JP2017221961A - 鋳造成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳造成形品に設けられた突起部に係合する係合部と鋳造成形品の外表面との間に生じる隙間を低減可能である鋳造成形品を提供する。【解決手段】鋳造成形品は、底部11と、底部11の周りを囲む側部12とを有し、底部11と側部12とにより囲まれた空間に物品を収容可能な成形品本体10aと、側部12の外表面から突出する突起部13aとを備え、突起部13aと底部11との間の側部12の外表面は、突起部13a側の領域では、突起部13aから底部11に向かう方向と交差する方向において、外方に向かって凸となっている。【選択図】図7

Description

本発明は、鋳造成形品に関する。
従来、鋳造成形品は、経済的又は機能的な観点から様々な用途で用いられている。特に、金型を用いて形成される金型鋳造成形品は、同じ形状を有する物品を大量に生産することに適している。
例えば、特許文献1及び2では、電子装置を冷却するヒートシンクとして、金型鋳造成形品を用いることが提案されている。
自動車のエンジン等を制御する電子制御装置を冷却するヒートシンクとして、金型鋳造成形品の一つであるダイカストを用いることが行われている。ダイカスト法は、金型に溶融した金属を圧入することにより、高い寸法精度のダイカストを大量に生産することができる。
図1は、従来例のダイカスト法による鋳造成形品を示す図である。図2は、図1に示す鋳造成形品の側面図である。図3は、図1の鋳造成形品にカバー部が接合された状態を示す図である。
鋳造成形品110は、板状の底部111と、底部111の周りを囲む側部112とを有し、底部111と側部112とにより囲まれた空間に電子制御装置140を収容可能な成形品本体110aを備える。底部111は四角形の形状を有し、側部112は、底部111の四角形の形状を形成する各辺に配置される4つの側板部112a〜112dを有し、各側板部112a〜112dが底部111の周りを囲んでいる。
図2において、板状の底部111の面方向と平行な方向をX軸方向とし、X軸と直交する方向をY軸方向とする。
側板部112aは、外表面から突出する一対の突起部113a、113bを有する。一対の突起部113a、113bは、側板部112aにおける底部111とは反対側の端部に配置される。側板部112aと対向する他の側板部112cにも同様に一対の突起部(図示せず)が配置される。
カバー部120は、成形品本体110aの空間を覆うように、鋳造成形品10上に配置される。カバー部120は、一対の突起部113a、113bと係合可能な一対の係合部121a、121bを有する。一対の係合部121a、121bが一対の突起部113a、113bと係合することにより、カバー部120は鋳造成形品110と脱離可能に接合する。
鋳造成形品110の側板部112dの底部側の端部には、外方に突出する第1のブラケット114が配置される。第1のブラケット114は、ビス孔114aを有する。また、側板部112aの底部側の端部には、外方に突出する第2のブラケット115が配置される。第2のブラケット115も、ビス孔115aを有する。鋳造成形品110は、第1のブラケット114のビス孔114a及び第2のブラケット115のビス孔115aそれぞれにビスが挿通されて、自動車の車体等に接合可能である。
特開2014−170855号公報 特開2001−308565号公報
鋳造成形品110は、側板部112aの外表面から突出する一対の突起部113a、113bと、第2のブラケット115を有するので、ダイカスト法を用いて形成する時には、図4(A)に示すような断面形状を有する下側金型160aと、図4(B)に示すような断面形状を有する上側金型160bを用いる。
下側金型160aは、第2のブラケット115を含む鋳造成形品110の下側の部分を形成するために用いられる。上側金型160bは、一対の突起部113a、113bを含む鋳造成形品110の上側の部分を形成するために用いられる。
下側金型160a及び上側金型160bそれぞれの内表面には、金型の取り外しを容易にするために、開放端に向かって拡がるような傾斜が設けられている。
このような金型の内表面の傾斜した形状は、鋳造成形品110の外表面の形状にも転写される。
図5(A)は、図2のX1−X1線拡大断面図の要部である。
