JP2004146487A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体ウエハのダイシング時に生じるウエハの小片(三角チップ)の飛散を低減し、ブレードの破損を防止する。
【解決手段】半導体ウエハWの裏面にテープを接着し、ブレードを、半導体ウエハWの上部をX方向に移動した後、下降し、半導体ウエハWの端部からある距離離れた地点P1、即ち、ウエハの禁止領域内に位置し、最外のチップ領域CA1の端部から一定の距離D1離れた位置P1に当接し、この地点P1よりX方向に延在するスクライブ領域に沿ってウエハを切断し、地点P2、即ち、ウエハの禁止領域内に位置し、前記チップ領域CA1と反対側の最外のチップ領域CA2の端部から一定の距離D1離れた位置P2で、ブレードを上昇させる。このようなダイシングをX方向およびY方向について繰り返し行うことにより、禁止領域OUTを切断せず、チップ領域の端部からD1離れた領域の内部のみを切断する。
【選択図】 図6
【解決手段】半導体ウエハWの裏面にテープを接着し、ブレードを、半導体ウエハWの上部をX方向に移動した後、下降し、半導体ウエハWの端部からある距離離れた地点P1、即ち、ウエハの禁止領域内に位置し、最外のチップ領域CA1の端部から一定の距離D1離れた位置P1に当接し、この地点P1よりX方向に延在するスクライブ領域に沿ってウエハを切断し、地点P2、即ち、ウエハの禁止領域内に位置し、前記チップ領域CA1と反対側の最外のチップ領域CA2の端部から一定の距離D1離れた位置P2で、ブレードを上昇させる。このようなダイシングをX方向およびY方向について繰り返し行うことにより、禁止領域OUTを切断せず、チップ領域の端部からD1離れた領域の内部のみを切断する。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造技術に関し、特に、半導体ウエハの切断工程に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置(半導体集積回路装置)を実装(パッケージ)する前には、ウエハ状態の半導体基板を個々のチップに切断(ダイシング)する。
【0003】
この工程は、例えば、半導体ウエハを縦横の碁盤目状に切断し、略矩形状のチップを切り出すのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、半導体装置の研究、開発に従事しており、前記半導体ウエハのダイシングの際における三角チップの問題に直面した。
【0005】
即ち、円形の半導体ウエハの内部は、略矩形状の複数のチップ領域が設けられるが、その外周部は、半導体素子等の形成が禁止される禁止領域となる。かかる領域には、もはや矩形状のチップ領域が確保できず、追って詳細に説明するように、ダイシングの際には、略三角形状の小片(三角チップ)が多数形成される。
【0006】
かかるダイシングの際には、個々のチップがバラバラにならないよう半導体ウエハの裏面にはテープが接着されているものの、前記三角チップにおいては、テープとの接触面積が小さく、また、半導体ウエハの端部に形成されるため、テープから剥がれやすい。
【0007】
このような三角チップが、テープから剥がれると、異物となり、実デバイスとなるチップを破損させたり、また、ダイシングブレード(ダイシングソー、切断部材、刃)を破損させたりする。
【0008】
本発明の目的は、半導体ウエハのダイシング時に生じる三角チップの影響を低減することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、半導体ウエハの製造効率を向上させ、また、半導体装置の特性を向上させることにある。
【0010】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0012】
(1)本発明の半導体装置の製造方法は、スクライブ領域によって区画された複数のチップ領域の外周部の禁止領域に、半導体ウエハの端部から一定の距離離間して切断部材を当接し、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハを切断するものである。
【0013】
(2)また、本発明の半導体装置の製造方法は、スクライブ領域によって区画された複数のチップ領域の外周部の禁止領域に、半導体ウエハの端部から一定の距離離間して切断部材を当接し、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハに切断溝を形成し、さらに、前記禁止領域の途中まで前記半導体ウエハに切断溝を形成した後、前記切断部材を前記半導体ウエハから離し、さらに、その後、前記半導体ウエハの裏面を研削するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0015】
(実施の形態1)
以下、本実施の形態を、図1〜図12を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1に、本実施の形態の半導体装置が形成される半導体ウエハW(半導体基板1)の要部平面図を示す。
【0017】
図1に示すように、半導体ウエハWは、略円状であり、略矩形状のチップ領域CAを複数有する。チップ領域CA間には、スクライブ領域(スクライブライン)SAが形成され、この領域に沿って、切断することにより、チップ領域CAが分離される。また、この半導体ウエハWの外周部(複数のチップ領域CAの外側の部分)は、半導体素子等の形成が禁止される禁止領域OUTである。また、半導体ウエハWの切りかき部は、オリフラOFである。
【0018】
なお、チップ領域CAやスクライブ領域SAは、半導体装置の製造前に外見上、明確になっている必要はない。このチップ領域CAには、種々の半導体素子や配線等が形成される。
【0019】
図2および図3は、本実施の形態の半導体装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図である。CAは、チップ領域、SAは、スクライブ領域、OUTは、禁止領域を示す。
【0020】
図2に示すように、MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)Qn、Qp等の素子が形成された半導体基板1(半導体ウエハW)を準備する。なお、MISFETの上部には、酸化シリコン膜11が形成され、この酸化シリコン膜11には、複数の配線やプラグ等が形成されているが、その図示は省略する。また、酸化シリコン膜11上の配線Mは、例えば、Al(アルミニウム)膜等の導電性膜よりなる最上層配線である。なお、Qnは、nチャネル型MISFET、Qpは、pチャネル型MISFETである。また、2は、酸化シリコン膜等の絶縁膜よりなる素子分離であり、3は、p型ウエル、4は、n型ウエルである。
【0021】
次いで、図3に示すように、配線M上に、窒化シリコン膜および酸化シリコン膜を例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法で順次堆積し、これらの積層膜よりなるパッシベーション膜PVを形成する。なお、パッシベーション膜PVを単層で構成してもよい。
【0022】
次いで、パッシベーション膜PVの上層に、所望の位置に開口部を有するポリイミド樹脂膜PIを形成し、このポリイミド樹脂膜PIをマスクにして下層のパッシベーション膜PVをドライエッチングし、配線Mのパッド部PADを露出させる。
【0023】
例えば、この際、スクライブ領域SAや禁止領域OUTの両端のパッシベーション膜PVもドライエッチングにより除去する。これにより、図1を参照しながら説明したスクライブ領域SAが明確になる。
【0024】
次いで、半導体ウエハWを、スクライブ領域SAに沿ってダイシング(切断)し、複数のチップCAを切り出すのであるが、以下このダイシング工程について詳細に説明する。
