図1は、本発明の画像形成装置を含むシステムの一例を示す図である。
図のシステムXは、画像形成装置1と、クラウド2やサーバ3等の外部記憶装置とが、ネットワーク接続されて成る。このシステムXにおいて、画像形成装置1は、原稿から読取り作成した画像データを、クラウド2やサーバ3等の外部記憶装置に一旦保存させ、印刷や編集などの処理を行う際に、保存された画像データのうちユーザに処理対象として選択されたデータを該当する保存先の外部記憶装置から受信する。画像形成装置1は、ユーザが処理対象の画像データを選択するための構成に特徴がある。
図2は、図1の画像形成装置1の構成例を示すブロック図である。
画像形成装置1は、例えば、複写機能及びスキャン機能を有する複合機であり、図示するように、制御部11、表示部12、操作部13、管理部14、画像読取部15、画像処理部16、一次記憶部17、通信部18、主記憶部19、画像形成部20を備える。
制御部11は、後述の管理部14に記憶のコンピュータプログラムを実行することにより、画像形成装置1の各部を制御するもので、例えば、内部にCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有するマイクロコンピュータからなる。
表示部12は、操作画面などを表示するもので、例えば小型のLCD(Liquid Crystal Display)等の表示パネルからなる。
操作部13は、ユーザからの操作を受け付けるもので、表示部12の前面に設けられているタッチパネルや操作キー等からなる。
管理部14は、画像形成装置1が行う処理を管理するための管理情報(各種の制御情報)や、制御部11が実行するコンピュータプログラムを記憶するためのもので、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)等からなる。
画像読取部15は、原稿の画像を読取るもので、自動原稿読取装置などから成る。
画像処理部16は、画像読取部12で読取った画像に基づいて画像データを作成する画像処理などの各種画像処理を行う。画像処理部16の縮小画像生成部16aについては後述する。
一次記憶部17は、画像処理部16が作成した画像データを蓄積するもので、RAM(Random Access Memory)からなる。
画像処理部16の縮小画像生成部16aは、一次記憶部17に蓄積されている画像データを元に、当該画像データの概要を示す縮小画像を表示部12で後述のように表示するための縮小画像データを生成する。縮小画像とは、例えばサムネイル画像であり、その解像度などのサイズは、操作部13を介してユーザにより事前に定義されてもよいし、管理部14に初期設定として記憶されている情報を元に決定されてもよい。
通信部18は、ネットワークを介して、図1のクラウド2やサーバ3等の外部記憶装置と通信するためのもので、一次記憶部17に記憶されている画像データを外部記憶装置に送信し保存させる。送信された画像データは、一次記憶部17から消去される。
主記憶部19は、各種情報/データを記憶するためのもので、ハードディスクドライブ等からなり、縮小画像生成部16aが生成した縮小画像データを、元の画像データの保存先情報と紐付けて記憶する。保存先情報とは、例えば、画像データの保存先でのファイル名情報、保存先へのパス情報である。
紐付けて記憶する方法としては、外部記憶装置に保存した画像データ毎に、保存先情報やその縮小画像データのファイル名情報などの各種情報を記載した詳細情報テーブルを用いる方法がある。
図3は、詳細情報テーブルの一例を示す図である。
図3の詳細情報テーブルTは、外部記憶装置に保存した画像データ毎に、当該データの縮小画像データのファイル名情報T1や、当該データの保存先のパス情報T2、保存ファイル名情報T3が記載されており、さらに、元の画像データの情報として、保存日時情報T4、原稿サイズ情報T5、画像解像度情報T6、カラーまたはモノクロを示す読取モード情報T7、原稿のページ数情報T8が記載されている。
図1の説明に戻る。
