JP2017523288A - 硬化可能な石油樹脂およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

(a)ナフサ分解のC5留分、C9留分およびジシクロペンタジエンの中から選択された少なくとも一つのエチレン性不飽和基を有する環状オレフィン類を含む単量体類と、(b)シラン類とを含む重合用組成物を熱重合する工程を含む、硬化可能な石油樹脂の製造方法、およびこれから得られた硬化可能な石油樹脂を提供することにより、熱可塑性樹脂である石油樹脂類の反応型接着剤としての適用を可能にし、究極的に、環境にやさしい反応型接着剤を提供することができる。

Description

本発明は、硬化可能な石油樹脂およびその製造方法に関する。
最近の自動車産業は、将来の法的基準を満たすための燃費向上、排気ガス規制対応の方案として、車体の軽量化を実現しようとしてきた。車体は、車両における最も重量の重い要素であって、車両全体の重量の40%程度を占めている。
もし車体重量を100kg程度減少させると、CO排出量が5.0乃至12.5g低減するといわれている。車体軽量化の方法としては、鉄鋼以外に、アルミニウム、マグネシウムおよびプラスチック/熱可塑性複合材料などの低密度材料の利用を挙げることができ、それに伴う材料に対する多様性と重要性が大きくなるにともない、新素材に対する結合および構造的な利点を与えることができる接着技術および物質についての開発が検討されている状況である。
自動車用接着剤は、強度特性によって、構造用接着剤、準構造用接着剤、非構造用接着剤、両面テープ(接着剤)およびシーリング剤などに分けられる。ここで、接着剤/シーリング剤の主成分の種類としてはPVC、アクリルエマルジョン、エポキシ系、ウレタン系、アクリル/ウレタン系、合成ゴム系などが挙げられる。
特に自動車内装材用として多く活用されているものはウレタン系接着剤であるが、ウレタン化学に基づく反応性の加温溶融物は、価格が高く、イソシアネートを利用するため安全性の問題を有している。このため、ウレタン系接着剤を代替することが可能な、環境調和型の接着剤組成物が、引き続き求められて来たのである。
このような要求と関連し、様々なポリオレフィン系化合物とこれを含む反応型接着剤組成物が考慮できる。
米国公開特許2005/0043455は、シラン化合物を用いてフリーラジカル反応によって改質され、170℃で測定された粘度が10〜50,000mPa.sであり、融解熱が>10J/gである結晶性ポリオレフィン、単独重合体または共重合体のワックスについて開示する。改質に用いられるシラン化合物は、1つ以上のオレフィン性二重結合およびケイ素に直接くっついている1つ以上のアルコキシラジカルを含む。改質に用いられるポリオレフィンワックスはメタロセン触媒を用いて製造する。この参考文献は、ポリオレフィンワックスを基準として0.1〜40重量%で使用されるシランの量に対して、ポリオレフィンワックスを基準として0.1〜10重量%の高いレベルの量でフリーラジカル開始剤を使用することを開示する。
また、欧州特許EPO944670B1は、≦85の硬さ(ショアA)を有するシラングラフトされたエチレンα−オレフィン・インターポリマー(共重合体)エラストマー、および任意に結晶性オレフィン重合体を含む架橋性エラストマー組成物を開示する。水分への露出は、架橋性組成物を、≦85の硬さ(ショアA)および架橋性組成物の耐摩耗性よりも大きい耐摩耗性を有する、非気孔性の、グラフトされ且つ架橋されたエラストマー組成物に転換させる。この特許は、0.1〜3.5重量%の望ましい量のシラン、および、シラン:開始剤の比が10:1〜30:1である比較的高いレベルの開始剤の使用を開示する。
国際公開WO2005/100501は、1)官能化された成分、2)粘着性付与剤、および3)1つ以上のC3乃至C40のオレフィン、そして、任意に1つ以上のジオレフィンおよび5mole未満のエチレンを含み、1N以上のドットT−剥離(Dot T−Peel)と、0.95以下の、重合体のMzで測定される分岐度(g’)と、100,000以下のMwとを有するオレフィン重合体を含む物品を開示する。官能性性能は、官能化された重合体、官能化されたオリゴマーおよびベータ核生成剤よりなる群から選択される。この参考文献の実験例は、主に、無水マレイン酸がグラフトフされたポリプロピレン系重合体に関するものである。
米国特許5,824,718は、ワイヤーおよびケーブルのコーティング、隙間閉塞(コーキング)のための材料、繊維として有用な、硬化性であってシラングラフトされた実質的に線形のエチレン重合体を開示する。これらのシラングラフトされた重合体は、充填されても充填されなくてもよく、多くの商業的コーティングに比べて速く硬化する。この特許は、0.5〜200g/10分の好ましいメルトインデックス(I2)を有するエチレン/α−オレフィン系重合体を開示する。また、関連特許である米国特許5,741,858および米国特許6,048,935を参照する。米国特許4,806,594は、(a)エチレン、プロピレンまたは1−ブテンのシラングラフトされた単独重合体よりなる群から選択される1つ以上の重合体を含む水硬化性組成物を開示する。この特許の実施例では、比較的高い分子量を有するポリエチレンがシラン化される。
