JP2017508985A - 被試験電子デバイスから放射される電磁場の高分解能空間走査のためのスキャナシステム及び方法 - Google Patents

被試験電子デバイスから放射される電磁場の高分解能空間走査のためのスキャナシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

被検査電子デバイス(DUT)から放射される電磁場の高分解能空間走査を可能にするスキャナシステム及び方法を提供する。DUTから放射される電磁場レベルは、複数の空間的に離間した切換え式プローブを備えるプローブアレイ、分析器、及びコンピュータを用いて測定される。アクチュエータは、DUTに対するプローブアレイの相対位置を各プローブの間の離隔距離以下の距離だけ変更し、再度、電磁場レベルが測定されかつ格納される。【選択図】図1

Description

本発明は、電子デバイスの電磁適合性試験及び電磁干渉診断に関し、詳細には、被試験電子デバイスが発生する電磁場レベルの高分解能空間走査に関する。
プリント回路基板などの電子デバイスの性能におけるEMC/EMI問題は、デバイス間の電磁干渉(EMI)に起因する電磁適合性(EMC)の欠如を意味する。EMC/EMI問題は、結合経路を介して別のデバイス構成要素(受信機)へ伝播する電磁場を発生する1つのデバイス構成要素(発生源)に関与する。電磁場は、受信機の要求とは異なる電磁場を放射するよう受信機を誘導する。
EMC/EMI問題に関する試験及び診断を行うために、電子デバイスの設計者及び製造業者は、スキャナを用いて電子デバイスが放射する電磁場レベルを検出することができる。スペクトル走査を実行して、様々な所望の周波数において電磁場レベルを測定することができる。追加的に又は代替的に、空間走査を実行して、電子デバイスに対する種々のサンプリング位置での指定された周波数における電磁場レベルのマップを作成することができる。このように、空間走査は、EMC/EMI問題に対処するデバイスの構成要素を特定するのを助けることができる。
空間走査では、空間走査の各サンプリング位置の間の距離は、デバイス構成要素のサイズ及びスペースに対して小さいことが好ましいはずである。例えば、被試験小型携帯電話で使用されるプリント回路基板上に実装された小型構成要素から放射される各電磁場を区別するために、ミリメートル未満の分解能が必要とされる場合がある。しかしながら、各サンプリング位置の間の間隔が小さくなると、所定の走査領域に対するサンプリング位置の数及び空間走査を完了するために要する時間が増える。単一のプローブを有する従来技術のスキャナに関して、プローブは、あらゆるサンプリング位置に移動する必要があり、これにより、数百又は数千のサンプリング位置を有する空間走査を実行するには多大な時間を必要とする可能性がある。
米国特許第7,672,640号明細書 米国特許第6,268,738号明細書
従って、本技術分野において、電子デバイスの高分解能走査をより効率的に実行することができるスキャナシステムに対するニーズが存在する。<
本発明は、電子デバイスから放射される電磁場の高分解能空間走査を実行するスキャナシステム及び方法を提供する。
1つの態様において、本発明は、被検査電子デバイス(DUT)から放射される電磁場の高分解能空間走査を実施可能なスキャナシステムを含む。スキャナシステムは、複数の切換え式プローブを備えるプローブアレイであって、隣接するプローブが所定の離隔距離で相隔たるプローブアレイと、放射電磁場から各プローブに誘導される信号に基づいて各プローブ位置での電磁場レベルを測定するためにプローブアレイに接続された分析器と、DUTに対するプローブアレイの相対位置を第1のアレイ位置から第2のアレイ位置へ変更するためのアクチュエータと、プロセッサ及びメモリ構成要素を備えるコンピュータと、を備える。プロセッサは、分析器及びアクチュエータに作動的に接続され、メモリ構成要素は、
(a)プローブアレイが第1のアレイ位置にある場合に各プローブでの電磁場レベルを測定して、第1のアレイ位置にある場合にプローブアレイの各プローブの位置における電磁場レベルの第1のデータセットを生成するステップと、
(b)アクチュエータを制御して、DUTに対するプローブアレイの相対位置を第1のアレイ位置から第2のアレイ位置へ変更するステップと、
(c)プローブアレイが第2のアレイ位置にある場合に各プローブでの電磁場レベルを測定して、第2のアレイ位置にある場合にプローブアレイの各プローブの位置における電磁場レベルの第2のデータセットを生成するステップと、
を含む方法を実施するために、プロセッサにより実行可能な命令セットを格納する。
1つの実施形態において、スキャナシステムは、上部にDUTを配置するための平面走査面をさらに備える。走査面は、プローブアレイ及びアクチュエータを収容するケースの上面を成すとすることができる。
1つの実施形態において、プローブアレイはプリント回路基板の一部として形成される。
1つの実施形態において、プローブは行及び列の実質的に平面状の配列に配置される。
1つの実施形態において、プローブは、第1のプローブと該第1のプローブとは異なる偏向を有する第2のプローブとを備える。プローブアレイが第2のアレイ位置にある場合のDUTに対する第2のプローブの位置は、プローブアレイが第1のアレイ位置にある場合のDUTに対する第1のプローブの位置と実質的に同じである。
