JP2017202439A - 排水回収システムおよび排水回収方法 - Google Patents

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【課題】有機物を含む排水を回収再利用する排水回収システムにおいて、被処理水の性状が変動しても、膜ろ過のファウリングを抑制することができ、安定運転が可能な排水回収システムおよび排水回収方法を提供する。【解決手段】有機物を含む排水を生物処理し、次いで凝集および固液分離処理した固液分離処理水を膜ろ過処理する膜ろ過装置12と、膜ろ過装置12の膜を、酸とアルカリのそれぞれ1種類を含む、少なくとも2種類の薬品を使用した薬品洗浄を定期的に行う洗浄手段と、を備える排水回収システム1である。【選択図】図1

Description

本発明は、有機物を含む排水の排水回収システムおよび排水回収方法に関し、特に、有機物を含む排水を生物処理し、次いで生物処理水を凝集および固液分離処理した固液分離処理水を膜ろ過処理する排水回収システムおよび排水回収方法に関する。
近年の水需要の高まりから、排水を回収再利用する要求が増えている。生物分解可能な有機物を含む排水の回収設備は、一般的に、まず排水中に含まれる有機物を生物処理し、その後段で凝集および固液分離処理し、固液分離処理水を膜ろ過処理で懸濁物質等を除去した後、逆浸透膜処理等の純水装置にて処理を行う排水回収システムが用いられる。
このような排水回収システムを連続運転していくと、膜ろ過処理で用いる膜がファウリング(閉塞)し、ろ過水量が低下する場合がある。このファウリングの原因物質は、排水由来の金属や有機物、前段の生物処理により生じる高分子有機物、前段の凝集および固液分離処理で注入する金属系凝集剤およびそれ由来の金属、高分子凝集剤の一部等が挙げられる。
このような排水回収システムの処理対象となる有機物を含む排水の性状が変動することがある。変動する排水性状に対し、生物処理や凝集および固液分離処理を安定して行うことは困難であり、生物処理が不安定になった場合には有機物等が、凝集および固液分離処理が不安定になった場合は小さな粒子となった金属系凝集剤等が、膜ろ過のファウリング要因となる。排水性状や、前段の生物処理、凝集および固液分離処理の処理状況の変化による膜のファウリング状況の変化は、圧力や流量によりモニタリング可能だが、膜のファウリングに寄与する物質を完全にモニタリングすることは難しい。
膜のファウリングを抑制する方法または膜を洗浄する方法として、一般的には次亜塩素酸ナトリウム水溶液を膜の2次側から1次側に逆流させる方法が用いられる。
膜の洗浄効果を高める方法として、塩素を含む水を膜の2次側から逆流させた後、その水を所定時間保持することで膜を洗浄する方法(特許文献1参照)や、膜モジュール内に酸性の洗浄液を所定時間保持して洗浄する方法(特許文献2参照)等がある。また、膜の洗浄において酸洗浄とアルカリ洗浄を交互に行う方法がある(特許文献3〜5参照)。
しかし、特許文献1〜5の方法では、排水性状や、前段の生物処理、凝集および固液分離処理の処理状況が変動して、被処理水の性状が変動した、膜のファウリング状況の変化に十分に対応することができない。
特開平10−015365号公報 特開2006−102634号公報 特開2001−219039号公報 特開2007−296500号公報 特開2005−288442号公報
本発明の目的は、有機物を含む排水を回収再利用する排水回収システムにおいて、被処理水の性状が変動しても、膜ろ過のファウリングを抑制することができ、安定運転が可能な排水回収システムおよび排水回収方法を提供することである。
本発明は、有機物を含む排水を生物処理し、次いで凝集および固液分離処理した固液分離処理水を膜ろ過処理する膜ろ過手段と、前記膜ろ過手段の膜を、酸とアルカリのそれぞれ1種類を含む、少なくとも2種類の薬品を使用した薬品洗浄を定期的に行う洗浄手段と、を備える排水回収システムである。
前記排水回収システムにおいて、前記薬品洗浄を行った際の薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)から算出したΔPa(=ΔP0−ΔP1)に対し、予め設定した基準膜間差圧ΔPxを参照して、次回の薬品洗浄において前回と同じ薬品を使用するか否かを選択することが好ましい。
前記排水回収システムにおいて、前記薬品洗浄を行った際の薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)から算出したΔPa(=ΔP0−ΔP1)に対し、予め設定した基準膜間差圧ΔPxを参照して、ΔPa<ΔPxとなった場合には、次回の薬品洗浄において前回と異なる薬品を使用することが好ましい。
前記排水回収システムにおいて、ΔPa≧ΔPxとなった場合には、次回の薬品洗浄において前回と同じ薬品を使用することが好ましい。