【0025】
図4は、ダイシング装置の概略図であり、図4(a)は、その要部斜視図、図4(b)は、要部断面図である。ステージStに半導体ウエハWを搭載し、ダイシングブレード(ダイシングソー、ダイシング用の刃、切断部材)Bによって半導体ウエハWを切断する。このダイシングブレード(以下、単に「ブレード」という)Bは、図示しないアームを介してコントローラCで制御される。このダイシングの際、切断された個々のチップがばらばらにならないよう、半導体ウエハWの裏面にはテープTが接着されている。
【0026】
図5は、本実施の形態の半導体ウエハWのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。図6は、その平面図である。
【0027】
図示するように、ブレードBは、半導体ウエハWの上部をX方向に移動した後、下降し、半導体ウエハWの端部からある距離離れた地点P1に当接する。この地点P1は、半導体ウエハWの禁止領域OUT内に位置し、最外のチップ領域CA1の端部から一定の距離D1離れた位置である(図6)。即ち、半導体ウエハWの端部から地点P1までの間は、切断されていない。
【0028】
次いで、地点P1よりX方向に延在するスクライブ領域SAに沿って半導体ウエハWを切断していく。この場合、半導体ウエハWはその裏面まで完全に切断されるフルカットである(図9参照)。
【0029】
さらに、ブレードBは、地点P2において上昇する。この地点P2は、半導体ウエハWの禁止領域OUT内に位置し、前記チップ領域CA1と反対側の最外のチップ領域CA2の端部から一定の距離D1離れた位置である。即ち、半導体ウエハWの端部から地点P2までの間は、切断されていない。
【0030】
このようなダイシングをX方向について繰り返し行い、また、Y方向についても繰り返し行う(図7)。図7は、本実施の形態の半導体ウエハWのY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【0031】
即ち、ブレードBは、半導体ウエハWの上部をY方向に移動した後、下降し、半導体ウエハWの端部からある距離離れた地点P1に当接する。この地点P1は、半導体ウエハWの禁止領域OUT内に位置し、最外のチップ領域CA1の端部から一定の距離D1離れた位置である。
【0032】
次いで、地点P1よりY方向に延在するスクライブ領域SAに沿って半導体ウエハWを切断していく。この場合も、半導体ウエハWはその裏面まで完全に切断されるフルカットである。
【0033】
さらに、ブレードBは、地点P2において上昇する。この地点P2は、半導体ウエハWの禁止領域OUT内に位置し、前記チップ領域CA1と反対側の最外のチップ領域CA2の端部から一定の距離D1離れた位置である。
【0034】
このようなブレードの下降位置や上昇位置の制御は、コントローラCによって行われる。
【0035】
このように、半導体ウエハW内の地点P1からP2までは切断されているが、半導体ウエハWの端部から地点P1までの間、地点P2から半導体ウエハWの端部までの間は、切断されていない。なお、半導体ウエハWの端部からP1までの距離と、P2までの距離とは同じである必要はない。
【0036】
ここで、ダイシングの方向は、図5および図7に示すように、X方向に付いては、例えば、図中の左から右へ、Y方向については、図中の下から上へと、常に一定方向のダイシングを繰り返す。例えば、X方向について、左から右へダイシングを行った後、次のスクライブ領域SAを右から左へダイシングすることも可能であり、その方がブレードの軌跡は短くて済む。しかしながら、一定方向のダイシングを繰り返した方が、チッピング(ウエハの欠け)が低減する。
【0037】
例えば、右回転のブレードを用いて半導体ウエハを左から右へダイシングする場合には、半導体ウエハの表面側から裏面側に向かう応力が加わる。その後、半導体ウエハを右から左へダイシングする場合には、半導体ウエハの裏面側から表面側に向かう応力が加わる。このように、半導体ウエハの下側から応力が加わる場合には、チッピングが増加しやすい。
【0038】
図8に、本実施の形態の半導体ウエハWのX方向およびY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す。
【0039】
このように、本実施の形態においては、禁止領域OUTを切断せず、チップ領域の端部からD1離れた領域の内部のみを切断することとしたので、いわゆる三角チップ(半導体ウエハWの小片)の生成を防止することができる。
【0040】
即ち、図13および図14に示すように、禁止領域OUTも含め半導体ウエハWの端部から端部までをダイシングした場合には、三角チップTCが形成される。図13は、この場合のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図であり、図14は、その平面図である。
【0041】
このような、三角チップTCは、テープTとの接触面積が小さく、また、半導体ウエハWの端部に形成されるため、テープTから剥がれやすい。
【0042】
テープTから三角チップTCが剥がれ、ブレードに当たると、ブレードに穴が開く等し、破損の原因となる。ブレードは、非常に薄く、例えば、スクライブ領域SAの幅が80μm程度の場合には、30μm程度となるため、その側面からの衝撃に弱い。従って、微細な三角チップTCが当たるだけでも破損してしまう。
【0043】
その結果、ブレードの交換による生産効率の低下が生じる。また、新規のブレードを用いたダイシングの初期段階においては、カットラインのずれやチッピングの増加が起こりやすい。寿命によるブレードの交換の際には、ダミーウエハ等を用いて、カットラインの微調整やブレードの刃の状態の調整を行うことも可能であるが、ダイシング工程の途中においては、このような調整を行うことが困難である。従って、ダイシングの再開時においては、チップの不良が生じやすい。また、特定の半導体ウエハのスクライブ領域の途中でダイシングが中断した場合には、当該スクライブ領域を自動的にダイシングすることが困難であり、マニュアル操作でダイシングをせざるを得ない場合がある。このような場合には、生産効率が低下し、また、ダイシングの制御性が劣化する。また、ダイシングは、切削水を流しながら行われる。従って、ブレードの交換により半導体ウエハ表面に露出したパッド部(導電性部)が、長時間切削水に晒されることとなり、パッド部の腐食の原因となる。
【0044】
また、三角チップTCが、チップ領域の表面に当たると、チップが破損する恐れがあり、また、チップの表面に傷が付いてしまう等の問題が生じる。
【0045】
これに対し本実施の形態によれば、禁止領域OUTの一部を切断せず、繋がった状態としておくので、三角チップTCが発生せず、これによるブレードの破損を防止することができる。また、ブレードの交換によるダイシング工程の中断がなく、製品の製造効率を向上させることができる。また、製品の歩留まりを向上させることができ、また、製品性能を向上させることができる。
【0046】
特に、半導体ウエハの大口径化やチップの微細化が進むに従い三角チップの数が多くなり、また、三角チップ自身の大きさも小さくなる。従って、かかる場合には、本実施の形態を適用して効果的である。
【0047】
次いで、図9に示すように、例えば、複数のチップCAが搭載されたテープTの端部をリングRに固定し、チップCAの裏面から、針Nをつき当て、テープTから剥離させるとともに、その上部からコレットCoを介して吸引する(ピックアップ)。図9は、本実施の形態の半導体装置の製造方法を示す半導体基板およびその周辺の要部断面図である(図10〜図12について同じ)。
【0048】
