JP2018001816A - ワイパ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイパブレードの目標払拭位置が変更された場合に、払拭速度を円滑に制御できるワイパ制御装置を提供する。【解決手段】マイクロコンピュータは、目標速度マップαに基づいたワイパモータの回転速度の制御中に目標払拭位置Aとは異なる目標払拭位置A'に変更された場合、ワイパモータの回転速度を、目標速度マップαより定まる回転速度から、目標払拭位置A'に対応した目標速度マップβより定まる回転速度まで徐々に近づけるワイパモータの回転速度の制御により、ワイパブレードを変更後の目標払拭位置A'まで払拭動作させる。【選択図】図4

Description

本発明は、ワイパ制御装置に関する。
車両のウィンドシールドガラス上の上反転位置と下反転位置との間でワイパブレードを払拭動作させるワイパ装置は、ワイパブレードの払拭動作の速度を変更可能に構成されている。例えば、ワイパブレードを上反転位置と下反転位置との間で連続的に往復払拭させる場合と、ワイパブレードを下反転位置と上反転位置との間で一往復払拭させた後、下反転位置でワイパブレードを所定時間待機させる間欠払拭の場合と、が可能になっている。
また、ワイパ装置を作動させない場合には、ワイパブレードが車両のエンジンフード後端で隠されるようにワイパブレードを格納するコンシールドタイプのワイパ装置がある。コンシールドタイプのワイパ装置では、作動開始時に、ワイパブレードを格納位置よりもウィンドシールドガラス上の上方に設けられた下反転位置まで移動させ、当該下反転位置と上反転位置との間でワイパブレードを往復払拭させる。
しかしながら、コンシールドタイプのワイパ装置の下反転位置は、前述のようにエンジンフード後端で隠蔽される格納位置よりも上方にあるため、車室内の乗員から下反転位置で反転するワイパブレードが目立つという問題があった。ワイパブレードを連続的に払拭動作させる場合であれば、ワイパブレードが下反転位置に存在する時間は一瞬なので、それほど気にはならないが、間欠払拭の場合には、ワイパブレードが下反転位置で所定時間待機するので、車室内からワイパブレードが目立ちやすい。
そこで、コンシールドタイプのワイパ装置では、連続払拭時の下反転位置と格納位置との間の、車室内からワイパブレードが目立たない位置に間欠払拭時の下反転位置を設定している場合がある。
下反転位置が連続払拭の場合と間欠払拭の場合とで異なるワイパ装置では、連続払拭時に間欠払拭に切り換えられた場合、または間欠払拭時に連続払拭に切り換えられた場合には、各々下反転位置が変更されると共に、ワイパブレードの払拭速度も変更された下反転位置に応じて変更される。図7(A)は連続払拭時に間欠払拭に切り換えられた場合、図7(B)は間欠払拭時に連続払拭に切り換えられた場合の、目標払拭位置である下反転位置の変化及びワイパブレードの払拭速度の変化を各々示している。図7(A)では、下反転位置がAからA'に変更されると共に、払拭速度にd1の速度差が生じている。図7(B)では、下反転位置がAからA''に変更されると共に、払拭速度にd2の速度差が生じている。目標払拭位置を切り換えたことにより、払拭速度にd1、d2のような速度差が生じると、ワイパブレードの払拭動作が急激に変化し、車室内の乗員がワイパ装置の動作に違和感を覚えるおそれがある。
特許文献1には、往復払拭時に下反転位置よりも下方に設けられた格納位置にワイパブレードを停止させる際に、払拭速度を徐々に格納位置に対応した速度に変更するワイパ制御装置の発明が開示されている。
特開2002−17095号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のワイパ制御装置は、払拭速度が線形的に変化するので、ワイパブレードの動作に乗員が違和感を覚えるおそれがあった。また、上記特許文献1に記載のワイパ制御装置における払拭速度の制御ロジックでは、連続払拭時から格納時に対応した払拭速度の制御は可能なものの、間欠払拭時の下反転位置が連続払拭時の下反転位置の下方に設定されている場合に、間欠払拭時に連続払拭へ制御が変更された場合の払拭速度の制御ができないという問題があった。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、ワイパブレードの目標払拭位置が変更された場合に、払拭速度を円滑に制御できるワイパ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を解決するために請求項1記載の発明に係るワイパ制御装置は、ワイパブレードの払拭速度とワイパブレードの払拭開始位置から目標払拭位置までの払拭位置とを対応させた速度マップに基づいて、ワイパブレードの払拭速度を制御する払拭速度制御部と、目標払拭位置が変更された場合に、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップより定まる払拭速度から目標払拭位置変更後の変更後速度マップより定まる払拭速度まで、払拭速度を徐々に変化させる制御が行われた後、変更後速度マップに基づいた制御が行われるように前記払拭速度制御部の制御を切り換える切換部と、を含んでいる。
このワイパ制御装置によれば、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップより定まる払拭速度から目標払拭位置変更後の変更後速度マップより定まる払拭速度まで、払拭速度を徐々に変化させる制御により、ワイパブレードの目標払拭位置が変更された場合に、払拭速度を円滑に制御できる。
請求項2記載のワイパ制御装置は、請求項1記載のワイパ制御装置において、前記変更後速度マップは、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップを変更後の目標払拭位置に基づいて補正して算出される。
このワイパ制御装置によれば、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップを、変更後の目標払拭位置に基づいて補正して変更後速度マップを算出する。変更後速度マップを予め記憶することを要しないので、記憶部の容量を抑制でき、その結果、ワイパ制御装置の製造コストを抑制できる。
