JP6109992B1 - エスカレータの制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】停電しても、上昇用エスカレータが緩やかに停止できるエスカレータの制御システムを提供する。【解決手段】三相電源101が停電しても、下降用平滑コンデンサ107Dからの電力により、下降用エスカレータ10Dの下降用モータ20Dに加えて上昇用エスカレータ10Uの上昇用モータ20Uの回転も徐々に減速させ、乗客を転倒させることなく停止させることができる。【選択図】 図2
Description
本発明の実施形態は、エスカレータの制御システムに関するものである。
従来、エスカレータは、設置されている建屋にある三相電源が喪失して停電するとその動力源を失われるため、踏段を駆動させるモータが停止すると共に電磁ブレーキが動作して踏段が緊急停止する。
このときエスカレータが、下降運転中の場合には、重力によって乗客の慣性力が下に働き、電磁ブレーキの効き具合が緩やかになり踏段がゆっくりと停止する。
しかし、エスカレータが上昇運転中には、重力による乗客の慣性力が直ちになくなり、それと同時に電磁ブレーキが動作してモータが急停止する。そのため、エスカレータの踏段上の乗客がバランスをくずしやすいという問題点があった。
そこで本発明の実施形態は、上記問題点に鑑み、停電しても上昇用エスカレータが緩やかに停止できるエスカレータの制御システムを提供することを目的とする。
本発明の実施形態は、電源と、無端状に連結された複数の踏段を上昇させる上昇用モータ、前記上昇用モータの回転を停止させる上昇用電磁ブレーキ、上昇用駆動回路とを有した上昇用エスカレータと、無端状に連結された複数の踏段を上昇させる下降用モータ、前記下降用モータの回転を停止させる下降用電磁ブレーキ、下降用駆動回路とを有した下降用エスカレータと、を含むエスカレータの制御システムにおいて、前記上昇用駆動回路は、前記電源に接続された上昇用直流母線と、前記上昇用直流母線と接続され、前記上昇用モータを回転させる上昇用インバータ回路とを有し、前記下降用駆動回路は、前記電源に接続された下降用直流母線と、前記下降用直流母線と接続され、前記下降用モータを回転させる下降用インバータ回路と、前記下降用直流母線に接続された回生コンデンサとを有し、前記上昇用直流母線と前記下降用直流母線との間に接続され、前記電源の停電時に閉状態となる母線接続スイッチを有する、ことを特徴とするエスカレータの制御システムである。
本発明の一実施形態の制御システムについて図1〜図3に基づいて説明する。制御システムは、上昇用エスカレータ10Uと下降用エスカレータ10Dとを制御する。
(1)エスカレータ10U,10D
各エスカレータ10U,10D(以下、まとめて符号を「10」と表記する)の構造について、図1に基づいて説明する。図1はエスカレータ10を側面から見た説明図である。
各エスカレータ10U,10D(以下、まとめて符号を「10」と表記する)の構造について、図1に基づいて説明する。図1はエスカレータ10を側面から見た説明図である。
エスカレータ10の枠組みであるトラス12が、建屋1の上階と下階に跨がって支持アングル2,3を用いて支持されている。
トラス12の上端部にある上階側の機械室14内部には、踏段30を走行させる駆動装置18、左右一対の主駆動スプロケット24,24、左右一対の手摺りベルトシーブ27,27が設けられている。この駆動装置18は、モータ20と、減速機と、この減速機の出力軸に取り付けられた出力スプロケットと、この出力スプロケットにより駆動する駆動チェーン22と、モータ20の回転を停止させ、かつ、停止状態を保持する電磁ブレーキ110(図2参照)とを有している。この駆動チェーン22により左右一対の主駆動スプロケット24,24が回転する。左右一対の主駆動スプロケット24,24と左右一対の手摺りベルトシーブ27,27とは、不図示の連結ベルトにより連結されて同期して回転する。また、上階側の機械室14内部には、モータ20や電磁ブレーキ110などを制御する制御部50が設けられている。
