JP2023158252A - 据付板 - Google Patents
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Abstract
【課題】本開示は、ねじりに強く、特に長手方向に強度の高い据付板を提供することを目的とする。【解決手段】設置物の壁掛け設置に用いる据付板であって、上部に設けられた支持部と、平面部と、を備え、前記平面部の表面には補強構造を有し、前記補強構造は、前記平面部より突出する第1補強部及び第2補強部を含み、前記第1補強部及び前記第2補強部は前記平面部の長手方向及び短手方向のいずれに対しても平行でなく、かつ交差する方向に延在していることを特徴とする。【選択図】図4
Description
本開示は、設置物の壁掛け設置に用いる据付板に関する。
従来から、据付板が開示されている。
例えば、特許文献1では、床下への落下を防止するための据付板が開示され、また空気調和機本体と、この本体の背面側上端部が掛け止めされる掛け止め部を有し、壁面等に取り付けられた据付板とを備えた据付装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載されている据付板は、長手方向のねじりに弱い点が挙げられる。特に長手方向は、強い力がかかる場合があり、強度が求められていた。
そこで、本開示は上記問題に鑑み、ねじりに強く、特に長手方向に強度の高い据付板を提供することを目的とする。
本開示の一態様では、設置物の壁掛け設置に用いる据付板であって、上部に設けられた支持部と、平面部と、を備え、前記平面部の表面には補強構造を有し、前記補強構造は前記平面部より突出する第1補強部及び第2補強部を含み、前記第1補強部及び前記第2補強部は前記平面部の長手方向および短手方向のいずれに対しても平行でなく、かつ交差する方向に延在していることを特徴とする。
以上説明したように本開示によれば、ねじりに強く、特に長手方向に強度の高い据付板を提供することができる。
以下、図面を参照して、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本開示の解決手段として必須であるとは限らない。また、X軸は据付板の長手方向、Y軸は据付板の前後方向、Z軸は据付板の短手方向とする。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る据付板100を用いて設置物1を壁掛け設置している様子を示す概略図である。図2は、図1の側面図である。図1及び図2に示すように、第1実施形態に係る据付板100は、設置物1の壁掛け設置に用いるものである。また、据付板100は、設置物1に備わるものである。設置物1は、例えば、エアコンなどの空気調和機等が挙げられる。
図1は、第1実施形態に係る据付板100を用いて設置物1を壁掛け設置している様子を示す概略図である。図2は、図1の側面図である。図1及び図2に示すように、第1実施形態に係る据付板100は、設置物1の壁掛け設置に用いるものである。また、据付板100は、設置物1に備わるものである。設置物1は、例えば、エアコンなどの空気調和機等が挙げられる。
第1実施形態に係る据付板100は、上部に設けられた支持部10を備える。支持部10は、図2及び図3に示すように、設置物1を支持する。また、支持部10は、鍵状やフック状にして設置物1を支持する。
図4は、第1実施形態に係る据付板100の構成の一例を示す正面図である。第1実施形態に係る据付板100は、平面部20を備える。平面部20を第1平面部20とすると、第1実施形態に係る据付板100は、第1平面部20の他に第2平面部40を備える。
第1実施形態に係る据付板100は、第1平面部20と第2平面部40とで構成して、図4に示すような凹型の据付板100としてもよく、単に矩形としてもよい。
平面部20(第1平面部)の表面には、補強構造30を有する。補強構造30は、据付板100の強度を向上させるものである。
補強構造30は、第1補強部31及び第2補強部32を含む。第1補強部31及び第2補強部32のXZ平面視における短手方向の幅は、たとえば2mm以上20mm以下である。第1補強部31及び第2補強部32は、平面部20より突出し、その突出量は例えば0.5mm以上10m以下である。第1補強部31及び第2補強部32は例えば凸状の構造である。第1補強部31及び第2補強部32は、+Y方向に凸でも、-Y方向に凸でもよい。また、第1実施形態に係る据付板100の第1補強部31及び第2補強部32は、接点N1を有しており、T字である。なお、図4等では便宜上、第1補強部31は右上から左下に延在するものを示し、第2補強部32は左上から右下に延在するものを示す。
