JP2017210986A - 真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き機器 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、本明細書において、「真空断熱材用外包材」を「外包材」と略する場合がある。
また、「ガスバリア性」と記載した場合、特に断りが無い場合は、酸素等の気体および/または水蒸気に対するバリア性を有する特徴を意味するものとする。
さらに、外包材を用いて真空断熱材を形成した際に、真空断熱材の内側となる熱溶着可能なフィルム側を「外包材の内側」、真空断熱材の外側となる、熱溶着可能なフィルムから遠い方側を「外包材の外側」と記載する場合がある。
まず、本開示の真空断熱材用外包材について説明する。
本開示の外包材は、熱溶着可能なフィルムと、ガスバリアフィルムとを少なくとも有する真空断熱材用外包材であって、上記熱溶着可能なフィルムが、非晶性の共重合ポリエステル樹脂を含有することを特徴とするものである。
本開示における熱溶着可能なフィルムは、非晶性の共重合ポリエステル樹脂を含有することを特徴とするものである。上記熱溶着可能なフィルムが「非晶性の共重合ポリエステル樹脂を含有する」とは、上記熱溶着可能なフィルムが非晶性の共重合ポリエステル樹脂を含有するフィルムであることを意味するものであり、非晶性の共重合ポリエステル樹脂を主成分とするフィルムであることが好ましい。
<X線回折測定条件>
線源;CuKα線(波長;1.5418A)
走査軸;2θ/θ
管電圧;45kV
管電流;200mA
スリット;soller slit 5.0度
スキャンスピード;5.5度/分
スキャンステップ;0.05度
上記ガスバリアフィルムは、上述した熱溶着可能なフィルムの外側に配置されるものであり、外包材のガスバリア性に主に寄与するものである。上記ガスバリアフィルムは所望のガスバリア性が得られるものであれば特に限定されるものではなく、金属箔をガスバリアフィルムとして用いてもよく(第1態様)、樹脂基材と、上記樹脂基材の少なくとも一方の面側に配置されたガスバリア層とを有する積層体をガスバリアフィルムとして用いてもよい(第2態様)。以下、ガスバリアフィルムの各態様について説明する。
本開示における第1態様は、上記ガスバリアフィルムが金属箔である態様である。このような金属箔としては、例えばアルミニウム、ニッケル、ステンレス、鉄、銅、チタニウム等の金属箔を挙げることができ、中でもアルミニウム箔が好適に用いられる。上記金属箔はガスバリア性が高く、かつ、耐屈曲性に優れているため、ガスバリアフィルムとして上記金属箔を用いることにより、ガスバリア性が高い外包材を得ることができ、また、高いガスバリア性を維持することができる。
本開示における第2態様のガスバリアフィルムは、樹脂基材と、上記樹脂基材の少なくとも一方の面側に配置されたガスバリア層とを有するものである。本態様のガスバリアフィルムを有する外包材について、図を参照して説明する。図3は、本開示の外包材の他の例を示す概略断面図である。図3に例示するように、本態様のガスバリアフィルム2´を有する外包材10は、上述した第1態様のガスバリアフィルムを有する外包材と同様に、熱溶着可能なフィルム1およびガスバリアフィルム2´を有するものである。本態様のガスバリアフィルム2´は、樹脂基材3と、上記樹脂基材3の一方の面側に配置されたガスバリア層4とを有する。
ガスバリア層は、樹脂基材の少なくとも一方の面側に配置され、ガスバリアフィルムのガスバリア性に主に寄与するものである。上記ガスバリア層は、所望のガスバリア性を発揮できるものであれば特に限定されるものではなく、透明性を有していてもよく、有さなくてもよい。このようなガスバリア性を有する層としては、例えば、金属層、無機化合物を主成分とする層などを用いることができる。上記金属層としては、アルミニウム、ステンレス、チタン、ニッケル、鉄、銅等の金属またはこれらを含む合金から構成される金属蒸着膜等を挙げることができる。
樹脂基材は、上記ガスバリア層を支持可能なものであれば特に限定されるものではない。例えば、樹脂フィルムが好適に用いられる。上記樹脂基材が樹脂フィルムである場合、上記樹脂フィルムは未延伸であってもよく、一軸または二軸延伸されたものであってもよい。上記樹脂基材は透明性を有していてもよく、有さなくてもよい。