米国特許5,995,474は、ほぼ非結晶性のポリ−α−オレフィン上に、ケイ素に直接くっついている1〜3つのアルコキシ基、および、1つ以上のオレフィン性二重結合を含有する部分を有するシラン化合物をグラフトさせ、次いで接着剤組成物を水を用いて架橋させることにより製造された、シラングラフトされている、ほぼ非結晶性のポリ−α−オレフィンを含む接着剤組成物を開示する。この特許は主にプロピレン系重合体に関するものである。
ところが、公知のシラン改質(グラフト)の方法では、硬化可能な石油樹脂を製造して反応型接着剤に適用する場合、シラン化合物のグラフト率が低いため、所望のレベルの硬化速度および接着力を発現するのに不十分である。
本発明は、ナフサ分解のC5留分、C9留分およびジシクロペンタジエンなどに由来した単量体から、石油樹脂を製造するにあたり、硬化可能な形態で樹脂を製造する方法を提供しようとする。
特に、本発明は、ナフサ分解のC5留分、C9留分およびジシクロペンタジエンなどに由来した単量体から、石油樹脂を製造するにあたり、高いシラン含有量を有するように、すなわち、硬化可能な形態でシラン類を共重合して樹脂を製造する方法を提供しようとする。
本発明は、高いシラン含有量を有する硬化可能な石油樹脂を提供しようとする。
本発明の一側面は、(a)ナフサ分解のC5留分、C9留分およびジシクロペンタジエンの中から選択された少なくとも一つのエチレン性不飽和基を有する環状オレフィン類を含む単量体類と、(b)下記化学式1で表示される一つ以上のシラン類とを含む重合用組成物を熱重合する工程を含む、硬化可能な石油樹脂の製造方法を提供する。
化学式1
CH=CR−(COO)(C2nSiR’
式中、Rは水素原子またはメチル基であり、xおよびyは0または1であり、但し、xが1であるとき、yは1であり、nは1〜12の整数であり、各R’は、独立して、1〜12個の炭素原子を有するアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルオキシ(araloxy)基、1〜12個の炭素原子を有する脂肪族アシルオキシ基、アミノまたは置換アミノ基、または1〜6個の炭素原子を有する低級アルキル基であり、但し、3つのR’基のうちの2つ以下がアルキル基である。
好適な一実施形態において、シラン類は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランおよび3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレートよりなる群から選択され得る。
好適な一実施形態において、熱重合する工程は、加圧下に、反応温度150〜300℃の範囲で1〜3時間行われ得る。
具体的な一実施形態において、単量体類はジシクロペンタジエンを含むことができる。
好適な一実施形態において、重合用組成物は、エチレン性不飽和二重結合を含まない非重合性溶媒を含むことができる。
好適な一実施形態において、重合用組成物は、シラン類を、単量体類の重量との総(トータルの)量に対して5〜50重量%で含むことができる。
好適な一実施形態において、重合用組成物は、非重合性溶媒を、単量体類とシラン類の総(トータルの)濃度が30〜70重量%となる量で含むことができる。
具体的な一実施形態において、本発明の方法は、熱重合する工程の後に、脱気および濃縮の工程を含むことができる。
本発明の他の一側面は、ナフサ分解のC5留分、C9留分およびジシクロペンタジエンの中から選択された少なくとも一つのエチレン性不飽和基を有する環状オレフィン類を含む単量体類由来の繰り返し単位を含み、シラン類が共重合され、H−NMRによって決定されるシラン類のプロトン含有量が少なくとも1.7%、好ましくは3%以上、より好ましくは7%以上である、硬化可能な石油樹脂を提供する。
上記および以下の記載において、H−NMRによって決定されるシラン類のプロトン含有量は、NMR分析グラフ中の全peakの積分値中にて、シラン類由来のR’(アルコキシ基)に該当するpeakの面積が占める割合(%)として計算された値として定義する。
本発明の好適な一実施形態による硬化可能な石油樹脂としては、蛍光X線分析装置の分析によって得られた全元素中でシリコン(Si)元素が占める重量割合であるSi重量分率が、少なくとも0.3重量%、好ましくは0.8重量%以上、より好ましくは2重量%以上であるものを挙げることができる。
好適な一実施形態による硬化可能な石油樹脂は、前記化学式1で表示される1つ以上のシラン類が共重合されたものでありうるのであり、好適な一実施形態によるシラン類は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランおよび3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレートよりなる群から選択されたものでありうる。
具体的な一実施形態において、単量体類はジシクロペンタジエンを含むことができる。
好適な一実施形態において、硬化可能な石油樹脂は500〜2,000の重量平均分子量(Mw)を有することができる。
好適な一実施形態において、硬化可能な石油樹脂は、軟化点が70〜150℃の範囲にあり得る。
本発明は、ナフサ分解のC5留分、C9留分およびジシクロペンタジエンなどに由来した単量体から石油樹脂を製造するにあたり、高いシラン含有量を有するように硬化可能な形態でシラン類を共重合する方法を提供し、これにより高いシラン含有量を有する硬化可能な石油樹脂を提供することにより、石油樹脂の反応型接着剤としての用途を開拓した。
