JP2017511332A - Amg416の製造方法 - Google Patents

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Abstract

AMG416またはその薬学的に許容し得る塩の製造方法を提供する。AMG416は、カルシウム感知受容体の選択的な8アミノ酸合成ペプチドアゴニストである。これは、慢性腎疾患−ミネラルおよび骨障害(CKD−MBD)を有する血液透析患者における二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)の静脈内治療薬として開発されている。

Description

関連出願のクロスリファレンス
本願は、その内容全体が本願明細書の一部を構成する米国仮出願第61/974,899号(出願日:2014年4月3日)に基づく優先権の利益を主張するものである。
配列表への言及
配列表は、EFSを介しテキストファイルの形式で電子ファイル(作成日:2014年4月3日およびファイル名:0419250488seqlist.txt(2531バイト))を提出しており、その内容は本明細書の一部を構成する。
本発明は、ポリペプチド合成、およびより具体的にはAMG416またはその薬学的に許容し得る塩の合成に関する。
AMG416は、カルシウム感知受容体の選択的な8アミノ酸合成ペプチドアゴニストである。これは、慢性腎疾患−ミネラルおよび骨障害(CKD−MBD)を有する血液透析患者における二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)の静脈内治療薬として開発されている。
AMG416の塩酸塩は以下の化学構造:
Figure 2017511332
(配列番号1)を有する。
主鎖は7個のアミノ酸を有し、いずれもD配置である。側鎖のシステイン残基はL配置である。AMG416(遊離塩基)の分子式は、C38732110であり、平均分子量(計算値)は1048.3Daである。
AMG416およびその製造方法は、本明細書の一部を構成する国際公開第2011/014707号パンフレットを参照されたい。国際公開第2011/014707号パンフレットに記載されているように、AMG416は、対応するFmoc保護D−アミノ酸からの固相合成によって構築することができる。樹脂から切断後、Boc−L−Cys(NPyS)−OHで処理してジスルフィド結合を形成させることができる。次いで、Boc基をトリフルオロアセテート(TFA)で脱離し、得られた生成物を逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって精製し、凍結乾燥によってTFA塩の形態として単離することができる。TFA塩は、その後の塩交換の手順を実施することによって、薬学的に許容される塩に変換することができる。このような手順は、当該技術分野において周知であり、例えば、イオン交換技術、場合により、次いで得られた生成物の精製(例えば、逆相液体クロマトグラフィーまたは逆浸透)が挙げられる。
AMG416またはその薬学的に許容される塩(例えば、AMG416塩酸塩)の効率的な製造方法、特に商業規模の製造に適した方法が求められている。
上記の問題に鑑み、本発明は、AMG416またはその薬学的に許容される塩の製造方法を提供することを目的とする。
第1の態様では、AMG416の製造方法を提供し、この方法はFmoc−D−Cys(Trt)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−[樹脂](配列番号2)およびAc−D−Cys(Trt)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−[樹脂](配列番号3)からなる群から選択される構造を有する樹脂結合ペプチドを提供すること;固体支持体からペプチドを切断すること;および開裂したペプチドのD−Cys残基の側鎖を活性化させることを含んでなる。
第1の態様に関連する1つ以上の実施形態では、切断および活性化工程は同じ容器内で行われる。
1または複数のさらなる実施形態では、樹脂に結合したペプチドを、水、トリフルオロ酢酸、トリイソプロピルシランおよびジピリジルジスルフィドを含有してなる溶液と接触させる。
第2の態様では、AMG416の製造方法を提供し、該方法は、Ac−D−Cys(SPy)−D−Ala−D−Arg−D−Arg−D−Arg−D−Ala−D−Arg−NH(配列番号4)の構造を有するペプチドを提供すること;ペプチドをL−Cysと接触させてコンジュゲートされた生成物を生成させることを含む。
第2の態様に関連するいくつかの実施形態では、ペプチドをL−Cysおよびトリフルオロ酢酸を含む水溶液と接触させる。
第2の態様に関連するいくつかの更なる実施形態では、この方法は、コンジュゲートした生成物を凍結乾燥することをさらに含む。
さらにいくつかのさらなる実施形態では、第2の態様の方法は、コンジュゲートした生成物をイソプロピルアルコール(IPA)および塩酸(HCl)を含む水溶液と接触させ、それによってAMG416HClを含む沈殿物を生成させる工程をさらに含む。
第2の態様に関連するなおさらなる1以上のさらなる実施形態では、本方法は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって沈殿物を精製することをさらに含む。
さらに第3の態様では、AMG416の製造方法が提供され、該方法は、Fmoc−D−Cys(Trt)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−[樹脂](配列番号2)およびAc−D−Cys(Trt)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−[樹脂](配列番号3)からなる群から選択される構造を有する樹脂結合ペプチドを提供すること;ペプチドを固相支持体から切断すること(すなわち、非担持ペプチドを提供すること);および非担持ペプチドのD−Cys残基の側鎖を活性化してAMG416 SPy中間体(ここで、SPyは2−ピリジンスルフェニルまたはS−Pyrである)を生成し、AMG416 SPy中間体を0.1%TFA水溶液(トリフルオロ酢酸溶液)に溶解し、AMG416 SPy誘導体をHPLCで精製することを含んでなる。
第3の態様に関連するいくつかの実施形態では、この方法は、AMG416 SPy中間体の共沸蒸留によって溶媒交換を行い、新しい溶媒、例えば水およびイソプロピルアルコール中のAMG416 SPyの溶液を生成することをさらに含んでなる。
第3の態様に関連するさらにいくつかの実施形態では、本方法は、AMG416 SPyの、いくつかの実施形態ではそのトリフルオロ酢酸塩の形態の、イソプロピルアルコール−水の溶液をL−Cysを含む水溶液と接触させることをさらに含む。
第4の態様では、H−D−Arg(Pbf)−OH、すなわち本明細書で提供される特定の合成方法のための適切な出発物質の製造方法が提供される。
第4の態様に関連するいくつかの実施形態では、この方法は、Boc−D−Arg−OHをNaI(ヨウ化ナトリウム)の存在下でBoc−D−Arg(Pbf)−OHに変換することを含む。いくつかのさらなる実施形態では、ヨウ化ナトリウムは、約5モル%の濃度で存在する。
第4の態様に関連するいくつかのさらなる実施形態では、本方法は、Boc−D−Arg(Pbf)−OHをD−Arg(Pbf)−OHに変換し、D−Arg(Pbf)−OHをIPA/水溶媒系中で結晶化することを更に含んでなる。