請求項3記載のワイパ制御装置は、請求項2記載のワイパ制御装置において、前記切換部は、変更前の目標払拭位置と変更後の目標払拭位置との間の中間目標払拭位置と、ワイパブレードの払拭速度と前記払拭開始位置から前記中間目標払拭位置までの払拭位置とを対応させた中間速度マップを少なくとも1つ設定し、速度マップを目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップから、少なくとも1つの前記中間速度マップを介して前記変更後速度マップに切り換えることにより、払拭速度を徐々に変化させる制御を行わせる。
このワイパ制御装置によれば、変更前の目標払拭位置と変更後の目標払拭位置との間に設定された少なくとも1つの中間目標払拭位置と変更前の目標払拭位置と、に基づいて算出した中間速度マップを、変更前の目標払拭位置に近い中間目標払拭位置に対応した中間速度マップから順にワイパブレードの払拭速度の制御に適用することにより、ワイパブレードの目標払拭位置が変更された場合に、払拭速度を円滑に制御できる。
請求項4記載のワイパ制御装置は、請求項3記載のワイパ制御装置において、前記切換部は、所定時間毎に、前記変更前の目標払拭位置に近い中間目標払拭位置に対応した中間速度マップから順次算出し、所定時間毎に、前記変更前の目標払拭位置に近い中間目標払拭位置に対応した中間速度マップから順に前記払拭速度制御部の制御に適用して、前記ワイパブレードの払拭速度を前記変更後速度マップより定まる払拭速度まで徐々に変化させる制御を行わせる。
このワイパ制御装置によれば、変更前の目標払拭位置に近い中間目標払拭位置に対応した中間速度マップから順次算出して前記ワイパブレードの払拭速度の制御に適用することにより、ワイパブレードの目標払拭位置が変更された場合に、払拭速度を円滑に制御できる。
請求項5記載のワイパ制御装置は、請求項1〜4のいずれか1項記載のワイパ制御装置において、ワイパモータの出力軸の回転角度を検出する回転角度検出部を含み、速度マップの払拭速度は、前記出力軸の回転角度に対応させて定められ、前記切換部は、前記払拭開始位置と変更後の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲と、前記払拭開始位置と変更前の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲との比である補正比によって、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップを補正することにより前記変更後速度マップを求める。
このワイパ制御装置によれば、払拭開始位置と変更後の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲と、払拭開始位置と変更前の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲との比である補正比によって、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップを補正する簡易な演算により変更後速度マップを求めることができる。
請求項6記載のワイパ制御装置は、請求項3または4記載のワイパ制御装置において、ワイパモータの出力軸の回転角度を検出する回転角度検出部を含み、速度マップの払拭速度は、前記出力軸の回転角度に対応させて定められ、前記切換部は、前記払拭開始位置と前記中間目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲と、前記払拭開始位置と変更前の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲との比である補正比によって、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップを補正することにより前記中間速度マップを求める。
このワイパ制御装置によれば、払拭開始位置と中間目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲と、払拭開始位置と変更前の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲との比である補正比によって、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップを補正する簡易な演算により中間速度マップを求めることができる。
請求項7記載のワイパ制御装置は、請求項5記載のワイパ制御装置において、前記切換部は、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップの払拭速度に前記補正比を乗算して該速度マップの払拭速度を補正し、該払拭速度を補正した速度マップの前記払拭開始位置と前記変更前の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲に前記補正比を乗算することにより前記変更後速度マップを算出する。
このワイパ制御装置によれば、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップの払拭速度及び目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップの開始位置と変更前の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲に補正比を乗算する簡易な演算により変更後速度マップを算出できる。
請求項8記載のワイパ制御装置は、請求項6記載のワイパ制御装置において、前記切換部は、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップの払拭速度に前記補正比を乗算して該速度マップの払拭速度を補正し、該払拭速度を補正した速度マップの前記払拭開始位置と前記変更前の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲に前記補正比を乗算することにより前記中間速度マップを算出する。