C5系樹脂として市販されている製品(対照区、上段グラフ)、およびこれに樹脂完成品の状態で開始剤の存在下にシランをグラフトさせて得られた樹脂(参照例2、下段グラフ)についてのFT−IR分析グラフである。 本発明の実施例1で得られた硬化可能な石油樹脂についてのFT−IR分析グラフである。 C5系樹脂として市販されている製品に、開始剤の存在下にシランをグラフトさせて得られた樹脂(参照例2)についてのH−NMR分析グラフである。 本発明の実施例1で得られた硬化可能な石油樹脂についてのH−NMR分析グラフである。 本発明の実施例1で得られた硬化可能な石油樹脂、および参照例1で得られた石油樹脂についての29Si−NMR分析グラフの比較結果であって、上段が実施例1、下段が参照例1の結果をそれぞれ示す。 本発明の実施例1で得られた硬化可能な石油樹脂、および参照例1、参照例2および対照区による石油樹脂に対する硬化可能性評価実験の結果の写真である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
通常、石油樹脂は、熱可塑性であって、加熱すると容易に軟化し、冷めると固まる性質を持っている。これは、原料内のC5留分、C9留分、ジシクロペンタジエンなどのオレフィンおよび/またはジオレフィンの重合により作られ、樹脂内に残存する二重結合が存在するものの、架橋および硬化のための反応サイトは存在しないからである。
また、従来の石油樹脂は、粘着付与剤であって、ポリマーとの相溶性および粘着性能の実現を目的として使用されてきたため、反応型用途への適用は考慮しなかった。石油樹脂の主な用途は、粘着剤、ロードマーキング、テープ、ペイント、タイヤなどへの適用を挙げることができる。
本発明は、このような石油樹脂を硬化可能な形態で製造するためにシラン類を共重合したことから出発する。
ところが、ポリオレフィン類にシランをグラフトする方法として知られている従来の技術は、シランカップリング剤を用いることにより、内部的な、または異種ポリマー間の架橋が可能であるように製造する方法であり、これらの方法にて、ポリマー自体に開始剤、例えばペルオキシド類を添加して、シランカップリング剤をポリマー鎖の末端に付加反応させる方法に該当する。さらに具体的には、シランは、典型的には、フリーラジカル開始剤、例えば、ペルオキシドおよびアゾ化合物などの存在下における通常のいずれかの方法、または電離放射線によって重合体にグラフトできる。有機開始剤、例えば、ペルオキシド開始剤のいずれか一つ、例えば、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾエート、ベンゾイルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオクトエート、メチルエチルケトンペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ラウリルペルオキシドおよびtert−ブチルペルアセテート、t−ブチルα−クミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−アミルペルオキシド、t−アミルペルオキシベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−1,3−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、および2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチル−3−ヘキシンが好ましい。
このような公知の方法によりシランがグラフトされた場合、使用される開始剤およびシランの量によって、グラフトされた重合体のグラフトの程度、および硬化された重合体の架橋の程度などが異なり得る。しかし、熱可塑性の石油樹脂に上述の方法でシランをグラフトする場合、せいぜい1%程度でシランがグラフトされた樹脂を得ることができるにとどまり、これを反応型接着剤の用途に適用することは難しい。
このような点から、本発明の硬化可能な石油樹脂の製造方法は、石油樹脂から出発して開始剤の存在下にシランカップリング剤を反応させる方法ではなく、石油樹脂を重合する段階中に、単量体と一緒にシランカップリング剤を添加して重合する工程、特に熱重合する工程を含む。
具体的には、本発明の一実施形態は、(a)ナフサ分解(クラッキング)のC5留分、C9留分およびジシクロペンタジエンの中から選択された少なくとも一つのエチレン性不飽和基を有する環状オレフィン類を含む単量体類と、(b)下記化学式1で表示される1つ以上のシラン類とを含む、重合用組成物を熱重合する工程を含む、硬化可能な石油樹脂の製造方法である。
化学式1
CH=CR−(COO)(C2nSiR’
式中、Rは水素原子またはメチル基であり、xおよびyは0または1であり、但し、xが1であるとき、yは1であり、nは1〜12、好ましくは1〜4の整数であり、各R’は、独立して、1〜12個の炭素原子を有するアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ)、アラルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ)、1〜12個の炭素原子を有する脂肪族アシルオキシ基(例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロパノイルオキシ)、アミノまたは置換アミノ基(アルキルアミノ、アリールアミノ)、または1〜6個の炭素原子を有する低級アルキル基を含む(しかし、これらに限定されない)有機基であり、但し、3つのR’基のうち1つ以下がアルキルである。他の一実施形態では、3つのR’基のうち2つ以下がアルキルである。