図5(A)において、実線は、突起部113aから底部111までのY軸方向に沿った外表面の輪郭を示している。図2に示すように、位置T2は、突起部113a内の位置であり、位置T5は、Y軸方向において突起部113aのすぐ下の位置であり、位置T8は、Y軸方向において底部側の位置である。
位置T2は、突起部113aであるため上側金型160bを用いて形成され、位置T5及び位置T8は、突起部113aの影響を受けずに金型を取り外せるよう下側金型160aを用いて形成される。
図5(A)において、鎖線は、位置T1、位置T4及び位置T7を含み、突起部113aのすぐ横の突起部113b側の側板部112aのY軸方向に沿った外表面の輪郭を示している。Y軸方向において、位置T1は位置T2と同じ位置にあり、位置T4は位置T5と同じ位置にあり、位置T7は位置T8と同じ位置にある。
図5(A)において、位置T5から位置T8にわたるY軸方向の側板部112aの領域は下側金型160aにより形成され、位置T4から位置T7にわたるY軸方向の側板部112aの領域は第2のブラケット115の影響を受けずに金型を取り外せるよう上側金型160bにより形成されるので、傾斜の向きが異なっている。
また、図2に示すように、位置T3、位置T6及び位置T9は、突起部113aのすぐ横の突起部113bとは反対側の側板部112aのY軸方向に沿った外表面の位置を示している。Y軸方向において、位置T3は位置T2と同じ位置にあり、位置T6は位置T5と同じ位置にあり、位置T9は位置T8と同じ位置にある。側板部112aのY軸方向に沿った外表面の輪郭は、位置T3、位置T6及び位置T9においても、図5(A)に示す鎖線と同様の形状を有する。
図6(A)は、図2の位置T1〜T3を通るX2−X2線拡大断面図の要部であり、図6(B)は、図2の位置T4〜T6を通るX3−X3線拡大断面図の要部であり、図6(C)は、図2の位置T7〜T9を通るX4−X4線拡大断面図の要部である。
図6(A)に示すように、Y軸方向における突起部113aの位置では、突起部113は、X軸方向において、外方に向かって凸となっている。
突起部113aと底部111との間の側板部112aの外表面は、突起部113a側の領域(位置T5)では、図6(B)に示すように、X軸方向において、外方に向かって凹となっている。
また、突起部113aと底部111との間の側板部112aの外表面は、底部111側の領域(位置T8)でも、図6(C)に示すように、X軸方向において、外方に向かって凹となっている。
図5(B)及び図6(B)は、カバー部120の係合部121aが、鋳造成形品110の突起部113aと係合した状態を示している。係合部121aの先端部は、位置T4に当接しているので、外方に向かって凹となっている位置T5では、側板部112aの外表面との間に隙間が生じる。
そのため、係合部121aの先端部と側板部112aの外表面との間の隙間に異物が入り込むと、係合部121aが突起部113aから外れるおそれがあった。
本明細書では、鋳造成形品に設けられた突起部に係合する係合部の先端部と鋳造成形品の外表面との間に生じる隙間を低減可能な鋳造成形品を提供することを課題とする。
本明細書に開示する鋳造成形品によれば、底部と、上記底部の周りを囲む側部とを有し、上記底部と上記側部とにより囲まれた空間に物品を収容可能な成形品本体と、上記側部の外表面から突出する突起部と、を備え、上記突起部と上記底部との間の上記側部の外表面は、上記突起部側の領域では、上記突起部から上記底部に向かう方向と交差する方向において、外方に向かって凸となっている。
本明細書に開示する他の鋳造成形品によれば、底部と、上記底部の周りを囲む側部とを有し、上記底部と上記側部とにより囲まれた空間に物品を収容可能な成形品本体と、上記側部の外表面から突出する突起部と、を備え、上記側部の外表面は、上記突起部と上記底部との間の第1領域では、上記突起部側から上記底部に向かうと共に、上記側部の内側に向かって傾斜しており、上記第1領域の両側に隣接する第2領域では、上記底部側から上記側部における上記底部とは反対側の端部に向かうと共に、上記側部の内側に向かって傾斜しており、上記突起部と上記底部との間における上記突起部側の領域では、上記第1領域は、上記第2領域よりも外方に突出している。
上述した本明細書に開示する鋳造成形品によれば、鋳造成形品に設けられた突起部に係合する係合部と鋳造成形品の外表面との間に生じる隙間を低減可能である。
