JP2017220532A - ウエーハの切削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエーハの外周縁の非切削領域を適切に切り残すこと。【解決手段】ウエーハの表面に貼着テープを貼着する保護部材貼着ステップS1と、ウエーハをチャックテーブルの保持面で保持し、ウエーハの外周縁を撮像手段で撮像して外周縁の座標情報を3点以上取得し、保持面でのウエーハの位置を算出するウエーハ位置算出ステップS2と、ウエーハの位置情報から外周縁の切削しない非切削領域を残して切削すべき切削領域を算出する切削領域算出ステップS3と、切削領域算出ステップS3実施後、切削ブレードをウエーハの上面から貼着テープまで切り込ませつつ分割予定ラインに沿って切削し、切削領域を複数のデバイスに分割する切削ステップS4とを備え、切削ステップS4では、切り込み送り方向に切削ブレードをウエーハに切り込ませる侵入時、または、ウエーハから退避させる退避時に、所定の幅の非切削領域を切り残す。【選択図】図5

Description

本発明は、ウエーハの切削方法に関する。
半導体ウエーハの分割に切削ブレードを用いて切削する切削加工が広く行われている。切削ブレードを用いた切削加工においては、高速で回転する切削ブレードに、切削液を供給しながら分割を行う。デバイスチップの飛散を抑制するため、ウエーハは、保護部材に貼着されている。
ところが、ウエーハの外周縁は、損傷防止のため、断面が半円状に面取り加工された面取り部を有しているので、面取り部は保護部材に貼着されていない。ウエーハの外周縁に発生する面取り部にかかる端材部分は、面積が小さい上、面取り部が保護部材に貼着していないので、保護部材に貼着されている面積が小さい。このため、ウエーハの外周縁に発生する端材部分は、飛散するおそれがある。飛散したデバイスチップが切削ブレードに衝突すると、切削ブレードの損傷の要因になる。そこで、切削ブレードがウエーハの外周に至る前に、切削ブレードの加工送りを停止する加工方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−204015号公報
しかしながら、この加工方法においては、ウエーハの位置を正確に登録し、切削ブレードの径やウエーハの厚さ(切り込み深さ)を考慮する必要がある。ウエーハの位置が実際の位置と異なって登録されていたり、切削ブレードの径やウエーハの厚さが考慮されていなかったりすると、切削ブレードがウエーハの外周を切り抜けてしまったり、ウエーハの外周に無駄な非切削領域を形成してしまったりするおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、ウエーハの外周縁の非切削領域を適切に切り残すウエーハの切削方法を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの切削方法は、ウエーハを保持面で保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該ウエーハを切削ブレードで切削する切削ユニットと、該チャックテーブルと該切削ユニットとを該保持面と平行な加工送り方向に相対移動させる加工送り手段と、該チャックテーブルと該切削ユニットとを該保持面と直交する切り込み送り方向に相対移動させる切り込み送りユニットと、該保持面に保持された該ウエーハを撮像する撮像ユニットと、該ウエーハの加工条件を記憶し加工位置を算出する制御ユニットと、を備える切削装置を用い、該ウエーハを複数のデバイスチップに分割するウエーハの切削方法であって、該ウエーハの一方の面に保護部材を貼着する保護部材貼着ステップと、該保護部材を介して該ウエーハを該チャックテーブルの該保持面で保持し、該ウエーハの外周縁を該撮像ユニットで撮像して該保持面における外周縁の座標情報を3点以上取得し、該保持面での該ウエーハの位置を算出するウエーハ位置算出ステップと、算出した該ウエーハの位置情報から外周縁の切削しない該非切削領域を残して切削すべき切削領域を算出する切削領域算出ステップと、該切削領域算出ステップ実施後、該切削ブレードを該ウエーハの上面から該保護部材まで切り込ませつつ該分割予定ラインに沿って切削し、該切削領域を複数のデバイスチップに分割する切削ステップと、を備え、該切削ステップにおいて、該切り込み送り方向に該切削ブレードを該ウエーハに切り込ませる侵入時、または、該ウエーハから退避させる退避時に、所定の幅の非切削領域を切り残すことを特徴とする。
