JP6907457B2 - 加熱電極装置、通電加熱ガラス、及び乗物 - Google Patents

加熱電極装置、通電加熱ガラス、及び乗物 Download PDF

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Description

本発明は、通電することでジュール熱(Joule heat)により発熱する発熱導体を備える加熱電極装置、これを用いた通電加熱ガラス、及び乗物に関する。
従来より、特許文献1に記載のように、自動車、鉄道、航空機、及び船舶等の乗り物のガラス窓、並びに、建物のガラス窓に対して、通電することにより加熱し、ガラス窓の凍結や曇りを解消する技術がある。このようなガラス窓は、2枚のガラス板の間に加熱電極装置を具備して構成されている。そして当該加熱電極装置は、複数の線条の発熱導体を有しており、発熱導体に通電させることで発熱させてガラス窓を加熱できるように構成されている。
このような発熱導体は、ガラス窓に配置されているので、視認されてしまうことは回避されなければならず、発熱導体の線幅及びその配置密度に限界がある。従って発熱量を高めて高性能化することに困難があった。
これに対して、特許文献2に記載のように、透明樹脂基材上に導電性の金属メッシュが配置される技術がある。
実開昭64−28309号公報 特開2015−20723号公報
しかしながら、特許文献2に記載のような発明でも、視認されないことを満たしつつ発熱量を増やすことについて限界があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、視認されない線幅を維持しつつ、より高い発熱量を得ることができ、霜や曇りの除去性能の高い加熱電極装置を提供することを課題とする。またこの加熱電極装置を有する通電加熱ガラス、及び乗物を提供する。
発明者らは鋭意検討の結果、次のような知見を得た。すなわち、加熱電極装置は電源と抵抗(発熱導体)による電気回路であり、その電源電圧をVとし、発熱導体の抵抗値をRとすれば、その発熱量QはV/Rにより算出される。ここで、当該加熱電極装置は乗物に設置されることを考えると、鉛蓄電池等が用いられ、電源電圧Vが一定であることから、発熱量Qを高めるためには発熱導体の抵抗値Rを小さくすることが必要である。
抵抗値Rは、材質を決めれば、その長さに比例、その断面積に反比例して大きくなる。ここで、加熱電極装置の設置の事情を鑑みると、その長さを短くして抵抗値をRを小さくすることは難しく、すなわち、発熱導体の断面積Sを大きくすることで抵抗値Rを小さくすることが考えられる。
ところが、発熱導体の断面積を大きくすることは太くなることを意味し、特に線幅を大きくすると視認されてしまう。一方、線幅を一定にしたまま断面積Sを大きくすることはその厚さが大きくなることを意味するが、エッチングにより発熱導体を作製すると、このような厚さが大きい線条を作製することに困難がある。(エッチングが必ずしも均等に進行するとは限らず、厚さが大きいとその不均等が顕著になり上部が細くなるいわゆるサイドエッチングという現象が生じる。)
発明者らはこのような問題に対して、これを解決し、線幅を許容される範囲に維持しつつも断面積を大きくする着想を得て具体化し、本発明を完成させた。以下本発明について説明する。ここでは理解容易のため図面の参照符号を付記するが、本発明はこれに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、通電してガラスを加熱する加熱電極装置(20)であって、透明である基材層(24)と、基材層の表裏のそれぞれに配置された金属の線条であり、両端のみで互いに電気的に通じる複数の発熱導体(22a、22b)と、を備え、発熱導体は基材層の表裏のそれぞれに、平面視で同じ位置になるように配置されており、発熱導体は、その延びる方向に直交する断面において、基材層側の辺の大きさをWとし、これとは反対側の辺の大きさをWとしたとき、
>W
3μm≦W≦15μm、及び
1μm≦W≦12μm、であり、
基材層の同じ側に並ぶ前記発熱導体のピッチが
0.5mm≦P≦5.00mm
の加熱電極装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の加熱電極装置(20)において、基材層(24)の表裏のそれぞれに配置され、複数の発熱導体(22a、22b)の一端及び他端が接続されるバスバー電極(21a、21b)を具備する。
