JP2017204362A - 通電加熱パネル、及び乗物 - Google Patents

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博俊 末次
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Abstract

【課題】反対側の視認性にすぐれた通電加熱パネルを提供する
【解決手段】透明な第一のパネル(11)と、第一のパネルに対して間隔を有して配置される透明な第二のパネル(15)と、第一のパネルと第二のパネルとの間隔に配置された加熱電極装置(20)と、第二のパネルと加熱電極装置との間に配置された接着剤層であるパネル用接着剤層(14)と、を備え、加熱電極装置は、基材層(21)と、基材層のうちパネル用接着剤層側に積層された接着剤層である発熱導体用接着剤層(22)と、基材層に発熱導体用接着剤層を介して接着された発熱導体(24)と、を備え、パネル用接着剤層と発熱導体用接着剤層とは少なくとも一部で直接接触して積層されており、パネル用接着剤層の屈折率と発熱導体用接着剤層との屈折率差が0以上0.1未満である。
【選択図】図2

Description

本発明は、通電することでジュール熱(Joule heat)により発熱する発熱導体を備える通電加熱パネル、及びこれを用いた乗物に関する。
従来、特許文献1〜特許文献3に記載のように、自動車、鉄道、航空機、及び船舶等の乗り物のガラス窓、並びに、建物のガラス窓に対して、通電することにより加熱し、ガラス窓の凍結や曇りを解消する通電加熱パネルの技術がある。このような通電加熱パネルは、2枚のガラス板の間に加熱電極装置を具備して構成されている。そして当該加熱電極装置は、離隔して配置された一対のバスバー電極、及び、この一対のバスバー電極間を渡すように配置された発熱導体を有しており、一対のバスバー電極に電源を接続することで発熱導体に通電可能とされ、発熱導体を発熱させてガラス窓を加熱できるように構成されている。
特開平8−72674号公報 特開平9−207718号公報 特開2013−56811号公報
このような通電加熱パネルは、ガラス窓に具備されているので、その基本的機能として、通電加熱パネルを通して反対側の視認性が高くなければならない。ところが、これまでは許容範囲ではあるものの、若干白っぽくなったりする場合があり、今後においてこれが許容範囲であるとは限らず、さらに視認性の向上を図る必要がある。
そこで本発明は、反対側の視認性にすぐれた通電加熱パネルを提供することを課題とする。また、この通電加熱パネルを備える乗物を提供する。
以下本発明について説明する。ここでは理解容易のため図面の参照符号を付記するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の1つの態様は、透明な第一のパネル(11)と、第一のパネルに対して間隔を有して配置される透明な第二のパネル(15)と、第一のパネルと第二のパネルとの間隔に配置された加熱電極装置(20)と、第二のパネルと加熱電極装置との間に配置された接着剤層であるパネル用接着剤層(14)と、を備え、加熱電極装置は、基材層(21)と、基材層のうちパネル用接着剤層側に積層された接着剤層である発熱導体用接着剤層(22)と、基材層に発熱導体用接着剤層を介して接着された発熱導体(24)と、を備え、パネル用接着剤層と発熱導体用接着剤層とは少なくとも一部で直接接触して積層されており、パネル用接着剤層の屈折率と発熱導体用接着剤層との屈折率差が0以上0.1未満である、通電加熱パネル(10)である。
ここで、パネル用接着剤層(14)が、ポリビニルブチラール樹脂によりなるものとしてもよい。
そして、上記通電加熱パネルが窓に用いられている乗物を提供することもできる。
本発明によれば、通電加熱パネルを通して反対側の視認性が優れたものとなる。
通電加熱パネル10を説明する平面図である。 通電加熱パネル10の層構成を説明する断面図である。 発熱導体24の1つの例である。 加熱電極装置20を説明する斜視図である。 図5(a)は発熱導体24’を説明する図、図5(b)は発熱導体24”を説明する図である。 発熱導体24の断面形態について説明する図である。 図7(a)〜図7(d)は、通電加熱パネル10の作製方法を説明する図である。