トラス12の下端部にある下階側の機械室16内には、左右一対の従動スプロケット26,26が設けられている。上階側の左右一対の主駆動スプロケット24,24と下階側の左右一対の従動スプロケット26,26との間には、左右一対の無端の踏段チェーン28,28が掛け渡されている。左右一対の踏段チェーン28,28には、複数の踏段30が等間隔で取り付けられている。モータ20が回転すると踏段30の前輪301は、トラス12に固定された不図示の案内レールを走行し、後輪302はトラス12に固定された案内レール25を走行する。
トラス12の左右両側には、左右一対の欄干36,36が立設されている。この欄干36の上部に手摺りレール39が設けられ、この手摺りレール39に沿って無端状の手摺りベルト38が移動する。欄干36の上階側の正面下部には上階側の正面スカートガード40が設けられ、下階側の正面下部には下階側の正面スカートガード42が設けられ、正面スカートガード40,42から手摺りベルト38の出入口であるインレット部46,48がそれぞれ突出している。
欄干36の側面下部には、スカートガード44が設けられ、左右一対のスカートガード44,44の間を踏段30が走行する。上下階のスカートガード44の内側面には、操作盤52,56、スピーカ54,58がそれぞれ設けられている。
手摺りベルト38は、上階側のインレット部46から正面スカートガード40内に侵入し、複数の案内ローラからなる案内ローラ群64を介して手摺りベルトシーブ27に掛け渡され、その後、複数の案内ローラからなる案内ローラ群66を介してスカートガード44内を移動し、下階側のインレット部46から正面スカートガード42外に表れる。そして、手摺りベルト38は、手摺りベルトシーブ27が主駆動スプロケット24と共に回転することにより踏段30と同期して移動する。また、回転する手摺りベルトシーブ27に走行する手摺りベルト38を押圧するための複数の押圧ローラからなる押圧ローラ群68を有する。
上階側の左右一対のスカートガード44,44の乗降口であって、機械室14の天井面には、上階側の乗降板32が水平に設けられている。下階側の左右一対のスカートガード44,44の乗降口であって、機械室16の天井面には、下階側の乗降板34が水平に設けられている。上階側の乗降板32の先端には櫛歯状のコム60が設けられ、このコム60に踏段30が侵入する。また、下階側の乗降板34の先端にも櫛歯状のコム62が設けられている。
エスカレータ10には、安全装置70が設けられている。安全装置70としては、スカートガード44に設けられたスカートガード挟まれ検出装置、インレット部46,48に設けられたインレット挟まれ検出装置、案内レール25に設けられた踏段浮き上がり検出装置、踏段チェーン切断検出装置、非常停止ボタンなどである。スカートガード挟まれ検出装置とは、スカートガード44と踏段30の間に異物(例えば、服や荷物)が挟まれたことを検出する装置であり、インレット挟まれ検出装置とは、手摺りベルト38が引き込まれるインレット部46又はインレット部48に異物(例えば、乗客の手や荷物)が同時に引き込まれたときに検出する装置である。安全装置70は、制御部50に接続され、この安全装置70の一つが動作した場合には、制御部50はモータ20を停止させると共に、電磁ブレーキ110を動作させて、エスカレータ10を停止させる。
(2)制御システム
次に、本実施形態の制御システムの構成について図2に基づいて説明する。制御システムは、上昇用エスカレータ10Uと下降用エスカレータ10Dとを1つの三相電源101によって駆動する場合に用いるシステムである。図2は、制御システムの回路図であって、上昇用エスカレータ10Uの上昇用駆動回路100Uと下降用エスカレータ10Dの下降用制御回路100Dとを有している。ここで、添字「U」は、上昇用エスカレータ10Uの部材を表し、添字「D」は、下降用エスカレータ10Dの部材の添字を表している。そして、三相電源101は、建屋1に設けられている。
次に、本実施形態の制御システムの構成について図2に基づいて説明する。制御システムは、上昇用エスカレータ10Uと下降用エスカレータ10Dとを1つの三相電源101によって駆動する場合に用いるシステムである。図2は、制御システムの回路図であって、上昇用エスカレータ10Uの上昇用駆動回路100Uと下降用エスカレータ10Dの下降用制御回路100Dとを有している。ここで、添字「U」は、上昇用エスカレータ10Uの部材を表し、添字「D」は、下降用エスカレータ10Dの部材の添字を表している。そして、三相電源101は、建屋1に設けられている。
