以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は例示であり、本発明を実施形態の内容に限定するものではない。また、以下の各図においては、実施形態の説明に必要ではない構成要素については図から省略する。
<第一実施形態>
図1は、本実施形態による画像形成装置9の概略的な構成図である。光走査装置400のレーザ駆動部300は、画像信号生成部100から出力される画像データと、制御部1から出力される制御データに基づき、光ビーム208を射出する。この光ビーム208は、図示しない帯電部により帯電された感光体4を走査し、感光体4の表面に潜像を形成する。不図示の現像部は、この潜像をトナーで現像してトナー像を形成する。このトナー像は、給紙ユニット8から給紙され、ローラ5により感光体4と接触する位置に搬送された紙等の記録媒体に転写される。記録媒体に転写されたトナー像は、定着部6で記録媒体に熱定着される。トナー像が定着された記録媒体は、排紙ローラ7により画像形成装置9の外部に排出される。
図2は、本実施形態による光走査装置400の構成図であり、図2(A)は、主走査方向の断面図を、図2(B)は、副走査方向の断面図を示している。光源401から出射した光ビーム(光束)208は、開口絞り402によって楕円形状に整形されてカップリングレンズ403に入射する。カップリングレンズ403を通過した光ビーム208は、略平行光に変換されて、アナモフィックレンズ404に入射する。なお、略平行光とは、弱収束光及び弱発散光を含む。アナモフィックレンズ404は、主走査断面内において正の屈折力を有しており、入射する光束を主走査断面内においては収束光に変換する。また、アナモフィックレンズ404は、副走査断面内において偏向器405の反射面405aの近傍に光束を集光しており、主走査方向に長い線像を形成する。
そして、アナモフィックレンズ404を通過した光束は、偏向器(ポリゴンミラー)405の反射面405aにて反射される。反射面405aで反射した光ビーム208は、結像レンズ406を透過し、感光体4の表面で結像し、所定のスポット状の像(以降、スポットと記述する)を形成する。偏向器405を不図示の駆動部により矢印A方向に一定の角速度で回転させることにより、感光体4の被走査面407上でスポットが主走査方向に移動し、被走査面407上に静電潜像を形成する。なお、主走査方向とは、感光体4の表面に平行で且つ感光体4の表面の移動方向に直交する方向である。また、副走査方向とは、主走査方向及び光束の光軸に直交する方向である。
ビームディテクト(以降、BDと記述する)センサ409とBDレンズ408は、被走査面407上に静電潜像を書き込むタイミングを決定する同期用光学系である。BDレンズ408を通過した光ビーム208は、フォトダイオードを含むBDセンサ409に入射し検知される。BDセンサ409により光ビーム208を検知したタイミングに基づいて、書き込みタイミングの制御が行われる。本実施形態の光源401は1つの発光部を有するものであるが、光源401として、独立して発光制御可能な複数の発光部を備えるものであっても良い。
図2に示すように、結像レンズ406は、入射面406a及び出射面406bの2つの光学面(レンズ面)を有する。結像レンズ406は、主走査断面内において、反射面405aにて偏向された光束が被走査面407上を所望の走査特性で走査させる構成となっている。また、結像レンズ406は、被走査面407上でのレーザ光208のスポットを所望の形状にする構成となっている。なお、結像レンズ406は、射出成形によって形成されたプラスチックモールドレンズとすることができる。或いは、結像レンズ406は、ガラスモールドレンズとすることができる。モールドレンズは、非球面形状の成形が容易であり、かつ大量生産に適しているため、結像レンズ406としてモールドレンズを採用することで、その生産性及び光学性能の向上を図ることができる。
結像レンズ406は、所謂fθ特性を有していない。つまり、偏向器405が等角速度で回転しているときに、スポットは、被走査面407上を等速に移動しない。fθ特性を有さない結像レンズ406を用いることにより、結像レンズ406を偏向器405に近接して(距離D1が小さい位置に)配置することが可能となる。また、fθ特性を有さない結像レンズ406はfθ特性を有する結像レンズよりも、主走査方向(幅LW)及び光軸方向(厚みLT)の長さを小さくできる。よって、光走査装置400の小型化が実現される。また、fθ特性を有するレンズの場合、主走査断面で見た時のレンズの入射面、出射面の形状に急峻な変化がある場合があり、そのような形状の制約がある場合、良好な結像性能を得られない可能性がある。これに対して、結像レンズ406はfθ特性を有していないため、主走査断面で見た時のレンズの入射面、出射面の形状に急峻な変化が少ない為、良好な結像性能を得ることができる。
本実施形態による結像レンズ406の走査特性は、以下の式(1)で表される。
Y=(K/B)×tan(Bθ) (1)
なお、式(1)においてθは、偏向器405による走査角度(走査画角)であり、Yは、被走査面407のスポットの集光位置(像高)であり、Kは、軸上像高における結像係数であり、Bは、結像レンズ406の走査特性を決定する係数(走査特性係数)である。なお、本実施形態において、軸上像高とは、光軸上の像高(Y=0)であり、走査角度θ=0に対応する。また、軸外像高は、軸上像高以外の像高、つまり、走査角度θ≠0に対応している。さらに、最軸外像高とは、走査角度θが最大(最大走査画角)となる時の像高(Y=+Ymax、−Ymax)に対応している。なお、被走査面407上の潜像を形成可能な所定の領域(走査領域)の主走査方向の幅である走査幅WはW=|+Ymax|+|−Ymax|で表される。所定の領域の中央が軸上像高で端部が最軸外像高となる。
ここで、結像係数Kは、結像レンズ406に平行光が入射する場合の走査特性(fθ特性)Y=fθにおけるfに相当する係数である。すなわち、結像係数Kは、結像レンズ406に平行光以外の光束が入射する場合に、fθ特性と同様に集光位置Yと走査角度θとを比例関係にするための係数である。走査特性係数について補足すると、B=0の時の式(1)は、Y=Kθとなるため、従来の光走査装置に用いられる結像レンズの走査特性Y=fθに相当する。また、B=1の時の式(1)は、Y=Ktanθとなるため、撮像装置(カメラ)などに用いられるレンズの射影特性Y=ftanθに相当する。すなわち、式(1)において、走査特性係数Bを0≦B≦1の範囲で設定することで、射影特性Y=ftanθとfθ特性Y=fθとの間の走査特性を得ることができる。