従来例の鋳造成形品を示す図である。 図1に示す鋳造成形品の側面図である。 図1に示す鋳造成形品にカバー部が接合された状態を示す図である。 (A)は、図1の鋳造成形品を形成するのに使用される下部金型の模式的断面図であり、(B)は、図1の鋳造成形品を形成するのに使用される上部金型の模式的断面図である。 (A)は、図2のX1−X1線拡大断面図の要部であり、(B)は、図3のX5−X5線拡大断面図の要部である。 (A)は、図2のX2−X2線拡大断面図の要部であり、(B)は、図2のX3−X3線拡大断面図の要部であり、(C)は、図2のX4−X4線拡大断面図の要部である。 本明細書に開示する鋳造成形品の一実施形態を示す斜視図である。 図7に示す鋳造成形品の側面図である。 図7に示す鋳造成形品の平面図である。 図7に示す鋳造成形品の正面図である。 (A)は、図8のY1−Y1線拡大断面図の要部であり、(B)は、図13のY5−Y5線拡大断面図の要部である。 (A)は、図8のY2−Y2線拡大断面図の要部であり、(B)は、図8のY3−Y3線拡大断面図の要部であり、(C)は、図8のY4−Y4線拡大断面図の要部である。 図7の鋳造成形品にカバー部が接合された状態を示す図である。 図13の要部を示す拡大図である。 図13に示すカバー部を示す斜視図である。 図13に示すカバー部の側面図である。 本実施形態の鋳造成形品が段差のある他の物品の表面に接合された状態を示す図である。 鋳造成形品の変形例の要部(その1)を示す図である。 鋳造成形品の変形例の要部(その2)を示す図である。
以下、本明細書で開示する鋳造成形品の好ましい一実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
図7は、本明細書に開示する鋳造成形品の一実施形態を示す斜視図である。図8は、図7に示す鋳造成形品の側面図である。図9は、図7に示す鋳造成形品の平面図である。図10は、図7に示す鋳造成形品の正面図である。
本実施形態の鋳造成形品10は、ダイカスト法等の金型鋳造法を用いて形成される成形品である。
鋳造成形品10は、電子制御装置等の物品を収容可能な空間を有し、発熱する物品の放熱を促進するヒートシンクとして用いることができる。鋳造成形品10は、金属等の熱伝導率の高い材料を用いて形成されることが好ましい。
鋳造成形品10は、板状の底部11と、底部11の周りを囲む側部12とを有し、底部11と側部12とにより囲まれた空間に物品を収容可能な成形品本体10aを備える。底部11は、平面視して四角形の形状を有し、側部12は、底部11の四角形の形状を形成する各辺に配置される4つの側板部12a〜12dを有し、各側板部が底部11の周りを囲んでいる。
図8に示すように、板状の底部11の面方向と平行な方向をX軸方向とし、X軸と直交する方向をY軸方向とする。
側板部12aは、外表面から突出する一対の突起部13a、13bを有する。一対の突起部13a、13bは、側板部12aにおける底部11とは反対側の端部に配置される。側板部12aと対向する他の側板部12cにも同様に一対の突起部13c、13dが配置される。4つの突起部13a〜13dは、後述するカバー部の係合部と係合する部分である。
側板部12aと側板部12cとの間には、側板部12b及び側板部12dが対向して配置される。側板部12dは、大きな開口部を有しており、成形品本体10aの内部の空間に配置される電子制御装置等の端子等が露出可能になされている。
成形品本体10aの内部の空間は、そこに収納される物品の形状に対応した形状に形成されている。また、成形品本体10aの内部には、収納される物品を固定するためのビス孔が設けられている。
側板部12dの底部側の端部には、側板部12dの外表面から外方に突出する第1のブラケット14が配置される。第1のブラケット14は、ビス孔14aを有する。また、側板部12aにおける底部側の端部には、側板部12aの外表面から外方に突出する第2のブラケット15が配置される。第2のブラケット15も、ビス孔15aを有する。鋳造成形品10は、第1のブラケット14のビス孔14a及び第2のブラケット15のビス孔15aにビスが挿通されて、自動車の車体等に接合可能である。
