JP2017206065A - 作用形態を多様化できるホイールドーリー - Google Patents

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【課題】平面投影形状は現状装置とほぼ同じにコンパクトな形状を維持し、且つダブルタイヤが組付状態に一体取り外しの場合であっても、従来と異なることなく使用でき、一方、ダブルタイヤが分離されて一本毎取り外される場合であっても、それらを全て支承できるようにした、新規なホイールドーリーを開発することを課題とした。
【解決手段】本発明の作用形態を多様化できるホイールドーリーは、移動自在に構成された基台1と、この基台1に昇降自在に支持される昇降支持台2とを具え、この昇降支持台2は、基台1に対し平面視で回転自在に設けられ、更に昇降支持台2には、車輪W支承用のラックアーム25が一対平行に設けられるとともに、この一対のラックアーム25により形成される支承空間S2に、立ち上がり状にタイヤガード3が設けられ、且つ、このタイヤガード3はラックアーム25の長手方向に添って移動自在に設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等を整備するにあたり、例えば車輪周りの点検の際に取り外した車輪を支承し、作業者の作業負担を軽減するように用いることができる作用形態を多様化できるホイールドーリーに関するものである。
トラックをはじめとして一般の乗用車等を含む車輌の整備にあたっては、作業者の負担を軽減したり、正確な作業ができるようにするため、車輌の要整備個所が作業者の手元近くあるいは目視しやすい位置にあることが好ましい。このため従来から車輪や車軸等の低位置にある部材を整備対象とするにあたっては、車輌をリフトアップさせて点検や部品交換等を行いやすくして作業が進められている。その際、例えば車輪等を取り外すにあたっては、それらを支承するためホイールドーリーと称される機器が用意され、作業者の負担を軽減することが行われている。
因みに法定されているいわゆる車検整備では、ブレーキ回りの保守点検と整備は不可欠であり、このための作業にあたっては、例えば前後計四輪の車輪をすべて外して各車輪毎に一台ずつ、即ち四台のホイールドーリーを用意し、これに移載する方法が一般的である。
ところで更に現実の車輌の整備環境を見ると、車輌を受け入れるストールは、例えばトラック等の車輌幅の2倍程度のストール幅を取っているが、このスペース取りはあくまで作業者が手工具あるいは電動工具、エア工具等を取り扱って整備できることを前提とした広さとなっており、ホイールドーリー等の比較的スペースを取りがちな整備支援機材をここに持ち込むと、実際には有効利用できる作業スペースは限られてしまう。
このようなことから本発明者は、実際の車輌の保守整備を行っている作業環境を考慮し、整備支援機材の持ち込み等から狭くなりがちな作業スペースを有効に利用できるよう改良したホイールドーリーである「支承用架台装置」を開発し、特開2014−162443号(特許文献1)として提案している。
このものは、移動自在の基台と、これをほぼ平面投影状で覆うような状態で基台に対し、昇降自在で且つ回動自在に設けられる昇降支持台とを有し、この昇降支持台に車輪を支持する一対の並行配置されたラックアームを設け、ラックアームの作業者側寄りにシングルタイヤをもたれ掛けさせるためのガード部を固定的に設けているものである。
このような支承用架台装置は、車輌整備作業の現場では、使い易さが優れていることから、好評裏に使用されている。
その一方で、近時ブレーキ装置との関係で車輪、特に後輪の取り外し形態が従来と異なる場合も生じてきており、これに対応するとなると従来の構成のままでは充分ではなく、更に改善の余地が生じてきている。
即ち現行装置は、ダブルタイヤタイプの車輪の場合、ハブ付き一体取り外しを前提にこれを一組支承搭載し、一方、シングルタイヤタイプの車輪の場合は傾倒支持を前提に一輪のみ支承する構成となっている。
因みにシングルタイヤの場合、ダブルタイヤ一組分のスペースがあれば、二輪支承できるかに思えるが、現実には傾倒支持することから、実質求められるスペースはダブルタイヤ相当分に近いスペースを要し、結果的に現行シングルタイヤでもホイールドーリー一基で一本のタイヤを支承するような使い方となっている。
ところで近時、トラックであっても小型から中型サイズのものでは、後輪にもブレーキ装置としてディスクブレーキを用いたものもの出現しており、このようなディスクブレーキを採用し、且つ後輪がダブルタイヤタイプの場合、構造上、ダブルタイヤは二輪をハブに組み付け状態のまま取り外されるのではなく、一輪ごとに分かれた状態で取り外される。
このような作業手法では、現行のホイールドドーリーを用いると、従来はハブに組んだままの後輪ダブルタイヤが一基のホイールドーリーで支承できたものが、ホイール付きタイヤ二本に分かれることによって二台必要となってしまう。このようなことから、たとえダブルタイヤが一本毎に分かれた状態で取り外された場合であっても、一基のホイールドーリーでこれらを受け取ることができるようなホイールドーリーが求められる状況が生じてきた。
特開2014−162443
本発明はこのような背景を考慮してなされたものであって、基本的には平面投影形状は従来装置と殆ど異ならせず、コンパクトな形状を維持し、且つダブルタイヤが組み付けられたまま一体で取り外された場合であっても、従来と異なることなく使用でき、一方、ダブルタイヤが分離されて一本毎取り外される場合であっても、それらを全て支承できるようにした、新たな構成のホイールドーリーを開発することを課題としたものである。
まず請求項1記載の作用形態を多様化できるホイールドーリーは、移動自在に構成された基台と、この基台に昇降自在に支持される昇降支持台とを具え、この昇降支持台は、基台に対し平面視で回転自在に設けられ、更に昇降支持台には、車輪支承用のラックアームが一対平行に設けられるとともに、この一対のラックアームにより形成される支承空間に、立ち上がり状にタイヤガードが設けられ、且つ、このタイヤガードはラックアームの長手方向に添って移動自在に設けられ、任意の位置で固定と解除ができることを特徴として成るものである。
また請求項2記載の作用形態を多様化できるホイールドーリーは、前記請求項1記載の要件に加え、前記タイヤガードについては、各ラックアームのほぼ上方に立ち上がり状に一対設けられ、各タイヤガードは下端部において連結され、一体として移動できるように構成されていることを特徴として成るものである。
また請求項3記載の作用形態を多様化できるホイールドーリーは、前記請求項1または2記載の要件に加え、前記タイヤガードについては、その下端外側においてラックアーム外側にこれと平行して設けられたガイドレールに案内されて移動することを特徴として成るものである。
また請求項4記載の作用形態を多様化できるホイールドーリーは、前記請求項1、2または3記載の要件に加え、前記タイヤガードについては、ラックアームの長手方向に添って移動自在であり、且つラックアームの一方の端部側に常時待機傾向を付与されていることを特徴として成るものである。
また請求項5記載の作用形態を多様化できるホイールドーリーは、前記請求項1、2、3または4記載の要件に加え、前記ラックアームには、ラックアームの支承作用中心側に向けて張り出すことができるタイヤストッパが回動自在に設けられていることを特徴として成るものである。
そしてこれら各請求項記載の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
まず請求項1記載の発明によれば、車輪を直接支承するラックアームにより形成される支承空間に、立ち上がり状に設けられるタイヤガードが、その設置位置を移動自在としているから、タイヤガードをラックアームの一方の側に寄せれば、ダブルタイヤの車輪が組み付け状態のまま支承できる。更にはシングルタイヤの車輪は、傾倒支持することができる。
一方、タイヤガードをラックアーム長手方向中央または中央近くに設置したときには、タイヤガードを挟んで前後に車輪支承スペースが確保でき、ダブルタイヤを一本毎分けて取り外したときでも、計二輪のタイヤが一台のホイールドーリーで安定よく支承される。
また請求項2記載の発明によれば、タイヤガードは各ラックアーム近くから立ち上がり状に一対設けられ、且つ各タイヤガードは下端部において連結されており、結果的に一対のタイヤガードはその中間から上方にかけて、それらの間を作業用アクセススペースとして充分開放しており、車輪の取り外し等にあたり良好な作業環境をもたらす。
また請求項3記載の発明によれば、タイヤガードは、その下端外側においてラックアーム外側にこれと平行して設けられたガイドレールに案内されて移動するから、タイヤガードが安定的に支持され且つ円滑に移動できる。
また請求項4記載の発明によれば、タイヤガードは、ラックアームの長手方向に添って移動自在であり、且つラックアームの一方の端部側に常時待機傾向を付与されているから、例えば二輪組込まれたままのダブルタイヤを支承する場合、常に適切な支承スペースを設けることができる。
また請求項5記載の発明によれば、ラックアームには、ラックアームの支承作用中心側に向けて張り出すことができるタイヤストッパが回動自在に設けられているから、ラックアーム上に支持した車輪のズレ止めが効果的になし得るとともに、そのための操作が行い易い。
本発明たる作用形態を多様化できるホイールドーリーの使用状態の一例を示す説明図である。 同上装置の側面図である・ 同上装置の背面図である 同上装置の平面図である。 同上装置における回転操作部材の作動状態を示す斜視図である。 同上装置によりシングルタイヤの車輪を支承した作用形態を示す側面図である。 同上装置によりダブルタイヤの車輪をハブに組み付け状態のまま支承した作用形態を示す側面図である。 同上装置によりダブルタイヤの車輪を分離した状態で支承した作用形態を示す側面図である。 同上装置の低床タイプの実施例を示す側面図である。 同上装置のタイヤガードの移動機構の他の実施例を示す断面図である。 同上装置のタイヤガードの待機位置規制を行う機構を示す平面図である。 同上装置のタイヤガードのロック機構の他の実施例を示す一部破断断面図である。 同上装置のタイヤガードにおけるガード本体の高さを可変とした実施例を示す説明図である。
