JP2017227494A - リチウムイオン電池の診断装置及び制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】正極と負極の初期容量が相違し、初期容量が大きい一方の電極の容量劣化の進行が他方の電極の容量劣化の進行よりも速いリチウムイオン電池の容量劣化に伴って正極と負極の実容量の大きさが逆転する時点を簡便に判定する。
【解決手段】リチウムイオン電池のSOCが所定の高SOC範囲になったときのdQ/dV又はdV/dQを算出し、充電回数の増大に伴って上記dQ/dVが増大していく状態から減少していく状態への逆転を検出し、当該逆転を生ずる時点で上記正極と負極の実容量の大きさが逆転すると判定する。
【選択図】図7
【解決手段】リチウムイオン電池のSOCが所定の高SOC範囲になったときのdQ/dV又はdV/dQを算出し、充電回数の増大に伴って上記dQ/dVが増大していく状態から減少していく状態への逆転を検出し、当該逆転を生ずる時点で上記正極と負極の実容量の大きさが逆転すると判定する。
【選択図】図7
Description
本発明はリチウムイオン電池の診断装置及び制御装置に関する。
リチウムイオン電池の劣化状態の推定に、リチウムイオン電池の電池電圧Vの変化量dVに対する電池容量Qの変化量dQの割合であるdQ/dVを用いることが知られている。例えば、特許文献1には、電池電圧VとdQ/dVとの関係を表すV−dQ/dV曲線上に現れる特異部分に基づいて、リチウムイオン電池の劣化状態を推定することが記載されている。上記曲線上の特異部分の位置(dQ/dV値,電池電圧V値)が充放電サイクル数に応じて変化していくことを利用して、リチウムイオン電池の劣化度合いを推定するというものである。
ところで、リチウムイオン電池の容量劣化の進行は必ずしも一定ではない。正極と負極ではその容量劣化速度が異なるのが通常であるため、容量劣化の進行が速い一方の電極の初期容量が他方の電極よりも大きくされる(容量リッチ)。その場合、図3に例示するように、一方の電極は、初期容量は大きいが、容量劣化の進行が速いため、途中で、実容量(残容量)が他方の電極の実容量よりも小さくなる。一方、電池性能は容量が低い方の電極に支配される。従って、当該電池は、はじめは初期容量が小さい電極の容量劣化速度で電池の容量劣化が進行し、途中から、正極と負極の実容量が逆転する結果、初期容量が大きい電極の容量劣化速度で電池の容量劣化が進行することになる。つまり、電池の使用を開始してある期間を経過した時点Pから、電池の容量劣化の進行がそれまでよりも速くなるという現象が起きる。
そうして、電池の容量劣化の進行が途中で速くなる現象は、電池に異常が発生したためではなく、上述の如く、電池が元々備えている特性であり、当該現象を生じた後も電池の使用は可能である。
従って、電池の劣化状態についての誤判定の防止、電池の残寿命の判定、電池の適切な制御等の観点から、正極と負極の実容量の大きさが逆転する時点を捉えることが要望される。
しかし、電池の状態からは正極及び負極各々の状態を把握することはできないという問題がある。例えば、正極と負極の相対的な関係である電池電圧Vや電流値I、電池容量Qは把握することができるが、正極及び負極の電極容量の絶対値は把握することができない。電池の充放電特性から電池内部の正極及び負極の状態を推定することも考えられるが、それには膨大な参照データが必要になる。
そこで、本発明は、正極と負極の実容量の大きさが逆転する時点を簡便に判定できるようにする。
リチウムイオン電池の充放電を繰り返していくと、その充放電サイクルの増大に伴って電池容量が小さくなっていくため、dQ/dV値が基本的には小さくなっていく。
ところが、本発明者が、SOC(充電率)−dQ/dV曲線を詳細に調べたところ、高SOC範囲では、充放電サイクルの増大に伴って、はじめはdQ/dV値が増大していき、途中から減少に転ずるという現象を見出した。そして、この現象をさらに検討し、dQ/dV値が増大から減少に転ずる時点が、正極と負極の実容量の大きさが逆転する時点に当たることを見出した(この点は後に詳述する)。
本発明は、上記知見に基づいて完成されたものである。
ここに開示するリチウムイオン電池の診断装置は、正極と負極の初期容量が相違し、該正極及び負極のうちの初期容量が大きい一方の電極の容量劣化の進行が他方の電極の容量劣化の進行よりも速いリチウムイオン電池を対象とし、
上記リチウムイオン電池が充電されたときに、該リチウムイオン電池のSOCが所定の高SOC範囲になった否か、又は該リチウムイオン電池の電池電圧Vが所定の高電圧範囲になった否かを検出する検出部と、
上記検出部によって、上記SOCが上記高SOC範囲になったこと、又は上記電池電圧Vが上記高電圧範囲になったことが検出されたとき、上記電池電圧Vの変化量dVに対する電池容量Qの変化量dQの割合であるdQ/dV、又は電池容量Qの変化量dQに対する上記電池電圧Vの変化量dVの割合であるdV/dQを算出する算出部と、
上記リチウムイオン電池の充電回数の増大に伴って上記dQ/dVが増大していく状態から減少していく状態への逆転、又は上記リチウムイオン電池の充電回数の増大に伴って上記dV/dQが減少していく状態から増大していく状態への逆転を検出し、当該逆転を生ずる時点で上記正極と負極の実容量の大きさが逆転すると判定する診断部とを備えていることを特徴とする。
上記リチウムイオン電池が充電されたときに、該リチウムイオン電池のSOCが所定の高SOC範囲になった否か、又は該リチウムイオン電池の電池電圧Vが所定の高電圧範囲になった否かを検出する検出部と、
