JP2017215587A - トナーバインダー及びトナー - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、この方法でも同様に高温でのオフセット現象はある程度防止できても、同時に定着下限温度も上昇するため低温定着が困難となり、更に樹脂の均一性が損なわれ耐熱保存性も悪化し、未だ高速化、省エネルギー化の要求には十分に答えられていない。
すなわち、本発明は、構成原料が、カルボン酸成分(x)、アルコール成分(y)及び数平均分子量が500〜3,000のカルボジイミド化合物(a)であり、N−アシルウレア結合を有する変性ポリエステル樹脂(A)を含有するトナーバインダーであって、(A)が有するN−アシルウレア基の濃度がトナーバインダーの重量に基づいて0.14〜1.50ミリモル/gであり、−20℃〜80℃の温度範囲にガラス転移温度(Tg)を少なくとも1個有すること特徴とするトナーバインダー;このトナーバインダー及び着色剤を含有するトナーである。
である。
そして、本発明のトナーバインダーは示差走査熱量測定(DSC)により得られるチャートの−20℃〜80℃の温度範囲に、ガラス転移温度(Tg)を少なくとも1個有する。本発明のトナーバインダーはTgを2個以上有していてもよい。
また、変性ポリエステル樹脂(A)は単独で含有してもいいし、条件を満足する2種以上の変性ポリエステル樹脂(A)の組み合わせでもいいし、更に、後述する別のポリエステル樹脂(B)との併用でもよく、低温定着性と光沢性及び耐ホットオフセット性を両立し易い点で別のポリエステル樹脂(B)との併用が好ましい。
カルボン酸成分(x)として、これらのカルボン酸の無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル(メチルエステル、エチルエステル及びイソプロピルエステル等)を用いてもよいし、これらのカルボン酸と併用してもよい。
特に好ましくは、アジピン酸、テレフタル酸、トリメリット酸、及びこれらの併用である。これらの酸の無水物や低級アルキルエステルも、同様に好ましい。
炭素数4〜36のアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレンエーテルグリコール等);
炭素数6〜36の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール及び水素添加ビスフェノールA等);
上記脂環式ジオールの(ポリ)オキシアルキレン〔アルキレン基の炭素数2〜4(オキシエチレン及びオキシプロピレン等)以下のポリオキシアルキレン基も同じ〕エーテル〔オキシアルキレン単位(以下、「オキシアルキレン単位」を「AO」単位と略記することがある。)の数1〜30〕;
2価フェノール〔単環2価フェノール(例えばハイドロキノン)、ビスフェノール類のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)等が挙げられる。
[式中、Xは炭素数1〜3のアルキレン基、−SO2−、−O−、−S−、又は直接結合を表わす。Arは、ハロゲン原子又は炭素数1〜30のアルキル基で置換されていてもよいフェニレン基を表す。]
これらの中で好ましくはEO及び/又はPOである。AOの付加モル数は、好ましくは2〜30モル、更に好ましくは2〜10モルである。
ビスフェノール類のポリオキシアルキレンエーテルのうち、トナーの定着性の観点から好ましいものは、ビスフェノールAのEO及び/又はPO付加物である。
糖類及びその誘導体(例えばショ糖及びメチルグルコシド);
上記脂肪族多価アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(AO単位の数1〜30);
トリスフェノール類(トリスフェノールPA等)のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30);
ノボラック樹脂(フェノールノボラック及びクレゾールノボラック等、平均重合度3〜60)のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)等が挙げられる。
特に好ましくは、炭素数2〜6のアルキレングリコール、ビスフェノールAのポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜5)であり、最も好ましくは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ビスフェノールAのポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜3)である。
ポリカルボジイミド化合物(a21)は、原材料であるイソシアネート化合物を、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレンオキシド、1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシドなどのカルボジイミド化触媒の存在下、120〜150℃の反応温度で、加圧下で行うか、脂肪族アセテート系、ハロゲン系、脂環式エーテルなどの溶媒中で行うことによる脱炭酸縮合反応で得られる。
