JP6224431B2 - ヘッドレスト及び車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は車両の搭乗者が頭部を当てるヘッドレストに関する。また、本発明はヘッドレストを備えた車両用シートに関する。
従来、特許文献1及び特許文献2によれば、車両用のヘッドレストに関連してスイッチ部品を使用することが知られている。また、特許文献3、特許文献4及び特許文献5によれば、車両用のヘッドレストにスイッチを設けることが知られている。
また、従来、特許文献6によれば、ヘッドレストの一部分をコアパネル(すなわち芯材)とは別の部品である樹脂ガーニッシュ(すなわち樹脂装飾部品)で覆うことが知られている。
実開昭60−130755号公報 実公平3−115号公報 特開昭62−200997号公報 特開昭62−286824号公報 実用新案登録第3044842号公報 実開平5−1352号公報
従来、特許文献1及び特許文献2に示されたようなスイッチ部品を、特許文献3、特許文献4及び特許文献5に示されたようにヘッドレストの適所に取り付ける場合には、スイッチ部品を固定するための専用のフレームをヘッドレストピラーフレームに付設していた。さらに、表皮材(すなわちトリムカバー)を止めるための専用のフレームをピラーフレームに付設していた。このため、ヘッドレストの構造が複雑であり、ヘッドレストの部品点数が多くなり、ヘッドレストのコストが高かった。
また、ヘッドレストに樹脂ガーニッシュを付設する場合には、樹脂ガーニッシュを取り付けるための機構をヘッドレストの内部に設けなければならないので、ヘッドレストの構造が複雑であり、ヘッドレストの部品点数が多くなり、ヘッドレストのコストが高かった。
本発明は、従来のヘッドレストにおける上記の問題点に鑑みて成されたものであって、ヘッドレストにスイッチその他の部品を取り付けたり、何等かの装飾を施したりする場合に、フレームの構成を簡素化し、ヘッドレストの部品点数を少なくし、ヘッドレストのコストを低減することを目的とする。
本発明に係るヘッドレストは、芯材と、当該芯材の表面を覆っており頭が当たったときにクッション性を呈する弾性体と、音を発生するスピーカと、前記芯材、前記弾性体及び前記スピーカを包囲する表皮材とを有するヘッドレストにおいて、前記表皮材には芯材視認用開口が設けられており、前記芯材の一部分は前記表皮材を取り囲む外部領域に前記芯材視認用開口を通してつながっていることを特徴とする。
「つながっている」とは、芯材の一部分が外部に露出すること、臨み出ること、指で触れることができること、等を含む意味である。また、芯材の一部分に薄いフィルムが貼着される場合も含まれる。
本発明に係るヘッドレストにおいては、前記表皮材を取り囲む外部領域につがっている前記芯材の一部分の周囲に溝、望ましくは環状の溝を設け、前記表皮材の芯材視認用開口の縁部を前記溝に挿入させて表皮材を止める。これにより、表皮材を止めるための構成を簡素化できる。
本発明に係るヘッドレストにおいては、前記表皮材を取り囲む外部領域につがっている前記芯材の一部分にスイッチを設けることができる。こうすれば、ヘッドレストにスイッチを設置する場合のヘッドレストの内部構造を簡素化できる。
本発明に係るヘッドレストにおいて、前記芯材は、頭に近い部分である前側芯材と頭から遠い部分である後側芯材とを結合することによって形成でき、前記前側芯材と前記後側芯材との間に2つの区分けされた空間を形成でき、前記空間の1つを前記スピーカのためのエンクロージャとして機能させることができ、前記空間の他の1つに前記スイッチのための回路を収納することができ、前記スイッチが設けられている前記芯材の一部分は前記前側芯材と一体に形成することができ、さらに前記スピーカ及び前記回路を前記前側芯材に取り付けることができる。この構成により、スピーカの音質を向上させることができる。
この発明の態様においては、芯材によってスピーカのためのエンクロージャを形成した。従来のヘッドレストではエンクロージャを含んだスピーカをヘッドレストの左右の横方向に設置していたため、全体的なスピーカの大きさが非常に大きくなっていた。これに対し、本発明の態様によればヘッドレストの中央にスピーカを配置することができ、そのため、スピーカを内蔵していないヘッドレストと同じ大きさのヘッドレストにスピーカを組み込むことが実現できた。