本明細書に記載の方法のさらなる実施形態は、以下の説明、実施例、および請求項から明らかであろう。前述及び以下の説明から理解されるように、本明細書に記載された各特徴、及びそのような特徴の2以上の各組み合わせは、本開示の範囲内に包含され、相互に矛盾しない。さらに、任意の特徴または特徴の組合せは、本発明の任意の実施形態から具体的に除外されてもよい。
図1はAMG416(Ac−D−Cys(L−Cys−OH)−D−Ala−D−Arg−D−Arg−D−Arg−D−Ala−D−Arg−NH)(配列番号1)の化学構造を示す。
図2はRink Amide AM樹脂およびAc−D−Cys(Trt)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−樹脂(配列番号3)の化学構造を示す。
図3は、ペプチジル−樹脂(Ac−D−Cys(Trt)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−NH−樹脂)(配列番号3)からSPy中間体(Ac−D−Cys(SPy)−D−Ala−D−Arg−D−Arg−D−Arg−D−Ala−D−Arg−NH)(配列番号4)が形成する反応スキームを示す。
図4は、SPy中間体(AA1−7(SPy))からAMG416のTFA塩が形成する反応スキームを示す。
図5は、AMG416のTFA塩からAMG416の塩酸塩が形成する反応スキームを示す。
図6は、Boc−D−Arg−OHからBoc−D−Arg(Pbf)−OHが形成する反応スキームを示す。
図7は、Boc−D−Arg(Pbf)−OHからD−Arg(Pbf)−OHが形成する反応スキームを示す。
以下に本発明をより詳細に記載する。但し、本発明は、多くの異なる形態で実施されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく;むしろ、これらの実施形態は、本開示が詳細かつ完全であり、その範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。
本明細書中、上記または下記で引用された全ての刊行物、特許および特許出願は、特に記載しない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。同一の用語が、参照により本明細書に組み入れられた刊行物、特許、または特許出願および本開示において定義されている場合、本開示における定義が支配的な定義(controlling definition)を表す。
本明細書で使用されるセクション見出しは、単に明細書の構成上の目的のためのものであり、記載される主題を限定するものとして解釈されるべきではない。
本明細書中で他に定義されない限り、本出願に関連して使用される科学技術用語は、当業者によって一般に理解されている意味を有するものとする。さらに、文脈によって特に要求されない限り、単数形の用語は複数形を含み、複数形の用語は単数形を含むものとする。
一般に、本明細書に記載の分子生物学およびタンパク質化学に関連して使用される命名法および技術は、当技術分野で周知且つ一般的に使用されているものである。本出願の方法および技術は、特に記載しない限り、一般的に、当技術分野で周知の慣用法に従って、および本明細書全体にわたって引用され議論されている様々な一般的なおよびより具体的な参考文献に記載されているとおりに行われる。例えば、本明細書の一部を構成する、Laszlo, Peptide-Based Drug Design: Methods and Protocols, Humana Press (2008);Benoiton, Chemistry of Peptide Synthesis, CRC Press (2005);Ausubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing Associates (1992)を参照。精製技術は、当技術分野で一般的に行われているか、または本明細書に記載されているように、製造業者の仕様書に従って実施される。本明細書に記載の分析化学、合成有機化学、および薬学/製薬化学に関連して一般的に用いられる用語および実験手順や技術は、当該技術分野で周知であり一般的に用いられているものである。標準的な技術を、化学合成、化学分析、医薬品の製造、製剤化、薬物送達、および患者の治療に用いることができる。
本発明は、本明細書に記載された特定の方法論、プロトコル、および試薬等に限定されず、変更できると理解される。本明細書で使用する用語は、単に特定の実施形態を説明するものであり、特許請求の範囲によって定義される、開示された範囲に限定されるものではない。
「約」という用語は、特に所与の量に関して、プラスまたはマイナス5%の偏差を包含することを意味する。
I.一般的な定義
特に断りのない限り、冠詞「a」および「an」は、本明細書では、1つまたは複数(すなわち、少なくとも1つ)の文法的目的語を指すために用いられる。例として、「ある要素」は、1つの要素または2つ以上の要素を意味する。
用語「AMG416」(エテルカルシチドとしても知られ、以前はベルカルセチドまたはKAI−4169としても知られている)は、化学名:
N−アセチル−D−システイニル−D−アラニル−D−アルギニル−D−アルギニル−D−アルギニル−D−アラニル−D−アルギンアミドとL−システインとのジスルフィドであり、以下の構造式:
Figure 2017511332
を有する。
AMG416、または本明細書に記載の任意の化合物またはAMG416フラグメント、中間体、または前駆体とは、その中性の非荷電形態、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物および溶媒和物を包含すると解釈される。
用語「AMG416塩酸塩」および「AMG416HCl」は交換可能であり、以下の構造式:
Figure 2017511332
を有する塩酸塩形態のAMG416を指す。
一般に、xは3〜5の値(例えば、3、4または5)を有する。
「薬学的に許容される塩」は、患者に重大な有害な毒物学的影響を引き起こさない塩形成に適した少なくとも1つの基を有する化合物の塩の形態を指す。「薬学的に許容される塩」という用語は、ある態様では、1つ以上のイオン化可能なアミン基を有する本明細書に記載の化合物、例えばAMG416、ならびにAMG416断片、中間体、前駆体の比較的非毒性の無機または有機酸付加塩を意味し得る。代表的な塩としては、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシル酸塩、グルコヘプタン酸塩、ラクトビオン酸塩、およびラウリルスルホン酸塩などが挙げられる。(例えば、Berge et al. (1977) "Pharmaceutical Salts", J. Pharm. Sci. 66:1-19参照)。さらなる適切な薬学的に許容される塩形態は、例えば、Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection and Use, Weinheim/Zurich:Wiley-VCH/VHCA, 2002; P. H. Stahl and C. G. Wermuth, Edsに記載されている。
本明細書中で使用される、用語「アミノ酸」と「残基」は交換可能であり、ペプチドまたはポリペプチドの文脈で使用される場合、天然に存在するアミノ酸および合成アミノ酸の両方、ならびにアミノ酸類似体、アミノ酸模倣体および天然に存在するアミノ酸と化学的に類似している非天然アミノ酸を意味する。「遊離アミノ酸」または「遊離アミノ基」は、−NHの形態である、すなわち保護されていないアミノ基を有するアミノ酸、ペプチド断片またはペプチドをいう。