請求項3に記載の発明は、透明な第一のガラスパネル(11)と、第一のガラスパネルに対して間隔を有して配置される透明な第二のガラスパネル(15)と、第一のガラスパネルと第二のガラスパネルとの間隔に配置される請求項1又は2に記載の加熱電極装置(20)と、を備える、通電加熱ガラス(10)である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の通電加熱ガラス(10)を備える乗物である。
本発明によれば、基材層の表裏に発熱導体が設けられているので、断面積を大きくとることができる。その際には線幅は拡大する必要はないので、視認されない線幅を維持しつつ、より高い発熱量を得ることが可能となる。これにより霜や曇りの除去性能を高めることができる。
図1(a)は1つの形態に係る通電加熱ガラス10を説明する平面図、図1(b)は第一発熱導体22aの1つの例である発熱導体22Lの拡大図、図1(c)は第一発熱導体22aの他の例である発熱導体22Mの拡大図である。 通電加熱ガラス10の層構成を説明する断面図である。 通電加熱ガラス10の層構成を説明する他の断面図である。 加熱電極装置20を説明する斜視図である。 第一発熱導体22a、第二発熱導体22bの断面の形態について説明する図である。 図6(a)〜図6(d)は、通電加熱ガラス10の作製方法を説明する図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する形態から明らかにされる。以下本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら形態に限定されるものではない。なお、図面に表れる各部材は理解し易さの観点から大きさや形状を誇張、変形して表すことがある。
図1(a)は1つの形態を説明する図で、通電加熱ガラス10を平面視した概念図である。また、図1(b)には図1(a)にIaで示した部位の拡大図で、発熱導体22a(発熱導体22bも同様、例えば図2参照)の1つの例である発熱導体22aLの拡大図を示した。図1(c)には図1(a)にIaで示した部位の拡大図で、発熱導体22a(発熱導体22bも同様、例えば図2参照)の他の例である発熱導体22aMの拡大図を示した。
図2は図1に示したII−II線による断面図であり、通電加熱ガラス10の厚さ方向における層構成を説明する図である。図2は発熱導体22a、22bが延びる方向に沿った断面図である。
図3は図1に示したIII−III線による断面図であり、通電加熱ガラス10の厚さ方向における層構成を説明する図である。図2は発熱導体22a、22bが延びる方向に直交する方向に沿った断面図である。
このような通電加熱ガラス10は例えば自動車のフロントガラスとして自動車に備えられる。その他、いわゆるガラス窓を有するところに窓として用いることができ、これには例えば上記自動車をはじめ、鉄道、航空機、及び船舶等の乗り物の窓、並びに、建物の窓を挙げることができる。
図1(a)、図2、図3からわかるように、通電加熱ガラス10は全体として板状であり、複数の層が厚さ方向(図1、図2に示したZ軸方向)に積層してなる。より具体的には、本形態の通電加熱ガラス10は、図2、図3の断面図に示す如く第一パネル11、接着層12、加熱電極装置20、接着層14、第二パネル15を有して構成されている。以下、それぞれについて説明する。
第一パネル11、及び第二パネル15は、透光性を有する、即ち透明な板状の部材であり、互いに向かい合うように配置された板面間に間隔を有して略平行に配置されている。いわゆる二重パネル構造である。尚、此処で板面とは、図2、図3で言えば、第一パネル11及び第二パネル15の表面のうちXY平面に平行な対向する2平面になる。この第一パネル11と第二パネル15との間に、加熱電極装置20の一部が配置され、接着層12、14により一体化されている。
第一パネル11及び第二パネル15は板ガラスにより構成することができる。これには、当該通電加熱ガラス10が適用される設備(例えば乗り物や建物)が通常に有する窓に用いられる板ガラスと同じものを用いることができる。例えばソーダライム硝子(青板硝子)、硼珪酸硝子(白板硝子)、石英硝子、ソーダ硝子、カリ硝子等から成る普通板ガラス、フロート板ガラス、強化板ガラス、部分板ガラス等が挙げられる。また、必要に応じて3次元的に曲面状に湾曲部を有するものであってもよい。