ここで、式(1)を走査角度θで微分すると、次式(2)に示すように走査角度θに対する被走査面407上での光束の走査速度が得られる。
dY/dθ=K/(cos2(Bθ)) (2)
さらに、式(2)を軸上像高における速度dY/dθ=Kで除して1を減ずると、次式(3)が得られる。
(1/(cos2(Bθ)))−1=tan2(Bθ) (3)
式(3)は、軸上像高の走査速度に対する各軸外像高の走査速度のずれ量(部分倍率)を表現したものである。本実施形態による光走査装置400は、B=0の場合以外においては、軸上像高と軸外像高とで光束の走査速度が異なっていることになる。
図3は、被走査面407上での走査位置をY=Kθの特性でフィッティングした際の、像高と部分倍率との関係を示している。本実施形態においては、式(1)に示した走査特性を結像レンズ406に与えたことで、図3に示す様に、軸上像高から軸外像高に向かうにつれて徐々に走査速度が速くなるため部分倍率が大きくなっている。部分倍率30%は、単位時間だけ光照射した場合、被走査面407での主走査方向の照射長が1.3倍となることを意味している。従って、画像クロックの周期によって決めた一定の時間間隔で主走査方向の画素幅を決めてしまうと、軸上像高と軸外像高とで画素密度が異なってしまう。
また、像高Yが、軸上像高から離れて最軸外像高に近づくに連れて(像高Yの絶対値が大きくなる程)、徐々に走査速度が速くなる。これにより、被走査面407上の像高が軸上像高付近のときに単位長さ走査するのにかかる時間よりも、像高が最軸外像高付近の時に単位長さ走査するのにかかる時間の方が短くなる。これは、光源401の発光輝度が一定の場合、像高が軸上像高付近の時の単位長さ辺りの総露光量よりも、像高が最軸外像高付近の時の単位長さ辺りの総露光量の方が少なくなることを意味する。
つまり、上述したような光学構成を有する場合、主走査方向に関する部分倍率、及び、単位長さ辺りの総露光量のばらつきが、良好な画質を維持する為に適切でない可能性がある。そこで本実施形態では、良好な画質を得る為に、上述した部分倍率の補正と、単位長さ辺りの総露光量を補正する為の輝度補正を行う。
図5は、画像形成装置9における露光制御構成を示すブロック図である。画像信号生成部100は、不図示のホストコンピュータより画像データを受け取り、画像データに対応するVDO信号110を生成する。また、画像信号生成部100は画素幅を補正する機能も有する。制御部1は、画像形成装置9の制御と、光源401の輝度制御をおこなう。レーザ駆動部300は、VDO信号110に基づいて電流を光源401の発光部11に供給することにより、光源401を発光させる。
画像信号生成部100は画像データ出力の準備が整ったら、シリアル通信113を通じて、制御部1に画像形成開始を指示する。制御部1は、画像形成の準備が整ったら、副走査同期信号であるTOP信号112と、主走査同期信号であるBD信号111を画像信号生成部100に送信する。画像信号生成部100は、同期信号を受信したら所定タイミングで画像信号であるVDO信号110をレーザ駆動部300に出力する。なお、画像信号生成部100と制御部1とレーザ駆動部300の各々の主な構成ブロックについては後述する。
図6(A)は、記録媒体1ページ分に相当する画像形成動作を行った際の各種同期信号と画像信号のタイミングチャートである。図中左から右に向かって時間が経過する。TOP信号112の「HIGH」は、記録媒体の先端が所定の位置に到達したことをあらわす。画像信号生成部100はTOP信号112の「HIGH」を受信したら、BD信号111に同期して、VDO信号110を送信する。このVDO信号110に基づいて光源401が発光し感光体4に潜像を形成する。なお、図6(A)では図の簡略化の為、VDO信号110が複数のBD信号111を跨いで連続的に出力されているように記載している。しかしながら、実際には、VDO信号110はBD信号111が出力されてから次のBD信号111が出力されるまでの間のうちの所定の期間に出力される。
画像信号生成部100による部分倍率補正方法について説明する。その説明に先立って部分倍率の要因及び補正原理について図6(B)を用いて説明する。図6(B)は、BD信号111、VDO信号110のタイミング、被走査面407上における潜像のドットイメージを示す図である。図中左から右に向かって時間が経過する。画像信号生成部100は、BD信号111の立ち上がりエッジを受信したら、感光体4の左端から所望の距離だけ離れた位置に潜像を形成できるよう、所定タイミング後にVDO信号110を送信する。そしてVDO信号110に基づき光源401が発光し、被走査面407上にVDO信号110に応じた潜像を形成する。
ここでは、VDO信号110に基づき軸上像高及び最軸外像高において同じ期間だけ光源401を発光させてドット形状の潜像を形成した場合について説明する。このドットのサイズは600dpiの1ドット(主走査方向42.3umの幅)に相当する。光走査装置400は、上述したように、被走査面407上の中央部(軸上像高)に比べて、端部(最軸外像高)の走査速度は速い光学構成である。トナー像Aとして示すように、軸上像高の潜像dot2に比べて、最軸外像高の潜像dot1が主走査方向に肥大する。そのため、本実施形態では部分倍率補正として、主走査方向の位置に応じてVDO信号110の周期や時間幅を補正する。即ち、部分倍率補正により、最軸外像高の発光時間間隔を軸上像高の発光時間間隔と比べて短くし、トナー像Bとして示すように最軸外像高の潜像dot3と軸上像高の潜像dot4とを同等のサイズにする。このような補正によって、主走査方向に関して、実質的に等間隔に各画素に対応するドット形状の潜像を形成できるようにする。