本明細書で使用される語句「保護基」または「PG」は、望ましくない化学変換から潜在的に反応性の官能基を保護する一時的な置換基をいう。そのような保護基の例としては、カルボン酸のエステル、アルコールのシリルエーテル、並びにアルデヒドおよびケトンのアセタールおよびケタールが挙げられる。
例えば、Greene, T.W.; Wuts, P.G.M. Protective Groups in Organic Synthesis, 4th ed.; Wiley: New York, 2007; Isidro-Llobet, A., et al., Amino Acid-Protecting Groups, Chem. Rev 2009, 109, 2455-2504参照。本明細書に記載の反応性アミノ酸またはペプチドフラグメントは、しばしば、対象の化学変換の標的ではない官能基上に1以上の保護基を適切に含んでいる。保護基の例としては、例えば、カルボキシベンジル(ベンジルオキシカルボニルとしても称される)(「Cbz」または「Z」)、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル(Pbf)、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)、トリチル(Trt)、メチルエステル(OMe)、2−ピリジンスルフェニル(SPyまたはS−Pyr)、アミドなどが挙げられる。本明細書中に記載の簡略化した構造において、C末端の−NHはアミド保護基(〜C(O)NH)を意味し、N末端の「H」は遊離アミノ基を意味し、括弧内の保護基は、保護基がオルニチンのδ窒素上にあることを意味する。
本明細書で用いられているように、用語「保護除去剤」または「脱保護剤」は交換可能に用いることができ、アミノ酸に結合したアミノ保護剤を除去するための化学試薬であり、このアミノ保護剤は、FmocやBoc等が挙げられるがこれらに限定されない、当分野で周知のものであり得る。
本明細書中で互換的に使用される用語「カップリング剤」、「縮合剤」、「活性化剤」、「縮合活性化剤」は、本明細書において交換可能に用いられ、1つのアミノ酸に由来するアミノ基と別のアミノ酸に由来するカルボキシル基との、ペプチド結合形成反応を促進する化学物質を意味する。例示的なカップリング剤は、当該技術分野において周知であり、カルボジイミド(例えば、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(HATU)、[ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ(ジメチルアミノ)メチリデン]ジメチルアザニウム;テトラフルオロボレート(TBTU)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA))が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、El-Faham, A. and Albericio, F., "Peptide Coupling Reagents, More than a Letter Soup", Chem. Rev. 2011, 111, 6557-6602参照。このような化合物は、市販の業者から容易に入手可能である。
本明細書で用いられる用語「切断剤」は、樹脂に結合したペプチドを樹脂から分離することができる化学物質を指す。切断剤は、当業者に周知であり、TFAおよびHCl溶液を含む酸性溶液が挙げられる。
用語「治療する」は、軽減;寛解;徴候または症状の減少または傷害、病理または状態を患者がより許容しやすくする;悪化または衰退の速度の遅延;悪化の最終点の低下をより少なくする;患者の肉体的または精神的健康の改善等の客観的または主観的パラメータを含む、傷害、病理または状態の治療または改善における成功のなんらかの兆候を指す。徴候または症状の治療または改善は、身体検査の結果を含む、客観的パラメータまたは主観的パラメータに基づくことができる。例えば、本明細書中に示された特定の方法は、血清無処置副甲状腺ホルモン(iPTH)を減少させることによりCKD−MBDを有する血液透析患者におけるSHPTを首尾よく治療する。
「有効量」は、一般に、症状の重篤度および/または頻度を減少させ、症状および/または根本原因を排除し、症状および/または根本原因の発生を予防し、および/または疾患状態(例えば、上昇したPTHレベル)に起因するか、または関連する損傷を改善または修繕するのに十分な量である。「治療上有効な量」は、疾患状態または症状、特に疾患状態に関連する状態または症状を改善するのに、あるいはそうでなければ、疾患状態または関連する任意の他の望ましくない症状の進行を、それが何であれ、予防、妨害、遅延または逆転するのに十分な量である。完全な治療効果は、1回の投与によって必ずしも生じるわけではなく、一連の用量を投与してはじめて生じることもある。したがって、治療上有効な量は、1回以上の投与で投与され得る。
本明細書で使用する「治療上有効な用量」および「治療上有効な量」という用語は、研究者、医師、または他の臨床従事者が試みる、組織系、動物またはヒトにおいて、処置されている疾患または障害の徴候または症状の緩和または改善を含む生物学的または医学的応答を生じさせる量(すなわち1以上の所望の生物学的応答または医学的応答(例えばiPTHの低下)の観察可能なレベルを裏付けるベルカルセチドの量)を意味する。
用語「ペプチド」、「ポリペプチド」および「タンパク質」は互換的であり、アミノ酸残基のポリマーを指す。これらの用語は、1つ以上のアミノ酸残基が、対応する天然に存在するアミノ酸の類似体または模倣体、ならびに天然に存在するアミノ酸ポリマーであるアミノ酸ポリマーにも適用される。これらの用語は、例えば糖タンパク質を形成するための炭水化物残基の付加によって修飾された、またはリン酸化された、アミノ酸ポリマーも包含し得る。ペプチド、ポリペプチドおよびタンパク質は、液相合成または固相合成によって、または遺伝子操作された細胞または組換え細胞によって産生され得、アミノ酸配列を有する分子を含む。
ペプチドまたはポリペプチドの「変異体」は、別のポリペプチド配列と比較して、1以上のアミノ酸残基がアミノ酸配列に挿入、欠失および/または置換されているアミノ酸配列を含む。変異体には、融合タンパク質も含まれる。
ペプチドまたはポリペプチドの「誘導体」は、例えば別の化学的部分への結合を介して、挿入、欠失または置換変異体とは異なるいくつかの方法で化学的に修飾されたペプチドまたはポリペプチドである。そのような修飾には、ペプチドまたはポリペプチドのアミノ末端および/またはカルボキシ末端への基の共有結合付加、例えば、アミノ末端のアセチル化および/またはペプチドまたはポリペプチドのカルボキシ末端のアミド化が含まれる。