1つの実施形態において、第1のアレイ位置と第2のアレイ位置との間の距離は、隣接するプローブの離隔距離よりも小さいか又は実質的に等しい。
1つの実施形態において、分析器はスペクトル分析器である。
1つの実施形態において、アクチュエータは、DUTが静止状態の間にプローブアレイを移動させる。別の実施形態では、アクチュエータは、プローブアレイが静止状態の間にDUTを移動させる。
1つの実施形態において、アクチュエータは、細長い第1の軌道と、第1の軌道に沿って移動可能でありかつプローブアレイに取り付けられた第1の摺動部材と、第1の軌道に沿って第1の摺動部材を動かすために第1の摺動部材と駆動係合する第1のモータと、を備える。アクチュエータは、第1の軌道に対して所定の角度で配置された細長い第2の軌道と、第2の軌道に沿って移動可能でありかつ細長い第1の軌道に取り付けられた第2の摺動部材と、第2の軌道に沿って第2の摺動部材を動かすために第2の摺動部材と駆動係合する第2のモータと、をさらに備える。
1つの実施形態において、スキャナシステムは、分析器に送信する前に各プローブに誘導された信号を増幅又は減衰するために、プローブアレイ及び分析器に作動的に接続された信号調節器をさらに備える。
別の態様において、本発明は、被検査電子デバイス(DUT)から放射される電磁場を高分解能空間走査する方法を含む。この方法は、
(a)複数の切換え式プローブを備えるプローブアレイを用意するステップであって、隣接するプローブが所定の離隔距離で相隔たるステップと、
(b)プローブアレイをDUTに対して第1のアレイ位置に位置決めするステップと、
(c)プローブアレイが第1のアレイ位置にある場合に各プローブでの電磁場レベルを測定して、第1のアレイ位置にある場合にプローブアレイの各プローブ位置における電磁場レベルの第1のデータセットを生成するステップと、
(d)DUTに対するプローブアレイの位置を第2のアレイ位置に変更するステップと、
(e)プローブアレイが第2のアレイ位置にある場合に各プローブでの電磁場レベルを測定して、第2のアレイ位置にある場合にプローブアレイの各プローブ位置における電磁場レベルの第2のデータセットを生成するステップと、
を含む。
1つの実施形態において、プローブアレイが第1のアレイ位置から第2のアレイ位置へ移動する間にDUTは走査面上にある。
1つの実施形態において、プローブは、第1のプローブと該第1のプローブとは異なる偏向を有する第2のプローブとを備える。プローブアレイが第の2アレイ位置にある場合のDUTに対する第2のプローブの位置は、プローブアレイが第1のアレイ位置にある場合のDUTに対する第1プローブの位置と実質的に同じである。
1つの実施形態において、第1のアレイ位置と第2のアレイ位置との間の距離は、隣接するプローブの離隔距離より小さく、好ましくは、隣接するプローブの離隔距離の2分の1以下であり、より好ましくは、1.5mm以下、又は隣接するプローブの離隔距離の5分の1以下である。
1つの実施形態において、第1のアレイ位置及び第の2アレイ位置の一方又は両方で電磁場レベルを測定するステップが、所定の周波数範囲にわたって実行される。
第1のアレイ位置と第2のアレイ位置との間の距離を各プローブの間の離隔距離よりも小さくすることができるので、スキャナシステムの有効分解能は、各プローブの間の離隔距離よりも小さくすることができる。分解能の増大量は、ゼロとアクチュエータの位置決め精度限界との間で調整可能とすることができる。コンピュータは、走査プロセスを実質的に自動化することができ、プローブアレイの種々の位置での走査によって生じるデータセットをインタリーブして、表示デバイスにDUTの種々の位置における電磁場レベルの空間分布を表示させることができる。
図面では、同様の要素には同様の参照数字を付与する。図面は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに本発明の原理を強調する。さらに、図示の実施形態の各々は、本発明の基本的な概念を利用する多くの可能性のある構成のうちの1つに過ぎない。以下に図面を簡単に説明する。
走査面にDUTを配置した、本発明の1つの実施形態のスキャナシステムの外部の斜視図である。 ケースの上部を取り外した、図1に示すスキャナシステムの外部の分解斜視図である。 ケースの上部及び走査面を取り外した、図1に示すスキャナシステムの外部の上面透視図である。 ケースの上部、走査面、分析器、信号調節器、及びコンピュータを取り外した、図1に示すスキャナシステムの内部の上面斜視図である。 ケースの底部、分析器、信号調節器、及びコンピュータを取り外した、図1に示すスキャナシステムの内部の底面斜視図である。 本発明のスキャナシステムの1つの実施形態の切換え式プローブアレイ及び信号調節器の概略図である。 本発明のスキャナシステムの1つの実施形態における、方形半ループ形プローブを有するプローブアレイの一部を示す。 本発明のスキャナシステムの1つの実施形態によって実行される空間走査に関するサンプリング位置パターンの概略図である。 本発明のスキャナシステムの1つの実施形態によって実行される空間走査に関するサンプリング位置パターンの概略図である。 本発明のスキャナシステムの1つの実施形態によって実行される空間走査に関するサンプリング位置パターンの概略図である。 本発明のスキャナシステムの1つの実施形態によって実行される空間走査に関するサンプリング位置パターンの概略図である。 図8Dに示すサンプリング位置パターンに対応する電磁場レベルデータの表示の概略図である。 本発明の方法の1つの実施形態のステップを示すフローチャートである。