(1)カルボン酸成分(x)とアルコール成分(y)とカルボジイミド化合物(a)を投入し、重縮合と重付加と同時に行い、変性ポリエステル樹脂(A)を製造する方法
(2)一旦、カルボン酸成分(x)とアルコール成分(y)からポリエステル樹脂(P)を重合した後に、カルボジイミド化合物(a)を投入し、重付加を行って変性ポリエステル樹脂(A)を製造する方法
(3)一旦、カルボン酸成分(x)とカルボジイミド化合物(a)から変性ポリエステル樹脂(A)の前駆体(Q)を重合した後に、アルコール成分(y)を投入し、重縮合を行って変性ポリエステル樹脂(A)を製造する方法
ポリエステル樹脂(P)はカルボジイミド基と反応したときに得られるN−アシルウレア基を形成するためにカルボキシル基を有する。更にポリエステル樹脂(P)の酸価は、耐ホットオフセット性、トナーとして用いた時の低温定着性、光沢性の観点から、好ましくは5mgKOH/g超80mgKOH/g以下、更に好ましくは10〜65mgKOH/g、特に好ましくは30〜60mgKOH/gである。
装置(一例) : 東ソー(株)製 HLC−8120
カラム(一例): TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.25重量%のTHF溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー(株)製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1,050 2,800 5,970 9,100 18,100 37,900 96,400 190,000 355,000 1,090,000 2,890,000)
なお、ガラス転移温度(Tg)は、例えばセイコーインスツル(株)製DSC20、SSC/580を用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で測定することができる。
ポリエステル樹脂(P)の酸価、水酸基価は、JIS K0070(1992年版)に規定の方法で測定することができる。
例えば、不活性ガス(窒素ガス等)雰囲気中で、反応温度が好ましくは150〜280℃、更に好ましくは160〜250℃、とくに好ましくは170〜235℃で反応させることにより行うことができる。また反応時間は、重縮合反応を確実に行う観点から、好ましくは30分以上、とくに好ましくは2〜40時間である。
なお、2個以上のTgが存在する場合は、そのうちの1個がこの温度範囲に存在すれば十分である。
上記測定から吸発熱量と温度とのグラフを描き、そのグラフの低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線の勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移温度(Tg)とする。
N−アシルウレア基の濃度が0.14ミリモル/g未満であると凝集力が低下し、耐ホットオフセット性が悪化する場合があり、1.50ミリモル/gを超えると凝集力が高すぎるため、光沢性、低温定着性が悪化する場合がある。
(1)トナーバインダー中の酸価を、JIS K0070(1992年版)に規定の方法で測定し、定量を行い以下の計算式に従って算出され得る方法。
C(ミリモル/g)={ポリエステル樹脂(P)の酸価×トナーバインダー中のポリエステル樹脂(P)の重量比+ポリエステル樹脂(B)の酸価×トナーバインダー中のポリエステル樹脂(B)の重量比−トナーバインダーの酸価}/56100×1000
N−アシルウレア基は、カルボキシル基とカルボジイミド基が前記化学式(1)で示される反応で得られるので、変性ポリエステル樹脂(A)を変性する前後におけるトナーバインダーの酸価の差を計算し、減少したカルボキシル基濃度から、(A)が有するN−アシルウレア基濃度を求める。
C(ミリモル/g)={(使用したカルボジイミド化合物の量(g)−トナーバインダー中の未反応のカルボジイミド化合物の量(g))/使用したカルボジイミド化合物の量}×反応前の理論カルボジイミド基量(ミリモル/g)/トナーバインダーの重量(g)
1)トナーバインダーの粉砕品約0.5gを精秤し、その重さをS(g)とする。
2)200ml三角フラスコにトナーバインダーの粉砕品を入れ、THF50mlを加え、フェノールフタレイン指示薬を数滴加え、0.1規定のKOH・THF溶液を用いて滴定する。この時のKOH溶液の量をA(ml)とする。同時にブランクテストをし、この時のKOH溶液量をB(ml)とする。
3)次式によりトナーバインダーの酸価を測定する。
トナーバインダーの酸価=(A−B)×f×5.61÷S(f:KOH溶液の力価)
G’x150/G’x180≦10 (2)
G’x150/G’y150≧30 (3)
但し、関係式(1)〜(3)中、G’x150はトナーバインダーをテトラヒドロフラン(以下、THFと略称する。)に溶かそうとしたときのTHF不溶解分の150℃における貯蔵弾性率(単位Pa)を表す。また、G’x180はTHFに対する不溶解分の180℃における貯蔵弾性率(単位Pa)を表し、G’y150はTHFに対する溶解分の150℃における貯蔵弾性率(単位Pa)を表す。