本発明を実施するための形態は、以下に述べる実施例をその好適な一例とするものであり、更にこの技術思想に基づき改変される種々の形態をも含むものである。
以下、本発明たる作用形態を多様化できるホイールドーリーC(以下ホイールドーリーCと記す。)、を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。
まずこのものの使用状態の概要を説明すると、ホイールドーリーCは例えば図1に示すように、車輌整備工場に入庫した車輌Vの車輪周りの整備を行う場合に用いられるものであり、整備にあたって脱着される車輪Wを支承し、更には車軸まわりを整備する際に、取り外した車輪Wが作業の支承にならないようにこれを移動させるものである。
この車輪Wについての整備に関して、最近の傾向を併せて概説する。まず車輪Wは、例えば中、大型の貨物車にあってはその後輪については車輌VのデファレンシャルギヤやドライブシャフトD等の駆動部材を収めるハウジングHに対し、フルフローティング状態に支持されて、且つダブルタイヤであることが多い。このような後輪については、ダブルタイヤの状態のまま、ドライブシャフトDを中心から引き抜き、次いでダブルタイヤのままホイールドーリーCに支持させるものである。また前述したように、ダブルタイヤタイプの車輪Wを分離して、ホイールドーリーCに支承させる場合もある。
以下ホイールドーリーCについて説明する。このものは基台1に対し、昇降支持台2を昇降自在に設けるものであり、この昇降支持台2を回転操作部材4によって、基台1に対して平面視方向に回転させるとともに、基台1との固定関係を図るように構成されている。まず基台1について説明する。基台1は下方に一例として放射状に伸びた車輪支持フレーム11を具えるものであり、この車輪支持フレーム11の中心に一例として円筒状のシリンダ外筒を利用したポストフレーム12が設けられる。具体的には車輪支持フレーム11とこのポストフレーム12の取り付け関係は、一例としてシリンダ外筒であるポストフレーム12のベースブロック12aに対し、その側面に一対で構成されている車輪支持フレーム11の基部をボルト締めするような形で取り付けている。また車輪支持フレーム11はポストフレーム12をできるだけ下方で支持できるように、その先端で支持する自在キャスタを一例とした転動輪13の支持位置を上方に引き上げたような形態を採っている。この車輪支持フレーム11に支持される転動輪13は一例として四輪すべてに自在キャスタが適用され、基台1を移動自在に構成している。この自在キャスタを適用した転動輪13は、その一部またはすべてをブレーキ付きとすることも好ましい。また転動輪13は、四輪のうち二輪を自在キャスタとして、他の二輪を固定キャスタとしてももとより差し支えない。
更にホイールドーリーCの使い勝手を向上させるため、前記車輪支持フレーム11を利用し、一例として二基のサービストレー11Aを設ける。
一方、シリンダ外筒を利用した前記ポストフレーム12は作動油のポンピングのためのフットペダル14を具えるとともに、その側傍に油圧回路を開放するリリースペダル15を具える。なおこれらの機構自体は油圧シリンダにおいて通常適用される構成であるので、更に詳細な説明は省略する。一方このシリンダ外筒を適用したポストフレーム12の上端部にはフランジ状のロック片16が固定されるものであり、このロック片16は一例として前後左右方向に向けて4カ所に90°ずつ隔ててロック凹部16aを具える。
次にこのような基台1に対して昇降自在に支持される昇降支持台2について説明する。昇降支持台2は、ポストフレーム12に支持された昇降ロッド21の上端にベース板22を設けて、このベース板22に対しテーブル基板23を支持させた構成を採る。昇降ロッド21は先に述べたようにポストフレーム12自体がシリンダ外筒を適用していることから、実質的にはシリンダ装置の摺動ロッドが利用される。即ち昇降支持台2を昇降自在に支持するための部材として、シリンダ装置が適用されている。このようなシリンダ装置を用いるときは昇降ロッド21自体は昇降方向へ移動するほか、ポストフレーム12即ちシリンダ外筒に対しては、回転自在に可動状態となっている。そして前記ベース板22はこの昇降ロッド21の上端に固定された一例としてほぼ正方形状の強度部材であり、これに対し側枠板24が設けられることにより全体としてトレー形状となったテーブル基板23が取り付けられている。
更にこの側枠板24を利用してラックアーム25が左右一対、フォーク状に設けられる。これら一対のラックアーム25により構成される面を、図3に示すように車輪Wの支承作用面S1とする。しかしながら円形の車輪Wであることを考慮すると、支承作用面S1より下方の空間にも車輪Wの下部がもぐり込み状に支持されるものであり、この空間を含んで実質的に車輪Wを搭載する空間を支承空間S2とする。
なお支承用架台装置Cの前後あるいは左右と言うときには、作業者が操作するために一般的に位置する側即ち多くはフットペダル14が設けられている側を手前側あるいは後方とし、対向する側を前方とする。
そしてラックアーム25は、本実施例では、その自由端部がテーブル基板23より前方に張り出すものであり、この自由端側を昇降支持台2あるいはラックアーム25の前方とし、その反対側を手前側又は後方とする。このラックアーム25は、一例として角パイプが適用され、更にその角パイプは対向する稜角部、即ちコーナー部が上下に配置された形態を採る。従って例えば車輌Vの車輪Wを支持するときには車輪Wの外円弧に沿うような形でラックアーム25の支承面が配置されることとなる。このようなラックアーム25は中空状であることから、その内部を車輪Wの整備のときに取り外すことになるドライブシャフトDを一時的に保持させておくための、シャフト収め部251とすることが好ましい。
このようなラックアーム25は、更に一例として前後両端部近くにタイヤストッパ26を設けるものであって、このものは一例としてく字状に屈曲した板状部材から成る。このタイヤストッパ26の端部は、ラックアーム25に設けられたストッパブラケット261に対し、回動自在にピン接続されており、結果的にタイヤストッパ26は、一対のラックアーム25の支承作用中心側に向けて張り出すことができるように構成されている。
更にラックアーム25を利用して、車輪Wを支承する部位から外側に外れた位置に、後述するタイヤガード3を案内するためのガイドレール27が浮き上がり状に設けられる。このものは一例として、円管状乃至は丸棒状の充分な剛性を有する部材であり、角断面のラックアーム25の外傾斜面に沿って、ラックアーム25の一端部側から中間近くをやや越える範囲に、レールブラケット271により支持されて固定されている。
更にラックアーム25には、前記タイヤストッパ26の近くに角(ツノ)状に張り出す補助グリップ28を設ける。
次に前記ガイドレール27を支持案内部材としたタイヤガード3について説明する。タイヤガード3は、一対のラックアーム25により構成されるタイヤ支承空間S2に立ち上がり状に設けられたものであって、一例として左右一対の板状部材として形成されている。即ち具体的には、前記一対のガイドレール27に対しガイドスリーブ31が外嵌め状に摺動自在に設けられるものであって、この各ガイドスリーブ31は、連結杆32により一体に接続され、これらがタイヤガード3の基部部材30を構成している。このような基部部材30に対しガード本体33が上方に直立するように設けられる。このガード本体33は一例として長板状であり、車輪Wのあたり部位には、ゴム等のパッド34を張設している。更にこのガード本体33の外側には、これに沿うように縦長の操作グリップ35が設けられる。
このような構成から理解できるように、タイヤガード3はラックアーム25の長手方向に沿って移動自在に構成されているものであるが、適宜の位置に固定状態にセットできるように前記ガイドスリーブ31には、ノブ付きのロックボルト36を設ける。
次に前述の昇降支持台2を回転させるとともに、基台1との間で相対的な位置決め、即ち非回転状態に設定するための回転操作部材4について説明する。このものは図5に示すように、昇降支持台2の下面に設けられたピボットブラケット40におけるピボット軸41に、長棹状の操作ロッド42の一端部を回動自在に支持した構成を採る。この回転操作部材4たる操作ロッド42はピボット軸41において自由状態に垂下しているものであり、その状態では操作ロッド42におけるロック片16に当接する部位がロック凹部16aに嵌まり込むように係合した状態を出現させ、昇降支持台2を非回転状態に設定している。この構成において、操作ロッド42は充分に長い棹状をしているから、たとえ昇降支持台2が上死点近くにあったとしても、操作ロッド42は相対的に間隔が隔たったロック片16の位置に操作ロッド42の一部(この場合は自由端側)が必ず当接係合し、非回転状態を維持できる。そして昇降支持台2を基台1に対し相対的に回転させる場合には、回転操作部材4の操作ロッド42を上方に持ち上げるようにすれば、操作ロッド42とロック片16との噛み合いが外れ、その状態で操作ロッド42を旋回させれば昇降支持台2を適宜回転させることができる。この操作にあたり、自然な姿勢で操作できるよう、操作ロッド42は途中から側方に分岐するような補助操作杆42Aを具える。即ち補助操作杆42Aの自由端は、高さ方向においてラックアーム25の高さ近くまで延長形成されており、従って作業者M1は、自然なたち姿勢のまま補助作業杆42Aの自由端を握り、操作ロッド42全体をロック片16から離す操作を行う。