以下本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら形態に限定されるものではない。なお、図面に表れる各部材は理解し易さの観点から大きさや形状を誇張、変形して表すことがある。
図1は1つの形態を説明する図で、通電加熱パネル10を平面視した概念図である。図2は図1に示したII−II線による断面図である。図3には図1にIIIで示した部位の拡大図で、発熱導体24の1つの例である発熱導体24の拡大図を示した。
このような通電加熱パネル10は例えば自動車のフロントガラスとして自動車に備えられる。その他、いわゆるガラス窓或いはガラス扉等の透明な開口部を有するところに透明開口部材(所謂窓材)として用いることができ、これには例えば上記自動車をはじめ、鉄道車輛、航空機、及び船舶、宇宙船等の乗り物の窓、扉等の開口部、並びに、各種建物の窓、扉等の開口部を挙げることができる。又、交通信号機、電子看板乃至電子広告の窓材(表面保護板)、自動車の前照燈等の各種乗物の外部に備える照明裝置の窓材(表面保護板)等にも用いることができる。
図1〜図3よりわかるように、通電加熱パネル10は全体として板状であり、複数の層が厚さ方向(図1、図2に示したZ軸方向)に積層してなる。より具体的には、本形態の通電加熱パネル10は、図2の断面図に示す如く第一パネル11、パネル用接着剤層12、加熱電極装置20、パネル用接着剤層14、第二パネル15を有して構成されている。以下、それぞれについて説明する。
第一パネル11、及び第二パネル15は、透光性を有する、即ち透明な板状の部材であり、一方の面同士が向かい合うような姿勢で板面間に間隔を有して略平行に配置されている。いわゆる二重パネル構造である。尚、此処で板面とは、第一パネル11及び第二パネル15の表面のうちXY平面に平行な対向する2平面になる。この第一パネル11と第二パネル15との間に、加熱電極装置20の一部が配置され、パネル用接着剤層12、14により一体化されている。
第一パネル11及び第二パネル15は板ガラスにより構成することができる。これには、当該通電加熱パネル10が適用される設備(例えば乗り物や建物)が通常に有する窓に用いられる板ガラスと同じものを用いることができる。例えばソーダライム硝子(青板硝子)、硼珪酸硝子(白板硝子)、石英硝子、ソーダ硝子、カリ硝子等から成る普通板ガラス、フロート板ガラス、強化板ガラス、部分板ガラス等が挙げられる。また、必要に応じて3次元的に曲面状に湾曲部を有するものであってもよい。このようなガラスの屈折率は通常1.4〜1.8である。特に各種乗り物や建物に用いられる上記ガラスは概ね屈折率が1.52前後のものが多い。
ただし必ずしもガラス板である必要はなく、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂から成る樹脂板であってもよい。ただし、耐候性、耐熱性、透明性等の観点から板ガラスであることが好ましい。
これら第一パネル11及び第二パネル15の厚さは特に限定されることはないが、1.5mm以上5mm以下であることが一般的である。
パネル用接着剤層12は第一パネル11のうち第二パネル15側となる面に積層された接着剤からなる層であり、基材層21と第一パネル11とを接着する。接着剤としては特に限定されることはないが、接着性、耐候性、耐熱性透明性等の観点からポリビニルブチラール樹脂(PVB)を用いることができる。PVBを用いた場合にはその屈折率は1.48前後となる。
パネル用接着剤層12の厚さは特に限定されることはないが、0.2mm以上1.0mm以下であることが一般的である。
パネル用接着剤層12の中には、必要に応じて、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物等の紫外線吸收剤、赤外線吸收剤、帯電防止剤等の各種添加剤を添加することができる。
加熱電極装置20は、通電することによって発熱し、通電加熱パネル10を加熱するよう構成されている。図4には加熱電極装置20の一部を斜視図で表している。
図1〜図4よりわかるように本形態では加熱電極装置20は、基材層21、発熱導体用接着剤層22、バスバー電極23、発熱導体24、及び電源接続配線25を有している。