このワイパ制御装置によれば、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップの払拭速度及び目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップの開始位置と変更前の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲に補正比を乗算する簡易な演算により中間速度マップを算出できる。
請求項9記載の発明に係るワイパ制御装置は、請求項1に記載のワイパ制御装置において、前記ワイパブレードの払拭速度と前記ワイパブレードの払拭開始位置から複数の異なる目標払拭位置までの払拭位置とを各々対応させた複数の速度マップを記憶した記憶部を含み、前記切換部は、目標払拭位置が変更された場合に、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップを変更後の目標払拭位置に対応した変更後速度マップより定まる払拭速度まで、払拭速度を徐々に変化させる制御が行われた後、前記変更後速度マップに基づいた制御が行われるように前記払拭速度制御部の制御を切り換える。
このワイパ制御装置によれば、変更前の目標払拭位置までの速度マップより定まる払拭速度から変更された目標払拭位置までの速度マップより定まる払拭速度まで払拭速度を徐々に変化させる制御により、ワイパブレードの目標払拭位置が変更された場合に、払拭速度を円滑に制御できる。
請求項10記載のワイパ制御装置は、請求項9記載のワイパ制御装置において、前記切換部は、変更前の目標払拭位置に対応した速度マップより定まる払拭速度と前記変更後速度マップより定まる払拭速度との間を補間する少なくとも1つの中間速度マップを算出し、所定時間毎に、前記変更前の目標払拭位置に対応した速度マップより定まる払拭速度に近い払拭速度を示す中間速度マップから順に前記払拭速度制御部の制御に適用して、前記ワイパブレードの払拭速度を前記変更後速度マップより定まる払拭速度まで徐々に変化させる制御を行わせる。
このワイパ制御装置によれば、変更前の目標払拭位置までの速度マップより定まる払拭速度と変更された目標払拭位置までの速度マップより定まる払拭速度との間を補間する少なくとも1つの中間速度マップを順次ワイパブレードの払拭速度の制御に適用することにより、ワイパブレードの目標払拭位置が変更された場合に、払拭速度を円滑に制御できる。
請求項11記載のワイパ制御装置は、請求項10記載のワイパ制御装置において、前記切換部は、所定時間毎に、前記変更前の目標払拭位置に対応した速度マップより定まる払拭速度に近い払拭速度を示す中間速度マップから順次算出し、所定時間毎に、前記変更前の目標払拭位置に対応した速度マップより定まる払拭速度に近い払拭速度を示す中間速度マップから順に前記払拭速度制御部の制御に適用して、前記ワイパブレードの払拭速度を前記変更後速度マップより定まる払拭速度まで徐々に変化させる制御を行わせる。
このワイパ制御装置によれば、所定時間毎に、変更前の目標払拭位置までの速度マップより定まる払拭速度に近い払拭速度を示す中間速度マップから順次算出してワイパブレードの払拭速度の制御に適用することにより、ワイパブレードの目標払拭位置が変更された場合に、払拭速度を円滑に制御できる。
請求項12に記載のワイパ制御装置は、請求項11記載のワイパ制御装置において、ワイパモータの出力軸の回転角度θを検出する回転角度検出部を含み、前記複数の速度マップの払拭速度は、前記出力軸の回転角度θに対応させて定められ、前記切換部は、前記変更前の目標払拭位置に対応した速度マップより定まる払拭速度がf(θ)、前記変更後速度マップより定まる払拭速度がg(θ)の場合に、前記所定時間毎に下記の式中のkを1からn−1まで増加させて算出した中間速度マップηkに基づいた制御が行われるように前記払拭速度制御部の制御を切り換える。
ηk=f(θ)+{g(θ)−f(θ)}・(k/n)
このワイパ制御装置によれば、変更前の目標払拭位置までの速度マップより定まる払拭速度f(θ)を、変更後の目標払拭位置までの速度マップより定まる払拭速度がg(θ)に徐々に近づけて算出した中間速度マップηkをワイパブレードの払拭速度の制御に適用することにより、ワイパブレードの目標払拭位置が変更された場合に、払拭速度を円滑に制御できる。
本発明の実施の形態に係るワイパ制御装置を含むワイパ装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係るワイパ制御装置の構成の概略の一例を示すブロック図である。 (A)は、本発明の実施の形態に係るワイパ制御装置において、反転位置または停止位置である目標払拭位置Aに対応した目標速度マップαと目標払拭位置A'に対応した目標速度マップβの一例を示し、(B)は、目標速度マップαから目標速度マップβが算出される過程を示した説明図である。 (A)は、目標払拭位置Aよりもウィンドシールドガラスの下方の目標払拭位置A'に目標払拭位置が変更された場合の、(B)は、目標払拭位置Aよりもウィンドシールドガラス12の上方の目標払拭位置A''に目標払拭位置が変更された場合の、各々のワイパブレードの払拭速度の制御の一例を記した説明図である。 本発明の実施の形態に係るワイパ制御装置の目標払拭位置の変更を含む出力軸の回転速度の制御の一例を示したフローチャートである。 基本となる目標速度マップとして、(A)は、目標払拭位置Aに対応した目標速度マップα及び目標払拭位置A'に対応した目標速度マップβを、(B)は、目標払拭位置Aに対応した目標速度マップα及び目標払拭位置A''に対応した目標速度マップεの各々をメモリに予め記憶して、出力軸32の回転速度の制御に用いた場合の一例を示した説明図である。 (A)は連続払拭時に間欠払拭に切り換えられた場合、(B)は間欠払拭時に連続払拭に切り換えられた場合の、目標払拭位置である下反転位置の変化及びワイパブレードの払拭速度の変化を各々示している。
図1は、本実施の形態に係るワイパ制御装置10を含むワイパ装置100の構成を示す概略図である。ワイパ装置100は、例えば、乗用自動車等の車両に備えられたウィンドシールドガラス12を払拭するためのものであり、一対のワイパ14、16と、ワイパモータ18と、リンク機構20と、ワイパ制御装置10の中核に相当するワイパ制御回路22とを備えている。
ワイパ14、16は、それぞれワイパアーム24、26とワイパブレード28、30とにより構成されている。ワイパアーム24、26の基端部は、後述するピボット軸42、44に各々固定されており、ワイパブレード28、30は、ワイパアーム24、26の先端部に各々固定されている。