関係式(3)を満たす手法は特に限定されないが、例えば、(3)の左辺を大きくするには、カルボジイミド化合物(a)の使用量を減らす、N−アシルウレア基濃度を下げる、酸価が5KOHmg/g以下のポリエステル樹脂(B)を併用する、等が挙げられる。
関係式(1)〜(3)全てを満たすためには、カルボジイミド化合物(a)の使用量、種類、カルボジイミド基で変性して生成するN−アシルウレア基濃度、変性ポリエステル樹脂(A)の分子量等を調整することが重要である。
G’x150≧10,000 (1)
G’x150/G’x180の上限が更に好ましくは9以下であり、特に好ましくは8以下であり、下限は更に好ましくは0.1以上であり、特に好ましくは、0.5以上である。である。
左辺のG’x150/G’y150の下限が更に好ましくは35以上であり、特に好ましくは40以上であり、上限は更に好ましくは100,000以下であり、特に好ましくは50,000以下である。
試料0.5gに50mlのTHFを加え、3時間撹拌還流させる。室温まで冷却後、グラスフィルターにて不溶解分をろ別し、グラスフィルター上の樹脂分を80℃で3時間減圧し、THFを完全に除去するまで乾燥する。乾燥して得られた樹脂をトナーバインダー中のTHFに対する不溶解分とした。
つぎに、上記グラスフィルターにてろ別した溶解液を80℃で3時間減圧し、THFを完全に除去するまで乾燥する。ここで得られた樹脂分をトナーバインダー中のTHFに対する溶解分とした。
装置 :ARES−24A(レオメトリック社製)
治具 :25mmパラレルプレート
周波数 :1Hz
歪み率 :5%
昇温速度:5℃/分
昇温開始:100℃
昇温終了:200℃
装置 :ARES−24A(レオメトリック社製)
治具 :8mmパラレルプレート
周波数 :1Hz
歪み率 :5%
昇温速度:5℃/分
昇温開始:40℃
昇温終了:130℃
Tmxが更に好ましくは170以上245以下であり、最も好ましくは190以上240以下である。
関係式(4)を満たすためには、変性ポリエステル樹脂(A)の架橋度を調整する必要がある。架橋度は、カルボジイミド化合物(a)の使用量、カルボジイミド化合物(a)の種類、カルボジイミド基で変性して生成するN−アシルウレア基濃度、変性ポリエステル樹脂(A)中の3価以上のポリカルボン酸(x2)量、変性ポリエステル樹脂(A)中の3価以上のポリオール(y2)量等で調整可能である。
左辺のTmx−Tmyの下限が更に好ましくは80以上であり、特に好ましくは100以上であり、上限は更に好ましくは180以下であり、特に好ましくは160以下である。
関係式(5)を満たす手法としては特に限定されないが、例えば、カルボジイミド化合物(a)の使用量を減らす、N−アシルウレア基濃度を下げる、酸価が5KOHmg/g以下のポリエステル樹脂(B)を併用する、等が挙げられる。
<軟化点〔Tm〕>
降下式フローテスター{たとえば、(株)島津製作所製、CFT−500D}を用いて、1gの測定試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出して、「プランジャー降下量(流れ値)」と「温度」とのグラフを描き、プランジャーの降下量の最大値の1/2に対応する温度をグラフから読み取り、この値(測定試料の半分が流出したときの温度)を軟化点〔Tm〕(単位℃)とする。
THF不溶解分の含有量は、変性ポリエステル樹脂(A)の架橋度を調整すること、酸価が5KOHmg/g以下のポリエステル樹脂(B)を併用すること等で調整することができる。
なお、ガラス転移温度(Tg)は、例えばセイコーインスツル(株)製DSC20、SSC/580を用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で測定することができる。
トナーバインダーは変性ポリエステル樹脂(A)を含有していればとくに限定されず、たとえば2種類のポリエステル樹脂や添加剤を混合する場合、混合方法は公知の方法でよく、粉体混合、溶融混合、溶剤混合のいずれでもよい。また、トナー化時に混合してもよい。この方法の中では、均一に混合し、溶剤除去の必要のない溶融混合が好ましい。
溶融混合する場合の混合装置としては、反応槽等のバッチ式混合装置、及び連続式混合装置が挙げられる。適正な温度で短時間で均一に混合するためには、連続式混合装置が好ましい。連続混合装置としては、エクストルーダー、コンティニアスニーダー、3本ロール等が挙げられる。
また、溶融混合する方法がこれら具体的に例示された方法に限られるわけではなく、例えば反応容器中に原料を仕込み、溶液状態となる温度に加熱し、混合するような方法など適宜の方法で行うことができることはもちろんである。
着色剤の含有量は、本発明のトナーバインダー100重量部に対して、好ましくは1〜40重量部、更に好ましくは3〜10重量部である。なお、磁性粉を用いる場合は、好ましくは20〜150重量部、更に好ましくは40〜120重量部である。
荷電制御剤はトナー重量に基づき、0〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%、特に好ましくは0.5〜7.5重量%である。
流動化剤はトナー重量に基づき、0〜10重量%、好ましくは0〜5重量%、特に好ましくは0.1〜4重量%である。