また、上記ウエーハの切削方法において、該ウエーハは、該保護部材を貼着する該一方の面の方が、露出する他方の面より直径が小さく、外周縁は該他方の面側が径方向外側に張り出してオーバーハングしている。
また、上記ウエーハの切削方法において、該切削ブレードの半径をr、該切削ブレードの切り込み深さをd、該非切削領域の幅をX1、該侵入時または退避時の該ウエーハの外周縁から該切削ブレードの回転中心までの加工送り方向での距離をX2とすると、下記の数式1を満たす。
Figure 2017220532
本願発明によれば、ウエーハの外周縁の3点以上の座標からウエーハの位置を正確に算出する。そして、本願発明は、算出したウエーハの位置に基づいて、ウエーハの外周縁の切削しない非切削領域を残して切削すべき切削領域を算出する。そして、本願発明は、侵入時または退避時に、所定の幅の非切削領域を切り残す。このように、本願発明は、ウエーハWの外周縁の非切削領域を適切に切り残すことができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係るウエーハの切削方法に使用される切削装置の斜視図である。 図2は、実施形態に係るウエーハの切削方法で切削されるウエーハを示す斜視図である。 図3は、実施形態に係るウエーハの切削方法で切削されるウエーハを示す断面図である。 図4は、実施形態に係るウエーハの切削方法で切削されるウエーハを示す平面図である。 図5は、実施形態に係るウエーハの切削方法を示すフローチャートである。 図6は、実施形態に係るウエーハの切削方法を説明する側面図である。 図7は、実施形態に係るウエーハの切削方法で切削されるウエーハを示す断面図である。 図8は、実施形態に係るウエーハの切削方法で切削されるウエーハを示す断面図である。
以下、本発明に係る実施形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の一端向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向をZ軸方向とする。X軸及びY軸を含むX,Y平面は、水平面と平行である。X,Y平面と直交するZ軸方向は、鉛直方向である。
[実施形態]
図1は、実施形態に係るウエーハの切削方法に使用される切削装置の斜視図である。図2は、実施形態に係るウエーハの切削方法で切削されるウエーハを示す斜視図である。図3は、実施形態に係るウエーハの切削方法で切削されるウエーハを示す断面図である。図4は、実施形態に係るウエーハの切削方法で切削されるウエーハを示す平面図である。
本実施形態に係るウエーハの切削方法は、図1に示すように、チャックテーブル10と、X軸移動手段(加工送り手段)20と、切削手段(切削ユニット)30と、撮像手段(撮像ユニット)40と、Y軸移動手段50と、Z軸移動手段(切り込み送りユニット)60と、洗浄・乾燥手段70と、制御ユニット100とを備えた切削装置1で、ウエーハWを切削加工する。
図2ないし図4を用いて、ウエーハWについて説明する。ウエーハWは、ウエーハの切削方法により切削加工される加工対象である。ウエーハWは、円形の板状に形成されている。本実施形態では、ウエーハWは、互いに交差する複数の分割予定ラインLで区画された各領域にデバイス(デバイスチップ)Dが配置されている。ウエーハWは、デバイスDが配置された切削領域W1と、デバイスDが配置されていない、外周縁の切削しない非切削領域W2とを有する。ウエーハWは、貼着テープTを介して環状フレームFの開口部に支持されている。貼着テープTは、ウエーハWにおいてデバイスDが形成された表面Waとは反対側の裏面Wbに貼着される保護部材である。貼着テープTは、いわゆるダイシングテープである。貼着テープTは、伸縮性を有している。貼着テープTは、両面のうち一方の面に粘着剤が設けられており、粘着剤が設けられた粘着面にウエーハWと環状フレームFとが貼着される。
