JP2017529559A - 少なくとも2つの波長範囲を区別する高解像度走査型顕微鏡検査法 - Google Patents

少なくとも2つの波長範囲を区別する高解像度走査型顕微鏡検査法 Download PDF

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Abstract

高解像度走査型顕微鏡検査法のために、試料(2)は照明放射(5)により励起されて蛍光放射を発する。照明放射(5)は、試料(2)の中又は表面上のある点で合焦して回折限界照明スポット(14)を形成する。この点は、空間解像度を有する2次元検出器(19)上に回折像(17)として回折限界様式で結像される。2次元検出器(19)は、回折像(17)の回折構造を解像する空間解像度を有する。試料(2)は、照明スポット(14)の直径の半分より小さい増分の異なる走査位置によって走査される。2次元検出器(19)のデータ及びそれらのデータに割り当てられた走査位置から、試料(2)の画像が結像の解像限界を超えて高められた解像度で生成される。試料(2)の蛍光放射における少なくも2つの所定の波長範囲を区別するために、少なくとも2つの所定の波長範囲に対応する多数のエアリーディスク(30−33)が、2次元検出器(19)の上に生成される。これらのエアリーディスクは、回折像(17)が相互にずれたエアリーディスク(30−33)から成るように外側方向に相互にずらされ、エアリーディスク(30−33)は、試料(2)の画像を生成する際に評価される。

Description

本発明は、試料の高解像度走査型顕微鏡検査のための方法に関する。試料は、照明放射によって励起されて蛍光放射を発する。照明放射は、試料の中又は表面上のある点で合焦して回折限界照明スポットを形成する。この点は、空間解像度を有する2次元検出器上に回折像として回折限界様式で結像される。2次元検出器は、回折像の回折構造を解像する空間解像度を有する。この点は、試料に関して、照明スポットの直径の半分より小さい増分で異なる走査位置に移動される。2次元検出器が読み取られ、当該2次元検出器のデータ及びそれらのデータに割り当てられた走査位置から、試料の画像が結像の解像限界を超えて高められた解像度で生成される。
本発明はさらに、高解像度走査型顕微鏡検査のための顕微鏡に関する。顕微鏡は、励起されて蛍光放射を発することのできる試料を受けるための試料空間と、試料空間内にある焦点面及び解像限界を含むレンズシステムと、照明放射を受ける入力部を含み、試料空間を照明放射によってレンズシステムを介して照明するための照明装置であって、レンズシステムは、照明放射を焦点面内のある点における回折限界照明スポットに合焦させる、照明装置と、焦点面内の点を、レンズシステムを通じて、焦点面と共役である検出器平面内にある空間解像度を有する2次元検出器上に、回折像として回折限界様式で結像するための結像装置であって、2次元検出器は、回折像の回折構造を解像する空間解像度を有する、結像装置と、その点を、照明スポットの直径の半分より小さい増分で異なる走査位置に移動させる走査装置と、2次元検出器を読み取り、当該2次元検出器のデータ及びそれらのデータに割り当てられた走査位置から、回折像の回折構造を評価して、試料の画像を解像限界を超えて高められた解像度で生成するための評価装置と、を含む。
生体標本を検査するための光学顕微鏡検査法の古典的な利用分野は、蛍光顕微鏡検査である。そこでは、特定の染料(いわゆる蛍光体又は蛍光色素分子)が試料(例えば細胞の一部)の個別のラベリングに使用される。試料は励起放射を表す照明放射で照明され、それによって励起された発光放射が適当な検出器で検出される。この手順により、顕微鏡内において、細胞の中の異なる染色が施された個々の部分を解像することが可能である。もちろん、標本の幾つかの部分を、その標本の異なる構造に個別に結び付けられる異なる染料で同時に染色することもできる。この方法は、マルチプルルミネッセンスと呼ばれる。それ自体が発光するために染料の添加が不要な試料も検査することができる。
ここで、一般的に当てはまるように、発光とは、燐光及び蛍光の一般的な用語であると理解され、したがって両プロセスのいずれも含まれる。本明細書で蛍光に言及するとき、これは全体を表すものであり、限定的とは理解されないものとする。
試料の検査には、レーザ走査型顕微鏡(LSMとも省略される)を使用することも知られている。レーザ走査型顕微鏡は、共焦点検出装置によって(そしてこれは共焦点LSMと呼ばれる)、又は非線形試料相互作用(いわゆる多光子励起顕微鏡検査法)によって、対物レンズの焦点面内にある平面だけを結像する。断面が光学的に取得され、試料内の異なる深さにおける幾つかの断面を記録することによって、試料の異なる光学断面から構成される3次元画像を生成することが可能になる。それゆえ、レーザ走査型顕微鏡検査法は、厚みのある標本の検査に適している。当然のことながら、蛍光顕微鏡検査法とレーザ走査型顕微鏡検査法との複合型も使用され、その場合、LSMを援用して蛍光試料が異なる深さの平面内で結像される。
原則として、光学顕微鏡の光学解像度には、LSMのそれを含めて、物理法則による回折限界が存在する。本明細書においては、「高解像度」という用語は、回折限界を超える解像度のために使用される。
特許文献1には、「オーバサンプリング」によって解像度を高める試みが記載されている。これは、顕微鏡の回折限界未満の大きな解像度の改善にはつながらない。
非線形デポピュレーションプロセスを援用すると、解像度を、回折限界共焦点LSMと比較して10倍まで高めることができる。このような方法は、例えば特許文献2に記載されている。デポピュレーションプロセスのための種々の手法が知られており、例えば、特許文献3、特許文献4、又は特許文献5に記載されている。
更なる高解像度顕微鏡検査法が、特許文献6に記載されている。この場合、物体は周期的構造によって走査される。解像度を高めるための同様の方法が、特許文献7に記載されている。構造化照明は、非線形プロセス、例えば飽和蛍光を利用する。この方法では、画像生成のための再構成アルゴリズムと、1枚の画像のための複数の撮影の使用とが必要になる。