本発明は、被検査電子デバイスから放射する電磁場の高分解能空間走査のためのスキャナシステム及び方法を含む。本発明を説明する際に、本明細書に定義されないすべての用語は、その一般的な技術的に認識された意味を有する。以下の説明が本発明の具体的な実施形態又は特定の使用法である限り、それは単に例示に過ぎず、本発明の権利範囲を限定するものではない。以下の説明は、添付の特許請求の範囲に規定された本発明の精神及び範囲に含まれる全ての代替物、変形物、及び等価物を網羅することを意図している。
本明細書で用いる場合、「電子デバイス」は、出力又は範囲を関わらず並びにその電磁場が生成されるか又は誘導されるかに関わらず、電磁場を放射することができる1又は2以上の構成要素を有する何らかのデバイスを意味する。電子デバイスはプリント回路基板を含むが、これに限定されない。
本明細書で用いる場合、「被試験デバイス」又は「DUT」は、本発明のスキャナシステムによって走査される放射電磁場を生成する電子デバイスを意味する。
1つの実施形態において、本発明のスキャナシステムは、被検査電子デバイス(DUT)から放射される電磁場を感知するための複数の離間した切換え式プローブを備えるプローブアレイを有する。アクチュエータ又はアクチュエータの組み合わせは、プローブアレイをDUTに対して連続位置へ移動させるが、この連続位置は、各プローブの間の離隔距離より短い距離だけ離隔していることが好ましい。その結果、スキャナシステムの有効分解能を各プローブの間の離隔距離より小さくすることができる。増加した分解能係数は、ゼロとアクチュエータの位置決め精度限界との間で調整可能とすることができる。プローブアレイの各々の連続位置で、スペクトル分析器等の分析器は、放射電磁場によってプローブに誘導される信号を受信して電磁場レベルを測定する。走査プロセスは、コンピュータを使用して実質的に自動化することができ、コンピュータは、アクチュエータ及び分析器を制御してプローブアレイの各連続位置における各プローブの位置及び各プローブでの電磁場レベルを表すデータセットを格納する構成要素を備える。コンピュータは、データセットをインタリーブして、表示デバイスにインタリーブされた結果を表示させてDUTに対する異なる位置での電磁場レベルの空間分布を提示する構成要素を備えることができる。
図1から5に示す本発明のスキャナシステム(10)の1つの実施形態において、スキャナシステム(10)は、ケース(12)、走査面(18)の形態のDUT保持デバイス、複数の切換え式プローブを有するプローブアレイ(20)、アクチュエータ(30)、信号調節器(40)、分析器(50)、及びコンピュータ(60)を備える。アクチュエータ(30)、信号調節器(40)、分析器(50)、及びコンピュータ(60)は作動的に接続され、以下に記載の機能を実行する。図示の1つの実施形態において、信号調節器(40)、分析器(50)、及びコンピュータ(60)はケース(12)の内部に収容される。別の実施形態では、信号調節器(40)、分析器(50)、及びコンピュータ(60)の各々は、ケース(12)の外部に収容された構成要素、又は一部がケース(12)の内部にあり一部がケース(12)の外部にある構成要素を備えることができる。
図1−5に示す実施形態では、ケース(12)は、プローブアレイ(20)及びアクチュエータ(30)を収容し、さらに信号調節器(40)、分析器(50)、及びコンピュータ(60)を収容することができる。図示の実施形態では、ケース(12)は箱状容器であり、底部(14)及び上部(16)に形成され、底部(14)及び上部(16)は、これらに形成された位置合わせスロット又は受け部(15)に挿入されるネジ又はダウエルで互いに連結することができる。ケース(12)の底壁及び側壁は、非導電性の陽極酸化アルミニウムで作られている。ケース(12)の上部(16)は、走査面(18)を露呈する開口部(17)を定める。また、ケース(12)は、コンピュータ(60)又はスキャナシステム(10)の他の内在的構成要素を、外部電源、スキャナシステム(10)の外在的構成要素、又は別のコンピュータや表示デバイスなどの外部出力デバイスに接続するための1又は2以上のポート(19)を定める。
DUT保持デバイスは、DUTをプローブアレイ(20)に対して固定位置で保持するための任意の適切なデバイスを含むことができる。図示の1つの実施形態において、DUT保持デバイスは、その上にDUTを配置することのできる表面を与える走査面(18)を備える。図示の実施形態では、走査面(18)は、電磁放射伝播との干渉が最小限である薄く平坦なガラス膜で作られている。ガラス膜は、ローラー(21)上に支持され、ローラーは、走査面(18)を水平にするために、ケース(12)の底部(14)に対して垂直方向に調整できる。走査面(18)は、ケース(12)のガラス蓋を通して上部開口部(17)から露呈される。別の実施形態では、DUT保持デバイスは、スタンド、マウント、又はクランプ型のデバイスを備えることができる。
