JP2017204595A - セラミックコア、巻線型電子部品及びセラミックコアの製造方法 - Google Patents

セラミックコア、巻線型電子部品及びセラミックコアの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小型でありながら、巻線領域を拡大することのできるセラミックコアを提供する。【解決手段】セラミックコア20は、長さ方向Ldに延在された軸芯部30と、軸芯部30の長さ方向Ldの両端に設けられ、長さ方向Ldと直交する高さ方向Td及び幅方向Wdに向かって軸芯部30の周囲に張り出した一対の鍔部40とを有する。セラミックコア20の長さ方向Ldに沿った長さ寸法Lは、0mm<L≦1.1mmである。鍔部40の高さ方向Tdに沿った高さ寸法Tに対する、軸芯部30の高さ方向Tdに沿った厚み寸法tの比t/Tは、0<t/T≦0.6である。鍔部40の幅方向Wdに沿った幅寸法Wに対する、軸芯部30の幅方向Wdに沿った幅寸法wの比w/Wは、0<w/W≦0.6である。【選択図】図2

Description

本発明は、セラミックコア、巻線型電子部品及びセラミックコアの製造方法に関するものである。
従来の巻線型電子部品(例えば、コイル部品)は、軸芯部とその軸芯部の両端に形成された一対の鍔部とを有するセラミックコアと、軸芯部に巻回された巻線とを有している(例えば、特許文献1参照)。セラミックコアを製造する場合には、まず、図16(a)に示すように、ダイ101に設けられた充填孔102に下パンチ103を挿入し、充填孔102にセラミック粉末110を充填する。続いて、図16(b)に示すように、上パンチ105を充填孔102に侵入させる。次いで、図16(c)に示すように、充填孔102に充填されたセラミック粉末110を下パンチ103と上パンチ105とで加圧して成形体200を成形する。続いて、図16(d)に示すように、成形体200をダイ101から取り出す。その後、成形体200を焼成してセラミックコアを製造する。このとき、下パンチ103と上パンチ105とは、軸芯部に対応する部分と鍔部に対応する部分とが一体に形成されている。
特開2005−317591号公報
ところで、携帯電話機等の電子機器の小型化及び高性能化が進み、そのような電子機器に搭載される巻線型電子部品に対しても小型化及び特性向上(例えば、高インダクタンス)の要求が高まっている。このような要求に対応するために、セラミックコアでは、小型化を図りつつも、巻線を巻回可能な領域(つまり、巻線領域)を拡大することが必要になっている。しかし、上述した製造方法では、上記要求を満たすセラミックコアを製造することは困難であった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、小型でありながら巻線領域を拡大することのできるセラミックコア、コイル部品及びセラミックコアの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するセラミックコアは、長さ方向に延在された軸芯部と、前記軸芯部の前記長さ方向の両端に設けられ、前記長さ方向と直交する高さ方向及び幅方向に向かって前記軸芯部の周囲に張り出した一対の鍔部とを有し、前記長さ方向に沿った寸法Lが、0mm<L≦1.1mmであるセラミックコアであって、前記鍔部の前記高さ方向に沿った寸法Tに対する、前記軸芯部の前記高さ方向に沿った寸法tの比t/Tが、0<t/T≦0.6であり、前記鍔部の前記幅方向に沿った寸法Wに対する、前記軸芯部の前記幅方向に沿った寸法wの比w/Wが、0<w/W≦0.6である。
この構成によれば、長さ寸法Lを、0mm<L≦1.1mmに設定した小型のセラミックコアにおいて、軸芯部と鍔部との高さ方向の段差を大きくできるとともに、軸芯部と鍔部との幅方向の段差を大きくできる。これにより、小型でありながらも、巻線領域を拡大することができるようになる。
上記セラミックコアにおいて、前記各鍔部の前記長さ方向に沿った寸法Dは、0.08〜0.15mmの範囲であることが好ましい。
上記セラミックコアにおいて、前記軸芯部の前記高さ方向の中心は、前記鍔部の前記高さ方向の中心からずれていることが好ましい。
この構成によれば、例えばセラミックコアを巻線型電子部品に適用した場合に、軸芯部をずらした方向とは反対側に位置する鍔部の端面に電極を形成することにより、軸芯部と電極との離間距離を広くすることができる。これにより、電極の形成領域を広く確保することができる。
上記セラミックコアにおいて、前記軸芯部におけるポアの存在割合と前記鍔部におけるポアの存在割合との差が20%以内であることが好ましい。
この構成によれば、軸芯部の成形密度と鍔部の成形密度との差が小さくなる。すなわち、厚みの異なる軸芯部と鍔部とで成形密度の差が小さくなる。これにより、従来の製造方法では成形密度が小さくなりやすい鍔部の強度が低下することを抑制できる。
上記セラミックコアにおいて、前記各鍔部は、前記軸芯部と接続され、他方の前記鍔部と対向する主面を有し、前記鍔部の主面は、前記軸芯部の前記長さ方向の端部と前記主面の前記高さ方向の端部とを接続する帯状の面を有し、前記帯状の面は、前記主面の他の部分の面と平行となるように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、鍔部の主面の一部である帯状の面が、鍔部の主面の他の部分と同一平面となるように、且つ高さ方向に平行に延びるように形成される。すなわち、帯状の面を含む鍔部の主面全面が傾斜面に形成されていない。これにより、帯状の面が傾斜面に形成される場合に比べて、巻線領域を拡大することができる。
上記セラミックコアにおいて、前記軸芯部は、前記長さ方向に直交する断面形状において、楕円状又は円形状に形成された本体部と、前記本体部の前記幅方向の両端部から外方に突出する突出部とを有することが好ましい。
この構成によれば、長さ方向に直交する軸芯部の断面形状が略楕円状又は略円形状となるため、セラミックコアを巻線型電子部品に適用した場合に、軸芯部に巻線を巻回しやすくなる。
上記課題を解決する巻線型電子部品は、上記セラミックコアと、前記鍔部の前記高さ方向の一方の端面に形成された電極と、前記軸芯部に巻回され、端部が前記電極に電気的に接続された巻線と、を有する。
この構成によれば、長さ寸法Lを、0mm<L≦1.1mmに設定した小型のセラミックコアにおいて、軸芯部と鍔部との高さ方向の段差を大きくできるとともに、軸芯部と鍔部との幅方向の段差を大きくできる。これにより、小型でありながらも、巻線領域を拡大することができるようになる。このため、軸芯部に巻回される巻線の巻線数を高めることができる。この結果、例えば巻線型電子部品をコイル部品とした場合に、そのコイル部品のインダクタンス値を高めることができる。
上記課題を解決するセラミックコアの製造方法は、長さ方向に延在された軸芯部と、前記軸芯部の前記長さ方向の両端に設けられた一対の鍔部とを有し、前記長さ方向の寸法Lが、0mm<L≦1.1mmであるセラミックコアの製造方法であって、下パンチと、前記鍔部用の第1上パンチと前記軸芯部用の第2上パンチとに分割された構造を有する上パンチとにより、ダイに充填されたセラミック粉末を加圧して、前記軸芯部と前記鍔部とを有する成形体を成形する成形工程と、前記成形体を焼成する焼成工程と、を有し、前記成形工程において、前記焼成後の前記鍔部の加圧方向に沿った寸法Tに対する、前記焼成後の前記軸芯部の加圧方向に沿った寸法tの比t/Tが、0<t/T≦0.6となるように、前記下パンチと前記第1上パンチと前記第2上パンチとの前記ダイに対する相対的な移動量を個別に制御する。
この製造方法によれば、下パンチと、鍔部用の第1上パンチと、軸芯部用の第2上パンチとの移動量を個別に制御できるため、長さ寸法Lが1.1mm以下と小型になった場合であっても、鍔部と軸芯部との加圧方向における段差を大きく形成することができる。その結果、小型でありながら、巻線領域を拡大することのできるセラミックコアを製造することができる。