広視野で高解像度を実現する方法が、特許文献8及び特許文献9から知られている。この方法は、PALM(Photo Activated Light Microscopy)と略され、光学活性化信号によって活性化できる標識物質を使用する。標識物質だけが励起放射により励起可能であり、活性化された状態の特定の蛍光放射を発する。活性化は、活性化された標識分子のうちの少なくとも特定の割合が隣接する活性化分子から離間され、それによってこれらの標識分子が分離され、区別され、又はその後、顕微鏡検査法の光学解像度の範囲内で区別できるような方法で実行される。蛍光放射を捕捉した後、解像限界によって生成されるこれらの孤立分子の放射分布の中心が判断され、そこから、光学イメージングによって実際に可能となる場合よりも高い精度で分子の位置が計算される。試料全体を画像化するために、活性化放射の導入による小集合内の標識分子の分離と、その後の励起及び蛍光放射の結像が、標識分子のできるだけすべてが小集合に含められ、それまでに分離されるまで繰り返される。
更なる高解像度方式が、非特許文献1に記載されている。
冒頭に記載した種類の方法及び顕微鏡は、特許文献10から知られている。この文献では、その中で図5に示されて記載されている実施形態において、試料の回折限界照明を2次元検出器と組み合わせている。ここでは、走査装置は、照明スポットによって照明される点の回折像が2次元検出器上で動かないように構成されている。この配置は、いわゆる「デスキャン」検出器配置と呼ばれている。これは通常、ビーム経路を偏向させるスキャナを、試料と、照明装置及び結像装置の合流点との間に配置することによって達成される。そうすると、このようなスキャナは、照明スポット及び照明スポットで照明される点の回折限界像の両方に作用し、その結果、スキャナ以降の結像方向へのビーム経路は移動しない。このようなスキャナの代替案は、試料を移動させる可動式サンプルステージである。そうすると同様に、回折像は2次元検出器上で移動しない。特許文献10の方式では、
2次元検出器に空間解像度が提供され、これは画像拡大という意味において回折像をオーバサンプリングし、それゆえ、回折像の回折構造を解像する。
特許文献10は、色分析が可能な実施形態を提供する。このために、幾つかの検出器が設けられ、これらはダイクロイックカラースプリッタによって形成される、それぞれに対応するスペクトルチャネル内にある。これまでしばらく、この方式はレーザ走査型顕微鏡検査法から知られていた。しかしながら、これには、各色チャネルについて、対応する検出器を有する1つの色スプリッタが必要になるという欠点がある。共焦点ピンホールダイアフラム(いわゆるピンホール)の背後にある空間解像度を持たない検出器を使用する従来のレーザ走査型顕微鏡検査法の場合、この要求事項は非常に簡単であるが、特許文献10によるオーバサンプリング2次元検出器の場合、特にこのような2次元検出器が高価であることから、コストが大幅に増大する。それに加えて、特許文献10によるオーバサンプリングの原理においては、これらの幾つかの2次元検出器をサブピクセルレベルで相互に正確に整列させなければならず、これはそうしないと、個々の色チャネル内で生成された画像間に色収差が発生し、これによって、[高解像度画像の場合]、照明スポットの直径に関して小さいステップで移動される各走査位置に関する2次元検出器のデータがずれる。すべての色チャネル内で2次元検出器が光軸とサブピクセルレベルまで正確に整列されたときにのみ、個々の色チャネルの画像を重畳させることができる。
米国特許第5043570号 米国特許第5866911号 独国特許第4416558C2号 米国特許第6633432号 独国特許出願公開第10325460A1号 米国特許第5867604号 欧州特許第1157297B1号 国際公開第2006127692号 独国特許出願第102006021317号 欧州特許出願公開第2317362A1号
Hell,"Far−Field Optical Nanoscopy",Science 316,1153−1158,2007
したがって、本発明の目的は、色情報を取得可能であると共に、幾つかの色チャネルに必要な調整を軽減させ、又はさらには不要にするような方法で、冒頭に記載した種類の方法及び顕微鏡を開発することである。
この目的は、本発明によれば、試料の高解像度走査型顕微鏡検査のための方法によって達成される。試料は、照明放射によって励起されて蛍光放射を発する。照明放射は、試料の中又は表面上のある点で合焦して回折限界照明スポットを形成する。この点は、空間解像度を有する2次元検出器上に回折像として回折限界様式で結像される。2次元検出器は、回折像の回折構造を解像する空間解像度を有する。この点は、試料に関して、照明スポットの直径の半分より小さい増分で異なる走査位置に移動される。2次元検出器が読み取られ、当該2次元検出器のデータ及びそれらのデータに割り当てられた走査位置から、試料の画像が結像の解像限界を超えて高められた解像度で生成される。試料の蛍光放射における少なくとも2つの所定の波長範囲を区別するために、少なくとも2つの所定の波長範囲に対応する数の多数のエアリーディスクが、2次元検出器上に波長選択要素によって生成される。これらのエアリーディスクは、回折像が相互にずれたエアリーディスクから成るように外側方向に相互にずらされる。エアリーディスクは、完全に2次元検出器上にある。エアリーディスクは、試料の画像を生成する際に評価される。