上記検出部によって、上記SOCが上記高SOC範囲になったこと、又は上記電池電圧Vが上記高電圧範囲になったことが検出されたとき、上記電池電圧Vの変化量dVに対する電池容量Qの変化量dQの割合であるdQ/dV、又は電池容量Qの変化量dQに対する上記電池電圧Vの変化量dVの割合であるdV/dQを算出する算出部と、
上記リチウムイオン電池の充電回数の増大に伴って上記dQ/dVが増大していく状態から減少していく状態への逆転、又は上記リチウムイオン電池の充電回数の増大に伴って上記dV/dQが減少していく状態から増大していく状態への逆転を検出し、当該逆転を生ずる時点で上記正極と負極の実容量の大きさが逆転すると判定する診断部とを備えていることを特徴とする。
この診断装置によれば、dQ/dV又はdV/dQについての上記逆転の検出により、リチウムイオン電池の容量劣化特性が変化する時点がわかる。すなわち、当該逆転を生ずる時点をもって正極と負極の実容量(残容量)の大きさが逆転し、その結果、当該時点以降は、当該電池の容量劣化が初期容量が大きい一方の電極の速い容量劣化速度でもって進行していく(当該電池の容量劣化の進行が速くなる)ことがわかる。
これにより、例えば、電池容量が単に推定値よりも小さくなったことをもって電池に異常を生じたと誤判定することが避けられる。また、上記逆転を生ずる時点以降は電池の容量劣化が速くなるから、そのことを踏まえて当該電池の寿命(電池の交換時期)を精度良く決定することが可能になる。或いは、当該時点以降の電池の充放電の制御を変更して電池寿命を伸ばすことが可能になる。
上記dQ/dV又はdV/dQの算出は、当該電池のSOCが92%以上の高いSOC範囲において行なうこと、或いは当該電池の満充電電圧の90%以上の高い電圧範囲において行なうことが、上記逆転の検出のために適切である。この逆転を確実に検出する上では、SOCが95%以上の高SOC範囲、或いは満充電電圧の95%以上の高電圧範囲で上記算出を行なうことが好ましい。
上記診断部は、実際にdQ/dVが増大していく状態から減少していく状態に変わったことをもって、又は実際にdV/dQが減少していく状態から増大していく状態に変わったことをもって、上記逆転を検出するものであっても、充電回数の増大に伴ってdQ/dVが増大していくデータ、又は充電回数の増大に伴ってdV/dQが減少していくデータを用いて算出される回帰曲線を外挿することによって、上記逆転を検出する(上記逆転時期を予測する)ものであってもよい。
また、ここに開示するリチウムイオン電池の制御装置は、正極と負極の初期容量が相違し、該正極及び負極のうちの初期容量が大きい一方の電極の容量劣化の進行が他方の電極の容量劣化の進行よりも速いリチウムイオン電池を対象とし、
請求項1記載の検出部、算出部及び診断部を備えるとともに、上記リチウムイオン電池の充放電を制御する制御部を備え、
上記制御部は、上記診断部によって上記逆転が検出されたときに、当該逆転を生ずる時点以降の上記充放電の制限を当該時点前に比べて厳しくすることを特徴とする。
請求項1記載の検出部、算出部及び診断部を備えるとともに、上記リチウムイオン電池の充放電を制御する制御部を備え、
上記制御部は、上記診断部によって上記逆転が検出されたときに、当該逆転を生ずる時点以降の上記充放電の制限を当該時点前に比べて厳しくすることを特徴とする。
先に述べたとおり、dQ/dV又はdV/dQについて上記逆転を生ずると、それ以降の電池の容量劣化の進行は、容量劣化の進行が速い一方の電極に支配される。従って、当該逆転後の電池の充放電制御を逆転前と同じ条件で継続すると、電池の容量劣化の進行が速くなる。これに対して、上記制御装置によれば、上記逆転を生ずる時点が検出されたときに、当該時点以降の上記充放電の制限を当該時点前に比べて厳しくするから、電池の容量劣化の進行が速くなることが抑えられ、該電池の長命化に有利になる。充放電の制限を厳しくするとは、例えば、満充電電圧を下げる、充放電電圧を下げる、或いは単位時間当たりの充放電電流値を下げる、すなわち、当該電池の使用制限をすることを意味する。
上記制御装置の好ましい実施形態では、上記dQ/dV又はdV/dQについての上記逆転を生ずると見込まれる標準逆転時期が予め設定されており、上記制御部は、上記リチウムイオン電池が上記標準逆転時期まで使用された後に上記逆転を生ずることが上記診断部によって検出されたときは、当該逆転を生ずる時点以降の上記リチウムイオン電池の充放電を第1の基準で制限し、上記リチウムイオン電池が上記標準逆転時期まで使用される前に上記逆転を生ずることが上記診断部によって検出されたときは、当該逆転を生ずる時点以降の上記リチウムイオン電池の充放電を上記第1の基準よりも厳しい第2の基準で制限することを特徴とする。
リチウムイオン電池が上記標準逆転時期まで使用される前に上記逆転を生ずるケースとしては、初期容量が小さい電極の容量劣化の進行が想定よりも遅いケースと、初期容量が大きい電極の容量劣化の進行が想定よりも速いケースが考えられる。仮に後者のケースであれば、電池の容量劣化の進行が想定よりも速いということであるから、フェイルセーフの観点からは、このときは、当該逆転を生ずる時点以降の電池の充放電を第1の基準よりも厳しい第2の基準で制限し、電池が短命になることを防止するものである。
本発明に係るリチウムイオン電池の診断装置によれば、充電回数の増大に伴ってdQ/dVが増大していく状態から減少していく状態への逆転、又は充電回数の増大に伴ってdV/dQが減少していく状態から増大していく状態への逆転を検出するから、当該電池の容量劣化速度が変化する時点を把握することができ、電池の容量劣化状態についての誤判定防止、当該電池の寿命の精度良い判定、或いは、当該電池の延命など、電池の利用に有利になる。