基材層21は、加熱電極装置20の、特にバスバー電極23及び発熱導体24がその一方の面上に配置されて、該バスバー電極23及び発熱導体24の基材として機能する層である。基材層21は透明な板状の部材であり、樹脂により形成されている。基材層21を形成する樹脂としては可視光線波長帯域の波長(380nm〜780nm)を透過するものであれば如何なる樹脂でも良いが、好ましくは熱可塑性樹脂を用いることができる。この熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナレフタレート、アモルファスポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、環状ポリオレフィン等のポリオレフィン樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、トリアセチルセルロース(三酢酸セルロース)等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、等を挙げることが出来る。その中でもPETが、エッチング耐性、耐候性、耐光性に優れていることから好ましい。PETはその屈折率が1.58前後である。
基材層21の厚さとしては、20μm以上300μm以下が一般的である。
発熱導体用接着剤層22は、基材層21と発熱導体24との間に配置され、両者の密着性を向上させる機能を有する接着剤層である。ここに用いられる接着剤は、ドライラミネート方式の貼り合せ方法に用いられるものが好ましい。ドライラミネートとは、溶剤で溶解した液状の接着剤を、互に貼り合せるべき2層の基材に対して其の貼り合せ面の少なくとも一方に塗布し、該接着剤の塗布層を乾燥後に、該接着剤層を間に介して積層した両層を1対の加熱ロールに挾持して加圧して貼り合わせる貼り合せ方法である。斯かる貼り合せ方法で用いられる接着劑の材料としては、特に限定されることはなく公知のものを用いることができるが、例えば、熱硬化型樹脂が代表的である。具体的には、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール等のポリオールから選ばれた1種以上を主剤とし、これにトリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネート化合物の多量体又は附加体から選ばれた1種以上を硬化剤とする2液硬化型ウレタン樹脂、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの共重合体等のプレポリマーから選ばれた1種以上を主剤とし、ポリアミン、又は酸無水物等を硬化剤とする2液硬化型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステルポリオールを主剤とする2液硬化型ポリエステル系ウレタン、ポリカーボネートポリオールを主剤とする2液硬化型ポリカーボネート系ウレタン等を好適に用いることができる。
ただし、発熱導体用接着剤層22の屈折率は、パネル用接着剤層14の屈折率に対してその屈折率差が0以上0.1未満とされている。
発熱導体用接着剤層22をパネル用接着剤層14との関係でこのような屈折率差とすることにより、通電加熱パネル10に生じるヘイズのうち、発熱導体用接着剤層22とパネル用接着剤層14との屈折率差の為に両接着剤層界面に於ける反射又は屈折に起因するヘイズの成分を極小化出來、其の為通電加熱パネル10全体のヘイズを小さくし、透明性を高めることができる。其の為、通電加熱パネル10を通して反対側の視認性を向上させることが可能となる。より具体的にはヘイズを1.0より低くすることで、反対側の視認性を向上させることが可能となる。
本形態でバスバー電極23は、第一バスバー電極23a及び第二バスバー電極23bから形成されている。第一バスバー電極23a、第二バスバー電極23bはそれぞれ一方向(図1においてはX軸方向)に延びる帯状であり、第一バスバー電極23aと第二バスバー電極23bとは間隔を有して同じ方向に延びる(略平行となる)ように配置されている。
このような第一バスバー電極23a及び第二バスバー電極23bは公知の形態を適用することができ、帯状である当該電極の幅は3mm以上15mm以下が一般的である。
発熱導体24は、第一バスバー電極23aと第二バスバー電極23bとを渡すように両バスバー電極23a、23bと交差する方向(図1においてはY軸方向)に延在して配置される。そして、第一バスバー電極23aと第二バスバー電極23bとが当該発熱導体24により電気的に接続されている。この発熱導体24が通電により発熱する。