図7は、画像信号生成部100の画像変調部101の一例を示すブロック図である。濃度補正処理部121は、濃度補正のための濃度補正テーブルを格納し、濃度補正テーブルに基づき入力される画像データの濃度補正を行う。ハーフトーン処理部122は、画像データをスクリーン(ディザ)処理して画像形成装置9で濃度表現するための変換処理を行う。孤立画素制御部140は、孤立画素に対する補正処理を行う。詳細は後述するが、孤立画素制御部140による孤立画素補正処理は、ハーフトーン処理部122によるハーフトーン処理前の画像データ141に対して行う構成であっても、ハーフトーン処理処後の画像データ143に対して行う構成であっても良い。ハーフトーン処理前に行う場合、濃度補正処理部121は、濃度補正後の画像データ141を孤立画素制御部140に出力する。孤立画素御部140は、処理後の画像データ142を、濃度補正処理部121を介して、或いは、直接、ハーフトーン処理部122に出力する。一方、ハーフトーン処理後に行う場合、濃度補正処理部121は、濃度補正後の画像データ141をハーフトーン処理部122に出力する。そして、ハーフトーン処理部122は、ハーフトーン処理後の画像データ143を孤立画素制御部140に出力する。孤立画素制御部140は、処理後の画像データ143を、ハーフトーン処理部122を介して、或いは、直接、PS変換部123に出力する。なお、以下の説明において、PS変換部123は、常に、ハーフトーン処理部122からデータを受信するものとし、この信号を信号129と呼ぶものとする。
図8(A)は、ハーフトーン処理部122が使用するスクリーンの一例であり、主走査方向及び副走査方向それぞれ3画素の200線のマトリクス153で濃度表現を行う。図中の白い部分が光源401を発光させない(オフ)部分で、黒い部分が光源401を発光させる(オン)部分である。マトリクス153は階調毎に設けられており、矢印で示す順に階調が上がっていく(濃度が濃くなる)。本実施形態において1つの画素157は、被走査面407で600dpiの1ドットを形成するために画像データを区切る単位である。図8(B)に示すように、画素幅を補正する前の状態において、1画素は16個の画素片に分割され、画素片を単位として光源401の発光のオン・オフが切り替えられる。つまり、1画素で16ステップの階調を表現可能である。また、濃度に応じて1画素の複数の画素片をオンにする順序は自由に制御することができる。図8(C)から図8(F)は、画素片をオンとする順序について説明する図である。図8(C)は、画素片が中央から両端に成長するタイプ、図8(D)は、左から右方向に成長するタイプ、図8(E)は、右から左方向に成長するタイプ、図8(F)は、両端から中央に成長するタイプを示している。なお、図8(A)では、図8(C)から図8(E)を使用したスクリーンの成長例を示している。
図7に戻り、PS変換部123は、入力されるパラレル16ビットの信号129をシリアル信号130に変換する。FIFO124は、シリアル信号130を受信し、不図示のラインバッファに蓄積し、所定時間後に、同じくシリアル信号として、後段のレーザ駆動部300にVDO信号110として出力する。FIFO124のライトおよびリードの制御は、周波数制御部128が、ライトイネーブル信号WE131、リードイネーブル信号RE132を制御することで行う。なお、周波数制御部128は、この制御を、CPU102からCPUバス103を介して受信する部分倍率情報に基づき行う。PLL部127は、1画素に相当するクロック(VCLK)125の周波数を16倍に逓倍したクロック(VCLKx16)126をPS変換部123やFIFO124に供給する。
次に、図7のブロック図のハーフトーン処理以降の動作を、図9に示す、画像変調部101の動作に関するタイムチャートを用いて説明する。前述した通り、PS変換部123は、ハーフトーン処理部122から多値16ビットの信号129をクロック125に同期して取り込み、クロック126に同期してシリアル信号130をFIFO124に信号を送る。FIFO124は、WE信号131が有効「HIGH」の場合のみ信号130を取り込む。部分倍率の補正のために主走査方向に画像を短くする場合は、周波数制御部128は、部分的にWE信号を無効「LOW」にすることで、FIFO124にシリアル信号130を取り込ませないように制御する。つまり、画素片を抜粋する。図9には、通常1画素を16の画素片から構成する構成において、図中の1st画素から画素片1つ分を抜粋し、15個の画素片で構成した例を示す。
また、FIFO124は、RE信号132が有効「HIGH」の場合のみ蓄積されたデータをクロック126(VCLKx16)に同期して読み出し、VDO信号110を出力する。部分倍率の補正のため主走査方向に画像を長くする場合は、周波数制御部128は、部分的にRE信号132を無効「LOW」にすることで、FIFO124は読み出しデータを更新せず、クロック126の1クロック前のデータを継続して出力させる。つまり、直前に処理した主走査方向に関して上流側で隣にある画素片のデータと同じデータの画素片を挿入する。図9には、通常1画素を16の画素片から構成する構成において、図中の2nd画素に画素片2つ分を挿入し、18個の画素片で構成した例を示す。なお、FIFO124は、RE信号を無効「LOW」とした場合、出力がHi-Z状態となるのでは無く、前の出力を継続する構成の回路として説明した。
図10及び図11は、ハーフトーン処理部122の入力画像であるパラレル16ビットの信号129からFIFO124の出力であるVDO信号110まで、画像イメージを用いて説明した図である。図10(A)は、ハーフトーン処理部122に入力される多値パラレル8ビットの画像信号の一例である。各画素は8ビットの濃度情報を有している。画素150はF0h、画素151は80h、画素152は60h、白地部は00hの濃度情報となっている。図10(B)は、スクリーンであり、図8で説明した通り、200線で中央から成長するスクリーンである。図10(C)は、ハーフトーン処理後のパラレル16ビットの信号129の画像信号の画像イメージであり、上述したように各画素157は16個の画素片で構成されている。
図11は、シリアル信号130に対して、図10(C)の主走査方向の8画素のエリア158に着目して、画素片を挿入して画像を伸ばす例と、画像片を抜粋して画像を短くする例を示している。図11(A)は、部分倍率を8%増やす例である。100個の連続する画素片群に対し、均等又は略均等な間隔で、計8個の画素片を挿入することで、部分倍率を8%増やすように画素幅を変更して潜像を主走査方向に伸ばすことができる。図11(B)は、部分倍率を7%減らす例である。100個の連続する画素片群に対し、均等又は略均等な間隔で、計7個の画素片を抜粋することで、部分倍率を7%減らすように画素幅を変更して潜像を主走査方向に短くすることができる。このように部分倍率補正では、主走査方向の長さが1画素未満の画素幅を変更することにより、画像データの各画素に対応するドット形状の潜像を主走査方向に関して実質的に等間隔に形成できるようにする。なお、主走査方向に関して実質的に等間隔とは、完全に各画素が等間隔に配置されていないものも含む。つまり、部分倍率補正を行った結果、画素間隔に多少のバラつきがあってもよく、所定の像高範囲の中で平均的に画素間隔が等間隔となっていれば良い。上述したように、均等又は略均等な間隔で画素片を挿入又は抜粋する場合、隣り合う2つの画素同士で画素を構成する画素片の数を比較すると、画素を構成する画素片数の差は0又は1となる。このため、元の画像データと比較した時の主走査方向の画像濃度のバラつきを抑えられるので、良好な画質を得ることができる。また、画素片を挿入、又は、抜粋する位置は、主走査方向に関して、各走査線(ライン)毎に同じ位置としても良いし、位置をずらしても良い。