また、本発明に係るリチウムイオン電池の制御装置によれば、上記逆転が検出されたときに、当該逆転を生ずる時点以降の電池の充放電の制限を当該時点前に比べて厳しくするから、電池の不慮の容量ダウン防止ないしは電池の延命に有利になる。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
<車両用電源制御装置>
図1は車両用電源制御装置の電気的構成を示す回路図である。この車両は、ガソリンエンジン(以下、単に「エンジン」という)から動力を得て発電する通常発電と車両減速時の減速回生発電とが可能である発電機としてのB−ISG(ベルト駆動式インテグレーテッド・スタータ/ジェネレータ)1と、B−ISG1と電気的に接続され、B−ISG1で発電された電力を蓄えるバッテリ2及びリチウムイオン電池(LiB)3と、B−ISG1で発電された電力を降圧するDC/DCコンバータ4と、電力を消費する各種電装品からなる電気負荷5と、エンジンの始動時に駆動されてエンジンをクランキングするスタータ6とを備えている。
図1は車両用電源制御装置の電気的構成を示す回路図である。この車両は、ガソリンエンジン(以下、単に「エンジン」という)から動力を得て発電する通常発電と車両減速時の減速回生発電とが可能である発電機としてのB−ISG(ベルト駆動式インテグレーテッド・スタータ/ジェネレータ)1と、B−ISG1と電気的に接続され、B−ISG1で発電された電力を蓄えるバッテリ2及びリチウムイオン電池(LiB)3と、B−ISG1で発電された電力を降圧するDC/DCコンバータ4と、電力を消費する各種電装品からなる電気負荷5と、エンジンの始動時に駆動されてエンジンをクランキングするスタータ6とを備えている。
B−ISG1は、プーリベルトを介してエンジンの出力軸と連結されており、エンジンの出力軸と連動して回転するロータを磁界中で回転させることにより発電をする。本例のB−ISG1は、磁界を発生されるフィールドコイルへの印加電流の増減に応じて最大25Vまでの範囲で発電電力を調節することが可能である。車両の減速時には、エンジンへの燃料供給及び点火はなく、エンジンがエンジンブレーキとして機能する一方、B−ISG1が発電機として機能し、回生制動が行なわれる。また、B−ISG1には、発電された交流電力を直流電力に変換する整流器が内蔵されている。つまり、B−ISG1で発電された電力は、この整流器で直流に変換された後に各部に送電される。逆に、B−ISG1は、LiB3から電力の供給を受けることでスタータとして動作してエンジンを始動させることができる。
バッテリ2は、車両用の蓄電装置として一般的な公称電圧12Vの鉛バッテリである。このようなバッテリ2は、化学反応によって電気エネルギを蓄えるものであるため、急速な充放電には不向きであるが、充電容量を確保し易いため、比較的多量の電力を蓄えることができるという特性がある。
LiB3は、基本単位であるリチウムイオンバッテリセルを複数個連結して大容量化したもので、最大25Vまで充電することが可能である。このようなLiB3は、バッテリ2とは異なり、リチウムイオンの物理的な吸着によって電気を蓄えるものであるため、比較的急速な充放電が可能で、内部抵抗も少ないという特性がある。
DC/DCコンバータ4は、内蔵するスイッチング素子のON/OFF(スイッチング動作)によって電圧を変化させるスイッチング方式のものである。なお、本実施形態において、DC/DCコンバータ4は、B−ISG1又はLiB3の側から電気負荷5又はバッテリ2の側に(つまり図中左側から右側に)供給される電力の電圧をスイッチング動作により降圧する機能を有しているが、これ以外の機能、例えば上記とは反対方向への(つまり図中右側から左側への)電力の供給を許容したり、電圧を昇圧したりする機能は有していない。
B−ISG1とLiB3とは給電用の第1ライン7を介して互いに接続されている。第1ライン7からは第2ライン8が分岐しており、この第2ライン8の途中にDC/DCコンバータ4が介設されている。第2ライン8からは第3ライン9が分岐しており、この第3ライン9を介してバッテリ2と第2ライン8とが互いに接続されている。第3ライン9からは第4ライン10が分岐しており、この第4ライン10を介してスタータ6とバッテリ2とが互いに接続されている。
第1ライン7における第2ライン8との分岐点からLiB3までの間の部位には、B−ISG1とLiB3との接続を断続するためのLiB遮断リレー12が設けられている。LiB遮断リレー12は、B−ISG1からLiB3への給電を許可するオン状態(閉:接続状態)と、同給電を遮断するオフ状態(開:遮断状態)とに切り替え可能とされている。
第1ライン7からは第2ライン8と並列にバイパスライン11が分岐しており、このバイパスライン11はDC/DCコンバータ4よりも出力側に位置する第2ライン8の途中部に接続されている。つまり、バイパスライン11は、B−ISG1と電気負荷5とをDC/DCコンバータ4を介さずに接続するとともに、バッテリ2とLiB3とをDC/DCコンバータ4を介さずに接続するものである。これらの接続を断続するために、バイパスライン11にはバイパスリレー13が設けられている。バイパスリレー13は、バイパスライン11を通じた(DC/DCコンバータ4をバイパスした)給電を許可するオン状態(閉:接続状態)と、同給電を遮断するオフ状態(開:遮断状態)とに切り替え可能とされている。
電気負荷5には、ドライバによるステアリング操作を電気モータ等の動力を用いてアシストする電動式のパワーステアリング機構(以下、「EPAS」と略称する)21の他、エアコン22、オーディオ23等が含まれている。これらEPAS21、エアコン22、オーディオ23等の電気負荷は、DC/DCコンバータ4が設けられた第2ライン8か、又はDC/DCコンバータ4が設けられていないバイパスライン11を介して、第1ライン7と接続されている。
