JP2017537016A - 車両用ステアリングナックル - Google Patents

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Abstract

【課題】【解決手段】車軸が装着される本体部と、一端が前記本体部の外周に一体的に接続されているとともに、当該本体部から延伸軸に沿い外方に延びるアーム部と、車両構成部材が連結される連結部と、を有する車両用ステアリングナックルを提供する。前記アーム部は、第1部位と、第2部位と、中空部とを有する。前記第1部位は、前記延伸軸周りにおいて閉じるように形成された周壁を含む。前記第2部位は、前記延伸軸周りにおいて一部が開口した開口部を備える周壁を有する。前記延伸軸に交差する断面において、前記第2部位の周壁の前記開口部側の端部は、当該端部と隣接する複数の側部の厚さよりも大きい幅を有する拡幅部を含む。【選択図】図1

Description

[関連出願]
本願は、2014年9月30日に出願された、米国の意匠特許出願番号第29/503,919号、第29/503,927号、第29/503,929号、第29/503,930号および第29/503,931号の一部継続出願であって、「Steering Knuckle Apparatus for a Vehicle」を名称とし、2014年11月4に出願され、本願の譲受人に譲渡された米国特許出願第14/532,564号の一部継続出願であって、2015年10月6日に出願された米国特許出願第14/876,367号に基づくものであり、それらの内容は参照により本願に包含される。
本発明は、本体部と、中空部と、アーム部と、連結部とを含む車両用ステアリングナックルに関する。
本体部と、中空部と、アーム部と、連結部とを含む従来のステアリングナックルにおいて、ステアリングナックルの剛性を高めるために、中空部を囲む材料の厚さを増加させたり、または、中空部の寸法を減少させたりしている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1に記載されたステアリングナックルにおいて、アーム部に形成された少なくとも2つの中空部は、円筒状部の各々と連通し、および/または、複数の中空部は、少なくとも一部が円筒状部を貫通して、軸穴と連通する。更に、中空部開口部の方向、中空部開口部近傍の形状、円筒状部の壁厚、及び中空アーム部外表面の壁厚は、適宜選択される。
特許文献2に記載されたステアリングナックルにおいて、ナックル本体から上方へ突出するストラット装着アーム部はストラットの一端に接続され、ナックル本体から下方へ突出するロアアーム装着アーム部はロアアーム部の上部にキングピンでともに接続されている。中空部は、自動車本体の外側で、ストラット装着アーム部の表面の長手方向の中間部に、ストラット装着アーム部の延伸方向で開口するように設けられている。
特開2001−187583号公報 特開2001−114127号公報
しかしながら、かかる構造を有する、上記の第1のステアリングナックルにおいて、円筒状部の壁厚が比較的厚く、中空部外側アーム部の壁厚も比較的厚い。さらに、中空部比率は比較的小さい。厚さが厚く、かつ、中空部比率が小さいことにより、ステアリングナックルの重量が著しく増加する。
しかしながら、かかる構造を有する、上記の第2のステアリングナックルにおいて、ステアリングナックルの剛性は、中空部に沿って両側部分の厚さを厚くすることで得られるが、これは、ステアリングナックルの小型化・軽量化を妨げるものである。
そこで、従来のステアリングナックルと比較して、アーム部の変形および破損がより抑制され、軽量化の程度を高めた車両用ステアリングナックルに提供することが、本発明の典型的な一特徴である。
本発明の一例示的実施形態によれば、ステアリングナックルは、
車軸が装着される本体部と、
一端が前記本体部の外周に一体的に接続されているとともに、当該本体部から延伸軸に沿い外方に延びるアーム部と、
前記アーム部の他端に一体的に接続された、車両構成部材が連結される連結部と、を有する車両用ステアリングナックルであって、
前記アーム部は、
前記延伸軸に沿う方向において、前記連結部と一体的に接続された第1部位と、
前記第1部位と前記本体部との間に介在する第2部位と、
前記第1部位および前記第2部位に連通するように形成された中空部と、を有し、
前記第1部位は、前記延伸軸周りにおいて閉じるように形成された周壁を有し、
前記第2部位は、前記延伸軸周りにおいて一部が開口した開口部を備える周壁を有し、
前記延伸軸に交差する断面において、前記第2部位の周壁の前記開口部側の端部が、当該端部と隣接する複数の側部の厚さよりも大きい幅を有する拡幅部である。
第2の例示的実施形態において、ステアリングナックルは、
車軸が装着される車両用ステアリングナックルであって、
前記車軸が装着される本体部と、
一端が前記本体部の外周に一体的に接続されているとともに、当該本体部から延伸軸に沿い外方に延びるアーム部と、
前記アーム部の他端に一体的に接続された、車両構成部材が連結される連結部と、を有し、
前記アーム部は、
内部を貫通する前記延伸軸を有する開口部と、
前記開口部を囲むように構成された端部とを有し、前記端部の幅は車両幅方向における前記開口部の端から前記端部の遠位端までと定義され、
前記端部の中心における第1の幅は、前記端部の前記連結部の近くで測定された第2の幅より小さく、
前記第1の幅は、前記本体部の近くで測定された第3の幅より小さい。
第3の例示的実施形態において、ステアリングナックルは、
車軸が装着される車両用ステアリングナックルであって、
前記車軸が装着される本体部と、
一端が前記本体部の外周に一体的に接続されているとともに、当該本体部から延伸軸に沿い外方に延びるアーム部と、
前記アーム部の他端に一体的に接続された、車両構成部材が連結される連結部と、を有し、
前記アーム部は、
前記連結部と前記本体部との間に介在する部分と、
内部を貫通する前記延伸軸を有する開口部と、
前記開口部および前記部分と連通するように構成された中空部と、を有し、
前記部分は、第1の長さを有する周壁を含み、
前記延伸軸に交差する断面において、前記部分の前記周壁の前記開口部側の端部は第2の長さを有する拡幅部を備え、前記第2の長さが前記第1の長さより大きい。
ステアリングナックルの上記の例示的実施形態において、さまざまな修正は、単独で、または、共に、以下の変形例と改変を含んでなすことができる。
(i)前記拡幅部は、前記連結部を通じて前記アーム部へ作用する力の方向に対し、交差するように配置してもよい。
(ii)前記延伸軸に交差する断面において、前記拡幅部は、前記開口部の両側に形成されてもよい。
(iii)前記延伸軸に沿う方向において、前記拡幅部は、前記第1部位に向かって延び、当該第1部位の周壁と一体化してもよい。
(iv)前記延伸軸に沿う方向において、前記拡幅部は、前記本体部に向かって延び、当該本体部と一体化してもよい。
(v)前記延伸軸に沿う方向において、前記第2部位の中央から前記第1部位または前記本体部に向かって、前記拡幅部の幅は拡大してもよい。
(vi)前記拡幅部の外表面は、前記延伸軸に沿い形成された2以上の面で構成されてもよい。
(vii)前記延伸軸に交差する断面において、前記拡幅部は、前記周壁の複数の側部と交差して略T字形状をなしてもよい。
本発明の一例示的実施形態によれば、開口部側に拡幅部を設けることにより、従来のステアリングナックルの技術的課題を解決することができる。軽量化の程度は、中空部の容積および開口部面積を増加させることによって、実現することができる。
より詳細には、第1部位および第2部位と連通するように構成された中空部を設けるとともに、第2部位の周壁に開口部を設けることによって、ステアリングナックルの軽量化を実現できる。さらに、アーム部に荷重が作用する作用点である連結部に、延伸軸周りの空間を閉じるように構成された周壁を有し閉構造である第1部位を一体的に(すなわち、一体からなる、一体的構造を有するように)接続することにより、アーム部の剛性を向上させ、アーム部に荷重が作用した場合のアーム部の変形を抑制することができる。