上記セラミックコアの製造方法において、前記成形工程において、前記軸芯部の圧縮比R2に対する、前記鍔部の圧縮比R1の比R1/R2が0.9〜1.1の範囲になるように、前記下パンチと前記第1上パンチと前記第2上パンチとの前記ダイに対する相対的な移動量を個別に制御することが好ましい。
この製造方法によれば、鍔部の成形密度と軸芯部の成形密度との差を小さくできる。これにより、成形密度が小さくなりやすい鍔部の強度が低下することを抑制できる。
上記セラミックコアの製造方法において、前記成形工程は、前記下パンチと前記ダイとによって形成された充填空間に前記セラミック粉末を充填する充填工程と、前記充填空間内に前記上パンチを侵入させる工程と、前記充填空間内において、前記上パンチ及び前記下パンチにより前記セラミック粉末を加圧して前記成形体を成形する加圧工程と、前記上パンチ及び前記下パンチを前記ダイに対して相対的に上方に移動させ、前記成形体を前記ダイから脱離させる脱型工程と、前記上パンチを上方に移動させる解放工程と、を有し、前記加圧工程の後であって前記解放工程の前に、前記第2上パンチを前記第1上パンチよりも先に前記成形体から離間させる工程を有することが好ましい。
この構成によれば、成形体を成形した後に、上パンチのうち第2上パンチのみが先に成形体から離間される。これにより、残りの第1上パンチを成形体から離間させる際に、成形体と上パンチ全体との接触面積を減少させることができる。この結果、成形体が第1上パンチに付着したまま第1上パンチと一緒に上方に移動する(吊り上がる)ことを抑制することができる。
上記セラミックコアの製造方法において、前記加圧工程の後であって前記脱型工程の前に、前記成形体から前記上パンチ及び前記下パンチが離間しない範囲で減圧する工程を有することが好ましい。
この構成によれば、成形体がダイ内にあるときに、その成形体に対する加圧力を減圧することができる。これにより、成形体をダイから脱離させる際のスプリングバックの発生を抑制することができる。この結果、成形体が第1上パンチに付着して吊り上がることを抑制することができる。
上記セラミックコアの製造方法において、前記下パンチとして、前記鍔部用の第1下パンチと前記軸芯部用の第2下パンチとに分割された構造を有するものを用い、前記充填工程は、前記第1下パンチを加圧開始位置よりも第1オーバーフィル量だけ下方の位置に配置させるとともに、前記第2下パンチを加圧開始位置よりも第2オーバーフィル量だけ下方の位置に配置させて、前記充填空間内に前記セラミック粉末を充填する工程と、前記第1下パンチ及び前記第2下パンチを前記ダイに対して相対的に上方に移動させて前記加圧開始位置に移送する工程と、を有し、前記第2オーバーフィル量が前記第1オーバーフィル量よりも大きく設定されることが好ましい。
この構成によれば、充填空間内にセラミック粉末を充填する際に、鍔部に対応する充填空間を広げることができる。これにより、鍔部に対応する充填空間にセラミック粉末が入り込みやすくなるため、鍔部に対応する充填空間にセラミック粉末を好適に充填することができ、セラミック粉末の充填量が不足することを好適に抑制できる。この結果、成形体における重量のばらつきを低減することができる。
上記セラミックコアの製造方法において、前記第2オーバーフィル量は、前記第2下パンチの上面が前記第1下パンチの上面と面一になるように、又は前記第1下パンチの上面よりも下方に位置するように、前記第1オーバーフィル量よりも大きく設定されることが好ましい。
この構成によれば、鍔部に対応する充填空間をより広げることができる。このため、鍔部に対応する充填空間へのセラミック粉末の充填量が不足することをより好適に抑制できる。この結果、成形体における重量のばらつきを低減することができる。
本発明のセラミックコア、巻線型電子部品及びセラミックコアの製造方法によれば、小型でありながら、巻線領域を拡大することができるという効果を奏する。
第1実施形態のコイル部品を示す正面図。 第1実施形態のセラミックコアを示す概略斜視図。 第1実施形態のセラミックコアを示す概略断面図。 第1実施形態のコイル部品の製造方法を示すフローチャート。 (a)は、第1実施形態の粉体成形装置を示す概略断面図、(b)は、第1実施形態の粉体成形装置のダイを示す概略平面図。 (a)〜(c)は、第1実施形態のセラミックコアの製造方法を示す概略断面図。 (a),(b)は、第1実施形態のセラミックコアの製造方法を示す概略断面図。 (a)〜(c)は、第1実施形態のセラミックコアの製造方法を示す概略断面図。 (a)〜(c)は、第1実施形態のセラミックコアの製造方法を示す概略断面図。 (a)〜(c)は、参考例のセラミックコアの製造方法を示す概略断面図。 (a)〜(c)は、第2実施形態のセラミックコアの製造方法を示す概略断面図。 第3実施形態のコイル部品を示す正面図。 第3実施形態のセラミックコアを示す正面図。 第4実施形態のセラミックコアを示す断面斜視図。 第4実施形態の粉体成形装置を示す概略斜視図。 (a)〜(d)は、従来のセラミックコアの製造方法を示す概略断面図。
以下、各実施形態について添付図面を参照して説明する。
なお、添付図面は、理解を容易にするために構成要素を拡大して示している場合がある。また、構成要素の寸法比率は、実際のものと、または別の図面中のものと異なる場合がある。また、断面図では、理解を容易にするために、一部の構成要素のハッチングを梨地模様に代えて示している場合がある。
(第1実施形態)
次に、図1に示すように、コイル部品10は、セラミックコア20と、電極50と、巻線(コイル)55とを有している。セラミックコア20は、例えば、フェライトやアルミナ等のセラミック材料から構成されている。
まず、図2に従って、セラミックコア20の構造について説明する。
セラミックコア20は、軸芯部30と、その軸芯部30の両端部に形成された一対の鍔部40とを有している。これら軸芯部30と鍔部40とは一体に形成されている。
ここで、本明細書では、図1〜図3に示すように、一対の鍔部40が並ぶ方向を「長さ方向Ld」と定義し、「長さ方向Ld」に直交する方向のうち図1〜図3の上下方向を「高さ方向(厚み方向)Td」と定義し、「長さ方向Ld」及び「高さ方向Td」のいずれにも直交する方向を「幅方向Wd」と定義する。
軸芯部30は、例えば、長さ方向Ldに延在した直方体状に形成されている。軸芯部30の中心軸は、長さ方向Ldに略平行に延在している。軸芯部30は、高さ方向Tdにおいて相対向する一対の主面31,32と、幅方向において相対向する一対の側面33,34とを有している。
なお、本明細書において、「直方体状」には、角部や稜線部が面取りされた直方体や、角部や稜線部が丸められた直方体が含まれるものとする。また、主面及び側面の一部又は全部に凹凸などが形成されていてもよい。
一対の鍔部40は、軸芯部30の長さ方向Ldの両端部に設けられている。各鍔部40は、長さ方向Ldに薄い直方体状に形成されている。各鍔部40は、高さ方向Td及び幅方向Wdに向かって軸芯部30の周囲に張り出すように形成されている。具体的には、長さ方向Ldから見たときの各鍔部40の平面形状は、軸芯部30に対して高さ方向Td及び幅方向Wdに張り出すように形成されている。
各鍔部40は、長さ方向Ldにおいて相対向する一対の主面41,42と、幅方向Wdにおいて相対向する一対の側面43,44と、高さ方向Tdにおいて相対向する一対の端面45,46とを有している。各鍔部40の主面41は、他方の鍔部40の主面41と相対向して配置されている。
セラミックコア20の長さ方向Ldに沿った長さ寸法Lは、0mmよりも大きく1.1mm以下(つまり、0mm<L≦1.1mm)である。セラミックコア20の長さ寸法Lは、0mm<L≦0.85mmであることが好ましく、0mm<L≦0.65mmであることがより好ましい。セラミックコア20の高さ方向Tdに沿った高さ寸法T(鍔部40の高さ方向Tdに沿った高さ寸法)は、例えば、0.1〜0.6mm程度である。セラミックコア20の幅方向Wdに沿った幅寸法W(鍔部40の幅方向Wdに沿った幅寸法)は、例えば、0.1〜0.6mm程度である。軸芯部30の高さ方向Tdに沿った厚み寸法tは、例えば、0.05〜0.3mm程度である。軸芯部30の幅方向Wdに沿った幅寸法wは、例えば、0.05〜0.3mm程度である。鍔部40の長さ方向Ldに沿った厚み寸法Dは、例えば、0.08〜0.15mm程度である。