画像形成部20は、外部記憶装置から受信した画像データに基づいて印刷を行うためのもので、レーザスキャニングユニット等から構成される。
なお、画像形成装置1において、画像データに対して行う処理には、印刷の他、操作部13を介したユーザ操作に応じて画像データを加工する「編集」、当該画像データを削除する「削除」がある。
以上のような構成を有する画像形成装置1では、印刷や編集などの処理を行うために外部記憶装置から受信する画像データは、以下の方法で選択される。
すなわち、画像形成装置1では、主記憶部19に記憶されている縮小画像データに基づく縮小画像を表示部12に表示する。それに対し、ユーザは、操作部13を介して、所望の縮小画像を選択する。
選択後、画像形成装置1は、選択された縮小画像データに紐付けられた保存先情報に基づいて、処理対象の画像データを該当する外部記憶装置から通信部18を介して受信する。
以上のように、画像形成装置1では、データ量の多い画像データをクラウドやサーバ等の外部記憶装置に保存し、データ量の少ない縮小画像データのみを記憶しているので、内蔵記憶デバイスの容量が少ない廉価なものとすることができる。また、画像データの概要を示す縮小画像データが外部記憶装置ではなく画像形成装置1に記憶されているので、縮小画像の表示を早く行うことができるため、操作するユーザに不快感を与えることがない。
図4は、処理対象の画像ファイルをユーザが選択する際に、表示部12に表示される選択画面の一例を示す図である。
図4の選択画面P1には、主記憶部19に記憶されている縮小画像データに基づく縮小画像P11が4つ示されると共に、それぞれのファイル名P12が示されている。
画像形成装置1では、主記憶部19に記憶されている縮小画像データの数が多い場合は、一画面に縮小画像を全て表示すると縮小画像の内容が不明になったりしてしまうことを避けるため1画面に表示する縮小画像を少なくし数ページに分けて表示することも可能である。その場合は、ページ切換ボタンP13をユーザが操作することにより、所望の縮小画像が表示されたページを選択できるようになっている。
図5は、図4の選択画面P1に示されている縮小画像P11が選択されたときに表示部12に表示される画面の一例を示す図である。
図5の画面P2には、図4の選択画面P1で選択された縮小画像を表示部12の表示領域の大きさに合わせて調節した画像P21が示されるとともに、処理対象を変更するための変更ボタンP22が示されている。
また、画面P2には、画像形成装置1における処理方法を選択するための「印刷」ボタンP23、「編集」ボタンP24、「削除」ボタンP25が示されている。
図6は、図5の画面P2の「印刷」ボタンP23が操作されたときに表示される画面の一例を示す図である。
図5の画面P2の「印刷」ボタンP23が操作されると、画像処理装置1では、図3の詳細情報テーブルT1を参照し、表示中の縮小画像(縮小画像データ)に紐付けられた保存先情報に基づいて、通信部18を介して画像データを受信し一次記憶部17に記憶する。それと共に、画像処理装置1では、図6に示すような、印刷対象の画像データを印刷後に削除するか否かを確認する消去確認ダイアログP31を含む画面P3を表示部12に表示する。
設定ダイアログP31には、上述の、削除するか否かを確認するメッセージP32と、「はい」ボタンP33、「いいえ」ボタンP34、「キャンセル」ボタンP35が示される。
「はい」ボタンP33が操作されると、画像形成装置1では、外部記憶装置から受信し一次記憶部17に記憶した画像データに基づいて画像形成部20で印刷処理した後、当該画像データを一次記憶部17から削除すると共に保存先の外部記憶装置から削除する。この際、当該画像データの縮小画像すなわち縮小画像データ及び当該縮小画像データに紐付けられた情報についても、主記憶部19から削除する。
「いいえ」ボタンP34が操作されると、画像形成装置1では、「はい」ボタンP33が操作された場合の処理のうち、画像形成部20での印刷処理と、一次記憶部17からの画像データ削除処理のみを実行する。