加えて、第2部位の周壁の開口部側に形成された端部の表面に発生する応力を、当該端部を拡幅部とすることで低減し、第2部位の強度を高めることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るステアリングナックル装置を示す斜視図である。 図2は、図1の2−2平面に沿う断面図である。 図3は、図1の3−3矢視図である。 図4は、図1の4−4矢視図である。 図5は、図1の5−5矢視図である。 図6は、本発明を適用することができる懸架装置の概略平面図である。 図7Aは、図3のステアリングナックルの断面図である。 図7Bは、図3のステアリングナックルの断面図である。 図7Cは、図3のステアリングナックルの断面図である。 図7Dは、図3のステアリングナックルの断面図である。 図7Eは、図3のステアリングナックルの断面図である。 図7Fは、図3のステアリングナックルの断面図である。 図8は、図7AのD部拡大図である。 図9は、図1に示す車両用ステアリングナックルのアーム部及び連結部を単純化モデルにした実施例を説明するための図である。 図10は、図1に示す車両用ステアリングナックルのアーム部及び連結部を単純化モデルにした実施例を説明するための図である。 図11は、単純化モデルにした実施例及び比較例のモデルTPを示す図である。 図12Aは、モデルTPを評価するための外力Fの入力の位置と方向を示す図である。 図12Bは、モデルTPを評価するための外力Mの入力の位置と方向を示す図である。 図13Aは、モデルTPごとの幅と拡幅部を説明するための正面図である。 図13Bは、図13AのモデルTPの側面図である。 図13Cは、図13AのモデルTPの6−6断面図である。 図13Dは、モデルTPごとの拡幅部の幅を説明するための図である。 図13Eは、モデルTPごとの拡幅部の幅を説明するための図である。 図13Fは、モデルTPごとの拡幅部の幅を説明するための図である。 図13Gは、モデルTPごとの拡幅部の幅を説明するための図である。 図14は、第1の観点による各パラメータと最大主応力等との関係を示す図である。 図15Aは、第1の観点によるモデルに対する評価結果を示す図である。 図15Bは、第1の観点によるモデルに対する評価結果を示す図である。 図15Cは、第1の観点によるモデルに対する評価結果を示す図である。 図16は、第2の観点による各パラメータと最大主応力等との関係を示す図である。 図17Aは、第2の観点によるモデルに対する評価結果を示す図である。 図17Bは、第2の観点によるモデルに対する評価結果を示す図である。 図17Cは、第2の観点によるモデルに対する評価結果を示す図である。 図18は、第3の観点による各パラメータと最大主応力等との関係を示す図である。 図19Aは、第3の観点によるモデルに対する評価結果を示す図である。 図19Bは、第3の観点によるモデルに対する評価結果を示す図である。 図19Cは、第3の観点によるモデルに対する評価結果を示す図である。 図19Dは、第3の観点によるモデルに対する評価結果を示す図である。 図20Aは、図1に示す拡幅部を有する車両用ステアリングナックル(実施例1)のアーム部における最大主応力(回転)の測定結果を示す図である。 図20Bは、図1に示す車両用ステアリングナックルに対して拡幅部を設けなかった(比較例1)車両用ステアリングナックルのアーム部における最大主応力(並進)の測定結果を示す図である。 図21Aは、実施例1のアーム部における最大主応力(回転)の測定結果を示す図である。 図21Bは、比較例1のアーム部における最大主応力(並進)の測定結果を示す図である。
次に、本発明を、添付の図面に関連してより詳細に説明する。図1は、本発明の第1の例示的実施形態に係る車両用ステアリングナックルを示す斜視図である。図2は、図1の2−2平面に沿う断面図である。
図1および図2に示すように、車両用ステアリングナックル1は、一体成形され(すなわち、一体的構造を有するように一体的に形成され)、アーム部(例えば、ストラットアーム部)1aと、タイロッドアーム部1bと、ロアアーム部装着アーム部1dと、本体部1eと、連結部11aとを備えている。ステアリングナックル1の材料は、鋳鉄、アルミニウム、スチール、またはいかなる類似の材料でもよい。ステアリングナックルの材料は当業者に周知であるため、詳細には記載しない。
アーム部1aは、本体部1eの外周1gと一体的に接続され、延伸軸L(図2参照)に沿って本体部1eから外側に広がる一端を含む。連結部11aは、アーム部1aの他端と一体的に接続されている。連結部11aは、車両部品(すなわち、ストラット)と接続するように構成される。本体部1eは、ブレーキアーム部1cと、車軸装着孔1fを含む。
図2に示すように、アーム部1aは、ストラット装着孔11bと、延伸軸Lに沿う方向で連結部11aと一体的に接続された第1部位11cと、第1部位11cと本体部1eの間に介在する第2部位11dと、第1部位11cに最も近接する場所で連結部11aの内表面(ストラット装着孔11bの内表面)に配置された上部開口部11iと、第1部位11cと第2部位11dとに連通した中空部11jとを備えている。第1部位11cは、延伸軸Lを囲む、周壁11eを有する。第2部位11dは、延伸軸Lの周りで一部が開口した開口部11fを含む周壁11gを有する。開口部11fは、楕円形状を有してもよいが、他の例示的な形状、例えばΩ形状を有してもよい。
図3は、図1の矢3−3上で延伸軸Lと交差する断面図を示す。開口部11f側の第2部位11dの周壁11gの端部11hは、端部11hに隣接する周壁11gの側部(11k、厚さt1)と比較して幅が拡大した拡幅部(11h、幅W)を有する。拡幅部11hの幅W(すなわち、第2の長さ)は、他の部分である側部11kの厚さt1(すなわち、第1の長さ)より大きい。幅Wは、厚さt1の2.0〜7.0倍であってもよい。幅Wは、2.75〜6.75倍であってもよい。より好ましくは、幅Wは、厚さt1の4.2〜6.75倍、3.0〜5.6倍、または2.75〜4.6倍でもよい。最も好ましくは、幅Wは、厚さt1の5.3倍、5.5倍、または4.5倍でもよい。なお、側部11kの厚さt1が一様でない場合は平均の厚さとする。
更に、拡幅部11hは、延伸軸Lに交差する断面において、開口部11fの両側に設けられている。拡幅部11hは、本体部1eに向かって延伸軸Lに沿う方向で延伸する。拡幅部11hは、本体部1eと一体的に形成される。
次に、図4を参照する。図4は、図1の矢4−4上の延伸軸Lに交差する断面を示す。拡幅部11hは、第1部位11cに向かって延伸軸Lに沿う方向で延伸する。拡幅部11hは、第1部位11cの周壁11eと一体的に形成される。
図5は、図1の矢5−5上の延伸軸Lに交差する断面を示す。図5に示すように、開口部11fの楕円形状(例えば、Ω状)の断面は、延伸軸Lに沿った様々な位置において、拡幅部11hの幅Wが変化している。拡幅部11hは、開口部11fを挟んで図5の上側(図1においてはY(−)側)と図5の下側(図1においてはY(+)側)と対をなす。図5の上側と下側における拡幅部11hは、この例示的実施形態においては互いに非対称の形状であるが、拡幅部11hの幅Wは、延伸軸Lに沿って第2部位11dの略中央から第1部位11cに向かって大きくなる。また、図5の上側と下側の両方において、拡幅部11hの幅Wは、延伸軸Lに沿って第2部位11dの略中央から本体部1eに向かって大きくなる。
(W1)
以下、図5の上側の拡幅部11hにおける幅Wの詳細を説明する(図5の下側の拡幅部11hの幅Wについても同様である。)。
ステアリングナックルの上記の例示的実施形態において、図5に示されるように、拡幅部11hの第1の幅W1は、開口部11fの端部がアーム部1aの外表面をなす拡幅部11hの遠位縁に最も近接する場所で測定される幅と定義する。ここで、開口部11fの本体部1e側端部の延伸軸L方向の位置をO、開口部11fの第1部位11c側端部の延伸軸L方向の位置をHLとするとき、上記の例示的実施形態においては、第1の幅W1の位置H3はOとHLとの略中央となった。
(W2)
次に、拡幅部11hの第2の幅W2は、位置H3と位置Oとの中間位置H2から位置Oまでの領域の幅であって第1の幅W1に平行な任意の位置H1で測定される幅と定義する。また、位置Oにおける拡幅部11hの幅をWB、位置H2における拡幅部11hの幅をW(2−1) としたとき、W1≦W(2−1)≦W2≦WBである。好ましくは、第2の幅W2は、第1の幅W1より大きい(W1<W2)。より好ましくは、第2の幅W2は、第1の幅W1の1.1〜1.7倍であってもよい。また、第2の幅W2は、第1の幅W1の1.15〜1.55倍がより好ましい。更に好ましくは、第2の幅W2は、第1の幅W1の1.2〜1.51倍でもよい。最も好ましくは、第2の幅W2は、第1の幅W1の1.22倍または1.5倍でもよい。以上の関係は図5の下側の拡幅部11fについても同様である。