本実施形態の電気負荷5には、EPAS21等の電気負荷以外に、グロープラグ26も含まれている。グロープラグ26は、エンジンの冷間始動時に通電加熱によりエンジンの燃焼室を温めるためのヒータである。グロープラグ26は、スタータ6と並列にバッテリ2に接続されているが、PTCヒータ25は、通電加熱により室内を暖房するためのヒータであり、最大25Vでも安定して作動するので、DC/DCコンバータ4に対してB−ISG1及びLiB3側に配置されている。
<制御系統>
図2に制御系統をブロック図で示すように、上述したB−ISG1、DC/DCコンバータ4、スタータ6、LiB遮断リレー12、バイパスリレー13、電気負荷5(EPAS21、エアコン22、オーディオ23、…)等の部品は、各種信号線を介してコントローラ30と接続されており、コントローラ30からの指令に基づき制御される。コントローラ30は、従来周知のCPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータであり、後述するLiB診断・制御装置の「検出部」、「算出部」、「補助充電部」、「診断部」及び「制御部」を構成する。
図2に制御系統をブロック図で示すように、上述したB−ISG1、DC/DCコンバータ4、スタータ6、LiB遮断リレー12、バイパスリレー13、電気負荷5(EPAS21、エアコン22、オーディオ23、…)等の部品は、各種信号線を介してコントローラ30と接続されており、コントローラ30からの指令に基づき制御される。コントローラ30は、従来周知のCPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータであり、後述するLiB診断・制御装置の「検出部」、「算出部」、「補助充電部」、「診断部」及び「制御部」を構成する。
また、コントローラ30は、車両に設けられた各種センサ類と信号線を介して接続されている。本実施形態の車両には、電圧センサSN1、電流センサSN2、スタートスイッチセンサSN3、及び温度センサSN4等が設けられており、これらのセンサ類により検出された情報がコントローラ30に逐次入力されるようになっている。
電圧センサSN1は、図1にも示すように、LiB3の電圧を検出するセンサである。電流センサSN2は、図1にも示すように、LiB3の電流を検出するセンサである。スタートスイッチセンサSN3は、エンジンを始動又は停止する際にドライバにより操作されるイグニッションキーがエンジン始動位置に操作されたことを検出するセンサである。温度センサSN4は、ラジエータの水温を検出するセンサである。
コントローラ30は、各センサ類SN1〜SN4からの入力情報に基づいて、B−ISG1による電力発電量及びスタータとしての動作、DC/DCコンバータ4による降圧動作、電気負荷5及びスタータ6の駆動/停止、リレー12,13のオン/オフ操作等を制御するとともに、LiB3の容量劣化状態の診断及びLiB3の充放電の制御を行なう。
<リチウムイオン電池(LiB)の診断・制御>
[リチウムイオン電池の容量劣化について]
リチウムイオン電池の容量劣化は容量維持率ηの減少として捉えることができる。図3にリチウムイオン電池の正極容量及び負極容量の経年劣化をグラフで概略的に示す。一般に、リチウムイオン電池は、正極リッチ又は負極リッチのいずれかで製造されており、正極及び負極の初期容量は相違する。また、正極及び負極の容量維持率は互いに独立に経年劣化する。図3は正極リッチで且つ正極の容量劣化の進行が負極の容量劣化の進行よりも速いケースである。このケースでは、リチウムイオン電池の使用開始からある期間を経過した時点Pで、正極と負極の実容量の大きさが逆転している。リチウムイオン電池の容量維持率は、正極及び負極のうち容量が低い方に制限される。すなわち、図3のケースでは、リチウムイオン電池の容量劣化については、その使用開始からP時点までは負極容量の劣化が支配的となり、P時点以降は正極容量の劣化が支配的となる。
[リチウムイオン電池の容量劣化について]
リチウムイオン電池の容量劣化は容量維持率ηの減少として捉えることができる。図3にリチウムイオン電池の正極容量及び負極容量の経年劣化をグラフで概略的に示す。一般に、リチウムイオン電池は、正極リッチ又は負極リッチのいずれかで製造されており、正極及び負極の初期容量は相違する。また、正極及び負極の容量維持率は互いに独立に経年劣化する。図3は正極リッチで且つ正極の容量劣化の進行が負極の容量劣化の進行よりも速いケースである。このケースでは、リチウムイオン電池の使用開始からある期間を経過した時点Pで、正極と負極の実容量の大きさが逆転している。リチウムイオン電池の容量維持率は、正極及び負極のうち容量が低い方に制限される。すなわち、図3のケースでは、リチウムイオン電池の容量劣化については、その使用開始からP時点までは負極容量の劣化が支配的となり、P時点以降は正極容量の劣化が支配的となる。
従って、上記正極と負極の実容量(残容量)の逆転時点Pを検出することができれば、リチウムイオン電池の劣化状態についての誤判定の防止、電池の残寿命の判定、電池の適切な制御等に有利になる。
[SOC−dQ/dV特性線の充放電サイクルの増大に伴う変化]
図4は実施形態に係るリチウムイオン電池のSOCとdQ/dVとの関係であるSOC−dQ/dV特性線の、充放電サイクルの増大に伴う変化を示す。dQ/dVは、電池電圧Vの変化量dVに対する電池容量Qの変化量dQの割合である。図4によれば、充放電サイクルが増大するに従って、基本的にはdQ/dVが次第に小さくなっているが、SOCが少なくとも93%を超える高SOC範囲ではdQ/dVが必ずしも小さくなっていない。