まず、上昇用エスカレータ10Uの回路について説明する。上昇用停電検出装置102Uが、三相電源101に接続されている。上昇用停電検出装置102Uは、三相電源101が停電した場合に動作するものであり、この動作については後から説明する。上昇用停電検出装置102Uには、上昇用制御部50Uと上昇用駆動回路100Uが接続されている。上昇用制御部50Uは、三相電源101からの電源によって駆動する。
上昇用駆動回路100Uは、上昇用整流回路105U、上昇用平滑コンデンサ107U、上昇用インバータ回路106Uを有する。上昇用整流回路105Uは、三相電源101の三相交流を直流に変換する。上昇用平滑コンデンサ107Uは、上昇用整流回路105Uによって変換された直流を平滑するための平滑回路である。上昇用インバータ回路106Uは、平滑コンデンサ107Uの出力側に上昇用直流母線103Uを用いてが接続され、この上昇用インバータ回路106Uの出力側には三相の誘導電動機である上昇用モータ20Uが接続されている。
上昇用電磁ブレーキ110Uが、上昇用モータ20Uの回転軸に設けられ、直流電源である上昇用ブレーキ電源112Uによって動作する。上昇用ブレーキ電源112Uは、三相電源101の中で、二相の電源を分岐させ整流して供給されている。上昇用電磁ブレーキ110Uと上昇用ブレーキ電源112Uとの間には、b接点型の上昇用ブレーキ運転スイッチ111Uと上昇用逆電流防止ダイオード116Uが接続されている。上昇用エスカレータ10Uが上昇運転中のときは、b接点型の上昇用ブレーキ運転スイッチ111Uが閉状態であり、上昇用電磁ブレーキ110Uに直流のブレーキ電源が供給され、上昇用電磁ブレーキ110Uが開放状態となって、上昇用モータ20Uが回転できる。上昇用エスカレータ10Uが停止中のときは、b接点型の上昇用ブレーキ運転スイッチ111Uが開状態であり、上昇用電磁ブレーキ110Uに直流のブレーキ電源が供給されず、上昇用電磁ブレーキ110Uが締結状態となって、上昇用モータ20Uが回転できない。
上昇用直流母線103Uには、a接点型の上昇用ブレーキ停止スイッチ114Uの一端が上昇用インバータ回路106と並列に接続されている。上昇用ブレーキ停止スイッチ114Uの他端には、上昇用調整抵抗115U、上昇用逆電流防止ダイオード108Uが直列に接続され、上昇用逆電流防止ダイオード108Uに上昇用電磁ブレーキ110Uが接続されている。なお、上昇用調整抵抗115Uは、上昇用直流母線103Uから供給される電流を、上昇用電磁ブレーキ110Uに適切な電流値で供給するための抵抗素子である。
次に、下降用エスカレータ10Dの回路について説明する。
下降用停電検出装置102Dが、三相電源101に接続されている。下降用停電検出装置102Dは、三相電源101が停電した場合に動作するものであり、この動作については後から説明する。下降用停電検出装置102Dには、下降用制御部50Dと下降用駆動回路100Dが接続されている。下降用制御部50Dは、三相電源101からの電源によって駆動する。
下降用駆動回路100Dは、下降用整流回路105D、下降用平滑コンデンサ107D、下降用インバータ回路106Dを有する。下降用整流回路105Dは、三相電源101の三相交流を直流に変換する。下降用平滑コンデンサ107Dは、下降用整流回路105Dによって変換された直流を平滑するための平滑回路である。下降用インバータ回路106Dは、平滑コンデンサ107Dの出力側に下降用直流母線103Dを用いてが接続され、この下降用インバータ回路106Dの出力側には三相の誘導電動機である下降用モータ20Dが接続されている。
下降用電磁ブレーキ110Dが、下降用モータ20Dの回転軸に設けられ、直流電源である下降用ブレーキ電源112Dによって動作する。下降用ブレーキ電源112Dは、三相電源101の中で、二相の電源を分岐させ整流して供給されている。下降用電磁ブレーキ110Dと下降用ブレーキ電源112Dとの間には、b接点型の下降用ブレーキ運転スイッチ111Dと下降用逆電流防止ダイオード116Dが接続されている。下降用エスカレータ10Dが下降運転中のときは、b接点型の下降用ブレーキ運転スイッチ111Dが閉状態であり、下降用電磁ブレーキ110Dに直流のブレーキ電源が供給され、下降用電磁ブレーキ110Dが開放状態となって、下降用モータ20Dが回転できる。下降用エスカレータ10Dが停止中のときは、b接点型の下降用ブレーキ運転スイッチ111Dが開状態であり、下降用電磁ブレーキ110Dに直流のブレーキ電源が供給されず、下降用電磁ブレーキ110Dが締結状態となって、下降用モータ20Dが回転できない。