(W3)
また、拡幅部11hの第3の幅W3は、位置H3とHLとの中間位置H4から位置HLまでの領域の幅であって第1の幅W1に平行な任意の場所で測定される幅と定義する。位置H4における拡幅部11hの幅をW(3−1)としたとき、W1≦W(3−1)≦W3である。好ましくは、第3の幅W3は、第1の幅W1より大きい。より好ましくは、第3の幅W3は、第1の幅W1の1.1〜2.6倍であってもよい。第3の幅W3は、第1の幅W1の1.3〜2.2倍がより好ましい。第3の幅W3は、第1の幅W1の1.3〜1.7倍、または1.65〜2.2倍とすることができる。最も好ましくは、第3の幅W3は、第1の幅W1の1.35倍、1.65倍、または2.15倍でもよい。以上の関係は図5の下側の拡幅部11fについても同様である。
なお、上記の第1の例示的実施形態のアーム部1aは延伸軸Lに沿って湾曲している。このような形態におけるO、H1〜H4、およびHLは、延伸軸Lに向かって垂直にアーム部1aを見たときの開口部11fの面積が最大になる向きから見たときの位置と定義する。
図6を参照する。車両用ステアリングナックル1は、ストラット81と、タイロッド82と、ロアアーム部83とを含む自動車の懸架装置に装着してもよく、自動車のタイヤ84に隣接して配置される。拡幅部(11h、幅W)は、連結部11aを介して、アーム部1aに作用する力F1の方向と交差するように配置される。ここで、図1も参照して説明すると、車両本体の高さ方向は、上方(+)と下方(−)として定義される。車両本体の長手方向は、前方(+)と後方(−)として定義される。
次に、図3の断面形状について、図7Aおよび図8を参照して説明する。
図7Aに示すように、断面は、第2部位11dの周壁11gによって形成された中空部11jの周りを囲む、略変形U字形状を有する。周壁11gは、拡幅部11hと、一対(複数)の側部11kと、奥部11pとを含む。複数の側部11kは、各々奥部11pの各端部に形成される。奥部11pと複数の側部11kは、一体的に形成され、内外角部のフィレット(すなわち、実質的に傾斜した、テーパ形状の、又は曲線状の角部)で接続される。複数の側部11kは、U字形状の谷から傾斜し(すなわち、谷に沿って延びる線に対して傾斜し)、複数の側部11kは実質的に厚さt1を有する。奥部11pは、実質的に厚さt1を有する。奥部11pと複数の側部11kの厚さt1は、均一な厚さでもよい。また、奥部11pと複数の側部11kの厚さt1は、不均一でもよく、機械的応力条件に基づいて変更してもよい。拡幅部11hは、複数の側部11kの各端部に形成され、実質的に幅Wを有する。
図8は、図7AのD部拡大図である。図8に示すように、拡幅部11hは、側部11kの端部においてフィレットで一体的に接続される。フィレットの寸法は、ステアリングナックル1の機械的強度を高めるように設定される。拡幅部は、実質的にT字状の断面を有する。しかしながら、他の断面形状とすることも可能である。拡幅部11hの外表面11h1は、側部11kから間隔をおいて配置され、拡幅部で最も厚い部分から傾斜して、拡幅部11hの中心に実質的に配置された曲線部11oで互いに接触する複数の表面(11m,11n)を有する。拡幅部11hの複数の角部は丸くされる(例えば、傾斜、円弧状、楕円形状とされる)。
[第1の実施形態の作用・効果]
第1の実施の形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
ステアリングナックル1の実施形態によれば、第2部位11dの周壁11gの開口部側に形成された端部11hの表面に発生する応力は、端部11hを拡幅部とすることにより低減することができ、それによって第2部位の強度を高めることができる。
さらに、第1部位11cおよび第2部位11dと連通するように中空部11jを構成し、第2部位11dを囲む周壁11gに開口部11fを設けることで、軽量化を実現することができる。
更に、アーム部1aに荷重が作用する作用点である連結部11aに第1部位11cを一体的に(一体として)接続することにより、アーム部の剛性を向上させることができる。
第1部位11cを延伸軸L周りの空間を閉じるように構成された周壁11eを有する閉構造とすることにより、アーム部1aの剛性を向上させることもできる。アーム部1aの上記の構成により、アーム部1aに荷重が作用するときのアーム部1aの変形を抑制することができる。
また、開口部11fの両側に拡幅部11hを設けることにより、ステアリングナックル1の機械的強度を高めることができる。ステアリングナックル1の機械的強度は、拡幅部11hを第1部位11cの周壁11eと一体的に形成することによって、更に高めることができる。拡幅部11hを本体部1eと一体にすることにより、ステアリングナックル1の機械的強度を、更に高めることもできる。
ステアリングナックル1の上記実施形態によれば、第2部位11dの中心から第1部位11cに向かって、または、本体部1eに向かって、延伸軸Lに沿って拡幅部11hの幅Wを大きくすることによって(すなわち、W1<W2、W1<W3)、捩じり応力を低減することができる。
[図7Aの断面の変形例]
図7B〜図7Eの断面の変形例は、荷重F1およびF2を担持するのに必要な機械的強度を提供し、重量効率及び費用対効果を変更した構造を提供するために、図7Aの断面形状を変更した変形例を示す断面図である。
一般に、端部における応力集中を抑制し、更に軽量化し、および/または、ステアリングナックルの機械的強度を高めるために、拡幅部11hの断面の表面形状を、図7B〜図7Eに示すように、変更することができる。
図7Bは断面形状を変更した変形例による図3の断面を示す。図7Bに示すように、断面は、第2部位12dの周壁12gから形成された中空部11jを囲む実質的に変更されたV字形状を有する。周壁12gは、V字形状の頂点で結合する一対の側部12kと、複数の拡幅部12hを含む。複数の側部12kは、一体的に形成され、複数の側部12kの間の頂点の周りに設けられた内外角部の頂点(すなわち、実質的に傾斜した、テーパ形状の、又は曲線状の角部)でフィレットに接続される。複数の側部12kはV字形状の谷から傾斜し、厚さt1を実質的に有する。複数の拡幅部12hは、複数の側部12kの各端部に形成され、実質的に幅Wを有する。
図7Bの実質的に変更されたV字形状は、ステアリングナックル1を更に改善することができ、図7Aの例示的実施態様と類似の有利な効果を有することができる。
図7Cは断面形状を変更した変形例による図3の断面を示す。図7Cに示すように、断面は、第2部位13dの周壁13gから形成された中空部11jを囲む実質的に変更された弧形状(例えば、略半円形状)を有する。周壁13gは、一対の側部13kと、複数の拡幅部13hを含む。複数の拡幅部13hと複数の側部13kは、一体的に形成される。複数の拡幅部13hは、複数の側部13kの各端部に形成され、実質的に幅Wを有する。複数の拡幅部13hは、開口部11fから上方に向かって、離れるように角度がついている。複数の拡幅部13hの幅Wの半分以上が側部13kの外表面側になるように、複数の拡幅部13hは配置される。複数の側部13kは、複数の拡幅部13hの間で弧状に連続した曲線を形成する。複数の側部13kは、厚さt1を実質的に有する。
図7Cの実質的に変更された弧状は、ステアリングナックル1を更に改善することができ、図7Aの例示的実施態様と類似の有利な効果を有することができる。
図7Dは断面形状を変更した変形例による図3の断面を示す。図7Dに示すように、断面は、図7AのU字形状と類似の実質的に変更されたU字形状を有する。したがって、相違点のみを述べる。複数の側部14kの厚さは奥部14pから複数の拡幅部14hに向かって徐々に大きくなる。複数の側部14kが拡幅部14hに接続する位置で、複数の側部14kの外表面側のフィレットの半径は、複数の側部14kの内表面側のフィレットの半径よりも大きくてもよい。複数の拡幅部14hの幅Wの半分以上が側部14kの外表面側に配置されるように、複数の拡幅部14hが配置される。
図7Dの実質的に変更されたU字形状は、第2部位14dの周壁14gの開口部側に形成される複数の拡幅部14hの表面に発生する応力を更に改善することができる。応力は、複数の拡幅部14hと複数の側部14kの間に、厚さが徐々に大きくなる連結部を設けることで低減でき、それにより第2部位の強度を高めることができる。