この目的はさらに、高解像度走査型顕微鏡検査のための顕微鏡によっても達成される。顕微鏡は、励起されて蛍光放射を発することのできる試料を受けるための試料空間と、試料空間内にある焦点面及び解像限界を含むレンズシステムと、照明放射を受ける入力部を含み、試料空間を照明放射によってレンズシステムを介して照明するための照明装置であって、レンズシステムは、照明放射を焦点面内のある点における回折限界照明スポットに合焦させる、照明装置と、焦点面内のその点を、レンズシステムを通じて、焦点面と共役である検出器平面内にある空間解像度を有する2次元検出器上に、回折像として回折限界様式で結像するための結像装置であって、2次元検出器は、回折像の回折構造を解像する空間解像度を有する、結像装置と、その点を、照明スポットの直径の半分より小さい増分で異なる走査位置に移動させる走査装置と、2次元検出器を読み取り、当該2次元検出器のデータ及びそれらのデータに割り当てられた走査位置から、回折像の回折構造を評価して、試料の画像を解像限界を超えて高められた解像度で生成するための評価装置と、を含む。試料の蛍光放射内の少なくとも2つの所定の波長範囲を区別するために、顕微鏡は、少なくとも2つの所定の波長範囲に対応する多数のエアリーディスクを2次元検出器上に生成する波長選択要素を含む。これらのエアリーディスクは、外側方向に相互にずらされて回折像が相互にずれたエアリーディスクから成るようになっている。2次元検出器及び波長選択要素は、エアリーディスクが完全に2次元検出器上にあるように形成される。評価装置は、試料の画像を生成する際に、エアリーディスクを評価する。
本発明は、回折像が、検出器上で、相互に移動される少なくとも2つのエアリーディスクに分割され、唯一つの2次元検出器から、解像度の向上及びスペクトル画像情報の増大を同時に実現する。その目的のために、波長選択要素が使用される。各エアリーディスクについて、1つの波長範囲(色チャネルとも呼ばれる)が割り当てられる。
それゆえ、この方法及び顕微鏡により、少なくとも2つの波長範囲を区別することが可能になる。LSMの場合のように、試料の画像は、試料をスポットで走査し、各々が特定の走査場所、すなわち特定の走査位置に割り当てられる複数の個々の画像フレームを取り込むことによって得られる。
円形アパーチャにおける光ビームの回折は、エアリーディスクを生成させる。中心極大点、すなわちエアリーディスクが現れ、これは放射強度がより低くかつ減少するリングによって取り囲まれる。たとえ幾何光学の法則により完璧である、それゆえ結像エラーのない顕微鏡であっても、アパーチャにおける光の回折により、点を正確にある点の上に結像させることはできず、ぼけたスポットにしか結像できない。これは回折限界結像と呼ばれる。同じことが、ある点の回折限界照明にも当てはまる。古典的な幾何光学において、2つの点は、回折像内のその画像の極大点が少なくともエアリーディスクの半径rだけ相互に離れているときに、いわゆるレイリー基準にしたがって分離することができる。スポットの形状はアパーチャの形状に依存し、特にスポットの大きさはアパーチャの大きさに反比例する。エアリーディスクの大きさは、r=約0.6098である第1種ベッセル関数の第1の零点から得られる。エアリーディスク(すなわち、中心回折スポット)は、英国の天文学者、George Biddell Airy(ジョージ・ビデル・エアリー)から名付けられている。走査型顕微鏡では、アパーチャが円形であり、照明及び結像のどちらにおいても、レンズシステムの丸いフレームによって画定される。エアリーディスクの大きさは波長にも依存するため、励起放射として機能する回折限界照明の場合のほうが、蛍光放射の場合よりも小さい。なぜならば、蛍光放射ではストークスシフトが生じ、すなわち波長がより長いからである。
ここで、「回折限界」という用語は、アッベ理論による回折限界に限定されることは意図されず、理論的極大点が実際の不足や制約によって20%失われるケースもカバーするものと意図される。そうすると同様に、個々の画像は、本明細書で回折構造と呼ばれる構造を有し、これはオーバサンプリングされる。
できるだけ経済的な検出器で動作させるために、本発明の1つの実施形態では、エアリーディスクは、重複するが相互を完全にはカバーしない。重複する領域は、好ましくは、各エアリーディスクの中心が他のエアリーディスクの外にあるようにするべきである。これは、2つのエアリーディスクの場合、その中心が2次元検出器の上の他方のエアリーディスクによってカバーされない領域にあることを意味する。幾つかのエアリーディスクの場合、これは各エアリーディスクに当てはまる。この要求事項は、特に4つのエアリーディスクまで容易に満たすことができる。
検出器の大きさは、波長選択要素が、相互にずれたエアリーディスクが同じ大きさとなるように彩色的であると、できるだけ小さく保てる。上記のようにエアリーディスクの大きさが波長に依存するため、これには波長選択要素が、より短い波長範囲のエアリーディスクについて、より長い波長範囲のエアリーディスクの大きさを縮小するような適正な大きさ補正を実行することが必要であった。このような色補正が行われなければ、個々の波長範囲に割り当てられるエアリーディスクの大きさは異なるものになる。これは好ましくは、隣接するエアリーディスクを外側方向にずらして、エアリーディスクの中心を分離すること、すなわち、それらが他のエアリーディスクの中に入らないようにすることによって補償されてもよい。
波長範囲ごとのエアリーディスクは、様々な方法で生成できる。第1の選択肢では、波長選択要素又はスペクトル分離は、照明放射も案内するビーム経路の部分の中ではなく、2次元検出器の前で実行される。そうすると、結像放射はビーム経路を通って波長選択要素に至り、これが回折像を個々の波長のエアリーディスクに分離する。第2の選択肢では、スペクトル分離は照明又は照明装置の中で行われ、その結果、結像はスペクトル分離の影響を受けない。このようにして、照明スポットは、試料の中で直接、外側方向に相互にずれた複数のエアリーディスクの形状を得る。
第1の選択肢では、スペクトル分離は試料の蛍光にのみ作用する。第2の選択肢では、スペクトル分離は試料の励起にのみ作用する。それゆえ、第1の選択肢は、試料における異なる色の蛍光を発する色チャネルを分離する。それに対して、第2の選択肢は、試料における異なる波長範囲で励起可能な成分を区別する。両方の選択肢に共通しているのは、波長選択要素がビーム経路の中の結像又は照明の両方ではなく、いずれかのみで照射される部分の中にあることである。そこからの変形として、ビーム経路の共通の部分にその要素を配置することも可能である。
本発明の中核は、2次元検出器上のエアリーディスクの位置を通じて、波長範囲を空間的に区別することにある。画像は2次元検出器上で移動しないため(いわゆるデスキャン型装置)、色チャネルとも呼ばれる個々の波長範囲に割り当てられたエアリーディスクの位置がわかり、画像生成中に、同時に捕捉された波長範囲を分離することが可能である。このようにして、単一の2次元検出器だけを使って、複数の色チャネルを同時に補足できる。
