをトリムカバーで被覆して構成されている。図２において、アンカ４を収納するアンカ収納凹部５がパッドに形成されており、アンカ収納凹部５は底部７と側面部８で構成され、側面部８は布等の可撓性素材からなりトリムカバー９の端部と縫製されてアンカ収納凹部５が形成されている。

図３は、本実施例におけるアンカ収納凹部５を覆うキャップ６の模式図である。図３において、（Ａ）は斜視図、（Ｂ）は横断面図、（Ｃ）は背面図を示している。図３に示すように、キャップ６はフランジ部１０と本体部１１からなり、スリット部１２を有している。キャップ６はウレタン等の可撓性素材で、フランジ部１０と本体部１１が一体成型されたものであり、図２に示したアンカ収納凹部５の側面部８に沿って挿入することでアンカ収納凹部５に装着される。その際、アンカ収納凹部５内のアンカ４とスリット部１２が係合することで、スリット部１２が、キャップ６の位置合わせと同時にキャップ６の保持機能を有している。また、図３（Ｃ）に示すように、キャップ６の本体部１１は、アンカ収納凹部５の側面部８の内径よりも少し大きな径を持ち、ふくらみを持たせる構造とする。これにより、アンカ収納凹部５の側面部８とキャップ６の本体部１１が圧接することにより、ウレタン等の可撓性素材の反発力と摩擦力によって、キャップ６をアンカ収納凹部５に着脱自在に取付けることができる。すなわち、キャップをアンカ収納凹部に着脱自在に取付ける係合部材を必要とせず、構造が簡単で、部品点数の少ない車両用シートを提供することができる。なお、キャップ６は柔軟性を有するので、着座時に異物感を与えることもなく、また、摩擦により他の部材を壊してしまうこともない。

なお、キャップ６は比較的硬質な樹脂素材でもよい。その際でも、アンカ収納凹部５の側面部８とキャップ６の本体部１１が圧接することにより、アンカ収納凹部５の側面部８の可撓性素材の反発力と摩擦力によって、キャップ６をアンカ収納凹部５に着脱自在に取付けることができる。

また、キャップ６はフランジ部１０と本体部１１が一体成型でなく、別素材で構成されて接着または固定されていてもよく、上記と同様に、キャップ６をアンカ収納凹部５に着脱自在に取付けることができる。

また、キャップ６の前面には、操作者がアンカ収納凹部５への装着、脱着の操作がしやすいように、指でつまめる窪み１３を有している。

また、キャップ６をトリムカバー９と同様の色に着色することで、トリムカバーによる被覆を不要とし、簡単、安価な構成で、キャップ６のアンカ収納凹部５への装着時の外観意匠の低下をさらに抑えることができる。

図４は、本実施例におけるアンカ収納凹部５を覆うキャップ１４の模式図である。図４において、（Ａ）は斜視図、（Ｂ）は横断面図を示している。図４に示すように、本実施例におけるキャップ１４は、実施例１と同様に、フランジ部１５と本体部１６からなり、スリット部１７、窪み１９を有している。本実施例におけるキャップ１４は、エラストマー等のソフトシェル素材であり、フランジ部１０と本体部１１が一体成型されたものである。基本的な構成と効果は実施例１と同様であり、その説明は省略するが、本実施例で特徴的な部分は、本体部１６に突起部１８を有し、また、本体部１６内部をリブ構造としてその間を肉抜き構造とした点である。

すなわち、アンカ収納凹部５の側面部８とキャップ１４の本体部１６の突起部１８が圧接することにより、キャップ１４をアンカ収納凹部５に着脱自在に取付けることができる。すなわち、キャップをアンカ収納凹部に着脱自在に取付ける係合部材を必要とせず、構造が簡単で、部品点数の少ない車両用シートを提供することができる。また、リブ構造と肉抜き構造とすることで材料費を削減できる。

また、実施例１と同様に、キャップ１４をトリムカバー９と同様の色に着色することで、トリムカバーによる被覆を不要とし、簡単、安価な構成で、キャップ１４のアンカ収納凹部５への装着時の外観意匠の低下をさらに抑えることができる。

図５は、本実施例における車両用シートの概略斜視図である。本実施例では、ＩＳＯ−ＦＩＸタイプのチャイルドシートを固定可能とするＩＳＯ−ＦＩＸ対応アンカ４を収納するアンカ収納凹部２０がシートバック２の上下に亘って形成されている点が実施例１，２と異なる。すなわち、アンカ収納凹部２０はシートバック２の下端のみではなく、その上に延びる形状を有している。そして、チャイルドシートを装着しない場合は、アンカ収納凹部２０を覆うカバーであり、チャイルドシート非装着時に外観意匠の低下を防止するためのキャップ２１を備える。これにより、チャイルドシートを装着している場合は、キャップ２１は本来の目的としては不要となるが、ある程度の長さを有するのでクッションとしての機能を持たせることができる。また、アンカ収納凹部２０を縦長にすることでデザイン性も確保することができる。

なお、本実施例では、アンカ収納凹部を縦長としたが、これに限定されるものではなく、例えば横長としてもよく、アンカを収納でき、チャイルドシートに設けられた係合部材がアンカに係合するのに支障をきたさない範囲で任意の形状としてもよい。

以上実施例について説明したが、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。

１：車両用シート、２：シートバック、３：シートクッション、４：アンカ、５、２０：アンカ収納凹部、６、１４、２１：キャップ、７：底部、８：側面部、９：トリムカバー、１０、１５：フランジ部、１１、１６：本体部、１２、１７：スリット部、１３、１９：窪み、１８：突起部

Claims

チャイルドシートに設けられた係合部材が係合するアンカを収納するアンカ収納凹部がシートを構成するパッドに形成されている車両用シートであって、
前記アンカ収納凹部は側面部と底部で構成され、
前記アンカ収納凹部を覆うキャップを備え、
該キャップは、フランジ部と本体部とスリット部を有し、該本体部は前記アンカ収納凹部の前記側面部の内径よりも大きな径を持つものであり、
さらに前記キャップは、ソフトシェル素材で成型されており、前記キャップの前記本体部は、突起部を有し、内部をリブ構造として肉抜き構造であり、
前記キャップを前記アンカ収納凹部の前記側面部に沿って挿入したとき、前記アンカと前記スリット部が係合するとともに、前記アンカ収納凹部の前記側面部と前記キャップの前記本体部が圧接することにより、前記キャップを前記アンカ収納凹部に着脱自在に取付けることを特徴とする車両用シート。
請求項１に記載の車両用シートであって、
前記キャップは、可撓性素材で一体成型されていることを特徴とする車両用シート。
請求項１に記載の車両用シートであって、
前記アンカ収納凹部の前記側面部は可撓性素材からなり前記シートを構成するパッドを被覆するトリムカバーの端部と縫製されて前記アンカ収納凹部を形成していることを特徴とする車両用シート。
請求項１に記載の車両用シートであって、
前記キャップの前記本体部は、ふくらみを持たせる構造であることを特徴とする車両用シート。
請求項１に記載の車両用シートであって、
前記キャップは、前面に窪みを有していることを特徴とする車両用シート。
請求項３に記載の車両用シートであって、
前記キャップは、前記トリムカバーと同様の色に着色されていることを特徴とする車両用シート。