図1に戻ってチャックテーブル10について説明する。チャックテーブル10は、ウエーハWを保持する。チャックテーブル10は、X軸移動手段20のX軸移動基台21に支持されている。チャックテーブル10は、図示しないθ軸回転手段により鉛直方向に対して平行となる軸(θ軸)周りに回転可能、言い換えると、水平面内で回転可能である。言い換えると、チャックテーブル10は、装置本体2に対して、θ軸周りに相対回転可能である。チャックテーブル10は、ウエーハWを保持する本体部11を備える。
本体部11は、例えば、ステンレス製の枠体と枠体に嵌合し保持面を構成するポーラスセラミック板で構成され、円盤状に形成されている。本体部11は、ウエーハWを保持する保持面11aを有する。保持面11aは、本体部11の鉛直方向の上端に形成されている。保持面11aは、水平面に対して平行に形成され、平坦に形成されている。保持面11aは、図示しない真空吸引源と連通されている。保持面11aは、真空吸引源の負圧により、貼着テープTを介してウエーハWを吸引保持する。
X軸移動手段20は、チャックテーブル10をX軸方向(加工送り方向)に加工送りする。X軸移動手段20は、X軸移動基台21をX軸方向に移動可能に支持している。X軸移動手段20は、例えば、X軸方向に対して平行に延在されるボールねじ、パルスモータ等で構成される駆動源を有する。X軸移動手段20は、X軸移動基台21を装置本体2に対してX軸方向に相対移動させる。X軸移動基台21は、装置本体2に支持されている。X軸移動基台21は、チャックテーブル10を支持している。このため、チャックテーブル10は、装置本体2に対して、X軸方向に相対移動可能である。
切削手段30は、チャックテーブル10に保持されたウエーハWを切削する。切削手段30は、切削ブレード31と、スピンドル32と、ハウジング33とを備える。切削ブレード31は、極薄の円板状かつ環状に形成された切削砥石である。スピンドル32は、切削ブレード31を着脱可能に装着する。ハウジング33は、モータ等の駆動源を有しており、Y軸方向の回転軸周りに回転自在に、スピンドル32を支持する。
撮像手段40は、チャックテーブル10に保持されたウエーハWを撮像するCCD(Charge−Coupled Device)カメラを有する。撮像手段40は、ウエーハWと切削手段30の切削ブレード31との位置合わせを行なうアライメントを遂行するための画像を撮像する。撮像手段40は、撮像した画像を制御ユニット100に出力する。撮像手段40は、切削手段30のハウジング33に配置されている。
Y軸移動手段50は、Y軸移動基台51をY軸方向(割り出し送り方向)に移動可能に支持している。Y軸移動手段50は、例えば、Y軸方向に対して平行に延在されるボールねじ、パルスモータ等で構成される駆動源を有する。Y軸移動手段50は、Y軸移動基台51を装置本体2に対してY軸方向に相対移動させる。Y軸移動基台51は、装置本体2の鉛直方向の上端から立設された支持基台3に支持されている。Y軸移動基台51は、Z軸移動手段60を支持している。
Z軸移動手段60は、Z軸移動基台61をZ軸方向(切り込み送り方向)に移動可能に支持している。Z軸移動手段60は、例えば、Z軸方向に対して平行に延在されるボールねじ、パルスモータ等で構成される駆動源を有する。Z軸移動手段60は、Z軸移動基台61を装置本体2に対してZ軸方向に相対移動させる。Z軸移動基台61は、Y軸移動基台51に支持されている。Z軸移動手段60は、切削手段30を支持している。このため、切削手段30は、Y軸移動手段50とZ軸移動手段60とにより、装置本体2に対して、Y軸方向およびZ軸方向に相対移動可能である。
洗浄・乾燥手段70は、切削加工が施されたウエーハWを洗浄し、乾燥させる。洗浄・乾燥手段70は、スピンナテーブル71と、洗浄流体供給ノズル72とを備える。スピンナテーブル71は、チャックテーブル10の保持面11aと同様に、真空吸引源に連通されている。スピンナテーブル71は、真空吸引源の負圧により、貼着テープTを介してウエーハWを吸引保持する。スピンナテーブル71は、図示しないモータ等の駆動源により、水平面内で回転する。スピンナテーブル71は、その回転に伴って生じる遠心力によって環状フレームFを挟持するフレームクランプを有している。洗浄流体供給ノズル72は、洗浄時には、純水等の洗浄水をウエーハWに向けて噴射し、ウエーハWを洗浄する。洗浄流体供給ノズル72は、乾燥時には、清浄なエアー等をウエーハWに向けて噴射し、ウエーハWを乾燥させる。