なお、ピックアップ工程の前に、テープTを引っ張ることにより、チップ領域CA間の間隔を大きくし、個々のチップCAを完全に切り離してもよい(ストレッチ)。この際、半導体ウエハWの禁止領域OUTの部分がリング状に残っているため(図8参照)、あらかじめこの部分を除去する等の工夫が必要である。
【0049】
次いで、図10に示すように、ピックアップしたチップ(ダイ)CAを、例えば、リードフレームRFのダイパッドDP上に銀ペースト等を用いて固着する(ダイボンディング)。次いで、チップCA表面のパッド部とリードReとを金線21等を用いて接続する(ワイヤボンディング)。さらに、リードフレームRFを金型(図示せず)等で挟持し、金型の内部に溶融樹脂を注入し、硬化させることによりチップCAや金線21の周囲を樹脂23で封止する(図11)。次いで、リードReの所定の部分を切断し、さらに、樹脂23から突出したリードReを必要に応じて所望の形状に整形し、半導体装置が完成する(図12)。
【0050】
なお、本実施の形態においては、チップを金線21等を用いてリードフレームRF等の実装板との接続を図ったが、この他、バンプ電極を介して例えば印刷配線が形成された実装基板と接続してもよい。また、樹脂封止型のパッケージの他、セラミックパッケージ等、種々のパッケージの形態を採用し得るのは言うまでもない。
【0051】
(実施の形態2)
実施の形態1のダイシングにおいては、例えば、X方向のダイシングにおいて半導体ウエハWの両端の禁止領域OUTを切断せず、禁止領域OUTをリング状に残したが、どちらか一方の禁止領域OUTのみを未切断としてもよい。
【0052】
例えば、切断開始端においては、禁止領域OUTをも切断し、切断終了端においては、禁止領域OUTを切断しないでおく。
【0053】
図15は、本実施の形態の半導体ウエハWのダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。図16は、その平面図である。
【0054】
図示するように、ブレードBは、半導体ウエハWの上部をX方向に移動した後、下降し、半導体ウエハWの側壁(切断開始端)に当接する。
【0055】
次いで、半導体ウエハWの端部よりX方向に延在するスクライブ領域SAに沿って半導体ウエハWを切断していく。この場合、半導体ウエハWはその裏面まで完全に切断されるフルカットである。
【0056】
さらに、ブレードBは、地点P2において上昇する。この地点P2は、半導体ウエハの禁止領域OUT内に位置し、前記切断開始端と反対側の最外のチップ領域CA2の端部から一定の距離D1離れた位置である。即ち、地点P2から半導体ウエハWの端部までの間は、切断されていない。
【0057】
このようなダイシングをX方向について繰り返し行う。従って、図16に示す半導体ウエハWの左側の禁止領域OUTは、切断され、右側の禁止領域OUTは、未切断である。
【0058】
また、図17に示すように、Y方向についても、半導体ウエハWの切断開始端(例えば、図中の下側)においては、禁止領域OUTを切断し、切断終了端(図中の上側、地点P2からウエハの端部までの間)においては、禁止領域OUTを切断しない。
【0059】
なお、ダイシングの方向は、X方向に付いては、例えば、図中の左から右へ、Y方向については、図中の下から上へと、常に一定方向のダイシングを繰り返す。
【0060】
この場合、図18に示すように、半導体ウエハWの左下の約1/3の領域については、三角チップTCが生じるが、残りの2/3の領域については、三角チップTCの発生を防止することができる。
【0061】
その結果、三角チップTCによるブレードBの破損確率を低減でき、製品の製造効率を向上させ、また、製品の歩留まりを向上させることができる。また、製品性能を向上させることができる。
【0062】
また、本実施の形態においては、切断開始端においては、半導体ウエハWの側壁にブレードを当てることができるため、切断時に加わる衝撃を緩和することができる。
【0063】
即ち、半導体ウエハWの表面にブレードを当接させた場合には、半導体ウエハWとブレードとの接触面積が大きく、高速回転しているブレードと半導体ウエハWが接触することによる衝撃が大きい。従って、ブレードの制御、例えば、半導体ウエハに当接する際の速度を小さくし、また、ブレードに加える押し圧の加減などを慎重に行う必要がある。
【0064】
これに対し、本実施の形態によれば、切断開始端においては、半導体ウエハWの端部(側壁)から切断を開始したので、ダイシングの処理速度を確保しつつ、ブレードの破損確率を低減できる。また、容易にダイシング工程を行うことができる。
【0065】
なお、ダイシング工程以外の工程は実施の形態1と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
【0066】
(実施の形態3)
実施の形態1において詳細に説明したダイシング工程の後、半導体ウエハWをその裏面より研磨(薄膜化)し、実装してもよい。
【0067】
半導体装置においては、半導体装置の放熱性を良くし、また、パッケージを薄型化する等のために、ウエハ状態の半導体基板の裏面(素子形成面と逆側の面)を薄膜化した後、実装される製品が少なくない。
【0068】
このような製品の製造工程について説明する。
【0069】
例えば、実施の形態1において、図3を参照しながら説明した半導体ウエハWを準備する。この半導体ウエハW(半導体基板1)の厚さは、例えば725μm程度である。
【0070】
この半導体ウエハWを以下のようにダイシングした後、裏面研磨(バックグラインド)する。
【0071】
図19は、本実施の形態の半導体ウエハWのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。図20は、その平面図である。
【0072】
図示するように、ブレードBは、半導体ウエハWの上部をX方向に移動した後、下降し、半導体ウエハWの端部からある距離離れた地点P1に当接する。この地点P1は、ウエハの禁止領域OUT内に位置し、最外のチップ領域CA1の端部から一定の距離D1離れた位置である。即ち、ウエハの端部から地点P1までの間は、切断されていない。
【0073】
次いで、地点P1よりX方向に延在するスクライブ領域SAに沿ってウエハを切断し、切断溝Gを形成する。即ち、ウエハはその裏面まで完全に切断されず、例えば、切断溝Gの深さは、ウエハの表面から100μm程度とする(図21参照)。
【0074】
さらに、ブレードBは、地点P2において上昇する。この地点P2は、ウエハの禁止領域OUT内に位置し、前記チップ領域CA1と反対側の最外のチップ領域CA2の端部から一定の距離D1離れた位置である。即ち、地点P2からウエハの端部までの間は、切断されていない。
【0075】
このようなダイシングをX方向について繰り返し行い、また、Y方向についても繰り返し行う(図7参照)。なお、ダイシングの方向は、X方向に付いては、例えば、図中の左から右へ、Y方向については、図中の下から上へと、常に一定方向のダイシングを繰り返す。
【0076】
次いで、図21(a)に示すように、半導体ウエハWの表面(素子形成側)を保護テープPTで保護した後、半導体ウエハWの保護テープPT側を下側とし、研磨装置のステージStに搭載する。次いで、半導体ウエハWの裏面から砥石WSを押し当て研磨(研削)する(図21(b))。研削量は、例えば、675μmであり、残存する半導体ウエハWの厚さを50μm程度とする。即ち、研磨後の半導体ウエハWにおいては、その裏面まで切断溝Gが到達している(図21(c))。
【0077】
このように、本実施の形態によれば、禁止領域OUTを切断しなかったので、その後の裏面研磨の際に、三角チップが発生することを防止できる。
【0078】
このような、三角チップは、保護テープPTとの接触面積が小さく、また、半導体ウエハWの端部に形成されるため、保護テープPTから剥がれやすい。保護テープPTから三角チップが剥がれると、異物となり、また、研磨精度を劣化させる。
【0079】