更にまた、この回転操作部材4の全体的な強度向上と、操作適性の向上とを図ることができるよう図5(B)に示すような形態が取り得る。即ちこの形態は、まずピボットブラケット40を二カ所設け、この二基のピボットブラケット40によりピボット軸41を二カ所で支持する。そしてこのピボット軸41のほぼ中央近くから操作ロッド42を分岐させるように下方に延長し、更にピボット軸41の一端、好ましくは昇降支持台2の手前側に補助操作杆42Aを設ける。この補助操作杆42Aは、操作ロッド42がロック作用状態の姿勢をとっている状態においてやや先下り状に設けられている。
本発明の支承用架台装置Cは以上述べたような具体的な構成を有するものであり、次のように用いられる。まず最も典型的な車輌Vにおける車輪Wの取り外し態様について説明する。
車輪Wの取り外し態様は、概ね次の状況が主たる態様である。
(i)シングルタイヤの車輪Wのみ取り外してホイールドーリーCに搭載する態様
(ii)ダブルタイヤを組み付けた状態の車輪WをホイールドーリーCに搭載する態様
(iii)ダブルタイヤを分離した状態の車輪WをホイールドーリーCに搭載する態様
このような異なる態様に応じ、本発明のホイールドーリーCはそれぞれに適切な態様にタイヤガード3を設定する。
まずリフトLによってリフトアップ状態に支持された車輌Vにおける車輪Wの位置に支承用架台装置Cを移動させる。この際、基台1と昇降支持台2とは、操作ロッド42とロック片16との固定係合関係が維持されていることにより、両者の間での回転は阻止され、且つ基台1の車輪支持フレーム11には自在キャスタを適用した転動輪13が設けられているから、円滑にホイールドーリーCを移動させることができる。
(i)シングルタイヤ車輪のホイールドーリーへの移載(図6参照)
この場合には、前記タイヤガード3は、ラックアーム25の最も手前側からやや中間位置寄りの位置に設定する。この操作は、例えば始発状態でタイヤガード3がラックアーム25の中間位置、即ちガイドレール27でみるとその前端位置に固定されているときは、ロックボルト36をまず緩めた後、タイヤガード3における基部部材30の連結杆32を手掛かりに、これを手前側に引き寄せ、適宜の位置で固定する。
このような状態として、車輪Wの外側からホイールドーリーCを接近させ、車輪Wをラックアーム25によって支承させるようにフットベダル14の操作でシリンダの昇降ロッド21を上昇させる。その後、車輪Wを保持するためのナットを取り外し、車輪Wをラックアーム25に載せた状態でホイールドーリーCを幾分か後退させるようにする。
なおこの作業にあたっては昇降支持台2を昇降自在に支持するための部材はすべて昇降支持台2より下方に位置しているから、整備対象である車輌Vにおける車輪Wの至近位置直下にホイールドーリーCを接近させることができる。
このときの車輪Wの搭載状態は、車輪W自体自立できないから、図6に示すようにタイヤガード3に上方をもたれ掛けるような姿勢とするとともに、一方でラックアーム25に載るように接している車輪Wのタイヤ下方部位は、この部位が不用意にすべってラックアーム25から外れ落ちることがないように、タイヤストッパ26を操作する。
即ち車輪Wをラックアーム25上に取り込む際には、ラックアーム外側に待機する状態にタイヤストッパ26を位置させておき、車輪Wをラックアーム25に載せた後には、タイヤストッパ25の自由端を起こし上げるように回動させ、一対のラックアーム25の中心寄りに張り出すようにして、ここで車輪Wのタイヤ下方を保持させる。
このような操作により、いわゆるシングルタイヤの車輪W即ち多くの場合は前輪であるが、これを車輌Vから外し、ホイールドーリーCに載せる。このとき、車輪Wの取外し作業、ラックアーム移載時の安定性、更に諸点検後の車軸への組み付け作業を考慮すると、ラックアーム25上の車輪Wの傾き角は約20°前後が経験的に好ましい角度である。従って実際の作業は、車輪サイズに応じて、これをもたれ掛けさせるタイヤガード3の位置を適宜選択する。
その後ホイールドーリーCを幾分か車輌Vから離れるように移動させ、作業者Mがブレーキ回り等の点検を行い易くする。
なおこの移動操作にあたっては、ラックアーム25の前方に車輪Wが一本のみ支承されているから、ホイールドーリーCの手前側に作業者Mが位置するときには、タイヤガード3における操作グリップ35には容易に手を掛けることができるから、多くはこれを両手で把持して移動操作を行う。もちろん操作の手掛かりとして連結杆32を利用してもよい。
またこの移動にあたっては、ホイールドーリーCが全体として充分、車輌Vから離れるようにする他、事項で説明するように昇降支持台2が旋回して作業スペースを確保することもできる。
(ii)ダブルタイヤ組み付け状態の車輪のホイールドーリーへの移載(図7参照)
まず、車輪WやドライブシャフトDを保持するボルト、ナットのうち、車輪Wの取り外しに必要なものを予めインパクトレンチ等で緩めておくと、その後の作業性がよい。
一方、ホールドーリーCにおける設定準備としては、タイヤガード3をラックアーム25の最も手前側に位置させて固定する。結果的にラックアーム25の前方には、充分に広い車輪Wの搭載スペースが確保される。
また前記したタイヤストッパ26についても、その自由端をラックアーム25の外側に退去させた状態としておく。このような状態で、ラックアーム25が車輪Wの下方に潜り込むようにホイールドーリーCを前進させ、必要なボルト、ナット類を取り外してラックアーム25上に車輪Wを移載できるようにする。
その後、フットペダル14を操作して昇降ロッド21を上昇させ、完全にラックアーム25が車輪Wを浮き上がらせる状態までの支承状態として、ホイールドーリーCを後退させ、ダブルタイヤ状にハブに組み付けられた車輪Wをそのまま車輌Vから外すようにする。なおこのとき抜き取ったドライブシャフトDは、ドライブシャフト収め部251に収納する。
このとき車輌Vにおける車輪WがハウジングH等にややきつく嵌まった状態となっている場合には、ホイールドーリーCを単に後退させただけではその引き出しに抵抗があって、車輪Wを円滑に引き抜けないことも予想される。このような場合にはラックアーム25におけるタイヤストッパ26を中心側に張り出させ、車輪Wを先端側でも位置決め状態に保持することにより、車輪Wの安全で円滑な引き抜きがなし得る。このようにラックアーム25に支承されたハブに組み付けられたままの幅が広いダブルタイヤ状の車輪Wにあっては、ラックアーム25上に自立状に安定して保持される。
そしてこのような整備の場合、作業者MはハウジングH側のブレーキ系統の機構とラックアーム25の上に保持されたタイヤ中心部のハブ回りの点検整備を行う。
そのアクセスのためには取り外した車輪WをホイールドーリーCに載せたままその場から排除する必要があるが、車軸に再度取り付ける作業効率を考えると、ホイールドーリーCは車輌Vの側方に直線的に後退移動させた位置に留め置くことが好ましい。
しかし背景説明で述べたように、ストールにおける後退スペースにそれほど余裕はなく、スペース限界まで後退させてもホイールドーリーCと車輌Vとの間に作業者Mが立って前述のハウジングH側と振り向いてハブまわりの点検整備作業を行うには狭くて作業性が悪い。
そこで昇降支持台2を90°回転させれば、ラックアーム25上のハブの開口部は車輌V前後方向を向くため、ハブまわりの点検整備作業には充分なスペースが生まれるとともに、ハウジングH側を点検整備する作業スペースも拡大する。
この操作は昇降支持台2における回転操作部材4たる操作ロッド42の補助操作ロッド42Aを引き上げるようにし、まず操作ロッド42とロック凹部16aとの噛み合いを解除し、昇降支持台2が平面的に自由に回転できるようにする。続いて補助操作ロッド42Aを左右に例えば90°振るようにして、昇降支持台2を基台1に対して始発位置より90°旋回させ、その後再び操作ロッド42の自由端を降ろせば、再び操作ロッド42とロック片16との係合が図られ、昇降支持台2は基台1に対し、相対的にロックされた状態を呈する。結果的にこの操作により昇降支持台2におけるラックアーム25に支承されている車輪Wは、車輌Vの車軸に向かった位置から90°ずれて固定されるようになり、車輌Vとの間に作業者Mが入り込むスペースに余裕が生じ、そこでのブレーキ周り等の整備が行われる。
このようにした後、再度車輪Wを車輌Vに取り付けるには再度操作ロッド42の補助操作ロッド42Aを引き上げるようにすれば、操作ロッド42とロック片16におけるロック凹部16aとの係合が解除されて、昇降支持台2の自由な回転が可能となる。その後操作ロッド42を元の位置に向かうように回転させれば、ラックアーム25に支持されていた車輪Wが車輌Vの車軸位置に向かうような姿勢をとる。このような姿勢をとらせた後、操作ロッド42を降下状態に戻せば、再び操作ロッド42の一部がロック片16のロック凹部16aと係合し、昇降支持台2と基台1とがロックされた状態となる。この状態でわずかにホイールドーリーCの位置を例えば操作グリップ35を両手で操作しながら前進させるようにすれば、車輪Wが車輌Vから外された位置、即ち軸芯を合わせた位置に円滑に戻り、車輌Vへの取り付け作業が簡単に行われる。この際、当然ながら基台1と昇降支持台2とはロック状態であるから、昇降支持台2側に設けられている操作グリップ35を両手で握り、支承用架台装置Cの移動操作を行う場合にも、その入力が確実に基台1へ伝わり、安定した移動操作が行われる。因みに仮に基台1と昇降支持台2とがロックされていない状態での移動操作を想定すると、作業者Mが移動しようとする方向性と基台1の方向性の関係が断たれているため、基台1側は作業者Mの意思に関係なく自在に回転してしまい、キャスタが床面の凹みや障害物を避けようとしてもコントロールが効かないし、歩く作業者Mの足元をキャスタが横行して危険でもある。
また、移動を停止した後、作業者Mが昇降支持台2を昇降操作をしようとしても、フットペダル14の位置が操作不可能な方向に向いてしまっている可能性が高く、使用ができない状態になってしまう。
