JP2008230430A - 中空室遮断具 - Google Patents

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欽也 判家
Susumu Nishimoto
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Abstract

【課題】 中空室遮断具において、製造コストの低減に資する技術を提供する。
【解決手段】 本発明の中空室遮断具101は、発泡性基材105と、発泡性基材105を支持するホルダプレート103を有する。ホルダプレート103は、第1のプレート部103aと当該第1のプレート部103aに同一平面上で折り曲げ可能に連接する第2のプレート部103bとを有する。第2のプレート部103bの一方の面に当該面から突出する突部119が設けられ、第1のプレート部103aを中空室Sの壁面に装着する際、突部119が第2のプレート部103bと壁面との間に介在されることで第2のプレート部103bを第1のプレート部103aに対し傾斜状に変形させる構成とした。
【選択図】 図14

Description

この発明は、中空構造物の中空室に配置される中空室遮断具に関する。
車両ピラーに代表される中空構造物は、車両の走行中に、内部の空気振動あるいは中空構造物自体の振動等により異音を発生し易い。そのため、中空構造物の中空室(内部空間)に発泡体を形成することにより振動を低減し、異音の発生を抑える技術が提案されている。こうした発泡体を形成するために中空室遮断具が用いられている。中空室遮断具は、発泡性基材と、当該発泡性基材を支持するホルダ体からなり、中空構造物の中空室に配置後、外部からの加熱によって発泡性基材を発泡させて中空室を遮断するように構成される。このような中空室遮断具は、例えば特開2001−96533号公報(特許文献1)に開示されている。
上記の公開公報には、例えば、センターピラーのロッカーパネルとの接合領域に形成される概ね逆T字形の中空部の遮断用として好適な中空室遮断具が提案されている。ホルダ体は、中空室の内壁水平面に沿って延在する水平部分と、当該水平部分の延在方向両端から中空室の内壁斜面に向って斜め上方へと折れ曲がって延びる傾斜状の延長部分とを備えたホルダプレートによって構成される。このような傾斜状の延長部分は、発泡性基材の発泡時において、発泡体が中空室の隅部にまで行き渡るように誘導することを目的として設定されている。
ところで、上記のホルダプレートは、合成樹脂によって形成されており、成形型を用いて所定形状に成形される。このため、ホルダプレートは、可能な限り単純な形状にしたいという要請がある。しかしながら、従来のホルダプレートは、上述のように水平部分の延在方向両端部に折れ曲がって延びる延長部分を有する形状である。このため、平型に比べて型の削り込み(水平部分から延長部分先端までの高さ寸法に相当する)が深い、見切り線が複雑で型設計に時間が掛かる、脱型がし難く押ピンの数が増える、等の理由で型費が高く付くことになる。すなわち、従来の中空室遮断具は、製造コストが高く付くという点で、なお改良の余地がある。
特開2001−96533号公報
本発明は、上記に鑑み、中空室遮断具において、製造コストの低減に資する技術を提供することをその目的とする。
上記課題を達成するため、各請求項に記載の発明が構成される。本発明の中空室遮断具は、中空構造物の中空室に配置される。本発明に係る中空室遮断具の好ましい形態は、中空室を形成する壁面に装着されるホルダ体と、ホルダ体によって支持される発泡性基材とを有する。ホルダ体は、第1のプレート部と当該第1のプレート部に同一平面上で折り曲げ可能に連接する第2のプレート部とを有するホルダプレートによって構成される。そして、第2のプレート部の一方の面に当該面から突出する突部が設けられ、第1のプレート部を壁面に装着する際、突部が第2のプレート部と壁面との間に介在されることで第2のプレート部を第1のプレート部に対し傾斜状に変形させる変形手段をなすことを特徴としている。