図7Eは断面形状を変更した変形例による図3の断面を示す。図7Eに示すように、断面は、第2部位15dの周壁15gの複数の側部15kを有する。複数の拡幅部11hは、複数の側部15kの第1端部に形成され、第1端部で複数の側部15kの間に開口部11fが配置される。他端の複数の拡幅部15hは、複数の側部15kの第2端部に形成され、第2端部で複数の側部15kの間に開口部15fが配置される。開口部11fと開口部15fは、互いに連通し、貫通孔を形成する。複数の側部15kは、車両本体の高さ方向(すなわち、X軸)と平行である。複数の拡幅部15hは、側部15kの外表面では突出し、側部15kの内面とは共平面になる。複数の拡幅部15hは、複数の側部15kの第1端部でフィレットと一体的に接続される。
図7Eの実質的に変更された形状は、ステアリングナックル1を更に改善することができ、図7Aの例示的実施態様と類似の有利な効果を有することができる。
図7Fは断面形状を変更した変形例による図3の断面を示す。図7Fに示すように、断面は、実質的にU字形状を有し、第2部位16dの周壁16gから形成された中空部11jを囲むものである。周壁16gは、奥部16pと、奥部16pの複数の端部に隣接した一対の側部16kと、複数の拡幅部16hを含む。複数の側部16kは、開口部16fを囲み、車両本体の幅方向(すなわち、Y軸)と平行である。奥部16pは、車両本体の高さ方向(すなわち、X軸)と平行である。奥部16pと複数の側部16kは、一体的に形成されて、内外角部のフィレット(すなわち、丸い角部)と接続される。奥部16pと複数の側部16kは、実質的に厚さt1を有する。複数の拡幅部16hは、複数の側部16kの各端部に形成され、実質的に幅Wを有する。
図7FのU字形状は、ステアリングナックル1を更に改善することができ、図7Aの例示的実施態様と類似の有利な効果を有することができる。
ステアリングナックル1の上記の変形例によれば、第2部位の強度を高めることができ、軽量化でき、剛性を高めることができ、アーム部1aに荷重が作用するときにアーム部1aの変形を抑制することができ、機械的強度を高めることができ、捩じり応力を減らすことができる。
(アーム部及び連結部のモデル化)
図9及び図10は、図1に示す車両用ステアリングナックル1のアーム部1a及び連結部11aを単純モデル化した実施例を説明するための図である。実施例のモデルTPは、図9の破線で囲んだ本体部1eの外周1gは剛体とみなしてアーム部1a及び連結部11aを単純モデル化したものである。実施例のモデルTPは、図10に示すように、延伸軸Lを直線とし、第1部位11cの周壁11eは断面矩形状とし、第2部位11dの一対の側部11kは互いに平行で奥部11pに直交するものとした。そして開口部11fの形状や寸法が最大主応力と重量にどのように影響するかを検討した。
図11は、単純化モデルした実施例及び比較例のモデルを示す図である。図11には、実施例のモデルをTP1、TP7〜12、TP15〜TP18とし、比較例のモデルをTP5、TP6とする。なお、実施例及び比較例の両方又は一方のモデルを総称するときは単にモデルTPという場合がある。
先ず、図9と図13A〜図13Cを用いて、モデルTPにおける、各実施例および比較例に共通する構造を説明する。モデルTPの全高さは220mmとした。連結部11aは外径を100mm、内径(すなわちストラット装着孔11bの径)を89mm、奥行き65mmの円筒形とした。アーム部1aの周壁11gの部分は、奥部11pに対して2つの側部11kが垂直に連結する構造とし、奥部11pおよび側部11kの厚さt1は一様に5mmとした。この周壁11gの一の端部は、幅85mm、奥行き55mm、厚さ5mmと平板状としたアーム1aの底部110に連結し、周壁11gの他の端部は円筒形をなす連結部11aの胴部の中央に垂直に連結する構造とした。連結部11aのアーム1a側端部と前記底部110の下面110bまでの最短距離をアーム1aの高さKとするとき、Kの値はモデルTPの全高さ220mmと連結部11aの外径100mmとの差なので120mmとなる。また、周壁11gの内壁と連結部11aの内壁同士は繋がっており上部開口部11iを形成する。
また、モデルTPは、材質を球状黒鉛鋳鉄相当(比重は7.15、ヤング率は170GPa)とした。モデルTPに加える外力を図12A、図12Bを用いて説明する。図12A、図12Bは、モデルTPを評価するための外力の入力の位置と方向を示す図である。モデルTPに加える外力は、図12Aに示すように、連結部11aの中心軸に沿う方向であって開口部11fが設けられている側から開口部11fが設けられている側と反対側に向かう方向(並進方向)の外力Fと、図12Bに示すように、延伸軸L回りの方向(回転方向)の外力Mとした。また、外力の値は、外力Fは10kN、外力Mは1kN・mとした。
次に、拡幅部11hを有する実施例のモデルの形状とその拡幅部の測定位置について説明する。実施例のモデルTP1、TP7〜12、TP15〜TP18は、図9に示すモデルTPにおいて、第1部位11cでは周壁11eを全周にわたって設けており、第2部位11dではそれぞれ異なる形状の開口部11fを有し、その開口部11fの両側に拡幅部11hを設けている。ここで、実施例のモデルのいずれにおいても拡幅部11hを含むアーム部1aの幅を85mmとしており、拡幅部11hが側部11kの外縁から外側にはみ出す長さは10mmである。また、図13Aに示すように、上記いずれの実施例のモデルにおいても、周壁11e、および拡幅部11hの厚さは一様に5mmとした。
図13A〜図13Gは、実施例のモデルTPにおける拡幅部11hの幅の測定位置を説明する図である。開口部11fの形状に着目したとき、図13Aは四隅に半径5mmのフィレットを設けた短い長方形のモデルTP1、図13Bは図13AのモデルTP1の側面図、図13Cは、図13Aの矢6−6上の断面図、図13Dは楕円のモデルTP17、図13Eは長円形(丸角部を備えた長方形または楕円形)のモデルTP16、図13Fは四隅に半径5mmのフィレットを設けた長い長方形のモデルTP12、図13Gは円形のモデルTP15それぞれの正面図である。
ここで、開口部11fの延伸軸Lの方向の全長、すなわち開口部11fの高さをhL(以下、hLと記載する場合がある。)、開口部11fの本体部1e側の端部、すなわちhL=0mmの位置(底部110の上面110a)を基準o、開口部11fの基準oにおける幅をwBとする。
(w1の位置)
モデルTPの各実施例における、上記で定義した拡幅部の幅W1に相当する幅w1の測定位置を説明する。拡幅部11hの幅W1は、開口部11fの端部がアーム部1aの外表面をなす拡幅部11hの遠位縁に最も近接する場所で測定される幅と定義される。この定義を実施例の各モデルTPに適用すると、開口部11fが楕円であるTP17(図13D)と、円形であるTP15(図13E)では、幅w1は一義的にhL/2であるh3の位置で測定される。一方、開口部11fが短い長方形であるTP1(図13A)、長円形(丸角部を備えた長方形または楕円形)であるTP16(図13E)、および長い長方形であるTP12(図13F)では、開口部11fの延伸軸Lに沿う辺が直線部分を有するため、W1はこの直線部分の任意の位置で測定できるため、幅w1の測定位置が一義的には決まらなかった。このことは、図11に示した開口部11fの延伸軸Lに沿う辺が直線を有するTP10、TP9、TP8、TP7、TP11、およびTP18も同様であった。このため、幅w1の測定位置を一義的に決めることができないこれらの実施例では、幅w1の測定位置h3をhL/2の位置とした。この幅w1の測定位置は、開口部の幅の端からアーム部の外表面をなす端部の遠位縁までの距離が最短となる位置の幅の位置の一例である。
次に、モデルTPの各実施例における、W(2-1)に相当するw(2-1)、W2に相当するw2、W(3−1)に相当するw(3−1)、W3に相当するw3の位置を、図13Aを参照しつつ説明する。以下に述べるこれらの説明は、図13B〜図13Eで示す実施例のモデルTPについても同様であり、図13A〜13Eに示していない実施例のモデルTPについても同様である。
(w(2-1)、w2の位置)