ワイパ14、16は、ワイパアーム24、26の回動に伴ってワイパブレード28、30がウィンドシールドガラス12上を往復移動し、ワイパブレード28、30がウィンドシールドガラス12を払拭する。また、ウィンドシールドガラス12の下部には下反転位置P2、間欠払拭下反転位置P3及び格納位置P4が設けられている。
ワイパモータ18は、主にウォームギアで構成された減速機構52を介して、正逆回転可能な出力軸32を有し、リンク機構20は、クランクアーム34と、第1リンクロッド36と、一対のピボットレバー38、40と、一対のピボット軸42、44と、第2リンクロッド46とを備えている。
クランクアーム34の一端側は、出力軸32と固定されており、クランクアーム34の他端側は、第1リンクロッド36の一端側と回動可能に連結されている。また、第1リンクロッド36の他端側は、ピボットレバー38のピボット軸42を有する端とは異なる端寄りのカ所に回動可能に連結されており、ピボットレバー38のピボット軸42を有する端とは異なる端及びピボットレバー40におけるピボットレバー38の当該端に対応する端には、第2リンクロッド46の両端がそれぞれ回動可能に連結されている。
また、ピボット軸42、44は、車体に設けられた図示しないピボットホルダによって回動可能に支持されており、ピボットレバー38、40におけるピボット軸42、44を有する端は、ピボット軸42、44を介してワイパアーム24、26が各々固定されている。
本実施の形態に係るワイパ制御装置10では、出力軸32が正逆回転されると、この出力軸32の回転力がリンク機構20を介してワイパアーム24、26に伝達され、このワイパアーム24、26の往復回動に伴ってワイパブレード28、30がウィンドシールドガラス12上で往復移動をする。例えば、出力軸32が回転角度θAの範囲で正逆転されると、ワイパブレードは、下反転位置P2と上反転位置P1との間を往復移動する。出力軸32が回転角度θBの範囲で正逆転されると、ワイパブレードは、間欠払拭下反転位置P3と上反転位置P1との間を往復移動する。また、出力軸32が回転角度θCの範囲で正逆転されると、ワイパブレードは、格納位置P4と上反転位置P1との間を往復移動する。出力軸32が回転角度θBの範囲で正逆転される場合は、後述するワイパスイッチ50が間欠作動モード選択位置の場合である。
本実施の形態に係るワイパ制御装置10では、図1に示されるように、ワイパブレード28、30が格納位置P4に位置された場合には、クランクアーム34と第1リンクロッド36とが直線状をなす構成とされている。
ワイパモータ18には、ワイパモータ18の回転を制御するためのワイパ制御回路22が接続されている。本実施の形態に係るワイパ制御回路は、絶対角センサ54が検知した出力軸32の回転角からワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス12上における位置に応じて出力軸32の回転速度が変化するように駆動回路56を制御するマイクロコンピュータ58及び駆動回路56の制御に用いるデータを記憶したメモリ60を有して構成され、マイクロコンピュータ58には、ワイパスイッチ50が接続されている。
メモリ60は、上反転位置P1及び下反転位置P2の間のワイパブレード28、30の位置に応じてワイパモータ18の回転速度を規定した目標速度マップを記憶している。図3(A)のαは、本実施の形態における目標速度マップの一例である。図3(A)に示したように、目標速度マップは、開始位置O(上反転位置P1)及び目標払拭位置A(下反転位置P2)でワイパモータ18の回転速度は0に定められ、上反転位置P1と下反転位置P2との間でワイパモータ18の回転速度が最大になるように、上の凸の曲線を描いている。図3(A)の横軸は、ワイパモータ18の出力軸32の回転角度である。本実施の形態では、出力軸32の回転角度がワイパブレード28、30の位置と対応することに鑑み、出力軸32の回転角度でワイパブレード28、30の位置を規定する。
マイクロコンピュータ58は、ワイパスイッチ50がオンになった場合に、メモリ60に記憶されている目標速度マップと、絶対角センサ54によって検出されたワイパモータ18の出力軸32の回転角度に従って駆動回路56を制御する。
絶対角センサ54は、ワイパモータ18の減速機構52内に設けられ、出力軸32の回転角度を検出するセンサである。絶対角センサは、一例として、磁気抵抗効果素子を用いたMRセンサであり、出力軸32の末端に設けられたセンサマグネット(図示せず)の磁界を検出する。絶対角センサ54は、出力軸32の回転によるセンサマグネットの磁界の変化に応じた信号をシリアル通信で出力し、マイクロコンピュータ58は、絶対角センサ54から入力された信号から出力軸32の回転角度を算出する。
マイクロコンピュータ58は、メモリ60に記憶された目標速度マップを参照し、目標速度マップにおいて算出した出力軸32の回転角度に対応する回転速度を抽出し、ワイパモータ18の出力軸32の回転角度が目標速度マップから抽出した回転速度になるように駆動回路56を制御する。
駆動回路56は、ワイパモータ18に印加する電圧をPWM(pulse width modulation)によって生成する。駆動回路56は、スイッチング素子にFET(電界効果トランジスタ)を使用したHブリッジ回路を含み、マイクロコンピュータ58の制御によって、所定のデューティ比の電圧を出力する。
本実施の形態に係るワイパモータ18は、前述のように減速機構52を有しているので、出力軸32の回転速度及び回転角は、ワイパモータ本体の回転速度及び回転角と同一ではない。しかしながら、本実施の形態では、ワイパモータ本体と減速機構52は一体不可分に構成されているので、以下、出力軸32の回転速度及び回転角を、ワイパモータ18の回転速度及び回転角とみなすものとする。
ワイパスイッチ50は、車両のバッテリからワイパモータ18に供給される電力をオン又はオフするスイッチである。
ワイパスイッチ50は、ワイパブレード28、30を、低速で回動させる低速作動モード選択位置、高速で回動させる高速作動モード選択位置、一定周期で間欠的に回動させる間欠作動モード選択位置、格納(停止)モード選択位置に切換可能である。また、各モードの選択位置に応じた信号をマイクロコンピュータ58に出力する。
