JP2017215569A - 感光性樹脂組成物、ドライフィルム、およびプリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有樹脂と、(B)オキシムエステル系光重合開始剤と、(C)オキシムエステル系光重合開始剤以外の光重合開始剤と、(D)多官能(メタ)アクリレート化合物と、を含有する。これにより、エッチング耐性と感度および解像性とを高度に両立でき、現像性、重ね合せ性にも優れる感光性樹脂組成物とすることができる。
本発明の感光性樹脂組成物が含有する(A)カルボキシル基含有樹脂としては、カルボキシル基を有する樹脂、具体的にはそれ自体がエチレン性不飽和二重結合を有するカルボキシル基含有感光性樹脂およびエチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂のいずれも使用可能である。特に、分子中にエチレン性不飽和二重結合を有するカルボキシル基含有感光性樹脂が、アルカリ現像を行う感光性の組成物として、光硬化性や耐現像性の面からより好ましい。そして、その不飽和二重結合は、アクリル酸もしくはメタアクリル酸、または、それらの誘導体由来のものが好ましい。
カルボキシル基含有樹脂としては、現像性、感度、解像性、重ね合せ性がより良好となることから、芳香環を有さないカルボキシル基含有樹脂であることが好ましい。カルボキシル基含有樹脂としては、感光性、非感光性の何れであってもよいが、エッチング耐性、感度、解像性の観点から、感光性が好ましい。
また、上記カルボキシル基含有樹脂の酸価は、20〜200mgKOH/gの範囲が好ましく、より好ましくは40〜150mgKOH/gの範囲である。カルボキシル基含有樹脂の酸価が20mgKOH/g以上の場合、塗膜の密着性が良好となり、アルカリ現像性が良好となる。一方、酸価が200mgKOH/g以下の場合には、現像液による露光部の溶解を抑制できるために、必要以上にラインが痩せたり、場合によっては、露光部と未露光部の区別なく現像液で溶解剥離したりすることを抑制して、良好にパターン状のレジストを描画することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、(B)オキシムエステル系光重合開始剤を含有する。下記に示す(C)オキシムエステル系光重合開始剤以外の光重合開始剤と組み合わせて、(B)オキシムエステル系光重合開始剤を含有することにより、エッチング耐性と感度および解像性とを高度に両立することができる。これにより、本発明の感光性樹脂組成物で形成されるエッチングレジスト膜は、エッチングレジスト膜が薄膜であっても、エッチング耐性が良好で、かつ、高精細なレジストパターンを形成することができる。
(B)オキシムエステル系光重合開始剤は1種を単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。
R1およびR2により表されるアルキル基としては、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、アルキル鎖中に1個以上の酸素原子を含んでいてもよい。また、1個以上の水酸基で置換されていてもよい。
R1およびR2により表されるシクロアルキル基としては、炭素数5〜8のシクロアルキル基が好ましい。
R1およびR2により表されるアルカノイル基としては、炭素数2〜20のアルカノイル基が好ましい。
R1およびR2により表されるベンゾイル基は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、炭素数が1〜6のアルキル基、フェニル基等が挙げられる。
Arは、単結合、または、炭素数1〜10のアルキレン基、ビニレン基、フェニレン基、ビフェニレン基、ピリジレン基、ナフチレン基、アントリレン基、チエニレン基、フリレン基、2,5−ピロール−ジイル基、4,4’−スチルベン−ジイル基、4,2’−スチレン−ジイル基を表す。
nは0〜1の整数を表す。
R23により表されるアルコキシ基としては、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましい。
R23により表されるフェニル基は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜17)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜8)、アミノ基、アルキルアミノ基(好ましくはアルキル基の炭素数1〜8)またはジアルキルアミノ基(好ましくはアルキル基の炭素数1〜8)等が挙げられる。
R23により表されるナフチル基は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、R23により表されるフェニル基が有し得る上記置換基と同様の基が挙げられる。
R21およびR22により表されるアルコキシ基としては、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましい。
R21およびR22により表されるフェニル基は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜17)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜8)、アミノ基、アルキルアミノ基(好ましくはアルキル基の炭素数1〜8)またはジアルキルアミノ基(好ましくはアルキル基の炭素数1〜8)等が挙げられる。
R21およびR22により表されるナフチル基は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、R21およびR22により表されるフェニル基が有し得る上記置換基と同様の基が挙げられる。