なお、本発明における「中空構造物」としては、典型的には、車両ボディのセンターピラー、ロッカーパネル、ルーフサイドパネル等がこれに該当する。また「第1のプレート部に連接される第2のプレート部」としては、第1のプレート部の端部の一部に単一あるいは複数の第2のプレート部が連接する態様、あるいは第1のプレート部の端部全体に第2のプレート部が連接する態様のいずれも好適に包含する。また、本発明における「折り曲げ可能に連接」とは、典型的には、第1のプレート部と第2のプレート部が薄肉部によって接続される態様がこれに該当するが、薄肉部以外に、脆弱部、スリットあるいはヒンジを設ける態様等を好適に包含する。また、「折り曲げ」の態様としては、第1のプレート部に対し第2のプレート部が所定の角度をつけて延在する態様、あるいは第2のプレート部が弓形のように弧を描くように緩やかな曲線で延在する態様のいずれも好適に包含する。また、本発明における「突部」は、第2のプレート部に一体に形成する態様、第2のプレート部とは別に形成した後、第2のプレート部に取り付ける態様のいずれも好適に包含する。
本発明に係る中空室遮断具の好ましい形態によれば、第1のプレート部と第2のプレートが、中空構造物の中空室内に配置する前の段階では、同一平面上で連接する構成である。したがって、ホルダプレートを樹脂材料から成形型を用いて成形するとすれば、第2のプレート部が第1のプレートに対し傾斜状に変形される前の状態(姿勢)で成形(製造)できる。その結果、成形型の削り込みが浅くて済むとともに、脱型が容易になり、更には見切り線が単純化する等から型費が安価になる。これにより中空室遮断具の製造コストを低減することが可能になる。
本発明の中空室遮断具は、例えば車両ボディにおける、センターピラーのロッカーパネルとの接合領域(逆T字状の交差部)に形成される中空室に配置される。そして第1のプレート部を中空室の壁面に装着する際、第2のプレート部は、壁面と当該第2のプレート部との間に介在される突部に押されて第1のプレート部に対し折り曲げられて傾斜状に変形させられる。そのときの第2のプレート部の変形の程度については、突部の高さを調整することで任意に設定することができる。すなわち、本発明によれば、中空室遮断具を中空室に装着する際に、第2のプレート部および当該第2のプレート部に支持された発泡性基材を、当該発泡性基材の発泡時に発泡体を中空室の隅部にまで十分に行き渡らせることを可能とするための予定された設定位置へと変形させることができる。また、中空室遮断具を中空室内に配置するだけで、別作業を行うことなく第2のプレート部を変形することができるため、中空室遮断具の中空構造物に対する装着作業性を損なうことがない。
本発明に係る中空室遮断具の更なる形態によれば、突部は、第2のプレート部に一体に形成されている。このように一体に形成する構成とすることにより、例えば樹脂材料から成形型を用いてホルダプレートを成形する場合であれば、ホルダプレートの成形時に突部を同時に形成できるため、製作性が向上し、延いては製造コストをより低減することが可能となる。
本発明に係る中空室遮断具の更なる形態によれば、発泡性基材は、第1のプレート部では当該第1のプレート部が装着される壁面と対向する下面側に設けられ、第2のプレート部では突部が突出される面と反対側の上面側の少なくとも一部に設けられている。
本発明によれば、第1のプレート部の下面側に設けられた発泡性基材は、加熱により第1プレート部と壁面の間の空間部分において発泡され、当該空間部分を遮断(封鎖)することができる。一方、第2のプレート部の上面側に設けられた発泡性基材は、当該第2のプレート部の上面にて支持された状態で発泡され、下方への落下を抑えられつつ設定された所定位置へと誘導される。
また、本発明に係る中空室遮断構造は、中空室を有する中空構造物と、中空室内に配置される中空室遮断具と、を有する。中空室遮断具は、中空室の壁面に装着されるホルダ体と、ホルダ体によって支持される発泡性基材と、を有する。ホルダ体は、第1のプレート部と当該第1のプレート部に同一平面上で折り曲げ可能に連接する第2のプレート部とを有するホルダプレートによって構成される。そして中空室の壁面には、第1のプレート部を壁面に装着する際、第2のプレート部と干渉することで当該第2のプレート部を第1のプレート部に対し傾斜状に変形させる立ち上げ部が設けられていることを特徴とする。