本形態ではこのような発熱導体24が、第一バスバー電極23a及び第二バスバー電極23bの長手方向(図1においてはX軸方向)に複数配列されている。
また発熱導体24が延びる方向における形態は特に限定されることはないが、光芒をより確実に防止する観点から、平面視(図1の視点)で発熱導体24は図3に示したように波型であることが好ましい。
ただし、発熱導体の形態は波型に限定されることはなく、図5(a)に示した直線状の発熱導体24’や、図5(b)に示したメッシュ状の発熱導体24”を適用することもできる。
また、発熱導体24の断面形状は次のように構成されていることが好ましい。図6には、図2にVIで示した部位を拡大した図を示した。
発熱導体24は、加熱電極装置20の厚さ方向において、発熱導体24の一方側(本形態では発熱導体用接着剤層22側)の面を平面視した長さ0.01mあたりの表面積をS、その反対側の面を平面視した長さ0.01mあたりの表面積Sとしたとき、
0μm<S−S≦30000μm
が成立することが好ましい。ここで「長さ」とは、延びる発熱導体24のある0.01mを取り出したときにおける一端と他端との距離である。より好ましくは、
0μm<S−S≦15000μm
である。
これによれば、発熱導体24を視認されない幅で作製した際に、断面積を大きくとることができ、さらに高い出力(発熱量)を得ることが可能である。矩形(長方形)を作製することができれば理想ではあるが、エッチングにより作製することはいわゆるサイドエッジの性質上、困難がある。
上記範囲を満たしつつ、その他の部位において次のように構成することが好ましい。図6に説明のための符号を付している。
図6にBで示した、隣り合う発熱導体24の間隔B(発熱導体24に於ける開口部に相当する)は、0.1mm以上5.00mm以下であることが好ましい。より好ましくは0.4mm以上である。
また、当該断面において、上記S側の辺の長さ(線幅)をW、及びその反対側(S側)の辺の長さ(線幅)をWとしたとき、
>W
3μm≦W≦15μm、及び
1μm≦WT≦12μm
が成り立つことが好ましい。
なお、この断面は、その部位において最小断面になるように切断された面とする。また、発熱導体24の表面に凹凸が形成されている場合には当該凹凸を含めた最小面積の断面を考えるものとする。
また、発熱導体24の厚さHは、5μm以上、30μm以下であることが好ましい。
また、発熱導体24は、隣り合う発熱導体24とのピッチPが、0.1mm以上、5.00mm以下とされることが好ましい。ピッチPを0.1mmより小さくすると複数の発熱導体24が密に配置されて、通電加熱パネル10の光の透過率が許容される範囲を超えて暗くなってしまう虞がある。一方、ピッチPが5.00mmより大きいと均一な加熱性能が低下したり、発熱導体24が視認されたりする虞がある。
発熱導体24を構成する導体材料としては例えばタングステン、モリブデン、ニッケル、クロム、銅、銀、白金、アルミニウム等の金属、或いはこれら金属を含むニッケル−クロム合金、青銅、真鍮等の合金をエッチングによりパターン形成してなす部材を挙げることができる。
電源接続配線25は、図1からわかるように、第一バスバー電極23aと第二バスバー電極23b間に電源40を接続する配線である。電源40は、水滴(曇り)、凍結(霜)等を溶解或いは蒸発させるに必要な電力を供給可能なものであれば特に限定されることはなく、適宜の電圧、電流、或いは周波数を有する公知の直流又は交流電源を用いれば良いが、通電加熱パネル10が自動車に適用される場合には、電源40として例えば自動車に既設の鉛蓄電池、リチウムイオン蓄電池等のバッテリーを直流電源として用いることができる。このときには例えばバッテリーの正極に第二バスバー電極23b、負極に第一バスバー電極23aを接続することができる。勿論、別途専用の電源(電池、発電機等)を用いても良い。又、電動機を動力とする鉄道車両の場合は架線から給電された直流又は交流電力を適宜の電圧及び電流に変換して用いることも出来る。
このような電源接続配線25は公知の構成を適用すればよい。
パネル用接着剤層14は、バスバー電極23、及び発熱導体24を含み、発熱導体用接着剤層22と、第二パネル15と、を接着する層である。パネル用接着剤層14はパネル用接着剤層12と同じ構成とすることができる。すなわち、接着剤としては特に限定されることはないが、接着性、耐候性、耐熱性透明性等の観点からポリビニルブチラール樹脂(PVB)を用いることができる。PVBを用いた場合にはその屈折率は1.48前後となる。
