JP5788431B2 - 乗客コンベア - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、エスカレータや動く歩道などの乗客コンベアに関するものである。
エスカレータや動く歩道などの乗客コンベアは、踏段と同期して循環移動する手摺りベルトを有し、この手摺りベルトは、乗降口において正面スカートガードに形成されている手摺り孔から正面スカートガード内に侵入する。この侵入する部分には、人間の指先や荷物などの異物が手摺りベルトと共に手摺り孔に引き込まれることを防止するためのインレット安全装置が設けられている。このインレット安全装置は、手摺りベルトが正面スカートガードに入り込む位置、すなわち降り口側の正面スカートガードに異物の引き込まれを検出するためのインレット部材を有している。
ところで、乗客コンベアは運転方向を反対に切り換えることができるため、手摺りベルトが正面スカートガードから出てくる乗り口側にもインレット部材は設置されている。そのため、乗り口側の正面スカートガードに設置されたインレット部材に不注意で荷物などを当てたり、悪戯などで異常が生じても、インレット安全装置が作動し乗客コンベアの運転を無用に停止させる場合がある。
そこで、従来、乗客コンベアの運転方向を検出し、乗り口及び降り口に設けられたインレット部材の中で、事故の発生する恐れがある降り口側のインレット部材のみを異常が検出するようにした制御回路を有するインレット安全装置がある。
この制御回路は、乗り口側のインレット部材の引き込まれを検出する安全スイッチを可動接点によって短絡し、乗り口側のインレット部材の引き込まれ検出を無効化させる構造である。
特開昭57ー48775号公報 特開昭49−119384号公報 特開2010−208826号公報
しかし、前記制御回路を有するインレット安全装置であると、適切な保守が行なわれない場合には、可動接点の接点溶着などにより、乗客コンベアの運転方向を切り換えてもインレット安全装置が適切に切り換わらないという問題点があった。
そこで本発明の実施形態は上記問題点に鑑み、乗り口側のインレット部材の引き込まれ検出を無効化させることができると共に、その安全スイッチが接点融着した場合においても、降り口側のインレット部材の引き込まれ検出機能を失うことがない乗客コンベアを提供することを目的とする。
本発明の実施形態は、左右一対の欄干と、左右一対の前記欄干の間を、第1運転時に一方の乗降口から他方の乗降口へ移動し、又は、第2運転時に前記他方の乗降口から前記一方の乗降口へ移動する移動する踏段と、前記欄干の上部に沿って前記踏段と同期して移動する手摺りベルトと、前記欄干における各乗降口の下部にそれぞれ形成された手摺り孔と、前記各手摺り孔に挿入され、前記手摺りベルトに沿って移動可能に設けられたインレット部材と、前記欄干の内部に設けられ、前記インレット部材の移動を検出する安全スイッチと、第1運転時にのみON状態にする第1運転用主接触器と第2運転時にのみON状態にする第2運転用主接触器とが並列に接続された起動回路と、前記起動回路によって起動して、踏段と前記手摺りベルトを駆動するモータと、を有した乗客コンベアにおいて、第1運転用主接触器のa接点と第2運転用主接触器のb接点を直列に接続した回路を、一方の前記安全スイッチの接点のみ並列に接続して安全回路が形成され、前記第1運転時に前記第1運転用主接触器をON状態にし、前記第2運転用主接触器をOFF状態にして、一方側の前記安全スイッチのみを無効化し、前記第2運転時に前記第2運転用主接触器をON状態にし、前記第1運転用主接触器をOFF状態にして、前記各接点が正常時又は溶着時でも一方側の前記安全スイッチを有効化する、乗客コンベアである。
また、本発明の実施形態は、左右一対の欄干と、左右一対の前記欄干の間を移動する踏段と、前記欄干の上部に沿って前記踏段と同期して移動する手摺りベルトと、前記欄干における各乗降口の下部にそれぞれ形成された手摺り孔と、前記各手摺り孔に挿入され、前記手摺りベルトに沿って移動可能に設けられたインレット部材と、前記欄干の内部に設けられ、前記インレット部材の移動を検出する安全スイッチと、上昇運転時にのみON状態にする上昇運転用主接触器と下降運転時にのみON状態にする下降運転用主接触器とが並列に接続された起動回路と、前記起動回路によって起動して、前記踏段と前記手摺りベルトを駆動するモータと、を有した乗客コンベアにおいて、前記上昇運転用主接触器のa接点と前記下降用主接触器のb接点を直列に接続した回路に、下階側の前記安全スイッチの接点のみ並列に接続して下階側安全回路が形成され、前記上昇運転時に前記上昇運転用主接触器をON状態にし、前記下降運転用主接触器をOFF状態にして、下階側の前記安全スイッチのみを無効化し、前記下降運転時に前記下降運転用主接触器をON状態にし、前記上昇運転用主接触器をOFF状態にして、前記各接点が正常時又は溶着時でも下階側の前記安全スイッチを有効化する、乗客コンベアである。