これに対し本実施の形態によれば、三角チップの発生による不具合を回避でき、製品の歩留まりを向上させることができ、また、製品性能を向上させることができる。
【0080】
その後、研磨面(半導体ウエハWの裏面)に再びテープを接着した後、保護テープPTを剥がし、実施の形態1の場合と同様に、半導体ウエハWの裏面から針をつき当て、ピックアップする。さらに、実施の形態1と同様に、ダイボンディング、ワイヤボンディングを行い樹脂等で封止する。
【0081】
なお、本実施の形態においては、半導体ウエハWを、その厚さが、切断溝Gの深さより小さくなるまで裏面研磨したが、裏面研磨後において切断溝Gは半導体ウエハWの裏面から露出していなくてもよい。即ち、裏面研磨後において、半導体ウエハWはセミフルカット状態となってもよい。
【0082】
この場合は、半導体ウエハWの裏面に接着された前記テープを引っ張る(ストレッチする)ことにより、個々のチップCAを完全に切り離す。なお、切断溝底部と半導体ウエハ裏面との間は、テープを引っ張った際に切断される程度の厚さでなければならない。
【0083】
従って、前記のように切断溝の底部にウエハが残存している場合であっても、ウエハの裏面研磨時には、半導体ウエハWに応力が加わるため、三角チップ領域が存在する場合には、切断溝が割れて、三角チップが飛散しやすい。よって、本実施の形態を適用して効果的である。
【0084】
なお、実施の形態2で説明したように、切断方向に対し、半導体ウエハWの両端の禁止領域OUTのうち、切断開始端側の禁止領域OUTのみを未切断としてもよい。
【0085】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0086】
【発明の効果】
本願によって開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下の通りである。
【0087】
スクライブ領域によって区画された複数のチップ領域の外周部の禁止領域に、半導体ウエハの端部から一定の距離離間してブレードを当接し、前記スクライブ領域に沿ってダイシングし、半導体ウエハの端部の手前の禁止領域においてダイシングを止めたので、半導体ウエハの小片(三角チップ)の飛散を低減することができる。また、半導体ウエハの製造効率を向上させることができる。また、半導体装置の特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1である半導体装置が形成される半導体ウエハの要部平面図である。
【図2】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す半導体ウエハ(半導体基板)の要部断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す半導体ウエハ(半導体基板)の要部断面図である。
【図4】ダイシング装置の概略図であり、(a)は、その要部斜視図、(b)は、その要部断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1の半導体ウエハのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1の半導体ウエハのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図7】本発明の実施の形態1の半導体ウエハのY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図8】本発明の実施の形態1の半導体ウエハのX方向およびY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図9】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す半導体ウエハ(半導体基板)の要部断面図である。
【図10】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す半導体基板等の要部断面図である。
【図11】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す半導体基板等の要部断面図である。
【図12】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す半導体基板等の要部断面図である。
【図13】本発明の実施の形態1の効果を説明するための半導体ウエハのX方向およびY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。
【図14】本発明の実施の形態1の効果を説明するための半導体ウエハのX方向およびY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図15】本発明の実施の形態2の半導体ウエハのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。
【図16】本発明の実施の形態2の半導体ウエハのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図17】本発明の実施の形態2の半導体ウエハのY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図18】本発明の実施の形態2の半導体ウエハのX方向およびY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図19】本発明の実施の形態3の半導体ウエハのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。
【図20】本発明の実施の形態3の半導体ウエハのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図21】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態3である半導体装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 素子分離
3 p型ウエル
4 n型ウエル
11 酸化シリコン膜
21 金線
23 樹脂
B ブレード
C コントローラ
CA チップ領域(チップ)
CA1 チップ領域
CA2 チップ領域
Co コレット
DP ダイパッド
G 切断溝
M 配線
N 針
OF オリフラ
OUT 禁止領域
P1 最外のチップ領域CA1の端部から距離D1離れた位置
P2 最外のチップ領域CA2の端部から距離D1離れた位置
PAD パッド部
PI ポリイミド樹脂膜
PT 保護テープ
PV パッシベーション膜
Qn nチャネル型MISFET
Qp pチャネル型MISFET
R リング
RF リードフレーム
Re リード
SA スクライブ領域
St ステージ
T テープ
TC 三角チップ
W 半導体ウエハ
WS 砥石
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造技術に関し、特に、半導体ウエハの切断工程に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置(半導体集積回路装置)を実装(パッケージ)する前には、ウエハ状態の半導体基板を個々のチップに切断(ダイシング)する。
【0003】
この工程は、例えば、半導体ウエハを縦横の碁盤目状に切断し、略矩形状のチップを切り出すのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、半導体装置の研究、開発に従事しており、前記半導体ウエハのダイシングの際における三角チップの問題に直面した。
【0005】
