以下の説明では、同様の構成要素には、それらが異なる実施形態中に示されるかどうかに拘わらず、同一の参照番号を付することとする。本開示の実施形態を明瞭簡潔に示すために、図面は必ずしも正確な縮尺であるとは限らず、ある特定の特徴は幾分概略的な形態で示され得る。一実施形態に関する説明及び/または図示される特徴は、1つ以上の他の実施形態と同様若しくは類似の方法で及び/又は他の実施形態の特徴との組合せまたはそれらに代えて使用され得る。
この開示の種々の実施形態に従って、STTメモリ等の磁界支援式MRAMメモリについて説明する。STTは、スピン偏極電流を用いて磁気トンネル接合(MTJ)デバイス中の磁気層の向きを修正し得る効果である。STT型MTJでは、トンネル接合の両側での磁気分極方向間の相対角度差に応じて、デバイス抵抗が低いか、または高いかのいずれかとなる。
一実施形態では、第1の状態から第2の状態への各MTJの状態変換を容易にするために、ビットセル部分配列中の各ビットセルのMTJデバイスの強磁性層を通過するように磁界が方向づけられる。一実施形態では、第1の状態は、各MTJの強磁性層が平行の磁気方向を有することにより低抵抗を呈する状態である。逆に、第2の状態は、各MTJの強磁性層が逆平行の磁気方向を有することにより高抵抗を呈する状態である。MTJを通過するように方向づけられた磁界により提供される磁気支援は、第1の(平行方向、低抵抗)状態から第2の(逆平行、高抵抗)状態への状態変換を容易にし得ると考えられる。より詳細に以下に説明するように、そのような磁気支援により、一部の実施形態ではSTTメモリの書込み時間は減少され得ると考えられる。
例えば、電磁石からの支援によって、部分配列の内容を平行状態または逆平行状態の一方に容易に事前設定または消去し得る。他方の状態に対するビットは通常の書込み動作中に書き込まれる。
本明細書中に説明する磁界支援技法は、巨大磁気抵抗(GMR)MRAM、トグルMRAM、及び他のMRAMデバイス等の、STT MRAMデバイス以外のMRAMデバイスにも適用され得ることが理解される。本明細書中に説明する実施形態に従ったそのようなMRAM型メモリ素子は、スタンドアローンメモリ回路または論理回路配列のいずれかに使用され得るか、もしくはマイクロプロセッサ及び/またはデジタル信号プロセッサ(DSP)に埋め込まれ得る。加えて、システム及び処理は主に図示の実施例中のマイクロプロセッサに基づいたシステムに関連して本明細書に説明するが、本明細書での開示の観点から、本開示のある特定の態様、構成、及び原理は、他の種類のデバイスメモリ及び論理デバイスに対しても同様に適用され得ることが理解されよう。
図面を参照して、図1Aは、本開示の実施形態に従った、実装されたシステムの主要態様を示す高レベルブロック図である。システム10は、多数の電子デバイス及び/またはコンピューティングデバイスのうちのいずれかであり得、メモリデバイスを含み得る。そのような電子デバイス及び/またはコンピューティングデバイスには、メインフレーム、サーバ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、電話通信デバイス、ネットワーク機器、仮想化デバイス、ストレージコントローラ、携帯またはモバイルデバイス(例えば、ラップトップ、ノート型、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、携帯型メディアプレーヤ、携帯型ゲームデバイス、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン、フィーチャーフォン等)等のコンピューティングデバイス、またはこれらの構成要素(例えば、1チップ上のシステム、プロセッサ、ブリッジ、メモリコントローラ、メモリ等)が含まれ得る。代替的実施形態では、システム10は、より多数の構成要素、より少数の構成要素、及び/または異なる構成要素を含み得る。更に、システム10は別個の構成要素を備えるようにも示し得るが、そのような構成要素は一プラットフォーム、例えば、1チップ上のシステム(SoC)等、に集積化され得ることが理解される。図示の実施例では、システム10は、マイクロプロセッサ20、メモリコントローラ30、メモリ40、及び周辺構成要素50を備え、この周辺構成要素50には、例えば、ビデオコントローラ、入力デバイス、出力デバイス、ストレージ、ネットワークアダプタ等が含まれ得る。マイクロプロセッサ20はキャッシュ25を含み、このキャッシュ25は命令及びデータを記憶するメモリ階層の一部であり得、システムメモリ40はこのメモリ階層の一部であり得る。マイクロプロセッサ20とメモリ40との間の通信はメモリコントローラ(またはチップセット)30により容易にされ得、それにより周辺構成要素50との通信もまた容易にされ得る。
周辺構成要素50のストレージデバイスは、例えば、ソリッドステートドライブ磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ、フラッシュメモリ等の、不揮発性ストレージデバイスである。ストレージは、内部ストレージデバイスもしくは取付け型またはネットワークアクセス可能なストレージを備える。マイクロプロセッサ20は、メモリ40中にデータを書き込み、そこからデータを読み出すように構成される。ストレージ中のプログラムはメモリ中にロードされ、プロセッサにより実行される。ネットワークコントローラまたはネットワークアダプタは、イーサネット(登録商標)、Fiber Channel Arbitrated Loop等の、ネットワークとの通信を可能にする。更に、構成は、ある特定の実施形態では、ディスプレイモニタで情報を描画するように構成されたビデオコントローラを含み得、ビデオコントローラは、ビデオカード上に具体化されるか、またはマザーボードまたは他の基板に装着された集積回路構成要素に一体化され得る。入力デバイスは、ユーザ入力をプロセッサに提供するために使用され、キーボード、マウス、ペンスタイラス、マイクロホン、タッチ感応型ディスプレイスクリーン、入力ピン、ソケット、もしくは当該技術分野で公知の任意の他の起動または入力手段を含み得る。出力デバイスは、プロセッサ、または、ディスプレイモニタ、プリンタ、ストレージ、出力ピン、ソケット等の、他の構成要素から送信された情報を描画できる。ネットワークアダプタは、Peripheral Component Interconnect(PCI)カード、PCIエクスプレス、または一部の他の入出力カード等の、ネットワークカード上に、もしくはマザーボードまたは他の基板に装着された集積回路構成要素上に具体化され得る。
特定の用途に応じて、デバイス10の構成要素のうちの1つ以上を省略し得る。例えば、ネットワークルータはビデオコントローラを欠き得る。
メモリデバイス25、40、及び他のデバイス10、30、50の1つ以上は、本明細書に従って磁気支援式MRAMメモリを含み得る。図1Bは、本明細書の一実施形態に従った、STTメモリ66のビットセル64の行及び列の配列60の実施例を示す。STTメモリ66は、行デコーダ、タイマデバイス、及び入出力デバイス(I/O出力部)も含み得る。同一メモリワードのビットは、効率的な入出力設計に対して互いに分離され得る。READ動作中に各列を所要の回路部に接続するために、マルチプレクサ(MUX)を使用し得る。WRITE動作中に各列を書込みドライバに接続するために、別のMUXを使用し得る。制御回路68は、以下に説明するように、ビットセル64に対して読出し動作、書込み動作、及び磁界支援式書込み動作を行う。制御回路68は、適当なハードウェア、ソフトウェアもしくはファームウェア、またはそれらの種々の組合せを用いて、以下の説明に関する動作を行うように構成される。
ビットセル64の配列60中の各ビットセル64は、スピンバルブ、または磁気トンネル接合(MTJ)デバイス等の、強磁性デバイス70(図1C)を含む。ビットセルの各強磁性デバイス70は、中間層76により分離された強磁性材料の2つの層72、74aを備え、この中間層76は、スピンバルブの場合には金属層であり、MTJの場合には薄い誘電体または絶縁層である。この実施例では、強磁性材料の層72は電気接触層78により接触されて固定分極を有し、その支配的な磁化方向は固定的である。したがって、層72を固定層と呼ぶこととする。固定層72の支配的磁化方向は、図1Cの横断面図中、右から左を指す矢印80で表される。