ただし必ずしもガラス板である必要はなく、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂から成る樹脂板であってもよい。ただし、耐候性、耐熱性、透明性等の観点から板ガラスであることが好ましい。
これら第一パネル11及び第二パネル15の厚さは特に限定されることはないが、1.5mm以上5mm以下であることが一般的である。
接着層12は第一パネル11のうち第二パネル15側となる面に積層された接着剤からなる層であり、加熱電極装置20と第一パネル11とを接着する。接着剤としては特に限定されることはないが、接着性、耐候性、耐熱性等の観点からポリビニルブチラール樹脂を用いることができる。
接着層12の厚さは特に限定されることはないが、0.2mm以上1.0mm以下であることが一般的である。
加熱電極装置20は、通電することによって発熱し、通電加熱ガラス10を加熱するよう構成されている。図4には加熱電極装置20に含まれる構成の一部を斜視図で表している。
図1〜図4よりわかるように本形態では加熱電極装置20は、バスバー電極21a、21b、発熱導体22a、22b、電源接続配線23、及び基材層24を有している。便宜上ここでは基材層24を最初に説明する。
基材層24は、加熱電極装置20の、特にバスバー電極21a、21b及び発熱導体22a、22bがその一方の面上に配置されて、該バスバー電極21a、21b及び発熱導体22a、22bの基材として機能する層である。基材層24は透明な板状の部材であり、樹脂により形成されている。基材層24を形成する樹脂としては可視光線波長帯域の波長(380nm〜780nm)を透過するものであれば如何なる樹脂でも良いが、好ましくは熱可塑性樹脂を用いることができる。この熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナレフタレート、アモルファスポリエチレンテレフタレート(A−PET)等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、環状ポリオレフィン等のポリオレフィン樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、トリアセチルセルロース(三酢酸セルロース)等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、等を挙げることが出来る。とりわけ、アクリル樹脂やポリ塩化ビニルは、エッチング耐性、耐候性、耐光性に優れていることから好ましい。基材層24の厚さとしては、20μm以上300μm以下が一般的である。基材層24を構成する樹脂層は必要に応じて1軸又は2軸延伸したものを用いる。
本形態でバスバー電極は、第一バスバー電極21a及び第二バスバー電極21bを有している。第一バスバー電極21aは基材層24のうちの一方の面に配置され、2つの第一バスバー電極が21aが設けられている。2つの第一バスバー電極21aはそれぞれ一方向(図1においてはX軸方向)に延びる帯状であり、両者は所定の間隔を有して同じ方向に延びる(略平行となる)ように配置されている。
一方、第二バスバー電極21bは基材層24のうちの第一バスバー電極21aとは反対側である他方の面に配置され、2つの第二バスバー電極が21bが設けられている。2つの第二バスバー電極21bはそれぞれ一方向(図1においてはX軸方向)に延びる帯状であり、両者は所定の間隔を有して同じ方向に延びる(略平行となる)ように配置されている。
このような第一バスバー電極21a及び第二バスバー電極21bは公知の形態を適用することができ、帯状である当該電極の幅は3mm以上15mm以下が一般的である。
本形態で発熱導体は、第一発熱導体22a、及び第二発熱導体22bを有している。
第一発熱導体22aは、基材層24のうち第一バスバー電極21aが配置された側に配置され、2つの第一バスバー電極21aを渡すように該第一バスバー電極21aと交差する方向(図1においてはY軸方向)に延在して配置される。そして、2つの第一バスバー電極21aが第一発熱導体22aにより電気的に接続されている。この第一発熱導体22aが通電により発熱する。