第1補強部31及び第2補強部32は、平面部20の長手方向及び短手方向のいずれに対しても平行でなく延在している。第1補強部31及び第2補強部32が長手方向及び短手方向のいずれに対しても平行に延在している場合、ねじりに対して剛性強化効果が低い。一方、第1実施形態に係る据付板100のように、第1補強部31及び第2補強部32が長手方向及び短手方向のいずれに対しても平行でなく延在していると、ねじりに対する剛性強化効果が高い。
また、第1補強部31及び第2補強部32は、交差する方向に延在している。つまり、第1補強部31及び第2補強部32は、お互いに平行して延在していない。このようにすれば、それぞれ異なる方向に第1補強部31及び第2補強部32が延在しているので、高い剛性強化効果が得られる。
また、図4において据付板100の長手方向の中心線O1の左側の補強構造30が示すように、第1補強部31は、上部側(+Z)から下部側(-Z)にかけて据付板100の長手方向の中心線O1から離間するように延在していることが好ましい。一方で、第2補強部32は、上部側から下部側にかけて据付板100の長手方向の中心線O1に近づくように延在していることが好ましい。このようにすれば、第1補強部31と第2補強部32が延在する方向が逆方向となるので、第1補強部31と第2補強部32が延在する方向からのねじりに対し、剛性を高めることができる。
図4に示すように、据付板100の長手方向の中心線O1の右側の補強構造30は、第1補強部31が上部側から下部側にかけて据付板100の長手方向の中心線O1に近づき、第2補強部32が上部側から下部側にかけて据付板100の長手方向の中心線O1から離間するように延在してもよい。
図4に示すように、第1補強部31は第1補強領域31aを形成し、第2補強部32は第2補強領域32aを形成している。そして、第1補強領域31aは、第2補強領域32aに含まれるように第1補強部31及び第2補強部32を形成してもよい。また、第2補強領域32aは、第1補強領域31aに含まれるように第1補強部31及び第2補強部32を形成してもよい。
また、図4に示すように、補強構造30は、平面部20の長手方向の中心線O1を基準として、線対称に形成されることが好ましい。つまり、補強構造30を構成する第1補強部31及び第2補強部32の形状が平面部20の長手方向の中心線O1を基準として、線対称に形成されることが好ましい。
また、補強構造30は、短手方向の中心線O2付近に形成されることが好ましい。また、補強構造30は、図4に示すように、中心線O2の下側(-Z)に形成されることが好ましい。また、据付板100の短手方向の中心付近に形成されることが好ましい。このようにすれば、据付板100の中央部分に補強構造30を形成することができ、広い範囲の剛性を高めることができる。
補強構造30を構成する第1補強部31及び第2補強部32は、図4に示すように、直線としてもよく、曲線としてもよい。
<第2実施形態>
図5は、第2実施形態に係る据付板200の構成の一例を示す正面図である。第2実施形態に係る据付板200の第1補強部31及び第2補強部32は、接点N1を有していない。第2実施形態に係る据付板200の第1補強部31及び第2補強部32も、第1補強部31及び第2補強部32が平面部20の長手方向及び短手方向のいずれに対しても平行でなく、かつ交差する方向に延在している。
図5は、第2実施形態に係る据付板200の構成の一例を示す正面図である。第2実施形態に係る据付板200の第1補強部31及び第2補強部32は、接点N1を有していない。第2実施形態に係る据付板200の第1補強部31及び第2補強部32も、第1補強部31及び第2補強部32が平面部20の長手方向及び短手方向のいずれに対しても平行でなく、かつ交差する方向に延在している。
図5に示すように、第1補強部31は第1補強領域31aを形成し、第2補強部32は第2補強領域32aを形成している。そして、第1補強部31及び第2補強部32は、第1補強領域31a及び第2補強領域32aが互いに重なる重畳補強領域Mを形成するように配置される。
第1補強領域31aは、第2補強領域32aに含まれるように第1補強部31及び第2補強部32を形成していない。また、第2補強領域32aは、第1補強領域31aに含まれるように第1補強部31及び第2補強部32を形成していない。
重畳補強領域Mは、平面部20の短手方向の中心線O2付近、又は中心線O2と重なるように形成されることが好ましい。このようにすれば、長手方向の軸を中心としたねじりに対し、剛性を高めることができる。
また、重畳補強領域Mは、据付板200の長手方向に整列するように形成されることが好ましい。このようにすれば、長手方向の軸を中心としたねじりに対し、さらに剛性を高めることができる。
<第3実施形態>