上述したように、像高Yの絶対値が大きくなる程、走査速度が速くなる。このため部分倍率補正では、像高Yの絶対値が大きくなる程画像が短くなるよう(1画素の長さが短くなるよう)、上述した画素片の挿入及び又は抜粋を行う。このようにして、主走査方向に関して実質的に等間隔に各画素に対応する潜像を形成し、適切に部分倍率を補正することができる。
ここでは、図7に示した周波数制御128によって、走査位置毎に異なる画素片を挿抜することにより、主走査方向の部分倍率を補正する方法を説明した。また、周波数制御部128は画素片挿抜制御を用いずに、別途PLLなどを用いて、周波数を走査位置毎に制御することにより部分倍率を補正する方法であっても良い。なお、本実施形態において、結像レンズ406はfθ特性を有さいないものであった。しかしながら、結像レンズ406もしくは不図示の他のレンズに、十分でないfθ特性を持たせ、電気的に部分倍率補正を行うことでfθ特性を補う構成であっても良い。
続いて、輝度補正について説明する。輝度補正を行う理由は、部分倍率補正により、像高Yの絶対値が大きくなる程、1画素の長さが短くなるよう補正を行う為、光源401による1画素への総露光量(積分光量)が像高Yの絶対値が大きくなる程、低下するからである。輝度補正では、光源401の輝度を補正することで、1画素への総露光量(積分光量)が各像高で一定となるように補正する。
図5の制御部1は、CPUコア2と8ビットDAコンバータ21とレギュレータ22を内蔵したIC3を有しており、レーザ駆動部300と合わせて輝度補正部を構成する。レーザ駆動部300は、メモリ304と、電圧を電流に変換するVI変換回路306と、レーザドライバIC9を有し、光源401の発光部11へ駆動電流を供給する。メモリ304には、部分倍率情報が保存されているとともに、発光部11に供給する補正電流の情報が保存されている。部分倍率情報は、主走査方向に対して複数の像高に対応する部分倍率情報である。なお、部分倍率情報に代えて、被走査面上での走査速度の特性情報であっても良い。
次に、レーザ駆動部300の動作を説明する。メモリ304に格納された発光部11に対する補正電流の情報をもとに、IC3はレギュレータ22から出力される電圧23を調整し出力する。電圧23はDAコンバータ21の基準電圧となる。次に、IC3は、DAコンバータ21の入力データを設定し、BD信号111に同期して、輝度補正アナログ電圧312を出力する。後段のVI変換回路306は、輝度補正アナログ電圧312を電流313に変換し、レーザドライバIC9に出力する。なお、本実施形態では、IC3が輝度補正アナログ電圧312を出力したが、レーザ駆動回路300上にDAコンバータを実装し、レーザドライバIC9の近傍で輝度補正アナログ電圧312を生成しても良い。
レーザドライバIC9は、VDO信号110に応じて、電流ILを発光部11に流すか、ダミー抵抗10に流すかを切り換えることで、光源401の発光のON/OFFを制御する。発光部11に供給する電流ILは、定電流回路15で設定した電流Iaから電流313を減じたものとなる。定電流回路15に流す電流Iaは、フォトディテクタ12が検知する輝度が所望の輝度Papc1となるようにフィードバック制御により自動調整される。この自動調整は、所謂APC(Automatic Power Control)である。可変抵抗13は、工場組立て時に、発光部11が所定輝度に発光している場合に、所望の電圧としてレーザドライバIC9に入力されるよう値を調整しておく。
図12は、発光部11の電流と輝度の特性を示したグラフである。発光部11を所定輝度で発光するために必要な電流Iaは、周囲温度によって変化する。図11のグラフ51は標準温度での電流と輝度の関係を示し、グラフ52は高温環境下での電流と輝度の関係を示している。一般的に発光部11として使用されるレーザダイオードは、環境温度により所定輝度を出力させるために必要な電流Iaは変化するが、効率(図の傾き)は、ほとんど変化しないことが知られている。つまり、所定輝度Papc1で発光させるには、標準温度環境下では電流IaとしてA点で示した電流値が必要であるのに対し、高温環境下では電流IaとしてC点で示した電流値が必要となる。前述した通り、レーザドライバIC9は、環境温度が変化しても、フォトディテクタ12で輝度をモニタすることで所定輝度Papc1となるように発光部11へ供給する電流Iaを自動調整する。効率は環境温度が変化してもほぼ変化しないため、所定輝度Papc1で発光させるための電流Iaから、所定電流△I(N)、△I(H)を差し引くことで、Papc1の所定倍の輝度に低下させることが出来る。なお、図12においては0.74倍に変化させている。なお、△I(N)、△I(H)は、環境温度に拘らずほぼ同じ値である。本実施形態では、軸上像高から最軸外像に行くに従って、徐々に発光部11の輝度をアップするので、中央部では図12のB点やD点で示す輝度で発光し、端部ではA点やC点で示す輝度で発光することになる。
輝度補正は、所望の輝度で発光させるよう自動調整された電流Iaから所定電流△I(N)、△I(H)に対応する電流Idを差し引くことにより行う。上述したように、像高Yの絶対値が大きくなる程、走査速度が速くなる。そして、像高Yの絶対値が大きくなる程、1画素への総露光量(積分光量)が低下する。このため輝度補正では、像高Yの絶対値が大きくなる程、輝度が大きくなるように補正を行う。具体的には、像高Yの絶対値が大きくなる程、電流313が小さくなるように設定することで、像高Yの絶対値が大きくなる程、電流ILが大きくなるようにする。このようにして、適切に輝度を補正することができる。以上、1画素の総露光量が各像高で一致するように補正する方法を説明したが、例えばライン画像やパッチ画像の露光量が各像高で一致するように補正しても良い。また、本実施形態では、輝度補正を行う前提で説明を行っているが、輝度補正を行わない構成であっても良い。
