JP2017206341A - 乗客コンベアの電磁ブレーキ及びそれを用いた乗客コンベア - Google Patents
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Abstract
【課題】電磁ブレーキのブレーキシュー材などが摩耗した場合でも、緊急停止時には停止距離が短くなるような乗客コンベアの電磁ブレーキ及びそれを用いた乗客コンベアを提供する。【解決手段】ブレーキコイル76と、通常停止時、又は、踏段30の停止距離が許容停止距離以内で、かつ、緊急停止時にON状態となる第1スイッチ82と第1抵抗素子84とが直列に接続された通常回路78と、踏段30の停止距離が許容停止距離より長く、かつ、緊急停止時にON状態となる第2スイッチ86と第2抵抗素子88とが直列に接続された緊急回路80と、直流電源と、直流電源と前記ブレーキコイル76との間に接続され、運転状態のときにON状態となるメインスイッチ90とを有し、第1抵抗素子84の第1抵抗値R1が第2抵抗素子88の第2抵抗値R2より小さい。【選択図】 図3
Description
本発明の実施形態は、乗客コンベアの電磁ブレーキ及びそれを用いた乗客コンベアに関するものである。
従来、エスカレータや動く歩道などの踏段を走行させるモータの停止手段としては、モータの回転軸に電磁ブレーキが設けられている。そして、その停止時に電磁ブレーキへの直流電源が遮断されると、モータの回転軸をブレーキシュー材が押圧して、モータの回転を停止させる。
上記のような電磁ブレーキでモータを停止させる場合に、ブレーキシュー材の摩耗により踏段の停止距離が長くなり、その停止距離が一定距離を超過すると保守員に報知信号を通知する。保守員はその報知信号が来たときには電磁ブレーキの調整又はブレーキシュー材の交換を行う。
しかし、踏段の停止距離の超過は異常でないため、保守員が調整、又は、交換に来るまでは乗客コンベアは運転を継続する。そのため、乗客コンベアの緊急停止時であっても、摩耗したブレーキシュー材により停止距離が長くなるという問題点があった。
そこで本発明の実施形態は上記問題点に鑑み、電磁ブレーキのブレーキシュー材などが摩耗した場合でも、緊急停止時には停止距離が短くなる乗客コンベアの電磁ブレーキ及びそれを用いた乗客コンベアを提供することを目的とする。
本発明の実施形態は、モータの回転軸を停止させるブレーキシュー材と、ブレーキコイルと、乗客コンベアの通常停止時、又は、前記乗客コンベアの踏段の停止距離が許容停止距離以内で、かつ、緊急停止時にON状態となる第1スイッチと第1抵抗素子とが直列に接続された通常回路と、前記踏段の停止距離が前記許容停止距離より長く、かつ、前記緊急停止時にON状態となる第2スイッチと第2抵抗素子とが直列に接続された緊急回路と、前記ブレーキコイルと前記通常回路と前記緊急回路とが並列に接続された並列回路と、直流電源と、前記直流電源と前記並列回路との間に接続され、前記乗客コンベアの運転状態のときにON状態となるメインスイッチとを、を有し、前記第1抵抗素子の第1抵抗値R1が前記第2抵抗素子の第2抵抗値R2より小さい、ことを特徴とする乗客コンベアの電磁ブレーキである。
また、本発明の実施形態は、無端状に連結された前記踏段と、前記踏段を駆動させるモータと、前記モータの回転を停止させる上記実施形態に記載の前記電磁ブレーキと、前記モータと前記電磁ブレーキとを動作させる制御部と、を有する乗客コンベアである。
本発明の一実施形態の乗客コンベアをエスカレータ10に適応して、図1〜図5に基づいて説明する。
(1)エスカレータ10
エスカレータ10の構造について、図1に基づいて説明する。図1はエスカレータ10を側面から見た説明図である。
エスカレータ10の構造について、図1に基づいて説明する。図1はエスカレータ10を側面から見た説明図である。
エスカレータ10の枠組みであるトラス12が、建屋1の上階と下階に跨がって支持アングル2,3を用いて支持されている。