また、本発明の実施形態は、左右一対の欄干と、左右一対の前記欄干の間を移動する踏段と、前記欄干の上部に沿って前記踏段と同期して移動する手摺りベルトと、前記欄干における乗降口の下部に形成された手摺り孔と、前記手摺り孔に挿入され、前記手摺りベルトに沿って移動可能に設けられたインレット部材と、前記欄干の内部に設けられ、前記インレット部材の移動を検出する安全スイッチと、上昇運転時にのみON状態にする上昇運転用主接触器と下降運転時にのみON状態にする下降運転用主接触器とが並列に接続された起動回路と、前記起動回路によって起動して、前記踏段と前記手摺りベルトを駆動するモータと、を有した乗客コンベアにおいて、前記下降運転用主接触器のa接点と前記上昇用主接触器のb接点を直列に接続した回路に、上階側の前記安全スイッチの接点のみ並列に接続して上階側安全回路が形成され、前記下降運転時に前記下降運転用主接触器をON状態にし、前記上昇運転用主接触器をOFF状態にして、上階側の前記安全スイッチのみを無効化し、前記上昇運転時に前記上昇運転用主接触器をON状態にし、前記下降運転用主接触器をOFF状態にして、前記各接点が正常時又は溶着時でも上階側の前記安全スイッチを有効化する、乗客コンベアである。
また、本発明の実施形態は、左右一対の欄干と、前記欄干の上部に沿って移動する手摺りベルトと、前記欄干における各乗降口の下部にそれぞれ形成された手摺り孔と、前記各手摺り孔に挿入され、前記手摺りベルトに沿って移動可能に設けられたインレット部材と、前記欄干の内部に設けられ、前記インレット部材の移動を検出する安全スイッチと、上昇運転時にのみON状態にする上昇運転用主接触器と下降運転時にのみON状態にする下降運転用主接触器とが並列に接続された起動回路と、前記起動回路によって駆動するモータと、を有した乗客コンベアにおいて、前記上昇運転用主接触器のa接点と前記下降用主接触器のb接点を直列に接続した回路に、下階側の前記安全スイッチの接点を並列のみ接続して下階側安全回路が形成され、前記下降運転用主接触器のa接点と前記上昇用主接触器のb接点を直列に接続した回路に、上階側の前記安全スイッチの接点のみ並列に接続して上階側安全回路が形成され、前記下階側安全回路と前記上階側安全回路とが直列に接続され、前記上昇運転時に前記上昇運転用主接触器をON状態にし、前記下降運転用主接触器をOFF状態にして、前記各接点が正常時又は溶着時でも上階側の前記安全スイッチを有効化し、下階側の前記安全スイッチのみを無効化し、前記下降運転時に前記下降運転用主接触器をON状態にし、前記上昇運転用主接触器をOFF状態にして、前記各接点が正常時又は溶着時でも下階側の前記安全スイッチを有効化し、上階側の前記安全スイッチのみを無効化する、乗客コンベアである。
本発明の一実施形態のエスカレータの側面図である。 インレット部材が設けられている部分の拡大縦断面図である。 安全装置の回路図である。 上昇運転時のインレット安全スイッチの状態を示す説明図である。 下降運転時のインレット安全スイッチの状態を示す説明図である。 安全回路の各可動接点片の状態を示す表である。
以下、一実施形態の乗客コンベアを、エスカレータ10を例として図1〜図6に基づいて説明する。
(1)エスカレータ10
エスカレータ10の構造について、図1に基づいて説明する。図1はエスカレータ10を側面から見た説明図である。
エスカレータ10のトラス12が、建屋1の上階と下階に跨がって支持アングル2,3を介して支持されている。トラス12の上端部にある上階側の機械室14内部には、駆動装置18が設けられている。この駆動装置18には、モータ20と、減速機21と、減速機21により動作する駆動チェーン22が連結され、この駆動チェーン22により駆動スプロケット24が駆動される。減速機21は、モータ20の回転トルクを増幅すると共に回転速度を減速させる。上階側の機械室14内部には、制御装置50が設けられている。トラス12の下端部にある下階側の機械室16内には、従動スプロケット26が設けられ、駆動スプロケット24と従動スプロケット26との間に踏段チェーン28が掛け渡され、踏段チェーン28には複数の踏段30が等間隔で連結されている。
