JP2017218138A - 電動三輪自動車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電動三輪自動車1が、2つの前輪9と、1つの後輪10とを備え、前輪9には、操舵機構が連結され、後輪10には、電動モーターが内蔵され、一体構造の箱形の車体2が、これら前輪9と後輪10とに懸架装置を介してそれぞれ懸架されている。運転室が、車体2の中央部よりやや前方寄りに設けられ、運転室の一側には、車体2に備えられた無蓋の荷台3に積載される市販の草刈り機などの一部を収容することのできるスペースが、車体2の前後方向に長く設けられている。後輪10を挟んで、その左右両側には、開閉式の箱型収納室4が、車体2の前後方向に長く設けられている。
【選択図】図1
Description
これらの農業用機具の運搬のために、多くは、荷台の付いた軽自動車のトラック(以下、軽トラックと呼ぶ)を使用している。
すなわち、その請求項1に記載された発明は、主に余暇活動として菜園作りや小規模農業を行うに際して使用される乗り物として好適な電動三輪自動車が、2つの前輪と、1つの後輪とを備え、前記前輪には、操舵機構が連結され、前記後輪には、電動モーターが内蔵され、一体構造の箱形の車体が、これら前輪と後輪とに懸架装置を介してそれぞれ懸架されており、運転室が、前記車体の中央部よりやや前方寄りに設けられ、前記運転室の一側には、前記車体に備えられた無蓋の荷台に積載される長さの長い農業用機具の一部を収容することのできるスペースが、前記車体の前後方向に長く設けられていることを特徴とする電動三輪自動車である。
本願の発明の電動三輪自動車は、2つの前輪と1つの後輪を備えた構造で、該後輪には電動モーターが内蔵された電動三輪自動車であるので、駆動輪である後輪への動力伝達機構が不要であり、さらに、該後輪が1輪であるため、デファレンシャルギヤ等の機構部品も不要である。このため、動力系の構造がシンプルになり、また、軽量化もでき、安価に製造することができる。
また、前輪が2つであるので、減速が不十分でカーブを曲がる時などに、遠心力により転倒し易くなるのを防ぐことができる。
なお、このフードが備えられない場合でも、レジャー感が一層高まり、構造を一層簡単化、軽量化することができる。
次に、本願の発明の電動三輪自動車の第1の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本実施例1の電動三輪自動車は、主として週末や余暇に、余暇活動として菜園作りや小規模農業を行うに際して使用される乗り物として好適な小型の電動三輪自動車である。
車体2の上部には、無蓋の荷台3が備えられ、該荷台3の周辺を枠5が取り囲んでいる。荷台3の下部には、後輪10の左右両側に、該荷台3と一体に箱形収納室4が備えられている。図示はしていないが、該箱形収納室4の後壁は、開閉可能な扉となっている。
また、車体2の前方左右には、ヘッドランプ11が、車体2の後方中央には、ナンバーランプ兼用のブレーキランプ12が、車体2の後方左右には、後部ウインカー13が、それぞれ備えられている。
図1に示すように、車体2の上部の荷台3の、車体2の右側の部分は、運転室の横まで伸びており、ここに、荷台3に積載される長さの長い農業用機具、例えば、市販の草刈り機の一部を収容することのできる幅と長さのスペースが、車体2の前後方向に長く、その前端部にまで至るようにして確保されている。このため、長さが1.8m程ある市販の草刈り機も、荷台3に楽々積載することができる。
図3により良く示すように、運転室の上方及び前方には、これらの方位を覆うフード6が備えられ、雨や風を防ぐことができる。
フレーム14は、基本的に、四角い断面の所定数(12本)の鋼管を溶接した直方体のブロックの複数個を車体2の前後方向及び左右方向に繋ぎ合わせた形状の構造からなっている。なお、車体2の前後方向に平行な一つの直線上に揃う各ブロックの鋼管は、実際は、それらが合体して1本の通しの長い縦鋼管とされている。そして、このようにして形成された長い縦鋼管の複数本(本実施例の場合、フレーム14の上段に4本、下段に4本、合計8本)のうちの左右・上下に隣り合う2本の長い縦鋼管間が、複数本の短い横鋼管と複数本の短い立鋼管とにより、同じ位相で、所定の間隔を空けて、それぞれ溶接で連結されている。フレーム14の最後尾上段の複数本(本実施例の場合、3本)の短い横鋼管は、実際は、それらが合体して1本の通しの長い横鋼管とされている。
後輪10の左右両側の複数の直方体のブロックの部分には、それらのブロックの内部を室内空間として使用して、車体2の前後方向に長く、前記した箱形収納室4が作られている。このために、箱形収納室4の室壁が、直方体のブロックを構成する複数本の鋼管に、それらの外側からねじで固定されている(不図示)。
本実施例1の電動三輪自動車1は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
電動三輪自動車1が、2つの前輪9と1つの後輪10を備えた構造であり、該後輪10には、電動モーターが内蔵されているので、駆動輪である後輪10への動力伝達機構が不要である。さらに、該後輪10が1輪であるため、デファレンシャルギヤ等の機構部品も不要である。このため、動力系の構造がシンプルになり、また、軽量化もでき、安価に製造することができる。
また、前輪9が2つであるので、減速が不十分でカーブを曲がる時などに、遠心力により転倒し易くなるのを防ぐことができる。