また、添加剤の合計量はトナー重量に基づき、3〜70重量%、好ましくは4〜58重量%、特に好ましくは5〜50重量%である。トナーの組成比が上記の範囲であることで帯電性が良好なものを容易に得ることができる。
例えば、混練粉砕法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分を乾式ブレンドした後、溶融混練し、その後粗粉砕し、最終的にジェットミル粉砕機等を用いて微粒化して、更に分級することにより、体積平均粒径(D50)が好ましくは5〜20μmの微粒とした後、流動化剤を混合して製造することができる。
なお、粒径(D50)はコールターカウンター[例えば、商品名:マルチサイザーIII(コールター社製)]を用いて測定される。
また、乳化転相法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分を有機溶剤に溶解又は分散後、水を添加する等によりエマルジョン化し、次いで分離、分級して製造することができる。トナーの体積平均粒径は、3〜15μmが好ましい。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのEO2モル付加物409部、ビスフェノールAのPO2モル付加物290部、テレフタル酸111部、アジピン酸146部、縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート2.5部を入れ、210℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させた後、0.5〜2.5kPaの減圧下に酸価が2以下になるまで反応させた。次いで、180℃で無水トリメリット酸102部を加え、常圧下で1時間反応させた後、取り出し、ポリエステル樹脂(P−1)を得た。
(P−1)の酸価は60KOHmg/g、水酸基価は21KOHmg/g、Tgは47℃、Mnは2,500、Mwは8,100であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのEO2モル付加物701部、テレフタル酸227部、アジピン酸157部、縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート2.5部を入れ、210℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させた。次いで、0.5〜2.5kPaの減圧下に5時間反応させた後、取り出し、ポリエステル樹脂(P−2)を得た。
(P−2)の酸価は31KOHmg/g、水酸基価は4KOHmg/g、Tgは41℃、Mnは4,200、Mwは13,100であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO3モル付加物369部、プロピレングリコール465部、テレフタル酸357部、アジピン酸134部、縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート2.5部を入れ、210℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させた後、0.5〜2.5kPaの減圧下に酸価が2以下になるまで反応させた。次いで、180℃で無水トリメリット酸68部を加え、常圧下で1時間反応させた後、取り出し、ポリエステル樹脂(P−3)を得た。回収されたプロピレングリコールは284部であった。
(P−3)の酸価は40KOHmg/g、水酸基価は11KOHmg/g、Tgは34℃、Mnは3,700、Mwは8,400であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO3モル付加物677部、テレフタル酸158部、アジピン酸35部、縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート2.5部を入れ、210℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させた後、0.5〜2.5kPaの減圧下に酸価が2以下になるまで反応させた。次いで、180℃で無水トリメリット酸171部を加え、常圧下で1時間反応させた後、取り出し、ポリエステル樹脂(P−3)を得た。
(P−3)の酸価は100KOHmg/g、水酸基価は17KOHmg/g、Tgは42℃、Mnは1,600、Mwは3,800であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのEO2モル付加物132部、ビスフェノールAのPO3モル付加物627部、テレフタル酸283部、縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート2.5部を入れ、210℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させた後、0.5〜2.5kPaの減圧下に酸価が2以下になるまで反応させた。次いで、180℃で無水トリメリット酸17部を加え、常圧下で1時間反応させた後、取り出し、ポリエステル樹脂(P’−1)を得た。