このような第一発熱導体22aが、第一バスバー電極21aが延びる方向(図1においてはX軸方向)に複数配列されている。
一方、第二発熱導体22bは、基材層24のうち第二バスバー電極21bが配置された側に配置され、2つの第二バスバー電極21bを渡すように該第二バスバー電極21bと交差する方向(図1においてはY軸方向)に延在して配置される。そして、2つの第二バスバー電極21bが第二発熱導体22bにより電気的に接続されている。この第二発熱導体22bが通電により発熱する。
このような第二発熱導体22bが、第一バスバー電極21bが延びる方向(図1においてはX軸方向)に複数配列されている。
このように本発明では、発熱導体が基材層の表裏のそれぞれに配置されている。これによれば、それぞれの発熱導体は従来と同様に形成したとしても、厚さ方向に2つの発熱導体が配置されているので断面積は1つの場合に比べて大きくなる。第一発熱導体22aと第二発熱導体22bとを同じ形状で形成すれば断面積は2倍となる。すなわち、発熱量も向上させることができる。
また、図3からわかるように、第一発熱導体22aと第二発熱導体22bとを平面視で位置が一致するように形成すれば、線幅はいずれか一方の発熱導体を配置した場合と同じになるため、断面積の増加に伴う線幅の拡大はない。従って、従来通り視認されない範囲で線幅を形成することができる。
また、後で説明するとおり、断面積は増加しても、それぞれの発熱導体の作製は1つの発熱導体の作製するのと同じなので、生産性も良好であり、形状安定性も高い。
すなわち、本発明によれば、視認されない線幅を維持しつつ、より高い発熱量を得ることができ、霜や曇りの除去性能の高くすることができる。
第一発熱導体22a、及び第二発熱導体22bは、その断面において次のような形状を具備していることが好ましい。図5には図3にVで示した部位を拡大した図を示した。
第一発熱導体22a、第二発熱導体22bは、加熱電極装置20の厚さ方向において、基材層24に面した面を平面視した長さ0.01mあたりの表面積をS、その反対側の面を平面視した長さ0.01mあたりの表面積Sとしたとき、
0μm<S−S≦30000μm
が成立することが好ましい。ここで「長さ」とは、延びる第一発熱導体22a、第二発熱導体22bの一端と他端との距離をいう。より好ましくは、
0μm<S−S≦15000μm
である。
これによれば、第一発熱導体22a、第二発熱導体22bを視認されない幅で作製した際に、断面積を大きくとることができ、高い出力を得ることが可能である。矩形(長方形)を作製することができれば理想ではあるが、エッチングにより作製することはいわゆるサイドエッジの性質上の観点から困難がある。
上記範囲を満たしつつ、その他の部位において次のように構成することがさらに好ましい。図5に説明のための符号を付している。
図5にBで示した、隣り合う第一発熱導体22a、第二発熱導体22bの間隔Bは、0.5mm以上5.00mm以下であることが好ましい。より好ましくは1.0mm以上、さらに好ましくは1.25mm以上である。
また、当該断面において、基材層24に面する側の幅をW、及びその反対側の面の幅辺の長さをWとしたとき、
>W
3μm≦W≦15μm、及び
1μm≦WT≦12μm
が成り立つことが好ましい。
なお、この断面は、その部位において最小断面になるように切断された面とする。また、発熱導体22の表面に凹凸が形成されている場合には当該凹凸を含めた最小面積の断面を考えるものとする。
また、第一発熱導体22a、第二発熱導体22bの厚さHは、5μm以上、30μm以下であることが好ましい。
また、第一発熱導体22a、第二発熱導体22bは、隣り合う第一発熱導体22a、第二発熱導体22bとのピッチPは、0.5mm以上、5.00mm以下とされることが好ましい。ピッチPを0.5mmより小さくすると複数の発熱導体が密に配置されて視認されやすくなる。好ましくは1.0mm以上、より好ましくは1.25mm以上である。一方、ピッチPが5.00mmより大きいと均一な加熱性能が低下する虞がある。
第一発熱導体22a、第二発熱導体22bを構成する導体材料としては例えばタングステン、モリブデン、ニッケル、クロム、銅、銀、白金、アルミニウム等の金属、或いはこれら金属を含むニッケル−クロム合金、青銅、真鍮等の合金をエッチングによりパターン形成してなす帯状部材を挙げることができる。