即ち、円形の半導体ウエハの内部は、略矩形状の複数のチップ領域が設けられるが、その外周部は、半導体素子等の形成が禁止される禁止領域となる。かかる領域には、もはや矩形状のチップ領域が確保できず、追って詳細に説明するように、ダイシングの際には、略三角形状の小片(三角チップ)が多数形成される。
【0006】
かかるダイシングの際には、個々のチップがバラバラにならないよう半導体ウエハの裏面にはテープが接着されているものの、前記三角チップにおいては、テープとの接触面積が小さく、また、半導体ウエハの端部に形成されるため、テープから剥がれやすい。
【0007】
このような三角チップが、テープから剥がれると、異物となり、実デバイスとなるチップを破損させたり、また、ダイシングブレード(ダイシングソー、切断部材、刃)を破損させたりする。
【0008】
本発明の目的は、半導体ウエハのダイシング時に生じる三角チップの影響を低減することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、半導体ウエハの製造効率を向上させ、また、半導体装置の特性を向上させることにある。
【0010】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0012】
(1)本発明の半導体装置の製造方法は、スクライブ領域によって区画された複数のチップ領域の外周部の禁止領域に、半導体ウエハの端部から一定の距離離間して切断部材を当接し、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハを切断するものである。
【0013】
(2)また、本発明の半導体装置の製造方法は、スクライブ領域によって区画された複数のチップ領域の外周部の禁止領域に、半導体ウエハの端部から一定の距離離間して切断部材を当接し、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハに切断溝を形成し、さらに、前記禁止領域の途中まで前記半導体ウエハに切断溝を形成した後、前記切断部材を前記半導体ウエハから離し、さらに、その後、前記半導体ウエハの裏面を研削するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0015】
(実施の形態1)
以下、本実施の形態を、図1〜図12を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1に、本実施の形態の半導体装置が形成される半導体ウエハW(半導体基板1)の要部平面図を示す。
【0017】
図1に示すように、半導体ウエハWは、略円状であり、略矩形状のチップ領域CAを複数有する。チップ領域CA間には、スクライブ領域(スクライブライン)SAが形成され、この領域に沿って、切断することにより、チップ領域CAが分離される。また、この半導体ウエハWの外周部(複数のチップ領域CAの外側の部分)は、半導体素子等の形成が禁止される禁止領域OUTである。また、半導体ウエハWの切りかき部は、オリフラOFである。
【0018】
なお、チップ領域CAやスクライブ領域SAは、半導体装置の製造前に外見上、明確になっている必要はない。このチップ領域CAには、種々の半導体素子や配線等が形成される。
【0019】
図2および図3は、本実施の形態の半導体装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図である。CAは、チップ領域、SAは、スクライブ領域、OUTは、禁止領域を示す。
【0020】
図2に示すように、MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)Qn、Qp等の素子が形成された半導体基板1(半導体ウエハW)を準備する。なお、MISFETの上部には、酸化シリコン膜11が形成され、この酸化シリコン膜11には、複数の配線やプラグ等が形成されているが、その図示は省略する。また、酸化シリコン膜11上の配線Mは、例えば、Al(アルミニウム)膜等の導電性膜よりなる最上層配線である。なお、Qnは、nチャネル型MISFET、Qpは、pチャネル型MISFETである。また、2は、酸化シリコン膜等の絶縁膜よりなる素子分離であり、3は、p型ウエル、4は、n型ウエルである。
【0021】
次いで、図3に示すように、配線M上に、窒化シリコン膜および酸化シリコン膜を例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法で順次堆積し、これらの積層膜よりなるパッシベーション膜PVを形成する。なお、パッシベーション膜PVを単層で構成してもよい。
【0022】
次いで、パッシベーション膜PVの上層に、所望の位置に開口部を有するポリイミド樹脂膜PIを形成し、このポリイミド樹脂膜PIをマスクにして下層のパッシベーション膜PVをドライエッチングし、配線Mのパッド部PADを露出させる。
【0023】
例えば、この際、スクライブ領域SAや禁止領域OUTの両端のパッシベーション膜PVもドライエッチングにより除去する。これにより、図1を参照しながら説明したスクライブ領域SAが明確になる。
【0024】
次いで、半導体ウエハWを、スクライブ領域SAに沿ってダイシング(切断)し、複数のチップCAを切り出すのであるが、以下このダイシング工程について詳細に説明する。
【0025】
図4は、ダイシング装置の概略図であり、図4(a)は、その要部斜視図、図4(b)は、要部断面図である。ステージStに半導体ウエハWを搭載し、ダイシングブレード(ダイシングソー、ダイシング用の刃、切断部材)Bによって半導体ウエハWを切断する。このダイシングブレード(以下、単に「ブレード」という)Bは、図示しないアームを介してコントローラCで制御される。このダイシングの際、切断された個々のチップがばらばらにならないよう、半導体ウエハWの裏面にはテープTが接着されている。
【0026】
図5は、本実施の形態の半導体ウエハWのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。図6は、その平面図である。
【0027】
図示するように、ブレードBは、半導体ウエハWの上部をX方向に移動した後、下降し、半導体ウエハWの端部からある距離離れた地点P1に当接する。この地点P1は、半導体ウエハWの禁止領域OUT内に位置し、最外のチップ領域CA1の端部から一定の距離D1離れた位置である(図6)。即ち、半導体ウエハWの端部から地点P1までの間は、切断されていない。
【0028】
次いで、地点P1よりX方向に延在するスクライブ領域SAに沿って半導体ウエハWを切断していく。この場合、半導体ウエハWはその裏面まで完全に切断されるフルカットである(図9参照)。
【0029】
さらに、ブレードBは、地点P2において上昇する。この地点P2は、半導体ウエハWの禁止領域OUT内に位置し、前記チップ領域CA1と反対側の最外のチップ領域CA2の端部から一定の距離D1離れた位置である。即ち、半導体ウエハWの端部から地点P2までの間は、切断されていない。
【0030】
このようなダイシングをX方向について繰り返し行い、また、Y方向についても繰り返し行う(図7)。図7は、本実施の形態の半導体ウエハWのY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【0031】
即ち、ブレードBは、半導体ウエハWの上部をY方向に移動した後、下降し、半導体ウエハWの端部からある距離離れた地点P1に当接する。この地点P1は、半導体ウエハWの禁止領域OUT内に位置し、最外のチップ領域CA1の端部から一定の距離D1離れた位置である。
【0032】
次いで、地点P1よりY方向に延在するスクライブ領域SAに沿って半導体ウエハWを切断していく。この場合も、半導体ウエハWはその裏面まで完全に切断されるフルカットである。
【0033】