欧州特許出願公開第2317362A1号による再構成方法は、試料内の個々の点の各々に関する複数の測定値を利用するため、照明スポットの大きさより小さい増分で走査が移動することから、過剰決定性によって連立方程式を立てて解くことがでる。その結果、個々の点に関する位置及び強度が高い解像度で得られるだけでなく、波長範囲、すなわち色も得られる。
本発明の特に有利な改良型において、相互に移動されるエアリーディスクの位置を、割り当てられた波長範囲について、調整可能な波長選択要素によって調整することができる。このようにして、色チャネルは、所望の波長範囲が区別されるように調整することができる。
また、本発明の方式は、レーザ走査型顕微鏡検査法について一般に知られているように、幾つかのスポットに関して同時に並列に実行することができる。そうすると、試料上で幾つかのスポットが走査され、幾つかのスポットの個々の像は依然として検出面内で相互に隣り合わせで存在する。以下の説明は、例として、1点スポットでの走査に焦点を当てる。しかしながら、これは限定のつもりではなく、説明されている特徴及び原理はまた、複数点スポットの並列走査及び線状スポットの使用にも同様に当てはまる。後者はもちろん、線の延長についてのみ回折限界があり、その結果、この説明の特徴は1方向(線の延長を横切る方向)にのみ当てはまる。
試料の所望の領域の結像は、従来のLSMのように走査によって行われる。照明及び結像並びにそれらに対応する装置が光学走査装置を共有しており、これは照明スポットを試料上で案内し、それと同時に試料が結像され、照明スポットと再び検出器に関して一致する点をデスキャンするため、ズームレンズは照明及び結像装置の共通ビーム部分に設置することができる。これによって、回折像を2次元検出器の大きさと一致させ、さらに、入手可能な照明放射を完全に、損失なく、異なる対物レンズを選択する際に変わりえる対物レンズ瞳に結合することができる。
個々の画像の回折構造を解像することはさらに、試料の走査中にスポットが移動される移動方向を判断することを可能にする。この移動方向は原則として、スキャナの機構(例えば、走査ミラー又は可動式サンプルステージ)からわかるが、機械系に起因する残留不確実性が残るかもしれない。これらは、検出器アレイの個々のピクセルの信号が相互相関によって評価されることで排除することができる。ここで、照明されたスポットの回折限界結像により、試料内で相互に隣り合わせで存在する画像ピクセルはある程度まで重複し、その中心は相互に隣にあるという事実が利用される。このような画像ピクセルの信号が相互相関マッチングされる場合、走査機構の不可避的な誤差によって残る残留不確実性を減少させ、又は完全に排除することができる。
ある方法が本明細書で説明されるかぎり、顕微鏡の動作中に制御装置がこれらの方法ステップを実現する。
上述の特徴及び以下に説明する特徴は、記載されている組合せでのみ使用することができるのではなく、他の組合せ又は単独でも使用することができ、それらも本発明の主旨と範囲から逸脱しないと理解するべきである。
以下に更に詳しく、例として、同じく本発明にとって重要な特徴を開示している添付の図面を参照しながら、本発明を説明する。
高解像度顕微鏡検査のためのレーザ走査型顕微鏡の概略図である。 図1の顕微鏡の中で使用される2次元検出器の拡大図である。 種々の実施形態における、図1の顕微鏡を動作させた際に2次元検出器で生じる回折像を示す。 図1の顕微鏡の実施形態における、試料を照明したときに生じる照明回折像を示す。
図1は、試料2の顕微鏡検査用に構成されたレーザ走査型顕微鏡1を概略的に示している。レーザ走査型顕微鏡1(以下、LSMと略す)は、制御装置Cによって制御され、照明ビーム経路3及び結像ビーム経路4を含む。照明ビーム経路は試料2の中のスポットを照明し、結像ビーム経路4は、このスポットを検出のために回折限界の様式で結像する。照明ビーム経路3及び結像ビーム経路4は、レンズシステムを共有する。
LSM1は、オプションの偏向ミラー6及びレンズ7を介してミラー8へと案内されるレーザビーム5によって、試料2を照明する。ミラー8によって、レーザビーム5は、確実に結合要素(例えばエミッションフィルタ9)に反射角で入射する。より明瞭に示すために、レーザビーム5の主軸のみが示されている。
エミッションフィルタ9で反射された後、レーザビーム5は、スキャナ10によって2軸で偏向され、レンズ11及び12によって対物レンズ13を通り、試料2内の焦点面29に回折限界照明スポット14として合焦される。図1の表現では、照明スポット14は点状であるが、線形照明スポットも同様に使用可能である。照明スポット14の場所(例えば、点)で励起された蛍光放射が、焦点面29から出て対物レンズ13、レンズ12及び11を介してスキャナ10に戻るように案内され、その後再び結像方向に向かわない光ビームが存在する。このビームは、エミッションフィルタ9を通過する。エミッションフィルタ9は、ここではさらに照明スポット14の蛍光放射をその波長に関して選択し、例えば励起放射の役割を果たすレーザビーム5の照明放射を遮断する機能を有する。最終的に、レンズ16によって、照明スポット14のロケーションが検出面18内にある回折限界回折像17に確実に結像される。検出面18は、試料2内の照明スポット14がその中に存在する焦点面29と共役の平面である。
照明スポット14の回折像17は、検出面18内で2次元検出器19によって捕捉される。2次元検出器19の例示的設計を、以下に図2を参照しながらより詳しく説明する。ここで重要なのは、検出面18において、2次元検出器19がスポット14の回折限界像17を空間的に解像し、したがってオーバサンプリングすることである。
制御装置Cは、LSM1のすべての構成要素、特にスキャナ10及び2次元検出器19を制御する。制御装置は、個々の像17の各々のデータを異なる走査位置について捕捉し、各像の回折構造を分析し、試料2の高解像度の全体像を生成する。