適当なシラン類は、(i)エチレン性不飽和ヒドロカルビル基、例えばビニル、アリル、イソプロぺニル、ブテニル、シクロヘキセニルまたはγ−(メタ)アクリルオキシ・アリル基、および、(ii)加水分解性基、例えばヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルボニルオキシ、またはヒドロカルビルアミノ基を全て含む不飽和シランを含む。加水分解性基の例は、メトキシ、エトキシ、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロプリオニルオキシおよびアルキルまたはアリールアミノ基を含む。好ましいシランは、重合体にグラフトできる不飽和アルコキシシランである。好ましいシランは、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート(γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン)、およびこれらの混合物を含む。
このようなシラン類と単量体類とを含む重合用組成物を熱重合するにあたり、反応は、加圧下、例えばオートクレーブ内で行われ得る。この際、反応器の内部圧力は20〜25bar程度であり得る。
このように加圧下に反応温度150〜300℃の範囲で1〜3時間熱重合すると、高い割合でシラン類が共重合された石油樹脂を得ることができる。
上記と以下の記載から、単量体類に含まれるC5留分、C9留分、ジシクロペンタジエンなどは、ナフサ分解の産物として得られるもので、ナフサ分解の産物のうち、炭素数4以下のものは分離精製されて石油化学産業に有用に使用されるが、炭素数5のC5留分は大部分が燃焼させて燃料として使用され、一部のみが、一部のメーカーで分離精製されて産業的に使用されてきた。C5留分のうち大部分を占めるものはシクロペンタジエンであって、これは、通常、二量化されてジシクロペンタジエンの構造で存在している。本発明の石油炭化水素樹脂は、このようなナフサ分解の産物として得られるC5留分、C9留分およびジシクロペンタジエンを主成分とする単量体類であり、特にエチレン性不飽和二重結合を有する環状の単量体類を含むものと定義できる。
このようなエチレン性不飽和二重結合を有する環状の単量体類は、シラン類と一緒に熱重合することによって石油樹脂に製造される場合、繰り返し単位を構成する前記単量体類のエチレン性不飽和二重結合部分に、シラン類のエチレン性不飽和二重結合の付加反応が起こることがある。本発明の好適な一実施形態による単量体類は、ジシクロペンタジエンを主成分として含む。
ジシクロペンタジエンなどの留分の重合方法としては、フリーデルクラフツ触媒を使用したイオン重合方法が考慮できるが、このような方法では、シラン類との共重合が行われない。本発明におけるように150〜300℃程度の高温下で熱重合してこそ、シラン類が共重合された石油樹脂を製造することができる。このような熱重合では開始剤を追加して使用することが不要である。すなわち、開始剤を使用せずとも付加反応が良く起こる。重合時間が長くなるほど、樹脂中のシラン含有量は増加するが、軟化点または分子量も増加するので、適正には、重合時間は1〜3時間程度であれば充分でありうる。
このような熱重合は、前記単量体類とシラン類とを溶媒の存在下で重合反応させるのであるが、この際、溶媒として非重合性溶媒を使用することが、シラン含有量をより高めることができる観点から好ましい。分子構造内にエチレン性不飽和二重結合を含む溶媒の場合、熱重合の際に重合反応に参加しうるため、シラン類が共重合反応に参加することを妨げる要素になりうる。
このような非重合性溶媒の一例としては、キシレン、トルエンまたはシクロヘキサンなどを挙げることができる。
一方、熱重合の工程において、重合用組成物は、シラン類を、単量体類の重量とのトータルの量(すなわち、全単量体類についてのトータルの量)に対して5〜50重量%で含むことができる。シラン類の使用量が増加するほどシランの含有量は増加するが、収率や軟化点が低下するおそれがあり、重合度を低下させるおそれがあるので、様々な因子を考慮して、その使用量は、単量体類の重量とのトータルの量に対して5〜50重量%程度であればよく、好ましくは10〜25重量%、より好ましくは10〜20重量%である。
一方、重合用組成物は、上記の重量割合でモノマー類とシラン類を使用し、これらのトータルの濃度が30〜70重量%となる量で、非重合性溶媒を添加して希釈させることにより得られる。
上述したような条件の下で熱重合した後、これを常温に冷却して圧力を解除することで重合体を得ることができる。このような重合物内には未反応物質または溶媒が含まれているので、脱気および濃縮の工程によって、シラン類が共重合された石油樹脂以外のものを除去することができる。
このような一連の工程によって得られた石油樹脂は、ナフサ分解のC5留分、C9留分およびジシクロペンタジエンの中から選択された少なくとも一つのエチレン性不飽和基を有する環状オレフィン類を含む単量体類由来の繰り返し単位を含み、シラン類が共重合され、H−NMRによって決定されるシラン類のプロトン含有量が少なくとも2%である、硬化可能な石油樹脂である。