上記した第2の幅W2の定義に準拠すると、モデルTPでは、上記中間位置H2に対応する位置は、図13Aに示すようにh2(=h3/2)である。そして、本体部1e側端部の位置を基準oとしたとき、位置h2〜基準oまでの領域における、幅w1に平行な任意の場所の拡幅部の幅が幅w2となるが、本モデルTPでは、基準oから5mmだけ位置h2よりの位置h1の拡幅部11hの幅を、幅w2として求めた。また、上記位置h2および基準oの幅を、各々w(2−1)およびwBとして求めた。
この幅w2の測定位置h1(基準oから5mm)は、上記した第2の幅W2の定義に基づいて本体部の近くで測定された第2の幅の測定位置の一例である。幅W2の定義に従う限りにおいて、測定位置h1は、応力集中が起き易い位置を考慮して決めるのが望ましい。h1は、例えば開口部11fの周上の変曲点の位置としてもよく、幅wBの位置である基準oから予め定めた距離、例えば5mmとしてもよい。
(w(3-1)、w3の位置)
同様に、上記したW3の定義に準拠すると、モデルTPでは、上記中間位置H4に対応する位置は、図13Aに示すように、h4(=(h3+hL)/2)である。そして位置h4〜hLまでの領域における、幅w1に平行な任意の場所の拡幅部の幅が幅w3となるが、本TPではhLの位置の拡幅部11hの幅をw3として求めた。また上記位置h4の幅をw(3-1)として求めた。
この幅w3の測定位置hLは、上記した第3の幅W3の定義に基づいて連結部の近くで測定された測定位置の一例である。
なお、以上の説明において、o<h1<h2<h3<h4<hLである。
次に、比較例のモデルについて説明する。比較例のモデルTP5は、図9に示すモデルTPにおいて、第1部位11cでは周壁11eの正面側の部分を設けておらず、第2部位11dでは拡幅部11hを設けていないものである。このため比較例のモデルTP5はモデルTPの中で最も重量が小さいTPである。これに対し、比較例のモデルTP6は、図9に示すモデルTPにおいて、開口部11fを設けていないものである。このため比較例のモデルTP6はモデルTPの中で最も重量が大きいTPである。
以上、モデルTPに共通する形状と試験条件を述べたが、開口部11fの形状や寸法が最大主応力、重量にどのように影響するかを、以下に述べる第1、第2および第3の観点から検討した。
(第1の観点)
第1の観点は、開口部11fの高さhLを一定(70mm)にし、開口部11fの幅の最大値x(以下、xと記載する場合がある。)、すなわち拡幅部11hの幅を変化させて側部11kの厚さt1と拡幅部11hの幅w1との関係を観たものである。
図14は、第1の観点における、最大主応力と重量に対する各パラメータの関係を示す図である。具体的には、開口部11fのx、hL、開口部面積率、拡幅部比(w1/t1)の各パラメータと、重量、並進の外力Fを入力したときの最大主応力(並進)と回転の外力Mを入力したときの最大主応力(回転)の値を示す。なお、重量、最大主応力(並進)および最大主応力(回転)をまとめて測定値という場合がある(以下、第2の観点、第3の観点も同様である。)。また、実施例のTPと比較例のTPとの差異をわかりやすくするため、最大主応力(並進)および最大主応力(回転)については比較例のTP6の最大主応力(並進)および最大主応力(回転)の値をそれぞれ1.00とする指数に換算した、最大主応力指数(並進)および最大主応力指数(回転)を併せて示す。また、重量については比較例のTP5の値を1.00とする指数に換算した重量指数を併せて示す。なお、重量指数、最大主応力指数(並進)および最大主応力指数(回転)をまとめて指数値という場合がある(以下、第2の観点、第3の観点も同様である。)。
図14において「開口部面積率」とは、周壁11e及び周壁11gの正面の図13Aのハッチングを施した領域の面積(周壁11gの中心位置間の長さとアーム部1aの高さKとの積)に対する開口部11fの面積の比率をいう(第2の観点においても同じ。)。図14において「拡幅部比」とは、拡幅部11hの中央の幅w1と側部11kの厚さt1との比(以下、w1/t1と記載する場合がある。)をいう。図14において「重量」は、材質を球状黒鉛鋳鉄相当(比重7.15)とした場合の連結部11a及びアーム部1aの重量を示す(図16において同じ)。図14において、「最大主応力(並進)」、「最大主応力(回転)」は、それぞれ図12A、図12Bで説明した方向の外力F、Mが加わったときに、材質を球状黒鉛鋳鉄相当(ヤング率170GPa)として求めた最大主応力(単位:MPa)をいう(図16、図18において同じ)。
以下に、各パラメータの値と、測定値および指数値についてモデルTP毎に記載する。
(TP1)
実施例のTP1(x=45mm、w1=20mm、w1/t1=4.0、開口部面積率=30.3%)では、評価結果は、重量=1.759kg、重量指数=0.90、最大主応力(並進)=168MPa、最大主応力指数(並進)=0.44、最大主応力(回転)=608MPa、最大主応力指数(回転)=0.58であった。
(TP10)
実施例のTP10(x=25mm、w1=30mm、w1/t1=6.0、開口部面積率=13.6%)では、評価結果は、重量=1.809kg、重量指数=0.92、最大主応力(並進)=135MPa、最大主応力指数(並進)=0.35、最大主応力(回転)=390MPa、最大主応力指数(回転)=0.37であった。
(TP9)
実施例のTP9(x=55mm、w1=15mm、w1/t1=3.0、開口部面積率=38.6%)では、評価結果は、重量=1.735kg、重量指数=0.89、最大主応力(並進)=200MPa、最大主応力指数(並進)=0.52、最大主応力(回転)=775MPa、最大主応力指数(回転)=0.74であった。
(TP8)
実施例のTP8(x=35mm、w1=25mm、w1/t1=5.0、開口部面積率=21.9%)では、評価結果は、重量=1.784kg、重量指数=0.91、最大主応力(並進)=150MPa、最大主応力指数(並進)=0.39、最大主応力(回転)=499MPa、最大主応力指数(回転)=0.48であった。
(TP5)
比較例のTP5は、重量=1.545kg、重量指数=0.79、最大主応力(並進)=385MPa、最大主応力指数(並進)=1.00、最大主応力(回転)=1050MPa、最大主応力指数(回転)=1.00であった。
(TP6)
比較例のTP6は、重量=1.959kg、重量指数=1.00、最大主応力(並進)=100MPa、最大主応力指数(並進)=0.26、最大主応力(回転)=160MPa、最大主応力指数(回転)=0.15であった。
図15A〜15Cは、図14で示した第1の観点による評価結果をグラフとして示す図である。
図15Aは、各モデルTPの指数値を表したグラフである。重量指数は、TP10、TP8、TP1、TP9は、比較例TP6と比較例TP5との間の値であった。また最大主応力指数(並進)と最大主応力指数(回転)ともに、TP10、TP8、TP1、TP9は、比較例TP6と比較例TP5との間の値であった。このように、実施例であるTP10、TP8、TP1、TP9は、最大主応力が比較例TP5よりも小さく抑えられ、重量は比較例TP6に対して小さかった。つまり、実施例TP10、TP8、TP1、TP9は、比較例TP5とTP6に対して最大主応力と重量、すなわち強度確保と軽量化とのバランスに優れていた。
図15Bは、各実施例のTPの拡幅部比(w1/t1)と指数値との関係を表したグラフである。
図15Bより、拡幅部比が大きくなるに従い、最大主応力指数(並進)および最大主応力指数(回転)が小さくなり、重量指数が増加する傾向となった。拡幅部比が2.0以上であれば最大主応力指数(回転)が0.85以下となり、7.0以下であれば重量指数が0.95以下となる。つまり、拡幅部比が2.0〜7.0であれば、最大主応力及び重量共に比較的小さく抑えられるので、アーム部の変形および破損がより抑制され、軽量化の程度を高めることができて好ましい。
図15Cは、各実施例のTPの開口部面積率と指数値との関係を表したグラフである。図15Cより、開口部面積率が10%〜40%の範囲内で大きくなるに従い、重量指数は小さくなり、最大主応力指数(並進)および最大主応力指数(回転)は大きくなる傾向となった。
(第2の観点)
第2の観点は、矩形の開口部11fの幅の最大値xを一定(45mm)、すなわち拡幅部11hの幅Wを一定とし、開口部11fの高さhLを変化させてアーム部1aの高さK(120mm)との高さの比(以下、開口部高さ比、hL/Kと記載する場合がある。)を変化させることにより、開口部面積率を変化させた効果を観たものである。
以下に、各パラメータの値と測定値および指数値を、モデルTP毎に記載する。なお、比較例のTP5とTP6については第1の観点で記載したので省略する。