図1のLSM1は、試料上で走査される単一の照明スポット14を使用する実施形態において示されている。しかしながら、実施形態はまた、例えば図1の図面の平面に垂直に延びる線状照明スポットによる走査にも使用できる。図1のLSM1を、試料内の相互に隣り合わせで存在する幾つかの点状照明スポットが走査されるような方法で設計することも可能である。その場合、検出面18において、対応する回折像17も同様に相互に隣り合わせに存在する。その場合、2次元検出器19は、検出面18内で相互に隣り合わせで存在する回折像17を検出するために適正に設計される。
図2は、2次元検出器19の拡大図を示している。これは検出器アレイ24への供給を行う光ファイバ束20を特徴とする。光ファイバ束20は、個々の光ファイバ21によって構成される。光ファイバ21の端は、光ファイバ束の入力部22を形成し、検出面18の中にある。それゆえ、光ファイバ21の個々の端はピクセルを表し、それによって照明スポット14の回折像17が捕捉される。図1の実施形態では、照明スポット14が一例として点状スポットであるため、回折像17はエアリーディスクであり、その範囲は図1及び図2の検出面18を表す円の中にある。言及すべき点として、図1ではこの点が簡略化されている。光ファイバ束の入力部22の範囲は広く、回折像の範囲をカバーする。その出力部において、光ファイバ束20内の個々の光ファイバ21は、光ファイバ束の入力部22における配置とは異なる幾何学的配置に再配置される。すなわち、光ファイバ21の出力側の端は、相互に隣り合わせに存在する長いコネクタ23の形状に再配置される。コネクタ23は、検出器の行24の幾何学的配置と一致するように形成され、すなわち、光ファイバ21の出力側の各端は、検出器の行24のピクセル25の真正面に存在する。
言及すべき点として、図2による2次元検出器19の設計は純粋に例示にすぎない。原則として、顕微鏡1には1つの2次元検出器19があれば十分であり、2次元検出器19は、照明スポット14によって照明された点の回折限界結像によって焦点面29内に生成される回折像17を、検出面18においてオーバサンプリングする。特に、2次元検出器19は、後述の図4〜6の場合のように、検出面18の中の長方形の検出面とすることもできる。
顕微鏡1の説明の中で、要素15についてはまだ述べられていなかった。これは波長選択要素であり、結像装置4又は照明装置3の中にある。照明装置3の中に配置する場合について、図1では波長選択要素を破線でのみ示している。以下において、まず、結像装置4の中の波長選択要素15の効果及び構成について説明する。
波長選択要素15がないと、照明スポット14によって照明された点の焦点面29における回折限界結像により、割り当てられた共役検出面18に回折像17が生成される。この像は、対物レンズ13のアパーチャが円形であることから、エアリーディスクである。このようなエアリーディスクの形成については、説明の概説部分ですでに述べた。欧州特許出願公開第2317362A1号に記載されている顕微鏡検査法の場合、回折像17の構造はオーバサンプリングによって分析され、照明スポット14の最小寸法と比較して小さい増分での走査位置に関連して、回折限界結像の解像限界を超える構造判断が行われる。これを理解するために、焦点面29において相互に近く存在するために、それらが回折限界解像度内では解像できないような2つの場所を見てもよい。(この理論上の実験においては円形の)照明スポットの直径と比較して小さい増分で照明スポット14を走査するとき、2つの場所の一方が先に照明スポットに入る。回折像17の放射強度は、この第1の場所が照明スポット14に入るとさらに増大する。その回折限界特性に起因して、照明スポット14の強度は中心に向かって増大する。それゆえ、回折像14における放射強度は、観察されている第1の場所が照明スポット14の中心へと進む程度に応じて増大する。観察されている場所が照明スポット14の中心を通過してそこから離れると、この第1の位置からの放射の強度は再び減少する。理論的に想定される第2の場所が隣接していなければ、回折像17の放射強度は再び減少する。ここで、回折像17における放射強度の増減は、照明スポット14の照明強度の過程と正確に対応する(増分と第1の場所の蛍光感度とを考慮に入れる)。しかしながら、第2の場所が近接して存在するため、この第2の場所も同様に蛍光放射を回折像17へと提供し始め、実際に第2の場所が照明スポット14の中心に近いほど多くなる。それとは別に、もちろん、第1の場所に当てはまるのと全く同じことが第2の場所にも当てはまる。その結果、回折像17の照明強度がステップ位置について得られ、これらは1つの発光場所しかない場合に発生する強度とは異なる。それゆえ、2次元検出器19のデータの評価を通じて、実際の走査位置を考慮した上で、焦点面29の中で2つの場所が発光していたこと、及びその間隔を数学的に判断できるが、これら2つの場所は回折限界解像度内では分解できなかったものである。当業者であれば、複数の走査位置に関する2次元検出器19のデータを評価するための実現方法を知っている。その場合、幾つかの未知数、特に焦点面29内の場所の強度及び間隔を含む方程式を立てることができる。複数の走査位置があるため、連立方程式が得られ、これは過剰決定状態であり、それによって発光位置の放射強度及び間隔、すなわち位置もまた計算することができる。これを以下に説明する。
高解像度顕微鏡検査法のこの原理は、顕微鏡1によって、波長選択要素15が、2つの波長範囲(色チャネル)について、相互に移動された2つのエアリーディスクが形成されるように、焦点面29と共役の検出面18内の回折像17を変化させるという点で改善される。そこで、回折像は図3に示される状況によって得られる。例として、ピクセル22の正方形のアレイとして示されている2次元検出器19上に、相互に移動された2つのエアリーディスク30、31が存在し、第1のエアリーディスク30が第1の色チャネルに割り当てられ、第2のエアリーディスク31が第2の色チャネルに割り当てられる。これらの色チャネルの波長範囲は波長選択要素によって画定され、これはしたがって、ある実施形態においては、所定の色チャネル(波長範囲)と一致するように選択される。ある実施形態においては、エアリーディスク30、31は、それらの中心(大きい丸い点で表示される)がそれぞれ他方のエアリーディスクの重複領域の外に存在するように、相互にずらされる。