強磁性材料の他方の層74aは電気接触層81に接触され、「自由層」と呼ぶこととする。この「自由層」は変換可能な分極を有し、自由層の支配的磁化方向は選択的に変換可能である。自由層74aの支配的磁化方向は、図1Cの横断面図中右から左をやはり指す矢印82aで表される。
図1Cの実施例では、自由層74a及び固定層72の両方の支配的磁化方向は、同一として、即ち同一方向に示されている。これらの2つの強磁性層72、74aの支配的磁化方向が同一である場合、2つの層の分極を「平行」と呼ぶこととする。平行分極では、ビットセルは、ビットセルに記憶された論理1または論理0の一方を表すように選択され得る低抵抗状態を呈する。2つの強磁性層の支配的磁化方向が図1D中矢印80(右から左)及び矢印82b(左から右)により示されるように反対である場合、2つの層72、74bの分極を「逆平行」と呼ぶこととする。逆平行分極では、ビットセルは、ビットセルに記憶された論理1または論理0の他方を表すように選択され得る高抵抗状態を呈する。
STTRAM66のビットセル64に記憶された分極、即ち論理ビット値は、ビットセル64の強磁性デバイス70を通過するように特定の方向にスピン分極電流を流すことにより、特定の状態へ設定され得る。スピン分極電流は、電荷キャリア(電子等の)のスピン方向はスピンアップまたはスピンダウンのうちの支配的な1種である。このように、制御回路68(図1B)は、ビットセル64の強磁性デバイス70を通過するように一の方向にスピン分極電流を流すことにより、STTRAM66のビットセル64に論理1を記憶するように構成される。その結果、ビットセル64の強磁性デバイス70の強磁性層は、論理1を表すように選択された分極状態に応じて、平行または逆平行の一方の分極を有する。
逆に、論理0は、ビットセルの強磁性デバイス70を通過するように反対方向にスピン分極電流を流す制御回路68により、STTRAM66のビットセル64に記憶され得る。その結果、ビットセル64の強磁性デバイス70の強磁性層は、論理0を表すように選択された分極に応じて、平行または逆平行の他方の分極を有する。
図1E及び図1Fは、強磁性デバイスの代替的実施形態を示す。ここで、ビットセル64の配列60中の各ビットセル64は、スピンバルブ、または磁気トンネル接合(MTJ)デバイス等の、強磁性デバイス170(図1E)を含む。ビットセルの各強磁性デバイス170は、中間層176により分離された強磁性材料の2つの層172、174aを備え、この中間層176は、スピンバルブの場合には金属層であり、MTJの場合には薄い誘電体または絶縁層である。この実施例では、強磁性材料の層172は電気接触層178に接触されて固定分極を有し、支配的な磁化方向は固定的である。この固定層は通常、自由層よりもかなり薄い。したがって、層172を固定層と呼ぶこととする。固定層172の支配的磁化方向は、図1Eの横断面図中、下から上を指す矢印180で表される。
強磁性材料の他方の層174aは電気接触層181に接触され、「自由層」と呼ぶこととする。この「自由層」は変換可能な分極を有し、自由層の支配的磁化方向は選択的に変換可能である。自由層174aの支配的磁化方向は、図1Eの横断面図中下から上を指す矢印182aで表される。
図1Eの実施例では、自由層174a及び固定層172の両方の支配的磁化方向は同一として、即ち同一の方向に示されている。2つの強磁性層172、174の支配的磁化方向が同一である場合、これらの2つの層の分極を「平行」と呼ぶこととする。平行分極では、ビットセルは、ビットセルに記憶された論理1または論理0の一方を表すように選択され得る低抵抗状態を呈する。2つの強磁性層の支配的磁化方向が図1F中矢印180(下から上)及び矢印182b(上から下)により示されるように反対である場合、2つの層172、174bの分極を「逆平行」と呼ぶこととする。逆平行分極では、ビットセルは、ビットセルに記憶された論理1または論理0の他方を表すように選択され得る高抵抗状態を呈する。
STTRAM66のビットセル64に記憶された分極、即ち論理ビット値は制御回路68により特定の状態へ設定され得る。この制御回路68は、ビットセル64の強磁性デバイス170を通過するように特定の方向にスピン分極電流を流すように構成される。このように、論理1は、ビットセル64の強磁性デバイス170を通過するように一方向にスピン分極電流を流すことによりSTTRAM66のビットセル64に記憶され得る。その結果、ビットセル64の強磁性デバイス170の強磁性層は、論理1を表すように選択されたその分極に応じて、平行及び逆平行の一方の分極を有する。
逆に、論理0は、ビットセルの強磁性デバイス170を通過するように反対方向にスピン分極電流を通過させる制御回路68により、STTRAM66のビットセル64に記憶され得る。その結果、ビットセル64の強磁性デバイス170の強磁性層は、論理0を表すように選択されたその分極に応じて、平行または逆平行の他方の分極を有する。
STTRAMは、スピン分極電流誘導磁化の切替えに基づく特別の書込み機構を使用する。図2A及び図2Bは、典型的なSTTRAMビットセル64の基本的素子の概要を示し、スイッチングトランジスタ204及び可変抵抗トランジスタ素子Rmem(素子202)を備える。この組合せ構造は多くの場合、1T1R(1個のトランジスタ1個のレジスタ)セルと呼ばれる。ビットセルに対するビット線(BL、素子210)、ワード線(WL、素子206)、及びソース線またはセレクト線(SL、素子208)を、対応する電圧VBL、VWL、及びVSLと共により具体的に図2Bに示す。トランジスタ204は選択スイッチとして作用する。抵抗素子202は、デバイス70(図1C、1D)等の、磁気トンネル接合(MTJ)デバイスであり得、2つの軟強磁性層72、74a(または74b)を備える。層72は固定「基準」磁化方向80を有し、他方の層は可変磁化方向82a、82bを有し、これらの両層は接合層76により分離される。図2Bは一方のみの読出方向(RD標記による矢印)の存在を示すが、書込み動作は双方向(WR標記の両頭矢印)であり得る。したがって、この1T1R構造は、単極「読出し」及び双極「書込み」の1T−1STT MTJメモリセルとして説明され得る。
ビットセル64は、図3中の図表に示すように、書込み線WLが電圧VCCによってストローブされると、ビット線BLをVRDにプリチャージして当該線がセルを通過するように減衰するのを可能にすることにより読み出され、これによりスイッチングトランジスタ204をオンにする。基準電圧VBLは、基準セルを用いて同時に電圧除去されるものであり、センス増幅器用基準電圧として作用する。この基準電圧及びアクセスされたBLの両方はPMOS電流ソースを用いてクランプされるため、一定差分が極めて長いアクセス時間に対してもセンス増幅器入力部に維持される。
この実施例では、論理0は、磁気トンネル接合(MTJ)デバイス70、170である可変抵抗トランジスタ素子Rmem(素子202)の高抵抗状態(逆平行分極(図1D、1F)で表される。逆に、論理1はこの実施例では、磁気トンネル接合(MTJ)デバイス70、170である可変抵抗トランジスタ素子Rmem(素子202)の低抵抗状態(平行分極(図1C、1E)で表される。したがって、プリチャージ電圧VRDが比較的高い値に減衰すると、論理0(高抵抗状態)がMTJデバイス70、170に記憶されたとして示される。逆に、プリチャージ電圧VRDが比較的低い値に減衰すると、論理1(低抵抗状態)がMTJデバイス70、170に記憶されたとして示される。(他の実施形態では、論理0は、可変抵抗トランジスタ素子Rmem(素子202)の低抵抗状態(平行分極(図1C、1E)で表され得ることが理解される。)逆に、論理1は、高抵抗状態(可変抵抗トランジスタ素子Rmem(素子202)の逆平行分極(図1D、1F))で表され得る。
ビットセル64に書き込むには、制御回路68(図1B)により制御される双方向書込み方式が使用される。可変抵抗トランジスタ素子Rmem(素子202)の状態が逆平行状態(図1D、1F)から平行状態(図1C、1D)に変換する論理1を書き込むには、ビット線BLからセレクト線SLに電流が流れるように、ビット線BLをVCCにチャージしてセレクト線SLを接地に接続する。逆に、可変抵抗トランジスタ素子Rmem(素子202)の状態が平行状態(図1C、1E)から逆平行状態(図1D、1F)に変換する論理0を書き込むには、反対方向の電流が利用される。したがって、VCCのセレクト線SL及び接地のビット線BLにより、電流がセレクト線SLからビット線BLに反対方向に流される。