制御ユニット100は、コンピュータシステムを含む。制御ユニット100は、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有する。制御ユニット100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、切削装置1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介して出力する。制御ユニット100は、ウエーハWの加工条件を記憶し加工位置を算出する。
次に、本実施形態に係るウエーハWの加工方法について説明する。図5は、実施形態に係るウエーハの切削方法を示すフローチャートである。図5に示すように、ウエーハWの加工方法は、保護部材貼着ステップS1と、ウエーハ位置算出ステップS2と、切削領域算出ステップS3と、切削ステップS4とを備える。
保護部材貼着ステップS1について説明する。保護部材貼着ステップS1は、ウエーハWの裏面Wbに貼着テープTを貼着する。貼着テープTは、内径がウエーハWの外径よりも大きい孔を有する環状フレームFに貼着されている。この状態で、ウエーハWの裏面Wbを、環状フレームFの孔の部分から貼着テープTに貼着する。これにより、貼着テープTが、ウエーハWの裏面Wbの全面に貼着される。
ウエーハ位置算出ステップS2について説明する。ウエーハ位置算出ステップS2は、貼着テープTを介してウエーハWをチャックテーブル10の保持面11aで保持し、ウエーハWの外周縁を撮像手段40で撮像して保持面11aにおける外周縁の座標情報を3点以上取得し、保持面11aでのウエーハWの位置を算出する。
まず、ウエーハ位置算出ステップS2では、オペレータは、貼着テープTを介して環状フレームFの開口部に支持されたウエーハWをチャックテーブル10の保持面11aに載置する。そして、オペレータは、真空吸引源を作動させる。これにより、チャックテーブル10の保持面11aに負圧が作用し、ウエーハWがチャックテーブル10の保持面11aに吸引保持される。
そして、オペレータは、ウエーハWを切削加工する加工条件を制御ユニット100に登録する。加工条件は、例えば、切削ブレード31の半径r、ウエーハWへの切り込み深さd、非切削領域W2の加工送り方向での幅X1、加工送り速度、スピンドル回転数などを含む。本実施形態では、切削ブレード31の半径rには、切削ブレード31の摩耗量が考慮されている。切削ブレード31の摩耗量は、図示しないブレード摩耗検知手段で、切削ブレード31の刃先の摩耗量が検知される。切削ブレード31の半径rは、切削ブレード31が摩耗するにつれて小さくなる。切り込み深さdは、ウエーハWの厚さより厚く、ウエーハWの厚さと貼着テープTの厚さとの合計値より小さい。
オペレータは、加工条件の登録後、制御ユニット100に対して、加工動作の開始指示を入力する。
制御ユニット100は、撮像手段40で、ウエーハWの外周縁を撮像させる。そして、制御ユニット100は、撮像したウエーハWの外周縁の画像を画像解析し、保持面11aにおけるウエーハWの外周縁の座標情報を3点以上取得する。そして、制御ユニット100は、取得した3点以上のウエーハWの外周縁の座標情報に基づいて、保持面11aにおけるウエーハWの位置を算出する。より詳しくは、制御ユニット100は、取得したウエーハWの外周縁の3点の座標情報を、(x、y)、(x、y)、(x、y)とし、ウエーハWの中心座標を(Cx、Cy)とし、ウエーハWの半径をRとして、以下の数式2〜数式4より、ウエーハWの中心座標(Cx、Cy)を算出する。
Figure 2017220532
Figure 2017220532
Figure 2017220532
このようにして、制御ユニット100は、保持面11aにおけるウエーハWの位置を算出する。制御ユニット100は、算出した保持面11aでのウエーハWの位置を加工条件の一つとして記憶する。