図7及び図8に示すように、側板部12aには、X軸方向において、一対の突起部13a、13bの間に第2のブラケット15が配置される。側板部12aのY軸方向において、一対の突起部13a、13bと第2のブラケット15とは、両端部に配置される。
4つの突起部13a〜13dと、第1のブラケット14と、第2のブラケット15と、成形品本体10aは、金型鋳造法を用いて一体に形成されている。
鋳造成形品10は、側板部12aの外面から突出する4つの突起部13a〜13dと、第1のブラケット14及び第2のブラケット15を有するので、ダイカスト法を用いて形成する時には、図4(A)に示すような断面形状を有する下側金型と、図4(B)に示すような断面形状を有する上側金型を用いる。
上述したように、下側金型及び上側金型それぞれの内表面には、溶融した金属が冷えて固体になった後に金型の取り外しを容易にするため、開放端に向かって拡がるような傾斜が設けられている。
ここで、鋳造成形品10では、下側金型及び上側金型それぞれの内表面の形状を工夫することにより、鋳造成形品10に設けられた一対の突起部13a、13bに係合するカバー部の係合部の先端部と鋳造成形品10の外表面との間に生じる隙間を低減可能になされている。
図11(A)は、図8のY1−Y1線拡大断面図の要部である。
図11(A)において、実線は、突起部13aから底部11までの側板部12aのY軸方向に沿った外表面の輪郭を示している。図8に示すように、位置S2は、Y軸方向において突起部13a内にある。位置S5は、突起部13aと底部11との間の側板部12aの外表面における突起部側の領域にある。位置S8は、突起部13aと底部11との間の側板部12aの外表面における底部側の領域にある。
位置S2は、上側金型を用いて形成されており、一方、位置S5及び位置S8は、突起部13aの影響を受けずに金型を取り外せるよう下側金型を用いて形成されている。
図11(A)において、鎖線は、位置S1、位置S4及び位置S7を含み、X軸方向において突起部13aのすぐ横の突起部13b側の領域において、側板部12aのY軸方向に沿った外表面の輪郭を示している。Y軸方向において、位置S1は位置S2と同じ位置にあり、位置S4は位置S5と同じ位置にあり、位置S7は位置S8と同じ位置にある。
また、図8に示すように、位置S3、位置S6及び位置S9は、X軸方向において突起部13aのすぐ横の突起部13bとは反対側の領域において、側板部12aのY軸方向に沿った外表面の位置を示している。Y軸方向において、位置S3は位置S2と同じ位置にあり、位置S6は位置S5と同じ位置にあり、位置S9は位置S8と同じ位置にある。側板部12aのY軸方向に沿った外表面の輪郭は、位置S3、位置S6及び位置S9においても、図11(A)に示す鎖線と同様の形状を有する。
図11(A)において、位置S5から位置S8のY軸方向の側板部12aの領域は下側金型により形成され、位置S1から位置S7のY軸方向の側板部12aの領域は、第2のブラケット15の影響を受けずに金型を取り外せるよう位置S4を含み上側金型により形成されるので、傾斜の向きが異なっている。位置S5から位置S8のY軸方向の側板部12aの領域の外表面の輪郭は、位置S4から位置S7のY軸方向の側板部12aの領域の外表面の輪郭と、交差点Pにおいて交差している。
側部12aの外表面は、突起部13aと底部11との間の第1領域(S5〜S8の領域)では、突起部13a側から底部11に向かうと共に、側部12aの内側に向かって傾斜している。一方、第1領域(S5〜S8の領域)の両側に隣接する第2領域(S4〜S7の領域、及びS6〜S9の領域)では、側部12aの外表面は、底部11側から側部12aにおける底部11とは反対側の端部に向かうと共に、側部12aの内側に向かって傾斜している。また、側部12aの外表面は、突起部13aと底部11との間における突起部13a側の領域では、第1領域(S5〜S8の領域)は、第2領域(S4〜S7の領域、及びS6〜S9の領域)よりも外方に突出している。
図12(A)は、図8の位置S1〜S3を通るY2−Y2線拡大断面図の要部であり、図12(B)は、図8の位置S4〜S6を通るY3−Y3線拡大断面図の要部であり、図12(C)は、図8の位置S7〜S9を通るY4−Y4線拡大断面図の要部である。
図12(A)に示すように、Y軸方向における突起部13aの位置では、突起部13aは、X軸方向において、外方に向かって凸となっている。