エアリーディスク30及び31の組合せは回折像17であり、すなわち、エアリーディスクは顕微鏡検査中に空間的に移動しない。欧州特許出願公開第2317362A1による顕微鏡においては1つのエアリーディスクであった回折像17は、今度は2つのエアリーディスク30及び31に置き換えられる。
焦点面29の中にあって相互に近く、回折限界結像自体では解像できない間隔で離間された2つの場所を再び見ると、顕微鏡1では波長選択要素15によって以下のような挙動が起こる。すなわち、第1の位置が、エアリーディスク30が割り当てられた第1の色チャネル内で発光し、第2の位置が、エアリーディスク31が割り当てられた第2の色チャネル内で発光すると仮定すると、照明スポット14が第1の場所をカバーするとすぐに、第1のエアリーディスク30が回折像17内で明るくなり始める。これに対して、第2のエアリーディスク31は、第2の位置もまた照明スポット14によって照明されないかぎり、第2の色チャネルには放射が入らないため、暗いままである。エアリーディスク30の強度は、第1の位置が照明スポット14の中心によってカバーされるまで増大し、第1の色チャネルのエアリーディスク30の強度は極大点になる。同様のことが、エアリーディスク31と第2の色チャネル及び第2の位置にも当てはまる。その結果、2つの場所が照明スポット14によって提供されるために、第1のエアリーディスク31の明化及び再度の褪色と、それより幾分遅れて発生する第2のエアリーディスク31の明化及び褪色とが観察される。
走査位置と組み合わされた2次元検出器19のデータの評価により、各走査位置に関して方程式を立てることができる。これは、2つの位置及び蛍光強度だけでなく、第1又は第2の場所が第1又は第2の色チャネルについて、(割当は事前にはわかっていない)限定するか否かに関する表明も含む。複数の走査位置によって再び、過剰決定状態の連立方程式が立てられ、これによってさらに、発光場所を2つの色チャネルのうちの一方に割り当てることが可能になる。
このようにして、顕微鏡1及び割り当てられた顕微鏡検査法では、高解像度画像の中の2つの波長範囲(色チャネル)を区別し、2色の画像を得ることができ、追加の検出器は不要である。
エアリーディスク30及び31の間の間隔は顕微鏡検査中に一定であることが強調され、特に間隔はいずれの色情報も増減させない。それによって確実になるのは、エアリーディスク30及び31が完全には相互に重複しないことであり、なぜなら、そうしなければこれらは区別できないからである。
もちろん、エアリーディスクを分離して、重複しないようにすることも可能である。しかしながら、そうすると比較的大きい検出器が必要になる。
図3に示される波長選択要素15の実施形態において、エアリーディスク30及び31は同じ直径を有している。しかしながら、説明の概説部分で、エアリーディスクの大きさは波長に依存すると述べた。したがって、実際には、より短い波長のエアリーディスク(例えばエアリディスク30)の直径は、より長い波長のエアリーディスク(例えばエアディスク31)の直径より大きくなるであろう。この状況は図4にも示されている。これは図3の場合には当てはまらない。なぜならば、波長選択要素15が放射分割中に色補償を行って、エアリーディスク30及び31がそれらの色チャネルの違いに関わらず同じ大きさとなるようにするからである。
上記の方法は、2つの波長範囲(色チャネル)の使用のみに限定されない。図5は第3の色チャネル31の構成を示し、図6ではさらに第4の色チャネル33が存在する。説明文の概説部分に記した説明は、ここでも同様に等しく当てはまる。幾つかの色チャネルが使用可能であり、なぜならば得られる連立方程式が、複数の走査位置によって別の未知数、例えば色チャネルの影響があるため、過剰決定状態であるからである。
ここまでの説明では、波長選択要素15が結像装置4の中、それゆえビーム経路の中の、結像のためだけに機能する部分の中にあると仮定した。換言すれば、この実施形態において、波長選択要素15には照明放射が入らない。それゆえ、波長選択要素15によってエアリーディスクの相互の移動を通じて生成される色チャネルは、発光する試料の色チャネルである。顕微鏡又は顕微鏡検査法のこれらの実施形態は、発光放射をその波長範囲(色チャネル)について区別する。
しかしながら、波長選択要素15はまた、照明装置3の中にも配置できる。この配置は図1において破線で示されている。そうすると、波長選択要素は、ビーム経路の中の照明放射だけが入る領域内にあり、これはそれゆえ、結像ではなく照明にのみ作用する。その場合、波長選択要素15は、照明スポット14を、図7に示されるように、2つの照明エアリーディスク34、35に分割する。それゆえ、照明ビーム経路の中にある波長選択要素15は、照明色チャネルを作る。これに対して、結像ビーム経路内の波長選択要素15の配置は、検出色チャネルを生成するものであった。それによって、試料はもはや、例えば1つのエアリーディスクによって照明されなくなり、相互にずれている2つの照明エアリーディスク34及び35によって照明される。その結果、図3のような状況が2次元検出器19上で得られる。しかしながら、エアリーディスク30及び31は、今度は蛍光放射、すなわち試料2の蛍光反応の異なる色チャネルに対応しなくなり、その代わりに励起の異なる色チャネル、すなわち試料2の蛍光感度に対応する。それ以外の、結像装置4の中に波長選択要素15を配置した場合についての図3〜6で説明した変形型はすべて、照明装置3の中に波長選択要素15を配置した代替案にも同様に使用できる。しかしながら、幾何学的位置が異なることから、結像装置4の中に配置される波長選択要素15の設計は一般に、照明装置3の中に配置した場合とは異なって見えるであろう。原則として、色効果を有する複数の要素については、波長選択要素15、例えば、ウェッジ、プリズム、ミラー、又はダブレットレンズが問題となる。
上述の代替案からの変形型では、波長選択要素15を、ビーム経路の中の照明と結像の両方が通過する部分に設置することもでき、又は2つの波長選択要素15が使用される。このようにして、1つの波長で2つの染料を同時に励起している間のクロストークを抑制することができる。それに加えて、これによって較正のための測定の可能性が開ける。