ワイパスイッチ50から各モードの選択位置に応じて出力された信号がワイパ制御回路22に入力されると、ワイパ制御回路22がワイパスイッチ50からの出力信号に対応する制御をメモリ60に記憶されている目標速度マップに従って行うようになっている。
図2は、本実施の形態に係るワイパ制御装置10の構成の概略の一例を示すブロック図である。また、図2示したワイパモータ18は、一例として、ブラシ付きDCモータである。
図2に示したワイパ制御装置10は、ワイパモータ18の巻線の端子に印加する電圧を生成する駆動回路56と、駆動回路56を構成するスイッチング素子のオン及びオフを制御するワイパ制御回路22のマイクロコンピュータ58とを含んでいる。マイクロコンピュータ58には、ダイオード66を介してバッテリ80の電力が供給されると共に、供給される電力の電圧は、ダイオード66とマイクロコンピュータ58との間に設けられた電圧検出回路62によって検知され、検知結果はマイクロコンピュータ58に出力される。また、ダイオード66とマイクロコンピュータ58との間に一端が接続され、他端(−)が接地された電解コンデンサC1が設けられている。電解コンデンサC1は、マイクロコンピュータ58の電源を安定化するためのコンデンサである。電解コンデンサC1は、例えば、サージ等の突発的な高電圧を蓄え、接地領域にバイパスすることにより、マイクロコンピュータ58を保護する。
マイクロコンピュータ58には信号入力回路64を介してワイパスイッチ50からワイパモータ18の回転速度を指示するための指令信号が入力される。ワイパスイッチ50から出力された指令信号がアナログ信号の場合には、当該信号は信号入力回路64においてデジタル化されてマイクロコンピュータ58に入力される。
また、マイクロコンピュータ58には、出力軸32の回転に応じて変化するセンサマグネット70の磁界を検知する絶対角センサ54が接続されている。マイクロコンピュータ58は、絶対角センサ54が出力した信号に基づいて、出力軸32の回転角度を算出することにより、ワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス12上での位置を特定する。また、マイクロコンピュータ58は、単位時間での出力軸32の回転角度の変化から、出力軸32の回転速度を算出する。
さらに、マイクロコンピュータ58は、メモリ60に記憶されているワイパブレード28、30の位置に応じてワイパモータ18の回転速度を規定した目標速度マップを参照して、ワイパモータ18の回転が、特定したワイパブレード28、30の位置に応じた回転速度になるように駆動回路56を制御する。絶対角センサ54で検出された回転角度から算出された出力軸32の回転速度と、ワイパブレード28、30の位置に応じた回転速度とに偏差が生じている場合には、当該偏差を解消するようにして、出力軸32の回転速度を制御する。
駆動回路56は、図2に示すように、スイッチング素子にN型のFETであるトランジスタTr1、Tr2、Tr3、Tr4を用いたHブリッジ回路56Aを備えている。トランジスタTr1及びトランジスタTr2は、ドレインがノイズ防止コイル76を介してバッテリ80に各々接続されており、ソースがトランジスタTr3及びトランジスタTr4のドレインに各々接続されている。また、トランジスタTr3及びトランジスタTr4のソースは接地されている。
また、トランジスタTr1のソース及びトランジスタTr3のドレインは、ワイパモータ18の巻線の一端に接続されており、トランジスタTr2のソース及びトランジスタTr4のドレインは、ワイパモータ18の巻線の他端に接続されている。
トランジスタTr1及びトランジスタTr4の各々のゲートにハイレベル信号が入力されることにより、トランジスタTr1及びトランジスタTr4がオンになり、ワイパモータ18には例えばワイパブレード28、30を車室側から見て時計回りに動作させるCW電流72が流れる。さらに、トランジスタTr1及びトランジスタTr4の一方をオン制御しているとき、他方をPWM制御により、小刻みにオンオフ制御することにより、CW電流72の電圧を変調できる。
また、トランジスタTr2及びトランジスタTr3の各々のゲートにハイレベル信号が入力されることにより、トランジスタTr2及びトランジスタTr3がオンになり、ワイパモータ18には例えばワイパブレード28、30を車室側から見て反時計回りに動作させるCCW電流74が流れる。さらに、トランジスタTr2及びトランジスタTr3の一方をオン制御しているとき、他方をPWM制御により、小刻みにオンオフ制御することにより、CCW電流74の電圧を変調できる。
本実施の形態では、電源であるバッテリ80と駆動回路56との間には逆接続保護回路68及びノイズ防止コイル76が設けられると共に、駆動回路56に対して並列になるように電解コンデンサC2が設けられている。ノイズ防止コイル76は、駆動回路56のスイッチングによって発生するノイズを抑制するための素子である。
電解コンデンサC2は、駆動回路56から生じるノイズを緩和すると共に、サージ等の突発的な高電圧を蓄え、接地領域にバイパスすることにより、当該高電圧の駆動回路56に過大な電流が入力されるのを防止するための素子である。
逆接続保護回路68は、バッテリ80の正極と負極が図2に示した場合とは逆に接続された場合に、ワイパ制御回路22を構成する素子を保護するための回路である。逆接続保護回路68は、一例として、自身のドレインとゲートを接続した、いわゆるダイオード接続されたFET等で構成される。
以下、本実施の形態に係るワイパ制御装置10の作用及び効果について説明する。図3(A)は、本実施の形態に係るワイパ制御装置10において、反転位置または停止位置である目標払拭位置Aに対応した目標速度マップαと目標払拭位置A'に対応した目標速度マップβの一例を示し、図3(B)は、目標速度マップαから目標速度マップβが算出される過程を示した説明図である。本実施の形態では、ワイパブレード28、30の払拭速度は、出力軸32の回転速度に正比例するので、便宜上、ワイパブレード28、30の払拭速度を出力軸32の回転速度で表現する。
図3(A)に示したように、目標払拭位置Aから目標払拭位置A'に変更される場合は、一例として、連続払拭時に間欠払拭に変更された場合、連続払拭時または間欠払拭時にワイパスイッチ50がオフにされ、ワイパブレード28、30が格納位置P4に格納される場合である。目標払拭位置Aの場合の出力軸32の回転角度の範囲はθ0であり、目標払拭位置A'の場合の出力軸32の回転角度の範囲はθ1で、θ1>θ0である。