さらに、ブレードBは、地点P2において上昇する。この地点P2は、半導体ウエハWの禁止領域OUT内に位置し、前記チップ領域CA1と反対側の最外のチップ領域CA2の端部から一定の距離D1離れた位置である。
【0034】
このようなブレードの下降位置や上昇位置の制御は、コントローラCによって行われる。
【0035】
このように、半導体ウエハW内の地点P1からP2までは切断されているが、半導体ウエハWの端部から地点P1までの間、地点P2から半導体ウエハWの端部までの間は、切断されていない。なお、半導体ウエハWの端部からP1までの距離と、P2までの距離とは同じである必要はない。
【0036】
ここで、ダイシングの方向は、図5および図7に示すように、X方向に付いては、例えば、図中の左から右へ、Y方向については、図中の下から上へと、常に一定方向のダイシングを繰り返す。例えば、X方向について、左から右へダイシングを行った後、次のスクライブ領域SAを右から左へダイシングすることも可能であり、その方がブレードの軌跡は短くて済む。しかしながら、一定方向のダイシングを繰り返した方が、チッピング(ウエハの欠け)が低減する。
【0037】
例えば、右回転のブレードを用いて半導体ウエハを左から右へダイシングする場合には、半導体ウエハの表面側から裏面側に向かう応力が加わる。その後、半導体ウエハを右から左へダイシングする場合には、半導体ウエハの裏面側から表面側に向かう応力が加わる。このように、半導体ウエハの下側から応力が加わる場合には、チッピングが増加しやすい。
【0038】
図8に、本実施の形態の半導体ウエハWのX方向およびY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す。
【0039】
このように、本実施の形態においては、禁止領域OUTを切断せず、チップ領域の端部からD1離れた領域の内部のみを切断することとしたので、いわゆる三角チップ(半導体ウエハWの小片)の生成を防止することができる。
【0040】
即ち、図13および図14に示すように、禁止領域OUTも含め半導体ウエハWの端部から端部までをダイシングした場合には、三角チップTCが形成される。図13は、この場合のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図であり、図14は、その平面図である。
【0041】
このような、三角チップTCは、テープTとの接触面積が小さく、また、半導体ウエハWの端部に形成されるため、テープTから剥がれやすい。
【0042】
テープTから三角チップTCが剥がれ、ブレードに当たると、ブレードに穴が開く等し、破損の原因となる。ブレードは、非常に薄く、例えば、スクライブ領域SAの幅が80μm程度の場合には、30μm程度となるため、その側面からの衝撃に弱い。従って、微細な三角チップTCが当たるだけでも破損してしまう。
【0043】
その結果、ブレードの交換による生産効率の低下が生じる。また、新規のブレードを用いたダイシングの初期段階においては、カットラインのずれやチッピングの増加が起こりやすい。寿命によるブレードの交換の際には、ダミーウエハ等を用いて、カットラインの微調整やブレードの刃の状態の調整を行うことも可能であるが、ダイシング工程の途中においては、このような調整を行うことが困難である。従って、ダイシングの再開時においては、チップの不良が生じやすい。また、特定の半導体ウエハのスクライブ領域の途中でダイシングが中断した場合には、当該スクライブ領域を自動的にダイシングすることが困難であり、マニュアル操作でダイシングをせざるを得ない場合がある。このような場合には、生産効率が低下し、また、ダイシングの制御性が劣化する。また、ダイシングは、切削水を流しながら行われる。従って、ブレードの交換により半導体ウエハ表面に露出したパッド部(導電性部)が、長時間切削水に晒されることとなり、パッド部の腐食の原因となる。
【0044】
また、三角チップTCが、チップ領域の表面に当たると、チップが破損する恐れがあり、また、チップの表面に傷が付いてしまう等の問題が生じる。
【0045】
これに対し本実施の形態によれば、禁止領域OUTの一部を切断せず、繋がった状態としておくので、三角チップTCが発生せず、これによるブレードの破損を防止することができる。また、ブレードの交換によるダイシング工程の中断がなく、製品の製造効率を向上させることができる。また、製品の歩留まりを向上させることができ、また、製品性能を向上させることができる。
【0046】
特に、半導体ウエハの大口径化やチップの微細化が進むに従い三角チップの数が多くなり、また、三角チップ自身の大きさも小さくなる。従って、かかる場合には、本実施の形態を適用して効果的である。
【0047】
次いで、図9に示すように、例えば、複数のチップCAが搭載されたテープTの端部をリングRに固定し、チップCAの裏面から、針Nをつき当て、テープTから剥離させるとともに、その上部からコレットCoを介して吸引する(ピックアップ)。図9は、本実施の形態の半導体装置の製造方法を示す半導体基板およびその周辺の要部断面図である(図10〜図12について同じ)。
【0048】
なお、ピックアップ工程の前に、テープTを引っ張ることにより、チップ領域CA間の間隔を大きくし、個々のチップCAを完全に切り離してもよい(ストレッチ)。この際、半導体ウエハWの禁止領域OUTの部分がリング状に残っているため(図8参照)、あらかじめこの部分を除去する等の工夫が必要である。
【0049】
次いで、図10に示すように、ピックアップしたチップ(ダイ)CAを、例えば、リードフレームRFのダイパッドDP上に銀ペースト等を用いて固着する(ダイボンディング)。次いで、チップCA表面のパッド部とリードReとを金線21等を用いて接続する(ワイヤボンディング)。さらに、リードフレームRFを金型(図示せず)等で挟持し、金型の内部に溶融樹脂を注入し、硬化させることによりチップCAや金線21の周囲を樹脂23で封止する(図11)。次いで、リードReの所定の部分を切断し、さらに、樹脂23から突出したリードReを必要に応じて所望の形状に整形し、半導体装置が完成する(図12)。
【0050】
なお、本実施の形態においては、チップを金線21等を用いてリードフレームRF等の実装板との接続を図ったが、この他、バンプ電極を介して例えば印刷配線が形成された実装基板と接続してもよい。また、樹脂封止型のパッケージの他、セラミックパッケージ等、種々のパッケージの形態を採用し得るのは言うまでもない。
【0051】
(実施の形態2)
実施の形態1のダイシングにおいては、例えば、X方向のダイシングにおいて半導体ウエハWの両端の禁止領域OUTを切断せず、禁止領域OUTをリング状に残したが、どちらか一方の禁止領域OUTのみを未切断としてもよい。
【0052】
例えば、切断開始端においては、禁止領域OUTをも切断し、切断終了端においては、禁止領域OUTを切断しないでおく。
【0053】
図15は、本実施の形態の半導体ウエハWのダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。図16は、その平面図である。
【0054】
図示するように、ブレードBは、半導体ウエハWの上部をX方向に移動した後、下降し、半導体ウエハWの側壁(切断開始端)に当接する。
【0055】
次いで、半導体ウエハWの端部よりX方向に延在するスクライブ領域SAに沿って半導体ウエハWを切断していく。この場合、半導体ウエハWはその裏面まで完全に切断されるフルカットである。
【0056】
さらに、ブレードBは、地点P2において上昇する。この地点P2は、半導体ウエハの禁止領域OUT内に位置し、前記切断開始端と反対側の最外のチップ領域CA2の端部から一定の距離D1離れた位置である。即ち、地点P2から半導体ウエハWの端部までの間は、切断されていない。
【0057】
このようなダイシングをX方向について繰り返し行う。従って、図16に示す半導体ウエハWの左側の禁止領域OUTは、切断され、右側の禁止領域OUTは、未切断である。