(TP1)
実施例のTP1(hL=70mm、hL/K=0.58、開口部面積率=30.3%)では、評価結果は、重量=1.759kg、重量指数=0.90、最大主応力(並進)=168MPa、最大主応力指数(並進)=0.44、最大主応力(回転)=608MPa、最大主応力指数(回転)=0.58であった。
(TP7)
実施例のTP7(hL=35mm、hL/K=0.29、開口部面積率=13.2%)では、評価結果は、重量=1.815kg、重量指数=0.93、最大主応力(並進)=236MPa、最大主応力指数(並進)=0.61、最大主応力(回転)=428MPa、最大主応力指数(回転)=0.41であった。
(TP11)
実施例のTP11(hL=45mm、hL/K=0.38、開口部面積率=18.1%)では、評価結果は、重量=1.799kg、重量指数=0.92、最大主応力(並進)=207MPa、最大主応力指数(並進)=0.54、最大主応力(回転)=485MPa、最大主応力指数(回転)=0.46であった。
(TP18)
実施例のTP18(hL=100mm、hL/K=0.83、開口部面積率=44.8%)では、評価結果は、重量=1.711kg、重量指数=0.87、最大主応力(並進)=173MPa、最大主応力指数(並進)=0.45、最大主応力(回転)=623MPa、最大主応力指数(回転)=0.59であった。
図17A〜図17Cは、図16で示した第2の観点による評価結果をグラフとして示す図である。
図17Aは、各モデルTPの指数値を表したグラフである。重量指数は、TP1、TP7、TP11、TP18は、比較例TP6と比較例TP5との間の値であった。また最大主応力指数(並進)および最大主応力指数(回転)ともに、TP1、TP7、TP11、TP18は、比較例TP6と比較例TP5との間の値であった。このように、実施例であるTP1、TP7、TP11、TP18は、最大主応力が比較例TP5よりも小さく抑えられ、重量は比較例TP6に対して小さかった。つまり、実施例TP1、TP7、TP11、TP18は、比較例TP5とTP6に対して最大主応力と重量、つまり強度確保と軽量化とのバランスに優れているため、アーム部の変形および破損がより抑制され、軽量化の程度を高めることができることがわかった。
図17Bは、各実施例のTPの開口部高さ比(hL/K)と指数値との関係を表したグラフである。図17Bより、hL/Kが0.29〜0.83で、最大主応力指数(回転)及び最大主応力指数(並進)ともに0.6以下に抑制され、また重量指数は0.95以下に抑えることができる。アーム部の変形および破損がより抑制され、軽量化の程度を高めることができることがわかった。
図17Cは、各実施例のTPの開口部面積率と指数値との関係を表したグラフである。図17Cより、開口部面積率が10%以上であれば重量指数は0.95以下、すなわち5%以上の軽量化を図ることができ、また最大主応力指数(並進)は0.7以下になることがわかった。そして、開口部面積率が30%までは最大主応力指数(並進)はむしろ0.44にまで小さくなる。開口部面積率が45%まで増加しても最大主応力指数(並進)0.45とほとんど増加しなかった。一方、最大主応力指数(回転)は開口部面積率が30%で0.58まで増加した。開口部面積率が45%まで増加しても最大主応力指数(回転)0.59とほとんど増加せず、0.6以下であった。
上記により重量指数を0.95以下、最大主応力指数(並進)および最大主応力指数(回転)を0.7以下とするためには、開口部面積率は、10〜80%が好ましいことがわかった。10%未満であると連結部11aとアーム部1aの重量が、開口部11fがないものに対して95%超、すなわち軽量化率が5%未満にとどまるので好ましくない。一方、開口部面積率が80%を超えると最大主応力指数(並進)または最大主応力指数(回転)が拡幅部11hがないものに対して85%超、すなわち15%未満の応力低減効果しか得られないので好ましくない。開口部面積率は、より好ましくは10〜60%である。更に好ましくは15〜60%であり、より更に好ましくは20〜60%である。
また、x=45mmに固定したときの図17Cと、hLを70mmに固定したときの第1の観点における図15Cとを比較すると、図17Cの方が開口部面積率の増加に伴う最大主応力指数(並進)および最大主応力指数(回転)の増加の度合いが小さく抑えられていることがわかった。第1の観点において矩形の開口部11fの幅の最大値xを拡大して開口部面積率を増加させることは、同時に拡幅部比w1/t1を小さくすることを意味する。これに対して第2の観点では拡幅部比w1/t1を一定に保って開口部面積率を変化させたものである。このことから、開口部面積率を増加させて軽量化を図る手段を採る場合は、拡幅部比w1/t1を小さくするよりも、拡幅部比w1/t1をできるだけ大きく確保しつつ、開口部の高さを拡大、すなわち開口部高さ比を大きくするほうが、最大主応力(並進)および最大主応力(回転)いずれの増加も抑制できるので好ましいことがわかった。
(第3の観点)
第3の観点は、開口部11fの面積を一定とし、開口部11fの形状を変化させて、w1に対するw2およびw3の関係とその効果を観たものである。
図18は、第3の観点における、各パラメータと測定値および指数値を示す図である。各パラメータは、具体的には、開口部11fのx、hL、拡幅部11hの幅寸法のw3、w(3−1)、w1、w(2−1)、w2、wB、拡幅部11hの幅寸法比のw3/w1、w(3−1)/w1、w(2−1)/w1、w2/w1、wB/w1である。開口部11fの面積率は第2の観点で示したTP11の18.1%に合わせた。
以下に、各パラメータの値と測定値および指数値を、モデルTP毎に記載する。なお、比較例のTP5とTP6については第1の観点の項で記載したので省略する。
(TP11)
実施例のTP11では、開口部11fの形状が角部を半径5mmのフィレットとした正方形であり(x=45mm、hL=45mm、w3=25mm、w(3−1)=25mm、w1=20mm、w(2−1)=20mm、w2=20mm、wB=25mm、w1/t1=4.00、w3/w1=1.25、w(3−1)/w1=1.25、w(2−1)/w1=1.00、w2/w1=1.00、wB/w1=1.25)、評価結果は、重量=1.799kg、重量指数=0.92、最大主応力(並進)=207MPa、最大主応力指数(並進)=0.54、最大主応力(回転)=485MPa、最大主応力指数(回転)=0.46であった。
(TP17)
実施例のTP17では、開口部11fの形状が楕円形であり(x=36mm、hL=72mm、w3=42.5mm、w(3−1)=27.0mm、w1=24.5mm、w(2−1)=27.0mm、w2=33.35mm、wB=42.5mm、w1/t1=4.90、w3/w1=1.73、w(3−1)/w1=1.10、w(2−1)/w1=1.10、w2/w1=1.36、wB/w1=1.73)、評価結果は、重量=1.798kg、重量指数=0.92、最大主応力(並進)=125MPa、最大主応力指数(並進)=0.32、最大主応力(回転)=222MPa、最大主応力指数(回転)=0.21であった。
(TP16)
実施例のTP16では、開口部11fの形状が長円形((短辺を半円とする)長丸長方形)であり(x=22.5mm、hL=94.5mm、w3=42.5mm、w(3−1)=31.25mm、w1=31.25mm、w(2−1)=31.25mm、w2=33.00mm、wB=42.5mm、w1/t1=6.25、w3/w1=1.36、w(3−1)/w1=1.00、w(2−1)/w1=1.00、w2/w1=1.06、wB/w1=1.36)、評価結果は、重量=1.799kg、重量指数=0.92、最大主応力(並進)=117MPa、最大主応力指数(並進)=0.30、最大主応力(回転)=311MPa、最大主応力指数(回転)=0.30であった。
(TP12)
実施例のTP12では、開口部11fの形状が角部をφ5mmのフィレットとした長方形であり(x=22.5mm、hL=90mm、w3=36.25mm、w(3−1)=31.25mm、w1=31.25mm、w(2−1)=31.25mm、w2=31.25mm、wB=36.25mm、w1/t1=6.25、w3/w1=1.16、w(3−1)/w1=1.00、w(2−1)/w1=1.00、w2/w1=1.00、wB/w1=1.16)、評価結果は、重量=1.799kg、重量指数=0.92、最大主応力(並進)=137MPa、最大主応力指数(並進)=0.36、最大主応力(回転)=424MPa、最大主応力指数(回転)=0.40であった。