石油樹脂にシランが共重合されたものは、様々な測定方法および分析方法によって確認することができ、その一例としては、XRF(蛍光X線分析装置;X−ray Fluorescence Spectrometer)、FT−IR、H−NMRなどによる分析が挙げられる。XRFによっては、全樹脂中のシラン類の相対的な含有量を、FT−IRによってはシラン類のSi−Oのピーク強度を、H−NMRによっては定量的なシラン類のプロトン含有量を、それぞれ得ることができる。本発明におけるシラン類の含有量は、定量的に信頼性の高い最適な方法であるH−NMRによって決定されたものと定義する。
本発明によって得られた硬化可能な石油樹脂は、シラン類のプロトン含有量が少なくとも1.7%、好ましくは3%、より好ましくは7%以上であって、シラン類が共重合されたものでありうる。
このような高い含有量でシラン類が共重合された硬化可能な石油樹脂は、石油樹脂自体を、開始剤の存在下にシランカップリング剤で反応させて末端を改質した場合と比較して、著しく高いシラン含有量を有するものである。
本発明に係る硬化可能な石油樹脂において、シラン類のプロトン含量が増加するほど硬化特性の観点から有利であるが、反応型粘接着剤として適用する上で求められる様々な物性をまんべんなく満たす観点から、シラン類のプロトン含有量が20%以上に増加することはその実益が少ないおそれがあり、好ましくは10%以内でシラン類のプロトン含有量を有するのでありうる。
このような点は、蛍光X線分析装置(X−ray Fluorescence Spectrometer)を用いた分析方法によっても確認できるが、本発明の硬化可能な石油樹脂は、蛍光X線分析装置による分析によって得られた、全元素のうちの、シリコン(Si)元素が占める重量割合であるSi重量分率が、少なくとも0.3wt%、好ましくは0.8wt%以上、より好ましくは2wt%以上である。
本発明に係る硬化可能な石油樹脂において、Si重量分率が増加するほど硬化特性の観点から有利であるが、反応型粘接着剤として適用する上で求められる様々な物性をまんべんなく満たす観点から、Si重量分率が5%以上に増加することはその実益が少ないおそれがあり、好ましくは3%以内でシラン類のプロトン含有量を有するのでありうる。
本発明に係るシラン類が共重合された硬化可能な石油樹脂は、石油樹脂自体を開始剤の存在下にシランカップリング剤で反応させて末端を改質した場合と比較して、著しく高いSi重量分率を有するものである。
このように高いシラン含有量およびSi重量分率を有することは、樹脂分子構造的に、Siが樹脂の末端にのみ位置せず、高分子鎖内にも分布することに起因するのであり、このような構造的特性は29Si NMR分析から確認することができる。
本発明の硬化可能な石油樹脂は、製品の製造過程の際における、熱による、それ自身での硬化発生の問題を考慮して、重量平均分子量(Mw)が500〜2000であることが好ましい。
また、本発明の硬化可能な石油樹脂は、粘着性樹脂としての適用を考慮すると、軟化点が70〜150℃の範囲にあることが好ましい。
本発明の例示的な一側面では、前記一実施形態による製造方法によって製造された硬化可能な石油樹脂を含む反応型接着剤組成物を提供する。
ここで、反応型接着剤組成物とは、接着剤組成物を構成する主成分が硬化反応して架橋が起こりうる接着剤組成物として理解できる。
いうまでもなく、これは、必要に応じて硬化剤を含むことができる。
以下、このような本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:熱重合による硬化可能な石油樹脂の製造
本発明の実施例では、石油樹脂を製造するために使用される単量体の一例としてジシクロペンタジエンを単独で使用したが、この他にも、エチレン性不飽和基を有するC5留分またはC9留分でも同等のシラン含有量を示すことができるであろうし、このような環状オレフィン類以外に、ジオレフィン類を共単量体(コモノマー;co-monomer)として用いる場合も公知の石油樹脂の製造方法に従うので、いうまでもなく、様々な共単量体の使用も本発明の範囲に含まれるであろう。
(1)使用原料
ジシクロペンタジエン(DCPD、コーロンインダストリー(株)、純度80%)
ビニルトリメトキシシラン(TMVS、試薬級、Aldrich社製、純度99.99%)
Hysol(コーロンインダストリー(株)、非重合性のナフテン系物質を主成分とする工程発生物であって、溶媒として使用される。)
(2)工程
DCPD312.5g(純度を考慮すると、反応物250gに相当)とTMVS62.5g(DCPD反応物とのトータルの量に対して20重量%の量に相当)とともに、溶媒を、前記2成分のトータルの量の濃度が50重量%となる量だけ計量し、1Lのオートクレーブ内に投入した。原料投入の後、反応器を締結し、不要な反応、例えば高温での酸素との反応などを取り除くために、窒素で置換し且つ若干の加圧状態を作った。
反応器の温度を275℃まで昇温させ、反応温度に達すると、反応時間を測定し始め、1時間反応させた(反応条件で、反応器の内部圧力は20〜25bar)。反応が完了すると、常温にセッティングして冷却させる。30℃以下にまで冷却が完了すると、内部の圧力を解除した後、反応器を開いて重合物を得た。
重合物内には、重合がなされた物質以外に、反応していない物質および溶媒が含まれているので、これを除去した。具体的には、1Lのガラス製4口型ケトルに重合物全量を投入し、常温で真空を作った。真空度を10torrに維持したのであり、真空が作られると、撹拌しながら260℃まで昇温させた。260℃に達すると、濃縮時間を計り始め、10分間維持した。濃縮が完了すると、その状態で真空を解き、内部の溶融した樹脂分を得る。樹脂が固まったら、物性を測定した。