用語「アミノ酸」は、当技術分野におけるその通常の意味を含む。20種の天然に存在するアミノ酸およびその略語は、慣用の使用法に従う。本明細書の一部を構成するImmunology-A Synthesis, 2nd Edition, (E. S. Golub and D. R. Green, eds.), Sinauer Associates: Sunderland, Mass. (1991)を参照。19個の一般的なアミノ酸(グリシンを除く)の立体異性体(例えば、D−アミノ酸)、α−、α−ジ置換アミノ酸、N−アルキルアミノ酸などの非天然アミノ酸、および他の非一般的なアミノ酸もまた、ポリペプチドに適した構成要素であり、「アミノ酸」の語句に含まれる。非一般的なアミノ酸の例としては、ホモシステイン、オルニチン、4−ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタミン酸、ε−N,N,N−トリメチルリジン、ε−N−アセチルリシン、O−ホスホセリン、N−アセチルセリン、N−ホルミルメチオニン、3−メチルヒスチジン、5−ヒドロキシリシン、σ−N−メチルアルギニン、および他の同様のアミノ酸およびイミノ酸(例えば、4−ヒドロキシプロリン)が挙げられる。本明細書で使用されるポリペプチド表記法では、標準的な使用および慣例に従って、左手方向がアミノ末端方向であり、右手方向がカルボキシル末端方向である。
本明細書で使用される「被験者」または「患者」は任意の哺乳動物である。典型的な実施形態では被検者または患者はヒトである。
用語「q.s.」は、所望の機能を達成するのに十分な量、例えば溶液を所望の体積(すなわち、100%)にするために十分な量を添加することを意味する。
II.実施形態
1つ以上の実施形態において、AMG416塩酸塩は、以下のような一連の工程によって製造される:例示的な工程として、AMG416の7残基(seven-member)の線状フラグメントの固相ペプチド合成(段階I)、付随する側鎖脱保護およびシステイン活性化を伴う、ペプチドからのペプチド鎖の切断(段階II)、続いて粗製のAMG416を得るL−Cysとのin situでのコンジュゲーション(ジスルフィド形成)(段階III)、その直後、いくつかの実施形態では、精製されたAMG416TFA塩を得る分取HPLCおよび凍結乾燥(段階IV)。段階IVの後は、沈殿による塩交換(TFAからHCl)、そしていくつかの実施形態では、その後の精密濾過および凍結乾燥によって精製されたAMG416塩酸塩を得る(段階V)。
固相ペプチド合成
AMG416の7残基の線状フラグメントは、固相ペプチド合成(SPPS)を含む当技術分野で公知の任意の方法によって合成することができる。本明細書で使用される「固相合成」または「固相ペプチド合成」という用語は、成長中のペプチド鎖が固体支持体に連結される、当業者に周知の方法を指す。
固相合成は、典型的には以下の工程を含んでなる:(i)第1のアミノ酸(そのアミノ基はブロックされているかまたは「保護されている」)を固相担体に共有結合させる工程;(ii)脱保護剤を用いてアミノ基から保護基を脱離する工程;(iii)第2のアミノ酸(そのアミノ基はブロックされている)のカルボキシルを活性化し、第2のアミノ酸を固相担体に結合した第1のアミノ酸と接触させて、ジペプチド(そのアミノ基はブロックされている)を得る工程;(iv)ペプチド結合形成ステップを繰り返し、ペプチド鎖をC末端からN末端へ伸長させる工程;および(v)アミノ基の保護基を脱離し、切断剤で固相担体からペプチド鎖を分離してペプチドを得る工程。
固相合成の適切な技術は、当技術分野で周知であり、Merrifield, in Chem. Polypeptides, pp. 335-61 (Katsoyannis and Panayotis eds. 1973); Merrifield, J. Am. Chem. Soc. 85:2149 (1963); Davis et al., Biochem. Intl. 10:394-414 (1985); Stewart and Young, Solid Phase Peptide Synthesis (1969); U.S. Pat. No. 3,941,763; Finn et al., The Proteins, 3rd ed., vol. 2, pp. 105-253 (1976); and Erickson et al., The Proteins, 3rd ed., vol. 2, pp. 257-527 (1976)に記載されているものが含まれる。Houben-Weyl, Methods of Organic Chemistry, Additional Supplementary Volumes to the 4th Ed., Vol E22A, "Synthesis of Peptides and Peptidomimetics", Editor-in-Chief M. Goodman. Georg Thieme Verlag: Stuttgard and New York. 2002, pp. 685-877; Chan, W.C., White, P.D., "Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis, A Practical Approach". Oxford University Press, (200), p. 9-109.もまた参照されたい。固相合成は、しばしば、小さなペプチドを製造する最も費用効果の高い方法の1つであるため、典型的には、AMG416のような個々のペプチドを作製するための好ましい技術である。
いくつかの実施形態では、AMG416の主鎖線状フラグメントは、Fmoc保護を用いた標準的な固相ペプチド合成プロトコルと、例えばSigma Aldrichから入手可能なRinkアミド(RAM)樹脂を用いて、ペプチドのN末端のアセチル化と共に、C末端樹脂結合アミドを得る。いくつかの他の実施形態では、他の樹脂およびリンカーを使用することができる(例えば、三環系アミドリンカー樹脂とも称されるRamageアミドAM樹脂)。一実施形態では、主鎖線状フラグメントの構築は以下の工程を含んでなる:(i)Fmoc−RinkアミドAM樹脂を脱保護剤と混合して、RinkアミドAM樹脂を得る工程;(ii)Fmoc−D−Arg(Pbf)−OHをRinkアミドAM樹脂と縮合させてFmoc−D−Arg(Pbf)−RinkアミドAM樹脂を得る工程;(iii)工程(i)のFmoc脱保護と、工程(ii)の樹脂上でのアミノ酸とポリペプチドとの縮合を、AMG416の主鎖線状フラグメントの残りのアミノ酸残基のそれぞれについてC末端からN末端へと繰り返し(例えば、Fmoc−D−Cys(Trt)−OH、Fmoc−D−Ala−OHおよびFmoc−D−Arg(Pbf)−OHを用いて)配列番号2で示されるポリペチド樹脂を形成し;および(iv)工程(i)のFmoc脱保護とN末端のアセチル化を繰り返して配列番号3で表されるポリペプチド樹脂を形成する工程。図2を参照。
Fmoc−D−Cys(Trt)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−[樹脂]
(配列番号2)
Ac−D−Cys(Trt)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−[樹脂]
(配列番号3)
典型的には、Fmoc保護基の開裂は、DMF中のピペリジンのような脱保護剤を用いて達成される。一実施形態において、Fmoc保護アミノ酸のカップリングは、ジメチルホルムアミド(DMF)などの溶媒中、カルボジイミドカップリング剤、N,N−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)のような適切なカップリング剤を用いて、場合により2−シアノ−2−(ヒドロキシイミノ)酢酸エチル(Oymyma)のような添加剤の存在下で、システインを除く全てのアミノ酸について行う。システインでペプチド鎖を伸長する場合、カップリングは、典型的には、N,N−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)を用い、ジメチルホルムアミド−ジクロロメタン(即ち、DMF、DCM、HOBt、DIC)などの溶媒系中、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)などのベンゾトリアゾール添加剤の存在下で行う。