【0058】
また、図17に示すように、Y方向についても、半導体ウエハWの切断開始端(例えば、図中の下側)においては、禁止領域OUTを切断し、切断終了端(図中の上側、地点P2からウエハの端部までの間)においては、禁止領域OUTを切断しない。
【0059】
なお、ダイシングの方向は、X方向に付いては、例えば、図中の左から右へ、Y方向については、図中の下から上へと、常に一定方向のダイシングを繰り返す。
【0060】
この場合、図18に示すように、半導体ウエハWの左下の約1/3の領域については、三角チップTCが生じるが、残りの2/3の領域については、三角チップTCの発生を防止することができる。
【0061】
その結果、三角チップTCによるブレードBの破損確率を低減でき、製品の製造効率を向上させ、また、製品の歩留まりを向上させることができる。また、製品性能を向上させることができる。
【0062】
また、本実施の形態においては、切断開始端においては、半導体ウエハWの側壁にブレードを当てることができるため、切断時に加わる衝撃を緩和することができる。
【0063】
即ち、半導体ウエハWの表面にブレードを当接させた場合には、半導体ウエハWとブレードとの接触面積が大きく、高速回転しているブレードと半導体ウエハWが接触することによる衝撃が大きい。従って、ブレードの制御、例えば、半導体ウエハに当接する際の速度を小さくし、また、ブレードに加える押し圧の加減などを慎重に行う必要がある。
【0064】
これに対し、本実施の形態によれば、切断開始端においては、半導体ウエハWの端部(側壁)から切断を開始したので、ダイシングの処理速度を確保しつつ、ブレードの破損確率を低減できる。また、容易にダイシング工程を行うことができる。
【0065】
なお、ダイシング工程以外の工程は実施の形態1と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
【0066】
(実施の形態3)
実施の形態1において詳細に説明したダイシング工程の後、半導体ウエハWをその裏面より研磨(薄膜化)し、実装してもよい。
【0067】
半導体装置においては、半導体装置の放熱性を良くし、また、パッケージを薄型化する等のために、ウエハ状態の半導体基板の裏面(素子形成面と逆側の面)を薄膜化した後、実装される製品が少なくない。
【0068】
このような製品の製造工程について説明する。
【0069】
例えば、実施の形態1において、図3を参照しながら説明した半導体ウエハWを準備する。この半導体ウエハW(半導体基板1)の厚さは、例えば725μm程度である。
【0070】
この半導体ウエハWを以下のようにダイシングした後、裏面研磨(バックグラインド)する。
【0071】
図19は、本実施の形態の半導体ウエハWのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。図20は、その平面図である。
【0072】
図示するように、ブレードBは、半導体ウエハWの上部をX方向に移動した後、下降し、半導体ウエハWの端部からある距離離れた地点P1に当接する。この地点P1は、ウエハの禁止領域OUT内に位置し、最外のチップ領域CA1の端部から一定の距離D1離れた位置である。即ち、ウエハの端部から地点P1までの間は、切断されていない。
【0073】
次いで、地点P1よりX方向に延在するスクライブ領域SAに沿ってウエハを切断し、切断溝Gを形成する。即ち、ウエハはその裏面まで完全に切断されず、例えば、切断溝Gの深さは、ウエハの表面から100μm程度とする(図21参照)。
【0074】
さらに、ブレードBは、地点P2において上昇する。この地点P2は、ウエハの禁止領域OUT内に位置し、前記チップ領域CA1と反対側の最外のチップ領域CA2の端部から一定の距離D1離れた位置である。即ち、地点P2からウエハの端部までの間は、切断されていない。
【0075】
このようなダイシングをX方向について繰り返し行い、また、Y方向についても繰り返し行う(図7参照)。なお、ダイシングの方向は、X方向に付いては、例えば、図中の左から右へ、Y方向については、図中の下から上へと、常に一定方向のダイシングを繰り返す。
【0076】
次いで、図21(a)に示すように、半導体ウエハWの表面(素子形成側)を保護テープPTで保護した後、半導体ウエハWの保護テープPT側を下側とし、研磨装置のステージStに搭載する。次いで、半導体ウエハWの裏面から砥石WSを押し当て研磨(研削)する(図21(b))。研削量は、例えば、675μmであり、残存する半導体ウエハWの厚さを50μm程度とする。即ち、研磨後の半導体ウエハWにおいては、その裏面まで切断溝Gが到達している(図21(c))。
【0077】
このように、本実施の形態によれば、禁止領域OUTを切断しなかったので、その後の裏面研磨の際に、三角チップが発生することを防止できる。
【0078】
このような、三角チップは、保護テープPTとの接触面積が小さく、また、半導体ウエハWの端部に形成されるため、保護テープPTから剥がれやすい。保護テープPTから三角チップが剥がれると、異物となり、また、研磨精度を劣化させる。
【0079】
これに対し本実施の形態によれば、三角チップの発生による不具合を回避でき、製品の歩留まりを向上させることができ、また、製品性能を向上させることができる。
【0080】
その後、研磨面(半導体ウエハWの裏面)に再びテープを接着した後、保護テープPTを剥がし、実施の形態1の場合と同様に、半導体ウエハWの裏面から針をつき当て、ピックアップする。さらに、実施の形態1と同様に、ダイボンディング、ワイヤボンディングを行い樹脂等で封止する。
【0081】
なお、本実施の形態においては、半導体ウエハWを、その厚さが、切断溝Gの深さより小さくなるまで裏面研磨したが、裏面研磨後において切断溝Gは半導体ウエハWの裏面から露出していなくてもよい。即ち、裏面研磨後において、半導体ウエハWはセミフルカット状態となってもよい。
【0082】
この場合は、半導体ウエハWの裏面に接着された前記テープを引っ張る(ストレッチする)ことにより、個々のチップCAを完全に切り離す。なお、切断溝底部と半導体ウエハ裏面との間は、テープを引っ張った際に切断される程度の厚さでなければならない。
【0083】
従って、前記のように切断溝の底部にウエハが残存している場合であっても、ウエハの裏面研磨時には、半導体ウエハWに応力が加わるため、三角チップ領域が存在する場合には、切断溝が割れて、三角チップが飛散しやすい。よって、本実施の形態を適用して効果的である。
【0084】
なお、実施の形態2で説明したように、切断方向に対し、半導体ウエハWの両端の禁止領域OUTのうち、切断開始端側の禁止領域OUTのみを未切断としてもよい。
【0085】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0086】
【発明の効果】
本願によって開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下の通りである。
【0087】
スクライブ領域によって区画された複数のチップ領域の外周部の禁止領域に、半導体ウエハの端部から一定の距離離間してブレードを当接し、前記スクライブ領域に沿ってダイシングし、半導体ウエハの端部の手前の禁止領域においてダイシングを止めたので、半導体ウエハの小片(三角チップ)の飛散を低減することができる。また、半導体ウエハの製造効率を向上させることができる。また、半導体装置の特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1である半導体装置が形成される半導体ウエハの要部平面図である。