なおこのような車輪Wと車輌VのハウジングHの中心とをずれないようにして作業することは、特にダブルタイヤの車輪Wの場合、それ自体重量が大きいことから、好ましい態様である。
(iii)ダブルタイヤ分離取外し態様の車輪のホイールドーリーへの移載(図8参照)
〔外側の車輪の取り外し〕(図8(a)参照)
この場合はまず、ホイールドーリーCのタイヤガード3の設定位置は、ラックアーム25の長手方向中央とする。この位置はタイヤガード3を摺動自在に支持するガイドレール27で見ると、最も先端側にまでタイヤガード3を寄せた位置である。
この位置で既に述べたようにタイヤガード3を固定し、またタイヤストッパ26は支承作用面S1側から退去した状態としておく。
この状態で既に述べたように車輌Vにおけるダブルタイヤ状の車輪WにホイールドーリーCを接近させ、外側の車輪W1の下方にラックアーム25を潜り込ませるようにする。なおこの作業の場合にも、予めホイールナット等を緩めておくことが好ましい。なおダブルタイヤ状の車輪Wを各別に取外ずすことから以後の説明において必要な場合、外側の車輪をW1と、内側の車輪をW2として説明する。
そしてラックアーム25をフットペダル14の操作で幾分か持ち上げ、外側の車輪W1を完全に支承する状態とする。その後、完全にホイールナット等を外し、外側の車輪W1の固定を解除したならば、車輪W1の上方をホイールドーリーCの側方から作業者Mが手を掛けて、タイヤガード3に車輪W1の上方が当接するように傾けて、これにもたれ掛けさせる。
なおこの前後いずれのタイミングでもよいが、タイヤストッパ26を支承作用面S1側に張り出させて、車輪W1下方がラックアーム25の端部からすべり落ちないようにしておく。
このようにしてラックアーム25に外側の車輪W1を支持させた後には、ホイールドーリーCをハウジングHの軸線上を外さないようにして車輌Vから離れさせる。
〔内側の車輪の取り外し〕(図8(b)(c)参照)
この状態で作業者Mは、先に述べたように回転操作部材4を操作して、基台1の位置はそのままに、昇降支持台2を180°回転させる。即ち補助操作ロッド42を持ち上げ、基台1と昇降支持台2との間を回転可能な状態として、昇降支持台2を180°回転させ、既に外側の車輪W1を支承している側が手前となるようにラックアーム25をいわば反対向きとする。
この状態はラックアーム25で見ると、車輪W未搭載の範囲が、まだ外されていない内側の車輪W2に向いた状態であり、このままラックアーム25を内側の車輪W2の下方に潜り込ませるように、例えば操作グリップ35を両手で掴んでホイールドーリーCを車輌Vに向けて進ませる。
この後は、外側の車輪W1の場合と同様、内側の車輪W2をラックアーム25で支承した上で、タイヤストッパ26を作用させるとともに、車輪W2の上方をタイヤガード3のガイド本体33にもたれかけるようにする。
この状態は図 に示す様に、タイヤガード3のガード本体33を中心に内外の車輪W1、W2が山形に支持されたような状態となっている。
このようにしてラックアーム25に内外の車輪W1、W2が移載された後は、ホイールドーリーCを車輌Vから離すように操作する。
しかしながらこの場合には、互いに側面視山形にタイヤガード3にもたれ掛けられている車輪W1、W2により、タイヤガード3のガード本体33に沿って設けられている操作グリップ35には、作業者Mは手を掛けにくい。このため分離したダブルタイヤの車輪Wを扱う場合には、ラックアーム25の端部に設けられている補助グリップ28を握って、ホイールドーリーCの移動を行う。
〔四輪シングルタイヤ車輌への使用〕
なお、このように二本の車輪Wを、タイヤガード3を挟んで山型に支持する態様から理解できるように、本発明のホイールドーリーCを用いた場合、乗用車や大型トラックの前二軸車輪等、四輪すべてがシングルタイヤの車輪Wを外す場合には、従来四基のホイールドーリーCが必要であったところ、二基のみで済ませることも可能となった。
〔他の実施の形態〕
本発明は以上述べたような実施例を基本となる実施の形態とするが、車輌Vに取り付けられたホイール付きタイヤのローテーション作業など、全体の形態あるいは部分的な形態において更に他の態様が適用し得る。
(1)低床タイプ
先に述べた実施例は、作業者Mが比較的作業し易い立ち姿勢で作業することを前提に、その作業高さに対応した高さにラックアーム25を配設したものである。しかしながら整備対象となる車輌Vを充分にリフトアップできない整備環境に対応させ、ラックアーム25を低位置に配置することもできる。
即ち図9に示すように、短寸のシリンダを適用し、その外筒をポストフレーム12とすることにより、低床タイプのホイールドーリーCが構成できるものであり、他の作動部材は既に述べた実施例と同様の機構を具える。
(2)タイヤガードのスライド機構
既に述べた実施例は、タイヤガード3の下部のガイドスリーブ31を、ガイドレール27に外嵌めしてスライド自在に構成したが、この構成に限定されない。即ち図10に示すラックアーム25自体を直接利用して、これを上下でタイヤガード3の下方に配したコロ37により、掴持するような形態としてもよい。
(3)タイヤガードの手前側待機
更に実際の作業状況を考慮すると、ダブルタイヤ状の車輪Wを分離して取り外す場合は現状では未だ少ない。つまりタイヤガード3をラックアーム25長手方向中央に配置するケースは限定的である。
このため図11に示す実施例は、ガイドレール27をラックアーム25の全長に亘る程度に長く配置し、ここにタイヤガード3のガイドスリーブ31を手前側に付勢するセットスプリング29を設け、常時タイヤガード3がラックアーム25の手前側に待機するように構成したものである。なおこの場合には、中央にタイヤガード3を位置させるため、それより前方にタイヤガード3が移動することを阻止するストッパ29Sを設けることが好ましい。
(4)タイヤガードのロック機構
既に述べたタイヤガード3のロック機構は、ロックボルト36の締め込みによるものであるが、これに替えて図12に示すようないわゆる丸ラックギヤと称される汎用機材を利用してワンタッチのロック操作を実現せさることができる。
即ち図12に示す実施例は、ガイドレール27にラックギヤ272を刻設した丸ラックギヤを適用する。一方、タイヤガード3のガイドスリーブ31にはラッチ片311を回動軸312において支持し、その噛合端311aが常時ラックギヤ272に噛み合う状態に、付勢スプリング311Sにより付勢する構成としたものである。
これにより、ラッチ片311の操作端311eを押して、ラッチ片311とガイドレール27におけるラックギヤ272との係合を解除すれば、タイヤガード3は適宜の位置に移動でき、所望の位置でラッチ片311の押込を解けば、ラッチ片311とラックギヤ272との係合が図られ、タイヤガード3が固定される。
(5)タイヤガードの変形例
タイヤガード3は、先に述べた実施例では立ち上がり状に配設された帯状金属板を適用した適宜高さの定まったものであったが、車輪Wのサイズに応じて適切に対応できるようにすることも可能である。即ち図13に示す実施例は、ガード本体33を入れ子状に構成するものであって、固定ガード本体33aに対し、可調ガード本体33bを外嵌め状に組み合わせ、適宜固定ボルト331によりその高さを設定し固定するものである。
もちろん更に単純に固定ガード本体33aと可調ガード本体33bとは互いに多数の調整ボルト孔を同ピッチで形成しておき、適宜の位置で固定することも可能である。
なおタイヤガード3については、このような高さ調整可能なタイプあるいは一定高さの基本実施例のタイプのものいずれにも適用できるが、左右のガード本体33の剛性を更に向上させる必要がある場合には、下方のみではなく、高さ方向中間位置や、上方位置に連結杆32を増設することも差し支えない。
更に本発明のホイールドーリーCは車輌整備のほか、一般の工場設備の保守点検作業や、搬送支援作業にも用いることができる。
C ホイールドーリー
D ドライブシャフト
H ハウジング
L リフト
S1 支承作用面
S2 支承空間
V 車輌
W 車輪
W1 車輪
W2 車輪
M 作業者

1 基台
11 車輪支持フレーム
11A サービストレー
12 ポストフレーム(シリンダ外筒)
12a ベースブロック
13 転動輪
14 フットペダル
15 リリースペダル
16 ロック片
16a ロック凹部
160 昇降ロック片
161 ロックロッド
162 固定ロック板
2 昇降支持台
21 昇降ロッド
22 ベース板
23 テーブル基板
24 側枠板
25 ラックアーム
251 シャフト収め部
26 タイヤストッパ
261 ストッパブラケット
27 ガイドレール
271 レールブラケット
272 ラックギヤ
28 補助グリップ
29 セットスプリング
29S ストッパ
3 タイヤガード
30 基部部材
31 ガイドスリーブ
311 ラッチ片
311a 噛合端
311e 操作端
311S 付勢スプリング
312 回動軸
32 連結杆
33 ガード本体
33a 固定ガード本体
33b 可調ガード本体
331 固定ボルト
34 パッド
35 操作グリップ
36 ロックボルト
37 コロ
4 回転操作部材
40 ピボットブラケット
41 ピボット軸
42 操作ロッド
42A 補助操作ロッド
45 操作レバー
46 ワイヤ
47 ロックピン
本発明は、自動車等を整備するにあたり、例えば車輪周りの点検の際に取り外した車輪を支承し、作業者の作業負担を軽減するように用いることができる作用形態を多様化できるホイールドーリーに関するものである。
トラックをはじめとして一般の乗用車等を含む車輌の整備にあたっては、作業者の負担を軽減したり、正確な作業ができるようにするため、車輌の要整備個所が作業者の手元近くあるいは目視しやすい位置にあることが好ましい。このため従来から車輪や車軸等の低位置にある部材を整備対象とするにあたっては、車輌をリフトアップさせて点検や部品交換等を行いやすくして作業が進められている。その際、例えば車輪等を取り外すにあたっては、それらを支承するためホイールドーリーと称される機器が用意され、作業者の負担を軽減することが行われている。
