JP6809283B2 - ワイパ装置 - Google Patents

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本発明は、ワイパ装置に関する。
ワイパブレードをウィンドシールドガラス上の上反転位置と下反転位置との間を往復動作させてウィンドシールドガラス表面を払拭するワイパ装置では、ウィンドシールドガラス表面の状態により、ワイパブレードの払拭動作が影響を受ける。ウィンドシールドガラス表面に雨滴が均一に存在している場合は、ウィンドシールドガラス表面の摩擦係数μが略一定となり、ワイパブレードは所定の反転位置で反転することができる。
しかしながら、例えば、雨天時にトンネルに入った場合では、ワイパブレード130、132の払拭動作により払拭範囲の雨滴が掃き出されてウィンドシールドガラス112表面のμが高くなっている。また、図6に示したように、上反転位置P1付近の滞水範囲102、及び下反転位置P2から格納位置P3付近の滞水範囲104にはワイパブレードによって掃き出された水が溜まりウィンドシールドガラス112表面のμが低くなる。
図7は、雨滴が掃き出されてμが高い範囲から、上反転位置P1近くのμが低い滞水範囲102にワイパブレード132が移動した場合のワイパブレード132の挙動の一例を示した説明図である。μが高い範囲からμが低い滞水範囲102にワイパブレード132が移動すると、上反転位置P1近くのμの急激な変化と、ワイパブレード132の慣性力により、ワイパブレード132がオーバーランするおそれがあった。
特許文献1には、オーバーランを防止するために、ワイパモータの回転数に上限を設け、払拭動作が遅延した場合には、ブレード速度の上昇を抑制するワイパ制御装置の発明が開示されている。
特許第5184395号公報
しかしながら上記特許文献1に開示された技術は、ワイパブレードの払拭速度を低下させてオーバーランを防止するので、ワイパブレードの動作が緩慢になるおそれがあった。また、上記特許文献1に開示された技術は、ウィンドシールドガラス表面のμの変化が急激な場合には、ワイパブレードの払拭速度を低下させてもワイパブレードのオーバーランを防止できない場合があるという問題があった。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、ワイパブレードの払拭速度を低下させずにワイパブレードのオーバーランを防止できるワイパ装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1記載のワイパ装置は、出力軸の回転によりワイパブレードを払拭動作させるワイパモータと、
前記ワイパブレードが目標反転位置で反転して払拭範囲を払拭するように前記ワイパモータを回転制御すると共に、払拭動作中の前記ワイパブレードが目標反転位置と異なる位置で反転した場合、所定のオフセット量に基づいて前記目標反転位置を変更する制御部と、を含み、前記制御部は、前記異なる位置が前記払拭範囲の外側にあるオーバーラン上限位置を越えたことから、前記目標反転位置を前記払拭範囲の内側方向に変更する場合で、かつ前記所定のオフセット量に基づいた前記内側方向への変更が過剰な場合は、前記所定のオフセット量から減少量を減算して得た補正オフセット量に基づいて前記目標反転位置を前記内側方向に変更する
このワイパ装置によれば、ワイパブレードが目標反転位置と異なる位置で反転した場合、当該異なる位置に応じて目標反転位置を変更し、変更後の目標反転位置でワイパブレードが反転するようにワイパモータの回転を制御するので、ワイパブレードの払拭速度を低下させずにワイパブレードのオーバーランを防止できる。
また、このワイパ装置によれば、所定のオフセット量による目標反転位置の内側方向への変更が過剰な場合に、所定のオフセット量から減少量を減算して得た補正オフセット量に基づいて目標反転位置を変更することにより、目標反転位置の内側方向への過剰な変更を補正できる
請求項2に記載のワイパ装置は、請求項1に記載のワイパ装置において、前記制御部は、前記補正オフセット量に基づいた前記目標反転位置の変更が過剰な場合は、変更が過剰でなくなるまで前記補正オフセット量から前記減少量を減算して得た新たな補正オフセット量に基づいて前記目標反転位置を前記内側方向に変更する。
このワイパ装置によれば、目標反転位置を複数回変更する場合に、オフセット量を徐々に低下させて反転位置を正常な位置に近づけることができる。