ガスバリアフィルムは、ガスバリア層の樹脂基材とは反対の面側にオーバーコート層を有していてもよい。ガスバリアフィルムのガスバリア性を向上させることができるからである。このようなオーバーコート層は、特に限定されるものではなく、一般にオーバーコート剤として用いられているものを用いることができる。例えば、上記オーバーコート層の主成分として、有機部分及び無機部分を含む混合化合物を用いることができる。
本開示の外包材は、上述したようなガスバリアフィルムを複数有していてもよい。外包材のガスバリア性を向上することができるからである。外包材が複数のガスバリアフィルムを有する場合、各ガスバリアフィルムの構成は同じでもよく、異なっていてもよい。
本開示の外包材は、上述した熱溶着可能なフィルムやガスバリアフィルムの他に、保護フィルムを有していてもよい。上記外包材が保護フィルムを有することにより、熱溶着可能なフィルムやガスバリアフィルムなど、外包材として共に用いられる各フィルムを、損傷や劣化から保護することができるからである。保護フィルムは、そのいずれの面にもガスバリア性を有する層が配置されていない点で、上述した各フィルムと区別することが可能である。上記保護フィルムの外包材における配置位置は特に限定されるものではないが、上記ガスバリアフィルムの上記熱溶着可能なフィルムとは反対の面側など、真空断熱材を形成する際に最外層(最表層)となる位置に、保護フィルムが配置されていることが好ましい。
本開示における外包材は、後述するような特性を有するものであることが好ましい。
一般に、物体に対して応力を加えた場合の変形量については、物体が引張弾性率Eの特性を有し、その形状が幅b、厚みhの直方体であり、応力Fが加えられる位置が直方体形状の物体を支持する端部から距離Lの位置である場合、その変形量vは、一般的にv=4FL3/(bEh3)で表わされる。一方、外包材の引張弾性率Eと上記外包材の厚みhの3乗との積を関数Mとすると、上記関数Mは、M=Eh3で表わされ、上記変形量vとの間で、反比例の関係にある。このため、上記関数Mの値は、その値が小さいほど、同じ応力が加わった際の変形量が大きくなる関係になり、上記外包材の柔らかさの指標となる。したがって、上記関数Mの値が所定の値以下であるとは、上記外包材が所定の柔軟性を有していることを示すものである。
外包材に用いられるガスバリアフィルムが上述した第2態様のものである場合、すなわち、上記ガスバリアフィルムが樹脂基材と、上記樹脂基材の少なくとも一方の面側に配置されたガスバリア層とから構成される場合、高温な環境において上記樹脂基材の寸法が縮むと、上記樹脂基材上に形成されているガスバリア層にも圧縮応力がかかり、また、上記樹脂基材の寸法が伸びると、ガスバリア層にも引張応力がかかるため、ガスバリア層にクラックが生じ易くなる。さらに、熱溶着可能なフィルムや保護フィルムなど、外包材においてガスバリアフィルムと共に用いられる層が伸縮した場合も、近接する上記ガスバリア層にも圧縮・引張応力がかかるため、同様にクラックが生じ易くなる。
試料長さ:20mm
試料幅:5mm
昇温開始温度:20℃
昇温終了温度:145℃(145℃での保持時間:1時間)
降温終了温度:20℃
昇温および降温速度:10℃/min
測定雰囲気:窒素パージ下
高温保持前後の寸法変化率(%)=|L0−L1|/L0×100 (1)
また、昇温過程、恒温過程、降温過程の各過程における寸法変化率は、下記式(2)で定義されるものである。ただし、昇温前の20℃での外包材の寸法を式(2)のL0とし、測定する過程において得られる外包材の最小寸法を式(2)のL2とし、当該過程において得られる外包材の最大寸法を式(2)のL3とする。
各過程における寸法変化率(%)=(L3−L2)/L0×100 (2)
上記外包材の厚みとしては、所望のガスバリア性や強度を得ることができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、30μm以上、200μm以下の範囲内であることが好ましく、中でも50μm以上、150μm以下の範囲内であることが好ましい。また、上記外包材の引張強度としては、50N以上であることが好ましく、中でも80N以上であることが好ましい。本開示の外包材を用いて形成された真空断熱材を屈曲させる際に破断等が生じにくくなるためである。なお、上記引張強度は、JIS Z 1707に基づいて測定した値である。