トラス12の上端部にある上階側の機械室14内部には、踏段30を走行させる駆動装置18、左右一対の駆動スプロケット24,24、左右一対の手摺りベルトシーブ27,27が設けられている。駆動装置18は、誘導電動機(インダクションモータ)よりなるモータ20と、減速機と、この減速機の出力軸に取り付けられた出力スプロケットと、この出力スプロケットにより駆動する駆動チェーン22と、モータ20の回転を停止させ、かつ、停止状態を保持する電磁ブレーキ72とを有している。この駆動チェーン22により駆動スプロケット24が回転する。左右一対の駆動スプロケット24,24と左右一対の手摺りベルトシーブ27,27とは、不図示の伝達チェーンによって連結されて回転する。また、上階側の機械室14内部には、モータ20や電磁ブレーキなどを制御する制御部50が設けられている。
トラス12の下端部にある下階側の機械室16内部には、従動スプロケット26が設けられている。上階側の駆動スプロケット24と下階側の従動スプロケット26との間には、左右一対の無端の踏段チェーン28,28が掛け渡されている。すなわち、左右一対の踏段チェーン28,28には、複数の踏段30の前輪301が等間隔で取り付けられている。この前輪301はトラス12に固定された不図示の案内レールに沿って走行する共に、駆動スプロケット24の外周部にある凹部と従動スプロケット26の外周部にある凹部にそれぞれ係合して上下に反転する。また、後輪302はトラス12に固定された案内レール25を走行する。
トラス12の左右両側には、左右一対の欄干36,36が立設されている。この欄干36の上部に手摺りレール39が設けられ、この手摺りレール39に沿って無端状の手摺りベルト38が移動する。欄干36の上階側の正面下部には上階側の正面スカートガード40が設けられ、下階側の正面下部には下階側の正面スカートガード42が設けられ、正面スカートガード40,42から手摺りベルト38の出入口であるインレット部46,48がそれぞれ突出している。
欄干36の側面下部には、スカートガード44が設けられ、左右一対のスカートガード44,44の間を踏段30が走行する。上下階のスカートガード44の内側面には、操作盤52,56、スピーカ54,58がそれぞれ設けられている。
手摺りベルト38は、上階側のインレット部46から正面スカートガード40内に侵入し、複数の案内ローラからなる案内ローラ群64を介して手摺りベルトシーブ27に掛け渡され、その後、複数の案内ローラからなる案内ローラ群66を介してスカートガード44内を移動し、下階側のインレット部46から正面スカートガード42外に表れる。そして、手摺りベルト38は、手摺りベルトシーブ27が駆動スプロケット24と共に回転することにより踏段30と同期して移動する。また、回転する手摺りベルトシーブ27に走行する手摺りベルト38を押圧するための複数の押圧ローラからなる押圧ローラ群68を有する。
上階側の左右一対のスカートガード44,44の乗降口であって、機械室14の天井面には、上階側の乗降板32が水平に設けられている。下階側の左右一対のスカートガード44,44の乗降口であって、機械室16の天井面には、下階側の乗降板34が水平に設けられている。上階側の乗降板32の先端には櫛歯状のコム60が設けられ、このコム60に踏段30が侵入する。また、下階側の乗降板34の先端にも櫛歯状のコム62が設けられている。
(2)エスカレータ10の電気的構成
次に、図2に基づいてエスカレータ10の駆動回路100の電気的構成について説明する。図2は、エスカレータ10の駆動回路100の構成を示すブロック図である。
次に、図2に基づいてエスカレータ10の駆動回路100の電気的構成について説明する。図2は、エスカレータ10の駆動回路100の構成を示すブロック図である。
建屋1に設けられた三相電源4には、交流を整流に平滑する整流回路102、平滑回路104が接続され、この平滑回路104によって直流電源となった出力側にはインバータ回路106の入力側が接続されている。インバータ回路106の出力側には、モータ20が接続されている。平滑回路104の出力側には、制御部50、安全装置70がさらに接続されている。制御部50には、操作盤52、操作盤56、インバータ回路106、安全装置70、電磁ブレーキ72が接続され、制御部50は、インバータ回路106を制御してモータ20を起動信号、停止信号、回転数の制御信号を出力し、また、モータ20の停止時には電磁ブレーキ72を動作させる。