図4は実施形態に係るリチウムイオン電池のSOCとdQ/dVとの関係であるSOC−dQ/dV特性線の、充放電サイクルの増大に伴う変化を示す。dQ/dVは、電池電圧Vの変化量dVに対する電池容量Qの変化量dQの割合である。図4によれば、充放電サイクルが増大するに従って、基本的にはdQ/dVが次第に小さくなっているが、SOCが少なくとも93%を超える高SOC範囲ではdQ/dVが必ずしも小さくなっていない。
そこで、上記高SOC範囲でのSOC−dQ/dV特性線をみると、図5に充放電サイクル0cy−1950cyのSOC−dQ/dV特性線を示すように、0cyから1700cyまでは、充放電サイクルの増大するに伴って、dQ/dVが次第に大きくなっている。1950cyになると、dQ/dVが1700cyよりも少し小さくなっている。一方、図6に上記高SOC範囲での充放電サイクル2200cy−3300cyのSOC−dQ/dV特性線を示すように、2690cyと2800cyの間で逆転が見られるものの、充放電サイクルの増大するに伴って、dQ/dVが次第に小さくなっている。
図5及び図6によれば、当該リチウムイオン電池の場合は、0cyから充放電サイクルの増大するに伴ってdQ/dVが次第に大きくなっていき、1700cyないし1950cy付近でdQ/dVがピークになり、それ以降は充放電サイクルの増大するに伴ってdQ/dVが次第に小さくなっている。すなわち、上記高SOC範囲では、充放電サイクルが増大していくとき、dQ/dVが増大していく状態から減少していく状態への逆転が見られる。
図7は実施形態に係るリチウムイオン電池のSOCが95%であるときのdQ/dV、並びに96%であるときのdQ/dVの、充放電サイクルの増大に伴う変化特性(経時変化)を示す。同図によれば、充放電サイクルの増大に伴って、dQ/dVが次第に増大していき、1800cy付近でピークになり、その後は充放電サイクルの増大に伴ってdQ/dVが次第に減少していることがわかる。
なお、図4乃至図7のデータはリチウムイオン電池の充放電を該電池の劣化を生じにくい温度条件(20℃付近)で行なった場合のものである。これよりも充放電時の温度を低くした場合、或いは高くした場合は、いずれにおいても、dQ/dVがピークになる充放電サイクル数は少なくなる。
[上記逆転を生ずる理由の検討]
図8にリチウムイオン電池のSOCと正極及び負極の開放電位との関係の一例を示す。充電していくと、正極電位は上昇していく一方、負極電位は降下していく。正極電位と負極電位の差が電池電圧である。予め設定した上限電圧になると、正極電位の上昇及び負極電位の降下が停止するが、上限電圧での正極電位及び負極電位は電池の容量劣化によって推移する。
図8にリチウムイオン電池のSOCと正極及び負極の開放電位との関係の一例を示す。充電していくと、正極電位は上昇していく一方、負極電位は降下していく。正極電位と負極電位の差が電池電圧である。予め設定した上限電圧になると、正極電位の上昇及び負極電位の降下が停止するが、上限電圧での正極電位及び負極電位は電池の容量劣化によって推移する。
正極リッチの場合、電池が劣化していない初期状態(例えば電池製造直後の状態)のときの上限電圧付近では、正極電位はSOCの変化に対する電位変化の勾配が小さい「1」位置となり、負極電位は当該勾配が大きい「1」位置となる。すなわち、図9(A)に模式的に示すように、電池電圧VがΔVだけ変化するとき、正極電位は小さな勾配で変化し、負極電位は大きな勾配で変化する。
ここに、図8から明らかなように、当該勾配が大きくなるほど、電極電位が変化するときの電極容量の変化量が小さくなる。従って、図10に示すように、電池電圧VがΔVだけ変化するときの電池容量Qの変化量ΔQは、正極電位及び負極電位各々の上記勾配に応じて変化する面積(グレー部分)に対応するとみなすことができる。要するに、当該勾配が大きくなるほどdQ/dVが小さくなる。
電池の劣化が進むと、図8に示すように、上限電圧付近の正極電位及び負極電位は上記「1」位置から「2」位置、「3」位置へと次第にシフトしていく。
「2」位置に近くなると、図9(B)に示すように、正極電位の勾配は「1」位置よりも若干大きくなる程度であまり変わらず、負極電位の勾配は、「1」位置よりも小さくなる。従って、「2」位置の手前では、上記ΔQは、「1」位置よりも大きくなる。
「2」位置を超えると、図9(C)に示すように、正極電位の勾配が大きくなっていくが、負極電位の勾配は、「2」位置よりもさらに小さくなる。従って、「2」位置に近いところでは、ΔQは、「2」位置手前と殆ど変わらない。そうして、「3」位置になると、図9(D)に示すように、負極電位の勾配はさらに小さくなるが、正極電位の方は勾配が大きくなる。従って、ΔQは、「1」位置と同様に大きくなる。
以上のように、電池の上限電圧付近では、電池電圧VがΔVだけ変化するときの電池容量Qの変化量ΔQは、電池の初期状態から該電池の劣化が進むに従って次第に大きくなっていくが、途中で逆転して、電池の劣化が進むに従って次第に小さくなっていく。
そうして、図8及び図9(A)〜(D)から明らかなように、初期状態の「1」位置から「2」位置に至るまでは、負極の容量劣化に伴って負極電位の上記勾配が変化することに起因して、上記ΔQが次第に大きくなっているから、負極容量が電池容量を支配している、換言すれば、負極の容量劣化が電池のdQ/dVを支配していることがわかる。一方、「2」位置から「3」位置までは、正極の容量劣化に伴って正極電位の勾配が変化することに起因して、上記ΔQが次第に大きくなっているから、正極容量が電池容量を支配している、換言すれば、正極の容量劣化が電池のdQ/dVを支配していることがわかる。