(式中、R31およびR32は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキル基を表し、Mは、S、OまたはNHを表し、R33、R34、R35、R36およびR37は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、mおよびnは、0〜5の整数を表す。)
(式中、R41は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基またはCNを表し、アルキル基、アリール基およびアリールアルキル基の水素原子は、更にOR41−1、COR41−1、SR41−1、NR41−2R41−3、−NCOR41−2−OCOR41−3、CN、ハロゲン原子、−CR41−1=CR41−2R41−3またはCO−CR41−1=CR41−2R41−3で置換されていてもよく、R41−1、R41−2およびR41−3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基または炭素数2〜20の複素環基を表し、R42は、R42−1またはOR42−1を表し、R42−1は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基または炭素数7〜30のアリールアルキル基を表し、アルキル基、アリール基およびアリールアルキル基の水素原子は、更にハロゲン原子で置換されていてもよく、R43は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基または炭素数7〜30のアリールアルキル基を表し、R41、R43、R41−1、R41−2およびR41−3で表される置換基のアルキレン部分のメチレン基は、不飽和結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、チオエステル結合、アミド結合またはウレタン結合により1〜5回中断されていてもよく、上記置換基のアルキル部分は分岐側鎖があってもよく、環状アルキルであってもよく、上記置換基のアルキル末端は不飽和結合であってもよく、R43は、隣接するベンゼン環と一緒になって環を形成していてもよい。R44およびR45は、それぞれ独立に、R42−1、OR42−1、CNまたはハロゲン原子を表し、aおよびbは、それぞれ独立に、0〜3である。)
本発明の感光性樹脂組成物は、(C)オキシムエステル系光重合開始剤以外の光重合開始剤を含有する。(C)オキシムエステル系光重合開始剤以外の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系、アセトフェノン系、ベンゾインエーテル系、ベンジルケタール系、アシルホスフィンオキシド系、オキシムエーテル系、チタノセン系等の公知慣用の化合物が挙げられる。なかでも、感度および表面硬化性等が向上する観点から、アセトフェノン系が好ましい。
(C)オキシムエステル系光重合開始剤以外の光重合開始剤は1種を単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、(D)多官能(メタ)アクリレート化合物を含有する。(D)多官能(メタ)アクリレート化合物は、活性エネルギー線照射により光硬化して、樹脂成分を、アルカリ水溶液に不溶化し、または、不溶化を助けるものである。このような化合物としては、慣用公知のポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、カーボネート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどが使用できる。(D)多官能(メタ)アクリレート化合物は、親水性が向上し、その結果、現像性が向上するとの観点から、アルキレンオキシド変性された多官能(メタ)アクリレート化合物であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、着色剤を配合してもよい。着色剤の具体例としては、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、ロイコクリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラック、ソルベント・ブルー等が挙げられる。着色剤は、1種を用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、有機溶剤を配合してもよい。有機溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン等のエステル類、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、および、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。有機溶剤は、組成物の調製や、基板やキャリアフィルムに塗布する際の粘度調整等の目的で用いられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、消泡剤やレベリング剤を含有してもよい。消泡剤やレベリング剤としては、シリコーン系、フッ素系、高分子系等公知慣用のものが挙げられる。消泡剤、レベリング剤は、1種を用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、さらに必要に応じて、公知慣用の上記以外の他の添加剤を配合してもよい。他の添加剤としては、例えば、表面張力調整剤、界面活性剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類等が挙げられる。このような添加剤は、本発明の効果を損なわず、添加剤の所望の効果が得られる範囲で、適宜使用量を調節して配合すればよい。