次に、本開示の真空断熱材について説明する。本開示の真空断熱材は、芯材と、上記芯材を封入する真空断熱材用外包材とを有する真空断熱材であって、上記真空断熱材用外包材が上述した真空断熱材用外包材であることを特徴とするものである。
以下、本開示の真空断熱材について、構成ごとに説明する。
本開示における外包材は、上記芯材を封入するものである。また、上記外包材は、上述した外包材である。このような外包材については、「A.真空断熱材用外包材」の項に記載した内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
なお、封入するとは、上記外包材を用いて形成された袋体の内部に密封されることをいうものである。
本開示における芯材は、上記真空断熱材用外包材により封入されるものである。
上記芯材としては、熱伝導率の低いものであることが好ましい。上記芯材は、その空隙率が50%以上、特に90%以上の多孔質材であることが好ましい。
上記粉体としては、無機系、有機系のいずれでもよく、例えば、乾式シリカ、湿式シリカ、凝集シリカ粉末、導電性粉体、炭酸カルシウム粉末、パーライト、クレー、タルク等を用いることができる。なかでも乾式シリカと導電性粉体との混合物は、真空断熱材の内圧上昇に伴う断熱性能の劣化が小さいため、内圧上昇が生じる温度範囲で使用する際に有利である。さらに、上述の材料に酸化チタンや酸化アルミニウムやインジウムドープ酸化錫等の赤外線吸収率が小さい物質を輻射抑制材として添加すると、芯材の赤外線吸収率を小さくすることができる。
本開示の真空断熱材は、上記真空断熱材用外包材で封入された内部を減圧密封し、真空状態としたものである。上記真空断熱材内部の真空度としては、5Pa以下であることが好ましい。真空断熱材内部の真空度を上記範囲内とすることにより、内部に残存する空気の対流による熱伝導を小さいものとすることができ、優れた断熱性を発揮することが可能となる。
本開示の真空断熱材の製造方法としては、一般的な方法を用いることができる。例えば、予め上述の本開示の外包材を準備し、2枚の上記外包材をそれぞれの熱溶着可能なフィルムが内側に向き合う様に対向させ、その間に上記芯材を配置し、製袋機等によって上記芯材の外周の一方を開口部とし、残り三方の外包材同士の端部を熱溶着することで、2枚の上記外包材により形成され、内部に上記芯材が配置された袋体を準備し、次いで、上記袋体を真空封止機に装着し、上記袋体の内部圧力を減圧した状態で上記開口部を密封することにより、上記芯材が上記外包材により封入された真空断熱材が得られる。
本開示の真空断熱材は、熱伝導率が低く、高温下においても断熱性および耐久性に優れるものである。従って、上記真空断熱材は、熱源を有し発熱する部位や、外部から加熱されることにより高温となる部位に用いることができる。本開示の用途としては、例えば、「C.真空断熱材付き機器」で説明する機器、クーラーボックス、輸送用コンテナ、水素等の燃料タンク、システムバス、温水タンク、保温庫、住宅壁、自動車、飛行機、船舶、列車等が挙げられる。
次に、本開示の真空断熱材付き機器について説明する。本開示の真空断熱材付き機器は、本体又は内部に熱源部もしくは被保温部を有する機器、および真空断熱材を備える真空断熱材付き機器であって、上記真空断熱材は、芯材と、上記芯材を封入する真空断熱材用外包材とを有し、上記真空断熱材用外包材が上述した真空断熱材用外包材であることを特徴とするものである。
(層間接着剤の調製)
ポリエステルを主成分とする主剤、脂肪族系ポリイソシアネートを含む硬化剤、および酢酸エチルを、重量配合比が主剤:硬化剤:酢酸エチル=10:1:10となるように混合し、2液硬化型の層間接着剤を調製した。
第1ガスバリアフィルム/第2ガスバリアフィルム/第3ガスバリアフィルム/熱溶着可能なフィルムの層構成を有する外包材を作製した。上記第1ガスバリアフィルムとして一方の面側にシリカ膜が蒸着されたナイロンフィルム(大日本印刷株式会社製、IB−ON−UB)を用いた。