なお、本発明における「中空構造物」としては、典型的には、車両ボディのセンターピラー、ロッカーパネル、ルーフサイドパネル等がこれに該当する。また、本発明における「折曲げ可能に連接」とは、典型的には、第1のプレート部と第2のプレート部が薄肉部によって接続される態様がこれに該当するが、薄肉部以外に、脆弱部、スリットあるいはヒンジを設ける態様等を好適に包含する。また、「折り曲げる」態様としては、第1のプレート部に対し第2のプレート部が所定の角度をつけて延在する態様、あるいは第2のプレート部が弓形のように弧を描くように緩やかな曲線で延在する態様のいずれも好適に包含する。また、本発明における「立ち上がり部」は、中空室の壁面に一体に形成する態様、中空室の壁面とは別に形成した後、中空室の壁面に組み付ける態様のいずれも好適に包含する。
本発明に係る中空室遮断構造によれば、中空構造物の中空室内に配置される中空室遮断具は、第1のプレート部と第2のプレートが、中空構造物の中空室内に配置する前の段階では、同一平面上で連接する構成である。したがって、ホルダプレートを樹脂材料から成形型を用いて成形するとすれば、第2のプレート部が第1のプレートに対し傾斜状に変形される前の状態(姿勢)で成形(製造)できる。その結果、成形型の削り込みが浅くて済むとともに、脱型が容易になり、更には見切り線が単純化する等から型費が安価になる。これにより中空室遮断具の製造コストを低減することが可能になる。
また、本発明において、中空構造物が車両ボディにおけるセンターピラーの場合であれば、中空室遮断具は、センターピラーのロッカーパネルとの接合領域(逆T字状の交差部)に形成される中空室に配置される。そして第1のプレート部を中空室の壁面に装着する際、第2のプレート部は、中空室の壁面に設けられた立ち上がり部により押されて第1のプレート部に対し傾斜状に変形させられる。すなわち、本発明によれば、中空室遮断具を中空室内に配置する際に、第2のプレート部および当該第2のプレート部に支持された発泡性基材を、当該発泡性基材の発泡時に発泡体を中空室の隅部にまで十分に行き渡らせることを可能とする所定位置へと変形させることができる。また、中空室遮断具を中空室内に配置するだけで、別作業を行うことなく第2のプレート部を変形することができるため、中空室遮断具の中空構造物に対する装着作業性を損なうことがない。
また、本発明に係る中空室遮断構造の更なる形態では、発泡性基材が発泡することで形成される発泡体を有し、当該発泡された発泡体によって中空室が遮断された構成の車両が提供される。本発明によれば、車両において、発泡体によって中空構造物の内部の空気振動あるいは中空構造物自体の振動を低減し、異音の発生を低下することができる。なお本発明における「遮断」とは、完全な形での遮断は勿論のこと、例えば発泡体の一部に孔が存在するとか、あるいは発泡体と壁面との間に僅かな隙間が存在するような場合であってもこれを包含する。つまり、振動の低減効果、あるいは異音発生の低減効果を奏することが可能な「遮断」であれば足りる。
本発明によれば、中空室遮断具において、製造コストの低減に資する技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施形態に係る中空室遮断具を、図1〜図15を参照しつつ詳しく説明する。図1および図2には本実施の形態に係る中空室遮断具の全体構成が示され、図3および図4には中空室遮断具の一部が拡大して示される。図5および図6には中空室遮断具の構成部材であるホルダプレートが示され、図7および図8にはホルダプレートの一部が拡大して示される。図9および図10には中空室遮断具の構成部材である発泡部材が示され、図11および図12には発泡部材の一部が拡大して示される。図13には中空構造物の中空室壁面に中空室遮断具が配置された状態が示され、図14には配置状態の中空室遮断具の一部が拡大して示される。図15には中空構造物と当該中空構造物の中空室に中空室遮断具が配置された状態が概略で示される。