(P’−1)の酸価は10KOHmg/g、水酸基価は30KOHmg/g、Tgは54℃、Mnは3,100、Mwは10,400であった。なお、この(P’−1)は比較例2に使用した。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのEO2モル付加物101部、ビスフェノールAのPO3モル付加物483部、テレフタル酸24部、アジピン酸124部、縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート2.5部を入れ、210℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させた後、0.5〜2.5kPaの減圧下に酸価が2以下になるまで反応させた。次いで、180℃で無水トリメリット酸306部を加え、常圧下で1時間反応させた後、取り出し、ポリエステル樹脂(P’−2)を得た。
(P’−2)の酸価は176KOHmg/g、水酸基価は1KOHmg/g、Tgは34℃、Mnは1,300、Mwは4,100であった。なお、この(P’−2)は、比較例3に使用した。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物405部、ビスフェノールAのPO3モル付加物302部、テレフタル酸273部、縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート2.5部を入れ、210℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させた後、0.5〜2.5kPaの減圧下に酸価が2以下になるまで反応させた。次いで、180℃で無水トリメリット酸77部を加え、常圧下で1時間反応させた後、取り出し、ポリエステル樹脂(P’−3)を得た。
(P’−3)の酸価は45KOHmg/g、水酸基価は15KOHmg/g、Tgは85℃、Mnは3,000、Mwは10,300であった。なお、この(P’−3)は、比較例5に使用した。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物608部、ビスフェノールAのPO3モル付加物170部、テレフタル酸280部及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5部を入れ、210℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させた。更に0.5〜2.5kPaの減圧下に10時間反応させた。酸価が1未満になった時点で取り出し、ポリエステル樹脂(B−1)を得た。
ポリエステル樹脂(B−1)のTgは57℃、水酸基価は53KOHmg/g、酸価は0.5KOHmg/gであった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物769部、テレフタル酸283部及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5部を入れ、210℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させた。更に0.5〜2.5kPaの減圧下に酸価が2以下になるまで反応させた。次いで、180℃で無水トリメリット酸7部を加え、常圧下で1時間反応させた後、取り出し、ポリエステル樹脂(B−2)を得た。
ポリエステル樹脂(B−2)のTgは64℃、水酸基価は48KOHmg/g、酸価は4KOHmg/gであった。
撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)を重合してなるカルボジイミド化合物[カルボジライトV−05;日清紡ケミカル社製]を300部、トルエン300部を入れ、25℃で窒素気流下に溶解させた。次いで、n−ブチルアミン80部をトルエン100部に混合したものを、10分かけて、滴下し、常圧下で一時間反応させた後、減圧下でトルエンを除去することにより、TMXDI由来で残存しているイソシアネート基のみをn−ブチルアミンと反応させて生成したウレア基を有するカルボジイミド化合物(a−1)を得た。
カルボジイミド化合物(a−1)のMnは1,500であった。
撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)300部、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレンオキシド3部を仕込み、窒素気流下、185℃で7時間反応を行った後、トルエン300部を入れ、25℃窒素気流下で溶解させた。次いで、n−ブチルアミン20部をトルエン50部に混合したものを、10分かけて、滴下し、常圧下で一時間反応させた後、減圧下でトルエンを除去することにより、水添MDI由来で残存しているイソシアネート基のみをn−ブチルアミンと反応させて生成したウレア基を有するカルボジイミド化合物(a−1)を得た。
カルボジイミド化合物(a−2)のMnは2,800であった。
撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)300部、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレンオキシド3部を仕込み、窒素気流下、120℃で1.5時間反応を行った後、トルエン300部を入れ、25℃窒素気流下で溶解させた。次いで、n−ブチルアミン63部をトルエン150部に混合したものを、20分かけて、滴下し、常圧下で一時間反応させた後、減圧下でトルエンを除去することにより、水添MDI由来で残存しているイソシアネート基のみをn−ブチルアミンと反応させて生成したウレア基を有するカルボジイミド化合物(a−4)を得た。
カルボジイミド化合物(a−3)のMnは800であった。
撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)300部、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレンオキシド3部を仕込み、窒素気流下、185℃で9時間反応を行った後、トルエン300部を入れ、25℃窒素気流下で溶解させた。次いで、n−ブチルアミン17部をトルエン50部に混合したものを、10分かけて、滴下し、常圧下で一時間反応させた後、減圧下でトルエンを除去することにより、水添MDI由来で残存しているイソシアネート基のみをn−ブチルアミンと反応させて生成したウレア基を有するカルボジイミド化合物(a’−2)を得た。
カルボジイミド化合物(a’−1)のMnは3,300であった。
ポリエステル樹脂(P−1)100部を二軸混練器(栗本鉄工所製,KRCニーダー)に10kg/時で供給し、同時にカルボジイミド化合物(a−1)14.0部を1.4kg/時で供給して160℃で10分間混練押出反応を行った。得られたものを冷却し、本発明の変性ポリエステル樹脂(A−1)を含有するトナーバインダー(C−1)を得た。
トナーバインダー(C−1)のTgは57℃、N−アシルウレア基濃度は0.40ミリモル/g、酸価は30KOHmg/gであった。
実施例1において、ポリエステル樹脂(P−1)を(P−2)に代え、カルボジイミド化合物(a−1)を水添MDI由来で、イソシアネート末端封鎖されたカルボジイミド化合物[カルボジライトV−02B;日清紡ケミカル社製](a−4)26.7部、2.67kg/時とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、本発明の変性ポリエステル樹脂(A−2)を含有するトナーバインダー(C−2)を得た。
トナーバインダー(C−2)のTgは45℃、N−アシルウレア基濃度は0.33ミリモル/g、酸価は6KOHmg/gであった。
実施例1において、ポリエステル樹脂(P−1)を(P−3)に代え、カルボジイミド化合物(a−1)を16.0部、1.6kg/時とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、本発明の変性ポリエステル樹脂(A−3)を含有するトナーバインダー(C−3)を得た。
トナーバインダー(C−3)のTgは53℃、N−アシルウレア基濃度は0.46ミリモル/g、酸価は10KOHmg/gであった。
実施例1において、ポリエステル樹脂(P−1)100部を、(P−1)30部とポリエステル樹脂(B−1)70部に代え、カルボジイミド化合物(a−1)を6.4部、0.64kg/時とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、本発明の変性ポリエステル樹脂(A−4)を含有するトナーバインダー(C−4)を得た。
トナーバインダー(C−4)のTgは51℃、N−アシルウレア基濃度は0.21ミリモル/g、酸価は6KOHmg/gであった。
実施例1において、カルボジイミド化合物(a−1)をカルボジイミド化合物(a−2)18.8部、1.6kg/時とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、本発明の変性ポリエステル樹脂(A−5)を含有するトナーバインダー(C−5)を得た。
トナーバインダー(C−5)のTgは62℃、N−アシルウレア基濃度は0.54ミリモル/g、酸価は20KOHmg/gであった。
実施例1において、ポリエステル樹脂(P−1)を(P−4)に代え、カルボジイミド化合物(a−1)をカルボジイミド化合物(a−2)47.1部、4.71kg/時とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、本発明の変性ポリエステル樹脂(A−6)を含有するトナーバインダー(C−6)を得た。
トナーバインダー(C−6)のTgは56℃、N−アシルウレア基濃度は1.18ミリモル/g、酸価は2KOHmg/gであった。
実施例1において、ポリエステル樹脂(P−1)を(P−2)に代え、カルボジイミド化合物(a−1)をカルボジイミド化合物(a−4)17.5部、1.75kg/時とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、本発明の変性ポリエステル樹脂(A−7)を含有するトナーバインダー(C−7)を得た。
トナーバインダー(C−7)のTgは40℃、N−アシルウレア基濃度は0.24ミリモル/g、酸価は13KOHmg/gであった。