因みに法定されているいわゆる車検整備では、ブレーキ回りの保守点検と整備は不可欠であり、このための作業にあたっては、例えば前後計四輪の車輪をすべて外して各車輪毎に一台ずつ、即ち四台のホイールドーリーを用意し、これに移載する方法が一般的である。
ところで更に現実の車輌の整備環境を見ると、車輌を受け入れるストールは、例えばトラック等の車輌幅の2倍程度のストール幅を取っているが、このスペース取りはあくまで作業者が手工具あるいは電動工具、エア工具等を取り扱って整備できることを前提とした広さとなっており、ホイールドーリー等の比較的スペースを取りがちな整備支援機材をここに持ち込むと、実際には有効利用できる作業スペースは限られてしまう。
このようなことから本発明者は、実際の車輌の保守整備を行っている作業環境を考慮し、整備支援機材の持ち込み等から狭くなりがちな作業スペースを有効に利用できるよう改良したホイールドーリーである「支承用架台装置」を開発し、特開2014−162443号(特許文献1)として提案している。
このものは、移動自在の基台と、これをほぼ平面投影状で覆うような状態で基台に対し、昇降自在で且つ回動自在に設けられる昇降支持台とを有し、この昇降支持台に車輪を支持する一対の並行配置されたラックアームを設け、ラックアームの作業者側寄りにシングルタイヤをもたれ掛けさせるためのガード部を固定的に設けているものである。
このような支承用架台装置は、車輌整備作業の現場では、使い易さが優れていることから、好評裏に使用されている。
その一方で、近時ブレーキ装置との関係で車輪、特に後輪の取り外し形態が従来と異なる場合も生じてきており、これに対応するとなると従来の構成のままでは充分ではなく、更に改善の余地が生じてきている。
即ち現行装置は、ダブルタイヤタイプの車輪の場合、ハブ付き一体取り外しを前提にこれを一組支承搭載し、一方、シングルタイヤタイプの車輪の場合は傾倒支持を前提に一輪のみ支承する構成となっている。
因みにシングルタイヤの場合、ダブルタイヤ一組分のスペースがあれば、二輪支承できるかに思えるが、現実には傾倒支持することから、実質求められるスペースはダブルタイヤ相当分に近いスペースを要し、結果的に現行シングルタイヤでもホイールドーリー一基で一本のタイヤを支承するような使い方となっている。
ところで近時、トラックであっても小型から中型サイズのものでは、後輪にもブレーキ装置としてディスクブレーキを用いたものもの出現しており、このようなディスクブレーキを採用し、且つ後輪がダブルタイヤタイプの場合、構造上、ダブルタイヤは二輪をハブに組み付け状態のまま取り外されるのではなく、一輪ごとに分かれた状態で取り外される。
このような作業手法では、現行のホイールドドーリーを用いると、従来はハブに組んだままの後輪ダブルタイヤが一基のホイールドーリーで支承できたものが、ホイール付きタイヤ二本に分かれることによって二台必要となってしまう。このようなことから、たとえダブルタイヤが一本毎に分かれた状態で取り外された場合であっても、一基のホイールドーリーでこれらを受け取ることができるようなホイールドーリーが求められる状況が生じてきた。
特開2014−162443
本発明はこのような背景を考慮してなされたものであって、基本的には平面投影形状は従来装置と殆ど異ならせず、コンパクトな形状を維持し、且つダブルタイヤが組み付けられたまま一体で取り外された場合であっても、従来と異なることなく使用でき、一方、ダブルタイヤが分離されて一本毎取り外される場合であっても、それらを全て支承できるようにした、新たな構成のホイールドーリーを開発することを課題としたものである。
まず請求項1記載の作用形態を多様化できるホイールドーリーは、移動自在に構成された基台と、この基台に昇降自在に支持される昇降支持台とを具え、この昇降支持台は、基台に対し平面視で回転自在に設けられ、更に昇降支持台には、車輪支承用のラックアームが一対平行に設けられるとともに、この一対のラックアームにより形成される支承空間に、立ち上がり状にタイヤガードが設けられ、且つ、このタイヤガードは、ラックアームの長手方向に沿って移動自在に設けられ、任意位置で固定と解除ができ、前記タイヤガードは、2基の別体の車輪を支承する場合には、ラックアーム長手方向の中央に固定され、このタイヤガードを中心に2基の車輪が山形にラックアーム上に支持されるものであり、ラックアームは、昇降支持台を回転させることにより、ラックアームにおける車輪未搭載の範囲が次に搭載される車輪に向いた状態として車輪に接近して支承できるように構成されていることを特徴として成るものである。
また請求項2記載の作用形態を多様化できるホイールドーリーは、前記請求項1記載の要件に加え、前記タイヤガードについては、各ラックアームのほぼ上方に立ち上がり状に一対設けられ、各タイヤガードは下端部において連結され、一体として移動できるように構成されていることを特徴として成るものである。
また請求項3記載の作用形態を多様化できるホイールドーリーは、前記請求項1または2記載の要件に加え、前記タイヤガードについては、その下端外側においてラックアーム外側にこれと平行して設けられたガイドレールに案内されて移動することを特徴として成るものである。
また請求項4記載の作用形態を多様化できるホイールドーリーは、前記請求項1、2または3記載の要件に加え、前記タイヤガードについては、ラックアームの長手方向に添って移動自在であり、且つラックアームの一方の端部側に常時待機傾向を付与されていることを特徴として成るものである。
また請求項5記載の作用形態を多様化できるホイールドーリーは、前記請求項1、2、3または4記載の要件に加え、前記ラックアームには、ラックアームの支承作用中心側に向けて張り出すことができるタイヤストッパが回動自在に設けられていることを特徴として成るものである。
そしてこれら各請求項記載の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
まず請求項1記載の発明によれば、車輪を直接支承するラックアームにより形成される支承空間に、立ち上がり状に設けられるタイヤガードが、その設置位置を移動自在としているから、タイヤガードをラックアームの一方の側に寄せれば、ダブルタイヤの車輪が組み付け状態のまま支承できる。更にはシングルタイヤの車輪は、傾倒支持することができる。
一方、タイヤガードをラックアーム長手方向中央または中央近くに設置したときには、タイヤガードを挟んで前後に車輪支承スペースが確保でき、ダブルタイヤを一本毎分けて取り外したときでも、計二輪のタイヤが一台のホイールドーリーで安定よく支承される。
また請求項2記載の発明によれば、タイヤガードは各ラックアーム近くから立ち上がり状に一対設けられ、且つ各タイヤガードは下端部において連結されており、結果的に一対のタイヤガードはその中間から上方にかけて、それらの間を作業用アクセススペースとして充分開放しており、車輪の取り外し等にあたり良好な作業環境をもたらす。
また請求項3記載の発明によれば、タイヤガードは、その下端外側においてラックアーム外側にこれと平行して設けられたガイドレールに案内されて移動するから、タイヤガードが安定的に支持され且つ円滑に移動できる。
また請求項4記載の発明によれば、タイヤガードは、ラックアームの長手方向に添って移動自在であり、且つラックアームの一方の端部側に常時待機傾向を付与されているから、例えば二輪組込まれたままのダブルタイヤを支承する場合、常に適切な支承スペースを設けることができる。
また請求項5記載の発明によれば、ラックアームには、ラックアームの支承作用中心側に向けて張り出すことができるタイヤストッパが回動自在に設けられているから、ラックアーム上に支持した車輪のズレ止めが効果的になし得るとともに、そのための操作が行い易い。
本発明たる作用形態を多様化できるホイールドーリーの使用状態の一例を示す説明図である。 同上装置の側面図である。 同上装置の背面図である。 同上装置の平面図である。 同上装置における回転操作部材の作動状態を示す斜視図である。 同上装置によりシングルタイヤの車輪を支承した作用形態を示す側面図である。 同上装置によりダブルタイヤの車輪をハブに組み付け状態のまま支承した作用形態を示す側面図である。 同上装置によりダブルタイヤの車輪を分離した状態で支承した作用形態を示す側面図である。 同上装置の低床タイプの実施例を示す側面図である。 同上装置のタイヤガードの移動機構の他の実施例を示す断面図である。 同上装置のタイヤガードの待機位置規制を行う機構を示す平面図である。 同上装置のタイヤガードのロック機構の他の実施例を示す一部破断断面図である。 同上装置のタイヤガードにおけるガード本体の高さを可変とした実施例を示す説明図である。
本発明を実施するための形態は、以下に述べる実施例をその好適な一例とするものであり、更にこの技術思想に基づき改変される種々の形態をも含むものである。
以下、本発明たる作用形態を多様化できるホイールドーリーC(以下ホイールドーリーCと記す。)、を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。
まずこのものの使用状態の概要を説明すると、ホイールドーリーCは例えば図1に示すように、車輌整備工場に入庫した車輌Vの車輪周りの整備を行う場合に用いられるものであり、整備にあたって脱着される車輪Wを支承し、更には車軸まわりを整備する際に、取り外した車輪Wが作業の支承にならないようにこれを移動させるものである。