前記排水回収システムにおいて、前記固液分離処理水は、アルミニウムを含むことが好ましい。
また、本発明は、有機物を含む排水を生物処理し、次いで凝集および固液分離処理した固液分離処理水を膜ろ過処理する膜ろ過工程と、前記膜ろ過工程で用いた膜を、酸とアルカリのそれぞれ1種類を含む、少なくとも2種類の薬品を使用した薬品洗浄を定期的に行う洗浄工程と、を含む排水回収方法である。
前記排水回収方法において、前記薬品洗浄を行った際の薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)から算出したΔPa(=ΔP0−ΔP1)に対し、予め設定した基準膜間差圧ΔPxを参照して、次回の薬品洗浄において前回と同じ薬品を使用するか否かを選択することが好ましい。
前記排水回収方法において、前記薬品洗浄を行った際の薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)から算出したΔPa(=ΔP0−ΔP1)に対し、予め設定した基準膜間差圧ΔPxを参照して、ΔPa<ΔPxとなった場合には、次回の薬品洗浄において前回と異なる薬品を使用することが好ましい。
前記排水回収方法において、ΔPa≧ΔPxとなった場合には、次回の薬品洗浄において前回と同じ薬品を使用することが好ましい。
前記排水回収方法において、前記固液分離処理水は、アルミニウムを含むことが好ましい。
本発明では、有機物を含む排水を回収再利用する排水回収システムにおいて、被処理水の性状が変動しても、膜ろ過のファウリングを抑制することができ、安定運転が可能な排水回収システムおよび排水回収方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る排水回収システムの一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る排水回収方法の一例を示すフローチャートである。 実施例および比較例で用いた排水回収システムを示す概略構成図である。 実施例および比較例の結果を示すグラフである。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る排水回収システムの一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。排水回収システム1は、被処理水を膜ろ過処理する膜ろ過手段として膜ろ過装置12を備える。排水回収システム1は、膜ろ過装置12の前段に、被処理水を貯留する被処理水槽10と、膜ろ過装置12の後段に、処理水を貯留する処理水槽14とを備えてもよい。
図1の排水回収システム1において、被処理水槽10の入口には、被処理水配管30が接続され、被処理水槽10の出口と、膜ろ過装置12の被処理水入口とは、ポンプ22、ストレーナ20を介して被処理水供給配管32により接続されている。膜ろ過装置12の処理水出口と、処理水槽14の入口とは、処理水配管34により接続されている。処理水槽14の処理水出口には、処理水排出配管36が接続されている。処理水槽14の逆洗水出口と、膜ろ過装置12の逆洗水入口とは、ポンプ24を介して逆洗水配管38により接続されている。膜ろ過装置12の逆洗排水出口には、逆洗排水配管40が接続されている。逆洗水配管38の途中には、ポンプ26を介して酸供給配管42により酸貯槽16の出口が接続され、ポンプ28を介してアルカリ供給配管44によりアルカリ貯槽18の出口が接続されている。逆洗水配管38の途中には、ポンプ48を介して殺菌剤供給配管50により殺菌剤貯槽46の出口が接続されていてもよい。
本実施形態に係る排水回収方法および排水回収システム1の動作について説明する。
有機物を含む排水が生物処理手段である生物処理装置において生物処理され(生物処理工程)、次いでその生物処理水について、凝集/固液分離処理手段である凝集/固液分離処理において凝集および固液分離処理(凝集/固液分離処理工程)された固液分離処理水が被処理水として、被処理水配管30を通して、必要に応じて被処理水槽10に貯留される。被処理水槽10に貯留された被処理水は、ポンプ22により被処理水供給配管32を通して膜ろ過装置12に供給される。必要に応じて被処理水供給配管32の途中にストレーナ20を設置し、被処理水中の比較的大きめの固形物等が除去されてもよい。
膜ろ過装置12において、被処理水中の懸濁物質等が膜を用いてろ過されて除去される(膜ろ過工程)。
膜ろ過された処理水は、処理水配管34を通して必要に応じて処理水槽14に貯留された後、その少なくとも一部は、処理水排出配管36を通して排出される。排出された処理水は、必要に応じて活性炭処理手段である活性炭処理装置に供給されて活性炭処理が行われ(活性炭処理工程)、さらに、逆浸透膜処理手段である逆浸透膜処理装置等の純水装置に供給されて逆浸透膜処理(逆浸透膜処理工程)等が行われてもよい。