上記構成において「エンクロージャ」はスピーカに用いられるエンクロージャである。このエンクロージャは、スピーカの後部から出る音がスピーカの前部から出る音に干渉することを防止するための音響要素である。このエンクロージャとしては例えば次のような種類のものが考えられる。
1.平面バッフル型
平面バッフル型は、図12(a)に示すように、スピーカ101を単なる板102に取り付けたものである。平面バッフル型は、スピーカ101の後方に出た音がスピーカ101の前方へ回り込むことを板102によって遮るという構成を有している。
2.密閉型
密閉型は、図12(b)に示すように、箱103を密閉し、スピーカ101の後方に出た音がスピーカ101の前方へ出た音に影響を及ぼすことを、ほぼ完全に遮断する構成を有している。
3.バスレフ型
バスレフ型は、図12(c)に示すように、箱103の前面や背面に貫通穴104を設け、スピーカ101の後方に出た音、特に低音を共振によって増強する構成を有している。
4.その他
エンクロージャとしては、上記の各種類のものの他、バックロードホーン型、ドロンコーン型、フロントロードホン型、等といったその他の構成のものも含まれる。
本発明に係るヘッドレストにおいては、前記芯材の一部分を意匠的な要素とすることができる。従来は、樹脂ガーニッシュを用いて意匠的な要素を付与していたが、この従来手法によればヘッドレストの内部構造が複雑になったり、部品点数が多くなったり、コストが高くなるという問題があった。これに対し、ここに示した発明態様によれば、樹脂ガーニッシュを用いる必要が無くなるので、ヘッドレストの内部構造が簡単になり、部品点数を低減でき、コストを安くできる。
次に、本発明に係る車両用シートは、搭乗者が座る部分であるシートクッションと、搭乗者が背を当てる部分であるシートバックと、前記シートバックに装着されており搭乗者の頭が当たる部分であるヘッドレストとを有する車両用シートにおいて、前記ヘッドレストは以上に記載した構成のヘッドレストであることを特徴とする。
本発明に係るヘッドレストによれば、表皮材に設けた芯材視認用開口を通して芯材の一部分が表皮材を取り囲む外部領域につながっている。この芯材の一部分は各種の機能達成部分、例えば操作部、意匠要素部として使用できる。従来、操作部や意匠要素部を実現するためには、操作部ユニットや樹脂ガーニッシュといった意匠要素部をヘッドレストに個別に組み付けていた。この組付けの際には、操作部ユニットや意匠要素部ユニット等のための専用の組付け用フレームをヘッドレストの内部に設けなければならなかった。このため、従来のヘッドレストでは構造が複雑になったり、部品点数が多くなったり、コストが高くなる等の問題があった。これに対し、本発明のヘッドレストによれば、芯材の一部分を各種の機能達成部として用いることができるので、各種の機能達成部をヘッドレストに付加する際にヘッドレストの内部構造が複雑になることがなく、部品点数が多くなることも無い。
本発明に係るヘッドレスト及び車両用シートのそれぞれの一実施形態を示す斜視図である。 図1のヘッドレストを拡大して示す斜視図である。 図2のヘッドレストを背後方向から見た状態を示す斜視図である。 図2のヘッドレストの構成要素であるヘッドレストフレームを示す斜視図である。 図4のヘッドレストフレームの分解斜視図である。 図2における切断面Aに沿った横縦断面図である。 図3における切断面Bに沿った正縦断面図である。 図3における切断面Cに沿った平面断面図である。 図4に示すヘッドレストフレームの芯材の内部に設けられるメッシュ板の平面図である。 本発明に係るヘッドレストの他の実施形態を示す斜視図である。 図10のヘッドレストの構成要素であるヘッドレストフレームを示す斜視図である。 エンクロージャの例を示す図である。
以下、本発明に係るヘッドレスト及び車両用シートを実施形態に基づいて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことはもちろんである。また、本明細書に添付した図面では特徴的な部分を分かり易く示すために実際のものとは異なった比率で構成要素を示す場合がある。
図1は本発明に係るヘッドレスト及び車両用シートのそれぞれの一実施形態を示している。ここに示す車両用シート1は、は、例えば、車両の一種類である自動車の内部に設置される複数のシートのうちの1つである。車両用シート1は、搭乗者が座る部分であるシートクッション2と、搭乗者が背中を当てる部分であるシートバック3と、シートバック3に装着されたヘッドレスト4とを有している。