突起部13aと底部11との間の側板部12aにおける外表面は、突起部13a側の領域(位置S5)では、図12(B)に示すように、X軸方向において、外方に向かって凸となっている。
また、突起部13aと底部11との間の側板部12aにおける外表面は、底部11側の領域(位置S8)では、図12(C)に示すように、X軸方向において、外方に向かって凹となっている。
同様に、突起部13bと底部11との間の側板部12aにおける外表面は、突起部13b側の領域では、X軸方向において、外方に向かって凸となっている。また、突起部13bと底部11との間の側板部12aにおける外表面は、底部11側の領域では、X軸方向において、外方に向かって凹となっている。
次に、上述した外表面の形状を有する側板部12aを備える鋳造成形品10における一対の突起部13a、13bが、カバー部の係合部と係合した状態について、以下に説明する。
図13は、図7の鋳造成形品にカバー部が脱離可能に接合された状態を示す図である。図14は、図13の要部を示す拡大図である。図15は、図13に示すカバー部を示す斜視図である。図16は、図13に示すカバー部の側面図である。
カバー部20は、成形品本体10aの空間を覆うように、鋳造成形品10上に配置される。カバー部20は、鋳造成形品10の突起部13a〜13dと係合可能な係合部21a〜21dを有する。係合部21a〜21dは内側に向けてバネ力が働くよう形成されている。一対の係合部21a、21bが一対の突起部13a、13bと係合し、且つ一対の係合部21c、21dが一対の突起部13c、13dと係合することにより、カバー部20は鋳造成形品10と脱離可能に接合する。
図13及び図14に示すように、カバー部20の係合部21a〜21dが、鋳造成形品10の突起部13a〜13dと係合して、カバー部20が成形品本体10aの空間を覆うように配置される。電子制御装置40の端子部は、鋳造成形品10の側板部12dの開口部から延出している。
図11(B)及び図12(B)は、カバー部20の係合部21aが、鋳造成形品10の突起部13aと係合した状態を示している。図12(B)に示すように、係合部21aの先端部は、バネ力が内側に働くことにより位置S4及び位置S6に接することなく、位置S5に当接しているので、位置S5では、図11(B)に示すように、側板部12aの外表面との間に隙間が生じることが防止される。
係合部21aの先端部の位置は、交差点Pよりも突出部13a側の位置にあることが、係合部21aの先端部と側板部12aの外表面との間に生じる隙間を低減する観点から好ましい。なお、鋳造成形品10では、側板部12cには、一対の突起部13c、13dが配置されるものの、底部側にブラケットは配置されないので、突起部13c、13dと底部11との間の側板部12cの外表面は、下側金型のみを用いて形成される。そのため、突起部13c、13dと底部11との間の側板部12cにおける外表面には段差が生じないように形成できるので、係合部21c、21dの先端部は、側板部12cにおける外表面との間に隙間が生じないようになされている。
次に、鋳造成形品が有するブラケットについて、以下に説明する。
本明細書に開示する鋳造成形品は、車両等の他の物品と接合するための複数のブラケットを備えることが好ましい。複数のブラケットの内の一のブラケットは、他のブラケットよりも剛性の低いことが、複数のブラケットを用いて、鋳造成形品を他の物品と確実に固定する観点から好ましい。
例えば、鋳造成形品が、他の物品の段差のある表面に固定される場合、剛性の低い一のブラケットが変形することにより、段差による影響を吸収して、鋳造成形品と他の物品の表面とが密着するようになされる。
本実施形態では、鋳造成形品10は、第1のブラケット14及び第2のブラケット15を備える。第1のブラケット14は、第2のブラケット15よりも剛性が低い。
第1のブラケット14の長さは、例えば、20mm〜60mmとすることが、上述した観点から好ましい。また、第1のブラケット14の厚さは、5mm〜6mmとすることが、上述した観点から好ましい。
第2のブラケット15の長さ及び厚さは、第1のブラケット14よりも剛性が高くなるように適宜決定され得る。
また、第1のブラケット14のビス孔14aの径は、第2のブラケット15のビス孔15aの径よりも小さいことが好ましい。これにより、他の物品に対して第1のブラケット14を固定する位置の精度を高くできるので、第1のブラケット14の変形を許容しつつ、鋳造成形品10の他の物品に対する固定する位置の精度を高めることができる。