安全装置70は、スカートガード44に設けられたスカートガード挟まれ検出装置、インレット部46,48に設けられたインレット挟まれ検出装置、案内レール25に設けられた踏段浮き上がり検出装置、踏段チェーン切断検出装置、非常停止ボタンなどである。スカートガード挟まれ検出装置とは、スカートガード44と踏段30の間に異物(例えば、服や荷物)が挟まれたことを検出する装置であり、インレット挟まれ検出装置とは、手摺りベルト38が引き込まれるインレット部46又はインレット部48に異物(例えば、乗客の手や荷物)が同時に引き込まれたときに検出する装置である。
制御部50にはさらに、距離検出部108が接続されている。距離検出部108は、踏段30の停止距離を検出するものであり、例えば建屋1の天井面にビデオカメラが設けられている。制御部50が、インバータ回路106へ停止信号を出力したときに、距離検出部108が同時にこの停止信号を受信してから踏段30が停止するまでの停止時間を、踏段30を撮影した動画のフレーム画像から算出し、この停止時間と速度から踏段30の停止距離を算出し、距離信号として制御部50に出力する。なお、距離検出部108は、停止時間を求めず、動画のフレーム画像から踏段30の停止距離を直接算出してもよい。
(3)電磁ブレーキ72のブレーキ回路74の構成
次に、電磁ブレーキ72のブレーキ回路74について図3に基づいて説明する。まず、電磁ブレーキ72は、モータ20の回転軸を押圧して停止させ、かつ、電磁力によってその押圧を開放するブレーキシュー材を有している。なお、ブレーキシュー材は、制輪子又はブレーキパットとも呼ばれる。
次に、電磁ブレーキ72のブレーキ回路74について図3に基づいて説明する。まず、電磁ブレーキ72は、モータ20の回転軸を押圧して停止させ、かつ、電磁力によってその押圧を開放するブレーキシュー材を有している。なお、ブレーキシュー材は、制輪子又はブレーキパットとも呼ばれる。
ブレーキ回路74は、ブレーキシュー材に電磁力をかけるブレーキコイル76が設けられている。通常回路78、緊急回路80が並列に接続されている。通常回路78は、a接点型の第1スイッチ82と第1抵抗素子84が直列に接続されている。緊急回路80は、a接点型の第2スイッチ86と第2抵抗素子88が接続されている。第1抵抗素子84と第2抵抗素子88は、放電抵抗素子であり、第1抵抗素子84の抵抗値R1は、第2抵抗素子88の抵抗値R2よりも小さい。すなわち、R1<R2である。さらに、並列に接続された通常回路78と緊急回路80には、逆方向への電流の流れを防止するためのダイオード92が接続され、このダイオード92と並列にブレーキコイル76が接続されている。以下。これらの回路をまとめて「並列回路」という。
この並列回路の一端と直列にa接点型のメインスイッチ90の一端が接続され、このメインスイッチ90の他端は平滑回路104のプラス側に接続され、並列回路の他端は平滑回路104のマイナス側に接続されている。a接点型の第1スイッチ82、第2スイッチ86、メインスイッチ90のリレーは、制御部50内にそれぞれ設けられ、これらリレーによりON(接続)状態又はOFF(非接続)状態となる。
なお、運転時においては、a接点のメインスイッチ90がON(接続)状態となり、ブレーキコイル76に平滑回路104を経た直流電源が供給され、ブレーキシュー材がモータ20の回転軸を押圧しないように開放される。そして、停止時には、制御部50はこのメインスイッチ90をOFF(非接続)状態にすることにより、ブレーキコイル76への直流電源の供給を停止し、電磁ブレーキ72が動作してブレーキシュー材が回転軸を押圧する。但し、図5のグラムに示すように、踏段30が通常速度(例えば、20〜30m/分)で走行していて、電磁ブレーキ72によってモータ20が完全に停止するまでのブレーキ釈放時間が必要であり、このために通常回路78の第1抵抗素子84又は緊急回路80の第2抵抗素子88は、上記したように放電抵抗素子として用いられる。そして図5の点線のグラムに示すように、この放電抵抗素子の抵抗値が大きいほどブレーキ釈放時間が早くなり、モータ20が早く停止するので、第2抵抗素子の方が、ブレーキ釈放時間が早くなる。