図13は、上記で説明した部分倍率補正および輝度補正を説明するタイミングチャートである。図5のメモリ304には、光走査装置400の部分倍率情報317が記憶されている。この部分倍率情報317は、光走査装置400を組み立て後に個々の装置において測定して記憶しても良いし、個々の装置間のバラツキが少ない場合は個別に測定せずに代表的な特性を記憶しても良い。CPUコア2は、シリアル通信307を介してメモリ304から部分倍率情報317を読み出し、画像信号生成部100のCPU102に送出する。CPU102は、部分倍率情報317に基づき部分倍率補正情報314を生成し、画像変調部101の周波数制御部128に送る。図13では、軸上像高を基準としたとき最軸外像高で35%の部分倍率が発生する場合を例にとって説明している。本例では、部分倍率補正情報314は、17%のポイントを倍率補正ゼロとし、最軸外像高を−18%とし、軸上像高を+17%としている。そのため、図のように、主走査方向に関して、像高の絶対値が大きい端部付近では画素片を抜粋して画像長を短くし、像高の絶対値が小さい中央付近では画素片を挿入し画像長を伸ばしている。図11を用いて説明した通り、最軸外像高で−18%の補正を行うには、画素片100区画に対し画素片18区画を抜粋し、軸上像高で+17%の補正を行うには、画素片100区画に対し画素片17区画を挿入する。これにより、軸上像高(中央)付近を基準に見た時、最軸外像高(端部)付近では画素片100区画に対して画素片35区画が抜粋されたのと実質的に同じ状態となり、35%分の部分倍率を補正することができる。つまり、光ビーム208のスポットが走査面407上を1画素の幅(42.3um(600dpi))だけ移動させる期間を、最軸外像高を軸上像高の0.74倍になる。このような1画素未満の幅の画素片の挿抜により、画素幅を補正し、主走査方向に関して実質的に等間隔に各画素に対応する潜像を形成できるようになる。
なお、軸上像高を基準とし、軸上像高付近では画素片の挿入も抜粋も行わず、像高が最軸外像高に近づくにつれて画素片の抜粋割合を増加させても良い。またその逆に、最軸外像高を基準とし、最軸外像高付近では画素片の挿入も抜粋も行わず、像高が軸上像高に近づくにつれて画素片の挿入割合を増加させても良い。但し、上述したように軸上像高と最軸外像高の中間の像高の画素が基準の画素幅(画素片16個の幅)となるように画素片の挿抜を行う方が画質は良くなる。つまり、基準の画素幅と画素片を挿抜した画素の画素幅との差の絶対値が小さい程、主走査方向の画像濃度に関してより元の画像データに忠実なものとなるので、良好な画質を得られる。
また、ここでは画素片の挿抜による画素幅を説明したが、先述したように各区画における周波数を変更することで画素幅を補正しても良い。周波数を変更する場合は、図8(B)に示すように1画素が16の画素片全てを階調制御に使用することができる。
また、輝度補正のため、画像形成前にメモリ304の部分倍率情報313および補正電流情報を読み出す。そして、IC3の中のCPUコア2が輝度補正値315を生成するとともに、一走査分の輝度補正値315をIC3の中にある不図示レジスタに保管しておく。また、レギュレータ22の出力電圧23を決定しDAコンバータ21に基準電圧として入力する。そして、BD信号111に同期して、不図示のレジスタに保管してある輝度補正値315を読みだすことにより、DAコンバータ21の出力ポートから輝度補正アナログ電圧312を、後段のVI変換回路306に送り、電流313に変換する。図13に示すように、輝度補正値315はレーザ光の被走査面での照射位置(像高)の変化に応じて異なっていくため、電流値313もレーザ光の照射位置に応じて変更される。これにより電流ILを制御する。
部分倍率情報317および補正電流情報に基づいてCPUコア2が生成する輝度補正値315は、像高Yの絶対値が大きくなる程、電流313が小さくなるように設定される。このため、図13に示すように、電流ILは像高Yの絶対値が大きくなる程大きくなる。換言すれば、一回走査する間に電流313が変化し、画像中央部にかけて(像高Yの絶対値が小さくなる程)電流ILが小さくなる。その結果、発光部11が出力するレーザ光量は、同図の通り、最軸外像高の輝度はPapc1で発光し、軸上像高の輝度はPapc1の0.74倍の輝度で発光するよう補正される。
図4(A)〜(C)は、光波形と主走査LSF(Line Spread Function)プロファイルを示す図である。光波形と主走査LSFプロファイルは、光源401が、軸上像高、中間像高、最軸外像高のそれぞれにおいて、所定の輝度、期間で発光した場合のものをそれぞれ示している。なお、本実施形態の光学構成では、最軸外像高における走査速度は軸上像高におけるそれの135%となり、軸上像高に対する最軸外像高の部分倍率は35%である。光波形は光源401の発光波形である。主走査LSFプロファイルとは、主走査方向にスポットを移動させながら、上述した光波形で発光することにより被走査面407上に形成されたスポットプロファイルを副走査方向に積分したものである。これは、上述した光波形で光源401を発光させた際の被走査面407上での総露光量(積分光量)を示すものである。
図4(A)は、上述した部分倍率補正及び輝度補正を行わない状態を示している。図4(A)では、像高に拘らず、光源401が輝度P3で期間T3だけ発光している。ここで、期間T3は、軸上像高における1画素(42.3μm)分だけ主走査するのに必要な期間である。図4(A)では、軸上像高から、軸外像高に移るに従って、主走査LSFプロファイルが肥大化して積算光量のピークが低下していることがわかる。図4(B)は、部分倍率補正のみを行った場合を示している。つまり、像高に拘らず輝度P3で発光するが、発光期間は、軸上像高から軸外像高に向かうにつれて短くしている。図4(B)では、軸外像高に向かうにつれて生じる主走査LSFプロファイルの肥大化が抑制されている。しかしながら、軸外像高に向かうにつれて発光時間を短くしているため、積算光量のピークは図4(A)に比べて更に低下していることが分かる。図4(C)は、部分倍率補正及び輝度補正を行った場合を示している。つまり、軸外像高に向かうにつれて発光時間を短くし、かつ、発光部11の発光輝度を増加させている。図4(C)では、図4(B)に比べて、軸外像高に向かうにつれて生じる積算光量のピークの低下が抑制され、かつ、肥大化も抑制されている。なお、図4(C)の軸上像高、中間像高、最軸外像高のLSFプロファイルは、完全に一致はしていないものの、各画素の総露光量は略同じである。