本実施の形態に係る中空室遮断具101は、図1〜図4に示すように、外部からの加熱によって発泡される概ね平板状の発泡部材105と、当該発泡部材105を支持する概ね平板状のホルダプレート103とを主体として構成され、それらが互いに重なり合うように組み付けられることでアッセンブリとされる。発泡部材105は、本発明における「発泡性基材」に対応し、ホルダプレート103は、本発明における「ホルダ体」に対応する。本実施形態の中空室遮断具101は、図14に示すように、例えば車両ボディの中空構造物を構成するセンターピラー131の、特にロッカーパネル133との連接領域において、箱形の閉じ断面形状を形成する内部空間Sに配置されて使用される。内部空間Sが本発明における「中空室」に対応する。なお、以下の説明においては、便宜上、図1において、左側を前、右側を後、上側を上、下側を下という。
発泡部材105を支持するホルダプレート103は、図5〜図8に示すように、所定の板厚を有する前後方向に長い平板状に形成される。ホルダプレート103は、耐熱性の合成樹脂(熱可塑性樹脂)によって形成されている。ホルダプレート103には、前後方向、すなわち長尺方向(図5および図6において左右方向)の2ヶ所に長尺方向と交差する幅方向に延びる弾性変形が可能な切欠状の薄肉部113(インテグラルヒンジとも呼ばれる)が設けられている。これにより、ホルダプレート103は、長尺方向において、薄肉部113を境にして中央プレート部103aと、当該中央プレート部103aに一体に連接される前後の端部プレート部103bに区分されている。すなわち、中央プレート部103aと2つの端部プレート部103bは、薄肉部113をヒンジ部として上下方向に相対的に折り曲げ可能に連接(接続)されている。中央プレート部103aが本発明における「第1のプレート部」に対応し、端部プレート部103bが本発明における「第2のプレート部」に対応する。
また各端部プレート部103bには、ホルダプレート103の長尺方向と交差する幅方向(図6および図8において上下方向)の一端側に、当該ホルダプレート103の長尺方向に更に突出する平面視で略三角形状の突出プレート部103cが一体に形成されている。この突出プレート部103cは、中空室遮断具101が内部空間Sに配置された状態において、当該内部空間Sの隅部に向って発泡を誘導するべく、当該隅部の形状に対応した形状に設定されている。つまり、内部空間Sの隅部に向って延びる形状とされる。この突出プレート部103cは、図5および図7に示すように、端部プレート部103bに対し上下方向、すなわち板厚方向に発泡部材105の板厚相当分の段差状に設けられる。すなわち、端部プレート部103bの下面(図5および図7において下面側)と突出プレート部103cの上面が概ね面一となるように段差が設定されている。そして突出プレート部103cは、端部プレート部103bに対し、その一部において、ホルダプレート103の延在方向と交差する上下方向(図5および図7において上下方向)に延びる垂直壁115によって接続されている。垂直壁115は端部プレート部103bの下面側に延びており、その上下方向高さが発泡部材105の板厚と概ね同程度に形成されている。
中央プレート部103aの下面側には、ホルダプレート103を内部空間Sの壁面に装着するべく複数のクリップ117が長手方向に適宜間隔を置いて中央プレート部103aと一体に設けられている。クリップ117は、装着すべき内部空間Sの壁面、すなわちロッカーパネル133に形成される取付孔133a(図14参照)に弾性的に係合することによってホルダプレート103を当該ロッカーパネル133に止着可能とされる。なお、クリップ117は、図7に示すように、台座部117aと、当該台座部117aから下方へと突出する脚部117bと、当該脚部117bの先端から折り返し状に延びる弾性係止片117cとを有し、脚部117bが取付孔133aに差し込まれ、弾性係止片117cが取付孔133aの孔縁に係止されることで抜け止めされる。