下降用直流母線103Dには、a接点型の下降用ブレーキ停止スイッチ114Dの一端が下降用インバータ回路106と並列に接続されている。下降用ブレーキ停止スイッチ114Dの他端には、下降用調整抵抗115D、下降用逆電流防止ダイオード108Dが直列に接続され、下降用逆電流防止ダイオード108Dに下降用電磁ブレーキ110Dが接続されている。なお、下降用調整抵抗115Dは、下降用直流母線103Dから供給される電流を、下降用電磁ブレーキ110Dに適切な電流値で供給するための抵抗素子である。
上昇用直流母線103Uのプラス側と下降用直流母線103Dのプラス側とは、母線接続線104Pによって接続され、上昇用直流母線103Uのマイナス側と下降用直流母線103Dのマイナス側とは、母線接続線104Mによって接続されている。また、母線接続線104Pと母線接続線104Mの間には、連動したa接点型の母線接続スイッチ113が接続され、三相電源101が停電した場合に閉状態となる。
上昇用停電検出装置102Uは直流回路で構成され、a接点型の上昇用ブレーキ停止スイッチ114U、b接点型の上昇用ブレーキ運転スイッチ111U、a接点型の母線接続スイッチ113の保持リレーを含み、三相電源101の停電を検出した場合に、a接点型の上昇用ブレーキ停止スイッチ114Uを閉状態とし、b接点型の上昇用ブレーキ運転スイッチ111Uを開状態とし、さらにa接点型の母線接続スイッチ113を閉状態とする。
下降用停電検出装置102Dは直流回路で構成され、a接点型の下降用ブレーキ停止スイッチ114D、b接点型の下降用ブレーキ運転スイッチ111Dの保持リレーを含み、三相電源101の停電を検出した場合に、a接点型の下降用ブレーキ停止スイッチ114Dを閉状態とし、b接点型の下降用ブレーキ運転スイッチ111Dを開状態とする。
(3)制御システムの動作状態
制御システム4の動作状態について図3のフローチャートに基づいて説明する。
制御システム4の動作状態について図3のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1、S2において、三相電源101が、上昇用エスカレータ10Uと下降用エスカレータ10Dにそれぞれ三相電源の供給を開始する。上昇用制御部50Uと下降用制御部50Dとが、三相電源101から三相電源が供給されたため、上昇用モータ20Uと下降用モータ20Dをそれぞれインバータ回路106U,106Dを用いて所定のインバータ周波数でインバータ制御して、所定の回転速度で回転させる。このときに上昇用ブレーキ停止スイッチ111Uと下降用ブレーキ停止スイッチ111Dは閉状態、上昇用ブレーキ運転スイッチ114Uと下降用ブレーキ運転スイッチ114Dは開状態のため、電磁ブレーキ110へのブレーキ電源は、図2の矢印117U,117Dの回路で供給される。そして、ステップS3に進む。
ステップS3、S4において、上昇用停電検出装置102Uと下降用停電検出装置102Dは、三相電源101が停電しているか否かの検出を開始する。上昇用停電検出装置102Uと下降用停電検出装置102Dとが、三相電源101の停電を検出した場合にはステップS5に進み(YESの場合)、検出をしない場合にはステップS4を継続する(NOの場合)。
ステップS5、S6において、上昇用停電検出装置102Uと下降用停電検出装置102Dは、三相電源101の停電を検出したため、上昇停電検出装置102Uと下降用停電検出装置102D内の保持リレーは消勢され、母線接続スイッチ113、上昇用ブレーキ停止スイッチ114Uと下降用ブレーキ停止スイッチ104Dが閉状態、上昇用ブレーキ運転スイッチ114Uと下降用ブレーキ運転スイッチ114Dが開状態となる。なお、上昇用停電検出回路102Uと下降用停電検出回路102Dは直流回路で構成されているため、直流電源装置の時定数により三相電源が供給されなくても数100m秒単位で回路動作が可能であり、また、動作させる各スイッチ(接点)は保持リレーであるので、時定数が経過後もa接点型の接点は閉状態、b接点型の接点は開状態を保持できる。そして、ステップS7に進む。