ここで、鍔部40の高さ寸法Tに対する軸芯部30の厚み寸法tの比t/Tは、0<t/T≦0.6である。この比t/Tは、好ましくは0.1〜0.6の範囲であり、より好ましくは0.2〜0.5の範囲である。また、鍔部40の幅寸法Wに対する軸芯部30の幅寸法wの比w/Wは、0<w/W≦0.6である。この比w/Wは、好ましくは0.1〜0.6の範囲であり、より好ましくは0.2〜0.5の範囲である。比t/Tを0.6以下とすることにより、軸芯部30と鍔部40との高さ方向の段差を大きくでき、比w/Wを0.6以下とすることにより、軸芯部30と鍔部40との幅方向Wdにおける段差を大きくできる。このため、セラミックコア20では、巻線領域を広く確保することができる。
各鍔部40の主面41は、その全面が、軸芯部30の中心軸が延びる方向(つまり、長さ方向Ld)に対して略垂直に延びるように形成されている。すなわち、各鍔部40の主面41全面は、高さ方向Tdに平行に延びるように形成されている。換言すると、各鍔部40の主面41には、傾斜面が形成されていない。
ここで、セラミックコア20では、軸芯部30の主面31,32と、鍔部40の端面45,46と主面41の一部とがパンチ面(つまり、加圧成形時にパンチと接する面)であり、残りの表面がダイ面(つまり、加圧成形時にダイと接する面)である。詳述すると、主面41のうち、軸芯部30の主面31,32から高さ方向Tdに沿って延びる帯状の面41A,41Bがパンチ面になる。具体的には、面41Aは、軸芯部30の主面31の長さ方向Ldの端部と、端面45と主面41との境界部である稜線部47の一部とを接続する帯状の面である。また、面41Bは、軸芯部30の主面32の長さ方向Ldの端部と、端面46と主面41との境界部である稜線部48の一部とを接続する帯状の面である。そして、このような面41A,41Bが高さ方向Tdに平行に延びるように形成されている。換言すると、面41A,41Bは、主面41の他の部分の面と平行となるように形成されている。
図3に示した面41A,41Bにおける傾斜角度θ1は、5°以下であることが好ましく、3°以下であることがより好ましく、0°であることがさらに好ましい。この傾斜角度θ1は、軸芯部30の中心軸が延びる方向(つまり、長さ方向Ld)に対して垂直に延びる平面(高さ方向Tdと平行な平面)と面41A(面41B)とがなす角度である。寸法Aは、0.1μm以下であることが好ましく、0.05μm以下であることがより好ましい。この寸法Aは、面41A(面41B)において、稜線部47(稜線部48)から主面31(主面32)の長さ方向Ldの端部までの長さ方向Ldに沿った寸法である。ここで、図3は、図2に示した軸芯部30の中心軸に沿って切断した概略断面図である。また、図3では、傾斜角度θ1及び寸法Aを説明するために、面41A,41Bを傾斜させるように誇張して図示している。
軸芯部30及び鍔部40の内部には、ポアP1(気泡)が存在する。ポアP1は、軸芯部30及び鍔部40の成形密度が低くなるほど多くなる。すなわち、ポアP1の存在割合は、軸芯部30及び鍔部40の成形密度に応じて変化する。このため、軸芯部30と鍔部40とで成形密度の差が小さい場合には、軸芯部30におけるポアP1の存在割合と鍔部40におけるポアP1の存在割合との差が小さくなる。なお、本明細書において、「鍔部40におけるポアP1の存在割合」とは、鍔部40における単位面積当たりのポアP1の総面積であり、「軸芯部30におけるポアP1の存在割合」とは、軸芯部30における単位面積当たりのポアP1の総面積である。
ここで、鍔部40におけるポアP1の存在割合と、軸芯部30におけるポアP1の存在割合との差は、好ましくは20%以内であり、より好ましくは15%以内であり、さらに好ましくは10%以内である。鍔部40におけるポアP1の存在割合と、軸芯部30におけるポアP1の存在割合との差を20%以内とすることにより、鍔部40における強度の低下を抑制することができる。
図1に示すように、電極50は、各鍔部40の高さ方向Tdの一方の端面46に設けられている。電極50は、例えば、コイル部品10が回路基板に実装される際に、回路基板の電極と電気的に接続される。電極50は、例えば、ニッケル(Ni)−クロム(Cr)、Ni−銅(Cu)等のNi系合金、銀(Ag)、Cu、錫(Sn)等により構成されている。
巻線55は、軸芯部30に巻回されている。巻線55は、例えば、CuやAg等の導電性材料を主成分とする芯線がポリウレタンやポリエステル等の絶縁材料により被覆された構造を有している。巻線55の直径は、例えば20μm程度である。巻線55の両端部は、電極50にそれぞれ電気的に接続されている。
次に、図1及び図4を参照して、コイル部品10の製造方法について説明する。
まず、セラミック粉末を加圧成形して成形体を形成する(ステップS1)。次に、成形体を焼成炉で所定の温度(約1100℃)で所定時間(例えば、1時間)保持して焼成する(ステップS2)。この焼成により、焼結体が得られる。続いて、焼結体をバレル内に投入して研磨材により研磨する(ステップS3)。このバレル研磨により、焼結体からバリが除去され、焼結体の外表面(特に、角部や稜線部)に曲面状の丸みがもたらされる。以上の製造工程により、図2に示したセラミックコア20が製造される。
続いて、セラミックコア20の鍔部40の端面46に電極50を形成する(ステップS4)。例えば、鍔部40の端面46にAg等からなる導電性ペーストを塗布し、焼付け処理を行って下地金属層を形成した後に、電解めっき法により、下地金属層の上にニッケル(Ni)めっき膜と錫(Sn)めっき膜とを順次形成することにより電極50を形成できる。
次いで、セラミックコア20の軸芯部30に巻線55を巻回した後(ステップS5)、巻線55の端部と電極50とを熱圧着等の公知の手法によって接合する(ステップS6)。以上の製造工程により、コイル部品10を製造することができる。
次に、図5〜図9に従って、ステップS1の成形工程について詳述する。まず、成形工程で使用する粉体成形装置60の構造を説明する。
図5(a)に示すように、粉体成形装置60は、ダイ(ダイス)61と、下パンチ70と、上パンチ80と、フィーダ90とを有している。
ダイ61には、高さ方向Tdに貫通する充填孔62が形成されている。図5(b)に示すように、充填孔62は、高さ方向Tdから見たときに、図1に示したセラミックコア20の形状と略同じH型に形成されている。すなわち、充填孔62は、図1に示した一対の鍔部40に対応する充填部62Aと、軸芯部30に対応する充填部62Bとを有している。このとき、充填孔62では、充填部62Aの幅方向Wdに沿った幅寸法W1に対する、充填部62Bの幅方向Wdに沿った幅寸法w1の比w1/W1が、0<w1/W1≦0.6となるように設定されている。
図5(a)に示すように、下パンチ70は、鍔部用の第1下パンチ71と、軸芯部用の第2下パンチ72とに分割された構造を有している。第1下パンチ71と第2下パンチ72とはそれぞれ異なる駆動源71D,72Dによって駆動(下降又は上昇)される。上パンチ80は、鍔部用の第1上パンチ81と、軸芯部用の第2上パンチ82とに分割された構造を有している。第1上パンチ81と第2上パンチ82とはそれぞれ異なる駆動源81D,82Dによって駆動(下降又は上昇)される。なお、駆動源71D,72D,81D,82Dとしては、例えば、サーボモータを用いることができる。
フィーダ90は、箱状に形成されている。フィーダ90は、ダイ61の上面に、その上面の上を左右方向(長さ方向Ld)に摺動可能に設けられている。
粉体成形装置60は、鍔部用の一対の第1下パンチ71及び第1上パンチ81と、軸芯部用の一対の第2下パンチ72及び第2上パンチ82との複数対の上下パンチを有している。そして、粉体成形装置60では、ダイ61及びパンチ71,72,81,82が各々独立して駆動される。すなわち、粉体成形装置60は、多軸プレス方式(多段プレス方式)の粉体成形装置である。この粉体成形装置60を用いて以下の各工程が実施される。以下では、ダイ61を固定して成形を行うダイ固定方式の動作例を説明する。