参照例1:DCPD樹脂の重合後にグラフトによるシラン改質された石油樹脂の製造
(1)使用原料
ジシクロペンタジエン(DCPD、コーロンインダストリー(株)、純度80%)
ビニルトリメトキシシラン(TMVS、試薬級、Aldrich社製、純度99.99%)
開始剤:安息香酸過酸化物(benzoic peroxide)
Hysol(コーロンインダストリー(株)、非重合性のナフテン系物質を主成分とする工程発生物であって、溶媒として使用される。)
(2)工程
DCPD312.5g(純度を考慮すると、反応物250gに相当)とともに、溶媒をトータルの量の濃度が50重量%となる量だけ計量し、1Lのオートクレーブ内に投入した。原料投入の後、反応器を締結し、不要な反応、例えば高温での酸素との反応などを取り除くために、窒素で置換し且つ若干の加圧状態を作った。反応器の温度を275℃まで昇温させ、反応温度に達すると、反応時間を測定し始め、1時間反応させた(反応条件で、反応器の内部圧力は20〜25bar)。反応が完了すると、常温にセッティングして冷却させる。30℃以下にまで冷却が完了すると、内部の圧力を解除した後、反応器を開いて重合物にTMVS62.5g(DCPD反応物とのトータルの量に対して20重量%の量に相当)及び開始剤1.5gをさらに投入した。
原料投入の後、反応器を締結し、不要な反応、例えば高温での酸素との反応などを取り除くために、窒素で置換し且つ若干の加圧状態を作った。
反応器を220℃まで昇温させ、反応温度に達すると、反応時間を測定し始めて2時間反応させた(反応条件で、反応器の内部圧力は20〜25bar)。反応が完了すると、常温にセッティングして冷却させた。30℃以下にまで冷却が完了すると、内部の圧力を解除した後、反応器を開いて最終重合物を得た。
重合物内には、重合がなされた物質以外に、反応していない物質及び溶媒が含まれているので、これを除去した。具体的には、1Lのガラス製4口型ケトルに重合物全量を投入し、常温で真空を作った。真空度を10torrに維持したのであり、真空が作られると、撹拌しながら260℃まで昇温させた。260℃に達すると、濃縮時間を計り始め、10分間維持した。濃縮が完了すると、その状態で真空を解き、内部の溶融した樹脂分を得た。樹脂が固まったら、物性を測定した。
参照例2:石油樹脂完成品のグラフトによるシラン改質された石油樹脂の製造
(1)使用原料
C5系樹脂:HIKOREZ A−1100(コーロンインダストリー(株))
ビニルトリメトキシシラン(TMVS、試薬級、Aldrich社製、純度99.99%)
開始剤:安息香酸過酸化物(benzoic peroxide)
キシレン:工業用、溶剤
(2)工程
C5系樹脂300g、TMVS90g、開始剤1.5gおよびキシレン200gを計量し、1Lのオートクレーブ内に投入した。原料投入の後、反応器を締結し、不要な反応、例えば高温での酸素との反応などを取り除くために、窒素で置換し且つ若干の加圧状態を作った。
反応器を220℃まで昇温させ、反応温度に達すると、反応時間を測定し始め、2時間反応させた(反応条件で、反応器の内部圧力は20〜25bar)。反応が完了すると、常温にセッティングして冷却させた。30℃以下にまで冷却が完了すると、内部の圧力を解除した後、反応器を開いて重合物を得た。
重合物内には、重合がなされた物質以外に、反応していない物質および溶媒が含まれているので、これを除去した。具体的には、1Lのガラス製4口型ケトルに重合物全量を投入し、常温で真空を作った。真空度を10torrに維持し、真空が作られると、撹拌しながら260℃まで昇温させた。260℃に達すると、濃縮時間を計り始め、10分間維持した。濃縮が完了すると、その状態で真空を解き、内部の溶融した樹脂分を得た。樹脂が固まったら、物性を測定した。
物性の評価方法は次のとおりである。
(1)収率:重合で得た重合油の重量に対する、濃縮段階の後に残った樹脂の量を百分率で表示。
(2)軟化点:ASTM E28の規格に従って測定する。丸い環に、試料を溶かして注いだ後、樹脂が固まったら、軟化点測定機器にこれを装着し、固まった樹脂の上に鉄球をのせた後、温度を0.5℃/minで昇温させるとともに、樹脂が溶けて鉄球が落下する時点の温度を測定する。
(3)FT−IR(FT−IR Spectrophotometers、Perkinelmer社製、モデル名:spectrum100)
(4)分子量:ゲル透過クロマトグラフィー(ヒューレットパッカード社製、モデル名:HP−1100)によってポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)およびZ−平均分子量(Mz)を求めた。測定重合体は、4000ppmの濃度となるようにテトラヒドロフランに溶解させてGPCに100μLを注入した。GPCの移動相にはテトラヒドロフランを使用し、1.0mL/分の流速で流入させた。分析は30℃で行った。カラムは、アジレント社製のPIgel(1000+500+100Å)3本を直列に接続した。検出器としてRI検出器(ヒューレットパッカード社製、HP−1047A)を用いて、30℃で測定した。この際、PDI(多分散指数)は、測定された重量平均分子量を数平均分子量で割って算出した。
(5)NMRによって決定されたシラン類のプロトン含有量(%)