ビットセル64の磁気分極の一状態から他の状態への変換は非対称であることが本明細書で理解される。より具体的に言えば、ビットセル64の状態を平行状態(図1C、1E)から逆平行状態(図1D、1F)に変換させる書込み時間は、場合によっては、その逆、即ち、ビットセル64の状態を逆平行状態(図1D、1F)から平行状態(図1C、1E)に変換させる書込み時間より実質的に長い場合があり得る。例えば、場合によっては、平行から逆平行への状態変換に対する書込み時間は、逆平行から平行への状態変換に対する書込み時間よりも大きい桁であり得る。
本明細書の一態様に従えば、平行から逆平行への状態変換に対する書込み時間は、適切な書込み電流がビットセルを通過するように方向づけられてその状態を平行状態から逆平行状態に変換させるため、ビットセル64を通過するように磁界を方向づけることにより実質的に低減され得ることが理解される。図4Aは、配列60の部分配列310(図1B)ビットセル64のMTJデバイス70(図1C、1D)の自由強磁性層74a、74bの部分配列300の概略表現である。磁力線320で表される磁界は、配列60の部分配列310(図1B)ビットセル64のMTJデバイス70(図1C、1D)の自由層74a、74bを通過するように方向づけられる。図示の実施形態では、磁界320は、矢印82bで表されるように、逆平行分極強磁性層74b(図1D)の磁化方向と実質的に平行整合にある。実質的な平行整合により、部分配列310のビットセルを通過する磁界320の磁力線と、逆平行分極の自由強磁性層74bの磁化方向82bとの間の角度差Aは、一実施形態では、約45度等の、0〜90度の範囲内であることになる。
逆に、図示の実施形態では、磁界320は、矢印82aで表されるように、平行分極強磁性層74a(図1C)の磁化方向と実質的に逆平行整合にある。実質的な逆平行整合により、部分配列310のビットセルを通過する磁界320の磁力線と、平行分極の自由強磁性層74aの磁化方向82aとの間の角度差Bは、一実施形態では、約135度等の、90〜180度の範囲内にあることになる。そのような配列は平行分極(図1C)から逆平行分極(図1D)への状態変換を容易にすると考えられる。磁界320が通過するように方向づけられる各ビットセル64のMTJデバイス70の平行分極状態からの逆平行分極状態への分極状態の変換時に、そのような書込み電流が低減されるか、書込み時間が低減されるか、または両方が低減され得る。
図4Bは、メモリ配列60の部分配列310のビットセル64(図1B)上を覆って配置された多重巻電磁石コイル400の実施例を示す。部分配列310のビットセル64(図1B)は平面410を画成し、この実施形態では、コイル400の各巻線部分420はビットセル平面410に直行方向に位置付けられるため、磁界の磁力線320は、ビットセル平面410との実質的な整合にある部分配列310のビットセルを通過するように方向づけられる。実質的な整合により、ビットセル平面410と、ビットセル部分配列310を通過する磁界320の磁力線との間の角度差は、一実施形態では、約0度等の、45〜−45度の範囲内である。
多重巻コイル400は、種々の技法を用いて製作され得る。そのような一技法は、金属被覆層、ビア、及び横向き電線を用いて多重巻コイルを形成する。他の技法は、ドープされた半導体材料等の、他の導電材料を用いて多重巻コイルを形成し得る。図示の実施形態では、各巻線部分420は、離間配置導電性ビアと接続された離間配置導電層で形成される。隣接した巻線部分は離間配置横向き電線と接続される。多重巻コイル製作のための更に別の技法は、三次元集積回路の積層に頻繁に使用される金属被覆及びシリコン貫通ビア(TSV)を含み得る。好適なコイルは、特定の用途に応じて、より少数または多数の巻数、他の形状、及び他の位置を有し得ることが理解される。
磁界320を生成するには、矢印430により示すように、電磁石コイル400の巻線部分420に反時計方向に駆動電流が通される。コイル400の巻線部分420に時計方向に駆動電流を通過させることにより、反対方向に方向づけられた磁界が生成され得る。駆動電流は制御回路68(図1B)により選択的にオン及びオフに切り替えられ、この制御回路68(図1B)は、スイッチングトランジスタ440に適切なイネーブル信号(En、En(バー))を提供するように構成され得る。図示の実施形態では、コイル400への駆動電流は書込み電流と少なくとも部分的に一致するようにオン切替えをされ得る。この書込み電流は、部分配列310のビットセルを平行分極状態から逆平行分極状態に切替えて状態の変換に対する磁気支援を提供する。
図5A及び図5Bの横断面図は、配列60の部分配列310(図1B)のビットセル64のMTJデバイス170(図1E、1F)の自由強磁性層174a、174bの部分配列300aの代替的実施形態の概略表現である。磁力線320aで表される磁界は、配列60の部分配列310(図1B)のビットセル64のMTJデバイス170(図1E、1F)の自由層174a、174bを通過するように方向づけられる。図示の実施形態では、磁界320aは、矢印182bで表されるように、ビットセル平面410(図1B)に概ね直交し、かつ逆平行分極強磁性層174b(図1F)の磁化方向と実質的に平行整合にある。実質的な平行整合により、部分配列300aのビットセルを通過する磁界320aの磁力線と、逆平行分極の自由強磁性層174bの磁化方向182bとの間の角度差は、一実施形態では、45〜−45度の範囲内にあることになる。図5A及び図5Bに示す実施形態示では、部分配列310のビットセルを通過する磁界320aの磁力線と、逆平行分極の自由強磁性層174bの磁化方向182bとの間の角度差は、実質的に零である。
逆に、図示の実施形態では、磁界320aは、矢印182aで表されるように、平行分極強磁性層174a(図1E)の磁化方向と実質的に逆平行整合にある。実質的な逆平行整合により、磁界320の磁力線と、平行分極の自由強磁性層174aの磁化方向182aとの間の角度差は、一実施形態では、135〜225度の範囲内であることになる。図5A及び図5Bに示す実施形態では、部分配列310のビットセルを通過する磁界320aの磁力線と、平行分極の自由強磁性層174bの磁化方向182aとの間の角度差は、実質的に180度である。そのような配列は、平行分極(図1E)から逆平行分極(図1F)への状態変換を容易にすると考えられる。磁界320aが通過するように方向づけられる各ビットセル64のMTJデバイス170の平行分極状態からの逆平行分極状態への分極状態の変換時に、そのような書込み電流が低減されるか、書込み時間が低減されるか、または両方が低減され得る。
図5Cは、メモリ配列60の部分配列310のビットセル64(図1B)上を覆って配置された多重巻電磁コイル500の実施例を示す。部分配列310のビットセル64(図1B)は平面410を画成し、この実施形態では、コイル500の各巻線部分520はビットセル平面410と平行に位置付けられるため、磁界の磁力線320aは部分配列310のビットセルのビットセル平面410を実質的に直交方向に通って方向づけられる。実質的な直交により、ビットセル平面410と、ビットセル部分配列310を通過する磁界320aの磁力線との間の角度差は、一実施形態では、45度より大きいことになる。別の実施形態では、ビットセル平面410と、ビットセル部分配列310を通過する磁界320aの磁力線との間の角度差は、約90度である。
多重巻コイル500は種々の技法を用いて製作され得る。そのような一技法では、金属被覆層、ビア、及び横向き電線を用いて、多重巻コイルを形成する。他の技法では、ドープされた半導体材料等の、他の導電材料を用いて多重巻コイルが形成され得る。図示の実施形態では、各巻線部分520は離間配置導電性ビア及び離間配置横向き電線と接続された離間配置導電層で形成される。隣接した巻線部分は離間配置ビアと接続される。多重巻コイル製作のための更に別の技法は、三次元集積回路の積層に頻繁に使用される金属被覆及びシリコン貫通ビア(TSV)を含み得る。好適なコイルは、特定の用途に応じて、より少数または多数の巻数、他の形状、及び他の位置を有し得ることが理解される。