上記第2ガスバリアフィルムおよび第3ガスバリアフィルムとして、それぞれ、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に厚み40nmのアルミニウム膜が蒸着され、上記アルミニウム膜のPETフィルムとは反対の面側にオーバーコート層を有する基材を用いた。また、熱溶着可能なフィルムとしては、厚み30μmのPETフィルム(倉敷紡績株式会社製)を用いた。上記各層は、下層となる層の面側に上述の配合比で調製した層間接着剤を、塗布量3.5g/m2となるようにドライラミネート法により積層した。
得られた外包材を2枚重ねて、矩形の3方向をヒートシールして1方向のみが開口した袋体を作成した。芯材として300mm×300mm×30mmのグラスウールを用い、乾燥処理を行った後、上記袋体に上記芯材を収納して、上記袋体内部を真空排気した。その後、上記袋体の開口部分をヒートシールにより密封して、真空断熱材を得た。到達圧力は0.05Paとした。
上記熱溶着可能なフィルムとして、厚み50μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(東レフィルム加工株式会社製、3301)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして外包材および真空断熱材を得た。
上記第2ガスバリアフィルムおよび第3ガスバリアフィルムとして、それぞれ、PETフィルム上にシリカ膜が蒸着され、上記シリカ膜のPETフィルムとは反対の面側にオーバーコート層を有する基材(大日本印刷株式会社製、IB−PET)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして外包材および真空断熱材を得た。
上記第1ガスバリアフィルムおよび第2ガスバリアフィルムとして、それぞれ、アルミニウム膜が蒸着された厚み12μmのPETフィルム(東レフィルム加工株式会社製、VMPET1519)を用い、上記第3ガスバリアフィルムとして、一方の面側にアルミニウム膜が蒸着された、厚み15μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルム(株式会社クラレ製、VMXL)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして外包材および真空断熱材を得た。
[比較例4]
上記第1ガスバリアフィルムとして一方の面側にシリカ膜が蒸着されたナイロンフィルム(大日本印刷株式会社製、IB−ON−UB)を用い、上記第2ガスバリアフィルムとして、一方の面側にオーバーコート層を有する厚み12μmのPETフィルム(三井化学東セロ株式会社製、マックスバリア)を用いたこと以外は、比較例3と同様にして外包材および真空断熱材を得た。
保護フィルム/ガスバリアフィルム/熱溶着可能なフィルムの層構成を有する外包材を作製した。上記保護フィルムとして、厚み16μmのPETフィルム(ユニチカ株式会社製、PTMB)を用い、上記ガスバリアフィルムとして厚み6μmのアルミニウム箔(株式会社UACJ製、8021)を用いた。上記熱溶着可能なフィルムとしては、実施例1と同じ物を用いた。上記層構成を有する外包材を、実施例1と同様にして作製し、得られた外包材を2枚重ねて実施例1と同様にして真空断熱材を得た。
外側の厚み25μmのナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製、ONBC)と、内側の厚み12μmのPETフィルム(ユニチカ株式会社製、PTMB)との2枚のフィルムを保護フィルムとして用い、熱溶着可能なフィルムとして厚み50μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(東レフィルム株式会社製、3301)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして外包材および真空断熱材を得た。
(真空断熱材熱の熱伝導率の劣化量)
上記各実施例および比較例で得られた真空断熱材の、温度145℃、湿度無管理の雰囲気における熱伝導率の経時変化を測定した。各真空断熱材の熱伝導率は、JIS A 1412 3に従い、熱伝導率測定装置を用いて熱流計法により測定された値である。上記熱伝導率測定装置としては、熱伝導率測定装置オートラムダ(製品名 HC−074、英弘精機製)を用いた。実施例1および比較例1〜4の測定結果を図5に、実施例2および比較例5の測定結果を図6に示す。なお、図5および図6においては、各経過時間における熱伝導率と、0時間経過後の熱伝導率(初期値)との差を、「熱伝導率の劣化量」として示す。