温度計、撹拌機、滴下ロートおよび還流冷却器を備えたフラスコに、溶媒としてのジプロピレングリコールモノメチルエーテル325.0質量部を110℃まで加熱し、メタクリル酸174.0質量部、ε−カプロラクトン変性メタクリル酸(平均分子量314)174.0質量部、メタクリル酸メチル77.0質量部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル222.0質量部、および、重合触媒としてのt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(日油(株)製、パーブチルO)12.0質量部の混合物を、3時間かけて滴下し、さらに110℃で3時間攪拌し、重合触媒を失活させて、樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を冷却後、(株)ダイセル製サイクロマーM100を289.0質量部、トリフェニルフォスフィン3.0質量部およびハイドロキノンモノメチルエーテル1.3質量部を加え、100℃に昇温し、攪拌することによってエポキシ基の開環付加反応を行い、感光性共重合樹脂溶液であるカルボキシル基含有樹脂溶液1を得た。
このようにして得られたカルボキシル基含有樹脂溶液1は、固形分濃度が45.5質量%、固形物の酸価が79.8mgKOH/gであった。
温度計、攪拌機、滴下ロート、および還流冷却器を備えたフラスコに、溶媒としてジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを入れ、窒素雰囲気下、これを80℃に加熱し、メタアクリル酸とメチルメタアクリレートを0.40:0.60のモル比で混合したモノマーを約2時間かけて滴下した。さらにこれを1時間攪拌した後、温度を115℃にまで上げ、失活させて樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液を冷却後、これを触媒として臭化テトラブチルアンモニウムを用い、95〜105℃で30時間の条件で、ブチルグリシジルエーテルを0.40のモル比で、得られた樹脂のカルボキシル基の等量と付加反応させ、冷却した。
さらに、上記で得られた樹脂のOH基に対して、95〜105℃で8時間の条件で、無水テトラヒドロフタル酸を0.26のモル比で付加反応させた。これを冷却後取り出してカルボキシル基含有樹脂溶液2を得た。
このようにして得られたカルボキシル基含有樹脂溶液2は、固形分濃度が50質量%、固形分の酸価が78.1mgKOH/g、重量平均分子量が35,000であった。
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート600gに、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC(株)製、EPICLON N−695、軟化点95℃、エポキシ当量214、平均官能基数7.6)1070g(グリシジル基数(芳香環総数):5.0モル)、アクリル酸360g(5.0モル)およびハイドロキノン1.5gを仕込み、100℃に加熱攪拌し、均一溶解した。次いで、トリフェニルフォスフィン4.3gを仕込み、110℃に加熱して2時間反応後、120℃に昇温してさらに12時間反応を行った。得られた反応液に、芳香族系炭化水素(ソルベッソ150)415g、テトラヒドロ無水フタル酸456.0g(3.0モル)を仕込み、110℃で4時間反応を行い、冷却し、クレゾールノボラック型感光性樹脂溶液であるカルボキシル基含有樹脂溶液3を得た。
このようにして得られたカルボキシル基含有樹脂溶液3の固形分濃度は65質量%、固形分の酸価は89mgKOH/gであった。
下記の表1および2に示す成分を、表中に記載の割合(質量部)にて配合し、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールミルで分散させ、混練して、それぞれ組成物を調製した。表中の配合量は、質量部を示す。
*2:芳香環を有さない感光性カルボキシル基含有共重合樹脂(合成例2)、固形分濃度50質量%
*3:クレゾールノボラック型カルボキシル基含有感光性樹脂(合成例3)、固形分濃度65質量%
*4:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、IRGACURE 369(BASFジャパン社製)
*5:1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、IRGACURE 2959(BASFジャパン社製)
*6:トリメチロールプロパンEO変性(n≒1)トリアクリレート、M−350(東亜合成社製)、3官能
*7:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製)、5官能と6官能の混合物
*8:4,4’,4’’−メチリジントリス(N,N−ジメチルアニリン)
*9:シリコーン系、KS−66(信越シリコーン社製)
*10:エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、IRGACURE OXE02(BASFジャパン社製)
*11:TR−PBG−304(常州強力電子新材料有限公司社製)
*12:N−1919(ADEKA社製)
*13:TOE−04−A3(日本化学工業所社製)
*14:C.I. Solvent Blue5、OIL BLUE613(オリエント化学工業社製)
*15:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
*16:第1組成物液全量と第2組成物液全量とを1:1で混合した
各実施例及び比較例の感光性樹脂組成物を、パターン形成された銅箔基板上に、乾燥膜厚が10μmになるようにスクリーン印刷で全面塗布し、80℃の熱風循環乾燥炉内で乾燥時間を、各々10分間隔で変えた基板を用意した。この基板を、30℃の1質量%の炭酸ナトリウム水溶液によりスプレー圧0.2MPaで90秒間現像し、仮乾燥後の現像ライフ(現像可能な最長乾燥時間)を調べた。評価基準は以下のとおりである。得られた結果を上記表1,2に示す。