照明装置3の中に波長選択要素15を配置することによって、2つ以上の照明色チャネルで照明されると、より短い照明波長が、より長い波長の照明によって刺激された蛍光の波長範囲内の蛍光信号を刺激するというケースが生じえる。その結果として、構造のうちの1つが再び、移動された影像として現れるであろう。適当な相関計算によって影像部分を判断して排除することができる。
図3及び図4による実施形態は、エアリーディスクを2次元検出器19の対角線に沿って移動させることが好ましいことを示している。これは、そのようにするとその表面を最大限に利用できるからである。
例として、図2に示されるように光ファイバを有する2次元検出器19を使用する際、2つのエアリーディスクの重複しない領域が、できるだけ相互に隣り合っていない検出器の要素に案内されるように、すなわちエアリーディスク30の重複しない領域が検出器の要素の第1の群に案内され、エアリーディスク31の重複しない領域が検出器の要素の第2の群に案内され、2つの群はできるだけ相互に重なり合わないようにファイバを配線することが好ましい。
連立方程式の策定の数学的分析をより詳細に説明するために、まず初歩として、1色のみの場合、すなわち波長選択要素15を用いない場合を考える。物体がO(r)、励起の点広がり関数(PSF)がE(r)、検出のPSFがH(r)で識別される場合、各ピクセルの信号D(r,p)は、次式から得られる。ただし、rは照明スポットの場所pからの間隔を示す。
Figure 2017529559
場所pに関するD(r,p)のフーリエ変換により、
Figure 2017529559
が得られる。
実領域の積により、フーリエ領域内の以下の畳み込みが得られる。
Figure 2017529559
場所rにサポート関数が導入されると、
Figure 2017529559
となり、次式(2)が得られる。
Figure 2017529559
2次元検出器上の異なる場所rがウィーナーフィルタによって結合されて、
Figure 2017529559
となり、この式中、
Figure 2017529559
及び
Figure 2017529559
は、信号(“O”)及びノイズ(n)の対応するスペクトルパワー密度である。
とはいえ、2次元検出器19の各ピクセルにおいて混合される幾つかの色チャネルについて、PSFによって予め設定された以下の重み付けが得られる。
Figure 2017529559
この式中、cは色チャネルのインデックスである。式(7)が行列として書かれると、以下が得られる。
Figure 2017529559
追加のノイズを考慮した場合、式(8)は以下の形態をとる。
Figure 2017529559
物体[O(ω)]は、作用素[G(r,ω)]r,cによって得ることができ、これは周波数フィルタ処理及び色チャネル成分分離を組み合わせる。
Figure 2017529559
ウィーナーフィルタを導出する場合のように、再構成された物体と実際の物体との間の距離の二乗を、今度は各周波数及び各色チャネルについて最小化しなければならない。
Figure 2017529559
式(9)を使用することによって、以下が得られる。
Figure 2017529559
当業者には、例えばhttp://en.wikipedia.org/wiki/Wiener_deconvolutionから知られている、ウィーナーフィルタを導出する場合と同じ原理を利用して、以下が得られる。
Figure 2017529559
ここで、[I]及び[σは、各色チャネルに関する信号及びノイズのスペクトルパワー密度である。
Figure 2017529559
蛍光色素分子の発光スペクトルが重複する場合、1つの色チャネル内で、ある物体の影が他の色チャネネルから生じることがありえる。このような影像は、実際の色チャネルの中の主像と同じ検出PSFにより歪められる。したがって、チャネルcで検出される像O(ω)は、異なる色チャネルに割り当てられた物体に対応する像
Figure 2017529559
であり、
Figure 2017529559
である。ここで、[M]は成分分離行列である。例えば2色の場合、以下が得られる。
Figure 2017529559
真の像
Figure 2017529559
を得ることは、その混合行列[M]が分かっている場合には単純である。そうでない場合には、これは生成された像の間の相互相関を最小化することによって得ることができる。すなわち、行列は、その数値が最もよく分離された物体について相互相関が最も低くなるように決定されることになる。

Claims (17)

  1. 試料(2)の高解像度走査型顕微鏡検査のための方法であって、
    − 前記試料(2)は、照明放射(5)によって励起されて蛍光放射を発し、前記照明放射は、前記試料(2)の中又は表面上のある点で合焦して回折限界照明スポット(14)を形成し、
    − 前記点は、空間解像度を有する2次元検出器(19)上に回折像(17)として回折限界様式で結像され、前記2次元検出器(19)は、前記回折像(17)の回折構造(30−33)を解像する空間解像度を有し、
    − 前記点は、前記試料(2)に関して、前記照明スポット(14)の直径の半分より小さい増分で異なる走査位置に移動され、
    − 前記2次元検出器(19)が読み取られ、該2次元検出器(19)のデータ及びそれらのデータに割り当てられた走査位置から、前記試料(2)の画像が結像の解像限界を超えて高められた解像度で生成される、
    方法において、
    − 前記試料(2)の前記蛍光放射における少なくとも2つの所定の波長範囲を区別するために、前記少なくとも2つの所定の波長範囲に対応する数の多数のエアリーディスク(30−33)が、前記2次元検出器(19)上に波長選択要素(15)によって生成され、これらのエアリーディスクは、前記回折像(17)が前記相互にずれたエアリーディスク(30−33)から成るように外側方向に相互にずらされ、前記エアリーディスク(30−33)は、完全に前記2次元検出器(19)上にあり、
    − 前記エアリーディスク(30−33)は、前記試料(2)の画像を生成する際に評価されることを特徴とする、試料(2)の高解像度走査型顕微鏡検査のための方法。