ヘッドレスト4は、図2に示すように、ヘッドレストフレーム8とカバー9と操作部5とを有している。図3はヘッドレスト4を背後から見た様子を示している。図2に戻ってヘッドレストフレーム8は、図4に示すように、芯材6とピラーフレーム7a,7bと操作部5とを有している。芯材6は、前側芯材14と後側芯材15とを結合することによって形成されている。芯材14,15は硬質樹脂、例えばPP(ポリプロピレン)、ABS樹脂によって形成されている。
図2において、カバー9は、前側表皮材10と後側表皮材11とを縫い合わせることによって形成されている。カバー9の底部には開口が形成されている。ヘッドレストフレーム8の芯材6をカバー9の底部の開口からカバー9の内部へ挿入することにより、芯材6がカバー9で覆われている。ピラーフレーム7a,7bはカバー9の外部へ延出している。図1において、ピラーフレーム7a,7bをシートバック3の頂部に設けた穴に差し込むことにより、ヘッドレスト4がシートバック3に装着されている。
図5(e)において、ピラーフレーム7a,7bは、上フレーム16aと下フレーム16bとによって互いに連結されている。前側芯材14は内部突部19aの所で上フレーム16aにビス止めされ、内部突部19b,19cの所で下フレーム16bにビス止めされている。
後側芯材15は、内部突部20a,20bの所で上フレーム16aにビス止めされ、内部突部20c、20dの所で下フレーム16bにビス止めされている。こうして、前側芯材14がピラーフレーム7a,7bの前側に固定され、後側芯材15がピラーフレーム7a,7bの後側に固定され、そして前側芯材14と後側芯材15とが互いに結合されている。ピラーフレーム7a,7bは図4に示すように、それらの上部が芯材6の内部に収納され、それらの下部が芯材6の外部へ延出している。これらの延出した部分が図1のシートバック3に挿入されることは既に説明した通りである。
図6は、図2の切断面Aに沿った横縦断面図である。図7は図3の切断面Bに沿った正縦断面図である。図8は図3の切断面Cに沿った平面断面図である。図6、図7、図8、図8の拡大図(b),(c)、及び図5の各図に示すように、前側芯材14の周囲部分には嵌合凹部14bが形成されている。後側芯材15の周囲部分は嵌合凸部15aとなっている。図6において前側芯材14の内部の下部には横方向(図6の紙面を貫通する方向)に延びる嵌合凸部14aが形成されている。そして、後側芯材15の内部の下部には横方向(図6の紙面を貫通する方向)に延びる嵌合凹部15bが形成されている。
前側芯材14が上フレーム16a及び下フレーム16bにビス22a(図6参照)によって固定され、後側芯材15が上フレーム16a及び下フレーム16bにビス22b(図6参照)によって固定されたとき、後側芯材15の周辺部の嵌合凸部15aと前側芯材14の周辺部の嵌合凹部14bとが嵌合し、さらに前側芯材14の下部の嵌合凸部14aと後側芯材15の下部の嵌合凹部15bとが嵌合する。これらの嵌合により、芯材6の内部の上部に大きな空間K1が形成され、内部の下部に小さな空間K2が形成される。
上側の内部空間K1は、周辺部における嵌合凸部15aと嵌合凹部14bとの嵌合、及び下部における嵌合凸部14aと嵌合凹部15bとの嵌合により、密閉されている。凹部14b,15bと凸部14a,15aとの間には図8(c)に示すようにスポンジをシール材17として介在させることができる。図6の下側の内部空間K2は本実施形態では密閉されてはいない。このように、芯材6は、前後に2分割された構造となっており、且つピラーフレーム7a,7bを挟み込んだ状態で当該ピラーフレーム7a,7bに固定されている。
なお、芯材6の密閉構造は上記のような凹凸の嵌合構造に限られず、種々の構造や方法を採用できる。例えば、超音波溶着による密閉構造を採用することもできる。
なお、ピラーフレーム7a,7bは筒形状、本実施形態では円筒形状の金属管又は樹脂管によって形成されている。そして、内部空間K1内においてピラーフレーム7a,7bの上端の開口はキャップ12によって塞がれている。このようにピラーフレーム7a,7bの上端の開口をキャップ12によって塞ぐのは、1つの好ましい音響効果を得るためである。必要に応じて他の好ましい音響効果が得るために、キャップ12を使うことなく、ピラーフレーム7a,7bの上端開口を開口のままで存在させることも可能である。