「キャンセル」ボタンP35が操作されると、画像形成装置1では、画像形成部20での印刷処理を行わずに、再度図5の画面P2を表示部12に表示する。なお、この場合、一次記憶部17に記憶していた画像データについては、上記ボタンP35が操作された段階で一次記憶部17から削除するようにしてもよいし、その後の印刷処理の後などに削除するようにしてもよい。
図7は、図5の画面P2の「編集」ボタンP24が操作されたときに表示される画面の一例を示す図である。
なお、ここでは、図5の画面P2の「編集」ボタンP24が操作された段階で、画像形成装置1では、図3の詳細情報テーブルT1を参照し、表示中の縮小画像(縮小画像データ)に紐付けられた保存先の画像データを、通信部18を介して受信し、一次記憶部17に記憶しているものとする。
図7の画面P4には、画像データを編集するための編集パレットP41が示されている。
編集パレットP41などを用いて編集操作が行われると、画像形成装置1では、画像処理部16が、外部記憶装置から受信し一次記憶部17に記憶している、該当する画像データに基づいて、図5の画像P21にユーザの編集操作が加えられた編集画像を作成する。画面P4には、その編集画像P42が示され、編集結果がプレビュー表示されている。編集内容は一次記憶部17に記憶される。
また、画面P4には、編集後の画像データを印刷するための「印刷」ボタンP43と、編集後の画像データを印刷せずに保存するための「保存」ボタンP44が示されている。
図8は、図7の画面P4の「印刷」ボタンP43が操作されたときに表示される画面の一例を示す図である。
図7の画面P4の「印刷」ボタンP43が操作されると、画像処理装置1では、図8に示すような、編集結果を印刷後に保存するか否かを確認する保存確認ダイアログP51を含む画面P5を表示部12に表示する。
設定ダイアログP51には、上述の、保存するか否かを確認するメッセージP52と、「キャンセル」ボタンP53、「いいえ」ボタンP54、「はい」ボタンP55が示される。
「キャンセル」ボタンP53が操作されると、画像形成装置1では、画像形成部20での印刷処理を行わずに、再度図7の画面P4を表示部12に表示するなどして、前の状態に戻る。
「いいえ」ボタンP54が操作されると、画像形成装置1では、画像処理部16が、一次記憶部17に記憶の編集内容と元の画像データを組み合わせたデータを生成し、当該画像データに基づいて、画像形成部20で印刷処理を行う。その後、一次記憶部17に記憶している編集内容及び元の画像データを一次記憶部17から削除する。
図9は、図7の画面P4の「保存」ボタンP44または図8の画面P5の「はい」ボタンP55が操作されたときに表示される画面の一例を示す図である。
図7の画面P4の「保存」ボタンP44または図8の画面P5の「はい」ボタンP55が操作されると、画像処理装置1では、図9に示すような、編集結果の保存方法を選択する保存方法選択ダイアログP61を含む画面P6を表示部12に表示する。
設定ダイアログP61には、上述の、編集結果の保存方法の選択を促すメッセージP62と、「上書き保存」ボタンP63、「別名で保存」ボタンP64、「キャンセル」ボタンP65が示される。
「上書き保存」ボタンP63が操作されると、画像形成装置1では、画像処理部16が、一次記憶部17に記憶の編集内容と元の画像データを組み合わせたデータを生成すると共に、縮小画像生成部16aが、当該データに基づいて、新たに縮小画像データを生成する。そして、画像形成装置1は、生成されたこれらのデータを、主記憶部19に記憶している現在の縮小画像データ及び外部記憶装置に保存している画像データに上書き保存する。
「別名で保存」ボタンP64が操作されると、画像形成装置1では、上述と同様に、一次記憶部17に記憶の編集内容と元の画像データを組み合わせたデータ、及び、新たな縮小画像データを生成する。そして、画像形成装置1は、上記組み合わせたデータを、通信部18を介して外部記憶装置に送信し元とは別に保存させると共に、新たな縮小画像データを新たな保存先情報と紐付けて主記憶部19に別に記憶する。