N末端のアセチル化は、当該分野で公知の任意の方法によって行うことができる。一実施形態では、N末端のアセチル化は、例えば、ピリジンおよびDMF中、無水酢酸(AcO)を用いて行う。
樹脂からの切断
ペプチドは、支持体から切り離し、保護基を当技術分野で公知の任意の手段によって側鎖から脱離することができる。例えば、Synthetic Peptides: A User's Guide (G.A. Grant, ed.), W.H. Freeman and Company, New York, 1992; and Chan, W.C., White, P.D. "Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis, A Practical Approach", Oxford University Press (2000), p.64-66および105-109参照。
一実施形態において、ペプチジル−樹脂を、水(例えば、脱イオン水(DIW))トリフルオロ酢酸(TFA)、トリイソプロピルシラン(TIPS)およびジピリジルジスルフィド(DPDS)を含むカクテル溶液に添加する。これによりペプチドが樹脂から分離し、同時に側鎖の脱保護とシステイン活性化が行われ、in−situでのL−Cysへのコンジュゲーションの準備が整う。7アミノ酸のSPy中間体(AA1-7(SPy))が生成する。図3参照。SPy中間体の配列は配列番号4に示されている。

Ac-D-Cys(SPy)-D-Ala-D-Arg-D-Arg-D-Arg-D-Ala-D-Arg-NH2
(配列番号4)
in−situコンジュゲーションおよび分取HPLC
SPy中間体は、当該分野で公知の任意の方法によってL−Cysにコンジュゲートすることができる。一実施形態において、L−Cysのコンジュゲーションは、水性TFA中で行われる。
生成したAMG416(TFA塩)は、当該分野で公知の任意の手段によって精製され得る。一実施形態では、AMG416(TFA塩)を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)によって精製する。例えば、一実施形態では、AMG416(TFA塩)の精製および濃縮は、逆相HPLC精製工程および逆相HPLC濃縮工程を含む。図4を参照。
AMG416(TFA塩)を含有する精製・濃縮した試料を凍結乾燥してもよい。
塩変換
TFA塩は、当該分野で公知の任意の手段によって、塩酸塩のような薬学的に許容される塩に変換することができる。
一実施形態において、凍結乾燥されたAMG416のTFA塩は、イソプロピルアルコール(IPA)の水溶液に溶解される。次いで、TFA塩溶液を、塩交換および塩酸塩の沈殿のためにHCl溶液に添加する。次いで、沈殿物を水で再構成し、マイクロフィルター(例えば、0.2μmフィルター)を用いて濾過し、凍結乾燥してAMG416の塩酸塩を単離してもよい。図5参照。
SPy中間体の精製
別の実施形態では、SPy中間体は、L−Cysへのコンジュゲーションの前に精製される。一般に、SPy中間体、特にペプチド−SPy中間体は、非常に不安定であると考えられ、すなわち、HPLCなどの効率的な精製に耐えるのに十分に安定でないと考えられる。しかしながら、本明細書で提供される方法を達成するに際して、予期しないことに、本明細書に記載の方法に従って製造されたペプチド−SPy中間体が、確かに、別の精製工程に耐えるのに十分に安定であることが本出願人によって見い出された。さらに、L−Cysへのコンジュゲーションに先立つこのような中間体の精製は、実際に最終的なペプチド医薬品の製造効率を増大し、製造コストを低下させることができることが見い出された。
例示的な実施形態では、別の方法を以下のように行う。後述する方法および実施例5の方法は、中間体が安定なままであり、例えばジスルフィド結合形成を介してチオール含有部分への結合に適している、本明細書に記載のSPy中間体の精製に有用である。例えば、ペプチド−Spy中間体は、約0.2%以下のTFA、例えば、約0.05%〜0.15%のTFAまたは約0.1%のTFAを含む水溶液に溶解した後、クロマトグラフィーによる精製のため直接HPLCカラムに適用する。次いで、ペプチド−Spy中間体を含有するHPLC画分の溶媒交換を、例えば共沸蒸留によって行うことができる。水/イソプロパノールの混合物のような適切な溶媒へのペプチド−SPy中間体の溶媒交換の後、L−Cysのようなチオール含有部分をペプチド−SPy中間体溶液に直接添加してコンジュゲーションを行う。次いで、例えば溶液中で、得られた共役生成物を塩交換に利用することができる。
前述の精製方法の特定の実施形態は以下の通りである。最初のペプチド支持体からのペプチドの切断およびAA1-7(SPy)の単離後、中間体を0.1%TFAおよびアセトニトリルに溶解し、固定相HPLCカラムで精製し、上記のように精製した。0.1%TFA溶液の使用は、例えば0.2%TFA溶液の使用と比較した場合、HPLC精製に複数の利点を有する。例えば、0.1%TFAは、より高濃度のTFA溶液よりも、精製プロセス中の固定相への損傷が少ない。すなわち、このように最適化された濃度のTFAを用いることにより、固定相の分解が少なくなり、それによって固定相の寿命が長くなる。さらに、ペプチド−SPy中間体(例えば、AA1-7(SPy))の生成物は極性がより低く、逆相固定相に中間生成物がより良好に保持される。その結果、各精製操作では、固定相への負荷量を非常に高くすることができる。いくつかの実施形態では、許容負荷量の増大によって、製造プロセスの処理能力は1.5〜2倍、または約1.5倍に増大する。
次いで、TFA塩としてのSPy中間体を含むHPLC画分を、十分な量のIPAを添加して共沸蒸留に供し、溶媒をアセトニトリルおよび水から、L−Cysコンジュゲーションおよび塩交換に適したIPA溶液中の15%水に交換する。この方法は、コンジュゲーションと塩交換の両方を単一の容器内で行うことができ、さらに製造プロセスの効率と実行可能性が改善するので、特に有利である。
Fmoc−D−Arg(Pbf)−OH出発物質の製造
AMG416は、7個のアミノ酸の線状配列を含んでなり、そのうちの4個はD−アルギニンである。AMG416の合成に用いられるD−アルギニンのFmoc誘導体であるFmoc−D−Arg(Pbf)−OHを合成する方法を本明細書に記載する。高品質のFmoc−D−Arg(Pbf)−OH出発材料の使用は、段階Iから段階IIIまでの粗製のAMG416にさらなる純度を与え、それによって段階IVにおける精製収率を高めることができる。さらに重要なことに、高品質で高純度の出発材料を使用することにより、所望の純度のAMG416を確保するための望ましく且つ有利な調節要素を提供することができる。より高収率で得られ、必要とする単位操作がより少なく、より確かな品質管理を提供し、大規模製造に適した、高品質のD−Arg(Pbf)−OHおよびFmoc−D−Arg(Pbf)−OHを製造するための新しい方法が開発された。要約すれば、本明細書に記載のFmoc−D−Arg(Pbf)−OHの製造方法によって、品質における潜在的な利益を伴ってAMG416製造の実行可能性が有意に増加する。