パネル用接着剤層14の厚さは特に限定されることはないが、0.2mm以上1.0mm以下であることが一般的である。
パネル用接着剤層14の中には、必要に応じて、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物等の紫外線吸收剤、赤外線吸收剤、帯電防止剤等の各種添加剤を添加することができる。
以上のような各構成により次のように通電加熱パネル10とされている。図2からわかるように、第一パネル11の一方の面にパネル用接着剤層12が積層されており、このパネル用接着剤層12を介して第一パネル11に基材層21が積層されている。また、基材層21のうちパネル用接着剤層12が配置された側とは反対側の面には発熱導体用接着剤層22を介して、バスバー電極23及び加熱電極24が積層されている。そして、加熱電極装置20のうち基材層21が配置された側とは反対側に第二パネルが15が配置されており、発熱導体用接着剤層22と第二パネル15との間を埋めるようにパネル用接着剤層14が配置されている。これにより第二パネル15が加熱電極装置20に積層される。
このとき、発熱導体用接着剤層22とパネル用接着剤層14との屈折率差が上記のように小さく抑えられているので、通電加熱パネル10のヘイズを低くすることができ、通電加熱パネルを介して反対側を観察する視認性を高めることができる。
このような加熱電極装置20及びこれを含む通電加熱パネル10は例えば次のように製造することができる。図7(a)〜図7(d)に説明のための図を示した。
先ず、図7(a)に示したように、金属箔24aを、樹脂フィルムからなる基材層21上に発熱導体用接着剤層22を介して貼り合せ積層した積層体を製造する。
次いで、図7(b)に示したように、該積層体の金属箔24a上に感光性レジスト層80を塗工形成する。
次いで、所望のパターンの発熱導体24及びバスバー電極23の平面視パターンに基づいた遮光パターンを有するフォトマスクを用意する。そして、該フォトマスクを該感光性レジスト層80上に密着させて載置する。そして、該フォトマスクを通して紫外線露光し、フォトマスクを除去後、公知の現像処理により未露光の感光性レジスト層を溶解除去して、図7(c)に示したように所望パターン80aに合致する形状のレジストパターン層80’を該金属箔24a上に形成する。
ここで図7(c)には形成されるべき発熱導体24の位置及び大きさを参考として破線及び薄墨で表している。図8(c)からわかるように、本例では、レジストパターン層80’に形成されたレジストパターン80aの縁から、形成されるべき発熱導体24の縁までの距離がCとなるように構成されている。そしてこのCは5μm以上であることが好ましい。これにより上記した形態の発熱導体24をエッチングにより得ることができる。
次いで、該レジストパターン層80’上から該積層体を腐蝕液によるエッチング(腐蝕)加工を行い、図7(d)のように、該レジストパターン層80’金属箔24aを腐蝕除去する。そして、該レジストパターン層を溶解除去(脱膜)する。斯くして、発熱導体用接着剤層22上に図1の平面視形状及び図2の断面形状の所定パターンの発熱導体24、第一バスバー電極23a及び第二バスバー電極23bが形成された積層部材を製造する。
上記のように発熱導体24の断面を規定すれば、生産性高く発熱導体24を形成することができる。
次いで、第一パネル11、パネル用接着剤層12、加熱電極裝置20による積層部材を形成し、この積層部材に対してパネル用接着剤層14、及び第二パネル15を此の順に重ね、これらを一体化する。
以上の工程により、図1、図2に示したような通電加熱パネル10を製造する。
以上説明した通電加熱パネル10の製造方法によれば、エッチングによっても断面形状が矩形に近い発熱導体を得ることができ、上底と下底との差が大きい台形断面である発熱導体に比べて、幅方向の大きさを小さく抑えつつも、厚さを大きくして断面積を大きくすることが可能となる。
通電加熱パネル10は例えば次のように用いられて作用する。ここでは1つの例として通電加熱パネル10を自動車のフロントパネルに適用した場合で説明する。