以上、部分倍率補正及び輝度補正を行うことにより、fθ特性を有する走査レンズを用いることなく画像劣化を防止する露光を行うことができる。しかしながら、上述した様に、部分倍率補正及び輝度補正を行う場合でも、軸上像高のLSFプロファイルと最軸外像高のLSFプロファイルは完全に一致しない。このLSFプロファイル変動が原因で、主走査方向の位置毎に画素の再現性が異なる。この現象について、以下に説明する。
図14は、部分倍率補正と輝度補正を行ったときの孤立画素の露光エネルギー分布を示している。なお、本実施形態において、孤立画素とは、露光することによって、トナーを付着させる画素であることを意味する。また、その周囲の画素の空白画素とは、露光しないことによって、トナーを付着させない画素である、又はトナーが付着しない露光量で露光することによって、トナーを付着させない画素であることを意味する。孤立画素の露光エネルギー分布は、LSFプロファイルと一致する。軸上像高と最軸外像高における孤立画素の露光エネルギーの総和(主走査方向の積分値)は同じであるが、画素の径(スポット径)は異なる。例えば、図14に示す様に、主走査方向の1画素の幅が「露光エネルギーが0.3のときの幅」になるものとする。つまり、感光体4に照射された露光エネルギーが0.3以上の部分にトナーが付着するものとする。この場合、最軸外像高の画素幅W21aは、軸上像高の画素幅W21bより広くなる。なお、主走査方向の1画素の幅が、「露光エネルギーが0.2である幅」であるとすると、最軸外像高と軸上像高における幅の大小関係は逆転する。
図15は、本実施形態における孤立画素制御部140のブロック図である。孤立画素検知部281は、CPU102や画像変調部101に設けられた不図示の記憶媒体から判定情報283を受け取り、画像データ141または画像データ143中の孤立画素の有無を検知し、検知結果を示す検知信号285を出力する。なお、画像データ141は、濃度補正処理部121が出力する濃度補正後の画像データである。また、画像データ143は、ハーフトーン処理部122が出力するハーフトーン処理後の画像データである。つまり、本実施形態において、孤立画素制御部140は、濃度補正処理後、又は、ハーフトーン処理後の画像データに対して処理を行う。そして、孤立画素補正部282は、検知信号285が示す孤立画素の周囲の空白画素から補正対象画素を選択する。そして、選択した補正対象画素の画素片を露光する様に画像データ141又は143を補正し、これにより孤立画素のサイズを調整する。そして、孤立画素補正処理後の画像データ142又は144を出力する。なお、画像データ142は、画像データ141に対して処理を行った場合の出力信号であり、画像データ144は、画像データ143に対して処理を行った場合の出力信号である。本実施形態においては、濃度補正処理後の画像データに対して孤立画素補正処理を行った場合、孤立画素及びその補正対象画素に関してはハーフトーン処理を禁止する。
図16は、孤立画素の一例を示している。なお、図16において黒塗りの画素が孤立画素であり、白塗りの画素が空白画素である。図16(A)は、主走査方向においては、孤立画素間に、空白画素が2画素あり、副走査方向においては、孤立画素間に、空白画素が3画素あるパターンである。図16(B)は、主走査方向及び副走査方向それぞれにおいて、孤立画素間に空白画素が1画素あるパターンである。図17(B)は、"露光エネルギー=0.3"以上の領域にトナーが付着する場合の像高位置と画素のサイズとの関係を示しいている。図17(C)は、"露光エネルギー=0.2"以上の領域にトナーが付着する場合の像高位置と画素のサイズとの関係を示しいている。図17(B)及び(C)に示す様に像高位置により画素のサイズが変動している。本実施形態では、図17(A)に示す様に、像高位置に拘らずサイズが一定となる様に補正を行う。
孤立画素検知部281は、例えば、図19(A)に示す主走査・副走査各5画素のマトリクスである判定情報283に基づき孤立画素を検知する。具体的には、注目画素#Mにはトナーが付着し、かつ、その周囲の画素321にはトナーが付着しないと注目画素#Mを孤立画素と判定する。孤立画素検知部281は、この様にして検出した孤立画素を孤立画素補正部282に検知信号285で通知する。
孤立画素補正部282は、図19(B)に示す、中央画素#Mと副走査方向において隣接する2つの画素323と、中央画素#Mと主走査方向において隣接する2つの画素324から補正対象画素を選択する。つまり、本例においては、孤立画素と主走査方向及び副走査方向において隣接する4つの空白画素から補正対象画素を選択する。しかしながら、孤立画素の周囲にある8つの空白画素から補正対象画素を選択する構成とすることもできる。なお、画素323を補正対象画素とする場合、画素323と副走査方向において隣接する2つの画素326については、他の孤立画素による補正対象画素とはしない。また、本例では、ある1つの画素にトナーを付着させ、その画素の周囲が空白画素であると、当該画素を孤立画素とした。しかしながら、2×2画素の周囲にトナーが付着しない場合に、これら2×2画素を纏めて孤立画素とすることもできる。
次に、孤立画素補正部282は、画像信号生成部100の不図示の記憶部が保持する補正情報284に従って補正対象画素の処理を行う。補正情報284は、像高位置とサイズの補正量との関係を示す情報である。例えば、図17(B)又は(C)に示す像高位置と画素のサイズを示す情報は、補正情報284の一例である。図17(B)においては、軸上像高でのサイズが1.0であり、最軸外像高でのサイズは0.5となっている。この場合、孤立画素補正部282は、図17(B)が示す関係に基づき、最軸外像高では、補正対象画素の画素片にトナーを付着させ、これにより、孤立画素のサイズを1.0、つまり、2倍にすると判定できる。なお、図17(B)及び(C)は、主走査方向の幅に関する情報であるが、本例においては、これを副走査方向の幅にも適用する。しかしながら、像高位置と主走査方向のサイズの補正量とを示す補正情報284と、像高位置と副走査方向のサイズの補正量とを示す補正情報284を個別に設ける構成とすることもできる。さらに、例えば、像高位置と、画素のサイズの調整のために当該画素の周囲において露光する様に追加する画素片の数と、その方向を示す情報を補正情報284とすることもできる。ここで、追加する画素片の方向とは、孤立画素に対して主走査方向と、副走査方向であるが、孤立画素の周囲の8つの空白画素から補正対象画素を選択する場合、斜め方向も指定できる。なお、孤立画素であっても、その主走査方向の位置ではサイズが1.0である場合、孤立画素補正部282は、当該孤立画素については補正対象画素を選択せず、よって、孤立画素のサイズの変更も行わない。さらに、本実施形態では、像高位置と画素のサイズとの関係を示す情報を補正情報284とした。しかしながら、孤立画素のサイズの変動に関する他のパラメータ、例えば、偏向器405の回転角速度等を、像高に代えて使用して補正情報284とすることもできる。なお、図17(B)及び(C)は例示であり、像高により画素サイズが最大や最小となる位置は、中間像高となることもある。