プローブアレイ(20)は複数の切換え式プローブを含み、各々は、DUTの異なる領域でDUTから放射される電磁場を感知するために使用可能である。プローブは所定の離隔距離で相隔たるので、走査面(18)上に位置付けられる場合、各プローブは、走査面(18)の空間的に異なる位置に隣接し、DUTに対して別個の位置を占める。
図8Aに示す1つの実施形態において、プローブアレイ(20)のプローブ(22)は、等間隔の行及び列の矩形配列に配置される。プローブ(22)は、ケース(12)内で、走査面(18)の直下でこれに実質的に平行に位置決めされる、実質的に平面の矩形配列面を形成する。別の実施形態では、図示しないが、プローブは円形配置等の別の配列構成に配置することができる。
1つの実施形態において、プローブアレイ(20)はプリント回路基板(PCB)の一部として製造される。1つの実施形態において、PCBは、約21.8cm×31.6cmの矩形走査領域にわたって、中心間の離隔距離が7.5mmで、29行及び45列に配置された1218本のプローブを有する。
図6に概略的に示す1つの実施形態において、PCBのこれらのプローブ(22)は、プローブ(22)の迅速な電子的なオン−オフ切換を可能にする固体スイッチ(24)の樹状構造に接続され、単一のRF出力(42)を生成する信号調節器(40)につながる。
1つの実施形態において、各プローブ(22)は、2mm×2mm正方形ループH場(磁場)プローブである。これらのプローブのサイズは、非常に多数のプローブを小さな空間内に配置することができることを意味し、高密度配列をもたらす。また、これらのプローブのサイズは、プローブが効率的な放射体ではないことを意味するので、DUTをプローブアレイ(20)に近接配置(一般的に2.5cm未満)できるはずである。
図7に示す1つの実施形態において、各プローブ(22)は、プリント回路基板上に正方形半ループによって形成されプローブアレイ(20)を形成する。これらのプローブ(22)の正方形半ループの向きは、特定の方向すなわち偏向において磁場に対する非感受性をもたらすので、プローブ(22)の「死角」が生じて走査結果に影響を及ぼす場合がある。この影響を軽減するために、1つの実施形態において、プローブアレイ(20)の隣接する行又は列におけるプローブ(22)の向きを異なるものとすることができ、例えば、互いに90°だけ変位させることができる。このようなプローブアレイを用いて死角の影響を低減する技術の1つの実施形態を以下でさらに説明する。
アクチュエータ(30)は、第1のアレイ位置と第2のアレイ位置との間で、プローブアレイ(20)をDUTに対して、又はDUTをプローブアレイに対して、又はDUT及びプローブアレイを相互に移動させる、何らかの適切な電動機構とすることができる。1つの実施形態において、図4及び5に示すように、アクチュエータ(30)はプローブアレイ(20)を移動させるが、DUTは走査面(18)上で静止したままである。アクチュエータ(30)は、第1及び第2の電動モータ(31、32)、細長い第1及び第2の直線軌道(33、34)、及び第1及び第2の摺動部材(35,36)を含むクロススライド機構を備える。第1の軌道(33)は、ケース(12)の底部(14)の内側に固定される。第1のモータ(31)は、第1の摺動部材(35)と駆動係合して第1の軌道(33)の長手方向に沿って摺動させる。第2の軌道(34)は第1の摺動部材(35)に固定され、従って第1の軌道(33)に沿って第1の摺動部材(35)と共に摺動する。第2のモータ(32)は、第2の摺動部材(36)と駆動係合して第2の軌道(34)の長手方向に沿って摺動させる。プローブアレイ(20)は第2の摺動部材(36)に取り付けられ、従って第2の軌道(34)に沿って第2の摺動部材(36)と共に摺動する。1つの実施形態において、第1及び第2の軌道(33、34)を互いに実質的に直交して配置して、プローブアレイ(20)が実質的に水平面を実質的に直交する方向に独立して移動することを可能にし、走査面(18)上に配置されるDUTに対して任意の所望の位置にプローブアレイ(20)を選択的に位置決めすることができるようにする。図示しない別の実施形態では、アクチュエータ(30)は、DUT保持デバイスを移動させることができるが、プローブアレイ(20)は静止したままである。図示しない別の実施形態では、アクチュエータ(30)は、プローブアレイ(20)及びDUTの両方を移動させることができる。
第1のアレイ位置及び第2のアレイ位置は、走査面(18)に対するプローブアレイ(20)の空間的に別個の位置に対応するので、プローブアレイ(20)の各プローブ(22)は、プローブアレイ(20)が第1のアレイ位置にある場合、第2の位置にある場合と比較して走査面(18)上の異なる点に投影する。
第1のアレイ位置と第2のアレイ位置との間の距離は、任意の所望の空間分解能に対して選択することができる。1つの実施形態において、第1のアレイ位置及び第2のアレイ位置は、プローブアレイ(20)のプローブ離隔距離より小さい距離だけ隔てられる。別の実施形態では、第1及び第2のアレイ位置は、プローブアレイ(20)のプローブの隣接する各行の間又は各列の間の離隔距離に実質的に等しい距離だけ隔てられる。従って、プローブが偏向プローブ(例えば、前述のような正方形半ループ形プローブ)で形成され、偏向が異なるように隣接するプローブが相対的に変位される場合、走査面(18)の特定空間位置での電磁場は、プローブアレイ(20)が第1のアレイ位置にある場合には一方の偏向のプローブで、プローブアレイ(20)が第2のアレイ位置にある場合には別の偏向のプローブで測定することができる。