すなわち、図1の形態に於いては、通電加熱パネル10が自動車のフロントパネルの位置に配置される、この際には電源接続配線25に開閉器50を介して電源40が接続され、バスバー電極23を介して発熱導体24を発熱させることができる。本形態に於いては、電源40としては自動車に既設のバッテリーを用いている。開閉器50を閉じると、電源40から電流が供給される。当該発熱導体24はジュール熱の発熱により第一パネル11、第二パネル15が加熱されるのでフロントパネルとして機能する通電加熱パネル10の温度が上昇し、凍結及び曇りが解消される。
ここで本発明では、加熱電極装置20の発熱導体用接着剤層22と、パネル用接着剤層14との屈折率差が小さく抑えられているので、通電加熱パネル10のヘイズを低くすることができ、通電加熱パネル10を通して反対側の視認性を向上させることができる。より具体的にはヘイズを1.0より低くすることで、反対側の視認性を向上させることが可能となる。
実施例1〜実施例3では、上記した通電加熱パネル10に倣って通電加熱パネルを作製し、発熱導体用接着剤層22を構成する材料を変更して屈折率を変えて評価を行った。また、比較例として、従来から用いられている接着剤により接着剤層を形成した通電加熱パネルを作製して同様に評価した。
発熱導体用発熱導体用接着剤層22以外の各層は共通であり、次の通りである。
<第一パネル11、第二パネル15>
・材質:ソーダライムガラス、屈折率1.52
・厚さ:2.0mm
<パネル用接着剤層12、パネル用接着剤層14>
・材質:PVB、屈折率1.48
・厚さ:0.38mm
<基材層21>
・材質:PET、屈折率1.58
・厚さ:0.05mm
<バスバー電極23>
・材質:銅
・厚さ:12μm
・幅:15mm
・長さ:100mm
・2つのバスバー電極の距離:100mm
<発熱導体24>
・材質:銅
・隣り合う発熱導体の間隔(図6のB):2490μm
・発熱導体のピッチ(図6のP):2500μm
・発熱導体の高さ(図6のH):12μm
・発熱導体の幅:10μm(図6のW)、9μm(図6のW
これに対して基材層と発熱導体24との間に配置した発熱導体用接着剤層22は次の通りである。
<実施例1の発熱導体用接着剤層>
・材質:ポリカーボネート系ウレタン(三井化学株式会社タケラックA1102)、屈折率1.50
・厚さ:5μm
<実施例2の発熱導体用接着剤層>
・材質:ポリエステル系ウレタン(三井化学株式会社A385)、屈折率1.48
・厚さ:5μm
<実施例3の発熱導体用接着剤層>
・材質:ポリエステル系ウレタン(三井化学株式会社A1143)、屈折率1.53
・厚さ:5μm
<比較例の発熱導体用接着剤層>
・材質:ポリエステル系ウレタン(DIC株式会社RX4800)、屈折率1.58
・厚さ:5μm
以上のように構成した通電加熱パネルに対してヘイズ(株式会社村上色彩技術研究所 ヘイズメーターHM−150)を測定した。
その結果、比較例の通電加熱パネルのヘイズ値が1.6であったのに対して、実施例1の通電加熱パネルのヘイズ値は0.6、実施例2の通電加熱パネルのヘイズ値は0.6、実施例3のヘイズ値は0.8となった。
10 通電加熱パネル
11 第一パネル
12 パネル用接着剤層
14 パネル用接着剤層
15 第二パネル
20 加熱電極装置
21 基材層
22 発熱導体用接着剤層
23 バスバー電極
24 発熱導体
40 電源

Claims (3)

  1. 透明な第一のパネルと、
    前記第一のパネルに対して間隔を有して配置された透明な第二のパネルと、
    前記第一のパネルと前記第二のパネルとの前記間隔に配置された加熱電極装置と、
    前記第二のパネルと前記加熱電極装置との間に配置された接着剤層であるパネル用接着剤層と、を備え、
    前記加熱電極装置は、
    基材層と、
    前記基材層のうち前記パネル用接着剤層側に積層された接着剤層である発熱導体用接着剤層と、
    前記基材層に前記発熱導体用接着剤層を介して接着された発熱導体と、を備え、
    前記パネル用接着剤層と前記発熱導体用接着剤層とは少なくとも一部で直接接触して積層されており、前記パネル用接着剤層の屈折率と前記発熱導体用接着剤層との屈折率差が0以上0.1未満である、
    通電加熱パネル。
  2. 前記パネル用接着剤層が、ポリビニルブチラール樹脂によりなる請求項1に記載の通電加熱パネル。
  3. 請求項1又は2に記載の通電加熱パネルが窓に用いられている乗物。
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