文献に見出されるFmoc−D−Arg(Pbf)−OHの最も簡潔な合成の1つであり、Fmoc−D−Arg(Pbf)−OHの商業的規模の合成に用いることができる、合成経路は以下の通りである。例えば、中国特許第CN101250172B(2012年5月2日)を参照。合成は、ジ−tert−ブチルジカーボネート(BocO)でD−Argのアミノ基を保護することにより開始し、単離後にほぼ定量的収率でBoc−D−Arg−OHが得られる。工程2では、側鎖のグアニジン基を水酸化ナトリウム水溶液などの塩基の存在下、Pbf基で保護する。生成物は単離せず、IPA(イソプロピルアルコール)溶液として次の工程に直接使用される。工程3では、酸性条件下でBoc保護基を除去し、対応する生成物、D−Arg(Pbf)−OHを結晶性の中間体として単離する。この方法の工程4では、Fmoc保護基をアミノ官能基に導入して、Fmoc−D−Arg(Pbf)−OHを最終生成物として得る。工程2と工程4の生成物はいずれも非晶質の物質である、すなわち不純物を排除する能力が限られているので、結晶性の中間体D−Arg(Pbf)−OH(工程3の生成物)は、最終製品の純度に影響を及ぼし純度を確保するうえで考慮すべき点(control point)となる。
高純度の生成物を得ることは、文献に報告されている製造法に頼る場合には重要な課題である。純度の要求を満たすためには、通常、複数回の再結晶が必要である。一例として、D−Arg(Pbf)−OHは、純度を所望のレベルに高めるために、EtOH/EtOAc/水の3相溶媒系で7回再結晶される。さらに、工程2では、大過剰の水酸化ナトリウムおよびPbfClの存在下でさえ、出発物質の20〜30%が未反応のままであり、全体の収率(工程1〜3)は典型的には40%未満に過ぎない。
開発され、本明細書に記載され、図6および図7に示された改良された製造方法は、既知の製造方法よりもいくつかの利点を提供する。NaIは、Boc−D−Arg−OHをBoc−D−Arg(Pbf)−OHに変換するための触媒として導入される(図6の工程2参照)。ヨウ化ナトリウムの取り込みは、反応速度論を有意に改善するのに有効であり、その結果、工程2の変換率を95%以上に増加させることができ、アッセイ収率を約90%まで改善することができる。加えて、不純物の総量も減少する。
D−Orn(Pbf)−OHおよびD−Arg(Pbf)−OHのエチルエステルは、それぞれ工程2および工程3(図7)で形成される鍵となる不純物であり、結晶化によって除去することが困難であるため、複数の再結晶が必要となる。本明細書に記載の改善された方法は、Boc−D−Arg(Pbf)−OHがD−Arg(Pbf)−OHに変換される工程3の溶媒として、より一般的に使用されるEtOAcと比較して、立体障害のあるエステルであるイソプロピルアセテート(IPAc)の使用を含んでなる。IPAcを使用することにより、強酸HClによって触媒される副反応であるエステル交換反応の速度が有意に遅くなる。その結果、対応する不純物であるD−Arg(Pbf)−OHのエステルの量は、約0.5%未満に減少する(これに対しEtOAcを使用する製法では1.0%以上)。さらに、イソプロピルアルコール(IPA)/水は、すべての製造工程における不純物を除去する上、結晶化工程における製品損失を最小限にすることができる、より強力な溶媒系であることがわかった。実験室規模(20g)で実施した試験では、D−Arg(Pbf)−OH(工程3の中間体)の純度は2回の結晶化だけで99.7%以上に改善され、全体の収率(工程1〜3)は約70%であった。この改良されたプロセスの一実施形態は、以下の実施例6に記載されている。
当業者は、本発明がAMG416の変異体および誘導体にも及ぶことを容易に認識するであろう。例えば、一実施形態では、本明細書に記載した方法は、N−アセチル−D−システイニル−D−アラニル−D−アルギニル−D−アルギニル−D−アルギニル−D−アラニル−D−アルギンアミドとD−システインとのジスルフィドについても用いることができる。別の実施形態では、開示された製剤はまた、N−アセチル−L−システイニル−L−アラニル−L−アルギニル−L−アルギニル−L−アルギニル−L−アラニル−L−アルギンアミドとD−システインとのジスルフィドおよび/またはN−アセチル−L−システイニル−L−アラニル−L−アルギニル−L−アルギニル−L−アルギニル−L−アラニル−L−アルギニンアミドとL−システインとのジスルフィドについて用いることができる。別の実施形態では、開示された製剤は、N−アセチル−D−システイニル−D−アルギニル−D−アラニル−D−アルギニル−D−アルギニル−D−アラニル−D−アルギンアミドとL−システインとのジスルフィドおよび/またはN−アセチル−D−システイニル−D−アルギニル−D−アラニル−D−アルギニル−D−アルギニル−D−アラニル−D−アルギンアミドとD−システインとのジスルフィドについて用いることができる。さらに、本方法は、国際公開第2011/014707号パンフレットの表1、表2、表3、表4、表5、表6、表7、表8、表9および/または表10に記載された1以上の化合物を製造するために利用することができる。さらなる実施形態では、本明細書に記載された方法は、国際公開第2011/014707号パンフレットに記載された化合物を製造するために用いることができる。
実施された実験および達成された結果を含む以下の実施例は、単に例示を目的として記載するものであり、特許請求の範囲を限定するものであると解釈してはならない。
実施例1A
主鎖線状フラグメントの合成
主鎖線状フラグメントの合成を図2に示す。Rink Amide AM樹脂(アミノメチル樹脂に結合したFmoc 2,4−ジメトキシ−4’(カルボキシメチルオキシ)−ベンズヒドリルアミン)(1kg)をDMF(5.8L/kg)に加え、溶液を22℃で撹拌した。樹脂を濾過し、スラリーを洗浄した。サンプルを、残留Fmoc(UV試験)および残留ピペリジン(pH)について試験した。Fmoc脱保護が行われたことを確認するために、Kaiserおよび/またはTNBSカラー試験を行った。
最初の6つのアミノ酸誘導体のカップリングは、予備活性化、カップリングおよび洗浄を同じ手順で行った。1.6当量の保護されたFmocアミノ酸をDMF(22℃、8.9L/kg)に添加した。次いで、Oxyma(2.45当量)を添加した。溶液を21℃に冷却し、DIC(2.13当量)を加え、反応を進行させた。予め活性化した溶液を樹脂と混合し、反応を進行させた。DIC(1.07当量)を加え、反応を22℃で進行させた。サンプルは、Kaiserおよび/またはTNBSカラー試験を用い、不完全なカップリングについて試験した。この物質を洗浄し、続いてFmoc脱保護し、さらに洗浄した。サンプルを、残留Fmoc(UV試験)および残留ピペリジン(pH)について試験した。Kaiserおよび/またはTNBSカラーテストを行い、Fmoc脱保護が確実に行われたことを確認した。
1.6当量のFmoc−D−Cys(Trt)−OHをDMF:DCM(1:1.7)溶液に添加し(12L/kg)、HOBt・HO(2.45当量)を添加した。溶液を20℃に冷却し、DIC(2.13当量)を加え、反応を進行させた。予め活性化した溶液を樹脂と混合し、反応を22℃で進行させた。DMF/DCM比が約1:1であるSPPS反応に1.07当量のDICを加えた。22℃で反応を進行させた。サンプルは、Kaiserおよび/またはTNBSカラー試験を用いて不完全結合について試験した。