信号調節器(40)は、分析器(50)に送信する前に、DUTから放射された電磁場によってプローブアレイ(20)のプローブに誘導される信号を受信する。信号調節器(40)は、信号が分析器(50)の振幅範囲内にあることを保証するために、信号を増幅するための1又は2以上の増幅器、信号を減衰させるための1又は2以上の減衰器、又は増幅器及び減衰器を組み合わせたもの備えることができる。
分析器(50)は、放射電磁場によって各プローブ(22)に誘導された信号に基づいて、各プローブ位置でDUTから放射される電磁場レベルを評価する。1つの実施形態において、分析器(50)は、周波数帯域に亘って電磁場レベルを測定するスペクトル分析器とすることができる。分析器の技術は当業者には公知であり、本発明の一部ではない。本発明との併用に適切な分析器の非限定的な例としては、アジレント・テクノロジー・カナダ株式会社(商標)(Agilent Technologies Canada Inc.TM)(現在はキーサイト・テクノロジー(商標)(Keysight TechnologiesTM)(カナダ・オンタリオ州ミシサガ)により、モデルシリーズ名PSA、PXA、MXA、CXA、EXA,N9912A、及び9918Aの下で製造されるスペクトル分析器が含まれる。
コンピュータ(60)は、プロセッサとメモリ構成要素とを含む。プロセッサは、アクチュエータ(30)、信号調節器(40)、及び分析器(50)に作動的に接続される。メモリ構成要素は、スキャナシステム(10)の使用中に本発明の方法を実施するために、プロセッサにより実行可能な命令セットを格納する。格納される命令は、スキャナシステム(10)のユーザによってプログラム可能とすることができる。
機能的に、コンピュータ(60)は、プローブアレイ(20)の位置を決定してアクチュエータ(30)によってプローブアレイ(20)の動きを制御するためのアクチュエータモジュールを有する。図示の1つの実施形態において、アクチュエータモジュールは、第1及び第2の摺動部材(35、36)をそれぞれ第1及び第2の軌道(33,34)に沿って小さな増分(例えば、0.1mm)で移動させるために、モータ(31、32)への電力供給を制御する。1つの実施形態において、コンピュータ(60)のアクチュエータモジュールは、ユーザが、走査の空間分解能を所望の値に設定すること、又は、0.50mm、0.75mm、1.50mm、2.50mm、3.75mm、又は7.50mmなどの予め設定された空間分解能値を選択することを可能にする。
また、コンピュータ(60)は、プローブアレイ(20)及び分析器(50)を制御してプローブアレイ(20)の各プローブ(22)で電磁場レベルを測定するための分析器−プローブ・モジュールを有する。分析器−プローブ・モジュールは、プローブアレイ(20)の個々のプローブのスイッチを電子的に逐次的にオン・オフしてプローブ(22)の各々により検出される電磁場を測定する。1つの実施形態において、コンピュータ(60)の分析器−プローブ・モジュールは、切換え式プローブアレイ(20)からのRF経路損失(例えば、プローブアレイが持ち込んだ不連続性に起因する)をディエンベディング(de-embedding)してRF経路にプローブアレイ(20)から伝達された信号レベルをプローブアレイ(20)により検出される電磁場の放射レベルへ変換することによって、RF経路における何らかの損失を補正する。これらの補正は、各プローブ及びそのRF経路を個別的に較正して、各プローブに対する補正データを特定することによって行われ、この補正データを格納してスキャナシステム(10)の実行時に測定結果に対して適用することができる。コンピュータ(60)は、米国特許第7,672,640号に記載される方法に従って信号データを処理するように構成することができ、許容される場合、その開示内容全体は、本明細書に参照により組み込まれている。
また、1つの実施形態において、コンピュータ(60)は、表示デバイス(例えば、コンピュータモニタ)を制御してプローブ−分析器・モジュールからのデータを人間に読める形式で出力する表示モジュールを有する。
DUTから放射される電磁場の空間走査を実行する本発明のスキャナシステム(10)の使用方法を、図8Aから8D、9及び10を参照しながら簡略化された実施例により以下に説明する。図8Aから8Dでは、正及び負の「列方向」はそれぞれ上方及び下方を指すが、一方、正及び負の「行方向」はそれぞれ右方及び左方を指す。この簡略化された実施例では、プローブアレイ(20)は、中心間7.5mmで相隔たる2行及び2列の平面状矩形配列に配置された、全体で4個のプローブ(22)を有する。実際には、プローブアレイ(20)はより広大な走査領域を網羅する非常に多数のプローブを有することができるということが理解されるであろう。図8Aでは、4個の点は4個のプローブ(22)の開始位置を示し、各々は7.5mm×7.5mmの自身のセル内で中心に置かれている。