踏段30は、その前後に前輪30a及び後輪30bが取り付けられ、これら前輪30a及び後輪30bが、トラス12内に設けられた不図示の往路ガイドレール、帰路ガイドレール及び反転ガイドレールからなるガイドレールによって案内されることにより、複数の踏段30は、踏段チェーン28の移動と連動して循環走行する。
踏段30が反転する位置の上部が利用者の乗降口であり、乗降口には上階側の乗降板32、下階側の乗降板34が設けられている。
トラス12の左右両側には、左右一対の欄干36,36が立設されている。この欄干36の上部を手摺りベルト38が踏段30と同期して移動する。欄干36の上階側の正面下部を覆う正面スカートガード40が設けられ、下階側の正面下部には、下階側の正面スカートガード42が設けられ、正面スカートガード40,42の正面から、手摺りベルト38に対応したインレット部材46,48が突出している。欄干36の側面下部には、スカートガード44が設けられている。
上階側の正面スカートガード40の側面には、上階側の操作盤52が設けられ、この近くのスカートガード44には、上階側のスピーカ54が設けられている。下階側の正面スカートガード42の側面にも下階側の操作盤56が設けられ、その近くのスカートガード44には、下階側のスピーカ58が設けられている。操作盤52及び操作盤56には、エスカレータ10を起動させるための起動スイッチ76が設けられている。そして、操作盤52又は操作盤56に設けられた起動スイッチ76の操作により、モータ20の回転方向を切り換えることでエスカレータ10は、下階側の乗降口から上階側の乗降口へ踏台30を移動する「上昇運転」と、上階側の乗降口から下階側の乗降口へ踏台30を移動する「下降運転」とを切り換えて実行する。
(2)インレット部材46,48の構造
次に、インレット部材46,48の構造について図2に基づいて説明する。図2は下階側のインレット部材48の縦断面図であり、この図に基づいて説明する。
下階の左側の欄干36の乗降口にある正面スカートガード42の正面には、手摺り孔60が開口し、この手摺り孔60に手摺りベルト38が侵入又は進出する。すなわち、エスカレータ10が上昇運転している時には、手摺りベルト38が手摺り孔60から進出し、下降運転している時には手摺り孔60から侵入する。
手摺り孔60には、循環移動する手摺りベルト38を内包する断面C状のインレット部材48が挿入され、手摺りベルト38の移動方向に沿って移動可能に支持されている。インレット部材48は、ゴムにより形成され可撓性を有している。インレット部材48の内端は、正面スカートガード42内に位置し、外端が正面スカートガード42の外側に位置している。正面スカートガード42内に位置しているインレット部材48の内端側には作動板62が固定され、この作動板62には突部64が突出している。この突部64と対向する位置には、安全装置70に接続された下階側インレット安全スイッチ80cが設けられている。下階側インレット安全スイッチ30cは、移動したインレット部材48と共に移動した突部64に押されることで、手摺り孔60に異物が引き込まれることを検出する。
下階の右側の欄干36の乗降口にある正面スカートガード42の正面にも手摺り孔60が開口し、この手摺り孔60に手摺りベルト38が侵入又は進出する。また、正面スカートガード42内には、同様に、インレット部材48と下階側インレット安全スイッチ80dが設けられている。
上階の左右の欄干36にあるインレット部材46,46にも同様に、上階側インレット安全スイッチ30aと上階側インレット安全スイッチ30bが設けられている。
(3)安全装置70
次に、安全装置70の回路構成について図3に基づいて説明する。安全装置70は、エスカレータ10の異常を検出したきにモータ20の回転駆動を停止させる安全回路72と、モータ20を駆動させる起動回路74とを有する。
安全回路72は、上階側インレット安全スイッチ30a,30b、下階側インレット安全スイッチ30c,30dと、スカート安全スイッチ81と、コム安全スイッチ82と、踏段安全スイッチ83とが制御電源ライン71,73の間に直列に接続されている。
スカート安全スイッチ81は、循環移動する踏段30とスカートガード44との間の隙間に異物が挟み込まれたことを検出すると閉止する。
コム安全スイッチ82は、踏段30がトラス12の内部に入り込む入り込み口に異物が挟み込まれたことを検出すると閉止する。