図18(A)は、図16(A)の孤立画素を補正したイメージであり、図18(B)は、図16(B)の孤立画素を補正したイメージである。図18(A)の例では、孤立画素の上下(副走査方向)及び左右(主走査方向)の空白画素を補正対象画素とし、これにより、孤立画素のサイズを補正している。一方、図18(B)の例では、孤立画素の左右(主走査方向)の空白画素のみを補正対象画素とし、これにより、孤立画素のサイズを補正している。まず、補正対象画素の選択と、補正対象画素においてトナーを付着させる画素片について説明する。孤立画素と主走査方向において隣接する2つの空白画素については、常に補正対象画素として選択することができる。しかしながら、トナーを付着させる画素片は、主走査方向において他の画素のトナーを付着させる画素片とは連続させない様に選択する。例えば、図18(A)及び(B)に示す様に、孤立画素と連続する画素片から順次、トナーを付着させることでサイズを調整する構成とすることができる。しかしながら、他のトナーを付着させる画素片と連続しないのであれば、主走査方向において孤立画素と連続しない画素片にトナーを付着させる構成であっても良い。例えば、図18(B)に示す様に、主走査方向においては、他の画素のトナーを付着させる画素片と連続しないのであれば、同じ空白画素を異なる孤立画素の補正対象画素とすることもできる。
一方、孤立画素と副走査方向において隣接する空白画素については、これら空白画素と副走査方向で隣接する他の画素がトナーを付着させる画素片を有さない場合に、補正対象画素として選択できる。図18(A)は、孤立画素と副走査方向において隣接する空白画素は、それぞれ、当該孤立画素とは反対方向において他の空白画素と隣接しているため、補正対象画素とできる。これに対して、図18(B)では、孤立画素と副走査方向において隣接する空白画素は、当該孤立画素とは反対方向において他の孤立画素と隣接しているため補正対象画素とはしない。なお、図18(A)に示す様に、孤立画素と副走査方向において隣接する補正対象画素については、中央部からトナーを付着させる画素片を追加してサイズを調整する構成とすることができる。しかしながら、中央部以外の画素片からトナーを付着させてゆく構成であっても良い。
なお、トナーを付着させる画素片の数は、補正情報284に基づき決定する。また、サイズの補正量によっては、孤立画素の斜め上や斜め下にある空白画素を補正対象画素とすることもできる。また、上述した補正対象画素の選択の制限と、露光する画素片の制限の範囲内では、補正情報284が示す数の画素片を追加できない場合には、これら制限内で画素片を追加する。例えば、図18(B)では、副走査方向において隣接する空白画素を補正対象画素とはできないため、補正情報284が副走査方向に画素片を追加することを示していても、補正対象画素の選択の制限により、副走査方向に画素片を追加しない。なお、いずれにしても、ある孤立画素の補正対象画素の画素片の内、トナーを付着させる画素片は、他の画素のトナーを付着させる画素片(他の孤立画素の補正のためにトナーを付着させる画素片を含む)とは隣接しない様にする。
以上の説明の様に、画素のサイズを補正することで、像高位置による画素の再現性のばらつきを抑制することができる。なお、本実施形態では、光走査装置400の結像レンズ406がfθ特性を有さないものであるとし、よって、部分倍率補正処理及び輝度補正処理を行うものとした。しかしながら、結像レンズ406の特性に拘らず、単独もしくは複数の画素から形成される所定サイズ以下の画素で形成される孤立画素のサイズが像高に応じて変化する光走査装置を有する画像形成装置に対して本発明を適用することができる。
<第二実施形態>
続いて、第二実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。第一実施形態では、露光される1つの画素の周囲が露光されない画素であると、当該露光される1つの画素を孤立画素としていた。本実施形態では、所定領域内に1つ又は複数の露光される画素が存在し、かつ、当該所定領域内の露光される画素の周囲の画素が露光されない画素、つまり、空白画素である場合、当該所定領域内の露光される画素を孤立画素とする。図24は、本実施形態の孤立画素の説明図である。なお、本実施形態では、主走査方向及び副走査方向それぞれ2画素の範囲を所定領域とする。図24に示す計26個の画素パターンにおいて、黒色の画素は、露光される画素、つまり、トナーが付着される画素を示している。また、網掛け画素は、中央画素の周囲の8画素の内、トナーが付着されない画素を示している。白画素は、中央画素の周囲以外の画素であって、かつ、トナーが付着されない画素を示している。横線の画素は、中央画素の周囲以外の画素であって、トナーが付着されても、トナーが付着されなくても良い画素を示している。図24の画素パターンにおける黒色の画素は、いずれも主走査方向及び副走査方向の2画素の範囲(計4画素)の領域内であり、かつ、その周囲の画素にはトナーが付着されない。したがって、本実施形態において、孤立画素検知部281は、図24の黒色で示す画素それぞれを孤立画素と判定する。
なお、孤立画素を判定するための所定領域は画素数ではなく、例えば、実際の長さで定義することもできる。例えば、主走査方向及び副走査方向それぞれにおいて約84.7μmの長さの方形領域を所定領域として孤立画素を判定するものとする。84.7μmは、600dpiで2画素分の長さである。したがって、この場合、図25(A)に示す様に、2画素×2画素の領域が孤立画素を判定する領域になる。しかしながら、300dpiの場合には、図25(B)に示す様に、1画素の領域毎に孤立画素を判定することになる。さらに、1200dpiの場合には、図25(C)に示す様に、4画素×4画素の計16画素を含む領域毎に孤立画素を判定することになる。なお、以下では、図24に示す様に2画素×2画素の領域毎に孤立画素を判定する場合を例にして本実施形態の説明を行う。