また、ホルダプレート103の各端部プレート部103bの下面側、すなわちクリップ117の突出面側には、各2つのリブ119が突出されている。このリブ119は、本発明における「突部」に対応する。リブ119は、ホルダプレート103がロッカーパネル133に装着される際、当該ロッカーパネル133に当接することによって押し上げられ、これに伴い端部プレート部103bを中央プレート部103aに対し薄肉部113を境にして上方へ傾斜状に変形させる変形手段を構成している。
またホルダプレート103の中央プレート部103a下面には、当該ホルダプレート103に発泡部材105を取り付ける際に用いられる、複数の位置決めピン112が一体に突出され、端部プレート部103bの下面には、同様にホルダプレート103に発泡部材105を取り付ける際に用いられる、複数の係合突起114が一体に突出されている。
ホルダプレート103によって支持される発泡部材105は、110℃〜190℃の温度によって発泡する発泡剤が混入された合成樹脂系の発泡性材料(金属に対する接着性を有する発泡性材料が望ましい)からなり、図9〜図12に示すように、ホルダプレート103の平面形状と概ね同形状でかつ所定の板厚(上下方向寸法)を有する平板状に形成されている。
発泡部材105の、ホルダプレート103の薄肉部113と対応する箇所には、長尺方向(前後方向)と交差する方向に延びる薄肉部123が形成されている。これにより発泡部材105は、薄肉部123を境にして、中央領域105aと前後の端部領域105bとに区分され、中央領域105aに対し各端部領域105bが薄肉部123を中心として上下方向に折り曲げ可能とされている。各端部領域105bには、それぞれホルダプレート103の突出プレート部103cと概ね同形状の突出領域105cが設けられている。
また発泡部材105の中央領域105aには、ホルダプレート103のクリップ117が嵌合する貫通孔127および位置決めピン112が貫通する位置決め孔122が設けられている。一方、各端部領域105bには、ホルダプレート103の垂直壁115との干渉を回避するためのU字形の切欠125、ホルダプレート103のリブ119が貫通するU字形の切欠129、および係合突起114が弾発状に係合する弾発片付きの係合孔124が形成されている。
上記のように形成された発泡部材105は、ホルダプレート103の下面側に重ねた状態で取り付けられる。このとき、発泡部材105の中央領域105aと前後の端部領域105bが、ホルダプレート103の中央プレート部103aと端部プレート部103bの下面側に重ねられるが、突出領域105cは突出プレート部103cの上面側に重ねられる。すなわち、発泡部材105の突出領域105cのみが、ホルダプレート103の突出プレート部103cの上面側に配置される。このような突出領域105cの上面配置は、前述したように、突出プレート部103cが端部プレート部103bの下面側よりも低い位置に段差状に設定されていること、および切欠125によって垂直壁115との干渉が回避されることに基づき合理的に実現される。
ホルダプレート103に発泡部材105が重ねられることで、中央プレート部103aの位置決めピン112が中央領域105aの位置決め孔122に差し込まれるとともに、クリップ117の脚部117bおよび弾性係止片117cが貫通孔129に貫通されて抜け止めされる。更には、各端部プレート部103bのリブ117が端部領域105bの切欠127に貫通されるとともに、係合突起114が弾発片付き係合孔124に弾発状に係合される。このようにして、ホルダプレート103に発泡部材105が組み付けられ、中空室遮断具101が構成される。この状態が図1〜図4に示される。なお弾発片付き係合孔124とは、係合孔124の1つの縁から弾性変形可能な弾発片が孔中心部に向かって所定長さで延びている孔であり、係合突起114が差し込まれるとき、当該係合突起114が弾発片を弾性変形させることによって係合突起114の抜け方向の移動に対して抑止力が働くように構成されている。