(TP15)
実施例のTP15では、開口部11fの形状が円形であり(x=50.8mm、hL=50.8mm、w3=42.5mm、w(3−1)=20.73mm、w1=17.10mm、w(2−1)=20.73mm、w2=27.37mm、wB=42.50mm、w1/t1=3.42、w3/w1=2.49、w(3−1)/w1=1.21、w(2−1)/w1=1.21、w2/w1=1.60、wB/w1=2.49)、評価結果は、重量=1.799kg、重量指数=0.92、最大主応力(並進)=202MPa、最大主応力指数(並進)=0.52、最大主応力(回転)=280MPa、最大主応力指数(回転)=0.27であった。
図19A〜図19Dは、第3の観点によるモデルに対する評価結果を示す図である。
図19Aは、モデルTP毎の指数値を表したグラフである。TP11、TP12、TP16、TP15、TP17はそれぞれ、最大主応力指数(並進)および最大主応力指数(回転)ともにTP5よりも小さく、重量指数はTP6に対して小さかった。つまり、TP11、TP12、TP16、TP15、TP17は、TP5とTP6に対して最大主応力と重量、すなわち強度確保と軽量化とのバランスに優れていた。最大主応力指数(回転)において更に比較すると、TP11に対して、TP12、TP16、TP15、TP17の順に小さくなっていて、とりわけ開口部11fが長円形(丸角部を備えた長方形であって短辺は半円形)であるTP16、円形であるTP15、楕円形であるTP17の値が小さくなっていて好ましい。つまり、開口部11fの形状はTP11やTP12のような矩形であるよりも、丸みを帯びているまたは湾曲しているのが好ましい。加えて、最大主応力指数(並進)で比較すると、開口部11fの形状が円形のTP15よりも、長円形(丸角部を備えた長方形または楕円形)や楕円形のTP16とTP17がより好ましいことがわかった。
図19Bは、拡幅部比と指数値との関係を表したグラフである。TP11、TP12、TP16、TP15、TP17は開口部11fの面積を同等にしているので重量指数は全て0.92であったが、最大主応力指数(並進)および最大主応力指数(回転)はこれらの実施例のw1/t1の範囲である3.42〜6.25にわたっていずれも0.6以下であった。
ここで図19Bを、開口部11fの形状を矩形とした第1の観点における図15Bと比較する。図15Bではw1/t1が3.5以下の場合、最大主応力指数(回転)の値が0.6を超える場合があった。図19Bでは例えば開口部11hの形状が円形でw1/t1が3.42のTP15は最大主応力指数(回転)の値は0.27であった。つまり、図15Bにおける同じ拡幅部比での最大主応力指数(回転)に比べて最大主応力指数(回転)の値を大きく抑制できることがわかった。
このように、開口部11hの形状を変えることにより、特に最大主応力指数(回転)の値を大きく抑制できて好ましいことがわかった。特にw1/t1が4.90であるTP17では最大主応力指数(並進)は0.32となって、TP16の最大主応力指数(並進)の0.30に次いで小さく、最大主応力指数(回転)は0.21となって最も小さくなった。TP17の最大主応力指数(並進)及び最大主応力指数(回転)は、図15Bにおいてほぼ同じ拡幅部比であるTP8(w1/t1が5.0、重量指数が0.91)の最大主応力指数(並進)の0.39、最大主応力指数(回転)の0.48と比較して、いずれも大幅に小さい値であった。
図19Cは、w3/w1と指数値との関係を表したグラフである。w3/w1が1.1以上2.6以下において最大主応力指数(並進)および最大主応力指数(回転)をともに0.6以下に抑制できて好ましいことがわかった。
図19Dは、w2/w1と指数値との関係を表したグラフである。w2/t1が1.1以上1.7以下の場合、最大主応力指数(並進)および最大主応力指数(回転)をともに0.6以下に抑制できて好ましいことがわかった。
以上、第3の観点では、最大主応力指数(並進)と最大主応力指数(回転)とを最もバランス良く抑制できるものは開口部11fが楕円形であるTP17であり、次いで長円形(丸角部を備えた長方形であって、短辺が半円形または楕円形)であるTP16、円形であるTP15であった。したがって、開口部11fの形状は矩形よりも丸みを帯びたまたは湾曲した形状が好ましく、より好ましくは円形よりも長円形(丸角部を備えた長方形であって、短辺が半円形または楕円形)、更に好ましくは楕円形であり、開口部11fは、延伸軸Lに沿う方向の長さが延伸軸Lに直交する方向の長さの1.2〜3倍の楕円形状を有するのが特に好ましい。
なお、実際の車両用ステアリングナックルへの適用にあたっては、例えば図1などに示した第1の例示的実施形態のアーム部1aは延伸軸Lに沿って湾曲している。このような形態における開口部11fの形状は、延伸軸Lに向かって垂直にアーム部1aを見たときの開口部11fの面積が最大になる向きから見たときの形状とする。
また、製造上またはその他の制約のため、開口部11fの形状を単純な楕円形にできないことがある。特に開口部11fの本体部1e側の部分については、中空部11jの形成のし易さや軽量化に有利となる略矩形であってもよい。また、開口部11fの連結部11a側の部分は略放物線形状であってもよい。
次に、実施例1として、図1に示す拡幅部を有する車両用ステアリングナックル1、これに対する比較例1として、拡幅部を有しない車両用ステアリングナックルについて、荷重を入力したときのアーム部1aにおける最大主応力を測定した結果を以下に示す。ここで、比較例1は、拡幅部11hを有しないことだけではなく、実施例1の第1部位11cに相当する部分も開口している構造とした。それ以外の構造は実施例1に同じである。また、実施例1、比較例1のいずれも材質は鋳鉄相当(比重は7.15、ヤング率は170GPa)とした。
(拡幅部)
図5に示す拡幅部を有する車両用ステアリングナックル1(実施例1)のアーム部1aについて、各パラメータであるW1/t1、W3/W1およびW2/W1は表1に示すとおりであった。
Figure 2017537016
(開口部面積率、開口部高さ比)
実施例1は開口部11fを有する。開口部11fの形状は、W1の位置から接続部11a側を略放物線形状とし、W1の位置から本体部1e側を略矩形としている。「開口部面積率」は、「開口部11f側領域の面積(開口部11fの側の領域の面積)」で「開口部11fの面積」を除した値とした。
ここで、「開口部11f側領域の面積」は、開口部11fの面積が最大となる向きから延伸軸Lに向かって垂直に(以下、「測定方向」とする)見たとき、開口部11fを有するアーム部1aの開口部側壁(11e、11h)のうち、アーム部1aの周壁(11e、11g)の厚さの中央を上記開口部側壁(11e、11h)に投影した線(図1の破線で示す。)、及び延伸軸Lに直交し、かつ、連結部11aに接する線を上記開口部側壁(11e、11h)に投影した線(図1の破線で示す。)で画定された内部領域の面積として算出した。さらに、「開口部11fの面積」は 、測定方向から見たときの開口部11fの面積である。実施例1において、図1に示す開口部11fの「面積率」は、55.0%であった。また、上述した第2の観点において定義した開口部高さ比は80%であった。
(試験条件)
図6を参照しつつ、試験条件を説明する。実施例1、比較例1ともに、本体部1eの中心Psを拘束した。このとき本体部1eはZ軸周りにも回転しないように拘束した。荷重点Pfは、Psからアーム部1aの3倍の長さEの距離とした。荷重F3はY軸(−)方向(紙面に対し垂直手前向き)であり、アーム部1aを捩る力の成分を有するため、以下、このF3による最大主応力を「最大主応力(回転)」という場合がある。荷重F3の値は4kNとした。また、荷重F4はZ軸(−)方向であり、アーム部1aを倒す力の成分のみで、捩る力の成分を有しないため、以下このF4による最大主応力を「最大主応力(並進)」という場合がある。荷重F4の値は4kNとした。
(最大主応力(並進))
先ず、荷重F4を入力した結果を示す。図20Aは、実施例1のアーム部1aにおける最大主応力(並進)の測定結果を示す図である。実施例1の開口部11fの形状は、上記した第3の観点のモデルTP17の楕円形の開口部に近い形状である。一方、図20Bは、図1に示す車両用ステアリングナックル1に対して拡幅部11hを設けなかった比較例1の最大主応力(並進)の測定結果を示すものであり、上記した第1、第2の観点のモデルTP5に相当するものである。