この物質を洗浄した後、Fmoc脱保護し、さらに洗浄した。サンプルを、残留Fmoc(UV試験)および残留ピペリジン(pH)について試験した。Kaiserおよび/またはTNBSカラーテストを行い、Fmoc脱保護が確実に行われたことを確認した。
DMF(0L/kg);無水酢酸(1.06L/kg)およびピリジン(1.06L/kg)を溶液に添加し、溶液を予備活性化のために撹拌した。予備活性化溶液を樹脂と混合し、22℃で攪拌した。この物質を濾過し、洗浄した。サンプルをKaiserおよび/またはTNBSカラー試験を用い、不完全なキャッピングについて試験した。この物質をスラリー洗浄した。樹脂を撹拌せずに窒素下で乾燥させた。乾燥した樹脂のサンプルを採取し、LODおよび残留溶媒について試験した。図2を参照。
実施例1B
主鎖線状フラグメントの合成
AMG416主鎖線状フラグメントの合成を図2に示す。ペプチド鎖は、Rink AMアミド樹脂上でC末端からN末端へ1サイクルにつき1アミノ酸ずつ構築した。各サイクルは2つの反応ステップからなる:1)N末端からのFmoc切断;2)次のFmoc保護アミノ酸のカップリングまたは最終的なアセチル化。
SPPSの開始:Rink AMアミド樹脂(1.0モル)をSPPS反応器に移し、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)で洗浄した。
Fmoc開裂:前の工程で得た樹脂を、DMF中の20%ピペリジンの溶液中に少なくとも10分間懸濁させた。Fmoc開裂の完了を紫外線(UV)吸収測定によってモニターした。Fmoc開裂の完了後、中性pHに達するまで、樹脂をDMFおよびイソプロパノール(IPA)で交互に洗浄した。
Fmoc−アミノ酸カップリング:Fmoc開裂工程の後、樹脂を、DMF中の、Fmoc保護アミノ酸誘導体(>1.2モル)および活性化試薬(>1.8モル)(N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)およびエチル(ヒドロキシイミノ)−シアノアセテート(Oxyma))の溶液と混合することにより、カップリング反応を行った。Fmoc−D−Cys(Trt)−OHのカップリングには、DICおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt)を活性化剤として用い、DMFとジクロロメタン(DCM)の混合物を反応溶媒として使用した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。Kaiser試験およびTNBS試験を行い、カップリングの完了をモニターした。プロセスを次のサイクルに移行する前に、KaiserテストとTNBSテストの両方で陰性の結果が必要であるとした。各カップリングまたはキャッピング工程の後、樹脂をDMFおよびIPAで交互に洗浄した。
最終的なアセチル化:最終的なFmoc脱保護の後、DMF中の無水酢酸およびピリジンを用いて、ペプチドのN末端アミノ基をアセチル化した。Kaiser試験およびTNBS試験を行いアセチル化の完了を確認した。アセチル化が不完全であれば、Kaiser試験およびTNBS試験の両方の陰性の結果が得られるまで、同じアセチル化手順を繰り返した。
最後に、樹脂(AMG416−樹脂)上の薬物の保護されたペプチド骨格を濾過により単離し、DMF、IPAおよびアセトニトリル(ACN)で洗浄し、減圧下で乾燥させた。
実施例2A
樹脂からの主鎖線状フラグメントの切断
カクテル溶液は、DIW(0.16L/kg);TFA(5.64L/kg);TIPS(0.46当量)およびDPDS(6.41当量)を室温にて混合した後、溶液を0±2℃に冷却することにより調製した。樹脂上のペプチドを0±2℃でカクテル溶液に添加し、溶液を25℃に加熱し、反応を進行させた。樹脂を濾過により除去し、洗浄した。溶液を−10℃に保持し、−10℃でIPE:MeCN(24.5L/kg)の6.8:1溶液を時間と共に添加して、温度および沈殿を制御した。反応を進行させ、AMG416 SPy中間体を−5℃で濾過し、洗浄した。SPy中間体を完全真空下、20℃で乾燥させた。図3を参照。
実施例2B
樹脂からの主鎖線状フラグメントの切断
切断用溶液は、反応器内でTFA、HO、およびトリイソプロピルシラン(TIPS)を96.9:2.6:0.5(v/v/v)の比で混合することによって調製した。切断用溶液に、Dシステインのスルフヒドリル基の活性化剤としてDPDS(>1.2モル)を添加した。AMG416−樹脂(1.0モル)を反応器に入れ、反応混合物を室温で1時間以上撹拌した。樹脂を濾別した。濾液と洗浄液を別の反応器に移し、冷却した。次いで、この溶液に、ジイソプロピルエーテル(IPE)とACNの冷却貧溶媒混合物を加えて、AMG416−SPyを沈殿させた。懸濁液をフィルタードライヤーを介して濾過し、続いてAMG416−SPyのフィルターケーキをACNおよびIPEで洗浄し、減圧下、約20℃にてフィルタードライヤーで乾燥した。
実施例3
L−Cysとのin−situコンジュゲーション/分取HPLC
AMG416 SPy中間体(1.0モル)を0.2%TFA溶液に添加した。Lシステイン(>1.1モル)を溶液に添加し、反応を室温で少なくとも15分間進行させた。
粗製のAMG416の精製は、ACN/HOを移動相として使用し、TFAを修飾剤として使用するC18シリカゲル固定相を用いる分取クロマトグラフィーによって行った。段階IIIで得た粗製のAMG416溶液をカラムに負荷し、直線勾配法を精製工程に用いた。230nmでのUV吸光度によって溶出をモニターした。各ローディング後、安定したUVベースラインが達成されるまで、カラムを水中80%ACN(v/v)でフラッシュした。フラクションを5℃で保存し、それらをサンプリングし、次いで所望の純度を有するフラクション(HPLCで決定)をプールした。精製操作で得たプールを、同じHPLCカラムを用いて濃縮操作を行うことによって濃縮した。フラクションを5℃で保存した。所望の純度を有するフラクション(HPLCにより決定)を凍結乾燥してAMG416TFA塩を単離した。図4を参照。
実施例4
塩の変換
AMG416TFA塩を、完全な溶解が観察されるまで10℃でIPA(v/v)10L/kg中の15%水の溶液に添加した。この溶液を12MのHCl水溶液(0.27L/kg)およびIPA(49.4L/kg)に3時間かけて表面下添加を介して添加し、AMG416 4.5塩酸塩を直接沈殿させた。このバッチを3時間熟成させ、分析のためにサンプリングした。
この物質を濾過し、96重量%IPA(10L/kg)でスラリーを洗浄した。次いで、ケーキを96重量%IPA(10L/kg)中で4時間再スラリー化した。この物質を濾過し、さらに96%IPA(10L/kg)、次いでIPA(10L/kg)でスラリーを洗浄した。この物質を完全真空下、25℃で乾燥させた。乾燥ケーキを水(8L/kg)に溶解し、バッチを蒸留により濃縮して残留IPAを除去し、所望の濃度にした。蒸留中溶液の温度を25℃以下に保った。図5を参照。
実施例5
SPy中間体の精製およびAMG416HClの生成
AMG416塩酸塩の製造方法の別法を記載する。上記実施例2に記載したように、SPy中間体を、樹脂からの切断、沈殿および濾過後、完全真空下20℃で乾燥させた。次いで、沈殿物を0.1%TFA水溶液に溶解し、HPLC精製のためにC−18カラムに充填した。カラムを<60バールで運転し、溶液温度は全体を通して15〜25℃とした。溶出液は0.1%TFAアセトニトリル溶液と0.1%TFA水溶液を用いた。フラクションを5℃で保存し、それらをサンプリングした後、フラクションをプールした。2回の操作で集めた混合プールを希釈し、同じHPLCカラムを使用して濃縮/精製操作を行い、総容量を減少させてさらなる不純物を除去した。フラクションは5℃で保存した。