次に、切削領域算出ステップS3について説明する。切削領域算出ステップS3は、算出したウエーハWの位置情報から、非切削領域W2を残して切削すべき切削領域W1を算出する。
切削領域算出ステップS3では、制御ユニット100は、算出したウエーハWの位置情報から、ウエーハWの非切削領域W2を残して切削すべき切削領域W1を算出する。より詳しくは、制御ユニット100は、切削ブレード31の半径r、切削ブレード31の切り込み深さd、非切削領域W2の幅X1とし、以下の数式5(数式1と同じ)より、侵入時または退避時のウエーハWの外周縁から切削ブレード31の回転中心Oまでの加工送り方向での距離X2を算出する。制御ユニット100は、算出した侵入時または退避時のウエーハWの外周縁から切削ブレード31の回転中心Oまでの加工送り方向での距離X2を加工条件の一つとして記憶する。
Figure 2017220532
図6を用いて、ウエーハWの切削領域W1および非切削領域W2と、切削手段30の切削ブレード31との位置関係について説明する。図6において、切削ブレード31の先端部は、ウエーハWの切削領域W1と非切削領域W2との境界に位置している。図7に示すように、切削ブレード31のウエーハWへの進入時、ウエーハWの非切削領域W2の切削を回避するため、切削ブレード31の回転中心OがウエーハWの外周縁から相対的に内側にX2ずれた位置で、切削ブレード31をウエーハWに侵入させる。切削ブレード31を、これより内側でウエーハWに侵入させると、ウエーハWの非切削領域W2が内側に拡大し、ウエーハWの無駄な領域が増加してしまう。切削ブレード31を、これより外側でウエーハWに侵入させると、ウエーハWの非切削領域W2を切削ブレード31が切り込んでしまい、ウエーハWの非切削領域W2が狭くなる、または、切り残すことができなくなる。
切削ブレード31のウエーハWからの退避時、ウエーハWの非切削領域W2の切削を回避するため、切削ブレード31の回転中心OがウエーハWの外周縁から相対的に内側にX2ずれた位置で、切削ブレード31を退避させる。切削ブレード31を、これより内側でウエーハWから退避させると、ウエーハWの非切削領域W2が内側に拡大し、ウエーハWの無駄な領域が増加してしまう。切削ブレード31を、これより外側でウエーハWから退避させると、ウエーハWの非切削領域W2を切削ブレード31が切り込んでしまい、ウエーハWの非切削領域W2が狭くなる、または、切り残すことができなくなる。
次に、切削ステップS4について説明する。切削ステップS4は、切削領域算出ステップS3実施後、切削手段30の切削ブレード31をウエーハWの上面から貼着テープTまで切り込ませつつ、分割予定ラインLに沿って切削し、切削領域W1を複数のデバイスDに分割する。
切削ステップS4では、制御ユニット100は、設定された加工条件に基づいて、切削加工する。
制御ユニット100は、X軸移動手段20で、チャックテーブル10を切削手段30の下方に向かって移動させる。そして、撮像手段40の下方にチャックテーブル10に保持されたウエーハWを位置付ける。そして、制御ユニット100は、撮像手段40で、チャックテーブル10に保持されたウエーハWを撮像させる。そして、撮像手段40は、撮像した画像の情報を制御ユニット100に出力する。そして、制御ユニット100が、チャックテーブル10に保持されたウエーハWの分割予定ラインLと切削手段30の切削ブレード31との位置合わせを行なうためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、チャックテーブル10に保持されたウエーハWと切削手段30との相対位置を調整する。
そして、制御ユニット100は、加工条件に基づいて、Z軸移動手段60で、切り込み深さdを調整させながら、X軸移動手段20で、チャックテーブル10を所定の位置に位置付けた後、切削ブレード31をウエーハWに進入させる。より詳しくは、切削ブレード31のウエーハWへの進入時、制御ユニット100は、X軸移動手段20で、チャックテーブル10を移動させ、切削ブレード31の回転中心OをウエーハWの外周縁から相対的に内側にX2ずれた位置に位置付ける。そして、制御ユニット100は、Z軸移動手段60で、切削ブレード31を下降させウエーハWの上面に侵入させる。