(4)エスカレータ10の動作状態
次に、エスカレータ10の動作状態について図4のフローチャートに基づいて説明する。
次に、エスカレータ10の動作状態について図4のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1において、制御部50は、インバータ回路106を用いてモータ20を回転させて通常運転を開始し、ステップS2に進む。このときにメインスイッチ90はON状態、通常回路78の第1スイッチ82はOFF状態、緊急回路80の第2スイッチ86はOFF状態である。
ステップS2において、制御部50は、モータ20をインバータ制御して、踏段30を通常速度(例えば、20〜30m/分)で走行させて通常運転を行う。また、このとき安全装置70が異常がないかを常に検出している。そしてステップS3に進む。
ステップS3において、制御部50は、エスカレータ10が運転終了時刻になると通常回路78を使用して通常停止するか、又は、安全装置70が動作して、制御部50は通常回路78を使用して踏段30を緊急停止させる。そしてステップS4に進む。
ステップS4において、距離検出部108は、踏段30が通常速度から停止するまでの停止距離を検出し、その停止距離を制御部50に出力しステップS5に進む。
ステップS5において、制御部50は、入力した踏段30の停止距離が、許容停止距離(例えば、600mm)以内であればステップS6に進み、許容停止距離よりも長ければステップS7に進む。
ステップS6において、検出した停止距離が許容停止距離以内であるため、制御部50は、通常停止時と緊急停止時において通常回路78を使用するように設定し、ステップS1に戻る。この理由は、図5の実線のグラフに示すように、停止距離が許容停止距離以内であるのでブレーキシュー材が摩耗しておらず、放電抵抗値が第1抵抗値R1であっても踏段30は許容停止距離内で停止するからである。したがって、制御部50は、停止信号を出力するときは、通常回路78の第1スイッチ82をON状態にし、同時にメインスイッチ90をOFF状態にする。なお、緊急回路80の第2スイッチ86はOFF状態のままである。これにより、ブレーキシュー材でモータ20の回転軸を押圧し、その際に発生する電力をブレーキコイル76と直列に繋がっている第1抵抗素子84から放電させる。
ステップS7において、検出した停止距離が許容停止距離より長いため、制御部50は、通常停止時において通常回路78を使用し、緊急停止時において緊急回路80を使用するように設定し、ステップS8に進む。図5の点線のグラムに示すように、検出した停止距離が許容停止距離より長いということは、モータ20の回転軸を押さえるブレーキシュー材が摩耗している可能性がある。そのため、通常停止時は、停止距離が多少長くても問題はないため、通常回路78を使用して、踏段30を停止させ、緊急停止時は緊急回路80を使用してモータ20を緊急で停止させる。緊急回路80の第2抵抗素子88の第2抵抗値R2は、通常回路78の第1抵抗素子84の第1抵抗値R1よりも大きいため、放電抵抗が大きくなり、ブレーキ釈放時間が早くなってモータ20を早く停止させることができる。そしてステップS8に進む。
ステップS8において、制御部50は、外部にある保守員などの監視装置に報知信号を送信し、ステップS9に進む。この報知信号は、電磁ブレーキ72のブレーキシュー材が摩耗したことを意味する報知信号である。
ステップS9において、エスカレータ10の運転開始時刻になると、制御部50はインバータ回路106を用いてモータ20を回転させ、調整運転を開始し、ステップS10に進む。なお、安全回路70は、常にエスカレータ10に異常がないか否かを検出している。
ステップS10において、制御部50は、踏段30を通常速度で移動させる調整運転を行う。但し、この調整運転においては、上記したように通常停止時は通常回路78を使用して停止し、緊急停止時は緊急回路80を使用して停止させる。そしてステップS11に進む。