「キャンセル」ボタンP65が操作されると、画像形成装置1では、図7の画面P4や図8の画面P5を表示部12に再度表示し、前の状態に戻る。
なお、図5の「削除」ボタンP24が操作されると、画像処理装置1では、図3の詳細情報テーブルT1を参照し、表示中の縮小画像(縮小画像データ)に紐付けられた保存先の画像データを外部記憶装置から削除する。この際、選択された縮小画像すなわち縮小画像データ及び当該データに紐付けられた情報も、主記憶部19から削除する。
図10は、図2の画像形成装置1での画像読取時のフローの一例を説明するフローチャートである。
図示するように、画像形成装置1は、原稿の画像を画像読取部15で読み取ると(ステップS1)、読み取った画像に基づき画像処理部16で画像データを生成し(ステップS2)、さらに、生成した画像データに基づき縮小画像生成部16aで縮小画像データを生成する(ステップS3)。そして、画像形成装置1は、画像データを通信部18を介して外部記憶装置へ送信し(ステップS4)、縮小画像データについては、送信先すなわち保存先の外部記憶装置上のファイル名・パスの情報と紐付けて主記憶部19に記憶する(ステップS5)。
図11〜図14は、図2の画像形成装置1において、ユーザ操作に応じて、印刷対象や編集対象の画像データを選択し、印刷や編集などを行うときのフローの一例を説明するフローチャートである。
画像形成装置1は、外部記憶装置に保存されている画像データの閲覧要求操作を受けると、図11に示すように、縮小画像データを主記憶部19から複数取得し(ステップS11)、それぞれについて画像処理部16で縮小画像を生成し、表示領域に適合するようにリサイズする(ステップS12)。そして、例えば、図4の選択画面P1を表示部12に表示することなどにより、リサイズされた複数の縮小画像を表示する(ステップS13)。
複数の縮小画像のいずれかに対する選択操作を受けると(ステップS14)、選択された縮小画像のリサイズ前のものが表示部12の表示領域に適しているか否か判定する(ステップS15)。
適している場合(ステップS15、YESの場合)、主記憶部19に記憶の縮小画像データに基づく縮小画像を画像処理部16でリサイズし(ステップS16)、表示部12に単一表示する(ステップS17)。
適していない場合(ステップS5、NOの場合)、図3の詳細情報テーブルT1を参照し、選択された縮小画像(縮小画像データ)に紐付けられた保存先のパス情報・ファイル名情報を取得し(ステップS18)、これらの情報に基づいて通信部18を介して外部記憶装置から画像データを受信し一次記憶部17に記憶する(ステップS19)。そして、画像形成装置1では、一次記憶部17に記憶の画像データに基づいて、表示部12の表示領域に適した縮小画像を画像処理部で再作成し、表示部12に単一表示する(ステップS17)。
なお、縮小画像の単一表示は、図5の画面P2を表示することなどにより行われる。
ステップS17に次いで、画像形成装置1は、選択された縮小画像に対する処理として、印刷処理を行うか、編集処理を行うか、削除処理を行うかを判定する(ステップS21)。この判定は、例えば、図5の画面P2のボタンP23〜P25に対する操作に基づいて行われる。
ステップS21において、処理として印刷処理を行う、と判定された場合、すなわち、図5の画面P2の「印刷」ボタンP23が操作された場合、画像処理装置1では、図12に示すように、処理対象の画像データが既に一次記憶部17に保存されているか否か判定する(ステップS22)。
保存されている場合(YESの場合)、そのままステップS25へ処理を移行する。一方、保存されていない場合(NOの場合)は、図3の詳細情報テーブルT1を参照し、ステップS14で選択された縮小画像(縮小画像データ)に紐付けられた保存先のパス情報・ファイル名情報を取得し(ステップS23)、これらの情報に基づいて通信部18を介して外部記憶装置から画像データを受信し一次記憶部17に記憶してから(ステップS24)、ステップS25へ処理を移行する。