上記のように構成された中空室遮断具101は、図15に示すように、車両ボディにおけるセンターピラー131の、ロッカーパネル133との連接領域に形成される箱形閉じ断面形状の内部空間Sに配置されて使用されるが、実際の取り付けは、中空状構造物が構築される前の段階、つまりセンターピラー131のインナピラーパネル131a、アウタピラーパネル131b、あるいはロッカーパネル133が互いに溶接によって接合される前の段階で、ロッカーパネル133に対して行われる。図14および図15にロッカーパネル133に対する中空室遮断具101の取り付け状態が示される。ロッカーパネル133は、本発明における「壁面」に対応する。
中空室遮断具101は、発泡部材105がホルダプレート103の下面側となるようにその方向を定めた上で、ホルダプレート103のクリップ117をロッカーパネル133に差し込むことによって当該ロッカーパネル133に取り付けられる。この取り付け時において、リブ119の先端がロッカーパネル133の上面に当接する。この状態が図14において二点鎖線で示される。ロッカーパネル133に当接したリブ119は、ホルダプレート103の端部プレート部103bを上方へ押し上げる。これにより端部プレート部103bは、薄肉部113から上方へ折れ曲がり傾斜状に変形する。このとき、発泡部材105の突出領域105cがホルダプレート103の突出プレート部103cの上面にて支持されていること、および突出プレート部103cの係合突起114が弾発片付き係合孔124によって抜けが抑制されていることから、端部プレート部103bにて支持される端部領域105bが当該端部プレート部11bと共に薄肉部123を弾性変形させつつ上方へと傾斜状に変形される。この状態が図14に実線で示される。
センターピラー131が構築されたとき、傾斜状に変形した端部プレート部103bおよび端部領域105bは、図15の(A)に示すように、その先端がセンターピラー131のインナピラーパネル131aに近接した位置となる。すなわち、端部プレート部103bおよび端部領域103bは、予定された位置(設計時の設定位置)に置かれることになる。このようにして中空室遮断具101は、センターピラー131の内部空間Sに配置される。そして発泡部材105は、車両ボディに施された塗装を乾燥するための乾燥工程において加熱され、それによって発泡(膨張)される。かくして、図15の(B)に示すように、発泡された発泡体106によって内部空間Sの予定された箇所が遮断(封鎖)されることになる。
発泡部材105、特にホルダプレート103の端部プレート部103bによって支持される端部領域105bは、傾斜状に変形することによってロッカーパネル133から離間することになるが、係合突起114と弾発片付き係合孔124との係合によって端部プレート部103bに保持されるため、位置ずれや脱落が防止され、発泡作用が良好に行われる。また突出プレート部103cの上面に配置された突出領域105cは、当該突出プレート部103cの上面によって支持された状態での発泡となるため、下方への落下を抑えられつつ設定された位置へと誘導される。
本実施の形態においては、ホルダプレート103に薄肉部113を設けることで中央プレート部103aに対し前後の端部プレート部103bを薄肉部113から折り曲げ可能としている。そして端部プレート部103bの下面側に突出するリブ119を設け、ホルダプレート103をロッカーパネル133に装着する際、当該リブ119がロッカーパネル133に当接することによって、端部プレート部103bが中央プレート部103aに対し傾斜状に変形させるように構成している。これにより端部プレート部103bおよび当該端部プレート部103bに支持される発泡部材103の端部領域105bを予定した設定位置へと配置することができる。
特に、本実施の形態によれば、上記のように、ホルダプレート103のロッカーパネル133に対する取り付け作業に基づき端部プレート部103bが変形される構成であり、このため、端部プレート部103bを変形させるための作業を別途に行う必要がなく、中空室遮断具101の取り付け作業を阻害しない。