以上によれば、図5乃至図7に示すように、高SOC範囲において、充放電サイクルが増大していくとき、dQ/dVが増大していく状態から減少していく状態への逆転が見られるのは、電池容量の支配が負極から正極に入れ替わるためであるということができる。従って、当該逆転を検出することにより、電池の容量劣化特性の変化、すなわち、正極と負極の実容量の大きさが逆転して電池の容量劣化の進行が速くなる時点Pを捉えることができることになる。
図11は負極リッチの場合の電池の容量劣化に伴う電池上限電圧での電極電位の推移を示す。負極リッチの場合は、上記初期状態のときの上限電圧付近では、正極電位はSOCの変化に対する電位変化の勾配が大きい「1」位置となり、負極電位は当該勾配が小さい「1」位置となる。すなわち、図12(A)に模式的に示すように、電池電圧VがΔVだけ変化するとき、正極電位は小さな勾配で変化し、負極電位は大きな勾配で変化する。
電池の劣化が進むと、上限電圧付近の正極電位及び負極電位は上記「1」位置から「2」位置、「3」位置へと次第にシフトしていく。
「2」位置に近くなると、図12(B)に示すように、正極電位の勾配は「1」位置よりも小さくなる一方、負極電位の勾配は、「1」位置よりも若干大きくなる程度であまり替わらない。従って、「2」位置の手前では、上記ΔQは、「1」位置よりも大きくなる。
「2」位置を超えると、図12(C)に示すように、正極電位の勾配はさらに小さくなっていく一方、負極電位の勾配は、「2」位置よりも少し大きくなる。従って、「2」位置に近いところでは、ΔQは、「2」位置手前と殆ど変わらない。そうして、「3」位置になると、図12(D)に示すように、正極電位の勾配はさらに小さくなるが、負極電位の方は勾配が大きくなる。従って、ΔQは、「1」位置と同様に大きくなる。
以上のように、電池の上限電圧付近では、電池電圧VがΔVだけ変化するときの電池容量Qの変化量ΔQは、電池の劣化が進むに従って次第に大きくなっていくが、途中で逆転して、電池の劣化が進むに従って次第に小さくなっていく。すなわち、高SOC範囲においては、充放電サイクルが増大していくとき、dQ/dVが増大していく状態から減少していく状態への逆転を生じ、充電サイクルの増大に伴うdQ/dVの変化の傾向は正極リッチと同じである。
従って、負極リッチの場合も、充電サイクルの増大に伴ってdQ/dVが増大していく状態から減少していく状態への逆転を検出することにより、正極と負極の実容量の大きさが逆転して電池の容量劣化の進行が速くなる時点Pを捉えることができることになる。
[LiBの診断・制御装置]
LiB診断・制御装置は、以上を踏まえて、LiB3の容量劣化状態を診断し、該LiB3を制御するように構成されている。すなわち、この診断・制御装置は、LiB3のSOCが充電によって所定の高SOC範囲になった否かを検出する検出部、SOCが上記高SOC範囲になったときの充電又は放電に伴うdQ/dVを算出する算出部、dQ/dVに基づいてLiB3の容量劣化状態を診断する診断部、並びに当該診断に基づいてLiB3の充放電を制御する制御部を備えている。さらに、当該診断・制御装置は、補助充電部を備えている。以下、当該診断・制御装置を具体的に説明する。
LiB診断・制御装置は、以上を踏まえて、LiB3の容量劣化状態を診断し、該LiB3を制御するように構成されている。すなわち、この診断・制御装置は、LiB3のSOCが充電によって所定の高SOC範囲になった否かを検出する検出部、SOCが上記高SOC範囲になったときの充電又は放電に伴うdQ/dVを算出する算出部、dQ/dVに基づいてLiB3の容量劣化状態を診断する診断部、並びに当該診断に基づいてLiB3の充放電を制御する制御部を備えている。さらに、当該診断・制御装置は、補助充電部を備えている。以下、当該診断・制御装置を具体的に説明する。
検出部は、LiB3がB−ISG1の減速回生発電によって充電されたとき、電圧センサSN1から得られる電池電圧Vに基づいてSOCを取得し、該SOCが所定SOCo以上の高SOC範囲になったか否かを検出する。ここに、高SOC範囲とは、上記dQ/dVの漸増から漸減への逆転の検出に適したSOC範囲であり、例えば、SOCが92%以上(好ましくは95%以上)のSOC範囲である。なお、検出部は、LiB3の電池電圧Vが所定電圧以上の高電圧範囲になったか否かを検出するものであってもよく、その場合の高電圧範囲とは、電池電圧Vが、例えば、LiB3の満充電電圧の90%以上(好ましくは95%以上)の電圧範囲である。
算出部は、LiB3の放電時に電圧センサSN1及び電流センサSN2から電池電圧V及び電流Iを取得し、電池電圧Vの変化量dVと電池容量Qの変化量dQを算出し、これらに基づいてdQ/dVを算出する。本実施形態の算出部は、さらに、上記減速回生発電による充電回数RNが規定回数RNoに達するたびに、該規定回数RNoの間に得られたdQ/dVの平均値を算出する。例えば、規定回数RNoが100回であり、この100回の間にdQ/dVが40回算出されたときは、その40回分のdQ/dVの平均値(相加平均値)を算出することになる。
また、算出部は、LiB3が所定期間Po使用されたときは、以後の上記平均値を算出するための上記規定回数RNoを少なくする(例えば、半減する。)。ここに、上記所定期間Poとしては、当該LiB3の正極と負極の実容量の大きさが逆転すると予測される標準逆転時期までの使用期間よりも少し短い期間が設定される。端的に言えば、上記標準逆転時期に近づいたら、上記規定回数RNoを少なくするということである。上記標準逆転時期は予め設定されてROMに記憶される。
補助充電部は、上記減速回生発電による充電が終了した時点のSOCが所定SOCo以上の高SOC範囲になっていないことが、連続して所定回数CNo(例えば、10回)連続して生じたとき、エンジンによってB−ISG1を駆動することによってLiB3の充電を行なう。このエンジンによるB−ISG1の発電は、SOCが所定SOCo以上になった時点で終了する。すなわち、減速回生発電による充電ではSOCがSOCo以上にならないことが連続して所定回数CNoあったときは、エンジン動力による発電によってSOCをSOCo以上に上昇させてdQ/dVを算出できるようにするものである。