半導体製造工場等から排出される有機物含有排水の従来の排水回収システムにおいて、膜ろ過装置の膜がファウリング(閉塞)するトラブルが生じる場合がある。膜ろ過装置の膜のファウリング要因としては、前段の生物処理工程からリークする高分子有機物と、前段の凝集/固液分離処理工程からリークするアルミニウム等の凝集剤由来の金属の2つがメインである。生物処理される有機物を含む排水の性状の変化、生物処理性の変化等によることが要因で、膜ろ過装置12に流入する高分子有機物とアルミニウム等の金属等の量が変化するため、ファウリングの主要因も変化してしまう。
本発明者らが検討し、排水性状や、前段の生物処理、凝集および固液分離処理の処理状況が変動して、性状が変動する被処理水について膜ろ過装置を安定運転するために、酸とアルカリを使った洗浄(薬品強化逆洗:CEB)を定期的に行ったところ、効果が認められた。洗浄工程において、酸とアルカリのそれぞれ1種類を含む、少なくとも2種類の薬品を使用した薬品洗浄を定期的に行うことによって、有機物を含む排水を回収再利用する排水回収システムにおいて、排水性状や、前段の生物処理、凝集および固液分離処理の処理状況が変動して、被処理水の性状が変動しても、膜ろ過のファウリングを抑制することができ、安定運転が可能となる。
そこで、本実施形態に係る排水回収方法および排水回収システム1では、連続運転する際に定期的に膜ろ過装置12の洗浄を行う。この膜の定期的な洗浄は、処理水の少なくとも一部が逆洗水として処理水槽14からポンプ24により逆洗水配管38を通して膜ろ過装置12の2次側から1次側に逆流されて、行われる。この際、酸貯槽16からポンプ26により酸供給配管42を通して酸が逆洗水配管38において逆洗水に供給され、酸洗浄が行われるか、または、アルカリ貯槽18からポンプ28によりアルカリ供給配管44を通してアルカリが逆洗水配管38において逆洗水に供給され、アルカリ洗浄が行われる(洗浄工程)。逆洗排水は、逆洗排水配管40を通して膜ろ過装置12の1次側から排出される。
なお、この洗浄工程において、酸貯槽16、ポンプ26、酸供給配管42が酸供給手段として、アルカリ貯槽18、ポンプ28、アルカリ供給配管44がアルカリ供給手段として機能し、それらに加えて、逆洗手段である処理水槽14、ポンプ24、逆洗水配管38が、膜ろ過装置12の膜を、酸とアルカリのそれぞれ1種類を含む、少なくとも2種類の薬品を使用した薬品洗浄を定期的に行う洗浄手段として機能することになる。
本実施形態に係る排水回収方法および排水回収システム1では、酸とアルカリを使った定期的な洗浄工程において、薬品洗浄を行った際の薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)から算出したΔPa(=ΔP0−ΔP1)に対し、予め設定した基準膜間差圧ΔPxを参照して、次回の薬品洗浄において前回と同じ薬品を使用するか否かを選択することが好ましい。
そして、薬品洗浄を行った際の薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)から算出したΔPa(=ΔP0−ΔP1)に対し、予め設定した基準膜間差圧ΔPxを参照して、ΔPa<ΔPxとなった場合には、次回の薬品洗浄において前回と異なる薬品を使用することがより好ましい。
この方法により、効率よく膜ろ過のファウリングを抑制することができる。このように薬品洗浄を行う場合のフローチャートの一例を図2に示す。
まず、ステップ10(S10)において、薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)を測定する。次に、ステップ12(S12)において、酸が供給された逆洗水により酸洗浄を行うか、アルカリが供給された逆洗水によりアルカリ洗浄を行うかのいずれかを選択し、膜ろ過装置12の膜の洗浄を行う(洗浄工程)。次に、ステップ14(S14)において、薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)を測定する。ステップ16(S16)において、ステップ10(S10)で測定した薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と、ステップ14(S14)で測定した薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)とから、ΔPa(=ΔP0−ΔP1)を算出する。予め設定した基準膜間差圧ΔPxを参照して、ΔPa<ΔPxとなった場合には、ステップ12の洗浄の効果が低かったことを示すので、次回の薬品洗浄で、ステップ18(S18)において、薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)を測定した後、ステップ20(S20)において、前回と異なる薬品を使用して洗浄を行う(ステップ12で酸洗浄を行った場合には、ステップ20でアルカリ洗浄を行い、ステップ12でアルカリ洗浄を行った場合には、ステップ20で酸洗浄を行う。)