この車輪Wについての整備に関して、最近の傾向を併せて概説する。まず車輪Wは、例えば中、大型の貨物車にあってはその後輪については車輌VのデファレンシャルギヤやドライブシャフトD等の駆動部材を収めるハウジングHに対し、フルフローティング状態に支持されて、且つダブルタイヤであることが多い。このような後輪については、ダブルタイヤの状態のまま、ドライブシャフトDを中心から引き抜き、次いでダブルタイヤのままホイールドーリーCに支持させるものである。また前述したように、ダブルタイヤタイプの車輪Wを分離して、ホイールドーリーCに支承させる場合もある。
以下ホイールドーリーCについて説明する。このものは基台1に対し、昇降支持台2を昇降自在に設けるものであり、この昇降支持台2を回転操作部材4によって、基台1に対して平面視方向に回転させるとともに、基台1との固定関係を図るように構成されている。まず基台1について説明する。基台1は下方に一例として放射状に伸びた車輪支持フレーム11を具えるものであり、この車輪支持フレーム11の中心に一例として円筒状のシリンダ外筒を利用したポストフレーム12が設けられる。具体的には車輪支持フレーム11とこのポストフレーム12の取り付け関係は、一例としてシリンダ外筒であるポストフレーム12のベースブロック12aに対し、その側面に一対で構成されている車輪支持フレーム11の基部をボルト締めするような形で取り付けている。また車輪支持フレーム11はポストフレーム12をできるだけ下方で支持できるように、その先端で支持する自在キャスタを一例とした転動輪13の支持位置を上方に引き上げたような形態を採っている。この車輪支持フレーム11に支持される転動輪13は一例として四輪すべてに自在キャスタが適用され、基台1を移動自在に構成している。この自在キャスタを適用した転動輪13は、その一部またはすべてをブレーキ付きとすることも好ましい。また転動輪13は、四輪のうち二輪を自在キャスタとして、他の二輪を固定キャスタとしてももとより差し支えない。
更にホイールドーリーCの使い勝手を向上させるため、前記車輪支持フレーム11を利用し、一例として二基のサービストレー11Aを設ける。
一方、シリンダ外筒を利用した前記ポストフレーム12は作動油のポンピングのためのフットペダル14を具えるとともに、その側傍に油圧回路を開放するリリースペダル15を具える。なおこれらの機構自体は油圧シリンダにおいて通常適用される構成であるので、更に詳細な説明は省略する。一方このシリンダ外筒を適用したポストフレーム12の上端部にはフランジ状のロック片16が固定されるものであり、このロック片16は一例として前後左右方向に向けて4カ所に90°ずつ隔ててロック凹部16aを具える。
次にこのような基台1に対して昇降自在に支持される昇降支持台2について説明する。昇降支持台2は、ポストフレーム12に支持された昇降ロッド21の上端にベース板22を設けて、このベース板22に対しテーブル基板23を支持させた構成を採る。昇降ロッド21は先に述べたようにポストフレーム12自体がシリンダ外筒を適用していることから、実質的にはシリンダ装置の摺動ロッドが利用される。即ち昇降支持台2を昇降自在に支持するための部材として、シリンダ装置が適用されている。このようなシリンダ装置を用いるときは昇降ロッド21自体は昇降方向へ移動するほか、ポストフレーム12即ちシリンダ外筒に対しては、回転自在に可動状態となっている。そして前記ベース板22はこの昇降ロッド21の上端に固定された一例としてほぼ正方形状の強度部材であり、これに対し側枠板24が設けられることにより全体としてトレー形状となったテーブル基板23が取り付けられている。
更にこの側枠板24を利用してラックアーム25が左右一対、フォーク状に設けられる。これら一対のラックアーム25により構成される面を、図3に示すように車輪Wの支承作用面S1とする。しかしながら円形の車輪Wであることを考慮すると、支承作用面S1より下方の空間にも車輪Wの下部がもぐり込み状に支持されるものであり、この空間を含んで実質的に車輪Wを搭載する空間を支承空間S2とする。
なお支承用架台装置Cの前後あるいは左右と言うときには、作業者が操作するために一般的に位置する側即ち多くはフットペダル14が設けられている側を手前側あるいは後方とし、対向する側を前方とする。
そしてラックアーム25は、本実施例では、その自由端部がテーブル基板23より前方に張り出すものであり、この自由端側を昇降支持台2あるいはラックアーム25の前方とし、その反対側を手前側又は後方とする。このラックアーム25は、一例として角パイプが適用され、更にその角パイプは対向する稜角部、即ちコーナー部が上下に配置された形態を採る。従って例えば車輌Vの車輪Wを支持するときには車輪Wの外円弧に沿うような形でラックアーム25の支承面が配置されることとなる。このようなラックアーム25は中空状であることから、その内部を車輪Wの整備のときに取り外すことになるドライブシャフトDを一時的に保持させておくための、シャフト収め部251とすることが好ましい。
このようなラックアーム25は、更に一例として前後両端部近くにタイヤストッパ26を設けるものであって、このものは一例としてく字状に屈曲した板状部材から成る。このタイヤストッパ26の端部は、ラックアーム25に設けられたストッパブラケット261に対し、回動自在にピン接続されており、結果的にタイヤストッパ26は、一対のラックアーム25の支承作用中心側に向けて張り出すことができるように構成されている。
更にラックアーム25を利用して、車輪Wを支承する部位から外側に外れた位置に、後述するタイヤガード3を案内するためのガイドレール27が浮き上がり状に設けられる。このものは一例として、円管状乃至は丸棒状の充分な剛性を有する部材であり、角断面のラックアーム25の外傾斜面に沿って、ラックアーム25の一端部側から中間近くをやや越える範囲に、レールブラケット271により支持されて固定されている。
更にラックアーム25には、前記タイヤストッパ26の近くに角(ツノ)状に張り出す補助グリップ28を設ける。
次に前記ガイドレール27を支持案内部材としたタイヤガード3について説明する。タイヤガード3は、一対のラックアーム25により構成されるタイヤ支承空間S2に立ち上がり状に設けられたものであって、一例として左右一対の板状部材として形成されている。即ち具体的には、前記一対のガイドレール27に対しガイドスリーブ31が外嵌め状に摺動自在に設けられるものであって、この各ガイドスリーブ31は、連結杆32により一体に接続され、これらがタイヤガード3の基部部材30を構成している。このような基部部材30に対しガード本体33が上方に直立するように設けられる。このガード本体33は一例として長板状であり、車輪Wのあたり部位には、ゴム等のパッド34を張設している。更にこのガード本体33の外側には、これに沿うように縦長の操作グリップ35が設けられる。
このような構成から理解できるように、タイヤガード3はラックアーム25の長手方向に沿って移動自在に構成されているものであるが、適宜の位置に固定状態にセットできるように前記ガイドスリーブ31には、ノブ付きのロックボルト36を設ける。
次に前述の昇降支持台2を回転させるとともに、基台1との間で相対的な位置決め、即ち非回転状態に設定するための回転操作部材4について説明する。このものは図5に示すように、昇降支持台2の下面に設けられたピボットブラケット40におけるピボット軸41に、長棹状の操作ロッド42の一端部を回動自在に支持した構成を採る。この回転操作部材4たる操作ロッド42はピボット軸41において自由状態に垂下しているものであり、その状態では操作ロッド42におけるロック片16に当接する部位がロック凹部16aに嵌まり込むように係合した状態を出現させ、昇降支持台2を非回転状態に設定している。この構成において、操作ロッド42は充分に長い棹状をしているから、たとえ昇降支持台2が上死点近くにあったとしても、操作ロッド42は相対的に間隔が隔たったロック片16の位置に操作ロッド42の一部(この場合は自由端側)が必ず当接係合し、非回転状態を維持できる。そして昇降支持台2を基台1に対し相対的に回転させる場合には、回転操作部材4の操作ロッド42を上方に持ち上げるようにすれば、操作ロッド42とロック片16との噛み合いが外れ、その状態で操作ロッド42を旋回させれば昇降支持台2を適宜回転させることができる。この操作にあたり、自然な姿勢で操作できるよう、操作ロッド42は途中から側方に分岐するような補助操作杆42Aを具える。即ち補助操作杆42Aの自由端は、高さ方向においてラックアーム25の高さ近くまで延長形成されており、従って作業者M1は、自然なたち姿勢のまま補助作業杆42Aの自由端を握り、操作ロッド42全体をロック片16から離す操作を行う。
更にまた、この回転操作部材4の全体的な強度向上と、操作適性の向上とを図ることができるよう図5(B)に示すような形態が取り得る。即ちこの形態は、まずピボットブラケット40を二カ所設け、この二基のピボットブラケット40によりピボット軸41を二カ所で支持する。そしてこのピボット軸41のほぼ中央近くから操作ロッド42を分岐させるように下方に延長し、更にピボット軸41の一端、好ましくは昇降支持台2の手前側に補助操作杆42Aを設ける。この補助操作杆42Aは、操作ロッド42がロック作用状態の姿勢をとっている状態においてやや先下り状に設けられている。
本発明の支承用架台装置Cは以上述べたような具体的な構成を有するものであり、次のように用いられる。まず最も典型的な車輌Vにおける車輪Wの取り外し態様について説明する。
車輪Wの取り外し態様は、概ね次の状況が主たる態様である。
(i)シングルタイヤの車輪Wのみ取り外してホイールドーリーCに搭載する態様
(ii)ダブルタイヤを組み付けた状態の車輪WをホイールドーリーCに搭載する態様
(iii)ダブルタイヤを分離した状態の車輪WをホイールドーリーCに搭載する態様
このような異なる態様に応じ、本発明のホイールドーリーCはそれぞれに適切な態様にタイヤガード3を設定する。