請求項3に記載のワイパ装置は、請求項1又は2に記載のワイパ装置において、前記制御部は、前記補正オフセット量から前記減少量を複数回減算する場合は、減少量の大きさを減算する毎に徐々に小さくする。
このワイパ装置によれば、補正オフセット量から減少量を複数回減算する場合に、減少量の大きさを減算する毎に徐々に小さくすることで反転位置を正常な位置に近づけることができる。
請求項に記載のワイパ装置は、請求項1〜のいずれか1項に記載のワイパ装置において、前記ワイパモータの出力軸の回転角度を検出する回転角度検出部を含み、前記制御部は、前記回転角度検出部により検出した前記出力軸の回転角度により前記ワイパブレードの位置を算出する。
このワイパ装置によれば、検出が容易なワイパモータの出力軸の回転角度に基づいてワイパブレードの位置を算出するので、ワイパブレードの反転位置を変更する制御が容易になる。
本発明の実施の形態に係るワイパ装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る右ワイパ装置のワイパ制御回路の構成の概略の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るワイパ装置におけるオーバーラン上限及びオーバーラン下限の例を各々示した説明図である。 本発明の実施の形態に係るワイパ装置で、雨滴が掃き出されてμが高い範囲から、上反転位置近くのμが低い滞水範囲にワイパブレードが移動した場合のワイパブレードの挙動の一例を示した説明図である。 本発明の実施の形態に係るワイパ装置における反転位置調整処理の一例を示したフローチャートである。 ワイパブレードの払拭動作によってμが低い滞水範囲が発生することを示した説明図である。 雨滴が掃き出されてμが高くなった範囲から、上反転位置近くのμが低い滞水範囲にワイパブレードが移動した場合のワイパブレードの挙動の一例を示した説明図である。
図1は、本実施の形態に係るワイパ装置10の構成を示す概略図である。ワイパ装置10は、一例として、右ハンドル車両のウィンドシールドガラス12の下部の左(助手席側)に左ワイパ装置14、車両のウィンドシールドガラス12の下部の右(運転席側)に右ワイパ装置16を各々備えたタンデム式のワイパ装置である。なお、本実施の形態における左右は、車室内から見ての左右である。
左ワイパ装置14及び右ワイパ装置16は、ワイパモータ18、20、減速機構22、24、ワイパアーム26、28及びワイパブレード30、32を各々備えている。ワイパモータ18、20は、ウィンドシールドガラス12の左下方及び右下方の各々に設けられている。
左ワイパ装置14及び右ワイパ装置16は、ワイパモータ18、20の正逆回転が減速機構22、24で各々減速され、減速機構22、24によって減速された正逆回転で出力軸36、38が各々回転する。さらに、出力軸36、38の正逆回転の回転力がワイパアーム26、28に各々作用することによりワイパアーム26、28が格納位置P3から下反転位置P2に移動し、下反転位置P2と上反転位置P1との間を往復動作する。かかるワイパアーム26、28の動作により、ワイパアーム26、28の先端に各々設けられたワイパブレード30、32がウィンドシールドガラス12表面の下反転位置P2から上反転位置P1の間を払拭する。なお、減速機構22、24は、例えばウォームギア等で構成され、ワイパモータ18、20の回転を、ワイパブレード30、32によるウィンドシールドガラス12表面の払拭に適した回転速度に各々減速し、当該回転速度で出力軸36、38を各々回転させる。
本実施の形態に係るワイパモータ18、20は、上述のように、ウォームギアで構成された減速機構22、24を各々有しているので、出力軸36、38の回転速度及び回転角度は、ワイパモータ18、20本体の回転速度及び回転角度と同一ではない。しかしながら、本実施の形態では、ワイパモータ18、20と減速機構22、24は各々一体不可分に構成されているので、以下、出力軸36、38の回転速度及び回転角度を、ワイパモータ18、20の各々の回転速度及び回転角度とみなす。
ワイパモータ18、20には、ワイパモータ18、20の回転を制御するためのワイパ制御回路60、62が各々接続されている。本実施の形態に係るワイパ制御回路60は駆動回路60A及びワイパECU60Bを、ワイパ制御回路62は、駆動回路62A及びワイパECU62Bを、各々含む。