ステップS7、S8において、上昇用ブレーキ停止スイッチ111Uと下降用ブレーキ停止スイッチ111Dは開状態、上昇用ブレーキ運転スイッチ114Uと下降用ブレーキ運転スイッチ114Dは閉状態のため、電磁ブレーキ110U,Dへのブレーキ電源の供給は、図2の矢印117U,117Dの回路から矢印118U,118Dの回路に変わる。そして、上昇用モータ20Uと下降用モータ20D及び上昇用電磁ブレーキ110Uと下降用電磁ブレーキ110Dへのブレーキ電源供給は、上昇用平滑コンデンサ107Uと下降用平滑コンデンサ107Dに蓄えられた電荷により供給できる。このとき、下降用エスカレータ10Dに乗客が存在する場合には、回生運転となり、下降用平滑コンデンサ107Dには電荷が蓄えられていく。一方、上昇用乗客コンベア10Uに乗客が存在する場合には、力行運転となるため、上昇用コンデンサ107Uに蓄えられていた電荷は直ぐに使い果たされ、上昇用インバータ回路106Uは電源を上昇用モータ20U、上昇用電磁ブレーキ110Uに供給できなくなる。しかし、母線接続スイッチ113が閉状態となって下降用直流母線103Dと上昇用直流母線103Uが接続され、下降用平滑コンデンサ107Dに蓄えられた電荷を上昇用駆動回路100に供給できる。そのため、下降用平滑コンデンサ107Dからの電源により、下降用モータ20Dの回転を継続でき、下降用電磁ブレーキ110Dも動作せず、また、上昇用モータ20Uの回転を継続でき、上昇用電磁ブレーキ110Uも動作しない。そして、ステップS9に進む。
ステップS9において、下降用平滑コンデンサ107Dからの電源により、上昇用制御部50Uと下降用制御部50Dは、上昇用インバータ回路106Uと下降用インバータ回路106Dからの駆動電流のインバータ周波数を徐々に減少させる。そして、上昇用モータ20Uと下降用モータ20Dを徐々に減速させ停止させる。そしてステップS10に進む。
ステップS10において、上昇用エスカレータ10Uと下降用エスカレータ10Dが停止し、ステップS2に戻る。
(4)効果
上記実施形態によれば、三相電源101が停電しても、母線接続スイッチ113が閉状態となって下降用直流母線103Dと上昇用直流母線103Uが接続され、下降用平滑コンデンサ107Dに蓄えられた電荷を、上昇用エスカレータ10Uの上昇用モータ20Uに加えて下降用エスカレータ10Dの下降用モータ20Dも徐々に減速させ、乗客を転倒させることなく停止させることができる。
上記実施形態によれば、三相電源101が停電しても、母線接続スイッチ113が閉状態となって下降用直流母線103Dと上昇用直流母線103Uが接続され、下降用平滑コンデンサ107Dに蓄えられた電荷を、上昇用エスカレータ10Uの上昇用モータ20Uに加えて下降用エスカレータ10Dの下降用モータ20Dも徐々に減速させ、乗客を転倒させることなく停止させることができる。
また、上昇用電磁ブレーキ110U、下降用電磁ブレーキ110Dも直ちに動作せず、上昇用モータ20U、下降用モータ20Dを回転させることができる。
(5)変更例
上記実施形態においては、下降用平滑コンデンサ107Dを回生コンデンサとして、停電後の電源供給源としたが、この下降用平滑コンデンサ107Dだけでは電源を充分に供給できない場合には、下降用平滑コンデンサ107Dと並列に第2の回生コンデンサを接続して、容量をアップしてもよい。これにより、通常運転中に蓄えられる回生電力が増え、充分に電源を供給できる。
上記実施形態においては、下降用平滑コンデンサ107Dを回生コンデンサとして、停電後の電源供給源としたが、この下降用平滑コンデンサ107Dだけでは電源を充分に供給できない場合には、下降用平滑コンデンサ107Dと並列に第2の回生コンデンサを接続して、容量をアップしてもよい。これにより、通常運転中に蓄えられる回生電力が増え、充分に電源を供給できる。
上記実施形態においては、上昇用エスカレータ10Uと下降用エスカレータ10Dとが、1台づつであったが、それぞれn台(n>1)づつ設けて、それぞれを母線接続線113で接続してもよい。