本実施の形態では、図3(B)に示したように、目標速度マップαを基本とし、目標速度マップαを最大値がVmaxになるように縦軸方向に補正した目標速度マップδを算出し、さらに目標速度マップδを横軸方向に補正して、目標払拭位置A'に対応した目標速度マップβを算出する。
目標速度マップαの縦軸方向の補正は、例えば、回転角度θ1と、回転角度θ0との商である補正比K1を下記の式(1)のように算出する。算出した補正比K1により、目標速度マップαを縦軸方向に伸縮処理して目標速度マップδを算出する。
1=θ10 ・・・(1)
目標速度マップδの横軸方向の補正は、例えば、上記式(1)で示した補正比K1により、目標速度マップδを横軸方向に伸縮処理する。当該伸縮処理により、目標払拭位置A'に対応した目標速度マップβを算出する。
本実施の形態では、目標払拭位置に応じて目標速度マップαを補正した目標速度マップβを算出することにより、目標払拭位置に応じて複数の目標速度マップを予め記憶することを要しない。従って、メモリ60に記憶しておく目標速度マップは、基本となる目標速度マップαで足り、ワイパ制御装置10のメモリ60の容量を抑制でき、製品の生産コスト削減を図ることができる。
図4(A)は、目標払拭位置Aよりもウィンドシールドガラス12の下方の目標払拭位置A'に目標払拭位置が変更された場合の、図4(B)は、目標払拭位置Aよりもウィンドシールドガラス12の上方の目標払拭位置A''に目標払拭位置が変更された場合の、各々のワイパブレード28、30の払拭速度の制御の一例を記した説明図である。
図4(A)は、横軸に示した出力軸32の回転角度がθ2に達した時に目標払拭位置Aから目標払拭位置A'に変更された場合である。図4(A)では、目標払拭位置A、A'間に中間目標払拭位置A1、A2、…An-1を各々設定している。
図4(A)では、目標払拭位置Aから目標払拭位置A'に変更されると、目標速度マップαを中間目標払拭位置A1に対応した中間速度マップγ1を算出し、所定時間において中間速度マップγ1を用いた出力軸32の回転速度の制御が行われる。所定時間は、マイクロコンピュータ58の制御周期に係る時間で、一例として、マイクロコンピュータ58の制御周期の正の整数倍である。具体的な時間は、マイクロコンピュータ58、ワイパ装置100の仕様等に応じて、実機試験等を通じて具体的に決定する。
中間速度マップγ1は、目標速度マップαに対し、上述の式(1)で示した補正比K1と同様の補正比Kγ1を適用して算出するが、補正比Kγ1は、以下の式(2)で示される。
γ1=OA1/OA ・・・(2)
式(2)中のOA1は開始位置O(一例として上反転位置P1)から中間目標払拭位置A1までの出力軸32の回転角度であり、OAは開始位置Oから目標払拭位置A(一例として下反転位置P2)までの出力軸32の回転角度である。
以後、所定時間経過毎に、下記の式(3)で示した補正比Kγk(k=1、2、…、n)を目標速度マップαに適用して、中間速度マップγk(k=1、2、…、n)を算出し、算出した中間速度マップγkによって出力軸32の回転速度を制御する。なお、図4(A)では、OAk>OAなので、Kγkは、1以上の正の値をとる。また、k=nの場合に、中間目標払拭位置Akは目標払拭位置A'に一致し、中間速度マップγkは、目標払拭位置A'に対応した目標速度マップβになる。なお、図4(A)において、nを十分大きくすれば、ワイパモータ18の出力軸32の回転速度を徐々に、円滑に変化させることが可能になる。
γk=OAk/OA ・・・(3)
図4(B)は、横軸に示した出力軸32の回転角度がθ3に達した時に目標払拭位置Aから目標払拭位置A''に変更された場合である。図4(B)では、目標払拭位置A、A''間に中間目標払拭位置A1、A2、…An-1を各々設定している。
図4(B)では、目標払拭位置Aから目標払拭位置A''に変更されると、目標速度マップαを中間目標払拭位置A1に対応した中間速度マップζ1を算出し、上述の所定時間において中間速度マップζ1を用いた出力軸32の回転速度の制御が行われる。
中間速度マップζ1は、目標速度マップαに対し、下記の式(4)で示した補正比Kζkを適用して算出し、算出した中間速度マップζkによって出力軸32の回転速度を制御する。なお、図4(B)の場合は、OAk<OAなので、Kζkは、1未満の正の値をとる。また、k=nの場合に、中間目標払拭位置Akは目標払拭位置A''に一致し、中間速度マップζkは、目標払拭位置A''に対応した目標速度マップεになる。なお、図4(B)において、nを十分大きくすれば、ワイパモータ18の出力軸32の回転速度を徐々に、円滑に変化させることが可能になる。
ζk=OAk/OA ・・・(4)
図5は、本実施の形態に係るワイパ制御装置10の目標払拭位置の変更を含む出力軸32の回転速度の制御の一例を示したフローチャートである。図5の処理はワイパスイッチ50のオンで開始され、ステップ700では、基本の目標速度マップである目標速度マップαによる回転速度の制御が実行される。
ステップ702では、ワイパスイッチ50がオフになったか否かを判定し、肯定判定の場合にはステップ726でワイパブレード28、30を格納位置P4に停止させて処理を終了する。ステップ702で否定判定の場合には、ステップ704で、目標払拭位置が変更されたか否かを判定する。ステップ704で否定判定の場合には、手順をステップ700に戻して目標速度マップαによる回転速度の制御を継続する。ステップ704で肯定判定の場合には、手順をステップ706に移行させる。
ステップ706では、処理カウンタk(k=1、2、…、n)を0にセットする。ステップ708では、ワイパスイッチ50がオフになったか否かを判定し、肯定判定の場合にはステップ726でワイパブレード28、30を格納位置P4に停止させて処理を終了する。ステップ708で否定判定の場合には、ステップ710で、k=nか否かが判定され、否定判定の場合には、ステップ712で処理カウンタkをインクリメントする。そして、ステップ714では、インクリメントした処理カウンタkでの中間速度マップγkまたはζkを算出し、ステップ716では算出した中間速度マップγkまたはζkによる出力軸32の回転速度の制御を実行する。