磁界320aを生成するには、矢印530により示すように、駆動電流をコイル500の巻線部分520に時計方向に通過させる。反対方向に方向づけられた磁界320b(図5D)は、コイル500の巻線部分520に反時計方向に駆動電流540を通過させることにより生成され得る。駆動電流は制御回路68(図1B)により選択的にオン及びオフに切り替えられ得、この制御回路68(図1B)は適合イネーブル信号(En、En(バー))をスイッチングトランジスタ540に提供するように構成される。図示の実施形態では、コイル500への駆動電流は書込み電流と少なくとも部分的に一致するようにオンに切り替えられ得る。この書込み電流は、部分配列310のビットセルを平行分極状態から逆平行分極状態に切り替えて状態変換に対する磁気支援を提供する。
上述の実施例では、部分配列310全体のビットセル64(図1B)は、関連の磁界320、320a、320bにより提供された磁気支援を用いて、平行分極状態(図1C、1E)から逆平行分極状態(図1D、1F)に、共に切り替えられ得る。単純化のために、図1Bの部分配列310は、3×3の部分配列のビットセルを含むように示される。それぞれの分極状態を平行分極から逆平行分極に一度に切り替えるために使用され得る支援可能な磁界に対するビットセル数は、特定の用途に応じて変わり得ることが理解される。最新のメモリが何ギガバイト(以上)ものデータを記憶する容量を多くの場合に有するという点で、部分配列310は、本明細書で上述したように磁気支援を用いて平行分極から逆平行分極にそれぞれの分極状態を一度に切り替える、1ビットセル、もしくは何十、何百、何千、何万またはより多数のビットセルを含み得る。
図示の実施形態では、ビットセルに記憶された論理0を表すために、逆平行分極、高抵抗状態が選択される。したがって、論理0を部分配列310の各ビットセルに書込んで、部分配列310に記憶された任意のデータを効果的に「消去」し得る。部分配列310への消去動作の適用前に既に逆平行分極、高抵抗状態であった任意のビットセルは全体として、消去動作後にも逆平行分極、高抵抗状態にとどまる。制御回路68は、上述のように、部分配列310の各ビットセルを通過するように磁気支援及び平行状態から逆平行への状態変換用の適切な書込み電流を提供することにより、部分配列全体のビットセルを消去するように構成される。部分配列310の全ビットセル64が一旦消去されると、それらビットセルの各々が論理0を記憶するように、書込みデータが部分配列の部分(例えば、ワード、行、またはページ等)に書き込まれ得る。論理0は部分配列消去により部分配列中に既に書き込まれているので、部分配列へのデータ書込みは、論理1の書込みデータのビット値を書き込むだけに制限され得る。
図示の実施形態では、平行分極、低抵抗状態が選択されてビットセルに記憶された論理1を表し得る。したがって、初期的に論理0を表す逆平行分極、高抵抗状態であるビットセルに対して論理1を書き込むには、逆平行から平行への状態変換の適切な書込み電流を特定のビットセルを通過するように駆動して、分極状態を逆平行から平行に切り替える。前述したように、逆平行から平行へのSTTビットセルの分極状態切替えは典型的に、平行から逆平行分極へのSTTビットセルの分極状態切替えと比較して実質的により少ない書込み時間及び電力しか要さない。したがって、一実施形態では、論理1を書き込んでビットセルの分極状態を逆平行から平行に切り替えるときには、支援可能な磁界を省略し得る。他の実施形態では、平行分極から逆平行分極、及びその逆、の両方の状態変換に対して、支援可能な適切な磁界がビットセルを通過するように方向づけられ得ることが理解される。他の実施形態では、逆平行分極、高抵抗状態が選択されてビットセルに記憶された論理1を表し得、平行分極、低抵抗状態が選択されてビットセルに記憶された論理0を表し得ることが更に理解される。
図6Aは一連の書込みデータの実施例を示し、この一連の書込みデータは8ビット長で論理1及び論理0の数列を含み、本実施例では「10011010」である。制御回路68(図1B)は、ビットセル64a、64b ...64h(図6B)の消去された行に対して論理1のみを書き込むように構成される。したがって、制御回路68は、また、文字「H」で表されるように、一連の書込みデータのうちの論理0を「ホールド(hold)」値として処理するように構成されるので、消去された行のビットセル64a、64b...64h(図6B)のうちの対応するビットセルの分極状態、即ちビット値、は維持され、即ち不変である。このように、書込みデータ数列「10011010」は、図6Aに示すように、制御回路68により書込み数列「1HH11H1H」に効果的に転換され、このうちの論理1のみが、図6Bに示すように、消去された行のビットセル64a、64b...64hに書き込まれる。
制御回路68は、図6Cのビットセル64a、64d、64e及び64gに示すように、書込み数列「1HH11H1H」の各論理1値を対応するビットセルに書き込むように構成される。この実施例では、対応するビットセルの状態を高抵抗、逆平行分極状態から低抵抗、平行分極状態に変換することにより、論理1が書き込まれる。逆に、書込み数列「1HH11H1H」の文字「H」で表されるホールド値の各々により、制御回路68は、前述の磁界支援式消去機能により先に消去された、対応するビットセル64b、64c、64f及び64hの各々に、状態をホールドまたは維持、即ち先に記憶された論理0のビット値をホールドまたは維持する。この実施例では、論理0はこの実施例中の高抵抗、逆平行状態により表される。
図7は、本明細書の一実施形態に従った、STTRAM等の磁界支援式MRAMの動作の実施例を示す。この実施例では、制御回路68は以下に記載の動作を遂行するように構成される。
第1の動作では、例えば、部分配列310のメモリ中のビットセルの第1の物理アドレスに対応する論理アドレスに書き込むべき書き込みデータを、受信する(ブロック710)。書込みデータは、例えば、図6Aに関連して説明したような「ホールド」値として書込みデータの論理0を処理するように転換される(ブロック714)。このような仕方で、書込みデータは変換されて全ての零がホールド状態で置換される。この実施例では、論理0は、STTRAMビットセルの高抵抗、逆平行分極状態で表される。他の実施形態では、論理1はSTTRAMビットセルの高抵抗、逆平行分極状態で表され得ることが理解される。それらの実施形態では、書込みデータは、書込みデータの論理0ではなく論理1が「ホールド」値として扱われるように、転換され得る(ブロック714)。
この実施例では、STTRAMの物理行が論理行に割り当てられる。書込みデータの論理アドレス宛先に関連した物理アドレスが識別され(ブロック720)、その物理アドレスのビットセルが「クリーン」であるか、即ち、全て論理0に消去されたかに関して判断される(ブロック724)。そうである場合、図6Cに示したと同様の仕方で、0ビット値をホールドする残存ビットを修正することなく、その物理アドレスに対応するビットセルに、論理1の書込みデータが書き込まれ得る(ブロック730)。したがって、ホールド値として処理された書込みデータの論理0により、その物理アドレスに対応するビットセルは、図6Cに示した同様の仕方で論理0状態にとどまる。
逆に、その物理アドレスのビットセルが「クリーン」ではない、即ち、1つ以上の論理1値を含むと判断された(ブロック724)場合、第1の物理アドレスは無効にされる(ブロック732)。
クリーンな物理アドレス(即ち、その全ビットセルが全て論理0に消去された物理アドレス)が部分配列中で利用可能であるか(ブロック740)に関して判断される。そうである場合、第2のクリーンな物理アドレスが書込みデータの論理アドレス宛先に割り当てられる(ブロック744)。図8A及び図8Bは、ビットセル64の配列60用の磁界支援式メモリ制御回路68の論理/物理アドレスマッピング論理回路810の実施例を示し、部分配列310のメモリ行814a(図8A)に対する第1の物理アドレスから、部分配列310(図8B)の異なるメモリ行814bに対する第2の物理アドレスに、メモリ行の論理アドレスを再マッピングする。
加えて、論理1の書込みデータは、図6Cに示したと同様の仕方で第2の物理アドレスに対応するビットセルに書き込まれ得る(ブロック730)。したがって、ホールド値として処理された書込みデータの論理0により、第2の物理アドレスに対応するビットセルは、図6Cに示したと同様の仕方で論理0状態にとどまる。