本実施の形態においては、中空室遮断具101をロッカーパネル133に取り付ける前の段階では、中央プレート部103aと端部プレート部103bが同一平面上で連接する構成である。このため、ホルダプレート103を、成形型を用いて成形する場合において、端部プレート部103bが中央プレート部103aに対し変形される前の状態(姿勢)で成形(製造)することが可能となる。その結果、成形型の削り込み(中央プレート部103aの下面から傾斜状に変形された端部プレート部103bの先端までの上下方向高さ)が浅くて済み、それに伴い脱型を容易に行うことが可能となり、更には見切り線が単純化することになる。このようなことから成形型の型費が安価になり、その結果として中空室遮断具101のコストが低減する。
また、本実施の形態によれば、端部プレート部103bがリブ119に押し上げられて変形されるとき、端部プレート部103bの下面に配置されている発泡部材105の先端領域105bを、突出プレート部103cの上面に配置された発泡部材103の突出領域105cによって引き上げることができる。このため、発泡部材105の先端領域105bを端部プレート部103bに対し確実に追従させ、設定された位置へと変形させることができる。またリブ119は、端部プレート部103bに一体に設ける構成であり、ホルダプレート103の成形型に僅かな変更を加えることで容易に形成できる。
次に、本発明の変更例を、図16を参照しつつ説明する。この変更例においては、ホルダプレート103の端部プレート部103bを傾斜状に変形させる手段としての突部を、中空遮断具101が装着される中空構造物の中空室の壁面側に設定したものであり、他の点は、前述した実施形態と同様に構成される。このため、突部とそれに関連する構成以外については、説明を省略する。また、同一の構成部材については、実施形態の説明で用いた符号と同一の符号を用いる。
この変更例では、ロッカーパネル133の中空遮断具101装着面に、当該面から所定の高さで突出する突部135を設け、中空遮断具101のホルダプレート103がロッカーパネル133に取り付けられるとき、ホルダプレート103の端部プレート部103bの下面に突部135が当接し、当該端部プレート部103bを上方へ押し上げて傾斜状に変形させる構成としている。なお突部135は、ロッカーパネル133に一体に形成してもよいし、別途に形成して取り付けてもよい。
上記のように、変更例によれば、中空遮断具101がロッカーパネル133に取り付けられる際、ロッカーパネル133に設けた突部135が端部プレート部103bの下面に当接することで、当該端部プレート部103bを傾斜状に変形させることができる。すなわち、前述した実施の形態と同様、特別の作業を行うことなく、端部プレート部103bおよびそれに支持される発泡部材105の端部領域105bを、内部空間の予定された位置に配置することができる。
また、前述した実施の形態と同様、中空室遮断具101をロッカーパネル133に取り付ける前の段階では、中央プレート部103aと端部プレート部103bが同一平面上で連接する形態となるため、成形型を用いてホルダプレート103を成形する場合、成形型の型費が安価になり、中空室遮断具101のコストが低減する。
なお、上述した実施の形態では、端部プレート部103bを傾斜状に変形させる手段としての突部を、各端部プレート部103bに一体に設けた各2個の板状のリブ119によって構成したが、その形状および数については限定するものではなく、適宜変更してもよい。また、中央プレート部103aの端部に対し変形可能に連接される端部プレート部103bが、前側端部と後側端部に各一個の場合で説明したが、前側端部あるいは後側端部のいずれか一方に設けてもよいし、前側端部および後側端部のみならず、左側端部または右側端部のいずれか一方あるいは双方に設けてもよい。また、ホルダプレート103およびそれに支持される発泡部材105の形状については、中空室遮断具101が配置される内部空間の形状に対応して適宜変更されるものであり、図示の形状に限定されない。また、中空構造体が車両ボディのセンターピラーの場合で説明したが、これに限らず、ルーフサイドパネル、あるいはロッカーパネルであってもよく、車両ボディ以外の中空構造体であっても構わない。