まず、図6(a)に示す工程では、充填孔62の上部にフィーダ90を移動させる。
次に、図6(b)に示す工程では、フィーダ90の開口部からセラミック粉末95が供給されるとともに、下パンチ70をダイ61に対して相対的に所定量下降させる。具体的には、第1下パンチ71を加圧開始位置(圧縮開始位置)よりもオーバーフィル量L1だけ下方に移動させ、第2下パンチ72を加圧開始位置よりもオーバーフィル量L2だけ下方に移動させる。これにより、最終的な所望の充填量よりも多量のセラミック粉末95を収容可能な充填空間に、フィーダ90からセラミック粉末95が充填される。なお、オーバーフィル量L1,L2は、例えば0.3mm程度である。
続いて、図6(c)に示す工程では、下パンチ70をダイ61に対して相対的にオーバーフィル量L1,L2だけ上昇させて加圧開始位置に移動させる(オーバーフィル)。これにより、余分なセラミック粉末95がフィーダ90内に押し戻され、充填孔62内にセラミック粉末95が密に充填される。
なお、図6(b)及び図6(c)に示したオーバーフィル工程を省略し、図6(a)に示した状態から第1下パンチ71及び第2下パンチ72を加圧開始位置まで移動させるようにしてもよい。
次に、図7(a)に示す工程では、フィーダ90を図中右方向へ後退させる。この際に、フィーダ90の側壁等によって、充填孔62からはみ出たセラミック粉末95をすり切る。
続いて、図7(b)に示す工程では、上パンチ80を下方に移動させて充填孔62内に侵入させる。このとき、セラミック粉末95の吹き出しを抑制するために、上パンチ80を充填孔62に侵入させる前に、下パンチ70をダイ61に対して相対的に下方に移動させてもよい(アンダーフィル)。
次いで、図8(a)に示す工程では、各パンチ71,72,81,82を加圧開始位置に移送する(移送工程)。続いて、図8(b)に示す工程では、下パンチ70と上パンチ80とダイ61とに囲まれた充填空間に充填されたセラミック粉末95を、下パンチ70と上パンチ80とで加圧して成形体20Aを成形する(加圧工程)。例えば、第1及び第2下パンチ71,72をダイ61に対して相対的に上方に移動させ、第1及び第2上パンチ81,82をダイ61に対して相対的に下方に移動させることで、セラミック粉末95を加圧する。
このとき、粉体成形装置60では、各パンチ71,72,81,82を独立して駆動させることができるため、各パンチ71,72,81,82のダイ61に対する相対的な移動量(移動距離)を個別に制御(設定)することができる。このため、各パンチ71,72,81,82の加圧開始位置を個別に調整することができ、各パンチ71,72,81,82の加圧時における移動距離を個別に調整することができる。これにより、図8(a)に示した加圧開始位置における第1下パンチ71と第1上パンチ81との間の充填部62Aに充填されたセラミック粉末95の充填深さD1を自由に調整できる。また、加圧開始位置における第2下パンチ72と第2上パンチ82との間の充填部62Bに充填されたセラミック粉末95の充填深さD2を自由に調整できる。さらに、図8(b)に示した成形後の鍔部40の加圧方向(図中上下方向)に沿った寸法T1と、成形後の軸芯部30の加圧方向に沿った寸法t1とを自由に調整できる。
本実施形態の移送工程及び加圧工程では、鍔部40の加圧方向に沿った寸法T1に対する、軸芯部30の加圧方向に沿った寸法t1の比t1/T1が、0<t1/T1≦0.6となるように、各パンチ71,72,81,82の移動量が個別に制御される。また、焼成後の鍔部40の高さ寸法Tに対する、焼成後の軸芯部30の厚み寸法tの比t/Tが、0<t/T≦0.6となるように、各パンチ71,72,81,82の移動量が個別に制御される。これにより、軸芯部30と鍔部40との加圧方向の段差を大きくした成形体20Aを成形することができる。
さらに、移送工程及び加圧工程では、鍔部40の圧縮比R1と、軸芯部30の圧縮比R2とが等しくなるように、各パンチ71,72,81,82の移動量が個別に制御される。ここで、成形体20A(軸芯部30及び鍔部40)の圧縮比(成形密度)は、成形前のセラミック粉末95の充填深さ(又は充填量)と、成形後の成形体20Aの厚み(又は、加圧成形時の下パンチ70及び上パンチ80の総移動距離)等によって決まる。本明細書では、成形前のセラミック粉末95の充填深さに対する、成形後の成形体20Aの厚みの比を「圧縮比」と定義する。例えば、鍔部40の圧縮比R1は、充填深さD1(図8(a)参照)に対する、鍔部40の加圧方向に沿った寸法T1の比T1/D1となる。また、軸芯部30の圧縮比R2は、充填深さD2(図8(a)参照)に対する、軸芯部30の加圧方向に沿った寸法t1の比t1/D2となる。これら圧縮比R1,R2は、各パンチ71,72,81,82の移動量を個別に制御することによって、個別に調整することができる。
ここで、軸芯部30の圧縮比R2に対する、鍔部40の圧縮比R1の比R1/R2は、0.9〜1.1の範囲であることが好ましく、0.95〜1.05の範囲であることがより好ましい。比R1/R2を0.9〜1.1とすることにより、加圧方向における厚みが異なる軸芯部30と鍔部40とで成形密度の差を小さくすることができる。
次に、図8(c)に示す工程では、成形体20Aを形成した後に、成形体20Aから下パンチ70及び上パンチ80が離れない範囲で減圧する。具体的には、成形体20Aから下パンチ70及び上パンチ80が離れない範囲で、成形体20Aに対する加圧力を減圧する。この減圧工程は、成形体20Aがダイ61内にあるときに行われる。なお、本工程において、成形体20Aから下パンチ70及び上パンチ80が離間するまで減圧してしまうと、成形体20Aが膨張によって破損するという問題が発生する。
続いて、図9(a)に示す工程では、上パンチ80のうち軸芯部用の第2上パンチ82のみを上方に移動させ、その第2上パンチ82を成形体20Aから離間させる。すなわち、第2上パンチ82を第1上パンチ81よりも先に成形体20Aから離間させる。これにより、第1上パンチ81の下面を鍔部40に接触させた状態、つまり成形体20Aの上方への移動を第1上パンチ81により規制した状態で、第2上パンチ82を上昇させることができる。このため、成形体20Aが第2上パンチ82に付着して吊り上がることを抑制することができる。
次いで、図9(b)に示す工程では、下パンチ70及び上パンチ80をダイ61に対して相対的に上方に移動させ、成形体20Aをダイ61から離脱させる(脱型工程)。
次に、図9(c)に示す工程では、第2下パンチ72を下方に移動させるとともに、第1上パンチ81及び第2上パンチ82を上方に移動させる(解放工程)。これにより、第2下パンチ72が成形体20Aから離間され、第1上パンチ81が成形体20Aから離間される。本工程において、第2下パンチ72を下方に移動させるタイミングと、上パンチ80を上方に移動させるタイミングとは特に限定されない。例えば、第2下パンチ72を下方に移動させるのと同時に、上パンチ80を上方に移動させるようにしてもよい。また、第2下パンチ72を下方に移動させた後に、上パンチ80を上方に移動させるようにしてもよい。また、上パンチ80を上方に移動させた後に、第2下パンチ72を下方に移動させるようにしてもよい。
なお、上述した第2上パンチ82を第1上パンチ81よりも先に成形体20Aから離間させる工程は、加圧工程(図8(b)参照)の後から解放工程(図9(c)参照)の前までの間であればいつ行ってもよい。
その後、フィーダ90を図中左方向へ移動(前進)させて成形体20Aを押し出す。これにより、成形体20Aは外部の収集部に収集される。以上説明した製造工程により、図2に示したセラミックコア20と略同じ形状の成形体20Aを製造することができる。