図6は、第3実施形態に係る据付板300の構成の一例を示す正面図である。第3実施形態に係る据付板300は、第1補強部31と第2補強部32とが交わる交点N2を有する。また、第3実施形態に係る据付板300の補強構造30は、X字である。なお、図6における交点N2は、第1補強部31と第2補強部32とが交わり交差している点を示し、図4における接点N1は、交差していない点を示す。
図6は、第3実施形態に係る据付板300の構成の一例を示す正面図である。第3実施形態に係る据付板300は、第1補強部31と第2補強部32とが交わる交点N2を有する。また、第3実施形態に係る据付板300の補強構造30は、X字である。なお、図6における交点N2は、第1補強部31と第2補強部32とが交わり交差している点を示し、図4における接点N1は、交差していない点を示す。
また、図6に示すように、補強構造30は、短手方向の中心線O2付近に形成され、好ましくは、短手方向の中心線O2よりも下側(-Z)に形成される。このようにすれば、据付板300の中央部分に補強構造30を形成することができ、広い範囲の剛性を高めることができる。
また、補強構造30は、平面部20の長手方向の中心線O1を基準として、線対称に形成されることが好ましい。つまり、補強構造30を構成する第1補強部31及び第2補強部32の形状が平面部20の長手方向の中心線O1を基準として、線対称に形成されることが好ましい。
さらに、図6に示すように、平面部20の長手方向の中央線O1で分ける左側を第1領域35、右側を第2領域36とすると、第1補強部31及び第2補強部32が形成する補強構造30は、第1領域35及び第2領域36で少なくとも2つの同じパターン形状を有してもよい。
また、第1領域35及び第2領域36において、補強構造30をそれぞれ2以上備え、第1領域35及び第2領域36における補強構造30のパターン形状の組み合わせ同士が、長手方向の領域で重なることとしてもよい。
なお、第2平面部40においても、上述した補強構造30を有してもよく、有さないとしてもよい。
次に、応力シミュレーションの結果を説明する。補強構造30を備えない据付板と、実施形態に係る据付板及び第1補強部31と第2補強部32とが平行である比較例1を例に挙げ、その結果を説明する。
図7は、補強構造30を備えない据付板の正面図である。図8(A)は、第1実施形態に係る据付板100の正面図であり、図8(B)は第3実施形態に係る据付板300の正面図である。図8(C)は第3実施形態の変形例に係る据付板300’の正面図である。第3実施形態の変形例に係る据付板300’は、補強構造30を据付板300の上部付近に有し、第1補強部31及び第2補強部32は、交差する方向に延在している。図9は比較例1に係る据付板の正面図である。比較例1に係る据付板は、補強構造30を据付板300の中央付近に有し、第1補強部31と第2補強部32とが平行である。第1の実施形態に係る据付板と、第3の実施形態に係る据付板と、第3実施形態の変形例に係る据付板と、比較例1に係る据付板とに備えられている補強構造30各々のY軸方向における突出量および補強構造30の正面視における総面積はすべて同じである。それぞれの据付板に対し同じねじりを加えた場合の変形量を比較すると、以下の表1のようになった。表1において、変形量は図7に係る補強構造30を備えない据付板を基準とし100として表記している。なお、変形量の値が小さいほど、変形量が小さいことを示す。
比較例1VS第1の実施形態
第1の実施形態に係る据付板100は、表1に示すように変形量が52.8となり、比較例1に係る据付板は、表1に示すように変形量が61.1となった。また、第1の実施形態に係る据付板100は、比較例1に係る据付板と比べ、変形量が10%程度減少した。従って、第1補強部31及び第2補強部32が交差する方向に延在している第1の実施形態に係る据付板100は、第1補強部31及び第2補強部32が平行である比較例1に係る据付板と比して高い剛性を示し、ねじりに強く特に長手方向に強度の高いことを示した。
第1の実施形態に係る据付板100は、表1に示すように変形量が52.8となり、比較例1に係る据付板は、表1に示すように変形量が61.1となった。また、第1の実施形態に係る据付板100は、比較例1に係る据付板と比べ、変形量が10%程度減少した。従って、第1補強部31及び第2補強部32が交差する方向に延在している第1の実施形態に係る据付板100は、第1補強部31及び第2補強部32が平行である比較例1に係る据付板と比して高い剛性を示し、ねじりに強く特に長手方向に強度の高いことを示した。
第1実施形態VS第3実施形態