空間走査を開始するために、ユーザは、走査面(18)にDUTを設置し、DUTに給電して電磁場を放射させる(ステップ200)。DUTを走査面(18)に設置すると、DUTの位置は、空間走査が完了するまで不変である。このようにして、走査面(18)に対するプローブアレイ(20)の何らかの後続の移動は、第1のアレイ位置から第2のアレイ位置へのプローブとDUTとの間の予測可能な相対移動をもたらすことになる。
次に、ユーザは所望の走査分解能レベルでコンピュータ(60)をプログラムするが、この走査分解能レベルは空間走査での各サンプリング点の間の間隔を指す(ステップ210)。この実施例では、ユーザは行方向に1.5mm及び列方向に1.5mmの走査分解能を選択する。走査分解能は、行及び列方向で同一である必要はない。この情報を選択すると、ユーザはコンピュータ(60)に走査プロセスを開始するように命令する(ステップ220)。1次元の走査分解能係数は「d/n」に等しく、ここで「d」はプローブ離隔距離で、「n」は走査分解能レベルである。この実施例では、走査分解能係数は行及び列次元の各々で7.5/1.5であり、格子に対しては(7.5/1.5)2である。言い換えれば、全体としての走査分解能は、同じプローブアレイ(20)での静的走査分解能の25倍となる。
コンピュータ(60)のアクチュエータモジュールは、選択した走査分解能レベルに基づいてサンプリング位置のパターンを決定する(230)。この実施例では、1.5mmの選択走査分解能レベルに対して、各プローブは、各サンプリング部分が1.5mm離間した、セル内でn=25のサンプリング位置の走査パターンを有することになる。図8Bにおいて位置11で指定されている第1のサンプリング位置は、セルの左下隅から正の列方向に0.75mmかつ正の行方向に0.75mmに位置決めされる。このサンプリング位置のパターンは、サンプリング点の均等な分布を提供し、プローブが隣接するプローブのセルに重ならないようにする。
次に、コンピュータ(60)のアクチュエータモジュールは、アクチュエータ(30)を制御して、プローブアレイ(20)を図8Bに示すような第1のアレイ位置に移動させる(ステップ240)。プローブアレイ(20)が第1のアレイ位置にある場合に、4つの点は走査面(18)に対する4つのプローブのサンプリング位置を示す。次に、コンピュータ(60)は、プローブ位置を決定して分析器(50)を制御し、放射電磁場によって各プローブに誘導された信号に基づいて、プローブの各々での電磁場レベルを測定する(ステップ250)。コンピュータ(60)は、各プローブの位置とこれに関係付けされた各プローブで測定した電磁場レベルとを第1のデータセットに格納する(ステップ260)。コンピュータ(60)は、プローブアレイ(20)を図8Cに示すように正の列方向へ移動させることによって、第2から第5のアレイ位置に対してこのプロセスを繰り返す。コンピュータ(60)は、必要に応じて、プローブアレイ(20)を1.5mmの増分で正の行方向及び列方向へ移動させることによって、第6から第25アレイ位置に対してこのプロセスを繰り返す。図8Dに示す1つの実施形態において、プローブアレイ(20)は、正及び負の列方向に移動して蛇行経路を辿り、結果的にプローブアレイ(20)の必要移動量が最小になる。
プローブアレイ(20)の各位置に対して、コンピュータ(60)の分析器−プローブ・モジュールは、逐次的方法で各プローブのスイッチを電子的にオン・オフして、プローブアレイ(20)の各プローブでの電磁場レベルを測定する。所望であれば、コンピュータ(60)の分析器−プローブ・モジュールは、RF経路損失をディエンベディングして伝導信号レベルを放射レベルに変換することもできる。25個の空間走査を実行した後に、コンピュータ(60)は、結果として得られた25個のデータセットを処理して、データをインタリーブすることで、100サンプル点、つまり4×(5×5)のサンプル点を有する単一の空間走査を行う(ステップ270)。
次に、コンピュータ(60)の表示モジュールは、コンピュータモニタなどの出力デバイスに走査データを図形的に表示させることができる。例えば、図9に示す1つの実施形態において、電磁場レベルは、走査位置の配列に対応する配列で空間的に表示することができる。電磁場レベルの異なる値域は、DUTに関する電磁場レベルのマップを作成するために異なる色で表すことができる。
単一プローブを使用することに比べて、プローブアレイ(20)でのプローブの空間的隔離及びプローブアレイ(20)の小区画移動を組み合わせた効果により、スキャナシステム(10)は、プローブアレイのプローブの数の倍数で走査時間を低減することができる。プローブアレイ(20)の小区画移動量を減少させることでスキャナシステム(10)の空間分解能は高くなるが、走査を行うために必要な実行時間も増える。従って、1つの実施形態において、コンピュータ(60)は、各プローブ測定位置の間で信号パラメータを空間的に解釈するアルゴリズムを実行するように構成することができる。本システムがより高い分解能走査へ進むにつれて、推定結果が実測値に取って代わるので、これらのアルゴリズムはあまり重要ではない。