まずリフトLによってリフトアップ状態に支持された車輌Vにおける車輪Wの位置に支承用架台装置Cを移動させる。この際、基台1と昇降支持台2とは、操作ロッド42とロック片16との固定係合関係が維持されていることにより、両者の間での回転は阻止され、且つ基台1の車輪支持フレーム11には自在キャスタを適用した転動輪13が設けられているから、円滑にホイールドーリーCを移動させることができる。
(i)シングルタイヤ車輪のホイールドーリーへの移載(図6参照)
この場合には、前記タイヤガード3は、ラックアーム25の最も手前側からやや中間位置寄りの位置に設定する。この操作は、例えば始発状態でタイヤガード3がラックアーム25の中間位置、即ちガイドレール27でみるとその前端位置に固定されているときは、ロックボルト36をまず緩めた後、タイヤガード3における基部部材30の連結杆32を手掛かりに、これを手前側に引き寄せ、適宜の位置で固定する。
このような状態として、車輪Wの外側からホイールドーリーCを接近させ、車輪Wをラックアーム25によって支承させるようにフットベダル14の操作でシリンダの昇降ロッド21を上昇させる。その後、車輪Wを保持するためのナットを取り外し、車輪Wをラックアーム25に載せた状態でホイールドーリーCを幾分か後退させるようにする。
なおこの作業にあたっては昇降支持台2を昇降自在に支持するための部材はすべて昇降支持台2より下方に位置しているから、整備対象である車輌Vにおける車輪Wの至近位置直下にホイールドーリーCを接近させることができる。
このときの車輪Wの搭載状態は、車輪W自体自立できないから、図6に示すようにタイヤガード3に上方をもたれ掛けるような姿勢とするとともに、一方でラックアーム25に載るように接している車輪Wのタイヤ下方部位は、この部位が不用意にすべってラックアーム25から外れ落ちることがないように、タイヤストッパ26を操作する。
即ち車輪Wをラックアーム25上に取り込む際には、ラックアーム外側に待機する状態にタイヤストッパ26を位置させておき、車輪Wをラックアーム25に載せた後には、タイヤストッパ25の自由端を起こし上げるように回動させ、一対のラックアーム25の中心寄りに張り出すようにして、ここで車輪Wのタイヤ下方を保持させる。
このような操作により、いわゆるシングルタイヤの車輪W即ち多くの場合は前輪であるが、これを車輌Vから外し、ホイールドーリーCに載せる。このとき、車輪Wの取外し作業、ラックアーム移載時の安定性、更に諸点検後の車軸への組み付け作業を考慮すると、ラックアーム25上の車輪Wの傾き角は約20°前後が経験的に好ましい角度である。従って実際の作業は、車輪サイズに応じて、これをもたれ掛けさせるタイヤガード3の位置を適宜選択する。
その後ホイールドーリーCを幾分か車輌Vから離れるように移動させ、作業者Mがブレーキ回り等の点検を行い易くする。
なおこの移動操作にあたっては、ラックアーム25の前方に車輪Wが一本のみ支承されているから、ホイールドーリーCの手前側に作業者Mが位置するときには、タイヤガード3における操作グリップ35には容易に手を掛けることができるから、多くはこれを両手で把持して移動操作を行う。もちろん操作の手掛かりとして連結杆32を利用してもよい。
またこの移動にあたっては、ホイールドーリーCが全体として充分、車輌Vから離れるようにする他、事項で説明するように昇降支持台2が旋回して作業スペースを確保することもできる。
(ii)ダブルタイヤ組み付け状態の車輪のホイールドーリーへの移載(図7参照)
まず、車輪WやドライブシャフトDを保持するボルト、ナットのうち、車輪Wの取り外しに必要なものを予めインパクトレンチ等で緩めておくと、その後の作業性がよい。
一方、ホールドーリーCにおける設定準備としては、タイヤガード3をラックアーム25の最も手前側に位置させて固定する。結果的にラックアーム25の前方には、充分に広い車輪Wの搭載スペースが確保される。
また前記したタイヤストッパ26についても、その自由端をラックアーム25の外側に退去させた状態としておく。このような状態で、ラックアーム25が車輪Wの下方に潜り込むようにホイールドーリーCを前進させ、必要なボルト、ナット類を取り外してラックアーム25上に車輪Wを移載できるようにする。
その後、フットペダル14を操作して昇降ロッド21を上昇させ、完全にラックアーム25が車輪Wを浮き上がらせる状態までの支承状態として、ホイールドーリーCを後退させ、ダブルタイヤ状にハブに組み付けられた車輪Wをそのまま車輌Vから外すようにする。なおこのとき抜き取ったドライブシャフトDは、ドライブシャフト収め部251に収納する。
このとき車輌Vにおける車輪WがハウジングH等にややきつく嵌まった状態となっている場合には、ホイールドーリーCを単に後退させただけではその引き出しに抵抗があって、車輪Wを円滑に引き抜けないことも予想される。このような場合にはラックアーム25におけるタイヤストッパ26を中心側に張り出させ、車輪Wを先端側でも位置決め状態に保持することにより、車輪Wの安全で円滑な引き抜きがなし得る。このようにラックアーム25に支承されたハブに組み付けられたままの幅が広いダブルタイヤ状の車輪Wにあっては、ラックアーム25上に自立状に安定して保持される。
そしてこのような整備の場合、作業者MはハウジングH側のブレーキ系統の機構とラックアーム25の上に保持されたタイヤ中心部のハブ回りの点検整備を行う。
そのアクセスのためには取り外した車輪WをホイールドーリーCに載せたままその場から排除する必要があるが、車軸に再度取り付ける作業効率を考えると、ホイールドーリーCは車輌Vの側方に直線的に後退移動させた位置に留め置くことが好ましい。
しかし背景説明で述べたように、ストールにおける後退スペースにそれほど余裕はなく、スペース限界まで後退させてもホイールドーリーCと車輌Vとの間に作業者Mが立って前述のハウジングH側と振り向いてハブまわりの点検整備作業を行うには狭くて作業性が悪い。
そこで昇降支持台2を90°回転させれば、ラックアーム25上のハブの開口部は車輌V前後方向を向くため、ハブまわりの点検整備作業には充分なスペースが生まれるとともに、ハウジングH側を点検整備する作業スペースも拡大する。
この操作は昇降支持台2における回転操作部材4たる操作ロッド42の補助操作ロッド42Aを引き上げるようにし、まず操作ロッド42とロック凹部16aとの噛み合いを解除し、昇降支持台2が平面的に自由に回転できるようにする。続いて補助操作ロッド42Aを左右に例えば90°振るようにして、昇降支持台2を基台1に対して始発位置より90°旋回させ、その後再び操作ロッド42の自由端を降ろせば、再び操作ロッド42とロック片16との係合が図られ、昇降支持台2は基台1に対し、相対的にロックされた状態を呈する。結果的にこの操作により昇降支持台2におけるラックアーム25に支承されている車輪Wは、車輌Vの車軸に向かった位置から90°ずれて固定されるようになり、車輌Vとの間に作業者Mが入り込むスペースに余裕が生じ、そこでのブレーキ周り等の整備が行われる。
このようにした後、再度車輪Wを車輌Vに取り付けるには再度操作ロッド42の補助操作ロッド42Aを引き上げるようにすれば、操作ロッド42とロック片16におけるロック凹部16aとの係合が解除されて、昇降支持台2の自由な回転が可能となる。その後操作ロッド42を元の位置に向かうように回転させれば、ラックアーム25に支持されていた車輪Wが車輌Vの車軸位置に向かうような姿勢をとる。このような姿勢をとらせた後、操作ロッド42を降下状態に戻せば、再び操作ロッド42の一部がロック片16のロック凹部16aと係合し、昇降支持台2と基台1とがロックされた状態となる。この状態でわずかにホイールドーリーCの位置を例えば操作グリップ35を両手で操作しながら前進させるようにすれば、車輪Wが車輌Vから外された位置、即ち軸芯を合わせた位置に円滑に戻り、車輌Vへの取り付け作業が簡単に行われる。この際、当然ながら基台1と昇降支持台2とはロック状態であるから、昇降支持台2側に設けられている操作グリップ35を両手で握り、支承用架台装置Cの移動操作を行う場合にも、その入力が確実に基台1へ伝わり、安定した移動操作が行われる。因みに仮に基台1と昇降支持台2とがロックされていない状態での移動操作を想定すると、作業者Mが移動しようとする方向性と基台1の方向性の関係が断たれているため、基台1側は作業者Mの意思に関係なく自在に回転してしまい、キャスタが床面の凹みや障害物を避けようとしてもコントロールが効かないし、歩く作業者Mの足元をキャスタが横行して危険でもある。
また、移動を停止した後、作業者Mが昇降支持台2を昇降操作をしようとしても、フットペダル14の位置が操作不可能な方向に向いてしまっている可能性が高く、使用ができない状態になってしまう。
なおこのような車輪Wと車輌VのハウジングHの中心とをずれないようにして作業することは、特にダブルタイヤの車輪Wの場合、それ自体重量が大きいことから、好ましい態様である。
(iii)ダブルタイヤ分離取外し態様の車輪のホイールドーリーへの移載(図8参照)
〔外側の車輪の取り外し〕(図8(a)参照)
この場合はまず、ホイールドーリーCのタイヤガード3の設定位置は、ラックアーム25の長手方向中央とする。この位置はタイヤガード3を摺動自在に支持するガイドレール27で見ると、最も先端側にまでタイヤガード3を寄せた位置である。
この位置で既に述べたようにタイヤガード3を固定し、またタイヤストッパ26は支承作用面S1側から退去した状態としておく。
この状態で既に述べたように車輌Vにおけるダブルタイヤ状の車輪WにホイールドーリーCを接近させ、外側の車輪W1の下方にラックアーム25を潜り込ませるようにする。なおこの作業の場合にも、予めホイールナット等を緩めておくことが好ましい。なおダブルタイヤ状の車輪Wを各別に取外ずすことから以後の説明において必要な場合、外側の車輪をW1と、内側の車輪をW2として説明する。
そしてラックアーム25をフットペダル14の操作で幾分か持ち上げ、外側の車輪W1を完全に支承する状態とする。その後、完全にホイールナット等を外し、外側の車輪W1の固定を解除したならば、車輪W1の上方をホイールドーリーCの側方から作業者Mが手を掛けて、タイヤガード3に車輪W1の上方が当接するように傾けて、これにもたれ掛けさせる。