実施例1において、ポリエステル樹脂(P−1)100部を、(P−1)40部とポリエステル樹脂(B−1)60部に代え、カルボジイミド化合物(a−1)をカルボジイミド化合物(a−2)6.1部、0.61kg/時とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、本発明の変性ポリエステル樹脂(A−8)を含有するトナーバインダー(C−8)を得た。
トナーバインダー(C−8)のTgは65℃、N−アシルウレア基濃度は0.21ミリモル/g、酸価は11KOHmg/gであった。
実施例1において、ポリエステル樹脂(P−1)100部を、(P−3)50部とポリエステル樹脂(B−2)50部に代え、カルボジイミド化合物(a−1)をカルボジイミド化合物(a−3)16.8部、1.68kg/時とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、本発明の変性ポリエステル樹脂(A−9)を含有するトナーバインダー(C−9)を得た。
トナーバインダー(C−9)のTgは48℃、N−アシルウレア基濃度は0.23ミリモル/g、酸価は6KOHmg/gであった。
実施例1において、ポリエステル樹脂(P−1)100部を、(P−2)30部とポリエステル樹脂(B−2)70部に代え、カルボジイミド化合物(a−1)をカルボジイミド化合物(a−2)4.4部、0.44kg/時とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、本発明の変性ポリエステル樹脂(A−10)を含有するトナーバインダー(C−10)を得た。
トナーバインダー(C−10)のTgは58℃、N−アシルウレア基濃度は0.15ミリモル/g、酸価は3KOHmg/gであった。
表2に示したポリエステル樹脂(P−1)、(P−2)、(P’−1)、(P’−2)、(P’−3)とカルボジイミド化合物(a−1)、(a−4)(a’−1)、カルボジライトV−09[数平均分子量が15,000のTMXDI由来のカルボジイミド樹脂;日清紡ケミカル社製](a’−2)を仕込み、実施例1に準じて反応を行い、比較用の(変性)ポリエステル樹脂(A’−1)〜(A’−6)を含有するトナーバインダー(C’−1)〜(C’−6)を得た。
樹脂(C−1)85部に対して、顔料のカーボンブラックMA−100[三菱化学(株)製]6部、荷電制御剤T−77[保土谷化学(製)]4部、離型剤カルナバワックス4部を加え下記の方法でトナー化した。まず、ヘンシェルミキサー[三井三池化工機(株)製 FM10B]を用いて予備混合した後、二軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し、体積平均粒径D50が8μmのトナー粒子を得た。
次いで、トナー粒子100部に流動化剤としてコロイダルシリカ(アエロジルR972:日本アエロジル製)1部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナー(T−1)を得た。
原料の配合は表3を参考にして実施例5と同様にトナーを製造し、トナー(T−2)〜(T−10)を得た。
原料の配合は表3を参考にして実施例11と同様にトナーを製造し、トナー(T’−1)〜(T’−6)を得た。
得られたトナーの低温定着性、光沢性、耐ホットオフセット性、流動性、耐熱保存性、帯電安定性、粉砕性、画像強度、耐折り曲げ性、ドキュメントオフセット試験の測定方法、評価方法、判定基準を以下の方法で行った。その結果を表3に示した。
トナーを紙面上に0.8mg/cm2となるよう均一に載せる。このとき粉体を紙面に載せる方法は、熱定着機を外したプリンターを用いる。上記の重量密度で粉体を均一に載せることができるのであれば他の方法を用いてもよい。
この紙を加圧ローラーに定着速度(加熱ローラ周速)213mm/sec、定着圧力(加圧ローラ圧)10kg/cm2の条件で通した時のコールドオフセットの発生温度(MFT)を測定した。
コールドオフセットの発生温度が低いほど、低温定着性に優れることを意味する。この評価条件では一般に140℃以下が必要とされる
低温定着性と同様に定着評価を行う。
画像の下に白色の厚紙を敷き、光沢度計(株式会社堀場製作所製、「IG−330」)を用いて、入射角度60度にて、印字画像の光沢度(%)を測定した。
光沢度が高いほど、光沢性に優れることを意味する。この評価条件では一般に5以上が必要とされる
低温定着性と同様に定着評価し、定着画像へのホットオフセットの有無を目視評価した。
加圧ローラー通過後、ホットオフセットが発生した温度を耐ホットオフセット性(℃)とした。この評価条件では一般に190℃以上が必要とされる
ホソカワミクロン製パウダーテスターでトナーのかさ密度(g/100ml)を測定し、流動性を下記の判定基準で判定した。
○:30以上
△:25以上30未満
×:25未満
トナーを45℃の雰囲気で24時間静置し、ブロッキングの程度を目視で判断し、下記判定基準で耐熱保存性を評価した。
[判定基準]
○:全くブロッキングが発生していない。
△:一部にブロッキングが発生している。
×:全体にブロッキングが発生している。
トナー0.5gとフェライトキャリア(パウダーテック社製、F−150)20gとを50mlのガラス瓶に入れ、これを23℃、相対湿度(1)50%(2)85%で8時間以上調湿する。