ステップS11において、制御部50はエスカレータ10が運転終了時刻になると通常停止する場合は、通常回路78を用いて停止するか、又は、安全装置70が動作して緊急停止する場合は、緊急回路80を用いて停止させる。したがって、制御部50は、通常停止するときは、通常回路78の第1スイッチ82をON状態にし、同時にメインスイッチ90をOFF状態にする。なお、緊急回路80の第2スイッチ86はOFF状態のままである。これにより、ブレーキシュー材でモータ20の回転軸を押圧し、その際に発生する電力をブレーキコイル76と直列に繋がっている第1抵抗素子84から放電させる。また、制御部50は、緊急停止するときは、緊急回路80の第2スイッチ86をON状態にし、同時にメインスイッチ90をOFF状態にする。なお、通常回路78の第1スイッチ82はOFF状態のままである。これにより、ブレーキシュー材でモータ20の回転軸を押圧し、その際に発生する電力をブレーキコイル76と直列に繋がっている第2抵抗素子88から放電させる。これにより図5の点線のグラムに示すように、緊急停止時には緊急回路80を使用して停止させるため、踏段30の停止距離が短くなり緊急停止に対応できる。なお停止距離が短くなるのは第2抵抗素子の第2抵抗値R2が第1抵抗素子84の第1抵抗値R1よりも大きく、放電抵抗が大きくなってブレーキ釈放時間が早くなるからである。そしてステップS12に進む。
ステップS12において、報知信号に基づいて保守員がブレーキシュー材を交換又は調整した場合には、保守員が制御部50をリセットし、ステップS1に戻り、保守員がブレーキシュー材を交換又は調整しないで継続して使用する場合にはステップS9に戻る。
(5)効果
本実施形態によれば、電磁ブレーキ72のブレーキシュー材が摩耗していない場合には、通常停止時及び緊急停止時共にブレーキ回路74の通常回路78を用いて、踏段30が許容停止距離内で停止する。
本実施形態によれば、電磁ブレーキ72のブレーキシュー材が摩耗していない場合には、通常停止時及び緊急停止時共にブレーキ回路74の通常回路78を用いて、踏段30が許容停止距離内で停止する。
また、ブレーキシュー材が摩耗して踏段30が許容停止距離内で停止しない場合には、通常停止時において通常回路78を用いて踏段30の通常停止させ、緊急停止時において緊急回路80を用いて踏段30を緊急停止させる。緊急回路80の第2抵抗素子88の第2抵抗値R2は、第1抵抗素子84の第1抵抗値R1よりも大きいため放電抵抗を大きくできブレーキ釈放時間が早くなり、モータ20が通常回路78を用いた場合よりも早く停止する。一方、釈放時のサージも大きくなるが、緊急停止時のみに限定しているため、電磁ブレーキ72やモータ20の負担にならない。そして、保守員が電磁ブレーキ72のブレーキシュー材を交換したり調整するまでの間、緊急回路80を用いて停止距離を短くしているため安全装置70が働くような被害を低減できる。
(6)変更例
上記実施形態では、距離検出部108として、ビデオカメラによって踏段30が停止するまでの距離を検出したが、これに代えて光センサを用いて検出してもよい。また、モータ20の回転速度を検出し、制御部50がインバータ回路106に対し停止信号を出力したときからモータ20の回転速度が0になるまでの停止時間を検出し、この停止時間に基づいて停止距離を算出してもよい。この場合には予め実験により低時間と停止距離との間の関係を記憶しておく。
上記実施形態では、距離検出部108として、ビデオカメラによって踏段30が停止するまでの距離を検出したが、これに代えて光センサを用いて検出してもよい。また、モータ20の回転速度を検出し、制御部50がインバータ回路106に対し停止信号を出力したときからモータ20の回転速度が0になるまでの停止時間を検出し、この停止時間に基づいて停止距離を算出してもよい。この場合には予め実験により低時間と停止距離との間の関係を記憶しておく。