なおこの前後いずれのタイミングでもよいが、タイヤストッパ26を支承作用面S1側に張り出させて、車輪W1下方がラックアーム25の端部からすべり落ちないようにしておく。
このようにしてラックアーム25に外側の車輪W1を支持させた後には、ホイールドーリーCをハウジングHの軸線上を外さないようにして車輌Vから離れさせる。
〔内側の車輪の取り外し〕(図8(b)(c)参照)
この状態で作業者Mは、先に述べたように回転操作部材4を操作して、基台1の位置はそのままに、昇降支持台2を180°回転させる。即ち補助操作ロッド42を持ち上げ、基台1と昇降支持台2との間を回転可能な状態として、昇降支持台2を180°回転させ、既に外側の車輪W1を支承している側が手前となるようにラックアーム25をいわば反対向きとする。
この状態はラックアーム25で見ると、車輪W未搭載の範囲が、まだ外されていない内側の車輪W2に向いた状態であり、このままラックアーム25を内側の車輪W2の下方に潜り込ませるように、例えば操作グリップ35を両手で掴んでホイールドーリーCを車輌Vに向けて進ませる。
この後は、外側の車輪W1の場合と同様、内側の車輪W2をラックアーム25で支承した上で、タイヤストッパ26を作用させるとともに、車輪W2の上方をタイヤガード3のガイド本体33にもたれかけるようにする。
この状態は図8(c)に示す様に、タイヤガード3のガード本体33を中心に内外の車輪W1、W2が山形に支持されたような状態となっている。
このようにしてラックアーム25に内外の車輪W1、W2が移載された後は、ホイールドーリーCを車輌Vから離すように操作する。
しかしながらこの場合には、互いに側面視山形にタイヤガード3にもたれ掛けられている車輪W1、W2により、タイヤガード3のガード本体33に沿って設けられている操作グリップ35には、作業者Mは手を掛けにくい。このため分離したダブルタイヤの車輪Wを扱う場合には、ラックアーム25の端部に設けられている補助グリップ28を握って、ホイールドーリーCの移動を行う。
〔四輪シングルタイヤ車輌への使用〕
なお、このように二本の車輪Wを、タイヤガード3を挟んで山形に支持する態様から理解できるように、本発明のホイールドーリーCを用いた場合、乗用車や大型トラックの前二軸車輪等、四輪すべてがシングルタイヤの車輪Wを外す場合には、従来四基のホイールドーリーCが必要であったところ、二基のみで済ませることも可能となった。
〔他の実施の形態〕
本発明は以上述べたような実施例を基本となる実施の形態とするが、車輌Vに取り付けられたホイール付きタイヤのローテーション作業など、全体の形態あるいは部分的な形態において更に他の態様が適用し得る。
(1)低床タイプ
先に述べた実施例は、作業者Mが比較的作業し易い立ち姿勢で作業することを前提に、その作業高さに対応した高さにラックアーム25を配設したものである。しかしながら整備対象となる車輌Vを充分にリフトアップできない整備環境に対応させ、ラックアーム25を低位置に配置することもできる。
即ち図9に示すように、短寸のシリンダを適用し、その外筒をポストフレーム12とすることにより、低床タイプのホイールドーリーCが構成できるものであり、他の作動部材は既に述べた実施例と同様の機構を具える。
(2)タイヤガードのスライド機構
既に述べた実施例は、タイヤガード3の下部のガイドスリーブ31を、ガイドレール27に外嵌めしてスライド自在に構成したが、この構成に限定されない。即ち図10に示すラックアーム25自体を直接利用して、これを上下でタイヤガード3の下方に配したコロ37により、掴持するような形態としてもよい。
(3)タイヤガードの手前側待機
更に実際の作業状況を考慮すると、ダブルタイヤ状の車輪Wを分離して取り外す場合は現状では未だ少ない。つまりタイヤガード3をラックアーム25長手方向中央に配置するケースは限定的である。
このため図11に示す実施例は、ガイドレール27をラックアーム25の全長に亘る程度に長く配置し、ここにタイヤガード3のガイドスリーブ31を手前側に付勢するセットスプリング29を設け、常時タイヤガード3がラックアーム25の手前側に待機するように構成したものである。なおこの場合には、中央にタイヤガード3を位置させるため、それより前方にタイヤガード3が移動することを阻止するストッパ29Sを設けることが好ましい。
(4)タイヤガードのロック機構
既に述べたタイヤガード3のロック機構は、ロックボルト36の締め込みによるものであるが、これに替えて図12に示すようないわゆる丸ラックギヤと称される汎用機材を利用してワンタッチのロック操作を実現せさることができる。
即ち図12に示す実施例は、ガイドレール27にラックギヤ272を刻設した丸ラックギヤを適用する。一方、タイヤガード3のガイドスリーブ31にはラッチ片311を回動軸312において支持し、その噛合端311aが常時ラックギヤ272に噛み合う状態に、付勢スプリング311Sにより付勢する構成としたものである。
これにより、ラッチ片311の操作端311eを押して、ラッチ片311とガイドレール27におけるラックギヤ272との係合を解除すれば、タイヤガード3は適宜の位置に移動でき、所望の位置でラッチ片311の押込を解けば、ラッチ片311とラックギヤ272との係合が図られ、タイヤガード3が固定される。
(5)タイヤガードの変形例
タイヤガード3は、先に述べた実施例では立ち上がり状に配設された帯状金属板を適用した適宜高さの定まったものであったが、車輪Wのサイズに応じて適切に対応できるようにすることも可能である。即ち図13に示す実施例は、ガード本体33を入れ子状に構成するものであって、固定ガード本体33aに対し、可調ガード本体33bを外嵌め状に組み合わせ、適宜固定ボルト331によりその高さを設定し固定するものである。
もちろん更に単純に固定ガード本体33aと可調ガード本体33bとは互いに多数の調整ボルト孔を同ピッチで形成しておき、適宜の位置で固定することも可能である。
なおタイヤガード3については、このような高さ調整可能なタイプあるいは一定高さの基本実施例のタイプのものいずれにも適用できるが、左右のガード本体33の剛性を更に向上させる必要がある場合には、下方のみではなく、高さ方向中間位置や、上方位置に連結杆32を増設することも差し支えない。
更に本発明のホイールドーリーCは車輌整備のほか、一般の工場設備の保守点検作業や、搬送支援作業にも用いることができる。
C ホイールドーリー
D ドライブシャフト
H ハウジング
L リフト
S1 支承作用面
S2 支承空間
V 車輌
W 車輪
W1 車輪
W2 車輪
M 作業者

1 基台
11 車輪支持フレーム
11A サービストレー
12 ポストフレーム(シリンダ外筒)
12a ベースブロック
13 転動輪
14 フットペダル
15 リリースペダル
16 ロック片
16a ロック凹部
160 昇降ロック片
161 ロックロッド
162 固定ロック板
2 昇降支持台
21 昇降ロッド
22 ベース板
23 テーブル基板
24 側枠板
25 ラックアーム
251 シャフト収め部
26 タイヤストッパ
261 ストッパブラケット
27 ガイドレール
271 レールブラケット
272 ラックギヤ
28 補助グリップ
29 セットスプリング
29S ストッパ
3 タイヤガード
30 基部部材
31 ガイドスリーブ
311 ラッチ片
311a 噛合端
311e 操作端
311S 付勢スプリング
312 回動軸
32 連結杆
33 ガード本体
33a 固定ガード本体
33b 可調ガード本体
331 固定ボルト
34 パッド
35 操作グリップ
36 ロックボルト
37 コロ
4 回転操作部材
40 ピボットブラケット
41 ピボット軸
42 操作ロッド
42A 補助操作ロッド
45 操作レバー
46 ワイヤ
47 ロックピン

Claims (5)

  1. 移動自在に構成された基台と、
    この基台に昇降自在に支持される昇降支持台とを具え、
    この昇降支持台は、基台に対し平面視で回転自在に設けられ、
    更に昇降支持台には、車輪支承用のラックアームが一対平行に設けられるとともに、
    この一対のラックアームにより形成される支承空間に、立ち上がり状にタイヤガードが設けられ、
    且つ、このタイヤガードはラックアームの長手方向に添って移動自在に設けられ、任意の位置で固定と解除ができることを特徴とする作用形態を多様化できるホイールドーリー。
  2. 前記タイヤガードについては、各ラックアームのほぼ上方に立ち上がり状に一対設けられ、
    各タイヤガードは下端部において連結され、一体として移動できるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の作用形態を多様化できるホイールドーリー。
  3. 前記タイヤガードについては、その下端外側においてラックアーム外側にこれと平行して設けられたガイドレールに案内されて移動することを特徴とする請求項1または2記載の作用形態を多様化できるホイールドーリー。
  4. 前記タイヤガードについては、ラックアームの長手方向に添って移動自在であり、且つラックアームの一方の端部側に常時待機傾向を付与されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の作用形態を多様化できるホイールドーリー。
  5. 前記ラックアームには、ラックアームの支承作用中心側に向けて張り出すことができるタイヤストッパが回動自在に設けられていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の作用形態を多様化できるホイールドーリー。
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