図17は、本実施形態の鋳造成形品が段差のある他の物品の表面に固定された状態を示す図である。
鋳造成形品10は、自動車の車体50の段差50aのある表面に固定されている。第1のブラケット14は、ビス孔14aにビス30aが挿通されて、車体50に接合されており、第2のブラケット15も、ビス孔15aにビス30bが挿通されて、車体50に接合されている。
第1のブラケット14が接合される位置と、第2のブラケット15が接合される位置との間に段差50aがあるので、剛性の低い第1のブラケット14が変形することにより、段差による影響を吸収して、鋳造成形品10の底部11と車体50の表面とが、より密着して固定される。
鋳造成形品10を、自動車の車体50に固定する時には、まず、第1のブラケット14を、ビス孔14aにビス30aを挿通して車体50に接合した後、第2のブラケット15を、ビス孔15aにビス30bが挿通して車体50に接合することにより、第1のブラケット14を変形させることが好ましい。
上述した本実施形態の鋳造成形品10によれば、鋳造成形品に設けられた突起部に係合する係合部と鋳造成形品の外表面との間に生じる隙間を低減可能である。
また、本実施形態の鋳造成形品10によれば、鋳造成形品10の形状と、鋳造成形品10が固定される物品の表面の形状とが対応していなくても、第1のブラケット14が変形することにより、鋳造成形品10を他の物品と確実に固定することができる。
次に、上述した鋳造成形品の変形例を、図18及び図19を参照しながら、以下に説明する。
図18は、鋳造成形品の変形例の要部を示しており、図11(A)に対応する図である。図19(A)〜図19(C)は、鋳造成形品の変形例の要部を示しており、図12(A)〜図12(C)に対応している。
図18に示すように、側部12aの外表面は、突起部13aと底部11との間の第1領域(S5〜S8の領域)では、突起部13a側から底部11に向かうと共に、側部12aの内側に向かって傾斜している。
一方、第1領域(S5〜S8の領域)の両側に隣接する第2領域(S4〜S7の領域、及びS6〜S9の領域)では、側部12aの外表面は、底部11側から側部12aにおける底部11とは反対側の端部に向かうと共に、側部12aの内側に向かって傾斜している。第2領域(S4〜S7の領域、及びS6〜S9の領域)において、側部12aの外表面が側部12aの内側に向かって傾斜する傾きは、上述した実施形態よりも大きくなっている。
また、図18及び図19(C)に示すように、側部12aの外表面は、突起部13aと底部11との間における突起部13a側の領域では、第1領域(S5〜S8の領域)は、第2領域(S4〜S7の領域、及びS6〜S9の領域)よりも外方に突出している。
図19(A)に示すように、Y軸方向における突起部13aの位置では、突起部13aは、X軸方向において、外方に向かって凸となっている。
突起部13aと底部11との間の側板部12aにおける外表面は、突起部13a側の領域(位置S5)では、図19(B)に示すように、X軸方向において、外方に向かって凸となっている。突起部13a側の領域(位置S5)が外方に向かって突出している量は、上述した実施形態よりも大きくなっている。
また、突起部13aと底部11との間の側板部12aにおける外表面は、底部11側の領域(位置S8)では、図19(C)に示すように、X軸方向において、外方に向かって凸となっている。上述した実施形態では、逆に凹になっていたので、本変型例のこの領域の形状は、上述した実施形態とは大きく異なっている。
なお、図19(D)に示すように、突起部13aと底部11との間の側板部12aにおける外表面は、底部11側の領域(位置S8)では、X軸方向において、平坦であってもよい。
本発明では、上述した実施形態の鋳造成形品は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の実施形態が有する構成要件は、他の実施形態にも適宜適用することができる。
例えば、上述した実施形態では、鋳造成形品は、ダイカスト法等の金型鋳造法を用いて形成される成形品であったが、鋳造成形品は鋳造法を用いて形成されていれば、砂型等の他の鋳造法を用いて形成されていてもよい。