上記実施例1および比較例1〜4で得られた外包材について、高温における寸法変化率を測定した。寸法変化率は、上記「A.真空断熱材用外包材、4.真空断熱材用外包材、(2)真空断熱材用外包材の寸法変化率」において説明されている方法および条件により各温度における外包材の寸法を測定し、寸法変化率を求めた。上記各外包材の各過程における寸法変化率を下記表1に示す。
実施例2および比較例5で得られた外包材について、外包材の引張弾性率および外包材の厚みを測定し、関数Mの計算を行った。各外包材の引張弾性率の測定は、上記「A.真空断熱材用外包材、1.熱溶着可能なフィルム」の項に記載されている、熱溶着可能なフィルムの引張弾性率の測定方法・条件・装置と同様に行った。各外包材の引張弾性率、厚み、関数Mの値を下記表2に示す。
熱溶着可能なフィルムに非晶性の共重合ポリエステル樹脂のフィルムが用いられている実施例1および2の真空断熱材は、高温な環境において長時間経過した後も、比較例1〜5の真空断熱材よりも熱伝導率の劣化量が大幅に少ないことが分かる。また、実施例1の外包材は高温な環境における寸法変化率が小さく、実施例2の外包材は上記関数Mの値が小さい。これらのことから、熱溶着可能なフィルムに非晶性の共重合ポリエステル樹脂のフィルムを用いることにより、当該外包材のガスバリアフィルムのクラックが抑制され、熱伝導率の劣化量の低減につながっていることが推測される。
2、2´ … ガスバリアフィルム
3 … 樹脂基材
4 … ガスバリア層
5 … 保護フィルム
10 … 真空断熱材用外包材
11 … 芯材
12 … 端部
20 …真空断熱材
Claims (8)
- 熱溶着可能なフィルムと、ガスバリアフィルムとを少なくとも有する真空断熱材用外包材であって、
前記熱溶着可能なフィルムが、非晶性の共重合ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする真空断熱材用外包材。 - 前記熱溶着可能なフィルムを構成する樹脂の熱溶着温度が、120℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の真空断熱材用外包材。
- 前記熱溶着可能なフィルムの引張弾性率が、1.0GPa以上、5.0GPa以下の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の真空断熱材用外包材。
- 前記ガスバリアフィルムの、前記熱溶着可能なフィルムとは反対側の面側に保護フィルムを有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の真空断熱材用外包材。
- 前記ガスバリアフィルムが、金属箔であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の真空断熱材用外包材。
- 前記ガスバリアフィルムが、樹脂基材と、前記樹脂基材の少なくとも一方の面側に配置されたガスバリア層とを有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の真空断熱材用外包材。
- 芯材と、前記芯材を封入する真空断熱材用外包材とを有する真空断熱材であって、
前記真空断熱材用外包材は、熱溶着可能なフィルムと、ガスバリアフィルムとを少なくとも有し、
前記熱溶着可能なフィルムが、非晶性の共重合ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする真空断熱材。 - 本体又は内部に熱源部もしくは被保温部を有する機器、および真空断熱材を備える真空断熱材付き機器であって、
前記真空断熱材は、芯材と、前記芯材を封入する真空断熱材用外包材とを有し、
前記真空断熱材用外包材は、熱溶着可能なフィルムと、ガスバリアフィルムとを少なくとも有し、
前記熱溶着可能なフィルムが、非晶性の共重合ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする真空断熱材付き機器。
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