図5(a)及び図5(b)において、前側芯材14の上部にスピーカ25a及び25bが固定されている。また、前側芯材14の下部にスピーカ25cが固定されている。スピーカ25a,25bは例えばフルレンジの音域のスピーカであり、スピーカ25cは例えばウーハのスピーカである。前方(すなわち自動車の前方側)から見てスピーカ25aとスピーカ25bは左右に分けて設けられ、スピーカ25cはそれらのスピーカの左右の中間位置に設けられている。図6において、下側の内部空間K2の中にスピーカのための回路であるスピーカ駆動回路26が格納されている。
前側芯材14と後側芯材15と内部空間K1は互いに協働してスピーカ25a,25b,25cのためのエンクロージャとして使用される。エンクロージャは、スピーカ25a,25b,25cの後部から出る音がそれらのスピーカ25a,25b,25cの前部から出る音に干渉することを防止するための音響要素である。
図6、図7及び図8(a)において、スピーカ25a,25b,25cの前部にメッシュ板29が設けられ、さらにその前部に第1の弾性体30が設けられている。メッシュ板29は樹脂によって平面状態の網目状に形成されており、図9に示すように、スピーカ25a,25b,25cを覆うことができる平面形状に形成されている。このメッシュ板29はスピーカ25a,25b,25cを衝撃から守るためのものである。第1の弾性体30は、搭乗者が頭を当てたときにクッション性を発揮でき、且つスピーカ25a,25b,25cから出た音を通過し易い材料によって形成されている。
このようなクッション性及び音通過性を備えた材料としては、例えば、音を通過させたい部分に穴を開けたウレタンパッドや、立体微細網状の弾性材料を用いることができる。穴を開けたウレタンパッドを用いれば、穴を通して音を通過させることができる。
立体微細網状の弾性材料は、例えば次の性質を有する弾性材料である。
(1)繊維状の樹脂を3次元的に絡み合わせることにより、多数の微小な内部空間を保有しており、これらの内部空間の合計の容量はかなり大きくなっている。
(2)パッド状、すなわち当て物状、敷物状、板状である。
(3)柔らかいが、全体的な形状を維持できる程度の硬さを有している。
(4)自然状態で10〜40mmの厚さ、好ましくは20〜40mmの厚さを有している。
(5)大人の人が両手で挟んで押し付けたときに厚さが2/3〜1/2程度に縮まり、さらにその押し付け力を解除すると比較的短時間の後に厚さが元の状態に自然に復帰する。
この立体微細網状の弾性材料によって音を通過させることができる。
後側芯材15の背面に第2の弾性体31が設けられている。この第2の弾性体31は人が触れたときに金属的な硬い感触を与えることがなく、柔軟性を有しており、しかし適度の形状保持機能を有している材料、例えばウレタン製のパッド材料によって形成されている。この第2の弾性体31は音を通過させ易い機能を有していない方が好ましい。
前側表皮材10と後側表皮材11とを縫い合わせて成るカバー9は、第1の弾性体30及び第2の弾性体31を覆っている。特に、前側表皮材10が第1の弾性体30を覆っており、後側表皮材11が第2の弾性体31を覆っている。前側表皮材10は音を通過し易い加工が施された材料によって形成されている。後側表皮材11は、布、革、皮、合成皮革、縫い合わせが可能な合成樹脂、等によって形成されている。
上記の「音を通過し易い加工が施された材料」は、例えばパンチングレザーを含んだ材料や3次元ネット材である。「パンチングレザーを含んだ材料」は、例えばパンチングレザーにウレタンを貼付け、音を通過させるためにウレタンも含めて穴加工(パンチング加工)を施したものである。「3次元ネット材」は、3Dネット材とも呼ばれるネット材である。3次元ネット材は、上記の立体微細網状の弾性材料のようなパッド状の部材ではなく、大きな網目ができるように繊維を絡み合わせて布状に形成された材料である。3次元ネット材は大きな網目部分によって音を通すことができる。
(操作部)
図2において、後側表皮材11の側面の下部に芯材視認用開口33が形成されている。操作部5は、この芯材視認用開口33を通してカバー9を取り囲んでいる外部領域とつながっている。換言すれば、操作部5の全体は芯材視認用開口33を介して外部から視認することができ、さらに指で触れることができる。操作部5は、発光部品34と、ボタンスイッチ35と、USBポート36と、データ入出力端子37とを含んでいる。