本形態では第一発熱導体22a、第二発熱導体22bは、図1(b)に於いて示した発熱導体22の拡大図示のうちの符号22aLで図示の如く、線条からなり平行直線群状に構成されているが、この他、図1(c)に於いて示した発熱導体22の拡大図示のうち符号22aMのように帯状からなり波線状に形成れていてもよい。
電源接続配線23は、図1(a)、図2からわかるように、2つの第一バスバー電極21a間、及び2つの第二バスバー電極21b間に電源40を接続する配線である。電源40は、水滴(曇り)、凍結(霜)等を溶解或いは蒸発させるに必要な電力を供給可能なものであれば特に限定されることはなく、適宜の電圧、電流、或いは周波数を有する公知の直流又は交流電源を用いれば良い。ただし、通電加熱ガラス10が自動車に適用される場合には、電源40として例えば自動車に既設の鉛蓄電池、リチウムイオン蓄電池等のバッテリーを直流電源として用いることができる。勿論、別途専用の電源(電池、発電機等)を用いても良い。又、電動機を動力とする鉄道車両の場合は架線から給電された直流又は交流電力を適宜の電圧及び電流に変換して用いることも出来る。
このような電源接続配線23は公知の構成を適用すればよい。
なお、本形態では図2からわかるように、第一バスバー電極21aに接続する電源接続配線23にはスイッチ50a、第二バスバー電極21bと接続する電源接続配線23にはスイッチ50bをそれぞれ設けた。これによれば、例えば第一発熱導体22a及び第二発熱導体22bのいずれかだけに通電することもできる。
また、図示は省略したが、可変抵抗器を具備する等して、第一発熱導体22a側の抵抗と、第二発熱導体22b側の抵抗と、を異なるものにして発熱量を基材層24を挟んで異なるように制御できるようにしてもよい。これにより、例えば車内側の曇り除去用の発熱量と、車外側の霜除去用の発熱量とを個別に制御することも可能となる。
接着層14は、加熱電極装置20と第二パネル15とを接着する層である。接着層14は接着層12と同じ構成とすることができる。
以上のような各構成により次のように通電加熱ガラス10とされている。図2、図3からわかるように、第一パネル11の一方の面に接着層12が積層されておりこの接着層12を介して加熱電極装置20のうち第一バスバー電極21a及び第一発熱導体22a側が積層されている。また、加熱電極装置20のうち第二バスバー電極21b、及び発熱導体22bが配置された側に第二パネルが15が配置されているが、両者の間を埋めるように接着層14が配置されている。これにより第二パネル15が加熱電極装置20に積層される。
このような加熱電極装置20及びこれを含む通電加熱ガラス10は例えば次のように製造することができる。図6(a)〜図6(d)に説明のための図を示した。
先ず、図6(a)に示したように、金属箔22a’、22’bを樹脂フィルムからなる基材層24の表裏のそれぞれに接着剤層を介して貼り合せ積層した積層体を製造する。
次いで、図6(b)に示したように、該積層体の金属箔22a’、22b’上のそれぞれに感光性レジスト層80を塗工形成する。
次いで、所望のパターン、例えば、図1(b)に図示の如き帯状直線線条の平行配列パターンの第一発熱導体22a、第一発熱導体22b、第一バスバー電極21a及び第二バスバー電極21bからなる加熱電極裝置20の平面視パターンに基づいた遮光パターンを有するフォトマスクを用意する。そして、該フォトマスクを該感光性レジスト層80上に密着させて載置する。そして、該フォトマスクを通して紫外線露光し、フォトマスクを除去後、公知の現像処理により未露光の感光性レジスト層を溶解除去して、図6(c)に示したように所望パターン80aに合致する形状のレジストパターン層80’を該金属箔22a’、22b’上に形成する。
ここで図6(c)には形成されるべき第一発熱導体22a、第二発熱導体22bの位置及び大きさを参考として破線及び薄墨で表している。図6(c)からわかるように、本例では、レジストパターン層80に形成されたレジストパターン80aの縁から、形成されるべき発熱導体22の縁までの距離がCとなるように構成されている。そしてこのCは5μm以上30μm以下であることが好ましい。これにより上記した形態の第一発熱導体22a、第二発熱導体22bをエッチングにより得ることができる。