そして、X軸移動手段20によるチャックテーブル10の加工送りにより、切削ブレード31で分割予定ラインLに沿って切削を行う。
分割予定ラインLの切削が終了したら、Z軸移動手段60で、切削ブレード31をウエーハWから退避させる。より詳しくは、切削ブレード31のウエーハWからの退避時、制御ユニット100は、X軸移動手段20で、切削ブレード31の回転中心OがウエーハWの外周縁から相対的に内側にX2ずれた位置となったら、Z軸移動手段60で、切削ブレード31を上昇させ、ウエーハWの上面から退避させる。
図8を用いて、切削されたウエーハWの断面について説明する。切削されたウエーハWに形成された切削溝は、裏面Wbの方が、表面Waより直径が小さく形成されている。言い換えると、ウエーハWは、表面Waにおいて、外周縁から径方向の幅X1が切り残されている。また、ウエーハWは、裏面Wbにおいて、外周縁から径方向の幅X1より大きな幅が切り残されている。
最初に切削する分割予定ラインLの切削が完了すると、X軸移動手段20、Y軸移動手段50、Z軸移動手段60で、チャックテーブル10と切削手段30とを相対的に移動させて、各分割予定ラインLに順に切削する。
全ての分割予定ラインLを切削すると、制御ユニット100は、X軸移動手段20で、チャックテーブル10を切削手段30の下方から退避させる。制御ユニット100は、真空吸引源を停止し、チャックテーブル10の吸引保持を解除する。そして、オペレータは、分割された複数のデバイスDなどをチャックテーブル10上から取り除くとともに、切削前のウエーハWを再度、チャックテーブル10上に載置し、上記の工程を繰返して、ウエーハWを個々のデバイスDに分割する。
切削加工が施されたウエーハWは、洗浄・乾燥手段70に搬送され、洗浄・乾燥される。
以上のように、本実施形態によれば、ウエーハWの外周縁の3点以上の座標からウエーハWの位置を正確に算出する。本実施形態は、算出したウエーハWの位置に基づいて、ウエーハWの外周縁の切削しない非切削領域W2を残して切削すべき切削領域W1を算出する。そして、本実施形態は、侵入時または退避時に、所定の幅の非切削領域W2を切り残す。このようにして、本実施形態は、ウエーハWの外周縁の非切削領域W2を適切に切り残すことができる。
より詳しくは、本実施形態によれば、ウエーハWの外周縁の3点以上の座標情報からウエーハWの位置を正確に算出する。本実施形態は、算出したウエーハWの位置と、切削ブレード31の半径rと、切削ブレード31の切り込み深さdとを含む加工条件に基づいて、非切削領域W2を適切に切り残すために、侵入時または退避時に切削ブレード31の回転中心Oを、ウエーハWの外周縁に環状に配置された非切削領域W2よりどれだけ内側に位置付ければよいかを算出する。このように、本実施形態によれば、正確なウエーハWの位置と、侵入時または退避時の切削ブレード31の回転中心Oの位置とを加工条件に含むので、ウエーハWの外周縁の非切削領域W2を適切に切り残すことができる。このように、本実施形態は、ウエーハWをチャックテーブル10の保持面11aに載置する位置が変化したとしても、ウエーハWの外周縁の非切削領域W2を適切に切り残すことができる。また、本実施形態は、加工条件に切削ブレード31の摩耗量を含むので、切削ブレード31が摩耗したとしても、ウエーハWの外周縁の非切削領域W2を適切に切り残すことができる。
本実施形態は、切削ブレード31のウエーハWへの進入時、切削ブレード31の回転中心OがウエーハWの外周縁から相対的に内側にX2ずれた位置で、切削ブレード31をウエーハWに侵入させる。これにより、本実施形態は、ウエーハWの非切削領域W2の切削を回避することができる。また、本実施形態は、切削ブレード31の回転中心OがウエーハWの外周縁から相対的に内側にX2ずれた位置で、切削ブレード31をウエーハWに侵入させることで、ウエーハWの非切削領域W2を内側に拡大することなく、ウエーハWに無駄な領域が増加することを抑制することができる。