逆に、クリーンな物理アドレス(即ち、その全ビットセルが全て論理0に消去された物理アドレス)が部分配列中で利用可能でないことが判断された(ブロック740)場合、利用可能で空(即ち、クリーン)の第2の部分配列のビットセルが選択され(ブロック750)、元の第1の部分配列中の全有効データが第2の選択部分配列に転送される。データは、ブロック730に関連して説明したと同様の仕方で第2の配列の宛先物理アドレスに論理1の有効転送データを書き込むことにより転送される。有効転送データが第2の部分配列に転送された後、第1の部分配列は本明細書中に説明する磁界支援により消去され得る。
加えて、受信書込みデータ(ブロック710)の論理アドレス宛先に第2の部分配列の第3のクリーンな物理アドレスが割り当てられ(ブロック744)、図6Cに示したと同様の仕方で第2の部分配列の第3の物理アドレスの対応するビットセルに論理1の受信書込みデータが書き込まれ得る(ブロック730)。したがって、ホールド値として処理された論理0の受信書込みデータにより、第2の部分配列の第3の物理アドレスに対応するビットセルは、図6Cに示したと同様の仕方で論理0状態にとどまる。
実施例 以下の実施例は更なる実施形態に関する。
実施例1は、第1の部分配列の磁気抵抗(MRAM)ビットセルを有するMRAMビットセルの配列であって、各ビットセルは、第1の状態では平行分極及び逆平行分極の一方であり、第2の状態では平行分極及び逆平行分極の他方である分極を有する強磁性デバイスを含む、MRAMビットセルの配列、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスが第2の状態のビットセルの呈する分極を有するように、第1の状態の第1の部分配列のビットセルの状態を第2の状態に変換するように構成された、制御回路部、及び第1の部分配列に隣接して位置付けられ、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスを通過するように磁界を方向づけて、MRAMのビットセル配列の第1の部分配列のビットセルの状態の第1の状態から第2の状態への変換を支援する、電磁石を備える装置である。
実施例2では、実施例1から実施例10(本実施例を除く)の主題は、MRAMビットセルはスピントランスファートルク(STT)ランダムアクセスメモリ(RAM)ビットセルであり、制御回路部は、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスが第2の状態のビットセルの呈する分極を有するように、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスを通過するようにスピン偏極電流を方向づけて、第1の状態の第1の部分配列ビットセルの状態を第2の状態に変換するように構成され、制御回路部は、第1の状態に戻す変換をされた各第1の選択ビットセルがデータの論理1及び論理0の一方を表すように、第1の部分配列の第1の選択ビットセルの強磁性デバイスを通過するようにスピン偏極電流を方向づけて、第1の部分配列の第1の選択ビットセルを第2の状態から第1の状態に戻す変換をすることにより第1の部分配列のこれらの第1の選択ビットセル中にデータを書き込むように更に構成され、制御回路部は、第2の状態に維持された各第2の選択ビットセルがデータの論理1及び論理0の他方を表すように、第2の状態の第1の部分配列の第2の選択ビットセル状態を維持するように更に構成される、ことを任意選択的に含み得る。
実施例3では、実施例1から実施例10(本実施例を除く)の主題は、制御回路部は、第1の部分配列のビットセルのデータを消去するように更に構成され、消去は、第1の部分配列の全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈するように、第1の部分配列のビットセルの状態を第1の状態から第2の状態への磁界支援式変換を含む、ことを任意選択的に含み得る。
実施例4では、実施例1から実施例10(本実施例を除く)の主題は、電磁石は第1の部分配列に隣接して配置されたコイルを含む、ことを任意選択的に含み得る。
実施例5では、実施例1から実施例10(本実施例を除く)の主題は、第1の部分配列のビットセルは平面に配列され、第1の部分配列の各ビットセルの各強磁性デバイスは第1の部分配列のビットセルの平面内に磁化方向を有する強磁性層を有し、コイルは複数の巻線部分を含み、その各々は第1の部分配列のビットセルに実質的に直交するように向けられ、電磁石は磁界を平面と、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスの強磁性層の磁化方向とに実質的に平行な方向に方向づけるように位置付けられる、ことを任意選択的に含み得る。
実施例6では、実施例1から実施例10(本実施例を除く)の主題は、第1の部分配列のビットセルは平面に配列され、第1の部分配列の各ビットセルの各強磁性デバイスは、第1の部分配列のビットセルの平面に実質的に直交する磁化方向を有する強磁性層を有し、コイルは複数の巻線部分を含み、その各々は第1の部分配列のビットセルの平面に実質的に平行に向けられ、電磁石は、平面に実質的に直交する、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスの強磁性層の磁化方向に実質的に平行な、方向に磁界を方向づけるように位置付けられる、ことを任意選択的に含み得る。
実施例7では、実施例1から実施例10(本実施例を除く)の主題は、制御回路部は、第1の部分配列のビットセル内で第1の物理メモリアドレスに関連した論理アドレスに対する書込みデータを受信し、第1の物理メモリアドレスの全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈するように、第1の物理メモリアドレスのビットセルを第2の状態に全て変換するかを判断し、かつ第1の物理メモリアドレスのビットセルを第2の状態に全て変換させることが判断された場合、第1の状態に戻す変換をされた各第1の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の一方を表すように第1の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルを第2の状態から第1の状態に戻す変換をすることにより第1の部分配列の第1の選択ビットセルの強磁性デバイスを通過するようにスピン偏極電流を方向づけて、第1の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルにデータを書き込み、かつ第2の状態に維持された各第2の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の他方を表すように第1の物理メモリアドレスの第2の選択ビットセルの状態を第2の状態に維持するように更に構成される、ことを任意選択的に含み得る。
実施例8では、実施例1から実施例10(本実施例を除く)の主題は、制御回路部は、第1の物理メモリアドレスのビットセルの少なくとも一部を第1の状態に変換することが判断された場合、第2の物理メモリアドレスの全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈するように第1の部分配列のビットセルの利用可能な第2の物理メモリアドレスのビットセルを第2の状態に全て変換するかを判断し、かつ利用可能な第2の物理メモリアドレスのビットセルを第2の状態に全て変換することが判断された場合、第1の物理メモリアドレスのビットセルを無効にし、第2の物理メモリアドレスを書込みデータの論理メモリアドレスに割り当て、かつ第1の状態に戻す変換をされた各第1の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の一方を表すように第2の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルを第2の状態から第1の状態に戻す変換をすることにより第2の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルの強磁性デバイスを通過するようにスピン偏極電流を方向づけて第2の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルに書込みデータを書き込み、かつ第2の状態に維持された各第2の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の他方を表すように第2の物理メモリアドレスの第2の選択ビットセルの状態を第2の状態に維持する、ように更に構成される、ことを任意選択的に含み得る。