本実施の形態に係る中空室遮断具の全体構成を示す正面図である。 中空室遮断具の全体構成を示す底面図である。 図1のA部拡大図である。 図2のB部拡大図である。 中空室遮断具のホルダプレートを示す正面図である。 中空室遮断具のホルダプレートを示す底面図である。 図5のC部拡大図である。 図6のD部拡大図である。 中空室遮断具の発泡部材を示す正面図である。 中空室遮断具の発泡部材を示す底面図である。 図9のE部拡大図である。 図10のF部拡大図である。 中空構造物の内部壁面に中空室遮断具が配置された状態を示す正面図である。 図13のG部拡大図である。 中空構造物および当該中空構造物の内部空間に中空室遮断具が配置された状態を示す概略図であり、(A)は発泡部材の発泡前の状態が示され、(B)は発泡部材の発泡後の状態が示される。 本発明の変更例を説明する図である。
符号の説明
101 中空室遮断具
103 ホルダプレート(ホルダ体)
103a 中央プレート部
103b 端部プレート部
103c 突出プレート部
105 発泡部材(発泡性基材)
105a 中央領域
105b 端部領域
105c 突出領域
112 位置決めピン
113 薄肉部
114 係合突起
115 垂直壁
117 クリップ
117a 台座部
117b 脚部
117c 弾性係止片
119 リブ(突部)
122 位置決め孔
123 薄肉部
124 弾発片付き係合孔
125 切欠
127 貫通孔
129 切欠
131 センターピラー
131a インナピラーパネル
131b アウタピラーパネル
133 ロッカーパネル
135 突部

Claims (5)

  1. 中空構造物の中空室に配置される中空室遮断具であって、
    前記中空室を形成する壁面に装着されるホルダ体と、
    前記ホルダ体によって支持される発泡性基材と、を有し、
    前記ホルダ体は、第1のプレート部と当該第1のプレート部に同一平面上で折り曲げ可能に連接する第2のプレート部とを有するホルダプレートによって構成され、
    前記第2のプレート部の一方の面に当該面から突出する突部が設けられ、前記第1のプレート部を前記壁面に装着する際、前記突部が前記第2のプレート部と前記壁面との間に介在されることで前記第2のプレート部を前記第1のプレート部に対し傾斜状に変形させる変形手段をなすことを特徴とする中空室遮断具。
  2. 請求項1に記載の中空室遮断具であって、
    前記突部は、前記第2プレート部に一体に形成されていることを特徴とする中空室遮断具。
  3. 請求項1または2に記載の中空室遮断具であって、
    前記発泡性基材は、前記第1のプレート部では当該第1のプレート部が装着される前記壁面と対向する下面側に設けられ、前記第2のプレート部では前記突部が突出される面と反対側の上面側の少なくとも一部に設けられていることを特徴とする中空室遮断具。
  4. 中空室を遮断する中空室遮断構造であって、
    前記中空室を有する中空構造物と、
    前記中空室内に配置される中空室遮断具と、を有し、
    前記中空室遮断具は、
    前記中空室の壁面に装着されるホルダ体と、
    前記ホルダ体によって支持される発泡性基材と、を有し、
    前記ホルダ体は、第1のプレート部と当該第1のプレート部に同一平面上で折り曲げ可能に連接する第2のプレート部とを有するホルダプレートによって構成され、
    前記中空室の壁面には、前記第1のプレート部を前記壁面に装着する際、前記第2のプレート部と干渉することで当該第2のプレート部を前記第1のプレート部に対し傾斜状に変形させる立ち上げ部が設けられていることを特徴とする中空室遮断構造。
  5. 請求項4に記載の中空室遮断構造を有する車両であって、
    前記発泡性基材が発泡することで形成された発泡体を有し、当該発泡された発泡体によって前記中空室が遮断されていることを特徴とする車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020189561A (ja) * 2019-05-22 2020-11-26 本田技研工業株式会社 車体側部構造及び仕切部材

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