なお、以上説明した製造工程は、ダイフロート方式であっても同様に実施することができる。ダイフロート方式の場合には、例えば、第1下パンチ71を固定し、ダイ61と第2下パンチ72と上パンチ80とを上下動する。このとき、例えばダイ61を上方に移動させることにより、第1下パンチ71をダイ61に対して相対的に下方に移動させることができる。また、ダイ61を下方に移動させることにより、第1下パンチ71をダイ61に対して相対的に上方に移動させることができる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)図16に示した従来の粉体成形装置100では、下パンチ103及び上パンチ105が共に単軸であるため、軸芯部30と鍔部40とで加圧方向の厚みが異なると、厚い方の鍔部40の圧縮比が軸芯部30の圧縮比よりも小さくなる。この圧縮比の差は、加圧方向における軸芯部30と鍔部40との段差が大きくなるほど大きくなる。したがって、加圧方向における軸芯部30と鍔部40との段差が大きくなると、鍔部40の成形密度が低くなり、鍔部40の強度が低下するという問題が発生する。特に、長さ寸法Lが1.1mm以下であって、比t/Tが0.6以下となるセラミックコアを製造する場合には、鍔部40の強度が著しく低下し、加圧成形時に鍔部40に欠けが発生して成形体を成形できなくなる。このため、従来の粉体成形装置100では、軸芯部30と鍔部40との加圧方向の段差を大きくした成形体を成形することができなかった。
これに対し、本実施形態の製造方法では、鍔部用の第1下パンチ71と軸芯部用の第2下パンチ72とに分割された構造を有する下パンチ70と、鍔部用の第1上パンチ81と軸芯部用の第2上パンチ82とに分割された構造を有する上パンチ80とにより、ダイ61に充填されたセラミック粉末95を加圧して成形体20Aを成形した。そして、パンチ71,72,81,82を個別に駆動し、各パンチ71,72,81,82の移動量を個別に制御した。このため、各パンチ71,72,81,82の加圧開始位置を個別に調整することができ、各パンチ71,72,81,82の加圧時における移動距離を個別に調整することができる。これにより、鍔部40の圧縮比R1と軸芯部30の圧縮比R2とを個別に調整することができる。このため、加圧方向における軸芯部30と鍔部40との段差が大きくなった場合であっても、鍔部40の成形密度が低くなることを抑制でき、鍔部40の強度が低下することを抑制できる。したがって、本実施形態の製造方法によれば、長さ寸法Lが1.1mm以下と小型になる場合であっても、鍔部40と軸芯部30との加圧方向における段差を大きく(つまり、比t/Tを小さく)した成形体を成形することができる。この結果、小型でありながら、巻線領域を拡大することのできるセラミックコア20を製造することができる。
(2)セラミックコア20では、比t/Tを0.6以下に設定し、且つ比w/Wを0.6以下に設定した。これにより、軸芯部30と鍔部40との高さ方向Td及び幅方向Wdにおける段差を大きくできるため、巻線領域を広く確保することができる。
(3)セラミックコア20において巻線領域を拡大できるため、コイル部品10では巻線55の巻線数を高めることができる。これにより、コイル部品10のインダクタンス値を高めることができる。また、巻線55の直径を大きくすることもできる。この場合には、コイル部品10の直流抵抗を低減することができる。
(4)本発明者らの鋭意研究により、図9(a)に示した工程を実施しない場合には、成形体20Aが上パンチ80に付着して吊り上がりやすくなることが明らかにされた。さらに、成形体20Aが上パンチ80に付着して吊り上がった場合には、下パンチ70及び上パンチ80が破損するということも明らかにされた。この点について以下に詳述する。
例えば図10(a)に示すように、加圧成形後に、下パンチ70及び上パンチ80を上方に移動させ、成形体20Aをダイ61から離脱させる。その後、図10(b)に示すように、第1上パンチ81と第2上パンチ82とを同時に上方に移動させると、成形体20Aが上パンチ80に付着して吊り上がりやすい。これは、成形体20Aが小型で軽量であるためと推測される。このように上パンチ80に成形体20Aが付着した状態で、次のワークの加圧(圧縮)工程が実施されると、上パンチ80に付着した成形体20Aが再度圧縮される。このとき、図10(c)に示すように、下パンチ70と上パンチ80との間に配置されたセラミック粉末95の量は所望の充填量の2倍となるため、加圧時に下パンチ70及び上パンチ80に過負荷がかかり、下パンチ70及び上パンチ80が破損するという問題が発生する。この場合には、粉体成形装置60により成形体20Aを連続して成形できなくなる。以上説明した問題は、成形体20Aが小型で軽量になったことに起因して生じた特有の問題である。
これに対し、本実施形態の製造方法では、加圧成形後に、上パンチ80のうち第2上パンチ82のみを先に成形体20Aから離間させるようにした。このため、残りの第1上パンチ81を成形体20Aから離間させる際(図9(c)参照)に、成形体20Aと上パンチ80全体との接触面積が減少する。これにより、成形体20Aが第1上パンチ81に付着して吊り上がることを好適に抑制することができる。この結果、パンチ71,72,81,82の破損を抑制できる。したがって、成形体20Aを連続して成形することができるため、製造効率の面で有利である。
(5)加圧成形後であって、成形体20Aをダイ61から脱離させる前に、成形体20Aから離間しない範囲で下パンチ70及び上パンチ80を減圧するようにした。すなわち、成形体20Aがダイ61内にあるときに下パンチ70及び上パンチ80を減圧するようにした。これにより、成形体20Aをダイ61から脱離させた際のスプリングバックの発生を抑制することができる。この結果、第1上パンチ81を成形体20Aから離間させる際に、成形体20Aが第1上パンチ81に付着して吊り上がることを抑制することができる。
(6)ところで、従来の粉体成形装置100では、図16(d)に示すように、上パンチ105を成形体200から離間させるためには、上パンチ105の軸芯部30に対応する突出部106の側面を傾斜面(テーパ面)に形成する必要がある。例えば、長さ寸法Lが1.1mm以下であって、比t/Tが0.63程度の成形体200を成形する場合には、突出部106の側面(傾斜面)における傾斜角度θ1を10°以上に設定する必要がある。この場合には、突出部106の傾斜面に沿って鍔部40の主面201が形成されるため、鍔部40の主面201に傾斜面が形成され、その傾斜面における傾斜角度θ1が10°以上になる。
これに対し、本実施形態では、鍔部用の第1上パンチ81と軸芯部用の第2上パンチ82とを個別に駆動し、加圧成形後に、上パンチ80のうち第2上パンチ82のみを先に成形体20Aから離間させるようにした。これにより、第1上パンチ81の下面を鍔部40に接触させた状態、つまり成形体20Aの上方への移動を第1上パンチ81により規制した状態で、第2上パンチ82を上昇させることができる。このため、第2上パンチ82の側面に傾斜面を設けることなく、成形体20Aが第2上パンチ82に付着して吊り上がることを抑制することができ、第2上パンチ82を成形体20Aから好適に離間させることができる。したがって、鍔部40の主面41のうち、パンチ面(つまり、加圧成形時に第2上パンチ82と接する面)である帯状の面41Aに傾斜面を形成させずに、その面41Aを型抜き方向(図中上下方向)に略平行に延びるように形成することができる。例えば、面41Aにおける傾斜角度θ1を、上述した成形体200における傾斜角度θ1(例えば、10°)よりも小さくして面41Aを形成することができる。この結果、面41Aが傾斜面に形成されない分だけ巻線領域を広く確保することができる。
(7)鍔部40の圧縮比R1と軸芯部30の圧縮比R2とが等しくなるように、各パンチ71,72,81,82の移動量を個別に制御した。これにより、加圧方向における厚みが異なる軸芯部30と鍔部40とで成形密度の差を小さくすることができる。
(第2実施形態)
以下、図11に従って第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
本実施形態の成形工程では、充填孔62にセラミック粉末95を充填する充填工程において、軸芯部用の第2下パンチ72のオーバーフィル量L2を、鍔部用の第1下パンチ71のオーバーフィル量L1よりも大きくした。この点を以下に詳述する。