ワイパECU60Bには、ワイパモータ18の出力軸36の回転速度及び回転角度を各々検知する回転角度センサ42が接続されている。ワイパECU62Bには、ワイパモータ20の出力軸38の回転速度及び回転角度を各々検知する回転角度センサ44が接続されている。ワイパECU60B、62Bは、回転角度センサ42、44からの信号に基づいて、ウィンドシールドガラス12上でのワイパブレード30、32の位置を各々算出する。また、ワイパECU60B、62Bは、算出した位置に応じて出力軸36、38の回転速度が変化するように駆動回路60A、62Aを各々制御する。なお、回転角度センサ42、44は、ワイパモータ18、20の減速機構22、24内に各々設けられ、出力軸36、38に連動して回転する励磁コイル又はマグネットの磁界(磁力)を電流に変換して検出する。
駆動回路60A、62Aは、ワイパモータ18、20を各々作動させるための電圧(電流)をPWM(Pulse Width Modulation)制御によって生成してワイパモータ18、20に各々供給する。駆動回路60A、62Aは、スイッチング素子にMOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)を使用した回路を含み、駆動回路60AはワイパECU60Bの、駆動回路62AはワイパECU62Bの、各々の制御によって、所定のデューティ比の電圧を出力する。
ワイパECU60BとワイパECU62Bとは、例えば、LIN(Local Interconnect Network)等のプロトコルを用いた通信で連携させることにより、左ワイパ装置14及び右ワイパ装置16の動作を同期させている。また、ワイパ制御回路62のワイパECU62Bには、車両制御回路64を介して、ワイパスイッチ66が接続されている。
ワイパスイッチ66は、車両のバッテリからワイパモータ18、20に供給される電力をオン又はオフするスイッチである。ワイパスイッチ66は、ワイパブレード30、32を、低速で動作させる低速作動(LO作動)モード選択位置、高速で動作させる高速作動(HI作動)モード選択位置、一定周期で間欠的に動作させる間欠作動モード選択位置、停止モード選択位置に切替可能である。また、各モードの選択位置に応じてワイパモータ18、20を回転させるための指令信号を車両制御回路64を介してワイパECU62Bに出力する。また、ワイパECU62Bに入力された指令信号は、前述のLIN等のプロトコルを用いた通信によってワイパECU60Bにも入力される。
ワイパスイッチ66から各モードの選択位置に応じて出力された信号がワイパECU60B、62Bに入力されると、ワイパECU60B、62Bがワイパスイッチ66からの出力信号に対応する制御を行う。具体的には、ワイパECU60B、62Bは、ワイパスイッチ66からの指令信号に基づいて出力軸36、38の回転速度を算出する。さらにワイパECU60B、62Bは、算出した回転速度で出力軸36、38が回転するように駆動回路60A、62Aを制御する。
図2は、本実施の形態に係る右ワイパ装置16のワイパ制御回路62の構成の概略の一例を示すブロック図である。また、図2示したワイパモータ20は、一例として、ブラシ付きDCモータである。なお、左ワイパ装置14のワイパ制御回路60の構成は、右ワイパ装置16のワイパ制御回路62と同様なので、その詳細な説明は省略する。
図2に示したワイパ制御回路62は、ワイパモータ20の巻線の端子に印加する電圧を生成する駆動回路62Aと、駆動回路62Aを構成するスイッチング素子のオン及びオフを制御するワイパECU62Bのマイクロコンピュータ48とを含んでいる。マイクロコンピュータ48には、ダイオード56を介してバッテリ80の電力が供給されると共に、供給される電力の電圧は、ダイオード56とマイクロコンピュータ48との間に設けられた電圧検出回路50によって検知され、検知結果はマイクロコンピュータ48に出力される。また、ダイオード56とマイクロコンピュータ48との間に一端が接続され、他端(−)が接地された電解コンデンサC1が設けられている。電解コンデンサC1は、マイクロコンピュータ48の電源を安定化するためのコンデンサである。電解コンデンサC1は、例えば、サージ等の突発的な高電圧を蓄え、接地領域に放電することにより、マイクロコンピュータ48を保護する。