操作部5は、図7、図8(a)及び図8(b)に示すように、後側芯材15それ自身に発光部品34、ボタンスイッチ35、USBポート36及びデータ入出力端子37の各部品を組み付けることによって形成されている。図8(b)の符号39はスイッチ基盤を示している。また、操作部5を形成している部分の後側芯材15の表面には、操作部5のための印刷が施された化粧板フィルム38が接着剤、粘着材等によって貼着されている。
図7において図示は省略してあるが、操作部5内の発光部品34、ボタンスイッチ35、USBポート36及びデータ入出力端子37の各部品とスピーカ駆動回路26とは、信号線及び通電線によってつながっている。また、スピーカ駆動回路26と各スピーカ25a,25b,25cも信号線及び通電線によってつながっている。本実施形態では、図5に示すように前側芯材14と後側芯材15とが分割可能であるので、両者を分割状態にすることにより信号線及び通電線の配線作業を簡単に行うことができる。
図7及び図8に示すように前側芯材14と後側芯材15とを結合させた状態において、操作部5の周囲領域の芯材14及び15は図4に示すような環状の溝41を有している。そして、図2、図7、図8(a)及び図8(b)に示すように、後側表皮材11に形成した芯材視認用開口33の環状の縁部33aが環状の溝41の中に押し込まれている。これにより、後側表皮材11の開口33の縁部33aが芯材14及び15にしっかりと止められている。
また、芯材14及び15は溝41を形成している環状の部分で外部方向へ突出する環状の凸部を形成している。そして、このために、後側表皮材11も芯材視認用開口33の所で外部方向へ突出する環状の凸部を形成している。これらの凸形状の縁形状はφ165の内突要件を満たす形状である。

図8(b)に示している後側表皮材11は、本実施形態では、縫い合わせが可能な合成樹脂によって形成されている。この場合、縁部33aは溝41の幅とほぼ同じ厚さに形成されている。このため、縁部33aを溝41の中に挿入すれば、縁部33aは溝41から容易には抜け出ないようになっている。なお、後側表皮材11を布、革、皮によって形成した場合には、図8(d)に示すように表皮材11の先端を樹脂板42を挟んで折り返した上でその折り返し部分を縫う(符号N)ことによって、溝41への挿入縁部を形成することができる。
このように本実施形態においては、図2において、後側芯材15の一部分である操作部5(図4参照)が、後側表皮材11を取り囲んでいる外部領域に図2の芯材視認用開口33を通してつながっている。つまり、本実施形態では、芯材14,15の一部分が開口33を通して外部へ直接に臨み出ている、すなわち露出している。そして、その芯材の臨出部分にスイッチ等といった必要部品が直接に組み付けられている。このため、スイッチ等を取り付けるための専用のフレームが不要になり、その結果、ヘッドレスト4の構造が簡素化され、ヘッドレスト4の部品点数を減らすことができ、ヘッドレスト4のコストを低減できた。
上記の「臨み出る」及び「臨出」とは、「目の前にする」、「向かい対する」、「面する」ということである。つまり、芯材の一部分である操作部は、芯材視認用開口33の「目の前にある」、芯材視認用開口33に「向かい対する」、芯材視認用開口33に「面する」等ということである。しかしながら、本実施形態では、芯材の一部分である操作部5にフィルムその他の部材が貼着されることがあり得るので、芯材の一部分がそのような介在物の存在のために直接的に芯材視認用開口33の「目の前にある」、芯材視認用開口33に「向かい対する」、あるいは芯材視認用開口33に「面する」と言えない可能性がある。そこで、本実施形態では、芯材にフィルムその他の部材が介在する場合でも、芯材視認用開口33の開口中に存在する芯材の一部分を芯材視認用開口33に臨出している、又は臨み出ていると称している。
換言すれば、芯材視認用開口33から臨み出ている芯材の一部分とは、その表面にフィルムその他の部材が介在しているか介在していないかに関わらず、芯材視認用開口33の開口内に存在している芯材の一部分、ということである。また、操作部5とは、発光部品34、ボタンスイッチ35、USBポート36、データ入出力端子37等といった電子要素を含む領域部分のことである。従って、操作部5は芯材視認用開口33の開口内に存在する芯材の一部分の全領域であることもあるし、あるいは芯材視認用開口33の開口内に存在する芯材の一部分のさらに一部の領域であることもある。本実施形態では、芯材視認用開口33を形成している後側表皮材11の芯材視認用開口33の縁部33aが、操作部5を取り囲んでいる環状の溝41に嵌め込まれているので、操作部5は芯材視認用開口33内に存在する芯材の一部分の全領域ということである。