第3実施形態に係る据付板300は、表1に示すように変形量が51.7となった。従って、第1補強部31と第2補強部32とが交わる交点を有し、補強構造30が短手方向の中心線付近でかつ短手方向の中心線O2よりも下側(-Z)に形成しているX字の第3の実施形態に係る据付板300は、第1補強部31と第2補強部32との接点を有し、補強構造30が短手方向の中心線付近でかつ短手方向の中心線O2よりも下側(-Z)に形成しているT字の第1実施形態に係る据付板100と比して高い剛性を示し、ねじりに強く特に長手方向に強度の高いことを示した。
第3実施形態に係る据付板300は、表1に示すように変形量が51.7となった。従って、第1補強部31と第2補強部32とが交わる交点を有し、補強構造30が短手方向の中心線付近でかつ短手方向の中心線O2よりも下側(-Z)に形成しているX字の第3の実施形態に係る据付板300は、第1補強部31と第2補強部32との接点を有し、補強構造30が短手方向の中心線付近でかつ短手方向の中心線O2よりも下側(-Z)に形成しているT字の第1実施形態に係る据付板100と比して高い剛性を示し、ねじりに強く特に長手方向に強度の高いことを示した。
第3実施形態VS第3実施形態の変形例
第3実施形態の変形例に係る据付板300’は、表1に示すように変形量が55.2となった。従って、補強構造30を据付板300の中央付近に有する第3実施形態に係る据付板300は、補強構造30の一部を据付板300’の上部付近に有する第3実施形態に係る据付板300と比して高い剛性を示し、ねじりに強く特に長手方向に強度の高いことを示した。
第3実施形態の変形例に係る据付板300’は、表1に示すように変形量が55.2となった。従って、補強構造30を据付板300の中央付近に有する第3実施形態に係る据付板300は、補強構造30の一部を据付板300’の上部付近に有する第3実施形態に係る据付板300と比して高い剛性を示し、ねじりに強く特に長手方向に強度の高いことを示した。
以上より、本実施形態に係る据付板100、200、300、300’によれば、ねじりに強く、特に長手方向に強度の高い据付板を提供することができる。
なお、上記のように本開示の各実施形態及び各実施例について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は、全て本開示の範囲に含まれるものとする。
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、据付板の構成、動作も本開示の各実施形態及び各実施例で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
1 設置物、10 支持部、20 平面部(第1平面部)、30 補強構造、31 第1補強部、31a 第1補強領域、32 第2補強部、32a 第2補強領域、35 第1領域、36 第2領域、40 第2平面部、100、200、300、300’ 据付板、M (第1補強領域と第2補強領域との)重畳補強領域、N1 接点、N2 交点、O1 (長手方向の)中心線、O2 (短手方向の)中心線
Claims (7)
- 設置物の壁掛け設置に用いる据付板であって、
上部に設けられた支持部と、
平面部と、
を備え、
前記平面部の表面には補強構造を有し、
前記補強構造は、前記平面部より突出する第1補強部及び第2補強部を含み、
前記第1補強部及び前記第2補強部は前記平面部の長手方向及び短手方向のいずれに対しても平行でなく、かつ交差する方向に延在していることを特徴とする据付板。 - 前記第1補強部は、上部側から下部側にかけて前記据付板の中心線から離間し、
前記第2補強部は、上部側から下部側にかけて前記据付板の中心線に近づくことを特徴とする請求項1に記載の据付板。 - 前記第1補強部は第1補強領域を形成し、
前記第2補強部は第2補強領域を形成し、
前記第1補強部及び前記第2補強部は、前記第1補強領域及び前記第2補強領域が互いに重なる重畳補強領域を形成するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の据付板。 - 前記第1補強部と前記第2補強部とが交わる交点を有する請求項3に記載の据付板。
- 前記重畳補強領域は、前記平面部の短手方向の中心線付近に形成されることを特徴とする請求項3に記載の据付板。
- 前記重畳補強領域は、前記据付板の長手方向に整列するように形成されることを特徴とする請求項3に記載の据付板。
- 前記平面部の前記長手方向の中心線を基準として、
前記補強構造は、線対称に形成されることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の据付板。
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