また、補助充電部は、LiB3が所定期間Po使用されたときは、以後のエンジンによってB−ISG1を駆動するための上記所定回数CNoを少なくする(例えば半減する)。当該所定期間Poは、上記算出部の上記規定回数RNoを少なくする契機となる所定期間Poと同じ期間を採用することができる。すなわち、上記標準逆転時期に近づいたら、上記所定回数CNoを少なくするものである。
診断部は、上記dQ/dVの平均値の今回値と前回値とを比較することにより、LiB3の充電回数の増大に伴ってdQ/dVが次第に増大していく状態から次第に減少していく状態への逆転を生じたか否かを検出する。そして、当該逆転を検出したとき、当該逆転時点で正極と負極の実容量の大きさが逆転した、すなわち、LiB3の容量劣化の進行が速くなったと判定する。
制御部は、上記診断部によって上記逆転が検出されたときに、当該逆転時点P以降のLiB3の充放電の制限を当該時点前に比べて厳しくする。ここに、充放電の制限は、満充電電圧の低減、充放電電圧の低減、及び単位時間当たりの充放電電流値の低減という3つの制限態様から選択されるいずれか一つを、又は二以上を組み合わせて実行する。
また、制御部は、上記逆転検出時期に応じて上記充放電の制限の厳しさの度合を変更する。すなわち、LiB3が上記標準逆転時期まで使用された後(標準逆転時期を経過した後)に上記逆転が検出されたときは、当該逆転時点P以降のLiB3の充放電を第1の基準で制限し、LiB3が上記標準逆転時期まで使用される前に上記逆転が検出されたときは、当該逆転時点P以降のLiB3の充放電を上記第1の基準よりも厳しい第2の基準で制限する。例えば、第1の基準では、上記3つの制限態様のうちのいずれか一つでもって上記充放電を制限し、第2の基準では、上記3つの制限態様のうちから選ばれる複数の制限態様を組み合わせて上記充放電を制限する。
[LiBの診断・制御のフロー]
図13に減速回生時のdQ/dVの算出フローを示す。スタート後のステップS1で減速回生条件(車両速度が減速状態であること、燃料噴射カット中であること等)が成立しているか否かが判定される。減速回生条件が成立するときは、ステップS2に進んで、減速回生によるRiB3の充電回数RNをカウントするカウンタのインクリメントが行なわれる。次いで、ステップS3でB−ISG1による減速回生発電によってLiB3への充電が行なわれる。
図13に減速回生時のdQ/dVの算出フローを示す。スタート後のステップS1で減速回生条件(車両速度が減速状態であること、燃料噴射カット中であること等)が成立しているか否かが判定される。減速回生条件が成立するときは、ステップS2に進んで、減速回生によるRiB3の充電回数RNをカウントするカウンタのインクリメントが行なわれる。次いで、ステップS3でB−ISG1による減速回生発電によってLiB3への充電が行なわれる。
ステップS3に続くステップS4では、LiB3のSOCが所定SOCo以上になっているか否かが判定される。SOC≧SOCoであるときは、ステップS5に進んで後述の回数CNのカウンタが零にリセットされ、続くステップS6でdQ/dVが算出される。次いで、ステップS7では減速回生による充電回数RNが規定回数RNoに達したか否かが判定される。RNがRNoに達したときは、ステップS8に進んで、規定回数RNoの間に算出されたdQ/dVの平均値が算出され、続くステップS9で充電回数RNのカウンタが零にリセットされる。
ステップS4において、SOCが所定SOCoに達していないときは、ステップS10に進んで、減速回生が終了したか否かが判定される。減速回生が未終了であるときはステップS3に戻る。減速回生が終了しているときはステップS11に進んで、連続してSOCが所定SOCoに達しなかった(SOC<SOCo)回数CNをカウントするカウンタのインクリメントが行なわれる。次いで、ステップS12で当該SOC<SOCoの連続回数CNが所定回数CNoに達したか否かが判定される。CNがCNoに達したときは、ステップS13に進んで、B−ISG1のエンジン動力による発電によってLiB3への充電が行なわれる。
図12にdQ/dV平均値算出のための規定回数RNo、並びにエンジン動力による発電を行なうための所定回数CNoの設定フローを示す。スタート後のステップA1でRiB3の使用年月が所定期間Poを経過したか否かが判定される。所定期間Poを経過していないときは、ステップA2に進んで、規定回数RNoは「100」に、所定回数CNoは「10」にそれぞれ設定される。所定期間Poを経過しているときは、ステップA3に進んで、規定回数RNoは「50」に、所定回数CNoは「5」にそれぞれ設定される。
図13にdQ/dV平均値に基づくLiB3の診断及び制御フローを示す。スタート後のステップB1でdQ/dV平均値の前回値と今回値が比較される。続くステップB2でdQ/dV平均値の減少(今回値が前回値よりも小さい)が判定されると、ステップB3に進んで、正極と負極の実容量の大きさが逆転したと診断される。続くステップS4において、予め設定された標準逆転時期(当該LiB3の正極と負極の実容量の大きさが逆転すると予測される時期)を経過しているか否かが判定される。標準逆転時期を経過しているときはステップB5に進んで、RiB3の充放電が第1の基準で制限される。標準逆転時期を経過していないときはステップB6に進んで、RiB3の充放電が第1の基準よりも厳しい第2の基準で制限される。
上記実施形態によれば、上述の構成により以下の効果が得られる。