本実施形態に係るヘッドレスト4は以上のように構成されているので、図1において搭乗者がカバー9の前側表皮材10に後頭部を当てたとき、搭乗者は好ましいクッション性を体感できる。また、図6において駆動回路26からスピーカ25a,25b,25cへ所望の音声信号を供給することにより、それらのスピーカから所望の音声や音楽を発生させることができる。搭乗者はカバー9に後頭部を当てた状態でスピーカ25a,25b,25cからの音を認識できる。
このとき、前側芯材14、後側芯材15及び内部空間K1は協働してエンクロージャとして機能し、スピーカ25a,25b,25cの前方へ望ましい音を供給する。また、メッシュ板29、第1の弾性体30及び前側表皮材10は、いずれも音を通過し易い材料によって形成されているので、搭乗者による音の聞こえ方に支障が生じることはない。
本実施形態によれば、前側芯材14へのスピーカ25a,25b,25cの取り付けの仕方により、それらのスピーカ25a,25b,25cを最適な位置に配置することができる。また、駆動回路26もヘッドレスト4内の最適な位置に配置することができる。
本実施形態では、図2において、ヘッドレスト4のカバー9の開口33のところで芯材15(図4参照)の一部分が外部に臨み出ている。そして、その臨み出た部分に操作部5が直接に形成されている。従来であれば、操作部5を1つのユニットとして形成し、ヘッドレストフレーム8(図4参照)の適所に操作部ユニットのための専用のフレームを設け、そしてその専用のフレームに操作部5のユニットを固定するという構成が採用されていた。
これに対し、本実施形態では、芯材15それ自体に操作部5を形成し、その操作部5(すなわち、芯材それ自身)をカバー9の外部へ臨出させた(すなわち、つなげた)ので、操作部を固定するための専用のフレームが不要になり、その結果、ヘッドレストの構造が簡単になり、さらにヘッドレストのコストを低減できた。
また、本実施形態では、図7及び図8(b)に示したように、操作部5の周囲の芯材14,15に環状の溝41を形成し、表皮材11の縁部33aをその溝41aに差し込むことにより、表皮材11の縁部33aを固定するようにした。従来であれば、表皮材を止めるための専用のフレームを設け、そのフレームで表皮材を止めるようにしていた。この従来手法では、専用のフレームを設ける分だけ構造が複雑になり、部品点数が多くなり、コストが高くなっていた。
これに対し、本実施形態では、芯材それ自体に形成した溝の中に表皮材の縁部を差し込むことで表皮材を止めることにしたので、表皮材を止めるための専用のフレームが不要になり、そのため、ヘッドレストの構造が簡単になり、ヘッドレストの部品点数が少なくなり、ヘッドレストのコストを安くすることができた。
(ヘッドレストの第2の実施形態)
図10は本発明に係るヘッドレストの他の実施形態を示している。図4に示した先の実施形態では、ヘッドレストフレーム8の芯材6の側面の下部に操作部5を芯材6の一部分として形成し、その周囲に溝41を芯材6の一部分として形成した。
これに対し、本実施形態では、図11に示すように、ヘッドレストフレーム58の芯材6の側面の下部に装飾部55を芯材6の一部分として形成し、その周囲に環状の溝41を芯材6の一部分として形成した。装飾部55は芯材6の材料そのものであったり、何等かの装飾的な表示が施されたりしている。
さらに、芯材6の表面上に図10に示すようにカバー9を被せる。そして、カバー9の芯材視認用開口33の縁部33aを図11の溝41に差し込んでカバー9を芯材6の表面上に固定した。
従来、ヘッドレストに対して何等かの装飾を施す場合には、表皮材の一部分を樹脂ガーニッシュでカバーしていた。具体的には、ヘッドレストフレームの適所に樹脂ガーニッシュのための専用の機構を設け、その機構で樹脂カバーを支持していた。この従来手法では、専用の機構を設ける分だけ構造が複雑になり、部品点数が多くなり、コストが高くなっていた。