ステップ718では、所定時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には手順をステップ708に戻し、否定判定の場合には手順をステップ716に戻して中間速度マップγkまたはζkによる出力軸32の回転速度の制御を継続する。
ステップ710で肯定判定の場合には、変更後の目標払拭位置に対応した目標速度マップβまたはεによる出力軸32の回転速度の制御を実行する。
ステップ722では、ワイパスイッチ50がオフになったか否かを判定し、肯定判定の場合にはステップ726でワイパブレード28、30を格納位置P4に停止させて処理を終了する。ステップ722で否定判定の場合には、ステップ724で、目標払拭位置が変更されたか否かを判定する。ステップ724で否定判定の場合には、手順をステップ720に戻して目標速度マップβまたはεによる出力軸32の回転速度の制御を継続する。ステップ724で肯定判定の場合には、手順をステップ706に移行させる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、変更前の目標払拭位置と変更後の目標払拭位置との間に複数個の中間目標払拭位置を設定し、中間目標払拭位置の各々に対応した中間速度マップを算出して出力軸32の回転速度の制御に供することにより、ワイパブレード28、30の払拭速度が急変することを抑制できる。その結果、ワイパブレードの下反転位置が変更された場合に、払拭速度を円滑に制御できる
なお、本実施の形態では、基本となる目標速度マップから、目標払拭位置が変更された場合の目標速度マップを算出したが、目標払拭位置に応じた複数の目標速度マップを予めメモリ60に記憶してもよい。
図6は、基本となる目標速度マップとして、目標払拭位置Aに対応した目標速度マップα、目標払拭位置A'に対応した目標速度マップβ及び目標払拭位置A''に対応した目標速度マップεの各々をメモリ60に予め記憶して、出力軸32の回転速度の制御に用いた場合の一例を示した説明図である。
図6(A)では、目標速度マップα、βは、共に出力軸32の回転角度θの関数であり、目標速度マップαはf(θ)、目標速度マップβはg(θ)で表わされる。そして、図4(A)と同様に、目標払拭位置A、A'間に中間目標払拭位置A1、A2、…An-1を各々設定している。中間目標払拭位置A1、A2、…An-1が等間隔に設けられているのであれば、中間速度マップηk(k=1、2、…、n)は、下記の式(5)で示される。式(5)に示したように、中間速度マップηkは、f(θ)の値をg(θ)の値に徐々に変化させることによって算出される。なお、式(5)においてk=nの場合は、中間目標払拭位置Akは目標払拭位置A'に一致し、中間速度マップηkは、目標払拭位置A'に対応した目標速度マップβになる。なお、図6(A)において、nを十分大きくすれば、ワイパモータ18の出力軸32の回転速度を徐々に、円滑に変化させることが可能になる。
ηk=f(θ)+{g(θ)−f(θ)}・(k/n) …(5)
図6(B)では、目標速度マップα、εは、共に出力軸32の回転角度θの関数であり、目標速度マップαはf(θ)、目標速度マップεはh(θ)で表わされる。そして、図4(B)と同様に、目標払拭位置A、A''間に中間目標払拭位置A1、A2、…An-1を各々設定している。中間目標払拭位置A1、A2、…An-1が等間隔に設けられているのであれば、中間速度マップμk(k=1、2、…、n)は、上記式(5)と同様の下記の式(6)で示される。なお、式(6)においてk=nの場合は、中間目標払拭位置Akは目標払拭位置A''に一致し、中間速度マップμkは、目標払拭位置A''に対応した目標速度マップεになる。なお、図6(B)において、nを十分大きくすれば、ワイパモータ18の出力軸32の回転速度を徐々に、円滑に変化させることが可能になる。
μk=f(θ)+{h(θ)−f(θ)}・(k/n) …(6)
図6に示したように、目標払拭位置に応じて目標速度マップを予め備えておく場合でも、出力軸32の回転速度を、変更前の目標払拭位置に応じた目標速度マップから変更後の目標払拭位置に応じた目標速度マップまで徐々に変化させることにより、ワイパブレード28、30の目標払拭位置が変更された場合でも、払拭速度を円滑に制御できる。
なお、図4、6では、所定時間毎に中間速度マップを算出したが、マイクロコンピュータ58の処理能力に余裕がある場合には、目標払拭位置が変更された際に、中間速度マップの各々を予め算出し、所定時間毎に、中間速度マップを切り換えて、ワイパモータ18の回転制御に適用してもよい。
10…ワイパ制御装置、12…ウィンドシールドガラス、14,16…ワイパ、18…ワイパモータ、20…リンク機構、22…ワイパ制御回路、24,26…ワイパアーム、28,30…ワイパブレード、32…出力軸、34…クランクアーム、36…リンクロッド、38,40…ピボットレバー、42,44…ピボット軸、46…リンクロッド、50…ワイパスイッチ、52…減速機構、54…絶対角センサ、56…駆動回路、56A…Hブリッジ回路、58…マイクロコンピュータ、60…メモリ、62…電圧検出回路、64…信号入力回路、66…ダイオード、68…逆接続保護回路、70…センサマグネット、72…CW電流、74…CCW電流、76…ノイズ防止コイル、80…バッテリ、100…ワイパ装置、α,β…目標速度マップ、γ1,γk…中間速度マップ、δ,ε…目標速度マップ、ζ1,ζk,ηk…中間速度マップ、θ,θ0,θ1,θA,θB,θC…回転角度、μk…中間速度マップ、A,A',A''…目標払拭位置、A1,Ak…中間目標払拭位置、C1,C2…電解コンデンサ、K1,Kγ1,Kγk,Kζk…補正比、O…開始位置、P1…上反転位置、P2…下反転位置、P3…間欠払拭下反転位置、P4…格納位置、Tr1,Tr2,Tr3,Tr4…トランジスタ、k…処理カウンタ

Claims (12)

  1. ワイパブレードの払拭速度とワイパブレードの払拭開始位置から目標払拭位置までの払拭位置とを対応させた速度マップに基づいて、ワイパブレードの払拭速度を制御する払拭速度制御部と、
    目標払拭位置が変更された場合に、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップより定まる払拭速度から目標払拭位置変更後の変更後速度マップより定まる払拭速度まで、払拭速度を徐々に変化させる制御が行われた後、変更後速度マップに基づいた制御が行われるように前記払拭速度制御部の制御を切り換える切換部と、