また、上記実施形態ではブレーキ回路74は通常回路78と緊急回路80とを並列に接続したが、これに加えて第2通常回路を並列に接続してもよい。この第2通常回路は、第3スイッチと第3抵抗素子とが直列に接続され、第3抵抗素子の第3抵抗値R3がR1<R3<R2になるように設定する。そして、ブレーキシュー材の摩耗に対応した停止距離に基づいて、最初は通常回路78を使用し、次に第2通常回路を使用し、最後に緊急回路80を使用するようにしてもよい。
上記実施形態では、エスカレータ10に適用して説明したが、これに代えて動く歩道に適用してもよい。
上記では本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10・・・エスカレータ、4・・・三相電源、50・・・制御部、70・・・安全装置、72・・・電磁ブレーキ、74・・・ブレーキ回路、76・・・ブレーキコイル、78・・・通常回路、80・・・緊急回路、82・・・第1スイッチ、84・・・第1抵抗素子、86・・・第2スイッチ、88・・・第2抵抗素子、90・・・メインスイッチ、108・・・距離検出部、20・・・モータ
Claims (10)
- モータの回転軸を停止するためのブレーキシュー材と、
ブレーキコイルと、
乗客コンベアの通常停止時、又は、前記乗客コンベアの踏段の停止距離が許容停止距離以内で、かつ、緊急停止時にON状態となる第1スイッチと第1抵抗素子とが直列に接続された通常回路と、
前記踏段の停止距離が前記許容停止距離より長く、かつ、前記緊急停止時にON状態となる第2スイッチと第2抵抗素子とが直列に接続された緊急回路と、
前記ブレーキコイルと前記通常回路と前記緊急回路とが並列に接続された並列回路と、
直流電源と、
前記直流電源と前記並列回路との間に接続され、前記乗客コンベアの運転状態のときにON状態となるメインスイッチとを、
を有し、
前記第1抵抗素子の第1抵抗値R1が前記第2抵抗素子の第2抵抗値R2より小さい、
ことを特徴とする乗客コンベアの電磁ブレーキ。 - 無端状に連結された前記踏段と、
前記踏段を駆動させるモータと、
前記モータの回転を停止させる請求項1に記載の前記電磁ブレーキと、
前記モータと前記電磁ブレーキとを動作させる制御部と、
を有する乗客コンベア。 - 前記制御部は、
前記モータの通常停止時に前記踏段の停止距離が、前記許容停止距離以内で、かつ、前記モータの前記緊急停止時に前記第1スイッチをON状態、前記第2スイッチをOFF状態にし、
前記通常停止時に前記踏段の停止距離が、前記許容停止距離より長く、かつ、前記モータの前記緊急停止時に前記第1スイッチをOFF状態、前記第2スイッチをON状態にする、
請求項2に記載の乗客コンベア。 - 前記制御部は、
前記モータの回転時に前記メインスイッチをON状態にし、前記モータの停止時に前記メインスイッチをOFF状態にし、
前記モータの回転時に前記第1スイッチと前記第2スイッチをOFF状態にし、前記モータの通常停止時に前記第1スイッチをON状態、前記第2スイッチをOFF状態にする、
請求項3に記載の乗客コンベア。 - 前記乗客コンベアに取り付けられた安全装置をさらに有し、
前記安全装置が動作したときに前記制御部は、前記踏段を前記緊急停止させる、
請求項3又は4に記載の乗客コンベア。 - 前記踏段の停止距離を検出する距離検出手段をさらに有し、
前記制御部は、前記距離検出手段からの距離信号に基づいて前記踏段の停止距離が、前記許容停止距離内か否かを判断する、
請求項3又は4に記載の乗客コンベア。 - 前記制御部は、前記踏段の停止距離が、前記許容停止距離より長いときに報知信号を外部に出力する、
請求項6に記載の乗客コンベア。 - 前記距離検出手段は、カメラ、又は、センサを用いて前記踏段の前記停止距離を検出する、
請求項6に記載の乗客コンベア。 - 前記距離検出手段は、前記モータの停止時の停止時間に基づいて前記踏段の前記停止距離を検出する、
請求項6に記載の乗客コンベア。 - 前記乗客コンベアは、エスカレータ、又は、動く歩道である、
請求項1に記載の乗客コンベア。
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