RiB3の充放電回数が増大していくときの高SOC範囲でのdQ/dVの変化を監視することによって、該電池の経年劣化に伴って正極と負極の実容量の大きさが逆転する時点を簡便に検出することができる。よって、電池の容量劣化状態についての誤判定防止、当該電池の寿命の精度良い判定、或いは、当該電池の延命など、電池の利用に有利になる。
正極と負極の実容量の大きさが逆転する時点の検出に、減速回生発電による充電回数が規定回数に達するたびに、該規定回数の間に得られる、SOCが所定SOC範囲になったときのdQ/dVの平均値を用いるから、減速回生によってSOCが所定の高SOC範囲まで上昇しないことがあっても、上記逆転時点を高い信頼性をもって検出して電池の診断を行なうことができる。
減速回生発電による充電によってSOCが所定SOCo以上にならないことが連続して所定回数CNo生じたときは、エンジン動力を利用した発電による充電によってSOCを上昇させてdQ/dVを算出するから、診断用データとしてのdQ/dVの平均値の信頼性が高くなり、正極と負極の実容量の大きさが逆転する時点を確実に検出すること、そして、診断の信頼性を高くすることに有利になる。また、エンジン動力による発電は、減速回生発電によってはSOCが所定SOCo以上にならないことが連続して所定回数CNo生じたときのみ限定的に行なうから、車両の燃費の悪化は避けられる。
RiB3の使用によって標準逆転時期が近づいたら、dQ/dV平均値を算出するための規定回数RNoを減ずるから、上記診断のためのデータの抽出頻度が高くなる結果、正極と負極の実容量の大きさが逆転する時点を精度良く検出することができる。
RiB3の使用によって標準逆転時期が近づいたら、エンジン動力による発電を行なうための上記所定回数CNoを減ずるから、dQ/dVが長く算出されない状態になることが避けられ、正極と負極の実容量の大きさが逆転する時点を精度良く検出する上で有利になる。
正極と負極の実容量の大きさが逆転する時点が検出されたとき、当該逆転時点以降のRiB3の充放電の制限を厳しくするから、RiB3の不慮の容量ダウン防止ないしはRiB3の延命に有利になる。RiB3が標準逆転時期まで使用される前に上記逆転を生ずることが検出されたときは、当該時点以降のRiB3の充放電の制限を第2の基準で厳しくするから、RiB3の不慮の容量ダウン防止、すなわち、フェイルセーフになる。
なお、上記実施形態では、RiB3の容量劣化診断及び充放電の制御にdQ/dVを用いたが、電池容量Qの変化量dQに対する上記電池電圧Vの変化量dVの割合であるdV/dQを用いてもよい。この場合は、RiB3の充電回数の増大に伴って上記dV/dQが減少していく状態から増大していく状態への逆転を検出することにより、正極と負極の実容量の大きさの逆転を判定することができる。
また、上記実施形態では、リチウムイオン電池のSOCが所定の高SOC範囲になった否かを検出するようにしたが、リチウムイオン電池の電池電圧Vが所定の高電圧範囲になった否かを検出するようにしてもよい。
3 RiB(リチウムイオン電池)
30 コントローラ(検出部,算出部,診断部,制御部)
30 コントローラ(検出部,算出部,診断部,制御部)
Claims (3)
- 正極と負極の初期容量が相違し、該正極及び負極のうちの初期容量が大きい一方の電極の容量劣化の進行が他方の電極の容量劣化の進行よりも速いリチウムイオン電池の診断装置であって、
上記リチウムイオン電池が充電されたときに、該リチウムイオン電池のSOCが所定の高SOC範囲になった否か、又は該リチウムイオン電池の電池電圧Vが所定の高電圧範囲になった否かを検出する検出部と、
上記検出部によって、上記SOCが上記高SOC範囲になったこと、又は上記電池電圧Vが上記高電圧範囲になったことが検出されたとき、上記電池電圧Vの変化量dVに対する電池容量Qの変化量dQの割合であるdQ/dV、又は電池容量Qの変化量dQに対する上記電池電圧Vの変化量dVの割合であるdV/dQを算出する算出部と、
上記リチウムイオン電池の充電回数の増大に伴って上記dQ/dVが増大していく状態から減少していく状態への逆転、又は上記リチウムイオン電池の充電回数の増大に伴って上記dV/dQが減少していく状態から増大していく状態への逆転を検出し、当該逆転を生ずる時点で上記正極と負極の実容量の大きさが逆転すると判定する診断部とを備えていることを特徴とするリチウムイオン電池の診断装置。 - 正極と負極の初期容量が相違し、該正極及び負極のうちの初期容量が大きい一方の電極の容量劣化速度が他方の電極の容量劣化速度よりも速いリチウムイオン電池の制御装置であって、
請求項1記載の検出部、算出部及び診断部を備えるとともに、上記リチウムイオン電池の充放電を制御する制御部を備え、
上記制御部は、上記診断部によって上記逆転が検出されたときに、当該逆転を生ずる時点以降の上記充放電の制限を当該時点前に比べて厳しくすることを特徴とするリチウムイオン電池の制御装置。 - 請求項2において、
上記dQ/dV又はdV/dQについての上記逆転を生ずると見込まれる標準逆転時期が予め設定されており、
上記制御部は、上記リチウムイオン電池が上記標準逆転時期まで使用された後に上記逆転を生ずることが上記診断部によって検出されたときは、当該逆転を生ずる時点以降の上記リチウムイオン電池の充放電を第1の基準で制限し、上記リチウムイオン電池が上記標準逆転時期まで使用される前に上記逆転を生ずることが上記診断部によって検出されたときは、当該逆転を生ずる時点以降の上記リチウムイオン電池の充放電を上記第1の基準よりも厳しい第2の基準で制限することを特徴とするリチウムイオン電池の制御装置。
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