溶媒としてCdCl、装備としてZeol社製、モデル名FT−NMR JNM−LA400を用いてH−NMR分析グラフを得た。NMR分析グラフ中の全peakの積分値中にて、シラン類由来のR’(アルコキシ基)に該当するpeakの面積が占める割合(%)としてのシラン類のプロトン含有量(%)を計算した。
(6)蛍光X線分析装置(X−ray Fluorescence Spectrometer、以下「XRF」)を用いたSi重量分率の分析
次の条件および機器を用いてXRF分析を行った。
−試料製造条件:500kgf/cmで3分間プレス(pressing)
−試料厚さ:0.5mmのペレット
−分析機器:Shimadzu XRF−1800(シーケンシャル蛍光X線分析装置(Sequential X−ray Fluorescence Spectrometer))
−分析条件:X−ray power 40kV、95mA;Aperture 10mm;Speed 2deg./min;Step angle 0.02deg.;測定時間3分
前述したような条件でXRF分析により得られた、全元素中でシリコン(Si)元素が占める重量割合を、Si重量分率として定義した。
(7)29Si NMR分析
樹脂の微細構造中のシリコンの結合位置を確認するために、29Si NMRスペクトル分析を行った。
−機器名:Jeol FT−NMR JNM−ECX500
−測定試料:(分析試料0.8g+100%濃度のTMS(テトラメチルシラン;Tetra Methyl Silane)1滴(drop))/CDCl0.8mL
前記実施例および参照例から得られた、シラン改質された石油樹脂について、前述の方法によって物性を測定した結果を、下記表1に示す。
表1にまとめたとおり、参照例のように樹脂完成品に開始剤とシラン類を投入してグラフトさせる場合、グラフト率が1%程度に過ぎない。しかし、重合の際に原料としてシラン類を投入して熱重合する場合、開始剤がなくても添加反応が起こりやすく、シランの含有量も高いことが分かる。
参考までに、FT−IRによりシランが共重合またはグラフトされたことを確認した結果を図1(対照区−上段グラフ、参照例2−下段グラフ)乃至図2(実施例1)に示し、H−NMRによって、TMVSに由来した固有ピークであるSi−OCHのプロトンピークおよびその大きさを確認することができる結果をそれぞれ図3(参照例2)乃至図4(実施例1)に示した。
一方、XRF分析結果により得られたSi重量分率は、2.21%であって、高いSi重量分率を示した。
また、本発明の場合、従来の樹脂の末端にシラン改質する場合と比較して、樹脂の鎖内でのSi結合位置に違いがあることを確認することができるが、これは29Si NMRの結果グラフの対比から確認できる(図5)。
図5において、上段グラフは実施例1のグラフであり、下段グラフは参照例1のグラフであるので、実施例1による樹脂におけるSi結合ピークは−41〜−45ppmの間で約3つのグループに分析されるが、これに対し、参照例1の場合は約−43ppmで微弱なピークが現れることを確認することができる。
このような結果から、参照例1の場合、高分子末端の二重結合とシラン類が反応するものと予想するとき、本発明の実施例1に係る樹脂は、高分子末端だけでなく、高分子結合内でSiが存在するものと予測することができる。
実施例2〜実施例5:TMVS含有量の変化に伴う傾向性の実験
実施例1と同一の方法にて、硬化可能な石油樹脂を製造した。但し、下記表2のとおり、TMVSの含有量を変動させた。
物性を上述の方法で測定し、その結果を下記表2に示す。
表2の結果から、シラン含有量が増加するほど、収率や軟化点は低下するが、分子量には大きな変化がないことを確認することができる。また、シラン含有量が増加することからみて、シランの使用量が増加するほど、単量体であるDCPDよりも、シランが主鎖に、より多くくっ付くことにより、DCPDの重合度を低下させるものと予想される。ここで、DCPDとTMVSは分子量が類似し、樹脂の分子量にはその違いが少ない。
実施例6〜実施例7:TMVS含有量の変化に伴う傾向性の実験
実施例1と同一の方法にて、硬化可能な石油樹脂を製造した。但し、下記表3のとおり、熱重合の反応時間のみを異ならせた。
物性を上述の方法で測定し、その結果を下記表3に示す。
表3の結果から、熱重合の反応時間が増加するにつれて収率、軟化点、分子量が大きくなる現象を確認することができた。また、シラン含有量も増加することからみて、シランがモノマーまたはオリゴマーの形態で主鎖を構成するものと予想することができた。
実験例:硬化可能性の評価
実施例1、参照例1および参照例2から得られたそれぞれの石油樹脂10gをアルミニウム皿に計量して準備し、これを200℃で加熱しつつ、時間経過に伴う表面状態の変化を確認した。
このような一連の過程において、硬化触媒の追加はなかった。
その結果を図6に示した。一般的な熱可塑性の石油樹脂(対照区;HIKOREZ A−1100自体)には表面の硬化挙動が現れないが、硬化型の石油樹脂は、表面から硬化する様相を示した。その速度はシラン含有量が高いほど速かった。すなわち、実施例1の場合は、短い時間内に硬化する様相を示すが、参照例1〜2の如く樹脂の末端に低含有量でシランがグラフトされた樹脂の場合は、時間経過に伴って硬化の様相をほんの少し示すものの、十分な反応性を示す程度ではないことを確認することができた。