次いで、該レジストパターン層80’上から該積層体を腐蝕液によるエッチング(腐蝕)加工を行い、図6(d)のように、該レジストパターン層80’金属箔22a’、22b’を腐蝕除去する。そして、該レジストパターン層を溶解除去(脱膜)する。斯くして、基材層24の表裏それぞれに図1(a)の平面視形状及び図2、図3の断面形状の所定パターンの第一発熱導体22a、第二発熱導体22b、第一バスバー電極21a及び第二バスバー電極21bが形成された積層部材を製造する。
次いで、第一パネル11、接着層12、基材層24と加熱電極裝置20とからなる積層部材、接着層14、及び第二パネル15を此の順に重ね、これら複数層を接着積層して一体化する。
以上の工程により、図1(a)の平面図及び図2、図3の断面図に示す、通電加熱ガラス10を製造する。
以上説明した通電加熱ガラス10の製造方法によれば、エッチングによっても断面形状が矩形に近い発熱導体を得ることができ、上底と下底との差が大きい台形断面である発熱導体に比べて、幅方向の大きさを小さく抑えつつも、厚さを大きくして断面積を大きくすることが可能となる。
通電加熱ガラス10は例えば次のように用いられて作用する。ここでは1つの例として通電加熱ガラス10を自動車のフロントパネルに適用した場合で説明する。
すなわち、図1の形態に於いては、通電加熱ガラス10が自動車のフロントパネルの位置に配置される、この際には電源接続配線23に開閉器50a、50bを介して電源40が接続され、第一バスバー電極21a、第二バスバー電極21bを介して第一発熱導体22a、第二発熱導体22bを発熱させることができる。本形態に於いては、電源40としては自動車に既設のバッテリーを用いている。開閉器50a、50bを閉じると、電源40から電流が供給される。当該第一発熱導体22a、第二発熱導体22bはジュール熱の発熱により第一パネル11、第二パネル12が加熱されるのでフロントパネルとして機能する通電加熱ガラス10の温度が上昇し、凍結及び曇りが解消される。本発明では通電加熱ガラス10の厚さ方向に第一発熱導体22a及び第二発熱導体22bが設けられており、大きな断面積を確保しているので、発熱量が大きく、霜や曇りを効率よく速く除去することができる。
また、このように断面積を大きく確保しても線幅は拡大していないので発熱導体は視認されることはなく、適切な形態も保持することが可能である。
ここで、第一発熱導体22aと第二発熱導体22bとを同じ条件としないで異なる発熱条件となるように通電すれば、通電加熱ガラス10の表裏で発熱状況を変えることも可能であり、消費電力と発熱性能との最適化を図ることもできる。
10 通電加熱ガラス
11 第一パネル
12 接着層
14 接着層
15 第二パネル
20 加熱電極装置
21a 第一バスバー電極
21b 第二バスバー電極
22a 第一発熱導体
22b 第二発熱導体
24 基材層
40 電源

Claims (4)

  1. 通電してガラスを加熱する加熱電極装置であって、
    透明である基材層と、
    前記基材層の表裏のそれぞれに配置された金属の線条であり、両端のみで互いに電気的に通じる複数の発熱導体と、を備え、
    前記発熱導体は前記基材層の表裏のそれぞれに、平面視で同じ位置になるように配置されており、
    前記発熱導体は、その延びる方向に直交する断面において、前記基材層側の辺の大きさをWとし、これとは反対側の辺の大きさをWとしたとき、
    >W
    3μm≦W≦15μm、及び
    1μm≦W≦12μm、であり、
    前記基材層の同じ側に並ぶ前記発熱導体のピッチが
    0.5mm≦P≦5.00mm
    である
    加熱電極装置。
  2. 前記基材層の表裏のそれぞれに配置され、複数の前記発熱導体の一端及び他端が接続されるバスバー電極を具備する請求項1に記載の加熱電極装置。
  3. 透明な第一のガラスパネルと、
    前記第一のガラスパネルに対して間隔を有して配置される透明な第二のガラスパネルと、
    前記第一のガラスパネルと前記第二のガラスパネルとの前記間隔に配置される請求項1又は2に記載の加熱電極装置と、を備える、通電加熱ガラス。
  4. 請求項3に記載の通電加熱ガラスを備える乗物。
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