マイクロコンピュータ48には信号入力回路52を介してワイパスイッチ66及び車両制御回路64からワイパモータ18の回転速度を指示するための指令信号が入力される。ワイパスイッチ66から出力された指令信号がアナログ信号の場合には、当該信号は信号入力回路52においてデジタル化されてマイクロコンピュータ48に入力される。
また、マイクロコンピュータ48には、出力軸38の回転に応じて変化するセンサマグネット70の磁界を検知する回転角度センサ44が接続されている。マイクロコンピュータ48は、回転角度センサ44が出力した信号に基づいて、出力軸38の回転角度を算出することにより、ワイパブレード30、32のウィンドシールドガラス12上での位置を特定する。
さらに、マイクロコンピュータ48は、メモリ54に記憶されているワイパブレード30、32の位置に応じて規定されたワイパモータ20の回転速度のデータを参照して、ワイパモータ20の回転が、特定したワイパブレード30、32の位置に応じた回転数になるように駆動回路62Aを制御する。
駆動回路62Aは、図2に示すように、スイッチング素子にN型のFET(電界効果トランジスタ)であるトランジスタTr1、Tr2、Tr3、Tr4を用いている。トランジスタTr1及びトランジスタTr2は、ドレインがノイズ防止コイル76を介してバッテリ80に各々接続されており、ソースがトランジスタTr3及びトランジスタTr4のドレインに各々接続されている。また、トランジスタTr3及びトランジスタTr4のソースは接地されている。
また、トランジスタTr1のソース及びトランジスタTr3のドレインは、ワイパモータ18の巻線の一端に接続されており、トランジスタTr2のソース及びトランジスタTr4のドレインは、ワイパモータ18の巻線の他端に接続されている。
トランジスタTr1及びトランジスタTr4の各々のゲートにハイレベル信号が入力されることにより、トランジスタTr1及びトランジスタTr4がオンになり、ワイパモータ20には例えばワイパブレード30、32を車室側から見て時計回りに動作させるCW電流72が流れる。さらに、トランジスタTr1及びトランジスタTr4の一方をオン制御しているとき、他方をPWM制御により、小刻みにオンオフ制御することにより、CW電流72の電圧を変調できる。
また、トランジスタTr2及びトランジスタTr3の各々のゲートにハイレベル信号が入力されることにより、トランジスタTr2及びトランジスタTr3がオンになり、ワイパモータ20には例えばワイパブレード30、32を車室側から見て反時計回りに動作させるCCW電流74が流れる。さらに、トランジスタTr2及びトランジスタTr3の一方をオン制御しているとき、他方をPWM制御により、小刻みにオンオフ制御することにより、CCW電流74の電圧を変調できる。
本実施の形態では、電源であるバッテリ80と駆動回路62Aとの間には逆接続保護回路58及びノイズ防止コイル76が設けられると共に、駆動回路62Aに対して並列になるように電解コンデンサC2が設けられている。ノイズ防止コイル76は、駆動回路62Aのスイッチングによって発生するノイズを抑制するための素子である。
電解コンデンサC2は、駆動回路62Aから生じるノイズを緩和すると共に、サージ等の突発的な高電圧を蓄え、接地領域に放電することにより、駆動回路62Aに過大な電流が入力されるのを防止するための素子である。
逆接続保護回路58は、バッテリ80の正極と負極が図2に示した場合とは逆に接続された場合に、ワイパ制御回路62を構成する素子を保護するための回路である。逆接続保護回路58は、一例として、自身のドレインとゲートを接続した、いわゆるダイオード接続されたFET等で構成される。
以下、本実施の形態に係るワイパ装置10の作用及び効果について説明する。図3は、本実施の形態に係るワイパ装置10におけるオーバーラン上限P4及びオーバーラン下限P5の例を各々示した説明図である。オーバーラン上限P4は、目標反転位置である上反転位置P1よりも右Aピラー寄りで、かつウィンドシールドガラス12の右Aピラー側端部から寸法A離れた箇所に位置している。また、オーバーラン下限P5は、目標反転位置である上反転位置P1よりも払拭範囲の内側、すなわち下反転位置P2寄りの箇所に位置している。
図3における寸法Aは、ワイパブレード32のオーバーランの絶対的な許容限界である。寸法Aは、払拭範囲を広くする関係上、可能な限り小さい方が望ましいが、ワイパ装置10の仕様によって異なるので、設計及び実機を用いた実験等を通じて具体的に決定する。