実施例9では、実施例1から実施例10(本実施例を除く)の主題は、制御回路部は、利用可能な物理メモリアドレスの全ビットセルが第2の状態に変換された、第1の部分配列のビットセルの利用可能な第2の物理メモリアドレスが存在しないことが判断された場合、第2の部分配列のビットセルの全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈する、利用可能な第2の部分配列のビットセルを選択し、かつ第2の部分配列の第3の物理メモリアドレスを書込みデータの論理メモリアドレスに割り当て、かつ第1の状態に戻す変換をされた各第1の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の一方を表すように第3の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルを第2の状態から第1の状態に戻す変換をすることにより、及び第2の状態に維持された各第2の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を表すように第3の物理メモリアドレスの第2の選択ビットセルの状態を第2の状態に維持することにより、第3の物理メモリアドレスのビットセルに書込みデータを書き込む、ように更に構成される、ことを任意選択的に含み得る。
実施例10では、実施例1から実施例10(本実施例を除く)の主題は、制御回路部は、第1の部分配列に記憶された全有効データを第2の部分配列のビットセルに転送して第1の部分配列のビットセルからデータを消去し、消去は、第1の部分配列の全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈するように第1の部分配列のビットセルの状態の第1の状態から第2の状態への磁界支援式変換を含む、ように更に構成される、ことを任意選択的に含み得る。
実施例11は、ディスプレイと共に使用されるコンピューティングシステムであって、メモリ、メモリに対してデータの書込み及び読出しをするように構成される、プロセッサ、及びメモリ中のデータにより表される情報を表示するように構成された、ビデオコントローラ、を備え、メモリは磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)を含み、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)は、第1の部分配列のMRAMビットセルを有するMRAMビットセルの配列であって、各ビットセルは、第1の状態では平行分極及び逆平行分極の一方であり第2の状態では平行分極及び逆平行分極の他方である、分極を有する強磁性デバイスを含む、MRAMビットセルの配列、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスが第2の状態のビットセルに呈される分極を有するように第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスを通過するようにスピン偏極電流を方向づけて、第1の状態の第1の部分配列のビットセルの状態を第2の状態に変換するように構成される、制御回路部、及び第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスを通過するように磁界を方向づけるために第1の部分配列に隣接して位置付けられて、STTMRAMのビットセル配列の第1の部分配列のビットセルの状態の第1の状態から第2の状態への変換を支援する、電磁石を備えるシステム、を対象とする。
実施例12では、実施例11から実施例20(本実施例を除く)の主題は、MRAMビットセルはスピントランスファートルク(STT)ランダムアクセスメモリ(RAM)ビットセルであり、制御回路部は、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスが第2の状態のビットセルの呈する分極を有するように第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスを通過するようにスピン偏極電流を方向づけて第1の状態の第1の部分配列のビットセルの状態を第2の状態へ変換するように構成され、制御回路部は、第1の状態に戻す変換をされた各第1の選択ビットセルがデータの論理1及び論理0の一方を表すように、第1の選択第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスを通過するようにスピン偏極電流を方向づけて、第1の部分配列の第1の選択ビットセルを第2の状態から第1の状態に戻す変換をすることにより第1の部分配列のこれらの第1の選択ビットセル中にデータを書き込むように更に構成され、制御回路部は、第2の状態に維持され各第2の選択ビットセルがデータの論理1及び論理0の他方を表すように、第1の部分配列の第2の選択ビットセルの状態を第2の状態に維持するように更に構成される、ことを任意選択的に含み得る。
実施例13では、実施例11から実施例20(本実施例を除く)の主題は、制御回路部は、第1の部分配列のビットセルからデータを消去し、消去は、第1の部分配列の全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈するように第1の部分配列のビットセルの状態の第1の状態から第2の状態への磁界支援式変換を含むように更に構成される、ことを任意選択的に含み得る。
実施例14では、実施例11から実施例20(本実施例を除く)の主題は、電磁石は、第1の部分配列に隣接して配置されたコイルを含む、を任意選択的に含む。
実施例15では、実施例11から実施例20(本実施例を除く)の主題は、第1の部分配列のビットセルは平面に配列され、第1の部分配列の各ビットセルの各強磁性デバイスは第1の部分配列のビットセルの平面内に磁化方向を有する強磁性層を有し、コイルは複数の巻線部分を含み、その各々は第1の部分配列のビットセルの平面に実質的に直交するように向けられ、電磁石は磁界を平面と、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスの強磁性層の磁化方向とに実質的に平行な方向に方向づけるように位置付けられる、ことを任意選択的に含み得る。
実施例16では、実施例11から実施例20(本実施例を除く)の主題は、第1の部分配列のビットセルは平面に配列され、第1の部分配列の各ビットセルの各強磁性デバイスは、第1の部分配列のビットセルの平面に実質的に直交する磁化方向を有する強磁性層を有し、コイルは複数の巻線部分を含み、その各々は第1の部分配列のビットセルの平面に実質的に平行に向けられ、電磁石は、平面に実質的に直交する、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスの強磁性層の磁化方向に実質的に平行な、方向に磁界を方向づけるように位置付けられる、を任意選択的に含む。
実施例17では、実施例11から実施例20(本実施例を除く)の主題は、制御回路部は、第1の部分配列のビットセル内で第1の物理メモリアドレスに関連した論理アドレスに対する書込みデータを受信し、第1の物理メモリアドレスの全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈するように、第1の物理メモリアドレスのビットセルを第2の状態に全て変換するかを判断し、かつ第1の物理メモリアドレスのビットセルを第2の状態に全て変換させることが判断された場合、第1の状態に戻す変換をされた各第1の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の一方を表すように第1の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルを第2の状態から第1の状態に戻す変換をすることにより第1の部分配列の第1の選択ビットセルの強磁性デバイスを通過するようにスピン偏極電流を方向づけて、第1の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルにデータを書き込み、かつ第2の状態に維持された各第2の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の他方を表すように第1の物理メモリアドレスの第2の選択ビットセルの状態を第2の状態に維持する、ように更に構成される、ことを任意選択的に含み得る。