上記では本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10・・・エスカレータ、18・・・駆動装置、20・・・モータ、50・・・制御部、100・・・駆動回路、101・・・三相電源、102・・・停電検出装置、103・・・直流母線、104・・・母線接続線、105・・・整流回路、106・・・インバータ回路、107・・・平滑コンデンサ、110・・・電磁ブレーキ、111・・・ブレーキ運転スイッチ、112・・・ブレーキ電源、113・・・母線接続スイッチ、114・・・ブレーキ停止スイッチ
Claims (10)
- 電源と、
無端状に連結された複数の踏段を上昇させる上昇用モータ、前記上昇用モータの回転を停止させる上昇用電磁ブレーキ、上昇用駆動回路とを有した上昇用エスカレータと、
無端状に連結された複数の踏段を上昇させる下降用モータ、前記下降用モータの回転を停止させる下降用電磁ブレーキ、下降用駆動回路とを有した下降用エスカレータと、
を含むエスカレータの制御システムにおいて、
前記上昇用駆動回路は、前記電源に接続された上昇用直流母線と、前記上昇用直流母線と接続され、前記上昇用モータを回転させる上昇用インバータ回路とを有し、
前記下降用駆動回路は、前記電源に接続された下降用直流母線と、前記下降用直流母線と接続され、前記下降用モータを回転させる下降用インバータ回路と、前記下降用直流母線に接続された回生コンデンサとを有し、
前記上昇用直流母線と前記下降用直流母線との間に接続され、前記電源の停電時に閉状態となる母線接続スイッチを有する、
ことを特徴とするエスカレータの制御システム。 - 前記上昇用インバータ回路は、前記回生コンデンサからの電源を用いて、前記停電後でも前記上昇用モータの回転を減速させて停止させる、
請求項1に記載のエスカレータの制御システム。 - 前記上昇用電磁ブレーキは、前記回生コンデンサからの電源を用いて、前記停電後でも前記上昇用モータが停止するまで動作しない、
請求項2に記載のエスカレータの制御システム。 - 前記電源の停電を検出する停電検出装置を有し、
前記停電検出装置は、前記電源の停電を検出すると前記母線接続スイッチを閉状態とする、
請求項1に記載のエスカレータの制御システム。 - 前記停電検出装置は、前記上昇用駆動回路及び前記下降用駆動回路にそれぞれ設けられている、
請求項4に記載のエスカレータの制御システム。 - 前記上昇用エスカレータの運転時に前記上昇用電磁ブレーキに電源を供給する上昇用ブレーキ電源と、
前記上昇用ブレーキ電源と前記上昇用電磁ブレーキとの間に接続され、前記上昇運転時に閉状態及び前記停電時に開状態となる上昇用ブレーキ運転スイッチと、
前記下降用エスカレータの運転時に前記下降用電磁ブレーキに電源を供給する下降用ブレーキ電源と、
前記下降用ブレーキ電源と前記下降用電磁ブレーキとの間に接続され、前記下降運転時に閉状態及び前記停電時に開状態となる下降用ブレーキ運転スイッチと、
を有する請求項1に記載のエスカレータの制御システム。 - 前記上昇用直流母線と前記上昇用電磁ブレーキとの間に接続され、前記上昇運転時に開状態及び前記停電時に閉状態となる上昇用ブレーキ停止スイッチと、
前記下降用直流母線と前記下降用電磁ブレーキとの間に接続され、前記下降運転時に開状態及び前記停電時に閉状態となる下降用ブレーキ停止スイッチと、
を有する請求項6に記載のエスカレータの制御システム。 - 前記電源は、交流の3相電源であり、
前記上昇用駆動回路は、前記電源と前記上昇用インバータ回路の間に上昇用整流回路と上昇用平滑回路とを有し、
前記下降用駆動回路は、前記電源と前記下降用インバータ回路の間に下降用整流回路と下降用平滑回路とを有する、
請求項1に記載のエスカレータの制御システム。 - 前記回生コンデンサが、前記下降用平滑回路に含まれる下降用平滑コンデンサである、
請求項8に記載のエスカレータの制御システム。 - 前記下降用平滑コンデンサと並列に第2の回生コンデンサがさらに接続されている、
請求項9に記載のエスカレータの制御システム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016085139A JP6109992B1 (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | エスカレータの制御システム |
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