図4は、本実施の形態に係るワイパ装置10で、雨滴が掃き出されてμが高い範囲から、上反転位置P1近くのμが低い滞水範囲102にワイパブレード32が移動した場合のワイパブレード32の挙動の一例を示した説明図である。μが高い範囲からμが低い滞水範囲102にワイパブレード32が移動すると、上反転位置P1近くのμの急激な変化と、ワイパブレード32の慣性力により、ワイパブレード132がオーバーラン上限P4を越えてウィンドシールドガラス12の右Aピラー側端部に達する場合があることを示している。
本実施の形態では、ワイパブレード32がオーバーラン上限P4を越えて、ウィンドシールドガラス12の右Aピラー側端部から寸法Aよりも近い位置で反転した場合、目標反転位置を上反転位置P1よりも払拭範囲の内側、すなわち下反転位置P2寄りのオーバーラン下限P5側に設定(オフセット)する。目標反転位置を払拭範囲の内側にオフセットすることにより、上反転位置P1付近でのワイパブレード32の実際の反転位置がオーバーラン上限P4を越えることを防止する。本実施の形態では、上反転位置P1から目標反転位置を下反転位置P2寄りのオーバーラン下限P5側にオフセットする程度(オフセット量)は、ワイパ装置10の仕様等によって異なるが、一例として、上反転位置P1からオーバーラン下限P5までの距離であり、かかる場合には、変更後の目標反転位置はオーバーラン下限P5になる。
本実施の形態では、ワイパブレード32の払拭範囲は扇型を呈するので、上反転位置P1、下反転位置P2、格納位置P3、オーバーラン上限P4、オーバーラン下限P5及びオフセット量の各々は、回転角度センサ44で検出した出力軸38の回転角度で示す。
また、本実施の形態では、目標反転位置をオーバーラン下限P5側に設定した後、ワイパブレード32がオーバーラン下限P5よりも下反転位置P2寄りで反転した場合には、ワイパブレード32の目標反転位置を上反転位置P1に近付ける。具体的には、前述のオフセット量を小さくすることにより、目標反転位置を上反転位置P1に近付ける。オフセット量を小さくする程度は、ワイパ装置10の仕様等によって異なるが、オフセット量を「0」にして目標反転位置を上反転位置P1に戻す処理をすると、再びワイパブレード32がオーバーラン上限P4を越えるおそれがある。従って、本実施の形態では、新たな目標反転位置が上反転位置P1の手前(上反転位置P1とオーバーラン下限P5との間)になるようにオフセット量を減少させる。ワイパブレード32がオーバーラン上限P4を越えることを防止するため、オフセット量の減少量は、オフセット量に対して小さな値とする。
本実施の形態では、オフセット量を減少させてもワイパブレード32がオーバーラン下限P5よりも下反転位置P2寄りで反転する場合には、オフセット量をさらに減少させて目標反転位置を上反転位置P1にさらに近付ける。その後、なおもワイパブレード32がオーバーラン下限P5よりも下反転位置P2寄りで反転する場合には、オフセット量をさらに減少させて目標反転位置を上反転位置P1にさらに近付ける。
オフセット量を減少させてもワイパブレード32がオーバーラン下限P5よりも下反転位置P2寄りで反転する場合には、減少させたオフセット量をさらに減少量で減算して、オフセット量を減少させる。ワイパブレード32のオーバーラン防止のために当初設定されたオフセット量をB0、オフセット量の減少量を正の実数dとすると、段階的にオフセット量を減少させる場合のオフセット量Bkは、下記の式(1)のような等差数列で定義できる。なお、減少量dは、ワイパ装置10の仕様に応じて具体的に決定する。
0、B0−d、B0−2d、B0−3d、B0−4d、…、B0−nd
k=B0−kd (k=1、2、3、4、…、n) …(1)
オフセット量の減少量は、上述のように所定値でなく、最初の減少量を大きめにして、その後、徐々に減少量を小さくするようにしてもよい。かかる場合、一例として、最初のオフセット量の減少量をaとし、1未満の正の実数である減少率をrとすると、下記の式(2)のような等比数列で減少量akを定義できる。さらに、ワイパブレード32のオーバーラン防止のために当初設定されたオフセット量をC0とすると、段階的にオフセット量を減少させる場合のオフセット量Ckは、下記の式(3)で定義できる。なお、最初の減少量a及び減少率rは、ワイパ装置10の仕様に応じて具体的に決定する。
a、ar、ar2、ar3、ar4、 …、arn
k=ark-1 (k=1、2、3、4、…、n) …(2)