【図2】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す半導体ウエハ(半導体基板)の要部断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す半導体ウエハ(半導体基板)の要部断面図である。
【図4】ダイシング装置の概略図であり、(a)は、その要部斜視図、(b)は、その要部断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1の半導体ウエハのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1の半導体ウエハのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図7】本発明の実施の形態1の半導体ウエハのY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図8】本発明の実施の形態1の半導体ウエハのX方向およびY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図9】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す半導体ウエハ(半導体基板)の要部断面図である。
【図10】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す半導体基板等の要部断面図である。
【図11】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す半導体基板等の要部断面図である。
【図12】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す半導体基板等の要部断面図である。
【図13】本発明の実施の形態1の効果を説明するための半導体ウエハのX方向およびY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。
【図14】本発明の実施の形態1の効果を説明するための半導体ウエハのX方向およびY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図15】本発明の実施の形態2の半導体ウエハのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。
【図16】本発明の実施の形態2の半導体ウエハのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図17】本発明の実施の形態2の半導体ウエハのY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図18】本発明の実施の形態2の半導体ウエハのX方向およびY方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図19】本発明の実施の形態3の半導体ウエハのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す断面図である。
【図20】本発明の実施の形態3の半導体ウエハのX方向のダイシング時のブレードの軌跡を示す平面図である。
【図21】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態3である半導体装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 素子分離
3 p型ウエル
4 n型ウエル
11 酸化シリコン膜
21 金線
23 樹脂
B ブレード
C コントローラ
CA チップ領域(チップ)
CA1 チップ領域
CA2 チップ領域
Co コレット
DP ダイパッド
G 切断溝
M 配線
N 針
OF オリフラ
OUT 禁止領域
P1 最外のチップ領域CA1の端部から距離D1離れた位置
P2 最外のチップ領域CA2の端部から距離D1離れた位置
PAD パッド部
PI ポリイミド樹脂膜
PT 保護テープ
PV パッシベーション膜
Qn nチャネル型MISFET
Qp pチャネル型MISFET
R リング
RF リードフレーム
Re リード
SA スクライブ領域
St ステージ
T テープ
TC 三角チップ
W 半導体ウエハ
WS 砥石
Claims (5)
- (a)スクライブ領域によって区画された複数のチップ領域を有する半導体ウエハであって、前記半導体ウエハの外周部に、前記複数のチップ領域を囲むように位置する禁止領域を有する半導体ウエハを準備する工程と、
(b)前記禁止領域に前記半導体ウエハの端部から一定の距離離間して切断部材を当接し、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハを切断する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - (a)スクライブ領域によって区画された複数のチップ領域を有する半導体ウエハであって、前記半導体ウエハの外周部に、前記複数のチップ領域を囲むように位置する禁止領域を有する半導体ウエハを準備する工程と、
(b)前記禁止領域内であって、前記複数のチップ領域のうち、最外のチップ領域の端部より一定の距離外側の位置に、切断部材を当接し、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハを切断する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - (a)スクライブ領域によって区画された複数のチップ領域を有する半導体ウエハであって、前記半導体ウエハの外周部に、前記複数のチップ領域を囲むように位置する禁止領域を有する半導体ウエハを準備する工程と、
(b)前記禁止領域内であって、前記複数のチップ領域のうち、最外のチップ領域の端部より一定の距離外側の位置に、切断部材を当接し、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハを切断し、
(c)さらに、前記禁止領域の途中まで前記半導体ウエハを切断し、前記切断部材を前記半導体ウエハから離す工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - (a)スクライブ領域によって区画された複数のチップ領域を有する半導体ウエハであって、前記半導体ウエハの外周部に、前記複数のチップ領域を囲むように位置する禁止領域を有する半導体ウエハを準備する工程と、
(b)前記半導体ウエハの側壁に切断部材を当接し、前記半導体ウエハの禁止領域中を切断し、前記複数のチップ領域内を前記スクライブ領域に沿って切断した後、前記禁止領域の途中まで前記半導体ウエハを切断し、前記切断部材を前記半導体ウエハから離す工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - (a)スクライブ領域によって区画された複数のチップ領域を有する半導体ウエハであって、前記半導体ウエハの外周部に、前記複数のチップ領域を囲むように位置する禁止領域を有する半導体ウエハを準備する工程と、
(b)前記半導体ウエハの表面の禁止領域内であって、前記複数のチップ領域のうち、最外のチップ領域の端部より一定の距離外側の位置に、切断部材を当接し、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハに切断溝を形成し、
(c)さらに、前記禁止領域の途中まで前記半導体ウエハに切断溝を形成した後、前記切断部材を前記半導体ウエハから離す工程と、
(d)前記(c)工程の後、前記半導体ウエハの裏面を研削する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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