これに対し、本実施形態では、芯材6の一部分を装飾部として外部へ直接に臨出させることにしたので、樹脂ガーニッシュが不要であり、専用の支持機構も不要であり、それらのため、ヘッドレストの構造が簡単になり、ヘッドレストの部品点数が少なくなり、ヘッドレストのコストを安くすることができた。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、上記の実施形態では図1に示すように、シートバック3とヘッドレスト4とをピラーフレーム7a,7bによって接続するタイプの車両用シートに本発明を適用した。しかしながらこれに代えて、シートとヘッドレストが一体になっているハイバックシートタイプの車両用シートのヘッドレスト部分に、本発明を適用しても良い。
上記の実施形態では、運転者及び同乗者の1名用単独シートで説明を行ったが、本発明が車両の全てのシート、例えば後部座席シートにも適用できることは言うまでもない。
上記の実施形態では、図2において開口33から外部へ臨出させる芯材6の一部分として操作部5を考えた。また、図10において開口33から外部へ臨出させる芯材6の一部分として装飾部55を考えた。しかしながら、開口33から外部へ臨出させる芯材6の一部分は、操作部及び装飾部以外の任意の部分とすることができる。
上記の実施形態では車両として自動車を例示した。しかしながら、車両としては自動車以外で人を乗せるための任意の乗り物が考えられる。電車等もそのような乗り物に含まれる。
1.車両用シート、2.シートクッション、3.シートバック、4.ヘッドレスト、5.操作部、6.芯材、7a,7b.ピラーフレーム、8.ヘッドレストフレーム、9.カバー、10.前側表皮材、11.後側表皮材、12.キャップ、14.前側芯材、14a.嵌合凸部、14b.嵌合凹部、15.後側芯材、15a.嵌合凸部、15b.嵌合凹部、16a.上フレーム、16b.下フレーム、17.シール材、19a,19b,19c.内部突部、20a,20b,20c,20d.内部突起、22a,22b.ビス、25a,25b,25c.スピーカ、26.スピーカ駆動回路、29.メッシュ板、30.第1の弾性体、31.第2の弾性体、33.芯材視認用開口、33a.縁部、34.発光部品、35.ボタンスイッチ、36.USBポート、37.データ入出力端子、38.化粧板フィルム、39.スイッチ基盤、41.環状の溝、42.樹脂板、54.ヘッドレスト、55.装飾部、58.ヘッドレストフレーム、101.スピーカ、102.板、103.箱、104.貫通穴、A.切断面、B.切断面、C.切断面、K1.上部の内部空間、K2.下部の内部空間、N.縫い目

Claims (5)

  1. 芯材と、
    当該芯材の表面を覆っており頭が当たったときにクッション性を呈する弾性体と、
    音を発生するスピーカと、
    前記芯材、前記弾性体及び前記スピーカを包囲する表皮材と
    を有するヘッドレストにおいて、
    前記表皮材には芯材視認用開口が設けられており、
    前記芯材の一部分は、前記表皮材を取り囲む外部領域に前記芯材視認用開口を通してつながっており、
    前記表皮材を取り囲む外部領域につながっている前記芯材の一部分の周囲には溝が設けられており、前記表皮材の芯材視認用開口の縁部が前記溝に挿入されている
    ことを特徴とするヘッドレスト。
  2. 前記表皮材を取り囲む外部領域につながっている前記芯材の一部分にはスイッチが設けられていることを特徴とする請求項1記載のヘッドレスト。
  3. 前記芯材は、頭に近い部分である前側芯材と、頭から遠い部分である後側芯材とを結合することによって形成されており、
    前記前側芯材と前記後側芯材との間に2つの区分けされた空間が形成されており、
    前記空間の1つは前記スピーカのためのエンクロージャとして機能し、
    前記空間の他の1つは前記スピーカのための回路を収納しており、
    前記スイッチが設けられている前記芯材の一部分は前記後側芯材と一体になっており、
    前記スピーカ及び前記回路は前記前側芯材に取り付けられている、
    ことを特徴とする請求項記載のヘッドレスト。
  4. 前記芯材の一部分は意匠要素であることを特徴とする請求項1記載のヘッドレスト。
  5. 搭乗者が座る部分であるシートクッションと、
    搭乗者が背を当てる部分であるシートバックと、
    前記シートバックに装着されており搭乗者の頭が当たる部分であるヘッドレストと、
    を有する車両用シートにおいて、
    前記ヘッドレストは請求項1から請求項のいずれか1つに記載のヘッドレストであることを特徴とする車両用シート。
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