踏段安全スイッチ83は、隣接する踏段30の間の隙間に異物が挟み込まれたことを検出すると閉止する。
これら安全スイッチ81,82,83の何れかが動作して閉止すると、安全回路72が遮断されてエスカレータ10の運転が停止する。
また、安全回路72は、リレーコイル(上昇運転用主接触器)78とリレーコイル(下降運転用主接触器)79により開閉される複数の可動接点片79a2,78b2,78a2,79b2も備えている。具体的には、下降運転時に閉となる可動接点片(a接点)79a2と上昇運転時に開状態となる可動接点片(b接点)78b2とが直列に接続されて回路を構成し、この直列回路に上階側インレット安全スイッチ80a,80bが直列に接続された回路が、並列に接続されている。上昇運転時に閉となる可動接点片(a接点)78a2と下降運転時に開状態となる可動接点片(b接点)79b2とが直列に接続されて回路を構成し、この回路に下階側インレット安全スイッチ80c,80dが直列に接続された回路が並列に接続されている。これにより、エスカレータ10の上昇運転時にはa接点78a2が閉となり、下階側インレット安全スイッチ80c,80dが短絡され無効化される。一方、エスカレータ10の下降運転時にはa接点79a2が閉となるため、上階側インレット安全スイッチ80a,80bが短絡され無効化される。
起動回路74は、上昇運転、下降運転を切り換える起動スイッチ76、リレーコイル78、リレーコイル59、リレーコイル7879により開閉される複数の可動接点片78a、78b、79a、79bとを備える。可動接点片78a、78a2、79a、79a2はリレーコイル7879に通電されることで閉止され、通電を止めると開放されるa接点である。また、可動接点片78b,78b2,79b,79b2はリレーコイル7879に通電されることで開放され、通電を止めると閉止されるb接点である。
(4)安全装置70の正常時の動作状態
次に、安全回路72の各可動接点片79a2,78b2,78a2,79b2が溶着していない正常時において、エスカレータ10の動作状態を、上昇運転させる場合と下降運転させる場合とに分けて図5と図6に基づいて説明する。
(4−1)上昇運転
まず、各可動接点片79a2,78b2,78a2,79b2が溶着していない正常時において、エスカレータ10を上昇運転させる場合について図5に基づいて説明する。
エスカレータ10を上昇運転させる場合、作業者が起動スイッチ76を上昇側に操作する。これにより、制御電源ライン71、スカート安全スイッチ81、コム安全スイッチ83、踏段安全スイッチ87、上階側インレット安全スイッチ80a,80b、下階側インレット安全スイッチ80c,80d、起動スイッチ76、リレーコイル78、制御電源ライン73を順に接続する回路が構成され、モータ20は電源の供給を受けて上昇側に回転駆動される。
そして、リレーコイル78が通電されることで可動接点片78aを閉止状態に保持してエスカレータ10の上昇運転は継続される。
また、可動接点片78a2が閉止状態になり、リレーコイル79が通電されていないため、可動接点79b2は閉止したままである。そのため、下階側インレット安全スイッチ80c,80dは短絡状態となる。したがって、乗り口側となるインレット部材48の下階側インレット安全スイッチ80c,80dが悪戯などで作動し開状態となっても、可動接点片78a2,79b2の回路でバイパスされることになり、エスカレータ10は停止しない。
(4−2)下降運転
次に、各可動接点片79a2,78b2,78a2,79b2が溶着していない正常時において、エスカレータ10を下降運転させる場合について図6に基づいて説明する。
エスカレータ10を下降運転させる場合、作業者が起動スイッチ76を下降側に操作する。これにより、制御電源ライン71、スカート安全スイッチ81、コム安全スイッチ83、踏段安全スイッチ87、上階側インレット安全スイッチ80a,80b、下階側インレット安全スイッチ80c,80d、起動スイッチ76、リレーコイル79、制御電源ライン73を順に接続する回路が構成され、モータ20は電源の供給を受けて下降側に回転駆動される。
そして、リレーコイル79は通電されることで可動接点片79aを閉止状態に保持してエスカレータ10の下降運転は継続される。