    を含むワイパ制御装置。
  2. 前記変更後速度マップは、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップを変更後の目標払拭位置に基づいて補正して算出される請求項1記載のワイパ制御装置。
  3. 前記切換部は、変更前の目標払拭位置と変更後の目標払拭位置との間の中間目標払拭位置と、ワイパブレードの払拭速度と前記払拭開始位置から前記中間目標払拭位置までの払拭位置とを対応させた中間速度マップを少なくとも1つ設定し、速度マップを目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップから、少なくとも1つの前記中間速度マップを介して前記変更後速度マップに切り換えることにより、払拭速度を徐々に変化させる制御を行わせる請求項2記載のワイパ制御装置。
  4. 前記切換部は、所定時間毎に、前記変更前の目標払拭位置に近い中間目標払拭位置に対応した中間速度マップから順次算出し、所定時間毎に、前記変更前の目標払拭位置に近い中間目標払拭位置に対応した中間速度マップから順に前記払拭速度制御部の制御に適用して、前記ワイパブレードの払拭速度を前記変更後速度マップより定まる払拭速度まで徐々に変化させる制御を行わせる請求項3記載のワイパ制御装置。
  5. ワイパモータの出力軸の回転角度を検出する回転角度検出部を含み、
    速度マップの払拭速度は、前記出力軸の回転角度に対応させて定められ、
    前記切換部は、前記払拭開始位置と変更後の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲と、前記払拭開始位置と変更前の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲との比である補正比によって、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップを補正することにより前記変更後速度マップを求める請求項1〜4のいずれか1項記載のワイパ制御装置。
  6. ワイパモータの出力軸の回転角度を検出する回転角度検出部を含み、
    速度マップの払拭速度は、前記出力軸の回転角度に対応させて定められ、
    前記切換部は、前記払拭開始位置と前記中間目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲と、前記払拭開始位置と変更前の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲との比である補正比によって、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップを補正することにより前記中間速度マップを求める請求項3または4に記載のワイパ制御装置。
  7. 前記切換部は、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップの払拭速度に前記補正比を乗算して該速度マップの払拭速度を補正し、該払拭速度を補正した速度マップの前記払拭開始位置と前記変更前の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲に前記補正比を乗算することにより前記変更後速度マップを算出する請求項5記載のワイパ制御装置。
  8. 前記切換部は、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップの払拭速度に前記補正比を乗算して該速度マップの払拭速度を補正し、該払拭速度を補正した速度マップの前記払拭開始位置と前記変更前の目標払拭位置との間に対応する回転角度範囲に前記補正比を乗算することにより前記中間速度マップを算出する請求項6記載のワイパ制御装置。
  9. 前記ワイパブレードの払拭速度と前記ワイパブレードの払拭開始位置から複数の異なる目標払拭位置までの払拭位置とを各々対応させた複数の速度マップを記憶した記憶部を含み、
    前記切換部は、目標払拭位置が変更された場合に、目標払拭位置変更前の制御に使用していた速度マップを変更後の目標払拭位置に対応した変更後速度マップより定まる払拭速度まで、払拭速度を徐々に変化させる制御が行われた後、前記変更後速度マップに基づいた制御が行われるように前記払拭速度制御部の制御を切り換える請求項1記載のワイパ制御装置。
  10. 前記切換部は、変更前の目標払拭位置に対応した速度マップより定まる払拭速度と前記変更後速度マップより定まる払拭速度との間を補間する少なくとも1つの中間速度マップを算出し、所定時間毎に、前記変更前の目標払拭位置に対応した速度マップより定まる払拭速度に近い払拭速度を示す中間速度マップから順に前記払拭速度制御部の制御に適用して、前記ワイパブレードの払拭速度を前記変更後速度マップより定まる払拭速度まで徐々に変化させる制御を行わせる請求項9記載のワイパ制御装置。
  11. 前記切換部は、所定時間毎に、前記変更前の目標払拭位置に対応した速度マップより定まる払拭速度に近い払拭速度を示す中間速度マップから順次算出し、所定時間毎に、前記変更前の目標払拭位置に対応した速度マップより定まる払拭速度に近い払拭速度を示す中間速度マップから順に前記払拭速度制御部の制御に適用して、前記ワイパブレードの払拭速度を前記変更後速度マップより定まる払拭速度まで徐々に変化させる制御を行わせる請求項10記載のワイパ制御装置。
  12. ワイパモータの出力軸の回転角度θを検出する回転角度検出部を含み、
    前記複数の速度マップの払拭速度は、前記出力軸の回転角度θに対応させて定められ、
    前記切換部は、前記変更前の目標払拭位置に対応した速度マップより定まる払拭速度がf(θ)、前記変更後速度マップより定まる払拭速度がg(θ)の場合に、前記所定時間毎に下記の式中のkを1からn−1まで増加させて算出した中間速度マップηkに基づいた制御が行われるように前記払拭速度制御部の制御を切り換える請求項11記載のワイパ制御装置。
    ηk=f(θ)+{g(θ)−f(θ)}・(k/n)
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