。ΔPa≧ΔPxとなった場合には、ステップ12の洗浄の効果があったことを示すので、次回の薬品洗浄で、ステップ22(S22)において、薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)を測定した後、ステップ24(S24)において、前回と同じ薬品を使用して洗浄を行う(ステップ12で酸洗浄を行った場合には、ステップ24で酸洗浄を行い、ステップ12でアルカリ洗浄を行った場合には、ステップ24でアルカリ洗浄を行う。)。その後、ステップ14において、薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)を測定し、ステップ16において、ステップ18またはステップ22で測定した薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と、ステップ14で測定した薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)とから、ΔPa(=ΔP0−ΔP1)を算出し、以下同様の操作を行えばよい。1回目の薬品洗浄で、酸洗浄を行うか、アルカリ洗浄を行うかは、被処理水の性状等に基づいて決定すればよい。上記の薬品洗浄工程は、制御部等による自動制御が行われてもよい。
処理対象となる被処理水は、半導体製造工場、食品工場等から排出される有機物を含む排水が生物処理され(生物処理工程)、次いでその生物処理水について凝集および固液分離処理(凝集/固液分離処理工程)された固液分離処理水であればよく、特に制限はない。生物処理工程、凝集/固液分離処理工程の前後段に他の工程が入っていてもよい。
生物処理は、微生物を用いて、有機物を含む排水の処理を行うものであればよく、特に制限はない。凝集および固液分離処理は、ポリ塩化アルミニウム等の無機凝集剤や高分子凝集剤等の凝集剤を用いて、生物処理水の凝集処理および固液分離処置を行うものであればよく、特に制限はない。
被処理水である固液分離処理水の性状が、TOCで示される有機物の含有量が0.1〜100mg/Lの範囲で変動し、アルミニウム等の金属の含有量が0.01〜20mg/Lの範囲で変動するものである場合に、本実施形態に係る排水回収システムおよび排水回収方法が好適に適用される。
膜ろ過装置12で用いられる膜は、通常、限外ろ過膜(UF膜)または精密ろ過膜(MF膜)等である。
薬品洗浄に用いる酸としては、特に制限はないが、塩酸、硫酸等の無機酸、シュウ酸、クエン酸等の有機酸が挙げられ、洗浄時の回復性等の点から、シュウ酸、クエン酸等の有機酸を用いることが好ましい。
酸洗浄において、酸を添加した逆洗水のpHが1〜3の範囲になるように酸を添加することが好ましく、費用対効果等の観点からは、pH2〜3の範囲になるように酸を添加することがより好ましい。
薬品洗浄に用いるアルカリとしては、特に制限はないが、比較的安価な水酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム等を用いることが好ましい。
アルカリ洗浄において、アルカリを添加した逆洗水のpHが10〜13の範囲になるようにアルカリを添加することが好ましく、費用対効果等の観点からは、pH11〜12の範囲になるようにアルカリを添加することがより好ましい。
アルカリ洗浄において、次亜塩素酸ナトリウム等の殺菌剤をアルカリと併用してもよい。例えば、図1に示すように、アルカリとともに、殺菌剤貯槽46からポンプ48により殺菌剤供給配管50を通して殺菌剤が逆洗水配管38において逆洗水に供給されてもよい。
逆洗水中の殺菌剤の濃度としては、有効塩素濃度で1〜1000mg−Cl/Lの範囲となるように添加することが好ましい。有効塩素濃度で1mg−Cl/L未満であると、殺菌効果が十分ではなく、1000mg−Cl/Lを超えると、膜を劣化させてしまう場合がある。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例、比較例1,2>
実施例および比較例として、原水(被処理水)として実際の工場排水(凝集/固液分離処理水)を使った通水実験を行った。実験フローを図3、原水水質を表1、実験条件を表2に示す。
表1に示すように、原水(被処理水)である工場排水(凝集/固液分離処理水)は、TOCで示される有機物の含有量が5〜30mg/Lの範囲で、金属(アルミニウム)の含有量が1〜10mg/Lの範囲で大きく変動するものであった。
実施例では、1回/日の割合で洗浄工程を行い、洗浄工程において、薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)から算出したΔPa(=ΔP0−ΔP1)に対し、予め設定した基準膜間差圧ΔPxを参照して、酸洗浄またはアルカリ洗浄を選択して行った。ΔPa<ΔPxとなった場合には、次回の薬品洗浄において前回と異なる薬品を使用し、ΔPa≧ΔPxとなった場合には、次回の薬品洗浄において前回と同じ薬品を使用した。基準膜間差圧ΔPxは、20kPaに設定した。