随意的に、プローブアレイ(20)が異なる配向のプローブを含むという条件下で、スキャナシステム(100)は、プローブの何らかの偏向によって引き起こされる死角の影響を低減することができる。例えば、図8Aにおいて、プローブは、本来は列「A」にあるプローブが本来は列「B」にあるプローブから方向性(polarity)を90度だけ変位させた正方形半ループ形プローブとすることができる。ユーザが死角の影響を低減したいと望む場合、アクチュエータ(30)は、正の行方向に離隔距離7.5mmだけプローブアレイ(20)を移動させるので(ステップ290)、本来は列「A」にあった各プローブは列「B」に位置する。その後、前述の空間走査プロセスを繰り返して、列「B」での走査位置に対する「変位した」データセットを生成する(ステップ300)。この変位データセットを変位前に生成されたデータセット(つまり、「変位していない」データセット)と比較して、各サンプリング位置での最大「ピークホールド」電磁場レベルを決定することができる(ステップ310)。ここでは各サンプリング位置は2つの可能性のある平面偏向の各々のプローブからの測定値を有することになるので、これら2つの測定値から得られたピークホールド値は、真の最大可能信号にほぼ等しいことになる。もしくは、「変位していない」データセット及び「変位した」データセットを整合偏向(matching polarization)で分割し、電磁場の偏向図を作成することができる(ステップ310)。この場合、アルゴリズムはピーク信号を探すのではなくて、同じ偏向を有する全ての測定値をグループ化する。一列だけ変位させることで、列「A」以外の初期アレイ位置における、空間的に別個の位置の各々で2つの可能性のある平面偏向での測定値が存在することになる。この第1の列「A」は、プローブアレイ(20)をプローブアレイ(20)の初期位置から一列の離隔距離だけ左に変位させると異なる偏向で測定することができる。
データセットがインタリーブされると、コンピュータ(60)の表示モジュールは、種々のサンプリング位置に対応する一連の格子点にインタリーブされたデータを表示デバイスに表示させ、色分けされた領域はサンプリング点において異なる周波数に対する電磁場の強度を示している(ステップ320)。(許容される場合)開示内容全体が引用により本明細書に組み込まれている米国特許第6,268,738号等の公知の方法によって、走査データを処理してスペクトル空間スパンを生成することができる。
スキャナシステム(10)を用いて前述のように空間走査を実行することで、いくつかの潜在的な利点をもたらすことができる。第1に、スキャナシステム(10)を使用してプローブ離隔距離よりも小さな有効分解能を実現することができる。上述の実施例では、スキャナシステム(10)は、プローブ離隔距離が7.5mmであるにも関わらず1.5mmの有効分解能を有する。第2に、スキャナシステム(10)の有効分解能は、アクチュエータ(30)の移動を制御することによって変更することができる。第3に、スキャナシステム(10)は、サンプリング位置の数より少ないプローブアレイ(20)の移動を必要とするとすることになる。上述の実施例では、100個のサンプリング位置を有する空間走査を行うために、プローブアレイ(20)は僅か25回の移動を必要とするだけである。第4に、プローブアレイ(20)は、各プローブの間の離隔距離を超えて移動させる必要がない。死角低減を行わない上述の実施例では、プローブアレイ(20)は、列及び行方向に7.5mm未満で移動させる必要があり、その理由は、この範囲を超える移動が重複するサンプリング位置をもたらすことになるからである。これによって、内部アクチュエータ(30)は比較的小型にすることが可能となり、プローブアレイ(20)の微細な移動の制御が容易になる。
当業者には明らかとなるように、本明細書で請求する本発明の範囲から逸脱することなく、前述の具体的な開示の様々な修正例、適応例、及び変形例が可能である。
10 スキャナシステム
12 ケース
14 ケース底部
16 ケース上部
17 ケース上部の開口部
18 走査面
19 接続ポート

Claims (20)

  1. 被検査電子デバイス(DUT)から放射される電磁場の高分解能空間走査を可能にするスキャナシステムであって、
    (a)複数の切換え式プローブを備えるプローブアレイであって、隣接するプローブが所定の離隔距離で相隔たる、プローブアレイと、
    (b)前記放射電磁場から各プローブに誘導される信号に基づいて、各プローブ位置での電磁場レベルを測定するために前記プローブアレイに接続された分析器と、
    (c)前記DUTに対するプローブアレイの相対位置を、第1のアレイ位置から第2のアレイ位置へ変更するためのアクチュエータと、
    (d)プロセッサ及びメモリ構成要素を備えるコンピュータと、
    を備え、
    前記プロセッサは、前記分析器及び前記アクチュエータに作動的に接続され、前記メモリ構成要素は、
    (i)前記プローブアレイが前記第1のアレイ位置にある場合に各プローブでの前記電磁場レベルを測定して、前記第1のアレイ位置にある場合に前記プローブアレイの各プローブの位置における電磁場レベルの第1のデータセットを生成するステップと、
    (ii)前記アクチュエータを制御して、前記DUTに対する前記プローブアレイの前記相対位置を前記第1のアレイ位置から前記第2のアレイ位置へ変更するステップと、
    (iii)前記プローブアレイが前記第2のアレイ位置にある場合に各プローブでの前記電磁場レベルを測定して、前記第2のアレイ位置にある場合に前記プローブアレイの各プローブの位置における電磁場レベルの第2のデータセットを生成するステップと、