k=C0−Σarm-1 (m=1、2、3、…、k) …(3)
図5は、本実施の形態に係るワイパ装置10における反転位置調整処理の一例を示したフローチャートである。図5の処理は、ワイパブレード32が上反転位置P1側で反転する毎に実行される。
ステップ500では、ワイパブレード32の反転位置がオーバーラン上限P4を越えたか否かを判定し、肯定判定の場合には、ステップ502で目標反転位置をオーバーラン下限P5側に設定して処理をリターンする。
ステップ500で否定判定の場合には、ステップ504でワイパブレード32の反転位置がオーバーラン下限P5を越えたか否か、すなわちワイパブレード32がオーバーラン下限P5よりも下反転位置P2寄りで反転したか否かを判定する。ステップ504で肯定判定の場合には、上記のようにステップ506で目標反転位置を上反転位置寄りに設定して処理をリターンする。ステップ504で否定判定の場合には、目標反転位置を変更せずに処理をリターンする。
以上説明したように、本実施の形態では、ワイパブレード32のオーバーランが生じた場合には、ワイパブレード32の目標反転位置を上反転位置P1から下反転位置P2寄りに設定することにより、ワイパブレードの払拭速度を低下させずにワイパブレードのオーバーランを防止できる。
また、目標反転位置を上反転位置P1から下反転位置P2寄りに設定した後、ワイパブレードが再設定した目標反転位置よりも下反転位置P2で反転する場合には、新たな目標反転位置を上反転位置P1に近付ける。かかる制御により、ワイパブレード32が上反転位置P1よりも下反転位置P2寄りの位置で反転することを抑制できる。
10…ワイパ装置、12…ウィンドシールドガラス、14…左ワイパ装置、16…右ワイパ装置、18,20…ワイパモータ、22,24…減速機構、26,28…ワイパアーム、30,32…ワイパブレード、36,38…出力軸、42,44…回転角度センサ、48…マイクロコンピュータ、50…電圧検出回路、52…信号入力回路、54…メモリ、56…ダイオード、58…逆接続保護回路、60…ワイパ制御回路、60A…駆動回路、62B…ワイパECU、62…ワイパ制御回路、62A…駆動回路、62B…ワイパECU、64…車両制御回路、66…ワイパスイッチ、70…センサマグネット、72…CW電流、74…CCW電流、76…ノイズ防止コイル、80…バッテリ、102,104…滞水範囲、112…ウィンドシールドガラス、130,132…ワイパブレード、A…寸法、Bk,Ck…オフセット量、C1,C2…電解コンデンサ、P1…上反転位置、P2…下反転位置、P3…格納位置、P4…オーバーラン上限、P5…オーバーラン下限、Tr1,Tr2,Tr3,Tr4…トランジスタ、a,ak,d…減少量、r…減少率

Claims (4)

  1. 出力軸の回転によりワイパブレードを払拭動作させるワイパモータと、
    前記ワイパブレードが目標反転位置で反転して払拭範囲を払拭するように前記ワイパモータを回転制御すると共に、払拭動作中の前記ワイパブレードが目標反転位置と異なる位置で反転した場合、所定のオフセット量に基づいて前記目標反転位置を変更する制御部と、
    を含み、
    前記制御部は、前記異なる位置が前記払拭範囲の外側にあるオーバーラン上限位置を越えたことから、前記目標反転位置を前記払拭範囲の内側方向に変更する場合で、かつ前記所定のオフセット量に基づいた前記内側方向への変更が過剰な場合は、前記所定のオフセット量から減少量を減算して得た補正オフセット量に基づいて前記目標反転位置を前記内側方向に変更するワイパ装置。
  2. 前記制御部は、前記補正オフセット量に基づいた前記目標反転位置の変更が過剰な場合は、変更が過剰でなくなるまで前記補正オフセット量から前記減少量を減算して得た新たな補正オフセット量に基づいて前記目標反転位置を前記内側方向に変更する請求項1に記載のワイパ装置。
  3. 前記制御部は、前記補正オフセット量から前記減少量を複数回減算する場合は、減少量の大きさを減算する毎に徐々に小さくする請求項1又は2に記載のワイパ装置。
  4. 前記ワイパモータの出力軸の回転角度を検出する回転角度検出部を含み、
    前記制御部は、前記回転角度検出部により検出した前記出力軸の回転角度により前記ワイパブレードの位置を算出する請求項1〜のいずれか1項に記載のワイパ装置。
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