比較例1,2でも1回/日の割合で洗浄工程を行ったが、比較例1ではシュウ酸を用いた酸洗浄のみを行い、比較例2では次亜塩素酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウムを用いたアルカリ洗浄のみを行った。
なお、膜間差圧は、デジタル差圧計(長野計器株式会社製、GC50)を用いて、測定した。
実験結果を図4に示す。図4において、膜間差圧が100kPaに到達するまでの日数は、比較例1では約12日、比較例2では約21日であったのに対し、実施例では100kPaに到達することなく、30日間安定運転することができた。
このように、実施例では、有機物を含む排水を回収再利用する排水回収システムにおいて、被処理水の性状が変動しても、膜ろ過のファウリングを抑制することができた。
1 排水回収システム、10 被処理水槽、12 膜ろ過装置、14 処理水槽、16 酸貯槽、18 アルカリ貯槽、20 ストレーナ、22,24,26,28,48 ポンプ、30 被処理水配管、32 被処理水供給配管、34 処理水配管、36 処理水排出配管、38 逆洗水配管、40 逆洗排水配管、42 酸供給配管、44 アルカリ供給配管、46 殺菌剤貯槽、50 殺菌剤供給配管。

Claims (10)

  1. 有機物を含む排水を生物処理し、次いで凝集および固液分離処理した固液分離処理水を膜ろ過処理する膜ろ過手段と、
    前記膜ろ過手段の膜を、酸とアルカリのそれぞれ1種類を含む、少なくとも2種類の薬品を使用した薬品洗浄を定期的に行う洗浄手段と、
    を備えることを特徴とする排水回収システム。
  2. 請求項1に記載の排水回収システムであって、
    前記薬品洗浄を行った際の薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)から算出したΔPa(=ΔP0−ΔP1)に対し、予め設定した基準膜間差圧ΔPxを参照して、次回の薬品洗浄において前回と同じ薬品を使用するか否かを選択することを特徴とする排水回収システム。
  3. 請求項1または2に記載の排水回収システムであって、
    前記薬品洗浄を行った際の薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)から算出したΔPa(=ΔP0−ΔP1)に対し、予め設定した基準膜間差圧ΔPxを参照して、ΔPa<ΔPxとなった場合には、次回の薬品洗浄において前回と異なる薬品を使用することを特徴とする排水回収システム。
  4. 請求項3に記載の排水回収システムであって、
    ΔPa≧ΔPxとなった場合には、次回の薬品洗浄において前回と同じ薬品を使用することを特徴とする排水回収システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の排水回収システムであって、
    前記固液分離処理水は、アルミニウムを含むことを特徴とする排水回収システム。
  6. 有機物を含む排水を生物処理し、次いで凝集および固液分離処理した固液分離処理水を膜ろ過処理する膜ろ過工程と、
    前記膜ろ過工程で用いた膜を、酸とアルカリのそれぞれ1種類を含む、少なくとも2種類の薬品を使用した薬品洗浄を定期的に行う洗浄工程と、
    を含むことを特徴とする排水回収方法。
  7. 請求項6に記載の排水回収方法であって、
    前記薬品洗浄を行った際の薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)から算出したΔPa(=ΔP0−ΔP1)に対し、予め設定した基準膜間差圧ΔPxを参照して、次回の薬品洗浄において前回と同じ薬品を使用するか否かを選択することを特徴とする排水回収方法。
  8. 請求項6または7に記載の排水回収方法であって、
    前記薬品洗浄を行った際の薬品洗浄前の膜間差圧(ΔP0)と薬品洗浄後の膜間差圧(ΔP1)から算出したΔPa(=ΔP0−ΔP1)に対し、予め設定した基準膜間差圧ΔPxを参照して、ΔPa<ΔPxとなった場合には、次回の薬品洗浄において前回と異なる薬品を使用することを特徴とする排水回収方法。
  9. 請求項8に記載の排水回収方法であって、
    ΔPa≧ΔPxとなった場合には、次回の薬品洗浄において前回と同じ薬品を使用することを特徴とする排水回収方法。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項に記載の排水回収方法であって、
    前記固液分離処理水は、アルミニウムを含むことを特徴とする排水回収方法。
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