本実施形態は、切削ブレード31のウエーハWからの退避時、切削ブレード31の回転中心OがウエーハWの外周縁から相対的に内側にX2ずれた位置で、切削ブレード31をウエーハWから退避させる。これにより、本実施形態は、ウエーハWの非切削領域W2の切削を回避することができる。また、本実施形態は、切削ブレード31の回転中心OがウエーハWの外周縁から相対的に内側にX2ずれた位置で、切削ブレード31をウエーハWから退避させることにより、ウエーハWの非切削領域W2を内側に拡大することなく、ウエーハWに無駄な領域が増加することを抑制することができる。
ウエーハWは、上記の形状に限定されず、例えば、裏面Wbが、表面Waより直径が小さく、外周縁は表面Wa側が径方向外側に張り出してオーバーハングされていてもよい。この場合も、ウエーハWの位置と、切削ブレード31の半径rと、切削ブレード31の切り込み深さdとに基づいて、侵入時または退避時に切削ブレード31の回転中心Oを、非切削領域W2よりどれだけ内側に位置付ければよいかを算出する。そして、切削ブレード31の回転中心OがウエーハWの外周縁から相対的に内側にX2ずれた位置で、切削ブレード31を侵入または退避させればよい。このようにして、ウエーハWの外周縁の非切削領域W2を適切に切り残すことができる。なお、非切削領域W2の幅X1は、任意に設定することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 切削装置
10 チャックテーブル
11 本体部
11a 保持面
20 X軸移動手段(加工送り手段)
30 切削手段(切削ユニット)
31 切削ブレード
32 スピンドル
40 撮像手段(撮像ユニット)
50 Y軸移動手段
60 Z軸移動手段(切り込み送りユニット)
100 制御ユニット
D デバイス(デバイスチップ)
L 分割予定ライン
T 貼着テープ(保護部材)
W ウエーハ
W1 切削領域
W2 非切削領域
Wa 表面(一方の面)
Wb 裏面(他方の面)

Claims (3)

  1. ウエーハを保持面で保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該ウエーハを切削ブレードで切削する切削ユニットと、該チャックテーブルと該切削ユニットとを該保持面と平行な加工送り方向に相対移動させる加工送り手段と、該チャックテーブルと該切削ユニットとを該保持面と直交する切り込み送り方向に相対移動させる切り込み送りユニットと、該保持面に保持された該ウエーハを撮像する撮像ユニットと、該ウエーハの加工条件を記憶し加工位置を算出する制御ユニットと、を備える切削装置を用い、該ウエーハを複数のデバイスチップに分割するウエーハの切削方法であって、
    該ウエーハの一方の面に保護部材を貼着する保護部材貼着ステップと、
    該保護部材を介して該ウエーハを該チャックテーブルの該保持面で保持し、該ウエーハの外周縁を該撮像ユニットで撮像して該保持面における外周縁の座標情報を3点以上取得し、該保持面での該ウエーハの位置を算出するウエーハ位置算出ステップと、
    算出した該ウエーハの位置情報から外周縁の切削しない非切削領域を残して切削すべき切削領域を算出する切削領域算出ステップと、
    該切削領域算出ステップ実施後、該切削ブレードを該ウエーハの上面から該保護部材まで切り込ませつつ分割予定ラインに沿って切削し、該切削領域を複数のデバイスチップに分割する切削ステップと、を備え、
    該切削ステップにおいて、該切り込み送り方向に該切削ブレードを該ウエーハに切り込ませる進入時、または、該ウエーハから退避させる退避時に、所定の幅の非切削領域を切り残すことを特徴とするウエーハの切削方法。
  2. 該ウエーハは、該保護部材を貼着する該一方の面の方が、露出する他方の面より直径が小さく、外周縁は該他方の面側が径方向外側に張り出してオーバーハングしていることを特徴とする請求項1記載のウエーハの切削方法。
  3. 該切削ブレードの半径をr、該切削ブレードの切り込み深さをd、該非切削領域の幅をX1、侵入時または退避時の該ウエーハの外周縁から該切削ブレードの回転中心までの加工送り方向での距離をX2とすると、下記の数式1を満たす、
    Figure 2017220532
    ことを特徴とする請求項1または2記載のウエーハの切削方法。
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