まず、図11(a)に示すように、ダイ61の充填孔62の上部にフィーダ90を移動させる。次に、図11(b)に示す工程では、第1下パンチ71を加圧開始位置よりもオーバーフィル量L1だけ下方の位置に配置させ、第2下パンチ72を加圧開始位置よりもオーバーフィル量L2(>L1)だけ下方の位置に配置させるように、パンチ71,72をダイ61に対して相対的に下方に移動させる。例えば図11(b)に示すように、第2下パンチ72の上面が第1下パンチ71の上面と面一になるように、オーバーフィル量L1,L2を設定する。これにより、図6(b)に示した第2下パンチ72の側面と第1下パンチ71の上面と充填孔62の内側面とによって囲まれた狭い空間62C、つまりセラミック粉末95が入り込みにくい空間62Cを無くすことができる。すなわち、図11(b)に示すように、鍔部40に対応する充填空間を広げることができる。したがって、第1下パンチ71の上面と第2下パンチ72の上面と充填孔62の内側面とに囲まれた充填空間全体にセラミック粉末95が入り込みやすくなる。このため、鍔部40に対応する充填部62Aに所望の充填量よりも多量のセラミック粉末95を好適に充填することができる。この結果、充填部62Aに対するセラミック粉末95の充填量が不足することを好適に抑制できる。
なお、オーバーフィル量L1は例えば0.3mm程度とすることができ、第2下パンチ72のオーバーフィル量L2は例えば0.8mm程度とすることができる。また、本工程において、第2下パンチ72の上面が第1下パンチ71の上面よりも下方に位置するように、オーバーフィル量L1,L2を設定してもよい。
次に、図11(c)に示す工程では、第1下パンチ71をダイ61に対して相対的にオーバーフィル量L1分だけ上昇させ、第2下パンチ72をダイ61に対して相対的にオーバーフィル量L2分だけ上昇させる。これにより、第1下パンチ71及び第2下パンチ72を加圧開始位置に移動させる。本工程では、第2下パンチ72の移動距離が、オーバーフィル量L1とオーバーフィル量L2との差の分だけ、第1下パンチ71の移動距離よりも長くなる。
その後、図7(a)〜図9(c)に示した工程を実施することにより、成形体20A(図9(c)参照)を成形する。
図11(b)及び図11(c)に示したオーバーフィルにより、セラミック粉末95を充填孔62に充填する際に充填部62Aの充填不足を低減でき、充填部62A内にセラミック粉末95を密に充填することができる。このため、充填部62Aに対するセラミック粉末95の充填量が所望の充填量よりも少なくなることを抑制できる。これにより、軸芯部30の成形密度と鍔部40の成形密度との差を小さくできる。また、成形体20A(図9(c)参照)の重量のばらつきを低減することができる。この結果、焼成後のセラミックコア20の寸法のばらつきを低減することができる。
(第3実施形態)
以下、図12及び図13に従って第3実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図12に示すように、コイル部品11は、セラミックコア21と、電極50と、巻線55とを有している。
図13に示すように、セラミックコア21の軸芯部30は、鍔部40(セラミックコア21)の高さ方向Tdの中心C1からずれた位置に設けられている。具体的には、軸芯部30の高さ方向Tdの中心C2は、鍔部40の高さ方向Tdの中心C1からずれた位置に設けられている。例えば、軸芯部30は、鍔部40の中心C1よりも端面45側に片寄って設けられている。なお、軸芯部30の中心C2と鍔部40の中心C1とのずれ量Bは、例えば、0.01〜0.025mm程度とすることができる。
図12に示すように、電極50は、鍔部40の端面46に形成されている。すなわち、電極50は、中心C1に対して軸芯部30が片寄った方向(図中上方向)とは反対側に配置された端面46に形成されている。このため、軸芯部30の中心C2と鍔部40の中心C1とが一致する場合に比べて、軸芯部30と電極50との離間距離を広くすることができる。これにより、電極50の形成領域を広く確保できる。また、軸芯部30に巻回された巻線55(コイル)と電極50との離間距離を広くすることができる。このため、軸芯部30に巻回された巻線55と電極50との間でショート不良が発生することを好適に抑制できる。さらに、例えばコイル部品11を回路基板に実装したときに、軸芯部30に巻回された巻線55を、回路基板上の回路パターンから遠ざけることができる。これにより、コイル部品11の巻線55によって上記回路パターンに渦電流が生じにくくなる。この結果、渦電流損の増加を抑制することができ、Q値の低下を抑制することができる。
以上説明したコイル部品11は、例えば、第1実施形態の製造方法、又は第2実施形態の製造方法と略同様の製造方法により製造することができる。例えば図8(b)に示した工程、つまりセラミック粉末95を加圧成形する工程において、第2下パンチ72の移動距離と第2上パンチ82の移動距離を変更することにより、図13に示したセラミックコア20と略同じ形状の成形体を製造することができる。すなわち、第1及び第2実施形態の製造方法では、第2下パンチ72の移動距離と第2上パンチ82の移動距離を変更するのみで、軸芯部30の高さ方向Tdの位置を自由に調整することができる。
(第4実施形態)
以下、図14及び図15に従って第4実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図14に示すように、セラミックコア22の軸芯部30は、その軸芯部30の中心軸(長さ方向Ld)と直交する断面形状が略楕円状に形成されている。具体的には、軸芯部30は、軸芯部30の中心軸と直交する断面形状において、略楕円状の本体部35と、本体部35の幅方向Wdの両端部から外方に突出する略矩形状の突出部36とを有している。突出部36は、製造工程におけるパンチの破損を防止するために設けられている。
本実施形態のセラミックコア22では、長さ方向Ldに直交する軸芯部30の断面が略楕円状に形成されているため、その軸芯部30に巻線55(図1参照)を巻回しやすく、巻線55を巻回したときに巻線55の断線を抑制することができる。
ここで、鍔部40の高さ寸法Tに対する、軸芯部30の高さ方向Tdに沿った最大寸法tの比t/Tは、上記各実施形態と同様に、0<t/T≦0.6である。また、鍔部40の幅寸法Wに対する、軸芯部30の幅方向Wdに沿った最大寸法wは、上記各実施形態と同様に、0<w/W≦0.6である。
以上説明したセラミックコア22は、例えば、図15に示した下パンチ70及び上パンチ80を用いて製造することができる。下パンチ70は、鍔部用の第1下パンチ71と、軸芯部用の第2下パンチ72Aとを有する分割パンチである。第2下パンチ72Aの上面には、軸芯部30の本体部35に対応する凹円柱面を内面とする溝73が形成されている。上パンチ80は、鍔部用の第1上パンチ81と、軸芯部用の第2上パンチ82Aとを有する分割パンチである。第2上パンチ82Aの下面には、軸芯部30の本体部35に対応する凹円柱面を内面とする溝83が形成されている。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記第4実施形態では、長さ方向Ldに直交する本体部35の断面形状を楕円状に形成したが、例えば、長さ方向Ldに直交する本体部35の断面形状を円形状に形成してもよい。
・上記第4実施形態では、軸芯部30に対応する上下パンチを一対の第2下パンチ72A及び第2上パンチ82Aに具体化した。これに限らず、第2下パンチ72A及び第2上パンチ82Aを、例えば、本体部35に対応する部分と、突出部36に対応する部分とで分割したパンチとしてもよい。
・上記各実施形態では、長さ方向Ldから見た鍔部40の平面形状を四角形状に形成した。これに限らず、例えば、長さ方向Ldから見た鍔部40の平面形状を四角形以外の多角形状に形成してもよい。
・上記各実施形態の鍔部40において、電極50の形成される端面46の稜線部48を面取りされた形状に変更してもよい。これにより、電極50に巻線55の端部を熱圧着等により接合する際に、巻線55が断線することを抑制することができる。