  2. 前記エアリーディスク(30−33)は、重複するが相互を完全にはカバーしないことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記波長選択要素(15)は、前記2次元検出器(19)上で前記エアリーディスク(30−33)を、各エアリーディスク(30−33)の中心が他のエアリーディスク(30−33)の外側にあるように分離することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記波長選択要素(15)は、前記相互にずれたエアリーディスク(30−33)が同じ大きさとなるように色補正されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記波長選択要素(15)は、前記照明スポット(14)が外側方向に相互にずらされた照明エアリーディスク(34、35)から成るように、照明だけを変更することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記波長選択要素(15)は、結像にのみ影響を与え、特に前記2次元検出器(19)の上流に配置されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記点は、前記試料(2)に関して異なる走査位置に移動され、それゆえ前記試料(2)がシフトされることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 外側方向に相互にずらされた前記エアリーディスク(30−33)が、共通の結像面内にあることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 高解像度走査型顕微鏡検査のための顕微鏡であって、
    − 励起されて蛍光放射を発することのできる試料(2)を受けるための試料空間と、
    − 前記試料空間内にある焦点面(29)及び解像限界を含むレンズシステム(11−13)と、
    − 照明放射(5)を受けるための入力部(6)を含み、前記試料空間を前記照明放射(5)によって前記レンズシステム(11−13)を介して照明するための照明装置(3)であって、前記レンズシステム(11−13)は、前記照明放射(5)を前記焦点面(29)内のある点における回折限界照明スポット(14)に合焦させる、照明装置(3)と、
    − 前記焦点面(29)内の前記点を、前記レンズシステム(11−13)を通じて、前記焦点面(29)と共役である検出器平面(18)内にある空間解像度を有する2次元検出器(19)上に、回折像(30−33)として回折限界様式で結像するための結像装置(4)であって、前記2次元検出器(19)は、前記回折像(30−33)の回折構造を解像する空間解像度を有する、結像装置(4)と、
    − 前記点を、前記照明スポット(14)の直径より小さい増分で異なる走査位置に移動させる走査装置(10)と、
    − 前記2次元検出器(19)を読み取り、該2次元検出器(19)のデータ及それらのデータに割り当てられた走査位置から、前記回折像(30−33)の前記回折構造を評価して、前記試料(2)の画像を前記解像限界を超えて高められた解像度で生成するための評価装置(C)と
    を含む顕微鏡において、
    − 前記試料(2)の前記蛍光放射内の少なくとも2つの所定の波長範囲を区別するために、前記顕微鏡(1)は、前記少なくとも2つの所定の波長範囲に対応する多数のエアリーディスク(30−33)を前記2次元検出器(19)上に生成する波長選択要素(15)を含み、これらのエアリーディスクは、外側方向に相互にずらされて前記回折像(17)が該相互にずれたエアリーディスク(30−33)から成るようになっており、
    − 前記2次元検出器(19)及び前記波長選択要素(15)は、前記エアリーディスク(30−33)が完全に前記2次元検出器上にあるように形成され、
    − 前記評価装置(C)は、前記試料(2)の画像を生成する際に、前記エアリーディスク(30−33)を分析することを特徴とする、高解像度走査型顕微鏡検査のための顕微鏡。
  10. 前記エアリーディスク(30−33)は、重複するが相互を完全にはカバーしないことを特徴とする、請求項9に記載の顕微鏡。
  11. 前記波長選択要素(15)は、前記2次元検出器(19)上で前記エアリーディスク(30−33)を、各エアリーディスク(30−33)の中心が他のエアリーディスク(30−33)の外側にあるように分離することを特徴とする、請求項9又は10に記載の顕微鏡。
  12. 前記波長選択要素(15)は、前記相互にずれたエアリーディスク(30−33)が同じ大きさとなるように色補正されることを特徴とする、請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記波長選択要素(15)は、前記照明装置(3)の中に配置され、結像のためにも機能する前記レンズシステム(11−13)の中には配置されず、その結果、前記照明スポット(14)は、外側方向に相互にずれた照明エアリーディスク(34、35)から成ることを特徴とする、請求項9〜12のいずれか一項に記載の顕微鏡。
  14. 前記波長選択要素(15)は、前記結像装置(4)の中に配置され、照明のためにも機能する前記レンズシステム(11−13)の中には配置されないことを特徴とする、請求項9〜12のいずれか一項に記載の顕微鏡。
  15. 前記走査装置は、前記試料空間内で前記試料をシフトさせるためのサンプルステージであることを特徴とする、請求項9〜14のいずれか一項に記載の顕微鏡。
  16. 前記波長選択要素(15)は、格子、プリズム、ウェッジプレート及び/又はダブレットレンズを含むことを特徴とする、請求項9〜15のいずれか一項に記載の顕微鏡。
  17. 前記エアリーディスク(30−33)は、共通の結像面内で外側方向に相互にずれていることを特徴とする、請求項9〜16のいずれか一項に記載の顕微鏡。
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