拡幅部11hを有していない比較例1では、最大主応力(並進)が1880MPaであった。一方、拡幅部11hを有する実施例1では、最大主応力(並進)が687MPaであった。比較例1の値を1.00とするとき、実施例1の最大主応力指数(並進)は0.37であり、比較例1に対して約2.7分の1に低減できた。
(最大主応力(回転))
次に、荷重F3を負荷した結果を示す。図21Aは、実施例1のアーム部1aにおける最大主応力(回転)の測定結果を示す図である。図21Bは、比較例1の最大主応力(回転)の測定結果を示す図である。
拡幅部11hを有していない比較例1では、最大主応力(回転)が1520MPaであった。一方、拡幅部11hを有する実施例1では、最大主応力(回転)が801MPaであった。比較例1の値を1.00とするとき、実施例1の最大主応力指数(回転)は0.53であり、比較例1に対して約1.9分の1に低減できた。
本発明が、完全かつ明瞭な開示のために、特定の実施例に関して記載されているとしても、添付の請求の範囲はそれに限定されず、本願明細書の基本的な教示の範囲内で当業者が実施しうるすべての変形例及び改良を含むものとして解釈される。更に、出願人の意図は、すべての請求の範囲の要素の均等物を含み、本願のいかなる請求の範囲の補正も、補正された請求の範囲のいかなる要素または特徴の均等物に対する利益または権利の放棄として解釈されてはならない。
1 車両用ステアリングナックル
1a アーム部
1b タイロッドアーム部
1c ブレーキアーム部
1d ロアアーム部装着アーム部
1e 本体部
1f 車軸装着孔
1g 外周
3−3 矢
4−4 矢
5−5 矢
6−6 矢
11a 連結部
11b ストラット装着孔
11c 第1部位
11d 第2部位
11e 周壁
11f 開口部
11g 周壁
11h 拡幅部(側部の端部)
11h1 外表面
11i 上部開口部
11j 中空部
11k 側部
11m,11n 表面
11o 曲線部
11p 奥部
12d 第2部位
12g 周壁
12h 拡幅部
12k 側部
13d 第2部位
13g 周壁
13h 拡幅部
13k 側部
14d 第2部位
14g 周壁
14h 拡幅部
14k 側部
14p 奥部
15d 第2部位
15f 開口部
15g 周壁
15h 拡幅部
15k 側部
16d 第2部位
16f 開口部
16g 周壁
16h 拡幅部
16k 側部
16p 奥部
81 ストラット
82 タイロッド
83 ロアアーム部
84 タイヤ
110 底部
110a 底部の上面
110b 底部の下面

Claims (19)

  1. 車軸が装着される本体部と、
    一端が前記本体部の外周に一体的に接続されているとともに、当該本体部から延伸軸に沿い外方に延びるアーム部と、
    前記アーム部の他端に一体的に接続された、車両構成部材が連結される連結部と、を有する車両用ステアリングナックルであって、
    前記アーム部は、
    前記延伸軸に沿う方向において、前記連結部と一体的に接続された第1部位と、
    前記第1部位と前記本体部との間に介在する第2部位と、
    前記第1部位および前記第2部位に連通するように形成された中空部と、を有し、
    前記第1部位は、前記延伸軸周りにおいて閉じるように形成された周壁を有し、
    前記第2部位は、前記延伸軸周りにおいて一部が開口した開口部を備える周壁を有し、
    前記延伸軸に交差する断面において、前記第2部位の周壁の前記開口部側の端部が、当該端部と隣接する複数の側部の厚さよりも大きい幅を有する拡幅部である、車両用ステアリングナックル。
  2. 前記拡幅部は、前記連結部を通じて前記アーム部へ作用する力の方向に対し、交差するように配置されている請求項1に記載の車両用ステアリングナックル。
  3. 前記延伸軸に交差する断面において、前記拡幅部は、前記開口部の両側に形成されている請求項1に記載の車両用ステアリングナックル。
  4. 前記延伸軸に沿う方向において、前記拡幅部は、前記第1部位に向かって延び、当該第1部位の周壁と一体化している、請求項1に記載の車両用ステアリングナックル。
  5. 前記延伸軸に沿う方向において、前記拡幅部は、前記本体部に向かって延び、当該本体部と一体化している、請求項4に記載の車両用ステアリングナックル。
  6. 前記延伸軸に沿う方向において、前記第2部位の中央から前記第1部位または前記本体部に向かって、前記拡幅部の幅は拡大している請求項5に記載の車両用ステアリングナックル。
  7. 前記端部の前記本体部の近くで測定された幅が前記端部の中心における幅の1.1〜1.7倍であり、又は、前記端部の前記連結部の近くで測定された幅は、前記端部の中心における前記幅の1.1〜2.6倍である請求項6に記載の車両用ステアリングナックル。
  8. 前記拡幅部の外表面は、前記延伸軸に沿い形成された2以上の面で構成されている請求項1に記載の車両用ステアリングナックル。
  9. 前記拡幅部の幅が前記側部の厚さの2.0〜7.0倍である請求項1に記載の車両用ステアリングナックル。
  10. 車軸が装着される車両用ステアリングナックルであって、
    前記車軸が装着される本体部と、
    一端が前記本体部の外周に一体的に接続されているとともに、当該本体部から延伸軸に沿い外方に延びるアーム部と、
    前記アーム部の他端に一体的に接続された、車両構成部材が連結される連結部と、を有し、
    前記アーム部は、
    内部を貫通する前記延伸軸を有する開口部と、
    前記開口部を囲むように構成された端部とを有し、前記端部の幅は車両幅方向における前記開口部の縁から前記端部の遠位縁までと定義され、
    前記端部の中心における第1の幅は、前記端部の前記連結部の近くで測定された第2の幅より小さく、
    前記第1の幅は、前記本体部の近くで測定された第3の幅より小さい、車両用ステアリングナックル。
  11. 前記第3の幅は前記第1の幅の1.1〜2.6倍であり、前記第2の幅は前記第1の幅の1.1〜1.7倍である、請求項10記載の車両用ステアリングナックル。
  12. 車軸が装着される車両用ステアリングナックルであって、
    前記車軸が装着される本体部と、
    一端が前記本体部の外周に一体的に接続されているとともに、当該本体部から延伸軸に沿い外方に延びるアーム部と、
    前記アーム部の他端に一体的に接続された、車両構成部材が連結される連結部と、を有し、
    前記アーム部は、
    前記連結部と前記本体部との間に介在する部分と、
    内部を貫通する前記延伸軸を有する開口部、
    前記開口部および前記部分と連通するように構成された中空部と、を有し、
    前記部分は、第1の長さを有する周壁を含み、
    前記延伸軸に交差する断面において、前記部分の前記周壁の前記開口部側の端部は第2の長さを有する拡幅部を備え、前記第2の長さが前記第1の長さより大きい、車両用ステアリングナックル。
  13. 前記第2の長さが前記第1の長さの2.0〜7.0倍である、請求項12記載の車両用ステアリングナックル。
  14. 前記開口部は、前記延伸軸に沿う方向の長さが前記延伸軸に直交する方向の長さの1.2〜3倍の楕円形状を有する、請求項1に記載の車両用ステアリングナックル。
  15. 前記開口部の面積は、前記アーム部の前記開口部側の領域の面積の10〜80%である、請求項1に記載の車両用ステアリングナックル。
  16. 前記開口部は、前記延伸軸に沿う方向の長さが前記延伸軸に直交する方向の長さの1.2〜3倍の楕円形状を有する、請求項10に記載の車両用ステアリングナックル。
  17. 前記開口部は、前記延伸軸に沿う方向の長さが前記延伸軸に直交する方向の長さの1.2〜3倍の楕円形状を有する、請求項12に記載の車両用ステアリングナックル。
  18. 前記開口部の面積は、前記アーム部の前記開口部側の領域の面積の10〜80%である、請求項10に記載の車両用ステアリングナックル。
  19. 前記開口部の面積は、前記アーム部の前記開口部側の領域の面積の10〜80%である、請求項12に記載の車両用ステアリングナックル。
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