ステップS25では、画像処理装置1は、図6の画面P3を表示し、画面P3のボタンP33,P34に対するユーザの操作に基づいて、画像データの印刷後に当該画像データを外部記憶装置から削除するか否かを判定する。
画面P3の「はい」ボタンP33が操作され、印刷後に削除すると判定された場合(ステップS25、YESの場合)、一次記憶部17に記憶した画像データに基づいて画像形成部20で印刷処理し(ステップS26)、また、印刷処理された画像データを保存先の外部記憶装置から削除し、当該画像データの縮小画像すなわち縮小画像データを主記憶部19から削除し、さらに、当該縮小画像データに紐付けられた情報すなわち図3の詳細テーブルTにおける当該画像に対するレコードも削除する(ステップS27)。この際、印刷処理のために一次記憶部17に記憶された画像データも当該記憶部17から削除する。
また、画面P3の「いいえ」ボタンP34が操作され、印刷後に削除しないと判定された場合(ステップS25、NOの場合)、画像形成装置1では、一次記憶部17に記憶した画像データに基づいて画像形成部20で印刷処理する(ステップS28)。この際、印刷処理された画像データは、保存先の外部記憶装置から削除しないが、一次記憶部17からは削除する。
図11のステップS21において、処理として編集処理を行う、と判定された場合、すなわち、図5の画面P2の「編集」ボタンP24が操作された場合、画像処理装置1では、図13に示すように、処理対象の画像データが既に一次記憶部17に保存されているか否か判定する(ステップS29)。
保存されている場合(YESの場合)、そのままステップS32へ処理を移行する。一方、保存されていない場合(NOの場合)は、図3の詳細情報テーブルT1を参照し、ステップS14で選択された縮小画像(縮小画像データ)に紐付けられた保存先のパス情報・ファイル名情報を取得し(ステップS30)、これらの情報に基づいて通信部18を介して外部記憶装置から画像データを受信し一次記憶部17に記憶してから(ステップS31)、ステップS32へ処理を移行する。
ステップS32では、画像形成装置1は、ユーザからの編集操作を受け付け、編集内容を一次記憶部17に記憶する。
ステップS32に次いで、画像形成装置1は、編集結果を印刷するか、保存するかを判定する(ステップS33)。この判定は、例えば、図7の画面P4のボタンP43,P44に対する操作に基づいて行われる。
ステップS33において、印刷すると判定された場合、すなわち、図7の画面P4の「印刷」ボタンP43が操作された場合、画像処理装置1では、図8の画面P5を表示部12に表示し、画面P5のボタンP54,P55に対するユーザの操作に基づいて、印刷後に編集結果を印刷後に保存するか否かを判定する(ステップS34)。
ステップS34において、印刷後に保存しない、と判定された場合、すなわち、図8の画面P5の「いいえ」ボタンP54が操作された場合、画像形成装置1では、一次記憶部17に記憶の編集内容と元の画像データを組み合わせたデータを画像処理部16が生成し、当該画像データに基づいて、画像形成部20で印刷処理を行う(ステップS35)。その後、一次記憶部17に記憶している編集内容及び元の画像データを一次記憶部17から削除する。
また、ステップS34において、印刷後に保存する、と判定された場合、すなわち、図8の画面P5の「はい」ボタンP55が操作された場合、画像形成装置1では、図9の画面P6を表示部12に表示し、画面P6のボタンP63,P64に対するユーザの操作に基づいて、編集結果を上書き保存するか別名で保存するかを判定する(ステップS36)。
ステップS36において、編集結果を上書き保存する、と判定された場合、すなわち、図9の画面P6の「上書き保存」ボタンP63が操作された場合、画像形成装置1では、画像処理部16が、一次記憶部17に記憶の編集内容と元の画像データを組み合わせたデータを生成すると共に、縮小画像生成部16aが、当該データに基づいて、新たに縮小画像データを生成し、主記憶部19に記憶している現在の縮小画像データに上書き保存する(ステップS37)。また、画像形成装置1は、編集結果である上記組み合わせたデータすなわち編集画像データを、通信部18を介して外部記憶装置に送信し、上書き保存し(ステップS38)、ステップS42へ移行する。