また、上述した実施形態では、底部を平面視した形状は四角形であったが、底部は、四角形以外の多角形であってもよい。
更に、上述した実施形態では、突起部と底部との間の側部の外表面は、突起部側の領域では、底部の面方向と平行なX軸方向において、外方に向かって凸となっていたが、厳密にX軸方向と一致していなくてもよく、突起部から底部に向かう方向と交差する方向において、外方に向かって凸となっていればよい。同様に、突起部と底部との間の側部の外表面は、底部側の領域では、底部の面方向であるX軸方向において、突起部から底部に向かう方向と交差する方向において、外方に向かって凹となっていればよい。
10 鋳造成形品
10a 成形品本体
11 底部
12 側部
12a〜12d 側板部
13a〜13d 突起部
14 第1のブラケット
14a ビス孔
15 第2のブラケット
15a ビス孔
20 カバー部
21a〜21d 係合部
30a、30b ビス
40 電子制御装置
50 車体
50a 段差
160a 下側金型
160b 上側金型

Claims (9)

  1. 底部と、前記底部の周りを囲む側部とを有し、前記底部と前記側部とにより囲まれた空間に物品を収容可能な成形品本体と、
    前記側部の外表面から突出する突起部と、
    を備え、
    前記突起部と前記底部との間の前記側部の外表面は、
    前記突起部側の領域では、前記突起部から前記底部に向かう方向と交差する方向において、外方に向かって凸となっている、鋳造成形品。
  2. 前記突起部は、前記側部における前記底部とは反対側の端部に配置される請求項1に記載の鋳造成形品。
  3. 前記底部は、多角形の形状を有し、
    前記側部は、前記底部の多角形の形状を形成する各辺に配置される側板部を有し、各側板部が前記底部の周りを囲んでおり、
    前記突起部が配置される一の側板部における前記底部側の領域に、前記一の側板部の外表面から突出する第2の突起部が配置される請求項2に記載の鋳造成型品。
  4. 前記一の側板部の外表面から突出する第3の突起部を有し、
    前記突起部から前記底部に向かう方向と交差する方向において、前記突起部と前記第3の突起部との間に、前記第2の突起部が配置される請求項3に記載の鋳造成型品。
  5. 前記第3の突起部は、前記一の側板部の前記底部とは反対側の端部に配置され、
    前記第3の突起部と前記底部との間の前記一の側板部の外表面は、
    前記第3の突起部側の領域では、前記第3の突起部から前記底部に向かう方向と交差する方向において、外方に向かって凸となっており、
    前記底部側の領域では、前記第3の突起部から前記底部に向かう方向と交差する方向において、外方に向かって凹となっている、請求項4に記載の鋳造成形品。
  6. 前記突起部及び前記第3の突起部は、前記空間を覆うように配置されるカバー部が有する係合部と係合可能である請求項1〜5の何れか一項に記載の鋳造成形品。
  7. 前記第2の突起部は、前記鋳造成形品を、他の物品に固定するためのブラケットである請求項1〜6の何れか一項に記載の鋳造成形品。
  8. 前記突起部と係合する係合部を有し、前記空間を覆うカバー部が、前記空間を覆うように前記成形品本体上に配置されて前記係合部が前記突起部と係合した時に、前記係合部の先端部が、前記突起部と前記底部との間の前記側部の外表面における前記突起部側の領域において、前記外方に向かって凸となっている部分と当接するようになされている請求項1〜7の何れか一項に記載の鋳造成形品。
  9. 底部と、前記底部の周りを囲む側部とを有し、前記底部と前記側部とにより囲まれた空間に物品を収容可能な成形品本体と、
    前記側部の外表面から突出する突起部と、
    を備え、
    前記側部の外表面は、
    前記突起部と前記底部との間の第1領域では、前記突起部側から前記底部に向かうと共に、前記側部の内側に向かって傾斜しており、
    前記第1領域の両側に隣接する第2領域では、前記底部側から前記側部における前記底部とは反対側の端部に向かうと共に、前記側部の内側に向かって傾斜しており、
    前記突起部と前記底部との間における前記突起部側の領域では、前記第1領域は、前記第2領域よりも外方に突出している鋳造成形品。
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