・上記各実施形態では、セラミックコア20〜22を備えたコイル部品10,11に具体化したが、コイル部品以外の巻線型電子部品(例えば、アンテナ)に具体化してもよい。
・上記各実施形態の電極50の形成位置を適宜変更してもよい。例えば、鍔部40の側面43,44(ダイ面)に電極50を形成してもよい。
・上記第2実施形態以外の各実施形態において、下パンチ70を、従来の下パンチ103と同様に、単軸の成形軸(パンチ)としてもよい。この場合であっても、上記第1実施形態の(1)〜(7)の効果と同様の効果を奏することができる。
・上記各実施形態並びに各変形例は適宜組み合わせてもよい。
[実施例]
次に、実施例及び比較例を挙げて上記各実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1〜10)
上記第1実施形態の製造方法によりセラミックコア20を作製した。原料粉末であるセラミック粉末95は以下のように作製した。まず、Ni−Zn−Cuフェライト原料を準備し、有機バインダー、分散剤及び純水を添加してスラリーを作製した。次に、作製したスラリーを噴霧乾燥機で乾燥・造粒した後に、目開き0.18mmの篩を通過させて、平均粒径D50が50μmとなるように調整してセラミック粉末95を作製した。
図5(b)に示した充填部62Aの幅寸法W1に対する充填部62Bの幅寸法w1の比w1/W1を0.5に設定し、図6(b)及び図6(c)に示した工程におけるオーバーフィル量L1,L2を0.3mmに設定した。さらに、セラミックコア20の長さ寸法L、幅寸法W及び高さ寸法Tと、鍔部40の厚み寸法Dと、軸芯部30の幅寸法w及び厚み寸法tとの目標値(設計値)を変更することにより、比t/Tを0.6以下に設定した10種類(実施例1〜10)のセラミックコア20を作製した。このとき、長さ寸法Lの目標値を0.85mm以下に設定し、鍔部40の厚み寸法Dの目標値を0.15mm以下に設定した。
(実施例11)
上記第2実施形態の製造方法によりセラミックコア20を作製した。第1下パンチ71のオーバーフィル量L1を0.3mmに設定し、第2下パンチ72のオーバーフィル量L2を0.8mmに設定した。セラミックコア20の各種寸法の目標値は実施例5と同じ値に設定した。その他の製造方法及び製造条件は実施例1〜10と同じである。
(実施例12)
上記第1実施形態の製造方法により、上記第3実施形態のセラミックコア21を作製した。充填孔62に充填されたセラミック粉末95を加圧成形する際に、鍔部40の中心C1と軸芯部30の中心C2とのずれ量Bが0.025mmとなるように、第2下パンチ72と第2上パンチ82との移動距離を調整した。セラミックコア20の各種寸法の目標値は実施例5と同じ値に設定した。その他の製造方法及び製造条件は実施例1〜10と同じである。
(比較例1)
図16に示した従来の粉体成形装置100を用いて、比t/Tを0.63に設定し、比w/Wを0.5に設定したセラミックコアを以下の方法により作製した。
まず、図16(a)〜図16(d)に示した工程により成形体を作製した。このとき、実施例1〜12のセラミック粉末95と同じセラミック粉末を使用し、充填孔102の形状も実施例1〜12と同じ形状とした。次に、実施例1〜12と同様の条件により、焼成及びバレル研磨を実施して比較例1の試料(セラミックコア)を作製した。
(比較例2)
従来の粉体成形装置100を用いて、比t/Tを0.59に設定したセラミックコアを作製した。なお、セラミックコアの各種寸法の目標値は実施例5と同じ値に設定した。その他の製造方法及び製造条件は比較例1と同じである。
(測定条件)
以上の条件により実施例1〜12及び比較例1,2のそれぞれの試料(セラミックコア)の各種寸法を測定した。具体的には、各実施例1〜12及び各比較例1,2では、作製した試料から10個の試料を抜き取り、デジタルマイクロスコープVHX−5000(キーエンス社製)で長さ寸法L、幅寸法W、高さ寸法T、厚み寸法D、厚み寸法t、幅寸法w及びずれ量Bをそれぞれ測定した。そして、測定した各種寸法について10個の試料の平均値を求めた。その結果を表1に示した。
なお、表1の「比t/T」は、測定した高さ寸法Tの平均値と厚み寸法tの平均値とから求めた値であり、「比w/W」は測定した幅寸法Wの平均値と幅寸法wの平均値とから求めた値である。また、表1の「成形可否」は、上述した条件で所望の成形体を成形できたか否かを示している。なお、「成形不可」であった比較例2の寸法は、目標値(設計値)であり、実際に測定した寸法ではない。
表1から明らかなように、比t/Tを0.6以下の0.59に設定した比較例2の試料は、従来の粉体成形装置100を用いた単軸プレス方式では作製することができなかった。具体的には、比較例2では、鍔部40の圧縮比が著しく小さくなり(具体的には、セラミック粉末の顆粒が潰れていない状態になり)、焼成前の成形体の段階で鍔部40に欠けが発生し、成形体を成形できなかった。これは、鍔部40の圧縮比が小さいために、鍔部40の強度が低くなったことに起因しているものと考えられる。
一方、比t/Tを0.6よりも大きい0.63に設定した比較例1の試料は、従来の粉体成形装置100を用いた単軸プレス方式であっても作製することができた。これら比較例1,2の結果から明らかなように、単軸プレス方式の成形方法では、比t/Tが0.6以下となると成形体を成形できなくなる。
これに対し、図5(a)に示した粉体成形装置60を用いた多軸プレス方式の成形方法によれば、長さ寸法Lが1.1mm以下であって、比t/Tが0.6以下となった場合であっても、所望の寸法のセラミックコアを作製することができた(実施例1〜12)。具体的には、長さ寸法Lが0.85mmであり、比w/Wが0.5である場合に、比t/Tを0.59(実施例1)としたセラミックコアを作製することができた。長さ寸法Lが0.79mmであり、比w/Wが0.5である場合に、比t/Tを0.59(実施例2)、0.42(実施例3)としたセラミックコアを作製することができた。長さ寸法Lが0.6mmであり、比w/Wが0.5である場合に、比t/Tを0.59(実施例4)としたセラミックコアを作製することができた。長さ寸法Lが0.51mmであり、比w/Wが0.5である場合に、比t/Tを0.59(実施例5,11,12)、0.47(実施例6)、0.42(実施例7)、0.21(実施例8)、0.11(実施例9)としたセラミックコアを作製することができた。なお、実施例12のセラミックコアについては、ずれ量Bを目標値の0.025mmとして作製することができた。
次に、軸芯部30の成形密度と鍔部40の成形密度との均一性について以下の方法で評価を行った。ここでは、比較例1の試料と、実施例1〜12の中で比較例1と最も近い寸法を有する実施例5の試料とを評価対象とした。
まず、イオンミリング装置IM4000(日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて、評価対象の試料を研磨し、軸芯部30の略中央部の断面と鍔部40の略中央部の断面とをそれぞれ露出させた。続いて、走査型電子顕微鏡(JEOL社製JSM−6390A)を用いて、上記露出させた軸芯部30及び鍔部40の断面を倍率3000倍で各々18ヶ所(一視野当たり30×40μmの範囲)撮影した。次いで、画像解析式粒度分布測定ソフトウェアMac−View(株式会社マウンテック社製)を使用して、撮影した画像からポアP1の数とポアP1の総面積を測定した。この測定結果から、軸芯部30のポアP1の総数に対する、鍔部40のポアP1の総数の比を求めた。また、上記測定結果から、軸芯部30のポアP1の総面積に対する、鍔部40のポアP1の総面積の比を求めた。その結果を表2に示した。なお、上記測定結果におけるポアP1の総面積は、所定面積当たりのポアP1の存在割合を示している。
表2の結果から明らかなように、単軸プレス方式により成形された試料(比較例1)では、鍔部40の成形密度が小さくなるため、鍔部40のポア数は軸芯部30に対して30%も大きく、鍔部40のポアP1の総面積は軸芯部30に対して約80%も大きくなった。