また、可動接点片79a2が閉止状態になり、リレーコイル78が通電されていないため、可動接点78b2は閉止したままである。そのため、上階側インレット安全スイッチ80a,80bは、可動接点79a2と可動接点78b2により短絡状態となる。したがって、乗り口側となるインレット部材46の上階側インレット安全スイッチ80a,80bが悪戯などで作動し開状態となっても、可動接点片79a2,78b2でバイパスされることになり、エスカレータ10が停止しない。
(4−3)正常時の効果
以上のように正常時においては、エスカレータ10の上昇運転時に、図5に示すように、可動接点片78a2、79b2により、乗り口側に位置する下階側インレット安全スイッチ80c,80dが短絡されるため無効化される。
一方、エスカレータ10の下降運転時には、図6に示すように、可動接点片79a2、78b2により、乗り口側に位置する上階側インレット安全スイッチ80a,80bが短絡され無効化される。
そのため、異物が引き込まれるおそれのない乗り口側の正面スカートガード40,42に設置されたインレット部材46又はインレット部材,48に悪戯などで異常が生じても不用意に安全装置70が作動されることなく、無用の運転停止を低減できる。
(5)異常時の動作状態
次に、何らかの原因により、可動接点片79a2,78b2,78a2,79b2が溶着した異常時の動作状態について各事例に分けて説明する。
(5−1)第1事例
第1事例は、リレーコイル79が通電されたときに動作する可動接点片79a2、79b2が溶着した場合である。このときは、可動接点片79a2が閉止状態、可動接点片79b2が開状態になったままになる。
この場合に下降運転を行うと溶着して閉止している可動接点片79a2とリレーコイル79が励磁されず、溶着した可動接点片78b2により、上階用インレット安全スイッチ80a、80bが短絡されている。
そのため、乗り口側となる上階側の正面スカートガード40に設置されたインレット部材46に、悪戯などで異常が生じた場合でも不用意に安全装置70が作動されることなく、無用の運転停止を低減できる。
また、可動接点片79a2、79b2が溶着した場合に上昇運転を行うと、降り口側となる上階側インレット安全スイッチ80a、80bが有効となる必要がある。可動接点片79a2が溶着していても、リレーコイル78が励磁され可動接点片78b2が開状態となるため、上階側インレット安全スイッチ80a、80bが短絡されない。したがって、乗り口側のインレット安全スイッチは通常通り回路を遮断され、安全装置70の役割を果たすことができる。
なお、このときに、可動接点片78b2が直列に接続されていなければ可動接点片79a2が溶着しているため、本来の動作しなければいけない上階側インレット安全スイッチ80a,80bが短絡されてしまい、指先や荷物などの異物が移動手摺と共に手摺孔に引き込まれた場合に、運転を停止できず事故の可能性がある。
(5−2)第2事例
第2事例は、可動接点片78a2が溶着した事例であり、この場合は、第1事例と同じである。
(5−3)第3事例
第3事例は、可動接点片79a2,78b2,78a2,79b2が溶着した場合である。すなわち、可動接点片79a2が閉止状態、可動接点片78b2が開状態に、可動接点片78a2が閉止状態、可動接点片79b2が開状態となる。
このときに下降運転を行う場合には、降り口側である下階側インレット安全スイッチ80c,80dを有効にし、乗り口側である上階側インレット安全スイッチ80a,80bを無効にすることが望まれる。
しかし、乗り口側である上階側インレット安全スイッチ80a,80bを短絡するための可動接点片78b2が開状態で溶着している。そのため、上階側インレット安全スイッチ80a,80bを無効化することはできなくなる。また、降り口側である下階においては、下階側インレット安全スイッチ80c,80dを有効にする必要がある。これについては、可動接点片78a2が溶着し閉止状態であっても、可動接点片79b2が開状態で溶着しているため、下階側インレット安全スイッチ80c,80dは短絡されず、有効に働くことができる。これにより、接点溶着による安全装置70の無効化を防止できる。
(5−4)第4事例
第4事例は、可動接点片79a2,78b2,78a2,79b2が溶着した場合である。
このときに上昇運転を行う場合には、降り口側である上階側インレット安全スイッチ80a,80bを有効にし、乗り口側である下階側インレット安全スイッチ80c,80dを無効にすることが望まれる。
しかし、下階側インレット安全スイッチ80c,80dを短絡するための可動接点片79b2が開状態で溶着しているため、下階側インレット安全スイッチ80c,80dを無効化できない。