このような結果は、本発明が、硬化可能な石油樹脂を提供することにより、石油樹脂を反応型接着剤の用途にも活用可能にするということを裏づけることができる。
本発明の単純な変形または変更はいずれも、当該分野における通常の知識を有する者によって容易に実施でき、それらの変形や変更もすべて本発明の領域に含まれるものと理解できる。

Claims (17)

  1. (a)ナフサ分解のC5留分、C9留分およびジシクロペンタジエンの中から選択された少なくとも一つのエチレン性不飽和基を有する環状オレフィン類を含む単量体類と、
    (b)下記化学式1で表示される一つ以上のシラン類と
    を含む重合用組成物を熱重合する工程を含む、硬化可能な石油樹脂の製造方法。
    化学式1
    CH=CR−(COO)(C2nSiR’
    式中、Rは水素原子またはメチル基であり、xおよびyは0または1であり、但し、xが1であるとき、yは1であり、nは1〜12の整数であり、各R’は、独立して、1〜12個の炭素原子を有するアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルオキシ(araloxy)基、1〜12個の炭素原子を有する脂肪族アシルオキシ基、アミノまたは置換アミノ基、または1〜6個の炭素原子を有する低級アルキル基であり、但し、3つのR’基のうち2つ以下がアルキル基である。
  2. シラン類は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、および3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレートよりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 熱重合する工程は、加圧下に、反応温度150〜300℃の範囲で1〜3時間行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 単量体類はジシクロペンタジエンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 重合用組成物は、エチレン性不飽和二重結合を含まない非重合性の溶媒を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 重合用組成物は、シラン類を、単量体類とのトータルの重量に対して5〜50重量%で含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. 重合用組成物は、非重合性溶媒を、単量体類とシラン類とのトータルの濃度が30〜70重量%となる量で含むことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  8. 熱重合する工程の後に、脱気および濃縮の工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  9. ナフサ分解のC5留分、C9留分およびジシクロペンタジエンの中から選択された少なくとも一つのエチレン性不飽和基を有する環状オレフィン類を含む単量体類由来の繰り返し単位を含み、シラン類が共重合され、
    H−NMRによって決定されるシラン類のプロトン含有量が少なくとも1.7%である、硬化可能な石油樹脂。
  10. シラン類のプロトン含有量が少なくとも7%であることを特徴とする、請求項9に記載の硬化可能な石油樹脂。
  11. 蛍光X線分析装置の分析によって得られた、全元素の中でシリコン(Si)元素が占める重量割合であるSi重量分率が、少なくとも0.3重量%であることを特徴とする、請求項9に記載の硬化可能な石油樹脂。
  12. Si重量分率が少なくとも2wt%であることを特徴とする、請求項11に記載の硬化可能な石油樹脂。
  13. シラン類は、下記化学式1で表示されるものの中から選ばれた少なくとも一つであることを特徴とする、請求項9に記載の硬化可能な石油樹脂。
    化学式1
    CH=CR−(COO)(C2nSiR’
    式中、Rは水素原子またはメチル基であり、xおよびyは0または1であり、但し、xが1であるとき、yは1であり、nは1〜12の整数であり、各R’は、独立して、1〜12個の炭素原子を有するアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルオキシ基、1〜12個の炭素原子を有する脂肪族アシルオキシ基、アミノまたは置換アミノ基、または1〜6個の炭素原子を有する低級アルキル基であり、但し、3つのR’基のうち2つ以下がアルキル基である。
  14. シラン類は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、および3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレートよりなる群から選択されたものであることを特徴とする、請求項13に記載の硬化可能な石油樹脂。
  15. 単量体類はジシクロペンタジエンを含むことを特徴とする、請求項9に記載の硬化可能な石油樹脂。
  16. 重量平均分子量(Mw)が500〜2,000であることを特徴とする、請求項15に記載の硬化可能な石油樹脂。
  17. 軟化点が70〜150℃の範囲にあることを特徴とする、請求項15に記載の硬化可能な石油樹脂。
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