○:乾燥時間40分以上の乾燥後、現像可能
△:乾燥時間10分以上40分未満の乾燥後、現像可能
×:乾燥時間10分未満の乾燥後、現像可能
各実施例及び比較例の感光性樹脂組成物を、銅箔基板複数枚上に、乾燥膜厚が10μmになるようにスクリーン印刷で全面塗布し、80℃の熱風循環乾燥炉内で30分乾燥した。乾燥後の塗布面と乾燥後の塗布面とを重ね合わせ0.5Kg/cm2の荷重をかけ48時間放置する。塗膜のはり付きを目視評価した。評価基準は以下のとおりである。得られた結果を上記表1,2に示す。
○:はり付きなし
△:一部にはり付きなし
×:全面にはり付きあり
各実施例及び比較例の感光性樹脂組成物を、パターン形成された銅箔基板上に、乾燥膜厚が10μmになるようにスクリーン印刷で全面塗布し、80℃の熱風循環乾燥炉内で30分乾燥した。乾燥後の塗膜にStouffer社製T4105Cのステップタブレットをのせて、オーク製作所社製メタルハライドランプで40mJ/cm2の露光を行い、30℃で1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒間スプレーすることにより未露光部分を除去した。感光性樹脂組成物の光感度は、銅張基板上に形成された光硬化膜のステップタブレットの段数を測定することにより評価した(このステップタブレットの段数が高いほど光感度が高いことを示している)。評価基準は以下のとおりである。得られた結果を上記表1,2に示す。
○:6段以上
△:3段以上6段未満
×:3段未満
第1組成物液および第2組成物液を製造後20〜25℃(室温)、湿度60%以下でそれぞれ6ヶ月保管した後に混合し、上記の感度の評価と同様にサンプルを作成し、同様に評価した。
各実施例及び比較例の感光性樹脂組成物を、パターン形成された銅箔基板上に、乾燥膜厚が10μmになるようにスクリーン印刷で全面塗布し、80℃の熱風循環乾燥炉内で30分乾燥した。乾燥後、所定のフォトマスク(ライン30μm〜100μmのもの)を介して、オーク製作所社製メタルハライドランプ40mJ/cm2の露光を行い、30℃で1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒間スプレーすることにより未露光部分を除去した。現像後、露光部のラインの残存の状態を目視判定した。得られた結果を上記表1,2に示す。
○:すべてのラインが残存
△:40μm〜100μmのラインが残存
×:ラインが残存しなかった
第1組成物液および第2組成物液を製造後20〜25℃(室温)、湿度60%以下でそれぞれ6ヶ月保管した後に混合し、上記の解像性の評価と同様にサンプルを作成し、同様に評価した。
各実施例及び比較例の感光性樹脂組成物を、パターン形成された銅箔基板上に、乾燥膜厚が10μmになるようにスクリーン印刷で全面塗布し、80℃の熱風循環乾燥炉内で30分乾燥した。乾燥後、所定のフォトマスクを介して、メタルハライドランプで40mJ/cm2の露光を行い、30℃で1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒間スプレーすることにより未露光部分を除去した。得られた各サンプルを塩化銅エッチング液に10分間浸漬した。各サンプルを取り出し、エッチング液をふき取り後、基板上における現像後の露光部の塗膜の剥離を目視評価した。評価基準は以下の通りである。得られた結果を上記表1,2に示す。
○:露光部の塗膜が剥離しなかった
×:露光部の塗膜が剥離した
Claims (7)
- (A)カルボキシル基含有樹脂と、(B)オキシムエステル系光重合開始剤と、(C)オキシムエステル系光重合開始剤以外の光重合開始剤と、(D)多官能(メタ)アクリレート化合物と、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
- 前記(A)カルボキシル基含有樹脂が芳香環を有さないカルボキシル基含有樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(C)オキシムエステル系光重合開始剤以外の光重合開始剤がアセトフェノン系光重合開始剤であることを特徴とする請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(D)多官能(メタ)アクリレート化合物がアルキレンオキシド変性された多官能(メタ)アクリレート化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
- エッチングレジストを形成するために用いられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物が、フィルム上に塗布、乾燥されてなる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
- 導体層を有する基材の前記導体層の表面に感光性樹脂組成物を塗布し、塗膜を形成する塗膜形成工程と、
前記塗膜に光を照射し、所望の形状の光照射部を形成する露光工程と、
非光照射部を除去してパターニングを施す現像工程と、
前記パターニングされた前記塗膜をエッチングレジストとして前記導体層にエッチングを施すエッチング工程と、
前記パターニングされた前記塗膜を除去する除去工程と、を有し、
前記感光性樹脂組成物として、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を用いることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
Priority Applications (3)
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