実施例18では、実施例11から実施例20(本実施例を除く)の主題は、制御回路部は、第1の物理メモリアドレスのビットセルの少なくとも一部を第1の状態に変換することが判断された場合、第2の物理メモリアドレスの全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈するように第1の部分配列のビットセルの利用可能な第2の物理メモリアドレスのビットセルを第2の状態に全て変換するかを判断し、かつ利用可能な第2の物理メモリアドレスのビットセルを第2の状態に全て変換することが判断された場合、第1の物理メモリアドレスのビットセルを無効にし、第2の物理メモリアドレスを書込みデータの論理メモリアドレスに割り当て、かつ第1の状態に戻す変換をされた各第1の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の一方を表すように第2の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルを第2の状態から第1の状態に戻す変換をすることにより第2の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルの強磁性デバイスを通過するようにスピン偏極電流を方向づけて第2の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルに書込みデータを書き込み、かつ第2の状態に維持された各第2の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の他方を表すように第2の物理メモリアドレスの第2の選択ビットセルの状態を第2の状態に維持する、ように更に構成される、ことを任意選択的に含み得る。
実施例19では、実施例11から実施例20(本実施例を除く)の主題は、制御回路部は、利用可能な物理メモリアドレスの全ビットセルが第2の状態に変換された、第1の部分配列のビットセルの利用可能な第2の物理メモリアドレスが存在しないことが判断された場合、第2の部分配列のビットセルの全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈する、利用可能な第2の部分配列のビットセルを選択し、かつ第2の部分配列の第3の物理メモリアドレスを書込みデータの論理メモリアドレスに割り当て、かつ第1の状態に戻す変換をされた各第1の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の一方を表すように第3の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルを第2の状態から第1の状態に戻す変換をすることにより、及び第2の状態に維持された各第2の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を表すように第3の物理メモリアドレスの第2の選択ビットセルの状態を第2の状態に維持することにより、第3の物理メモリアドレスのビットセルに書込みデータを書き込む、ように更に構成される、ことを任意選択的に含み得る。
実施例20では、実施例11から実施例20(本実施例を除く)の主題は、制御回路部は、第1の部分配列に記憶された全有効データを第2の部分配列のビットセルに転送して第1の部分配列のビットセルからデータを消去し、消去は、第1の部分配列の全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈するように第1の部分配列のビットセルの状態の第1の状態から第2の状態への磁界支援式変換を含む、ように構成される、ことを任意選択的に含み得る。
実施例21は、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)を操作する方法であって、MRAMのビットセル配列のうちの第1の部分配列のビットセルの状態の第1の状態から第2の状態への磁界支援式変換であって、第1の部分配列の変換状態のビットセルは、第1の状態が論理1及び論理0の一方を表し第2の状態が論理1及び論理0の他方を表す、第2の状態を呈し、各ビットセルは第1の状態では平行分極及び逆平行分極の一方であり第2の状態では平行分極及び逆平行分極の他方である分極を有する強磁性デバイスを含み、磁界支援式変換は第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスを通過するように磁界を方向づけてMRAMのビットセル配列のうちの第1の部分配列のビットセルの状態の第1の状態から第2の状態への変換の支援を含む、磁界支援式変換を含む、方法を対象とする。
実施例22では、実施例21から実施例30(本実施例を除く)の主題は、MRAMはスピントランスファートルク(STT)MRAMであり、磁界支援式変換は、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスは第2の状態のビットセルが呈する分極を有するように、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスを通過するようにスピン偏極電流を方向づけて第1の状態の第1の部分配列のビットセルの状態を第2の状態へ変換することを更に含み、方法は、第1の状態に戻す変換をされた各第1の選択ビットセルがデータの論理1及び論理0の一方を表すように、第1の部分配列の第1の選択ビットセルを第2の状態から第1の状態に戻す変換をすることと、第2の状態に維持された各第2の選択ビットセルがデータの論理1及び論理0の他方を表すように第1の部分配列の第2の選択ビットセルの状態を2の状態に維持することとにより、第1の部分配列のビットセルにデータを書き込むことを更に含む、ことを任意選択的に含み得る。
実施例23では、実施例21から実施例30(本実施例を除く)の主題は、第1の部分配列のビットセルのデータを消去し、消去には、第1の部分配列の全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈するように、第1の部分配列のビットセルの状態の第1の状態から第2の状態への磁界支援式変換を含む、ことを任意選択的に含み得る。
実施例24では、実施例21から実施例30(本実施例を除く)の主題は、磁界の方向づけは、第1の部分配列に隣接して配置されたコイルを用いて磁界を生成することを含む、ことを任意選択的に含み得る。
実施例25では、実施例21から実施例30(本実施例を除く)の主題は、第1の部分配列のビットセルは平面に配列され、第1の部分配列の各ビットセルの各強磁性デバイスは、第1の部分配列のビットセルの平面内に磁化方向を有する強磁性層を有し、コイルは複数の巻線部分を含み、その各々は、第1の部分配列のビットセルの平面に実質的に直交して向けられ、磁界の方向づけは、平面と、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスの強磁性層の磁化方向とに実質的に平行な方向での磁界の方向づけを含む、ことを任意選択的に含み得る。
実施例26では、実施例21から実施例30(本実施例を除く)の主題は、第1の部分配列のビットセルは平面に配列され、第1の部分配列の各ビットセルの各強磁性デバイスは、第1の部分配列のビットセルの平面に実質的に直交する磁化方向を有する強磁性層を有し、コイルは複数の巻線部分を含み、その各々は第1の部分配列のビットセルの平面に実質的に平行に向けられ、磁界の方向づけは平面に実質的に直交するが、第1の部分配列のビットセルの強磁性デバイスの強磁性層の磁化方向には実質的に平行な方向での磁界の方向づけを含む、ことを任意選択的に含み得る。