AMG416 SPy中間体を含むフラクションを共沸蒸留して、溶媒を、0.1%TFAのIPA溶液から15%水のIPA溶液に交換し、必要に応じてIPAを追加した。次いで、得られたAMG416 SPy中間体のIPA中の溶液に、Lシステイン1.15当量を添加し、室温で反応を進行させてコンジュゲーションを生じさせ、実施例4に上記したようにAMG416 TFA塩を形成させた。AMG416 TFAの溶液を、12Mの水性HCl(0.27L/kg)およびIPA(49.4L/kg)の溶液に、表面下添加を介して3時間かけて添加し、AMG416 4.5塩酸塩を直接沈殿させた。バッチを3時間熟成させ、分析のためにサンプリングした。
この物質を濾過し、96重量%IPA(10L/kg)でスラリーを洗浄した。次いで、ケーキを96重量%IPA(10L/kg)中で4時間再スラリー化した。この物質を濾過し、さらに96%IPA(10L/kg)、次いでIPA(10L/kg)でスラリーを洗浄した。この物質を完全真空下、25℃で乾燥させた。乾燥ケーキを水(8L/kg)に溶解し、バッチを蒸留により濃縮して残留IPAを除去し、所望の濃度にした。蒸留中溶液の温度を25℃以下に保った。
実施例6
H−D−Arg(Pbf)−OHの合成
実施例1に記載の主鎖線状フラグメントの合成は、線状フラグメントの7残基のうちの4つを構成するD−アルギニンサブユニットの付加にFmoc−D−Arg(Pbf)−OHの使用を必要とする。Fmoc−D−Arg(Pbf)−OHを合成するための改良された、より効率的な方法を以下に記載する。
ジ−tert−ブチルジカーボネート(BocO)によるD−Argのアミノ基の保護から合成を開始し、Boc−D−Arg−OHを、文献に記載された標準的な手順で結晶化により単離した後、ほぼ定量的収率で得る。アルギニンの側鎖のグアニジン基を、塩基としてNaOH水溶液(4.3当量)/NaI(5%モル)の存在下、Pbf−Cl(1.3当量)の10/1アセトン/THF溶液の1時間の添加(0〜5℃)によりPbf基で保護し、Boc−D−Arg(Pbf)−OH(アッセイ収率85〜90%)を生成させる。図6参照。IPAc溶液中のBoc−D−Arg(Pbf)−OHを4.8当量の濃HClで20℃にて約6時間処理した。反応後、有機層を捨て、NaOHを用いてpHを5に調整して粗製物を水層から単離した後、白色の懸濁液が観察された。図7参照。上清が20℃で約3mg/mLの濃度を有するとき、上清を室温で濾過し、得られたケーキを水で洗浄し、真空下で乾燥させた。この工程後の全体のアッセイ収率は約80〜85%であった。H−D−Arg(Pbf)−OHの純度は、3/1の水/IPA(v/v)からの最初の再結晶により>98.5%に増大した。上清が約7mg/mLの濃度を有するとき、これを濾過し、真空下で乾燥させた。この工程後、全体のアッセイ収率は約75%であった(典型的には、この工程で約10%の生成物損失が観察される)。2回目の再結晶を4/1の水/IPA(v/v)から行った。上清濃度が約3.7mg/mLであるとき濾過を行った。2回目の再結晶により、H−D−Arg(Pbf)−OHの純度は、HPLCによる面積百分率による純度(LCAP)が約99.84に増大し、LCAPが0.2を超える不純物は含まれなかった。この工程の典型的な収率は約93%であり、約5%の生成物損失がある。次いで、標準プロトコルに従ってH−D−Arg(Pbf)−OHをFmocOSuと反応させ、生成物Fmoc−D−Arg(Pbf)−OHを文献の標準手順を用いて単離した。

Claims (13)

  1. AMG416の製造方法であって、
    Fmoc−D−Cys(Trt)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−[樹脂](配列番号2)およびAc−D−Cys(Trt)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Arg(Pbf)−D−Ala−D−Arg(Pbf)−[樹脂](配列番号3)からなる群から選択される構造を有する、樹脂結合ペプチドを提供すること;
    該ペプチドを固体支持体から切断すること;および
    D−Cys残基の側鎖を活性化すること
    ことを含んでなる方法。
  2. 切断および活性化が同じ容器内で行なわれる、請求項1に記載の方法。
  3. 樹脂結合ペプチドを、水、トリフルオロ酢酸、トリイソプロピルシランおよびジピリジルジスルフィドを含む溶液と接触させる、請求項1に記載の方法。
  4. AMG416の製造方法であって、
    Ac−D−Cys(SPy)−D−Ala−D−Arg−D−Arg−D−Arg−D−Ala−D−Arg−NH(配列番号4)の構造を有するペプチドを提供すること、および
    ペプチドをL−Cysと接触させてコンジュゲートされた生成物を生成させること
    を含んでなる方法。
  5. 前記ペプチドを、L−Cysおよびトリフルオロ酢酸を含む水溶液と接触させる、請求項4に記載の方法。
  6. コンジュゲートされた生成物を凍結乾燥することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  7. コンジュゲートされた生成物をIPAおよびHClを含む水溶液と接触させ、それによりAMG416HCl(配列番号1)を含む沈殿物を生成させることをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  8. 沈殿物をHPLCにより精製することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
  9. AMG416の製造方法であって、
    TFAの溶液中のAc−D−Cys(SPy)−D−Ala−D−Arg−D−Arg−D−Arg−D−Ala−D−Arg−NH(配列番号4)の構造を有するペプチドを提供すること;
    該ペプチドをHPLCにより精製すること;
    共沸蒸留により溶媒交換を行うこと;および
    該ペプチドをL−Cysと接触させてコンジュゲートされた生成物を生成させること
    を含んでなる方法。
  10. 前記ペプチドをIPA中のL−Cysおよび水の水溶液と接触させる、請求項9に記載の方法。
  11. コンジュゲートされた生成物をIPAおよびHClを含む水溶液と接触させ、それによりAMG416HCl(配列番号1)を含む沈殿物を生成させることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. D−Arg(Pbf)−OHを合成する方法であって、
    Boc−D−Arg−OHをPbfCl、NaOHおよびNaIと混合することにより、Boc−D−Arg−OHをBoc−D−Arg(Pbf)−OHに変換することを含んでなる方法。
  13. Boc−D−Arg(Pbf)−OHをHClおよびIPAcと混合することにより、Boc−D−Arg(Pbf)−OHをD−Arg(Pbf)−OHに変換することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
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