これに対し、多段プレス方式により成形された試料(実施例5)では、鍔部40のポア数は軸芯部30のポア数と略同じであり、鍔部40のポアP1の総面積は軸芯部30に対して17%しか差がなかった。この結果から、多段プレス方式によりセラミックコアを作製することにより、厚みの異なる軸芯部30と鍔部40とで成形密度の差を小さくできることを確認できた。
次に、成形体20Aの重量のばらつきについて以下の方法で評価を行った。ここでは、上記第2実施形態の製造方法により作製された実施例11の試料と、上記第1実施形態の製造方法により作製され、実施例11と略同じ寸法を有する実施例5の試料とを評価対象とした。
実施例5と実施例11の試料(ここでは、焼成前の成形体20A)を多数作製し、その中から無作為に10個ずつ試料を抜き取り、それら10個の試料の重量を測定した。この測定結果から、平均値と最大値と最小値とばらつき範囲(最大値と最小値の差)とを求めた。その結果を表3に示した。
表3の結果から明らかなように、オーバーフィル量L1,L2を共に0.3mmに設定した試料(実施例5)では、成形体20Aの重量のばらつき範囲が0.018gであった。
これに対し、オーバーフィル量L1を0.3mm、オーバーフィル量L2を0.8mmに設定した試料(実施例11)では、成形体20Aの重量のばらつき範囲が0.004gと実施例5の試料よりも小さくなった。この結果から、オーバーフィル量L2をオーバーフィル量L1よりも大きく設定し、鍔部40の充填空間を広げることにより、成形体20Aの重量のばらつきを低減できることを確認できた。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、セラミックコアの製造に用いられる原料粉末の種類、製造時の成形工程や、その後の焼成工程における具体的な条件、巻線の具体的な構造などに関し、種々の応用、変形を加えることが可能である。
10,11…コイル部品、20〜22…セラミックコア、20A…成形体、30…軸芯部、35…本体部、36…突出部、40…鍔部、41…主面、41A,41B…面、46…端面、50…電極、55…巻線、60…粉体成形装置、61…ダイ、62…充填孔、70…下パンチ、71…第1下パンチ、72,72A…第2下パンチ、80…上パンチ、81…第1上パンチ、82,82A…第2上パンチ、95…セラミック粉末、P1…ポア。

Claims (13)

  1. 長さ方向に延在された軸芯部と、前記軸芯部の前記長さ方向の両端に設けられ、前記長さ方向と直交する高さ方向及び幅方向に向かって前記軸芯部の周囲に張り出した一対の鍔部とを有し、前記長さ方向に沿った寸法Lが、0mm<L≦1.1mmであるセラミックコアであって、
    前記鍔部の前記高さ方向に沿った寸法Tに対する、前記軸芯部の前記高さ方向に沿った寸法tの比t/Tが、0<t/T≦0.6であり、
    前記鍔部の前記幅方向に沿った寸法Wに対する、前記軸芯部の前記幅方向に沿った寸法wの比w/Wが、0<w/W≦0.6であることを特徴とするセラミックコア。
  2. 前記各鍔部の前記長さ方向に沿った寸法Dは、0.08〜0.15mmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックコア。
  3. 前記軸芯部の前記高さ方向の中心は、前記鍔部の前記高さ方向の中心からずれていることを特徴とする請求項1又は2に記載のセラミックコア。
  4. 前記軸芯部におけるポアの存在割合と前記鍔部におけるポアの存在割合との差が20%以内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のセラミックコア。
  5. 前記各鍔部は、前記軸芯部と接続され、他方の前記鍔部と対向する主面を有し、
    前記主面は、前記軸芯部の前記長さ方向の端部と前記主面の前記高さ方向の端部の一部とを接続する帯状の面を有し、
    前記帯状の面は、前記主面の他の部分の面と平行となるように形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のセラミックコア。
  6. 前記軸芯部は、前記長さ方向に直交する断面形状において、楕円状又は円形状に形成された本体部と、前記本体部の前記幅方向の両端部から外方に突出する突出部とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のセラミックコア。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のセラミックコアと、
    前記鍔部の前記高さ方向の一方の端面に形成された電極と、
    前記軸芯部に巻回され、端部が前記電極に電気的に接続された巻線と、
    を有することを特徴とする巻線型電子部品。
  8. 長さ方向に延在された軸芯部と、前記軸芯部の前記長さ方向の両端に設けられた一対の鍔部とを有し、前記長さ方向の寸法Lが、0mm<L≦1.1mmであるセラミックコアの製造方法であって、
    下パンチと、前記鍔部用の第1上パンチと前記軸芯部用の第2上パンチとに分割された構造を有する上パンチとにより、ダイに充填されたセラミック粉末を加圧して、前記軸芯部と前記鍔部とを有する成形体を成形する成形工程と、
    前記成形体を焼成する焼成工程と、を有し、
    前記成形工程において、前記焼成後の前記鍔部の加圧方向に沿った寸法Tに対する、前記焼成後の前記軸芯部の加圧方向に沿った寸法tの比t/Tが、0<t/T≦0.6となるように、前記下パンチと前記第1上パンチと前記第2上パンチとの前記ダイに対する相対的な移動量を個別に制御することを特徴とするセラミックコアの製造方法。
  9. 前記成形工程において、前記軸芯部の圧縮比R2に対する、前記鍔部の圧縮比R1の比R1/R2が0.9〜1.1の範囲になるように、前記下パンチと前記第1上パンチと前記第2上パンチとの前記ダイに対する相対的な移動量を個別に制御することを特徴とする請求項8に記載のセラミックコアの製造方法。
  10. 前記成形工程は、
    前記下パンチと前記ダイとによって形成された充填空間に前記セラミック粉末を充填する充填工程と、
    前記充填空間内に前記上パンチを侵入させる工程と、
    前記充填空間内において、前記上パンチ及び前記下パンチにより前記セラミック粉末を加圧して前記成形体を成形する加圧工程と、
    前記上パンチ及び前記下パンチを前記ダイに対して相対的に上方に移動させ、前記成形体を前記ダイから脱離させる脱型工程と、
    前記上パンチを上方に移動させる解放工程と、を有し、
    前記加圧工程の後であって前記解放工程の前に、前記第2上パンチを前記第1上パンチよりも先に前記成形体から離間させる工程を有することを特徴とする請求項8又は9に記載のセラミックコアの製造方法。
  11. 前記加圧工程の後であって前記脱型工程の前に、前記成形体から前記上パンチ及び前記下パンチが離間しない範囲で減圧する工程を有することを特徴とする請求項10に記載のセラミックコアの製造方法。
  12. 前記下パンチとして、前記鍔部用の第1下パンチと前記軸芯部用の第2下パンチとに分割された構造を有するものを用い、
    前記充填工程は、
    前記第1下パンチを加圧開始位置よりも第1オーバーフィル量だけ下方の位置に配置させるとともに、前記第2下パンチを加圧開始位置よりも第2オーバーフィル量だけ下方の位置に配置させて、前記充填空間内に前記セラミック粉末を充填する工程と、
    前記第1下パンチ及び前記第2下パンチを前記ダイに対して相対的に上方に移動させて前記加圧開始位置に移送する工程と、を有し、
    前記第2オーバーフィル量が前記第1オーバーフィル量よりも大きく設定されることを特徴とする請求項10又は11に記載のセラミックコアの製造方法。
  13. 前記第2オーバーフィル量は、前記第2下パンチの上面が前記第1下パンチの上面と面一になるように、又は前記第1下パンチの上面よりも下方に位置するように、前記第1オーバーフィル量よりも大きく設定されることを特徴とする請求項12に記載のセラミックコアの製造方法。
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