本実施形態においても、孤立画素検知部281は、例えば、図19(A)に示す主走査・副走査各5画素のマトリクスである判定情報283に基づき孤立画素を検知することができる。具体的には、トナーが付着する注目画素#Mを含む、主走査方向及び副走査方向それぞれ2画素の計4画素を含む領域からトナーが付着される画素を判定する。そして、トナーが付着される注目画素#Mと、判定したトナーが付着される画素の周囲の画素が総て空白画素であると、注目画素#Mと、判定したトナーが付着される画素を孤立画素と判定できる。なお、孤立画素の判定方法は図19(A)のマトリクスを使用した方法に限定されず、任意のアルゴリズムを使用できる。
本実施形態においても、孤立画素の周囲の空白画素から補正対象画素を選択する。しかしながら、周囲の空白画素の総てを補正対象画素とはできず、補正対象画素として選択できる空白画素には制限がある。図24において、網掛けで示す空白画素は、補正対象画素として選択できる画素を示している。一方、図24において、白色及び横線の画素は、補正対象画素として選択できない画素を示している。さらに、横線の画素は、他の孤立画素による補正対象画素としない画素を示している。この様に、本実施形態では、所定領域を単位として判定した孤立画素のパターンに応じて、周囲の空白画素の内、補正対象画素として選択できる画素が決定される。なお、周囲の空白画素の内、補正対象画素として選択できる画素は、補正情報284で示されている。また、補正対象画素の露光する画素片の数等についても、第一実施形態と同様に、補正情報284で示される。
以上、本実施形態では、空白画素に囲まれた所定領域内の露光される1つ以上の画素を、1つ以上の孤立画素を含む孤立画素群とする。そして、周囲の空白画素の内、孤立画素群のパターンで決まる所定の空白画素から補正対象画素を選択する。そして、選択した補正対象画素の画素片を露光することで孤立画素群のサイズを調整する。なお、どの空白画素から補正対象画素を選択するかと、補正対象画素のどの画素片を露光するかについては補正情報284で示されている。空白画素に囲まれた小さな領域内の画素を露光する場合には、第一実施形態の孤立画素と同様に、部分倍率補正と輝度補正を行ってもこれら露光する画素のスポット径はばらつく。したがって、これら孤立画素のサイズを補正することで、像高位置による画素の再現性のばらつきを抑制することができる。
<第三実施形態>
続いて、第三実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。なお、本実施形態における部分倍率補正処理及び輝度補正処理は、第一実施形態と同様である。図20は、本実施形態による孤立画素制御部140のブロック図である。図15に示す第一実施形態の孤立画素制御部140と同じ部分については同じ参照符号を使用して説明を省略する。本実施形態において、孤立画素補正部282は、補正対象画素の選択に、画像信号生成部100の不図示の記憶部に保存された順位情報330を使用する。図21は、順位情報330の一例を示している。図21に示す順位情報330は、図8(A)に示すハーフトーン処理におけるスクリーンの成長順に対応する。つまり、濃度の増加に応じてトナーを付着させる画素片の追加順に対応している。図22は、孤立画素を含む画像の一例である。なお、図22において、黒塗りの画素が孤立画素であり、白塗りの画素が空白画素であり、各画素の数字は、順位情報330が示すスクリーンの成長順位である。
本実施形態では、孤立画素の周囲の空白画素から補正対象画素を決定するに当たり、順位情報330を使用する。図23(A)〜(E)は、それぞれ、図22(A)〜(C)に対する孤立画素の補正のイメージを示している。なお、図23(A)は、図22(A)の補正イメージであり、図23(B)及び(C)は、図22(B)の補正イメージであり、図23(D)及び(E)は、図22(C)の補正イメージである。
図23(A)に示す様に、本実施形態では、基本的に孤立画素の左右の画素の内、その順番が若い方の画素と、孤立画素の上下の画素の内、その順番が若い方の画素を補正対象画素とする。例えば、図23(A)では、孤立画素の左側の画素と上側の画素を補正対象画素としている。図23(B)も、図22(A)と同様な方法で補正対象画素を決定した場合を示している。
一方、図23(B)において、主走査方向で左から2番目の孤立画素と3番目の孤立画素の間の空白画素は、2番目の孤立画素と3番目の孤立画素それぞれの補正対象画素となっている。この場合、例えば、図23(C)に示す様に、1つの空白画素が異なる2つの補正対象画素とならない様にすることもできる。例えば、図23(C)の順位が2である孤立画素に対しては、主走査方向においては順位が1の空白画素を補正対象画素としている。その結果、順位が3である孤立画素に対しては、主走査方向においては順位が1の空白画素ではなく、順位が2の空白画素を補正対象画素としている。
図23(D)は、図22(C)の画素パターンに対応する補正イメージである。上述した様に、上下方向の空白画素を補正対象画素とすると、他のトナーを付着させる画素とトナーを付着させる領域が連続するため、上下方向の空白画素については補正対象画素とはしない。その他は、図23(A)と同様である。一方、図23(E)は、1つの空白画素が、2つの異なる孤立画素の補正対象画素にならない様に決定した場合を示している。
上述したように、本実施形態では、順位情報330が示す順位に基づき補正対象画素を選択している。順位情報330を、ハーフトーン処理におけるスクリーンの成長順に対応させることで、ハーフトーン処理を考慮した適切な位置の画素片により孤立画素のサイズが補正でき、よって、良好な画質が得られる。なお、本実施形態は、第二実施形態で説明した様に、空白画素で囲まれた所定領域内の1又は複数の露光する画素を孤立画素とする場合にも適用することができる。具体的には、ハーフトーン処理におけるスクリーン成長順が最も若い方の画素から順に補正対象画素とする。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。