ターブラーシェーカーミキサーにて50rpm×60分間摩擦攪拌し、それぞれの湿度での帯電量を測定した。
測定にはブローオフ帯電量測定装置[東芝ケミカル(株)製]を用いた。
「相対湿度85%の帯電量/相対湿度50%の帯電量」を計算し、これを帯電安定性の指標とした。
○:0.5以上
△:0.3以上0.5未満
×:0.3未満
二軸混練機で混練、冷却した粗粉砕物(8.6メッシュパス〜30メッシュオンのもの)を、超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]により下記の条件で微粉砕した。
粉砕圧:0.5MPa
粉砕時間:10分
アジャスターリング:15mm
ルーバーの大きさ:中
これを分級せずに、体積平均粒径(μm)をコールターカウンター−TAII(米国コールター・エレクトロニクス社製)により測定し、下記の判定基準で粉砕性を評価した。
○: 10μm未満
△: 10μm以上12μm未満
×: 12μm以上
低温定着性の評価で定着した画像を、JIS K5600に準じて、斜め45度に固定した鉛筆の真上から10gの荷重をかけ引っ掻き試験を行い、傷のつかない鉛筆硬度から画像強度を評価した。
鉛筆硬度が高いほど画像強度に優れることを意味する。一般にはH以上が必要とされる。
低温定着性の評価で定着した画像を画像面が内側になるように紙を折り曲げ、30gの加重で3往復擦る。
紙を広げて、画像上の折り曲げたあとの白すじの有無を目視で判定した。
[判定基準]
○:白すじなし
△:わずかに白すじあり
×:白すじあり
低温定着性の評価で得られた画像が定着されたA4の紙2枚を、定着面同士で重ね合わせ、420gの加重(0.68g/cm2)をかけ、50℃で30分間静置する。
重ね合わせた紙同士を引き離したときの状態について、下記の判定基準でドキュメントオフセット性を評価した。
○:抵抗なし
△:パリパリと音がするが、紙面から画像は剥がれない
×:紙面から画像が剥がれる
一方、構成原料にカルボジイミド化合物(a)を含有しないポリエステル樹脂(A’−1)を用いた比較例6のトナーは、耐ホットオフセット性、耐熱保存性、耐ドキュメントオフセット性が不良であり、流動性、画像強度、耐折り曲げ性も不十分であった。N−アシルウレア基濃度が0.14ミリモル/g未満のトナーバインダー(C’−2)を用いた比較例7のトナーは、耐ホットオフセット性、耐熱保存性が不良であり、流動性、耐折り曲げ性、画像強度、耐ドキュメントオフセット性も不十分であった。他方、N−アシルウレア基濃度が1.50ミリモル/gを超えるトナーバインダー(C’−3)を用いた比較例8のトナーは、低温定着性、光沢度、流動性、粉砕性、耐折り曲げ性が不良であり、帯電安定性、画像強度も不十分であった。
Mnが15,000のカルボジイミド化合物(a'−1)を使用したトナーバインダー(C’−4)を用いた比較例9のトナーは、低温定着性、光沢度、流動性、粉砕性が不良であり、帯電安定性、画像強度、耐折り曲げ性も不十分であった。
Tgが80℃を超えるトナーバインダー(C’−5)を用いた比較例10のトナーは低温定着性、光沢度が不良であった。
更に、塗料用添加剤、接着剤用添加剤、電子ペーパー用粒子などの用途の感光性樹脂組成物として好適である。
Claims (6)
- 構成原料が、カルボン酸成分(x)、アルコール成分(y)及び数平均分子量が500〜3,000のカルボジイミド化合物(a)であり、N−アシルウレア結合を有する変性ポリエステル樹脂(A)を含有するトナーバインダーであって、(A)が有するN−アシルウレア基の濃度がトナーバインダーの重量に基づいて0.14〜1.50ミリモル/gであり、−20℃〜80℃の温度範囲にガラス転移温度(Tg)を少なくとも1個有すること特徴とするトナーバインダー。
- 下記関係式(1)〜(3)を満足する請求項1記載のトナーバインダー。
G’x150≧10,000 (1)
G’x150/G’x180≦10 (2)
G’x150/G’y150≧30 (3)
[但し、関係式中、G’x150は、トナーバインダー中のテトラヒドロフラン(THF)に対する不溶解分の150℃における貯蔵弾性率(単位Pa)、G’x180はTHFに対する不溶解分の180℃における貯蔵弾性率(単位Pa)、G’y150は、トナーバインダー中のTHFに対する溶解分の150℃における貯蔵弾性率(単位Pa)である。] - THF不溶解分の含有量がトナーバインダーの重量に基づいて1〜40重量%である請求項1又は2に記載のトナーバインダー。
- 下記関係式(4)と関係式(5)を満足する請求項1〜3いずれかに記載のトナーバインダー。
150≦Tmx≦250 (4)
Tmx−Tmy≧70 (5)
[但し、関係式中、Tmxは、トナーバインダーのTHF不溶解分のフローテスターによる軟化点(℃)、TmyはトナーバインダーのTHF溶解分のフローテスターによる軟化点(℃)である。] - 更に、酸価が5KOHmg/g以下のポリエステル樹脂(B)を含有する請求項1〜4いずれかに記載のトナーバインダー。
- 請求項1〜5いずれかに記載のトナーバインダー及び着色剤を含有するトナー。
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