ステップS36において、編集結果を別名保存する、と判定された場合、すなわち、図9の画面P6の「別名保存」ボタンP64が操作された場合、画像形成装置1では、画像処理部16が、一次記憶部17に記憶の編集内容と元の画像データを組み合わせたデータを生成すると共に、縮小画像生成部16aが、当該データに基づいて、新たに縮小画像データを生成する(ステップS39)。また、画像形成装置1は、編集結果である上記組み合わせたデータすなわち編集画像データを、通信部18を介して外部記憶装置に送信し、編集前の画像データとは別名で保存する(ステップS40)。さらに、画像形成装置1は、送信先すなわち保存先の外部記憶装置上のファイル名・パスの情報と紐付けて編集結果の縮小画像データを主記憶部19に記憶し(ステップS41)、ステップS42へ移行する。
ステップS42では、画像形成装置1は、編集画像データに基づいて画像形成部20で編集画像の印刷処理を行う。
また、ステップS33において、保存すると、判定された場合、すなわち、図7の画面P4の「保存」ボタンP44が操作された場合、画像形成装置1では、図14に示すように、ステップS43〜S48の処理を行う。なお、ステップS43〜S48の処理はそれぞれ、ステップS36〜S41の処理と同一であるのでその説明を省略する。
図11の説明に戻る。
ステップS21において、処理として削除処理を行う、と判定された場合、すなわち、図5の画面P2の「削除」ボタンP25が操作された場合、画像処理装置1では、図3の詳細情報テーブルT1を参照し、対象の画像データを保存先の外部記憶装置から削除し、当該画像データの縮小画像すなわち縮小画像データを主記憶部19から削除し、さらに、当該縮小画像データに紐付けられた情報すなわち図3の詳細テーブルTにおける当該画像に対するレコードも削除する(ステップS49)。
以上のように、本発明の画像形成装置は、原稿を読み取る読取部と、読み取った原稿の画像データを作成する画像処理部と、作成された画像データをネットワーク接続された外部記憶装置に送信し保存させる通信部と、を備え、ユーザ操作に応じて前記外部記憶装置に保存された前記画像データを取得し所要の処理を行うものであって、前記作成した画像データに基づいて縮小画像データを作成する縮小画像生成部と、前記縮小画像データと、少なくとも該縮小画像データの元となる前記画像データの保存先とを紐付けて記憶する記憶部と、操作画面を表示する表示部と、を備え、前記記憶部に記憶されている縮小画像データを前記表示部に表示し、前記所要の処理を行う画像データを選択する。これにより、ユーザの利便性を欠くことなく、外部記憶装置に保存されている画像データの中から、処理する画像データを迅速に選択できる。
前記所要の処理とは印刷処理や編集処理である。
また、前記縮小画像処理部が、前記編集処理が行われた画像データに基づいて縮小画像データを作成し、前記通信部が、前記編集処理が行われた画像データを前記外部記憶装置に送信し保存させ、前記縮小画像記憶部が、前記作成された縮小画像データと、該縮小画像データの元となる前記編集処理が行われた画像データの保存先とを紐付けて記憶するとよい。これにより、編集後のデータについても読取ったデータと同様に扱うことができる。
なお、前記編集処理が行われた画像データ及びその縮小画像データを格納及び記憶する際に上書きするか否か選択可能であるとよい。編集した画像データにより、編集前の元のデータが必要な場合・不要な場合が存在するので、上述の構成により、その双方に対応できる。
前記編集処理が行われた画像データの印刷処理を行うことも可能である。
また、画像データを前記外部記憶装置に保存する際のファイル名は一意となるように生成させるとよい。同一ファイル名での保存は通常できないため、上述の構成によりそれを回避することができる。
ユーザ操作に応じて、前記縮小画像データ及び前記外部記憶装置に保存されている画像データを削除することも可能である。