次に、本願の発明の電動三輪自動車1の第2の実施例を、図面を参照しつつ説明する。
本実施例2の電動三輪自動車1は、図5に示すように、風雨除けフード6の最上部後縁の中央部に、ワークランプ兼用のバックランプ16が設けられている。
また、風雨除けフード6の左右フレームの運転席8から見易い位置に、バックミラー18がそれぞれ取り付けられている。このバックミラー18は、本実施例2の電動三輪自動車1が一般道路を走行する時の必須の保安部品である。なお、このバックミラー18は、実際には、ウィンカー付きのものとなっている。
さらに、風雨除けフード6の最上部後縁の左右端部に、ウインカー付きの車幅灯15が備えられている。
本実施例2の電動三輪自動車1は、以上の点で、実施例1の電動三輪自動車1と異なっているが、その他の点で異なるところはないので、これ以上の詳細な説明を省略する。
ワークランプ兼用のバックランプ16は、設置位置が高いので、バックランプとして使用する時は、後方全体を照らすことができ、安全確認がたやすくなる。また、ワークランプとして使用する時は、夕暮れや夜間に車体2の後方や荷台3を照らす作業灯として使用することができる。
また、ウインカー付き車幅灯15も、設置位置が高いため、後方からの視認性が高く、運転の安全に寄与することができる。加えて、小さい車両でありながら、夜間の車両確認を行い易い。
さらに、ウィンカー付きバックミラー18が備えられているので、本実施例2の電動三輪自動車1は、一般道路を安全に走行することができる。
次に、本願の発明の電動三輪自動車1の第3の実施例を、図面を参照しつつ説明する。
本実施例3の電動三輪自動車1は、図6及び図7示すように、実施例1や2の電気三輪自動車1からフード6を無くした構造となっている。
本実施例3の電動三輪自動車1は、以上の点で、実施例1や2の電動三輪自動車1と異なっているが、その他の点で異なるところはないので、これ以上の詳細な説明を省略する。
本実施例3の電動三輪自動車1は、小規模の菜園や農場において、農業用機具等の運搬に好適な自動車を提供するものであるが、同時に、レジャービークルとしての用途もあり、第3の実施例に示すように、運転室の上方及び前方を覆うフード6を無くすことにより、レジャー感が一層高まるとともに、構造を一層簡単化、軽量化することができる。
本実施例1〜3の電動三輪自動車1は、1回の充電で100kmの走行が可能であり、最高時速は約60km/時である。寸法は、風雨除けフード6を有する場合、長さ×高さ×幅:2500mm×1400mm×1200mmであり、重量は約250kgである。普通自動車免許で一般自動車道路を走行でき、車検を要せず、諸経費が50ccのバイクと同等であり、極力軽量化、シンプル化、低コスト化を図ったエコ・ミニカーである。
Claims (10)
- 主に余暇活動として菜園作りや小規模農業を行うに際して使用される乗り物として好適な電動三輪自動車が、
2つの前輪と、1つの後輪とを備え、
前記前輪には、操舵機構が連結され、
前記後輪には、電動モーターが内蔵され、
一体構造の箱形の車体が、これら前輪と後輪とに懸架装置を介してそれぞれ懸架されており、
運転室が、前記車体の中央部よりやや前方寄りに設けられ、
前記運転室の一側には、前記車体に備えられた無蓋の荷台に積載される長さの長い農業用機具の一部を収容することのできるスペースが、前記車体の前後方向に長く設けられている
ことを特徴とする電動三輪自動車。 - 前記長さの長い農業用機具は、市販の草刈り機であることを特徴とする請求項1に記載の電動三輪自動車。
- 前記後輪を挟んで、その左右両側には、開閉式の箱型収納室が、無蓋の前記荷台の下部にこれと一体に、前記車体の前後方向に長く設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動三輪自動車。
- 前記運転室の上方及び前方を覆う風雨除けフードが備えられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電動三輪自動車。
- 前記運転室の他側は、前記運転室に乗り降り自在に無扉で開放されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電動三輪自動車。
- 前記電動モーターを駆動源とする駆動機構は、リバース機能を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電動三輪自動車。
- 前記風雨除けフードの最上部後縁の中央部には、ワークランプ兼用のバックランプが設けられていることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の電動三輪自動車。
- 前記風雨除けフードの最上部後縁の左右端部には、ウィンカー付き車幅灯が備えられていることを特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記載の電動三輪自動車。
- 前記風雨除けフードの左右フレームの運転席から見易い位置には、バックミラーが取り付けられていることを特徴とする請求項4ないし8のいずれかに記載の電動三輪自動車。
- 前記車体のフレームは、四角い断面の所定数の鋼管を溶接した直方体のブロックの複数個を繋ぎ合わせた形状の構造からなることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の電動三輪自動車。
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