また、降り口側の上階においては、可動接点片79a2が閉止状態で溶着しているが、可動接点片78b2が開状態で溶着しているため、短絡されず、上階側インレット安全スイッチ80a,80bは無効化されず、有効に働くことができる。
(5−5)まとめ
上記で説明した各可動接点片78a2,78b2,79a2,79b2が溶着した場合の各インレット安全スイッチの状態を図6の表に示す。図6において、白丸印は正常動作を意味する。二重丸印は乗り口側のインレット部材の移動を検出するインレット安全スイッチを無効化したことを意味する。白三角印は乗り口側のインレット部材の移動を検出するインレット安全スイッチを無効化する機能は働かないが、通常のインレット部材の移動を検出するインレット安全スイッチとしては動作する意味である。
図6からもわるように、各可動接点片78a2,78b2,79a2,79b2の何れか、又は、全てが溶着状態になった場合でも、降り口側のインレット安全スイッチ80a,80b,80c,80dが効かなくなることはなく、安全装置70として有効に働く。
(6)効果
以上により、本実施形態によれば、乗り口側のインレット安全スイッチを無効化することができ、また、リレーコイル58,59の安全回路74における各可動接点片78a2,78b2,79a2,79b2が溶着した場合においても、安全装置70の機能を有効に働かすことができる。
(7)変更例
上記実施形態では、上昇及び下降が存在する角度を持った乗客コンベアであるエスカレータで説明したが、上昇、下降の区別のない水平に配置されるいわゆる「動く歩道」についても同様に適用できる。
上記では本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10・・・エスカレータ、20・・・モータ、38・・・手摺りベルト、40・・・正面スカートガード、46・・・インレット部材、48・・・インレット部材、60・・・手摺り孔、62・・・作動板、64・・・突部、70・・・安全装置、72・・・安全回路、74・・・起動回路、78・・・リレーコイル、79・・・リレーコイル、80・・・インレット安全スイッチ

Claims (9)

  1. 左右一対の欄干と、
    左右一対の前記欄干の間を、第1運転時に一方の乗降口から他方の乗降口へ移動し、又は、第2運転時に前記他方の乗降口から前記一方の乗降口へ移動する移動する踏段と、
    前記欄干の上部に沿って前記踏段と同期して移動する手摺りベルトと、
    前記欄干における各乗降口の下部にそれぞれ形成された手摺り孔と、
    前記各手摺り孔に挿入され、前記手摺りベルトに沿って移動可能に設けられたインレット部材と、
    前記欄干の内部に設けられ、前記インレット部材の移動を検出する安全スイッチと、
    第1運転時にのみON状態にする第1運転用主接触器と第2運転時にのみON状態にする第2運転用主接触器とが並列に接続された起動回路と、
    前記起動回路によって起動して、踏段と前記手摺りベルトを駆動するモータと、
    を有した乗客コンベアにおいて、
    第1運転用主接触器のa接点と第2運転用主接触器のb接点を直列に接続した回路を、一方の前記安全スイッチの接点のみ並列に接続して安全回路が形成され、
    前記第1運転時に前記第1運転用主接触器をON状態にし、前記第2運転用主接触器をOFF状態にして、一方側の前記安全スイッチのみを無効化し、
    前記第2運転時に前記第2運転用主接触器をON状態にし、前記第1運転用主接触器をOFF状態にして、前記各接点が正常時又は溶着時でも一方側の前記安全スイッチを有効化する、
    乗客コンベア。
  2. 前記一方側が下階側であり、前記第1運転が上昇運転であり、前記第2運転が下降運転である、
    請求項1に記載の乗客コンベア。
  3. 前記一方側が上階側であり、前記第1運転が下降運転であり、前記第2運転が上昇運転である、
    請求項1に記載の乗客コンベア。
  4. 左右一対の欄干と、
    左右一対の前記欄干の間を移動する踏段と、
    前記欄干の上部に沿って前記踏段と同期して移動する手摺りベルトと、
    前記欄干における各乗降口の下部にそれぞれ形成された手摺り孔と、
    前記各手摺り孔に挿入され、前記手摺りベルトに沿って移動可能に設けられたインレット部材と、
    前記欄干の内部に設けられ、前記インレット部材の移動を検出する安全スイッチと、