    を含む方法を実施するために、前記プロセッサにより実行可能な命令セットを格納する、スキャナシステム。
  2. 上部に前記DUTを配置するための平面走査面をさらに備える、請求項1に記載のスキャナシステム。
  3. 前記走査面は、前記プローブアレイ及び前記アクチュエータを収容するケースの上面を成す、請求項2に記載のスキャナシステム。
  4. 前記プローブアレイは、プリント回路基板の一部として形成される、請求項1に記載のスキャナシステム。
  5. 前記プローブは、行及び列の実質的に平面状の配列に配置される、請求項1に記載のスキャナシステム。
  6. 前記プローブは、第1のプローブと、該第1のプローブとは異なる偏向を有する第2のプローブとを備える、請求項1に記載のスキャナシステム。
  7. 前記プローブアレイが前記第2のアレイ位置にある場合の前記DUTに対する前記第2のプローブの位置は、前記プローブアレイが前記第1のアレイ位置にある場合の前記DUTに対する前記第1のプローブの位置と実質的に同じである、請求項6に記載のスキャナシステム。
  8. 前記第1のアレイ位置と前記第2のアレイ位置との間の距離は、隣接する前記プローブの前記離隔距離よりも小さい、請求項1に記載のスキャナシステム。
  9. 前記第1のアレイ位置と前記第2のアレイ位置との間の距離は、隣接する前記プローブの前記離隔距離の2分の1よりも小さい、請求項8に記載のスキャナシステム。
  10. 前記第1のアレイ位置と前記第2のアレイ位置との間の距離は、1.5mm以下であるか、又は隣接するプローブの前記離隔距離の5分の1以下である、請求項9に記載のスキャナシステム。
  11. 前記分析器はスペクトル分析器である、請求項1に記載のスキャナシステム。
  12. 前記アクチュエータは、
    (a)細長い第1の軌道と、
    (b)前記第1の軌道に沿って移動可能でありかつ前記プローブアレイに取り付けられた第1の摺動部材と、
    (c)前記第1の軌道に沿って前記第1の摺動部材を動かすために、前記第1の摺動部材と駆動係合する第1のモータと、
    を備える、請求項1に記載のスキャナシステム。
  13. 前記アクチュエータは、
    (a)前記第1の軌道に対して所定の角度で配置された細長い第2の軌道と、
    (b)前記第2の軌道に沿って移動可能でありかつ前記細長い第の1軌道に取り付けられた第2の摺動部材と、
    (c)前記第2の軌道に沿って前記第2の摺動部材を動かすために、前記第2の摺動部材と駆動係合する第2のモータと、
    をさらに備える、請求項12に記載のスキャナシステム。
  14. 各プローブに誘導される前記信号を前記分析器に送信される前に増幅又は減衰するために、前記プローブアレイ及び前記分析器に作動的に接続された信号調節器をさらに備える、請求項1に記載のスキャナシステム。
  15. 被検査電子デバイス(DUT)から放射される電磁場を高分解能空間走査する方法であって、
    (a)複数の切換え式プローブを備えるプローブアレイを用意するステップであって、隣接するプローブが所定の離隔距離で相隔たる、ステップと、
    (b)前記プローブアレイを前記DUTに対して前記第1のアレイ位置に位置決めするステップと、
    (c)前記プローブアレイが前記第1のアレイ位置にある場合に各プローブでの前記電磁場レベルを測定して、前記第1のアレイ位置にある場合に前記プローブアレイの各プローブの位置における電磁場レベルの第1のデータセットを生成するステップと、
    (d)前記DUTに対する前記相対位置を第2にアレイ位置に変更するステップと、
    (e)前記プローブアレイが前記第2のアレイ位置にある場合に各プローブでの前記電磁場レベルを測定して、前記第2のアレイ位置にある場合に前記プローブアレイの各プローブの位置における電磁場レベルの第2のデータセットを生成するステップと、
    を含む方法。
  16. 前記プローブアレイが前記第1のアレイ位置から前記第2のアレイ位置へ移動する間に前記DUTは走査面上にある、請求項15に記載の方法。
  17. 前記プローブは、第1のプローブと該第1のプローブとは異なる偏向を有する第2のプローブとを備え、前記プローブアレイが前記第2のアレイ位置にある場合の前記DUTに対する前記第2のプローブの位置は、前記プローブアレイが前記第1のアレイ位置にある場合の前記DUTに対する前記第1のプローブの位置と実質的に同じである、請求項15に記載の方法。
  18. 前記第1のアレイ位置と前記第2のアレイ位置との間の距離は、隣接する前記プローブの前記離隔距離よりも小さい、請求項15に記載の方法。
  19. 前記第1のアレイ位置と前記第2のアレイ位置との間の距離は、1.5mm以下であるか、又は隣接するプローブの前記離隔距離の5分の1以下である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記第1のアレイ位置及び前記第2のアレイ位置の一方又は両方で前記電磁場レベルを測定するステップが、所定の周波数範囲にわたって実行される、請求項15に記載の方法。
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