実施例27では、実施例21から実施例30(本実施例を除く)の主題は、第1の部分配列のビットセル内で第1の物理メモリアドレスに関連した論理アドレスに対する書込みデータを受信すること、第1の物理メモリアドレスの全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈するように第1の物理メモリアドレスのビットセルを第2の状態に全て変換させるかを判断すること、ならびに第1の物理メモリアドレスのビットセルを第2の状態に全て変換させることが判断された場合、第1の状態に戻す変換をされた各第1の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の一方を表すように物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルを第2の状態から第1の状態に戻す変換であって、第1の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルの強磁性デバイスを通過するスピン偏極電流の方向づけを含む、変換をすることと、第2の状態に維持された各第2の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の他方を表すように第1の物理メモリアドレスの第2の選択ビットセルの状態を第2の状態に維持することとにより、第1の物理メモリアドレスのビットセル中にデータを書き込む、ことを任意選択的に含み得る。
実施例28では、実施例21から実施例30(本実施例を除く)の主題は、第1の物理メモリアドレスのビットセルの少なくとも一部を第1の状態に変換することが判断された場合、第2の物理メモリアドレスの全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈するように第1の部分配列のビットセルの利用可能な第2の物理メモリアドレスのビットセルを第2の状態に全て変換するかを判断すること、及び利用可能な第2の物理メモリアドレスのビットセルを第2の状態に全て変換することが判断された場合、第1の物理メモリアドレスのビットセルを無効にし、第2の物理メモリアドレスを書込みデータの論理メモリアドレスに割り当て、かつ第1の状態に戻す変換をされた各第1の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の一方を表すように、第2の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルを第2の状態から第1の状態に戻す変換であって、第2の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルの強磁性デバイスを通過するようにスピン偏極電流を方向づけることを含む、変換をすることにより、かつ第2の状態に維持された各第2の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の他方を表すように、第2の物理メモリアドレスの第2の選択ビットセルの状態を第2の状態に維持することにより、第2の物理メモリアドレスのビットセルに書込みデータを書き込むこと、ことを任意選択的に含み得る。
実施例29では、実施例21から実施例30(本実施例を除く)の主題は、利用可能な物理メモリアドレスの全ビットセルが第2の状態に変換した、第1の部分配列のビットセルの利用可能な第2の物理メモリアドレスが存在しないことが判断された場合、利用可能な第2の部分配列のビットセルの全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈する、利用可能な第2の部分配列のビットセルを選択すること、ならびに第2の部分配列の第3の物理メモリアドレスを書込みデータの論理メモリアドレスに割り当て、かつ第1の状態に戻す変換をされた各第1の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の一方を表すように第3の物理メモリアドレスの第1の選択ビットセルを第2の状態から第1の状態に戻す変換をすることと、第2の状態に維持された各第2の選択ビットセルが書込みデータの論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を表すように第3の物理メモリアドレスの第2の選択ビットセルの状態を第2の状態に維持することとにより、第3の物理メモリアドレスのビットセルに書込みデータを書き込むこと、ことを任意選択的に含み得る。
実施例30では、実施例21から実施例30(本実施例を除く)の主題は、第1の部分配列に記憶された全有効データを第2の部分配列のサブセルに転送して第1の部分配列のビットセルからデータを消去し、消去は、第1の部分配列のビットセルの状態の第1の状態から第2の状態への磁界支援式変換を含み、第1の部分配列の全ビットセルが論理1及び論理0の他方を表す第2の状態を呈することを更に含む、ことを任意選択的に含み得る。
実施例31は、以上のいずれかの実施例中に説明した方法を遂行する手段を備える装置を対象とする。
上述の動作は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組合せを生産する標準プログラミング及び/または工学技法を用いて、方法、装置、またはコンピュータプログラム製品として実装され得る。上述の動作は、プロセッサによるコンピュータストレージ可読媒体からのコード読出し及び実行が可能な、「コンピュータ可読ストレージ媒体」に維持されたコンピュータプログラムコードとして実装し得る。コンピュータ可読ストレージ媒体は、電子回路部、ストレージ材料、無機材料、有機材料、生物材料、ケース類、筐体、被覆物、及びハードウェアのうちの少なくとも1つを含む。コンピュータ可読ストレージ媒体は、限定はされないが、磁気ストレージ媒体(例えば、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、テープ等)、光ストレージデバイス(CD−ROM、DVD、光ディスク等)、揮発性及び不揮発性メモリデバイス(例えば、EEPROM、ROM、PROM、RAM、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ファームウェア、プログラマブル論理回路等)、ソリッドステートデバイス(SSD)等を含み得る。上述の動作を実装するコードは、ハードウェアデバイス(例えば、集積回路チップ、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、特定用途向集積回路(ASIC)等)に実装されたハードウェア論理回路に更に実装され得る。更に、上述の動作を実装するコードは、「送信信号」中にも実装され得、このような送信信号は空間を介して、または光ファイバ、銅電線等の、送信媒体を通って伝搬し得る。コードまたはロジックを中に符号化した送信信号は、無線信号、衛星送信、電波、赤外線信号、ブルートゥース(登録商標)等を更に含み得る。コンピュータ可読ストレージ媒体に埋め込まれたプログラムコードは、送信局またはコンピュータから受信局またはコンピュータに送信信号として送信され得る。コンピュータ可読ストレージ媒体は送信信号のみで構成されるものではない。当業者であれば、本明細書の適用範囲から逸脱することなくこの構成に多くの修正を加えることが可能であり、製造物品には当該技術分野で公知の適当な情報保持媒体を備え得ることを認識し得るであろう。当然、当業者であれば、本明細書の適用範囲から逸脱することなくこの構成に多くの修正を加えることが可能であり、製造物品には当該技術分野で公知の任意の有形の情報保持媒体を備え得ることを認識し得るであろう。
ある特定の用途では、本明細書に従ったデバイスは、モニタまたはコンピュータシステムに結合された他のディスプレイに表示する情報を描画するビデオコントローラ、デバイスドライバ、及びネットワークコントローラを含むコンピュータシステム、例えば、デスクトップ、ワークステーション、サーバ、メインフレーム、ラップトップ、手持ち型コンピュータ等を備えたコンピュータシステム中に具体化され得る。あるいは、デバイスとしての実施形態は、例えば、スイッチ、ルータ等の、ビデオコントローラを含まない、または、例えば、ネットワークコントローラを含まない、コンピューティングデバイス中に具体化され得る。
図示の論理回路図には、ある特定の順序で起こるある特定の事象を示し得る。代替的実施形態では、ある特定の動作は異なる順序で実行され、修正され、または除去され得る。加えて、上述の論理回路には動作を加え得るが、それらもやはり上述の実施形態に従い得る。更に、本明細書中に説明した動作は順次起こり得るか、またはある特定の動作は並列に処理され得る。更に、動作は単一の処理装置によりまたは分散型処理装置により実行され得る。
種々の実施形態に関する以上の説明は、図解及び説明の目的で提示したものである。それらは包括的に意図されたものではなく、または開示した厳密な形態に限定するように意図されたものでもない。上記の教示に鑑みて多数の修正形態及び変形形態が可能である。