    上昇運転時にのみON状態にする上昇運転用主接触器と下降運転時にのみON状態にする下降運転用主接触器とが並列に接続された起動回路と、
    前記起動回路によって起動して、前記踏段と前記手摺りベルトを駆動するモータと、
    を有した乗客コンベアにおいて、
    前記上昇運転用主接触器のa接点と前記下降用主接触器のb接点を直列に接続した回路に、下階側の前記安全スイッチの接点のみ並列に接続して下階側安全回路が形成され、
    前記上昇運転時に前記上昇運転用主接触器をON状態にし、前記下降運転用主接触器をOFF状態にして、下階側の前記安全スイッチのみを無効化し、
    前記下降運転時に前記下降運転用主接触器をON状態にし、前記上昇運転用主接触器をOFF状態にして、前記各接点が正常時又は溶着時でも下階側の前記安全スイッチを有効化する、
    乗客コンベア。
  5. 左右一対の欄干と、
    左右一対の前記欄干の間を移動する踏段と、
    前記欄干の上部に沿って前記踏段と同期して移動する手摺りベルトと、
    前記欄干における乗降口の下部に形成された手摺り孔と、
    前記手摺り孔に挿入され、前記手摺りベルトに沿って移動可能に設けられたインレット部材と、
    前記欄干の内部に設けられ、前記インレット部材の移動を検出する安全スイッチと、
    上昇運転時にのみON状態にする上昇運転用主接触器と下降運転時にのみON状態にする下降運転用主接触器とが並列に接続された起動回路と、
    前記起動回路によって起動して、前記踏段と前記手摺りベルトを駆動するモータと、
    を有した乗客コンベアにおいて、
    前記下降運転用主接触器のa接点と前記上昇用主接触器のb接点を直列に接続した回路に、上階側の前記安全スイッチの接点のみ並列に接続して上階側安全回路が形成され、
    前記下降運転時に前記下降運転用主接触器をON状態にし、前記上昇運転用主接触器をOFF状態にして、上階側の前記安全スイッチのみを無効化し、
    前記上昇運転時に前記上昇運転用主接触器をON状態にし、前記下降運転用主接触器をOFF状態にして、前記各接点が正常時又は溶着時でも上階側の前記安全スイッチを有効化する、
    乗客コンベア。
  6. 左右一対の欄干と、
    前記欄干の上部に沿って移動する手摺りベルトと、
    前記欄干における各乗降口の下部にそれぞれ形成された手摺り孔と、
    前記各手摺り孔に挿入され、前記手摺りベルトに沿って移動可能に設けられたインレット部材と、
    前記欄干の内部に設けられ、前記インレット部材の移動を検出する安全スイッチと、
    上昇運転時にのみON状態にする上昇運転用主接触器と下降運転時にのみON状態にする下降運転用主接触器とが並列に接続された起動回路と、
    前記起動回路によって駆動するモータと、
    を有した乗客コンベアにおいて、
    前記上昇運転用主接触器のa接点と前記下降用主接触器のb接点を直列に接続した回路に、下階側の前記安全スイッチの接点のみ並列に接続して下階側安全回路が形成され、
    前記下降運転用主接触器のa接点と前記上昇用主接触器のb接点を直列に接続した回路に、上階側の前記安全スイッチの接点のみ並列に接続して上階側安全回路が形成され、
    前記下階側安全回路と前記上階側安全回路とが直列に接続され、
    前記上昇運転時に前記上昇運転用主接触器をON状態にし、前記下降運転用主接触器をOFF状態にして、前記各接点が正常時又は溶着時でも上階側の前記安全スイッチを有効化し、下階側の前記安全スイッチのみを無効化し、
    前記下降運転時に前記下降運転用主接触器をON状態にし、前記上昇運転用主接触器をOFF状態にして、前記各接点が正常時又は溶着時でも下階側の前記安全スイッチを有効化し、上階側の前記安全スイッチのみを無効化する、
    乗客コンベア。
  7. スカート安全スイッチが、前記下階側安全回路と前記上階側安全回路とに直列に接続されている、
    請求項6に記載の乗客コンベア。
  8. コム安全スイッチが、前記下階側安全回路と前記上階側安全回路とに直列に接続されている、
    請求項6又は7に記載の乗客コンベア。
  9. 踏段安全スイッチが、前記下階側安全回路と前記上階側安全回路とに直列に接続されている、
    請求項6乃至8のいずれか一項に記載の乗客コンベア。
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